JP2016219087A - ホログラム記録再生方法およびホログラム記録再生装置 - Google Patents
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Abstract
Description
また、従来より検討されていた球面参照光シフト多重記録方式においては、信号光の光軸と参照光の光軸とによって形成される平面内に沿った一軸方向に対しては、わずかなシフトで多重記録が可能であるが、その軸に垂直な方向にはシフト選択性が弱く、2次元での多重記録が困難である。そのため、球面参照光シフト多重記録方式のみによっては、記録情報の高密度化は難しい。
また、スペックル参照光多重記録方式においては、参照光をスペックルパターン(振幅あるいは位相パターン)がランダム化された形で変調を行う必要があるが、これらはノイズを多く発生させ信号対雑音比を低下させる、という問題がある。また、パターンの一致を厳しい精度で行う必要がることから、ドライブ・媒体互換性の確保が困難である、という問題もある。
而して、その代替案として、光学系は動かさず、記録媒体(ディスク媒体)の直交する1次元軸方向のアクセスによる2次元アクセスと、記録媒体の回転とによって媒体面アクセスを行う方法が採用されている。しかしながら、ディスク媒体および移動・回転ステージが重いため、高速アクセスを阻害し、メモリ装置としての高速アクセス性能を大幅に制限することになる、という問題がある。
また、本発明の他の目的は、記録媒体における記録情報の高密度化を図ることができ、しかも、シフト多重記録を行うに際しての記録媒体の位置合わせを容易に行うことができて高速化を図ることができるホログラム記録再生装置を提供することにある。
参照光として球面波を用い、
記録再生光源からの光を信号光および参照光として記録媒体に照射する光学機構を当該記録媒体の表面に沿って相対的に一方向に移動させて当該記録媒体に一方向のみのシフト多重記録を行うことによって、第1シフト多重ホログラム列を記録した後、当該記録媒体を前記一方向を含む平面内において回動させた状態において、新たなシフト多重記録を行うことによって、第2シフト多重ホログラム列をその記録領域の一部が第1シフト多重ホログラム列の記録領域と重なる状態で多重記録することを特徴とする。
参照光として球面波を用い、
信号光および参照光を記録媒体に照射する光学機構を当該記録媒体の表面に沿って相対的に一方向に移動させて当該記録媒体に一方向のみのシフト多重記録を行うことによって、1次シフト多重ホログラム列を記録した後、当該1次シフト多重ホログラム列が記録された記録領域と同一の領域において、参照光を当該1次シフト多重ホログラム列の記録に用いた参照光とは異なる入射方向から照射して新たなシフト多重ホログラム列を多重記録するホログラム列多重記録過程を繰り返し行うことによって、複数のシフト多重ホログラム列が同一領域に多重記録された第1のマルチホログラム列を記録した後、
当該記録媒体を前記一方向を含む平面内において回動させた状態において、前記ホログラム列多重記録過程を繰り返し行うことによって、複数のシフト多重ホログラム列が同一領域に多重記録されてなる第2のマルチホログラム列をその記録領域の一部が第1のマルチホログラム列の記録領域と重なる状態で多重記録することを特徴とする。
参照光として球面波を用い、
信号光および参照光を記録媒体に照射する光学機構を当該記録媒体の表面に沿って相対的に一方向に移動させて当該記録媒体に一方向のみのシフト多重記録を行うことによって、1次シフト多重ホログラム列を記録した後、当該1次シフト多重ホログラム列が記録された記録領域と同一の領域において、当該1次シフト多重ホログラム列の記録に用いた参照光とは偏光方向の異なる参照光を照射して新たなシフト多重ホログラム列を記録するホログラム列多重記録過程を繰り返し行うことによって、複数のシフト多重ホログラム列が同一領域に多重記録された第1のマルチホログラム列を記録した後、
当該記録媒体を前記一方向を含む平面内において回動させた状態において、前記ホログラム列多重記録過程を繰り返し行うことによって、複数のシフト多重ホログラム列が同一領域に多重記録されてなる第2のマルチホログラム列をその記録領域の一部が第1のマルチホログラム列の記録領域と重なる状態で多重記録することを特徴とする。
