JP2016219186A - 正極活物質膜、および、成膜方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】通過成膜法の適用によって形成することが可能な正極活物質膜、および、通過成膜法による正極活物質膜の成膜方法を提供する。【解決手段】リチウムを含む正極活物質から形成される正極活物質膜20であって、複数の第1の層21と、複数の第2の層22とを備えている。各第1の層21は、第1の密度を有し、各第1の層21の厚さが10nm以下である。各第2の層22は、第1の密度よりも高い第2の密度を有し、各第2の層22の厚さが第1の層21の厚さよりも大きい。正極活物質膜20において、第1の層21と第2の層22とが交互に積み重なっている。【選択図】図9

Description

本発明は、薄膜リチウム二次電池における正極活物質膜、および、正極活物質膜の成膜方法に関する。
薄膜リチウム二次電池は、薄膜リチウム二次電池を構成する要素の全てが固体である全固体二次電池であって、正極活物質膜として、例えばコバルト酸リチウム膜(LiCoO膜)を備えている。LiCoO膜は、例えば、スパッタ法を用いて形成され、LiCoO膜が形成されるときには、ターゲットに対する基板の位置が固定されている(例えば、特許文献1参照)。
特表2008−523567号公報
ところで、薄膜リチウム二次電池の量産化を可能にする上で、正極活物質膜の形成方法として、ターゲットと対向する領域に対して基板を搬送しながら正極活物質膜を形成する方法である通過成膜法が提案されている。
しかしながら、通過成膜法の適用によって形成が可能な正極活物質膜、および、こうした正極活物質膜を形成する方法が未だ確立されていない。
なお、上述した事情は、正極活物質膜がLiCoO膜である場合に限らず、正極活物質膜が、LiMn膜、LiNiO膜、および、LiNiCoMn膜(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1)などである場合にも共通している。
本発明は、通過成膜法の適用によって形成することが可能な正極活物質膜、および、通過成膜法による正極活物質膜の成膜方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための正極活物質膜は、リチウムを含む正極活物質から形成される正極活物質膜であって、第1の密度を有する複数の第1の層であって、各第1の層の厚さが10nm以下である前記複数の第1の層と、前記第1の密度よりも高い第2の密度を有する複数の第2の層であって、各第2の層の厚さが前記第1の層の厚さよりも大きい前記複数の第2の層と、を備え、前記第1の層と前記第2の層とが交互に積み重なっている。
本願発明者は、通過成膜法を用いた正極活物質膜の成膜方法について鋭意研究する中で、通過成膜法を用いて正極活物質膜を形成した場合には、正極活物質膜が、第1の層と、第1の層よりも高い密度を有した第2の層と含み、かつ、第1の層と第2の層とが交互に形成されることを見出した。そして、通過成膜法を用いて形成した膜が薄膜リチウム二次電池において正極活物質膜として機能するためには、第1の層の厚さが10nm以下であること、および、第2の層の厚さが第1の層の厚さよりも大きいことが満たされる必要があることを見出した。
この点で、上記正極活物質膜において、第1の密度を有する第1の層の厚さが10nm以下であり、第1の密度よりも高い第2の密度を有する第2の層の厚さが第1の層よりも大きく、かつ、第1の層と第2の層とが交互に積み重なっている。そのため、上記正極活物質膜によれば、薄膜リチウム二次電池において正極活物質膜として機能する膜を通過成膜法の適用によって形成することができる。
上記課題を解決するための成膜方法は、ターゲットのスパッタによって正極活物質膜を基板の少なくとも一部である被成膜部に形成するための1つの成膜空間が、前記正極活物質膜を構成する第1の層を第1の成膜速度で前記被成膜部に形成する第1領域と、搬送方向に沿って前記第1領域と隣り合う第2領域であって、前記正極活物質膜を構成する第2の層を前記第1の成膜速度よりも高い第2の成膜速度で前記被成膜部に形成する前記第2領域とを含む。前記第1の層の密度が第1の密度であり、かつ、前記第1の層の厚さが10nm以下であるように、前記搬送方向に沿って前記第1領域を前記被成膜部に通過させる第1工程と、前記第2の層の密度が前記第1の密度よりも高い第2の密度であり、かつ、前記第2の層の厚さが前記第1の層の厚さよりも大きいように、前記搬送方向に沿って前記第2領域を前記被成膜部に通過させる第2工程と、を備え、前記第1工程と前記第2工程とを交互に開始して、前記基板に前記第1の層と前記第2の層とを交互に形成する。
上記課題を解決する成膜方法において、第1端と第2端とを結ぶ経路が搬送経路であり、前記搬送経路は、2つの第1領域と、2つの前記第1領域に挟まれ、かつ、ターゲットと対向する領域を含む第2領域とから構成される。前記ターゲットをスパッタするとともに、前記第1端から前記第2端に向けて基板の少なくとも一部である被成膜部を搬送し、それによって、正極活物質を含む第1膜を被成膜部に形成する第1搬送工程と、前記ターゲットをスパッタするとともに、前記第2端から前記第1端に向けて前記被成膜部を搬送し、それによって、前記正極活物質を含む第2膜を前記被成膜部に形成する第2搬送工程と、を交互に含む。前記第1膜と前記第2膜とが交互に積層された正極活物質膜は、前記第1領域で形成された第1の層と、前記第2領域で形成された第2の層との積層体であり、前記第1搬送工程、および、前記第2搬送工程は、前記第1の層の密度が第1の密度であり、かつ、前記第1の層の膜厚が10nm以下であるように、第1の成膜速度で前記第1の層を形成し、前記第2の層の密度が前記第1の密度よりも高い第2の密度であり、かつ、前記第2の層の膜厚が前記第1の層の膜厚よりも大きいように、前記第1の成膜速度よりも高い第2の成膜速度で前記第2の層を形成する。
上記成膜方法によれば、10nm以下の厚さを有する第1の層と、第1の層よりも密度が高く、かつ、第1の層よりも厚さの大きい第2の層とが交互に積み重なった正極活物質膜が形成される。それゆえに、通過成膜法によって、薄膜リチウム二次電池において正極活物質膜として良好に機能する膜を形成することができる。
