JP2016221738A - 発泡成形体の製造装置、発泡成形体の製造方法および発泡成形体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】発泡成形体の製造装置20は、複数の成形型21の間に、複数の成形型21それぞれのキャビティ面22によって画成されるキャビティ23を備え、キャビティ面22に突出部28が形成された発泡成形体の製造装置20であって、突出部28は、弾性体により形成されるとともに、突出部28のうちの一部分または複数部分には、突出部28のうちの他の部分よりも薄肉の薄肉部29が形成されている。
【選択図】図2
Description
本発明に係る発泡成形体の製造装置は、複数の成形型の間に、前記複数の成形型それぞれのキャビティ面によって画成されるキャビティを備え、前記キャビティ面に突出部が形成された発泡成形体の製造装置であって、前記突出部は、弾性体により形成されるとともに、前記突出部のうちの一部分または複数部分には、前記突出部のうちの他の部分よりも薄肉の薄肉部が形成されていることを特徴とする。
また前述のように、発泡成形体をキャビティ面から、突出部を弾性変形させながら脱型させることができるので、発泡成形体の脱型時に、突出部に過度な負荷がかかるのを抑えることが可能になり、突出部の全体を薄肉に形成することができる。これにより、例えば突出部によって発泡成形体にスリット部を形成する場合、スリット部の薄さを自由度高く設定することができる。
なお突出部が、突出部の先端部に向けて漸次、薄肉になっている場合、突出部の先端部を積極的に弾性変形させることが可能になり、発泡成形体をキャビティ面からより脱型させ易くすることができる。
また突出部が、突出部の先端部に向けて漸次、厚肉になっている場合、突出部の基端部を積極的に弾性変形させて突出部の全体を大きく弾性変形させることが可能になり、発泡成形体をキャビティ面からより脱型させ易くすることができる。
さらに突出部が、湾曲している場合、突出部を、突出部の曲率が変化するように弾性変形させることが可能になり、発泡成形体をキャビティ面からより脱型させ易くすることができる。
図1に示すように、シート用パッド10は、発泡成形体により形成される。発泡成形体としては、樹脂材料を発泡させて成形した軟質の樹脂発泡成形体、例えば軟質ポリウレタンフォーム(軟質樹脂)等が挙げられる。
シート用パッド10は、互いに異なる材質で一体に成形された本体部12(第1発泡体)およびサイド部13(第2発泡体)を備えている。本体部12は、サイド部13よりも硬度が低い。サイド部13は、本体部12の外周縁に沿って形成され、本体部12を、着座面11に沿うシート幅方向B(第1横方向)の両側から挟み込んでいる。
スリット部15は、吊溝14の底面に開口していて、底面から厚さ方向Hに沿う反載置面側に向けて窪んでいる。スリット部15は、シート幅方向Bに沿って当該シート用パッド10の外側から内側に向けて延びていて、シート幅方向Bの内側に向かうに従い漸次、厚さ方向Hに沿う反載置面側に向けて延びている。
溝形成部27は、吊溝14を形成する。溝形成部27は、着座面形成部26から上型24側に向けて突出している。溝形成部27は、着座面形成部26に沿うシート幅方向Bに間隔をあけて一対配置されている。一対の溝形成部27は、互いに同等の形状で同等の大きさに形成されている。
突出部28は、表裏面が厚さ方向Hを向く板状に形成されている。突出部28は、突出部28が形成されたキャビティ面22の平面視において、着座面形成部26に沿いシート幅方向Bに直交する直交方向(一方向)に沿って真直に延びている。
したがって、シート用パッド10をキャビティ面22から脱型させるときに、例えば突出部28がシート用パッド10に引っかかるのを抑えること等が可能になり、シート用パッド10に損傷が生じるのを抑えつつ、シート用パッド10をキャビティ面22から脱型させ易くすることができる。なお本実施形態では、突出部28の前記段部が曲面状に形成されることにより、シート用パッド10の脱型時における突出部28への引っかかりを効果的に抑えることができる。
図5に示す取付け構造100の第1例では、突出部28の基端部から取付け体101が延長されていて、取付け体101が、溝形成部27に形成された取付け穴102内に嵌合されている。
図6に示す取付け構造110の第2例では、第1例の取付け構造に加えて、取付け体101が溝形成部27にボルト103を介して固定されている。ボルト103は、溝形成部27にシート幅方向Bに差し込まれて螺着されている。
図7に示す取付け構造120の第3例では、突出部28の基端部から取付け体101が延長されていて、取付け体101および溝形成部27の両方に、互いに磁着し合う磁石104が配置されている。