参照光として球面波を用い、
互いに偏光方向の異なる第1の信号光および第2の信号光を記録媒体に同時に照射すると共に当該第1の信号光と同一の偏光方向の第1の参照光および当該第2の信号光と同一の偏光方向の第2の参照光を互いに異なる入射方向から当該記録媒体に同時に照射する光学機構を、当該記録媒体の表面に沿って相対的に一方向に移動させて、当該記録媒体に一方向のみのシフト多重記録を行うことによって、第1の信号光および第1の参照光による第1シフト多重ホログラム列、並びに、第2の信号光および第2の参照光による第2シフト多重ホログラム列が同一領域に多重記録されたマルチホログラム列を記録することを特徴とする。
記録媒体を前記一方向を含む平面内において回動させた状態において、新たなシフト多重記録を行うことによって、第3のシフト多重ホログラム列および第4のシフト多重ホログラム列が多重記録された第2のマルチホログラム列を、その記録領域の一部が前記第1のマルチホログラム列の記録領域と重なる状態で、多重記録することが好ましい。
もしくは、前記記録媒体の表面における記録再生領域を、記録媒体の回転中心軸を中心として周方向に並ぶ複数のブロック単位に分割し、当該記録媒体の回転中心に対して点対称な複数のブロック単位の各々に対して連続して、複数のシフト多重ホログラム列または複数のマルチホログラム列を多重記録することが好ましい。
もしくは、前記記録媒体の表面における記録再生領域を、記録媒体の回転中心から外周縁に向かって径方向に並ぶ複数の環状のブロック単位に分割し、回転中心側の環状ブロック単位において、複数のシフト多重ホログラム列または複数のマルチホログラム列を多重記録して固定した後、当該ブロック単位に隣接するブロック単位において複数のシフト多重ホログラム列または複数のマルチホログラム列の多重記録および多重記録されたシフト多重ホログラム列または多重記録されたマルチホログラム列の固定を繰り返して行うことが好ましい。
記録再生光源と、当該記録再生光源からの光を信号光用の光と参照光用の光とに分割する光分離手段と、信号光用の光をデータ情報を担持した信号光として記録媒体に照射する信号光生成用光学系と、参照光用の光を球面波に変換して参照光として記録媒体に照射する球面参照光生成用光学系とを備えた光学機構と、
当該光学機構を記録媒体の表面に沿って相対的に一方向に移動させる光学機構移動機構と、
記録媒体を光学機構の移動方向を含む平面内において回動および平行移動させる記録媒体駆動機構と
を備えていることを特徴とする。
前記光学機構移動機構によって、当該可動部が前記固定部から前記可動部に入射される信号用の光および参照光用の光の光軸方向に移動される構成とされていることが好ましい。
前記可動部が前記記録媒体の表面に沿って相対的に一方向に移動されることにより、一方向のみのシフト多重記録が行われることが好ましい。
前記可動部は、前記可動部の移動方向および前記空間光変調器から前記可動ミラーに至る光路の延びる方向を含む平面において可動部の移動方向に垂直な方向に移動可能とされた二次可動部を有しており、当該二次可動部は、前記偏光ビームスプリッタ、前記1/4波長板、前記可動ミラーおよび前記信号光集光用対物レンズを備えており、当該可動ミラーは、二次可動部の移動方向に位置可変に配置されており、
二次可動部の移動に伴って可動ミラーの位置が当該二次可動部の移動方向に移動されることにより、前記信号光集光用対物レンズと、前記信号光生成用光学系を構成するリレーレンズとの間の光路長さが一定に保たれる構成とされていることが好ましい。
このような構成のものにおいては、前記球面参照光生成用光学系が、2つの参照光集光用対物レンズを備えたものである場合には、各々の参照光集光用対物レンズが、前記光学機構の移動方向と前記信号光の入射方向とを含む仮想平面内において、信号光の記録媒体に対する入射光軸を挟んだ両側に配置されていることが好ましい。
記録再生光源と、当該記録再生光源からの光を2つの信号光用の光および2つの参照光用の光に時間的に分割する複数の光分離手段と、信号光生成用光学系と、参照光生成用光学系とを備えた光学機構と、
当該光学機構を記録媒体の表面に沿って相対的に一方向に移動させる移動機構と