上記成膜方法において、前記第2領域は、前記ターゲットのスパッタ面と対向する領域である対向領域を含み、前記成膜空間は、1つの前記第2領域と、2つの前記第1領域であって、2つの前記第1領域は、第1基端領域と第1先端領域とを含み、前記第1基端領域と前記第1先端領域とは、前記搬送方向において、前記第2領域を挟んで互いに向かい合う。前記第1工程は、前記第2領域から離れる方向に前記被成膜部を搬送した後に前記第2領域へ近づく方向に前記被成膜部を搬送することによって前記第1の層を形成し、複数の前記第1工程は、前記第1基端領域で前記第1の層を形成する第1基端工程と、前記第1先端領域で前記第1の層を形成する第1先端工程とを交互に含む。複数の前記第2工程は、前記第1基端工程の直後に行われる第2基端用工程と、前記第1先端工程の直後に行われる第2先端用工程とを交互に含む。前記第2基端用工程は、前記第1基端領域から前記第1先端領域に向けて前記被成膜部が前記第2領域を通過し、前記第2先端用工程は、前記第1先端領域から前記第1基端領域に向けて前記被成膜部が前記第2領域を通過することが好ましい。
ターゲットがスパッタされたとき、ターゲットから放出されるスパッタ粒子は、対向領域に向けて放出される粒子と、第1方向において、対向領域を挟む2つの領域に向けて放出される粒子とを含む。
この点で、上記成膜方法によれば、基板が、一方の第1領域から他方の第1領域に向けて搬送されるため、第1方向における第2領域の両側に放出されるスパッタ粒子を基板に到達させることができる。
上記成膜方法において、前記正極活物質膜がコバルト酸リチウム膜であり、前記基板を搬送する速度が、272mm/分以上であることが好ましい。
本願発明者は、通過成膜法を用いてコバルト酸リチウム膜を形成する方法を鋭意研究する中で、通過成膜法における成膜対象物の搬送速度と、コバルト酸リチウム膜が含む層の厚さとの間において、以下の関係を見出した。すなわち、基板を搬送する速度が272mm/分以上であるとき、第1の層の厚さが10nm以下であり、かつ、第2の層の厚さが第1の層の厚さよりも大きいことを見出した。
この点で、上記成膜方法によれば、基板の搬送速度が272mm/分以上であることから、コバルト酸リチウム膜において、第1の層の厚さを10nm以下とし、かつ、第2の層の厚さを第1の層の厚さよりも大きくすることができる。
上記成膜方法において、前記正極活物質膜がコバルト酸リチウム膜であり、前記基板を搬送する速度が、544mm/分以上であることが好ましい。
本願発明者は、コバルト酸リチウム膜を備える薄膜リチウム二次電池の放電容量と、基板の搬送速度との関係を鋭意研究する中で、以下の事項を見出した。すなわち、搬送速度が544mm/分以上の範囲で形成した正極活物質膜によれば、正極活物質膜を用いた薄膜リチウム二次電池の放電容量がほぼ等しくなることを見出した。
この点で、上記成膜方法によれば、搬送速度が544mm/分以上であることから、基板の搬送速度がたとえ変動したとしても、薄膜リチウム二次電池の放電容量を高める上で好ましい構造を有するコバルト酸リチウム膜を形成することが可能である。
本発明の成膜方法が実施される成膜空間を成膜空間に含まれる構成とともに模式的に示すブロック図である。 成膜方法を説明するための工程図である。 成膜方法における第1工程を説明するための工程図である。 成膜方法における第2工程を説明するための工程図である。 第2工程が開始された直後の基板の一部断面構造を拡大して示す部分拡大断面図である。 成膜方法における第1工程を説明するための工程図である。 成膜方法における第1工程を説明するための工程図である。 第1工程が開始された直後の基板の一部断面構造を拡大して示す部分拡大断面図である。 正極活物質膜の断面構造を示す断面図である。 正極活物質膜におけるリチウムイオンの拡散を説明するための模式図である。 比較例の正極活物質膜における断面構造を示す断面図である。 比較例の正極活物質膜におけるリチウムイオンの拡散を説明するための模式図である。 実施例1と同じ条件で形成された正極活物質膜の断面構造を撮像したSEM画像である。 比較例1と同じ条件で形成された正極活物質膜の断面構造を撮像したSEM画像である。 比較例1と同じ条件で形成された正極活物質膜の断面構造の一部を拡大して撮像したSEM画像である。
図1から図15を参照して、薄膜リチウム二次電池の正極活物質膜、および、成膜方法を具体化した1つの実施形態を説明する。以下では、正極活物質膜が形成される成膜空間、正極活物質膜の成膜方法、正極活物質膜の構成、および、実施例を順番に説明する。
[成膜空間]
図1を参照して成膜空間を説明する。なお、以下に説明する成膜空間は、成膜空間の一例であって、正極活物質膜を形成するためのターゲットと向かい合う領域が第2領域であり、1つの方向に沿って第2領域を挟む2つの領域の各々が第1領域である例を説明する。また、図1は、成膜空間を上方から見たときの成膜空間と成膜空間に含まれる構成とを模式的に示している。
図1が示すように、成膜空間10は、正極活物質膜を形成するためのターゲット11と、正極活物質膜の形成対象である基板Sとを含み、ターゲット11の主成分は、リチウムを含む正極活物質であってもよいし、リチウムを含み、かつ、反応性スパッタの後に基板Sに正極活物質を形成する組成を有した物質であってもよい。
成膜空間10は、2つの第1領域である第1基端領域10L1および第1先端領域10L2と、1つの第2領域10Hとを含んでいる。第1基端領域10L1および第1先端領域10L2の各々は、正極活物質膜を第1の成膜速度で基板Sに形成する領域である。なお、第1基端領域10L1、第1先端領域10L2、および、第2領域10Hが搬送経路の一例を構成している。
第2領域10Hは、基板Sを搬送する方向である搬送方向において、各第1領域と隣り合う領域である。すなわち、第1基端領域10L1と第1先端領域10L2とは、搬送方向において、第2領域10Hを挟んで互いに向かい合っている。第2領域10Hは、正極活物質膜を第1の成膜速度よりも高い速度である第2の成膜速度で基板Sに形成する領域である。また、第2領域10Hは、ターゲット11のスパッタ面11sと向かい合う領域である対向領域10Fである。