図8に示す取付け構造130の第4例では、突出部28および溝形成部27が一体に形成されていて、溝形成部27および下型25の両方に、互いに磁着し合う磁石104が配置されている。
なお突出部28は、キャビティ面22に着脱自在に取り付けることが可能である。
図9に示す第1変形例に係る金型30では、突出部28が、突出部28の先端部に向けて漸次、薄肉になっていて、薄肉部29が、突出部28の先端部に設けられている。これにより、図10に示すように、スリット部15が、シート幅方向Bの外側から内側に向かうに従い漸次、厚さ方向Hに小さくなるシート用パッド31を形成することができる。
図11に示す第2変形例に係る金型40では、突出部28が、突出部28の先端部に向けて漸次、厚肉になっていて、薄肉部29が、突出部28の基端部に設けられている。これにより、図12に示すように、スリット部15が、シート幅方向Bの外側から内側に向かうに従い漸次、厚さ方向Hに大きくなるシート用パッド41を形成することができる。
図13に示す第3変形例に係る金型50では、突出部28が、厚さ方向Hに凸となるように湾曲していて、薄肉部29が、突出部28の基端部に設けられている。これにより、図14に示すように、スリット部15が、厚さ方向Hに凸となるように湾曲するシート用パッド51を形成することができる。
これらの場合、突出部28が多様な形状に形成されているので、突出部28によってシート用パッド31、41、51にスリット部15を形成する場合、スリット部15の形状を多様な形状から選択することができる。
なお突出部28が、突出部28の先端部に向けて漸次、薄肉になっている場合、突出部28の先端部を積極的に弾性変形させることが可能になり、シート用パッド31をキャビティ面22からより脱型させ易くすることができる。
また突出部28が、突出部28の先端部に向けて漸次、厚肉になっている場合、突出部28の基端部を積極的に弾性変形させて突出部28の全体を大きく弾性変形させることが可能になり、シート用パッド41をキャビティ面22からより脱型させ易くすることができる。
さらに突出部28が、湾曲している場合、突出部28を、突出部28の曲率が変化するように弾性変形させることが可能になり、シート用パッド51をキャビティ面22からより脱型させ易くすることができる。
なお突出部28は、厚さ方向Hに真直に延びていてもよい。また突出部28が上型24に設けられていてもよい。
12 本体部(第1発泡体)
13 サイド部(第2発泡体)
20、30、40、50 金型(発泡成形体の製造装置)
21 成形型
22 キャビティ面
23 キャビティ
23a 第1キャビティ
23b 第2キャビティ
24 上型
25 下型
28 突出部
29 薄肉部
Claims (8)
- 複数の成形型の間に、前記複数の成形型それぞれのキャビティ面によって画成されるキャビティを備え、前記キャビティ面に突出部が形成された発泡成形体の製造装置であって、
前記突出部は、弾性体により形成されるとともに、前記突出部のうちの一部分または複数部分には、前記突出部のうちの他の部分よりも薄肉の薄肉部が形成されていることを特徴とする発泡成形体の製造装置。 - 前記薄肉部は、前記突出部の基端部に配置されていることを特徴とする請求項1記載の発泡成形体の製造装置。
- 前記複数の成形型として、上型および下型が備えられ、
前記突出部は、前記下型の前記キャビティ面に形成され、前記下型から前記上型に向けて突出していることを特徴とする請求項1または2に記載の発泡成形体の製造装置。 - 前記発泡成形体は、一体に成形された第1発泡体および第2発泡体を備え、
前記突出部は、前記キャビティを、前記第1発泡体を成形する第1キャビティと、前記第2発泡体を成形する第2キャビティと、に仕切り、
前記突出部は、前記上型側に向かうに従い漸次、前記第1キャビティ側に向けて延びていることを特徴とする請求項3記載の発泡成形体の製造装置。 - 前記突出部は、前記突出部の先端部に向けて漸次、薄肉または厚肉になっていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の発泡成形体の製造装置。
- 前記突出部は、湾曲していることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の発泡成形体の製造装置。
- 請求項1から6のいずれか1項に記載の発泡成形体の製造装置を用いて発泡成形体を形成する発泡成形体の製造方法であって、
前記キャビティ内で前記発泡成形体を成形した後に前記複数の成形型を型開きし、前記発泡成形体を前記キャビティ面から、前記突出部を弾性変形させながら脱型させることを特徴とする発泡成形体の製造方法。 - 請求項7記載の発泡成形体の製造方法により形成されたことを特徴とする発泡成形体。
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