を備えており、
前記信号光生成用光学系は、時間的に分離された2つの信号光用の光を互いに異なるデータ情報を担持した互いに偏光方向の異なる第1の信号光および第2の信号光に変換する第1の光学系および第2の光学系を備えており、
前記球面参照光生成用光学系は、参照光用の光を球面波に変換する参照光集光用対物レンズを備えた、一方の参照光用の光を第1の信号光と同一の偏光方向の第1の参照光に変換する第3の光学系と、参照光用の光を球面波に変換する参照光集光用対物レンズを備えた、他方の参照光用の光を第2の信号光と同一の偏光方向の第2の参照光に変換する第4の光学系とを備えており、2つの参照光集光用対物レンズは、各々光軸が信号光の記録媒体に対する入射光軸に対して互いに異なる方向に延びるよう配置されていることを特徴とする。
また、偏光分離手段を備えた再生光検出用光学系を有しており、互いに偏光方向の異なる再生用の第1の参照光および再生用の第2の参照光が同時に照射されることにより当該再生用の第1の参照光および当該再生用の第2の参照光と同一の参照光照射条件で同一箇所に記録された複数のホログラムの各々から発せられる再生光が当該偏光分離手段によって分離されて当該複数のホログラムの各々に記録されたデータ情報が同時に並列再生される構成とされていることが好ましい。
さらにまた、記録媒体を光学機構の移動方向を含む平面内において回動および平行移動させる記録媒体駆動機構をさらに備えた構成とされていることが好ましい。
本発明のホログラム記録再生方法は、参照光として球面波を用いたシフト多重記録(以下、「球面参照光シフト多重記録」という。)によって、ホログラムを記録媒体に多重記録する方法であって、記録媒体における同一領域において、複数のシフト多重ホログラム列を、各々のシフト多重ホログラム列が記録される領域の一部が互いに重なる状態で、記録するものである。すなわち、球面参照光シフト多重記録によって記録される複数のシフト多重ホログラム列を各々のシフト多重ホログラム列の記録領域の一部が互いに重なる状態で記録するクロスシフト多重記録を行うことによって、高密度化を図るものである。また、球面参照光をホログラムが記録された記録媒体に照射することによって同一の記録領域に記録されたホログラムの各々を独立して再生するものである。
記録媒体としては、例えば、光反応性モノマーよりなる記録層を備えたものが用いられる。光反応性モノマーは、光が照射されるとポリマーに変換され、その結果、屈折率が異なる領域が形成され、それがホログラムとなるものである。
球面参照光は、平面波が複数存在するものと考えられる。従って、図3(a)に示すように、ホログラム1が記録された記録媒体10を当該記録媒体10の表面(図3(a)における上面)に沿って一方向(図3(a)における右方向)にわずかな距離シフトさせると、既に記録されたホログラム1の再生が不可となり、新たなホログラムをその記録領域の一部が既に記録されたホログラム1の記録領域と重なる状態で記録することが可能となる。記録媒体10のシフト量は、通常、10μm程度以上である。
再生可能な条件は、図3(b)に示すように、信号光の波数ベクトルks、参照光の波数ベクトルkrおよびホログラムの波数ベクトル(格子ベクトル)kgがブラッグの回折条件を満たす場合である。記録媒体10をシフトさせると、図3(c)に示すように、波数ベクトルの関係がブラッグの回折条件から外れ、ホログラム1の再生が不可となる。
ここに、図3(b)は、図3(a)において一点破線で囲んだ領域αにおける、信号光の波数ベクトルksと参照光の波数ベクトルkrとホログラムの波数ベクトル(格子ベクトル)kgとの関係を示す説明図である。また、図3(c)は、図3(a)において破線で囲んだ領域βにおける、信号光の波数ベクトルksと参照光の波数ベクトルkrとホログラムの波数ベクトル(格子ベクトル)kgとの関係を示す説明図である。