搬送方向は、第1搬送方向CD1と、第1搬送方向CD1とは逆の向きである第2搬送方向CD2とを含んでいる。第1搬送方向CD1は、第1基端領域10L1から第2領域10Hを通って第1先端領域10L2に向かう方向である。第2搬送方向CD2は、第1先端領域10L2から第2領域10Hを通って第1基端領域10L1に向かう方向である。
成膜空間10は、基板Sを支持するトレイ12と、トレイ12に支持された基板Sを搬送方向に沿って第1基端領域10L1、第1先端領域10L2、および、第2領域10Hにおいて搬送するための搬送部13とを含む。
ターゲット11の主成分は、例えばコバルト酸リチウム(LiCoO)である。なお、ターゲット11の主成分は、ニッケル酸リチウム(LiNiO)、モリブデン酸リチウム(LiMo)、および、ニッケル、コバルト、マンガン酸リチウム(LiNiCoMn、0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1)などであってもよい。要は、ターゲット11の主成分は、リチウムを含み、かつ、薄膜リチウム二次電池において正極活物質として機能することが可能な物質をスパッタによって形成することが可能な物質であればよい。ターゲット11は、基板Sと向かい合う面であるスパッタ面11sを有している。
基板Sは、ガラス基板および樹脂製の基板などであり、例えば、紙面と直交する方向に沿って延びる矩形板形状を有している。基板Sは、第1搬送方向CD1における2つの端を有し、2つの端のうちの一方の端が、第1端Se1であり、他方の端がSe2である。
基板Sにおけるターゲット11と向かい合う面が被成膜部の一例である表面Ssであり、基板Sの表面Ssの面積は、ターゲット11におけるスパッタ面11sの面積よりも小さい。そのため、基板Sの全体がターゲット11と向かい合うとき、基板Sとターゲット11とが向かい合う方向において、基板Sにおける表面Ssの全体が、ターゲット11のスパッタ面11sによって覆われる。
各第1領域は、第1搬送方向CD1における端として、第1端E1と第2端E2とを有し、第2領域10Hは、第1搬送方向CD1における端として、第1端E1と第2端E2とを有している。第1搬送方向CD1において、第1基端領域10L1における第2端E2と、第2領域10Hにおける第1端E1とが重なり、第2領域10Hにおける第2端E2と、第1先端領域10L2における第1端E1とが重なっている。第1基端領域10L1の第1端E1が、搬送経路における第1端の一例であり、第1先端領域10L2の第2端E2が、搬送経路における第2端の一例である。
搬送部13は、例えば、搬送方向に沿って延びる搬送レーンと、搬送レーンに沿ってトレイ12を移動させるためのモーターとを含む。搬送方向において、搬送レーンは、各第1領域に含まれる部分と、第2領域10Hに含まれる部分とを有している。
搬送部13は、基板Sに正極活物質膜が形成されるとき、第1搬送方向CD1に沿った基板Sの搬送と、第2搬送方向CD2に沿った基板Sの搬送とを交互に行う。そのため、基板Sを第1搬送方向CD1に沿って搬送する間に加えて、第2搬送方向CD2に沿って搬送する間にも基板Sの上に正極活物質膜20が形成される。それゆえに、1つの方向のみに沿って複数回にわたって基板Sを搬送しながら正極活物質膜20を形成する場合と比べて、所定の厚さを有する正極活物質膜20を形成するために必要な時間を短くすることができる。
成膜空間10において、第1搬送方向CD1に沿った基板Sの搬送が開始される位置が第1開始位置であり、第1搬送方向CD1に沿った基板Sの搬送が終了される位置が第1終了位置である。また、第2搬送方向CD2に沿った基板Sの搬送が開始される位置が第2開始位置であり、第2搬送方向CD2に沿った基板Sの搬送が終了される位置が第2終了位置である。
搬送方向において、第1開始位置と第2終了位置とが重なり、第1開始位置と第2終了位置とは、第1基端領域10L1の外側の位置、すなわち、第1基端領域10L1に対して第2領域10Hとは反対側の領域に含まれる位置である。第1基端領域10L1に対して第2領域10Hとは反対側の領域は、ターゲット11から放出されたスパッタ粒子が到達しない領域であって、基板Sに対して正極活物質膜が形成されない領域である。
搬送方向において、第1終了位置と第2開始位置とが重なり、第1終了位置と第2開始位置とは、第1先端領域10L2の外側の位置、すなわち、第1先端領域10L2に対して第2領域10Hとは反対側の領域に含まれる位置である。第1先端領域10L2に対して第2領域10Hとは反対側の領域は、ターゲット11から放出されたスパッタ粒子が到達しない領域であって、基板Sに対して正極活物質膜が形成されない領域である。
なお、第1搬送方向CD1に沿う基板Sの搬送が第1開始位置にて開始されるとき、および、第2搬送方向CD2に沿う基板Sの搬送が第2終了位置にて終了されるとき、搬送方向における基板Sの全体が、第1基端領域10L1の外側に位置している。また、第1搬送方向CD1に沿う基板Sの搬送が第1終了位置にて終了されるとき、および、第2搬送方向CD2に沿う基板Sの搬送が第2開始位置にて開始されるとき、搬送方向に沿う基板Sの全体が、第1先端領域10L2の外側に位置している。
搬送部13は、基板Sを第1搬送方向CD1に沿って搬送しているとき、少なくとも基板Sの第1端Se1が第1基端領域10L1の第1端E1に入るときから、基板Sの第2端Se2が第1先端領域10L2の第2端E2を出るまでの間にわたって、基板Sを同じ搬送速度で搬送する。また、搬送部13は、基板Sを第2搬送方向CD2に沿って搬送しているとき、少なくとも基板Sの第2端Se2が第1先端領域10L2の第2端E2に入るときから、基板Sの第1端Se1が第1基端領域10L1の第1端を出るまでの間にわたって、基板Sを同じ搬送速度で搬送する。
なお、基板Sを第1搬送方向CD1に沿って搬送するときの搬送速度と、基板Sを第2搬送方向CD2に沿って搬送するときの搬送速度は、基板Sに対して正極活物質膜を形成する条件を同じにする上で、同じ高さであることが好ましい。
[正極活物質膜の成膜方法]
図2から図8を参照して正極活物質膜の成膜方法を説明する。
図2が示すように、基板Sに対する正極活物質膜の形成が開始されるときには、まず、ターゲット11のスパッタが開始される。ターゲット11がスパッタされるときには、成膜空間10にスパッタガス、例えば希ガス、または、希ガスと酸素ガスとの混合ガスが供給され、次いで、ターゲット11に高周波電力、パルスDC電力、または、AC電力が供給される。これにより、ターゲット11の周りにスパッタガスからプラズマが生成され、プラズマ中の正イオンがターゲット11のスパッタ面11sに衝突することによって、スパッタ粒子Spがターゲット11から放出される。
LiCoOが主成分であるターゲット11から放出されるスパッタ粒子Spの放出確率は、ターゲット11の法線方向において最も高く、かつ、法線方向に対する角度が小さいほど大きい傾向を有する。
そのため、ターゲット11のスパッタ面11sとの対向領域10Fでは、スパッタ粒子Spが放出される密度が、他の領域よりも高い。それゆえに、対向領域10F、すなわち、第2領域10Hにおける第2の成膜速度は、各第1領域における第1の成膜速度よりも高い。
図3が示すように、第1開始位置から基板Sの搬送が開始され、基板Sの第1端Se1が第1基端領域10L1に入ると、基板Sの表面Ssのうち、第1基端領域10L1の中に位置する部分に対して、正極活物質膜の形成が開始される。上述したように、第1基端領域10L1は、第2領域10Hと比べて、スパッタ粒子Spの放出される密度が低いため、第1基端領域10L1では、相対的に低い密度である第1の密度を有する第1の層が形成される。第1の層は、10nm以下の厚さで形成される。
すなわち、第1の層の密度が第1の密度であり、かつ、第1の層の厚さが10nm以下であるように、第1搬送方向CD1に沿って第1基端領域10L1を基板Sに通過させる。言い換えれば、第1基端領域10L1内に基板Sを滞在させる時間が、第1の層の密度が第1の密度であり、かつ、第1の層の厚さが10nm以下となるような搬送速度で、基板Sを搬送する。
例えば、基板Sの搬送速度は、272mm/分以上であることが好ましく、また、544mm/分以上であることがさらに好ましい。このとき、ターゲット11に供給される電力の大きさは、2.5W/cm以上12.0W/cm以下であることが好ましく、また、成膜空間10内の圧力は、0.5Pa以上5.0Pa以下であることが好ましい。
基板Sが第1搬送方向CD1に沿って第1基端領域10L1を通過する間にわたって、基板Sの表面Ssに第1の層が形成される。すなわち、基板Sが第1搬送方向CD1に沿って第1基端領域10L1を搬送されることによって、第1の層が形成される工程である第1工程が行われる。
第1工程は、基板Sの第1端Se1が第1基端領域10L1の第1端E1に入ったときに開始され、かつ、基板Sの第2端Se2が第1基端領域10L1の第2端E2を出たときに終了される。
図4が示すように、基板Sの第1端Se1が第2領域10Hに入ると、基板Sの表面Ssのうち、第2領域10Hの中に位置する部分に対して、第2の層の形成が開始される。第2領域10Hは、各第1領域と比べて、スパッタ粒子Spの放出される密度が高いため、第2領域10Hでは、相対的に高い密度、すなわち、第1の密度よりも高い第2の密度を有する第2の層が形成される。第2の層は、第1の層よりも大きい厚さで形成される。第2の層の厚さは、例えば100nm以上150nm以下である。
すなわち、第2の層の密度が第2の密度であり、かつ、第2の層の厚さが第1の層よりも大きいように、第1搬送方向CD1に沿って第2領域10Hを基板Sに通過させる。言い換えれば、第2領域10H内に基板Sを滞在させる時間が、第2の層の密度が第2の密度であり、かつ、第2の層の厚さが第1の層の厚さよりも大きくなるような搬送速度で、基板Sを搬送する。
上述したように、各第1領域に向かってターゲット11から飛行するスパッタ粒子Spは、第2領域10Hに向かってターゲット11から飛行するスパッタ粒子Spよりも単位面積当たりにおいて少ない。そのため、各第1領域と第2領域とにおいて、およそ同じ速度で基板Sを搬送すれば、第1の層の密度が第2の層の密度よりも低くなる。それゆえに、各第1領域と第2領域10Hとの間において、基板Sの搬送速度を大きく変えることなく、第1の密度を有した第1の層と、第1の密度よりも高い第2の密度を有した第2の層とを形成することが可能である。
例えば、基板Sの搬送速度は、272mm/分以上であることが好ましく、また、544mm/分以上であることがさらに好ましい。このとき、ターゲット11に供給される電力の大きさは、2.5W/cm以上12.0W/cm以下であることが好ましく、また、成膜空間10内の圧力は、0.5Pa以上5.0Pa以下であることが好ましい。
基板Sが第1搬送方向CD1に沿って第2領域10Hを通過する間にわたって、基板Sの表面Ssに第2の層が形成される。すなわち、基板Sが第1搬送方向CD1に沿って第2領域10Hを搬送されることによって、第2の層が形成される工程である第2工程が行われる。
図5が示すように、基板Sが第2領域10Hの第1端E1に入った直後は、第1搬送方向CD1において、基板Sの一部が第2領域10Hの中に位置する一方で、基板Sにおける第2領域10Hの中に位置する部分以外の部分は、第1基端領域10L1に位置している。そのため、1つの基板Sの中で、第2領域10Hの中に位置する部分に対して第2工程による第2の層22の形成が行われている一方で、第1基端領域10L1に位置する部分に対して第1工程による第1の層21の形成が行われている。こうして形成された第1の層21と第2の層22との各々は、正極活物質膜20の一部を構成する。
第2工程は、基板Sの第1端Se1が第2領域10Hの第1端E1に入ったときに開始され、かつ、基板Sの第2端Se2が第2領域10Hの第2端E2を出たときに終了される。
図6が示すように、基板Sの第1端Se1が第1先端領域10L2に入ると、基板Sの表面Ssに対して、第1の層の形成が開始される。第1先端領域10L2は、第1基端領域10L1と同様、第2領域10Hと比べて、スパッタ粒子Spの放出される密度が低いため、第1先端領域10L2では、第1の密度を有した第1の層が形成される。