この状態において、第1のシフト多重ホログラム列が記録された単位記録領域Bに対して、新たな球面参照光シフト多重記録を行うことによって、第2のシフト多重ホログラム列を、当該第2のシフト多重ホログラム列が記録される記録領域(図4(a)において実線で囲まれた領域)7bの一部が第1のシフト多重ホログラム列が記録された記録領域(図4(a)において破線で囲まれた領域)7aと重なる状態で、多重記録する。クロスシフト多重記録によって、2つのシフト多重ホログラム列が多重記録された状態を図4(b)に模式的に示す。図4(b)における符号1は、1個のホログラムを示す。また、6aは、先に記録されたシフト多重ホログラム列を示し、6bは新たに記録されたシフト多重ホログラム列を示す。
数式(1)において、mはブラッグヌルの次数、λは記録再生光源からの光の波長〔mm〕、nは記録媒体の屈折率、Lは記録媒体の厚み〔mm〕、ζ(NA)は下記の数式(2)で示される値である。
記録媒体を回動させる角度を、対物レンズの開口数NAに対し、上記の数式(1)で決定される角度に従い、それ以上の角度範囲とすることにより、クロストークの発生も少なくなる。記録媒体を回動させる角度は、設計の余裕度を勘案すると、好ましくは上記の数式(1)によって算出される計算される角度φB(NA)〔rad〕+5°の角度であることが望ましい。
第1のクロスシフト多重記録方法は、ディスク状媒体の表面における記録再生領域を、記録媒体の周方向に並ぶ複数のブロック単位に分割し、各々のブロック単位を単位記録領域(ブック)として設定する。また、周方向に並ぶ複数のブロック単位の各々をさらにディスク状媒体の回転中心から外周縁に向かって径方向に並ぶ複数のブロック単位に分割し、各々のブロック単位を単位記録領域(ブック)として設定してもよい。
そして、ディスク状媒体の中心位置に対して点対称な位置に位置された2つの単位記録領域の各々に対する球面参照光シフト多重記録を連続して行った後、ディスク状媒体を回動させた状態において、当該2つの単位記録領域の各々に対する新たな球面参照光シフト多重記録を連続して行う手法である。
次いで、図6(b)に示すように、ディスク状媒体10aを所定の回動角度で回動させた状態において、第1シフト多重ホログラム列が記録された2つの単位記録領域B1,B2の各々に、連続して新たな球面参照光シフト多重記録を行うことによって、第2シフト多重ホログラム列をその記録領域の一部が第1シフト多重ホログラム列の記録領域と重なる状態で多重記録する。
更に、図6(c)に示すように、ディスク状媒体10aを所定の回動角度で回動させた状態において、第1シフト多重ホログラム列と第2シフト多重ホログラム列とが記録された単位記録領域B1,B2の各々に、連続して新たな球面参照光シフト多重記録を行うことによって第3シフト多重ホログラム列をその記録領域の一部が第1シフト多重ホログラム列の記録領域および第2の1シフト多重ホログラム列の記録領域と重なる状態で多重記録してもよい。
図6においては、光学機構の移動方向が両矢印で示されており、ディスク状媒体10aの回転方向が破線の矢印で示されている。
第2のクロスシフト多重記録方法は、ディスク状媒体の表面における記録再生領域を、ディスク状媒体の回転中心から外周縁に向かって径方向に並ぶ複数の略環状のブロック単位に分割し、各々のブロック単位を単位記録領域(ブック)として設定する。
そして、単位記録領域毎に、複数のシフト多重ホログラム列のクロスシフト多重記録および多重記録されたホログラムの固定(ポストキュア)を、最内側に位置される単位記録領域および最外側に位置される単位記録領域のいずれか一方または両方から径方向に順次に繰り返して行う手法である。
次いで、ホログラムが固定された単位記録領域B3に隣接する単位記録領域B4において複数のシフト多重ホログラム列のクロスシフト多重記録を行う。この単位記録領域B4に対する球面参照光シフト多重記録は、ポストキュアされた最内側に位置される単位記録領域B3をスキップして行うことになる。この単位記録領域B4におけるホログラムの多重記録数が飽和に達した場合は、当該単位記録領域B4に記録されたホログラムをポストキュアする。以下同様に、各々の単位記録領域に対するクロスシフト多重記録およびホログラムの固定をディスク状媒体10aの中心側から外周縁側に向かって順次に行い、ディスク状媒体10aの全面にホログラムの記録を行う。
図7においては、光学機構の移動方向が実線の両矢印で示されており、ディスク状媒体10aの移動方向が一点鎖線の両矢印で示されており、ディスク状媒体10aの回転方向が破線の矢印で示されている。