基板Sが第1搬送方向CD1に沿って第1先端領域10L2を通過する間にわたって、基板Sの表面Ssに第1の層が形成され、基板Sが第1搬送方向CD1に沿って第1先端領域10L2を搬送されることによって第1工程が行われる。
第1先端領域10L2における第1工程は、基板Sの第1端Se1が第1先端領域10L2の第1端E1に入ったときに開始される。そして、基板Sの第2端Se2が第1先端領域10L2の第2端E2を出たときに中断され、基板Sが第1終了位置まで搬送されることで、基板Sの全体が第1先端領域10L2の外側に位置する。次いで、第2搬送方向CD2に沿った基板Sの搬送が開始される。
なお、ターゲット11がスパッタされている間に、第1基端領域10L1の第1端E1から第1先端領域10L2の第2端E2に向けて基板Sが搬送される工程が第1搬送工程である。第1搬送工程では、正極活物質膜を含む第1膜の一例であって、第1の層、第2の層、および、第1の層がこの順番に積層された多層構造を有する膜が形成される。
図7が示すように、基板Sの第2端Se2が第1先端領域10L2の第2端E2に入ったとき、第1工程が再開される。そして、基板Sの第1端Se1が第1先端領域10L2の第1端E1を出たとき、第1工程が終了される。
第1先端領域10L2では、第1の層を形成する第1工程の1つである第1先端工程が行われる。第1先端工程では、第1搬送方向CD1に沿って第2領域10Hから離れる方向に基板Sを搬送した後に、第2搬送方向CD2に沿って第2領域10Hに近付く方向に基板Sを搬送する。
なお、図8が示すように、基板Sが第1先端領域10L2の第1端E1に入った直後は、第1搬送方向CD1において、基板Sの一部が第1先端領域10L2の中に位置する一方で、基板Sにおける第1先端領域10L2の中に位置する部分以外の部分は、第2領域10Hに位置している。そのため、1つの基板Sの中で、第1先端領域10L2の中に位置する部分に対して第1工程による第1の層21の形成が行われている一方で、第2領域10Hに位置する部分に対して第2工程による第2の層22の形成が行われている。
このように、正極活物質膜の成膜方法では、第1工程の開始と、第2工程の開始とが交互に行われることで、第1の層と第2の層とが交互に形成される。一方で、正極活物質膜の成膜方法は、1つの基板Sの表面Ssにおいて、および、時間軸上において、第1工程と第2工程とが同時に行われている状態を含む。
第2搬送方向CD2に沿って基板Sが搬送されることによって、基板Sの第2端Se2が、第2領域10Hの第2端E2に入ると、第2工程の1つであって、第1先端工程の直後に行われる第2先端用工程が開始される。第2先端用工程では、第1先端領域10L2から第1基端領域10L1に向けて基板Sが第2領域10Hを通過する。
そして、第2搬送方向CD2に沿って基板Sがさらに搬送されることによって、基板Sの第2端Se2が、第1基端領域10L1の第2端E2に入ると、第1工程の1つであって、第1基端領域10L1で第1の層を形成する工程である第1基端工程が開始される。
第1基端領域10L1における第1基端工程は、第2搬送方向CD2に沿って搬送される基板Sの第1端Se1が、第1基端領域10L1の第1端E1を出ることで中断され、第1搬送方向CD1に沿って搬送される基板Sの第1端Se1が、第1基端領域10L1の第1端E1に入ることで再開される。つまり、第1基端工程は、基板Sが第1基端領域10L1内を第2端E2から第1端E1に向けて搬送されている状態と、基板Sが第1基端領域10L1内を第1端E1から第2端E2に向けて搬送されている状態とを含む。
なお、ターゲット11がスパッタされている間に、第1先端領域10L2の第2端E2から第1基端領域10L1の第1端E1に向けて基板Sが搬送される工程が第2搬送工程である。第2搬送工程では、正極活物質膜を含む第2膜の一例であって、第1の層、第2の層、および、第1の層がこの順番に積層された多層構造を有する膜が形成される。
上述したように、2回目以降の第1工程は、第1基端領域10L1における第1基端工程、および、第1先端領域10L2における第1先端工程のいずれであっても、第2領域10Hから離れる方向搬送した後に第2領域10Hに近づく方向に基板Sを搬送する。
なお、第1基端工程の直後に行われる第2工程は、第2基端用工程であり、第2基端用工程は、第1基端領域10L1から第1先端領域10L2に向けて基板Sが第2領域10Hを通過することによって、基板Sに第2の層が形成される。
このように、正極活物質膜の成膜方法では、所定の厚さを有する正極活物質膜が形成されるまでの間にわたって、第1工程と第2工程とが交互に開始される。このうち、複数の第1工程は、第1基端領域と第1先端領域とを交互に含み、複数の第2工程は、第2基端用工程と、第2先端用工程とを交互に含んでいる。また、正極活物質膜の成膜方法は、第1搬送工程と第2搬送工程とを交互に含んでいる。これにより、第1の層と第2の層とが交互に積層され、かつ、所定の厚さを有する正極活物質膜が形成される。
[正極活物質膜]
図9から図12を参照して正極活物質膜を説明する。なお、図9は、上述した成膜方法によって形成された正極活物質膜の断面構造を示す一方で、図11は、比較例における正極活物質膜の断面構造を示している。
図9が示すように、正極活物質膜20は、第1の密度を有する複数の第1の層21を備え、各第1の層21の厚さT1は、10nm以下である。正極活物質膜20は、第1の密度よりも高い第2の密度を有する複数の第2の層22を備え、各第2の層22の厚さT2が、第1の層21の厚さT1よりも大きい。正極活物質膜20において、第1の層21と第2の層22とが交互に積み重なっている。
図10が示すように、正極活物質膜が薄膜リチウム二次電池にて用いられるとき、薄膜リチウム二次電池における電荷のキャリアであるリチウムイオンLは、正極活物質膜20の厚さ方向、すなわち、第1の層21と第2の層22との積層される方向に沿って移動する。
このとき、正極活物質膜20では、第1の密度を有する第1の層21であって、層内に複数の空隙を有する第1の層21の厚さT1が10nm以下であるため、正極活物質膜20の厚さ方向におけるリチウムイオンLの移動が、第1の層21によって妨げられにくい。
そのため、正極活物質膜20によれば、正極活物質膜20を備える薄膜リチウム二次電池における放電容量が、第1の層21のために低められることが抑えられる。
これに対して、図11が示すように、比較例の正極活物質膜30は、上述した正極活物質膜20と同様、複数の第1の層31と、複数の第2の層32とを備え、正極活物質膜30において、第1の層31と第2の層32とが交互に積み重なっている。
ただし、第1の層31の厚さT1は、10nmよりも大きく、かつ、第2の層32の厚さT2は、第1の層31の厚さT1よりも大きい。
図12が示すように、比較例の正極活物質膜30では、第1の層31の厚さT1が10nmよりも大きいために、正極活物質膜30の厚さ方向におけるリチウムイオンLの移動が、第1の層31によって妨げられやすい。それゆえに、比較例の正極活物質膜30を備える薄膜リチウム二次電池では、第1の層31のために、薄膜リチウム二次電池における放電容量が低められる。
[実施例]
図13から図15、および、表1を参照して実施例を説明する。
[実施例1]
基板の上に、正極集電体層、正極、固体電解質層、負極、負極集電体層をこの順に積層して、薄膜リチウム二次電池を作成した。正極集電体層はTi層とPt層との積層体であり、正極の形成材料はLiCoOであり、固体電解質層の形成材料はLiPONであり、負極の形成材料はLiであり、負極集電体層の形成材料はCuであった。すなわち、上述した正極活物質膜を薄膜リチウム二次電池の正極として用いた。
このうち、LiCoO膜を以下の条件で成膜した。
・AC電力 10W/cm
・圧力 2.7Pa
・酸素ガス流量 10sccm
・アルゴンガス流量 30sccm
・搬送速度 272mm/分
[実施例2]
基板の搬送速度を544mm/分に変更した以外は、上述した実施例1と同様の条件でLiCoO膜を形成し、実施例2の薄膜リチウム二次電池を得た。
[実施例3]
基板の搬送速度を4350mm/分に変更した以外は、上述した実施例1と同様の条件でLiCoO膜を形成し、実施例3の薄膜リチウム二次電池を得た。
[比較例1]
基板の搬送速度を27mm/分に変更した以外は、上述した実施例1と同様の条件でLiCoO膜を形成し、比較例1の薄膜リチウム二次電池を得た。
[第1の層の厚さと放電容量との関係]
実施例1から実施例3、および、比較例1の各々の薄膜リチウム二次電池について、第1の層の厚さT1を測定し、かつ、放電容量を測定した。第1の層の厚さT1の測定結果、および、放電容量の測定結果は表1に示す通りであった。
表1が示すように、実施例1における第1の層の厚さT1は10nmであり、実施例2における第1の層の厚さT1は7.5nmであり、実施例3における第1の層の厚さT1は1nm以下であることが認められた。すなわち、基板の搬送速度が272mm/分以上であるときに、第1の層の厚さT1が10nm以下であることが認められた。なお、第2の層の厚さは、100nm程度であることが認められた。
また、図13が示すように、実施例1と同じ条件で形成された正極活物質膜では、正極活物質膜の厚さ方向と直交する方向に沿って延びる第1の層の厚さが、図13における倍率では、目視にて確認できない程度に小さいことが認められた。
一方で、比較例1における第1の層の厚さT1は150nmであり、10nmよりも大きいことが認められた。
図14が示すように、比較例1と同じ条件で形成された正極活物質膜では、正極活物質膜の厚さ方向と直交する方向に沿って延びる明度の低い層が、図14における倍率にて目視にて確認できることが認められた。
すなわち、図15が示すように、比較例1と同じ条件で形成された正極活物質膜では、密度の低い第1の層であって、複数の空隙を有する第1の層が、明度の低い層として確認できる程度の厚さで形成されることが認められた。
また、比較例1の放電容量が600μAhである一方で、実施例1の放電容量が780μAhであり、実施例2の放電容量が800μAhであり、実施例3の放電容量が800μAhであることが認められた。すなわち、実施例1から実施例3によれば、比較例1と比べて、放電容量が高まることが認められた。
このように、第1の密度を有し、かつ、10nm以下の厚さを有する第1の層と、第1の密度よりも高い第2の密度を有し、かつ、第1の層よりも厚さの大きい第2の層とが交互に積層された正極活物質膜であれば、薄膜リチウム二次電池において正極活物質膜として機能する膜を通過成膜法の適用によって形成することができることが認められた。
なお、実施例2の放電容量が800μAhである一方で、実施例3の放電容量も800μAhであることから、基板Sの搬送速度を544mm/分よりも大きくし、かつ、第1の層の厚さT1を7.5nmよりも小さくしても、薄膜リチウム二次電池の放電容量はおおよそ同じ値であることが認められた。
すなわち、基板の搬送速度を272mm/分以上とすることによって、第1の層と第2の層との各々において、上述した密度と厚さとの条件を満たすことが認められた。また、基板の搬送速度が544mm/分以上であれば、たとえ基板の搬送速度が変動したとしても、薄膜リチウム二次電池の容量を高める上で好ましい構造を有するLiCoO膜を形成することが可能であることが認められた。言い換えれば、基板の搬送速度が544mm/分以上であれば、基板の搬送速度の変動に対して、正極活物質膜を用いた薄膜リチウム二次電池における放電容量の変化を抑えることができることが認められた。
以上説明したように、正極活物質膜、および、成膜方法の1つの実施形態によれば、以下に列挙する効果を得ることができる。
(1)第1の密度を有する第1の層21の厚さT1が10nm以下であり、第1の密度よりも高い第2の密度を有する第2の層22の厚さT2が第1の層21よりも大きく、かつ、第1の層21と第2の層22とが交互に積み重なっている。そのため、こうした正極活物質膜20によれば、薄膜リチウム二次電池において正極活物質膜20として機能する膜を通過成膜法の適用によって形成することができる。
(2)基板Sを第1搬送方向CD1に沿って搬送する間に加えて、第2搬送方向CD2に沿って搬送する間にも基板Sの上に正極活物質膜20が形成される。そのため、1つの方向のみに沿って複数回にわたって基板Sを搬送しながら正極活物質膜20を形成する方法と比べて、所定の厚さを有する正極活物質膜20を形成するために必要な時間を短くすることができる。