第1の球面参照光によるホログラム1aの再生可能な条件は、図8(b)に示すように、信号光の波数ベクトルks、第1の球面参照光の波数ベクトルkr1およびホログラムの波数ベクトル(格子ベクトル)kg1がブラッグの回折条件を満たす場合である。記録媒体10をシフトさせると、図8(c)に示すように、波数ベクトルkg1の関係がブラッグの回折条件から外れ、ホログラム1aの再生が不可となる。第2の球面参照光によるホログラム1bの再生可能な条件についても同様である。すなわち、図8(d)に示すように、信号光の波数ベクトルks、第2の球面参照光の波数ベクトルkr2およびホログラムの波数ベクトル(格子ベクトル)kg2がブラッグの回折条件を満たす場合である。記録媒体10をシフトさせると、図8(e)に示すように、波数ベクトルkg2の関係がブラッグの回折条件から外れ、ホログラム1bの再生が不可となる。
図9は、本発明のホログラム記録再生装置の構成の一例を、記録媒体と共に示す説明用概略図である。この図9は、ホログラム記録再生装置の側面からの構成図である。
この第1のホログラム記録再生装置は、信号光および参照光を記録媒体に照射する光学機構と、光学機構を記録媒体10の表面に沿って相対的に一方向に移動させる光学機構移動機構と、記録媒体10を光学機構の移動方向を含む平面内において回動および平行移動させる記録媒体駆動機構とを備えている。この第1のホログラム記録再生装置においては、記録媒体10として、透過型のディスク状媒体が用いられる。
参照光用の光は、半波長板38で偏光面が90°回転された後、参照光集光用対物レンズ47によって球面波に変換されて球面参照光として記録媒体10に照射される。
一方、信号光用の光は、リレーレンズ36で拡大された後、偏光プリズムビームスプリッタ40を透過して空間光変調器(SLM)42に照射される。この空間光変調器(SLM)42によって、信号光用の光は偏光面が90°変更されたデータパターンに変調される。空間光変調器(SLM)42から出射された信号光用の光は、偏光面が90°回転しているため、偏光プリズムビームスプリッタ40によって反射されて進行方向が90°変更される。偏光プリズムビームスプリッタ40からの信号光用の光は、ナイキストフィルタ43で空間周波数帯域が調整された後、位相板48を透過する。位相板48はランダム位相パターンであり、信号光をランダム位相で変調することにより、空間周波数分布のうち不要な直流成分を抑圧し、モノマーの消費を抑える働きがある。信号光用の光が位相板48を透過することで生成された信号光は、信号光集光用対物レンズ45よって集光されて記録媒体10に照射される。
信号光および球面参照光が記録媒体10に照射されることにより、記録媒体10においては、信号光と球面参照光との干渉縞が形成され、この干渉縞がデータ情報を担持したホログラムとして記録媒体10に記録される。
単位記録領域(ブック)へのアクセスは、光学機構の移動によるアクセスの他、記録媒体10の2軸移動と回転(回動)とによって行われる。
図10は、本発明のホログラム記録再生装置の構成の他の例を、記録媒体と共に示す説明用概略図である。この図10は、ホログラム記録再生装置の側面からの構成図である。
この第2のホログラム記録再生装置は、記録媒体10として、反射型のディスク状媒体、すなわち信号光および参照光が照射される表面の裏面側(図10おける下面側)に反射層11が設けられたものが用いられ、光学機構を構成する可動部23において、再生光検出用光学系が記録媒体10の表面側に位置された構成とされていることの他は、図9に示す第1のホログラム記録再生装置と同様の構成を有する。図10においては、図9に示す第1のホログラム記録再生装置と同一の構成部材については同一の符号が付してある。
単位記録領域(ブック)へのアクセスは、光学機構の移動によるアクセスの他、記録媒体10の2軸移動と回転(回動)とによって行われる。
図11は、本発明のホログラム記録再生装置の構成の更に他の例を、記録媒体と共に示す説明用概略図である。(a)は、ホログラム記録再生装置における固定部および可動部の構成を示す説明用上面図であり、(b)は、可動部における二次可動部の構成を示す説明用側面図である。