(3)基板Sが、第1基端領域10L1から第1先端領域10L2に向けて搬送されるため、搬送方向における第2領域10Hの両側に放出されるスパッタ粒子Spを基板Sに到達させることができる。
(4)基板Sの搬送速度が272mm/分以上であれば、LiCoO膜において、第1の密度を有する第1の層21の厚さを10nm以下とし、かつ、第2の密度を有する第2の層22の厚さを第1の層21の厚さよりも大きくすることができる。
(5)基板Sの搬送速度が544mm/分以上であれば、基板Sの搬送速度がたとえ変動したとしても、薄膜リチウム二次電池の放電容量を高める上で好ましい構造を有するLiCoO膜を形成することが可能である。
なお、上述した実施形態は、以下のように適宜変更して実施することもできる。
・基板Sの搬送速度は、544mm/分よりも小さくてもよい。こうした構成であっても、第1の層の密度を第1の密度とし、第1の層の厚さを10nm以下とすることができ、かつ、第2の層の密度を第1の密度よりも高い第2の密度とし、第2の層の厚さを第1の層の厚さよりも大きくすることが可能であればよい。こうした構成によれば、上述した(1)に準じた効果を得ることはできる。
・基板Sの搬送速度は、272mm/分よりも小さくてもよい。こうした構成であっても、第1の層の密度を第1の密度とし、第1の層の厚さを10nm以下とすることができ、かつ、第2の層の密度を第1の密度よりも高い第2の密度とし、第2の層の厚さを第1の層の厚さよりも大きくすることが可能であればよい。こうした構成によれば、上述した(1)に準じた効果を得ることはできる。
・第1搬送方向CD1に沿って基板Sを搬送しているときには、基板Sに正極活物質膜を形成する一方で、第2搬送方向CD2に沿った基板Sの搬送が複数回にわたって繰り返される中で、少なくとも1回の搬送では、基板Sに正極活物質膜を形成しなくてもよい。あるいは、第2搬送方向CD2に沿って基板Sを搬送しているときには、基板Sに正極活物質膜を形成する一方で、第1搬送方向CD1に沿った基板Sの搬送が複数回にわたって繰り返される中で、少なくとも1回の搬送では、基板Sに正極活物質膜を形成しなくてもよい。こうした構成であっても、第1の層と第2の層とが交互に積層された正極活物質膜を形成することは可能であるため、上述した(1)に準じた効果を得ることはできる。
・第1搬送方向CD1に沿った基板Sの搬送と、第2搬送方向CD2に沿った基板Sの搬送とのいずれか一方の搬送において正極活物質膜が形成され、他方の搬送では、スパッタ粒子Spが飛行する領域から離れた新たな経路に沿って基板Sを搬送する構成であってもよい。こうした構成であっても、第1搬送方向CD1または第2搬送方向CD2に沿って基板Sを搬送することによって、第1の層と第2の層とを交互に形成することは可能であるため、上述した(1)に準じた効果を得ることはできる。
・基板Sにおいて各領域を通過する部分は、基板Sの全体ではなく、表面Ssの一部である被成膜部のみであってもよい。そして、表面Ssの中で被成膜部以外の部分は、第2領域10Hに滞在し続けてもよい。こうした構成であっても、基板Sの被成膜部には、第1の層と第2の層とが交互に積み重なった正極活物質膜を形成することが可能であるため、上述した(1)に準じた効果を得ることはできる。
・第1の層21よりも高い密度を有した第2の層22を形成することが可能であれば、第2領域10Hは、ターゲット11のスパッタ面11sと向かい合う対向領域10Fに加えて、搬送方向において対向領域10Fと隣り合う領域の一部を含んでいてもよい。この場合には、搬送方向において第2領域10Hと隣り合う第1領域は、スパッタ粒子Spが基板Sに到達する領域のうち、第2領域10Hに含まれる部分以外の部分である。
・基板Sを1つの第1領域と1つの第2領域とにおいて搬送してもよい。例えば、第1搬送方向CD1に沿って、第1基端領域10L1を基板Sに通過させて第1の層を形成する。そして、基板Sが第2領域10Hを通っている間に、基板Sに第2の層の一部を形成し、基板Sが第2領域10Hの中に位置する間に、ターゲット11に対する高周波電力の供給を停止する。このとき、第1先端領域10L2を基板Sに通過させても、ターゲット11がスパッタされていないため、基板Sには第1の層が形成されない。
次いで、第2搬送方向CD2に沿って、第1先端領域10L2を基板Sに通過させ、さらに、第2領域10Hを基板Sに通過させることで、基板Sに第2の層の残りの部分を形成する。そして、基板Sに第1基端領域10L1を通過させることで、基板Sに第1の層を形成する。
こうした構成であっても、基板Sに対して第1の層と第2の層とが交互に積み重なった正極活物質膜を形成することが可能であるため、上述した(1)に準じた効果を得ることはできる。
・第1の密度を有する第1の層21が10nm以下の厚さを有し、かつ、第2の密度を有する第2の層22の厚さが第1の層21の厚さよりも大きければ、第1搬送方向CD1に沿う基板Sの搬送速度と、第2搬送方向CD2に沿う基板Sの搬送速度とが互いに異なっていてもよい。
・第1搬送方向CD1に沿う基板Sの搬送速度は、第1基端領域10L1の第1端E1から第1先端領域10L2の第2端に向けて基板Sを搬送する間に複数の高さの間で変わってもよい。この場合であっても、第1の密度を有する第1の層21が10nm以下の厚さを有し、かつ、第2の密度を有する第2の層22の厚さが第1の層21の厚さよりも大きければよい。また、第2搬送方向CD2に沿う基板Sの搬送速度は、第1先端領域10L2の第2端E2から第1基端領域10L1の第1端E1に向けて基板Sを搬送する間に複数の速度の高さの間で変わってもよい。この場合であっても、第1の密度を有する第1の層21が10nm以下の厚さを有し、かつ、第2の密度を有する第2の層22の厚さが第1の層21の厚さよりも大きければよい。
・搬送方向におけるターゲット11の幅は、搬送方向における基板Sの幅よりも小さくてもよい。こうした構成であっても、第1工程において、第1搬送方向CD1および第2搬送方向CD2に沿って基板Sが各第1領域を通過し、かつ、第2工程において、第1搬送方向CD1および第2搬送方向CD2に沿って基板Sが第2領域10Hを通過する構成であれば、上述した(1)に準じた効果を得ることができる。
・成膜空間10は、複数のターゲット11を含んでもよい。こうした構成であっても、基板Sが第1領域を通過して、第1の層が形成される第1工程と、基板Sが第2領域を通過して、第2の層が形成される第2工程とが交互に開始されれば、上述した(1)に準じた効果を得ることができる。
・第1の密度を有する第1の層21が10nm以下の厚さで形成され、かつ、第2の密度を有する第2の層22さが第1の層21の厚さよりも大きい厚さで形成されれば、ターゲット11に供給される交流電力の大きさは、2.5W/cmよりも小さくてもよいし、12.0W/cmよりも大きくてもよい。
・第1の密度を有する第1の層21が10nm以下の厚さで形成され、かつ、第2の密度を有する第2の層22が第1の層21の厚さよりも大きい厚さで形成されれば、正極活物質膜20を形成するときの成膜空間10内の圧力は、0.5Paよりも小さくてもよいし、5.0Paよりも大きくてもよい。
・第2の層22の厚さは、第1の層21よりも大きければ、第2の層22の厚さは、10nmよりも小さくてもよい。
・薄膜リチウム二次電池の備える正極集電体層の形成材料、固体電解質層の形成材料、負極の形成材料、および、負極集電体の形成材料の各々は、上述した材料以外の材料であってもよい。要は、薄膜リチウム二次電池を構成する各層の形成材料は、薄膜リチウム二次電池において各層として機能する物質であればよい。
10…成膜空間、10F…対向領域、10H…第2領域、10L1…第1基端領域、10L2…第1先端領域、11…ターゲット、11s…スパッタ面、12…トレイ、13…搬送部、20,30…正極活物質膜、21,31…第1の層、22,32…第2の層、S…基板、Ss…表面。

Claims (6)

  1. リチウムを含む正極活物質から形成される正極活物質膜であって、
    第1の密度を有する複数の第1の層であって、各第1の層の厚さが10nm以下である前記複数の第1の層と、
    前記第1の密度よりも高い第2の密度を有する複数の第2の層であって、各第2の層の厚さが前記第1の層の厚さよりも大きい前記複数の第2の層と、を備え、
    前記第1の層と前記第2の層とが交互に積み重なっている
    正極活物質膜。
  2. ターゲットのスパッタによって正極活物質膜を基板の少なくとも一部である被成膜部に形成するための1つの成膜空間が、前記正極活物質膜を構成する第1の層を第1の成膜速度で前記被成膜部に形成する第1領域と、搬送方向に沿って前記第1領域と隣り合う第2領域であって、前記正極活物質膜を構成する第2の層を前記第1の成膜速度よりも高い第2の成膜速度で前記被成膜部に形成する前記第2領域とを含み、
    前記第1の層の密度が第1の密度であり、かつ、前記第1の層の厚さが10nm以下であるように、前記搬送方向に沿って前記第1領域を前記被成膜部に通過させる第1工程と、
    前記第2の層の密度が前記第1の密度よりも高い第2の密度であり、かつ、前記第2の層の厚さが前記第1の層の厚さよりも大きいように、前記搬送方向に沿って前記第2領域を前記被成膜部に通過させる第2工程と、を備え、
    前記第1工程と前記第2工程とを交互に開始して、前記基板に前記第1の層と前記第2の層とを交互に形成する
    成膜方法。
  3. 前記第2領域は、前記ターゲットのスパッタ面と対向する領域である対向領域を含み、
    前記成膜空間は、1つの前記第2領域と、2つの前記第1領域であって、2つの前記第1領域は、第1基端領域と第1先端領域とを含み、前記第1基端領域と前記第1先端領域とは、前記搬送方向において、前記第2領域を挟んで互いに向かい合い、
    前記第1工程は、前記第2領域から離れる方向に前記被成膜部を搬送した後に前記第2領域へ近づく方向に前記被成膜部を搬送することによって前記第1の層を形成し、
    複数の前記第1工程は、前記第1基端領域で前記第1の層を形成する第1基端工程と、前記第1先端領域で前記第1の層を形成する第1先端工程とを交互に含み、
    複数の前記第2工程は、前記第1基端工程の直後に行われる第2基端用工程と、前記第1先端工程の直後に行われる第2先端用工程とを交互に含み、
    前記第2基端用工程は、前記第1基端領域から前記第1先端領域に向けて前記被成膜部が前記第2領域を通過し、
    前記第2先端用工程は、前記第1先端領域から前記第1基端領域に向けて前記被成膜部が前記第2領域を通過する
    請求項2に記載の成膜方法。
  4. 第1端と第2端とを結ぶ経路が搬送経路であり、
    前記搬送経路は、2つの第1領域と、2つの前記第1領域に挟まれ、かつ、ターゲットと対向する領域を含む第2領域とから構成され、
    前記ターゲットをスパッタするとともに、前記第1端から前記第2端に向けて基板の少なくとも一部である被成膜部を搬送し、それによって、正極活物質を含む第1膜を被成膜部に形成する第1搬送工程と、
    前記ターゲットをスパッタするとともに、前記第2端から前記第1端に向けて前記被成膜部を搬送し、それによって、前記正極活物質を含む第2膜を前記被成膜部に形成する第2搬送工程と、
    を交互に含み、
    前記第1膜と前記第2膜とが交互に積層された正極活物質膜は、前記第1領域で形成された第1の層と、前記第2領域で形成された第2の層との積層体であり、
    前記第1搬送工程、および、前記第2搬送工程は、
    前記第1の層の密度が第1の密度であり、かつ、前記第1の層の膜厚が10nm以下であるように、第1の成膜速度で前記第1の層を形成し、
    前記第2の層の密度が前記第1の密度よりも高い第2の密度であり、かつ、前記第2の層の膜厚が前記第1の層の膜厚よりも大きいように、前記第1の成膜速度よりも高い第2の成膜速度で前記第2の層を形成する
    成膜方法。
  5. 前記正極活物質膜がコバルト酸リチウム膜であり、
    前記基板を搬送する速度が、272mm/分以上である
    請求項2から4のいずれか一項に記載の成膜方法。
  6. 前記正極活物質膜がコバルト酸リチウム膜であり、
    前記基板を搬送する速度が、544mm/分以上である
    請求項2から5のいずれか一項に記載の成膜方法。
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