この第3のホログラム記録再生装置は、信号光および参照光を記録媒体に照射する光学機構を固定部と当該固定部と相対的に駆動される可動部とにより構成し、更に、可動部を分割することによって記録媒体に対する2次元アクセスが可能となるよう構成されたものである。この第3のホログラム記録再生装置においては、記録媒体10として、透過型のディスク状媒体が用いられる。
二次可動部50は、信号光生成用光学系を構成する第2の偏光プリズムビームスプリッタ52、1/4波長板53、可動ミラー55および信号光集光用対物レンズ45と、参照光生成用光学系を構成する第2の反射ミラー56および参照光集光用対物レンズ47と、再生光検出用光学系を構成する撮像素子41および再生光用集光レンズ46とを備えている。
可動ミラー55は、二次可動部50の移動方向に位置可変に配置されており、二次可動部50の移動に伴って可動ミラー55の位置が二次可動部50の移動方向に移動されることによって、信号光集光用対物レンズ45とリレーレンズ44(具体的には、リレーレンズ44を構成する出射側レンズ44a)との間の光路長さが一定に保たれる。
また、この第3のホログラム記録再生装置は、記録媒体10をその中心位置(形状中心位置)を通る記録媒体10の表面に垂直に延びる回転中心軸を中心として回動(回転)させる記録媒体回動機構15を備えている。
参照光用の光は、半波長板38で偏光面が90°回転されて固定部21から出射された後、可動部23において、参照光集光用対物レンズ47によって球面波に変換されて球面参照光として記録媒体10に照射される。
一方、信号光用の光は、ビームエクスパンダ51で拡大されて固定部21から出射された後、可動部23における第1の偏光プリズムビームスプリッタ40aによって反射されて空間光変調器(SLM)42に照射される。この空間光変調器(SLM)42によって、信号光用の光は偏光面が90°変更されたデータパターンに変調される。空間光変調器(SLM)42から出射された信号光用の光は、偏光面が90°回転しているため、第1の偏光プリズムビームスプリッタ40aを透過する。第1の偏光プリズムビームスプリッタ40aを透過した光は、リレーレンズ44を介して位相板48に入射される。このとき、信号光用の光の空間周波数帯域がナイキストフィルタ43で調整される。位相板48はランダム位相パターンであり、信号光をランダム位相で変調することにより、空間周波数分布のうち不要な直流成分を抑圧し、モノマーの消費を抑える働きがある。位相板48を透過した光は、第2の偏光プリズムビームスプリッタ52を透過して1/4波長板53を介して可動ミラー55に入射される。偏光プリズムビームスプリッタ52と可動ミラー55と間の光路を複数回往復(この例では2往復)することによって偏光面が所定の方向に変更された光は、第2の偏光プリズムビームスプリッタ52によって反射されて信号光集光用対物レンズ45に入射され、信号光集光用対物レンズ45よって集光されて信号光として記録媒体10に照射される。
信号光および球面参照光が記録媒体10に照射されることにより、記録媒体10においては、信号光と球面参照光との干渉縞が形成され、この干渉縞がデータ情報を担持したホログラムとして記録媒体10に記録される。
而して、ホログラム記録再生装置においては、フーリエ変換ホログラムを形成するために、信号光集光用対物レンズ45とリレーレンズ44(具体的には出射側レンズ44a)との距離(光路長)が常に一定の距離に保たれる必要がある。然るに、上記の第3のホログラム記録再生装置においては、リレーレンズ44(具体的には出射側レンズ44a)からの光は、第2の偏光プリズムビームスプリッタ52から可動ミラー55に至る光路L1bを複数回往復されることにより所定の偏光方向に変更されて信号光集光用対物レンズ45に入射される構成とされると共に、可動ミラー55が二次可動部50の移動方向に位置可変に設けられている。このため、二次可動部50の移動に伴って可動ミラー55を移動させることによって信号光集光用対物レンズ45とリレーレンズ44との距離を調整して常に一定の距離に保つことができる。
このように、第3のホログラム記録再生装置においては、記録媒体10に対する、固定部21からの光の進行方向(図11(a)における上下方向)および当該光の進行方向に垂直な方向(図11(a)における左右方向)からの可動部23の2次元アクセスが可能となる。
図11(a)においては、可動部23の移動可能方向が両矢印で示されており、図11(b)においては、二次可動部50の移動可能方向が両矢印で示されている。
特に、第3のホログラム記録再生装置においては、光学機構の記録媒体に対する2次元的なアクセスが可能となり、ホログラムの記録および再生を効率的に行うことができる。
このホログラム記録再生装置における光学機構は、記録再生光源と、記録再生光源からの光を信号光用の光と参照光用の光とに分割する光分離手段と、信号光用の光をデータ情報を担持した信号光として記録媒体10に照射する信号光生成用光学系と、参照光用の光を球面波に変換して球面参照光として記録媒体10に照射する球面参照光生成用光学系とを備えている。
参照光用の光は、半波長板38で偏光面が90°回転された後、固定部21から出射される。固定部21からの参照光用の光は、例えば光路切り替えミラー60によって反射されて第1の反射ミラー61aを介して第1の参照光集光用対物レンズ47aに入射される。これにより、参照光用の光は、第1の参照光集光用対物レンズ47aによって、球面波に変換されて球面参照光として記録媒体10に照射される。
一方、信号光用の光は、ビームエクスパンダ51で拡大された後、偏光プリズムビームスプリッタ40によって反射されて空間光変調器(SLM)42に照射される。この空間光変調器(SLM)42によって、信号光用の光は偏光面が90°変更されたデータパターンに変調される。空間光変調器(SLM)42から出射された信号光用の光は、偏光面が90°回転しているため、偏光プリズムビームスプリッタ40を透過する。偏光プリズムビームスプリッタ40からの信号光用の光は、ナイキストフィルタ43で空間周波数帯域が調整された後、位相板48を透過する。位相板48はランダム位相パターンであり、信号光をランダム位相で変調することにより、空間周波数分布のうち不要な直流成分を抑圧し、モノマーの消費を抑える働きがある。信号光用の光が位相板48を透過することで生成された信号光は、信号光集光用対物レンズ45よって集光されて記録媒体10に照射される。
信号光および球面参照光が記録媒体10に照射されることにより、記録媒体10においては、信号光と球面参照光との干渉縞が形成され、この干渉縞がデータ情報を担持したホログラムとして記録媒体10に記録される。
その後、記録媒体10を記録媒体回動機構によって所定の回動角度で回動させると共に、記録媒体移動機構によって記録媒体10をその表面に沿った平面内で移動させることにより、ホログラムを記録すべき記録領域の位置を位置合わせする。この状態において、上記のマルチホログラム列を得る球面参照光シフト多重記録が行われることにより新たなマルチホログラム列がその記録領域の少なくとも一部が既に記録されたマルチホログラム列の記録領域と重なる状態で多重記録される。
このホログラム記録再生装置は、記録媒体10をその表面に沿った平面内で回動(回転)させる記録媒体回動機構と、記録媒体10をその表面に沿った平面内で移動させる記録媒体移動機構とを備えており、単位記録領域(ブック)へのアクセスは、光学機構の移動によるアクセスの他、記録媒体10の2軸移動と回転(回動)とによって行われる。
このホログラム記録再生装置は、記録媒体に既に記録された1次シフト多重ホログラム列の記録領域と同一の領域に、1次シフト多重ホログラム列の記録時に用いた球面参照光とは偏光方向の異なる球面参照光を照射することにより新たなシフト多重ホログラム列を多重記録してマルチホログラム列を得るものである。
この例における光学機構は、可動部23を構成する参照光生成用光学系の構成が異なることの他は、図12に示す光学機構と同一の構成を有する。図12に示す光学機構と同一の構成部材については同一の符号を付し、説明を省略することとする。
次いで、1次シフト多重ホログラム列が記録された記録領域と同一の領域に、偏光手段63によって1次シフト多重ホログラム列の記録に用いた球面参照光(例えばp偏光光)とは異なる偏光方向に調整された球面参照光(例えばs偏光光)が照射されて球面参照光シフト多重記録が行われる。これにより、新たなシフト多重ホログラム列が1次シフト多重ホログラム列が記録された記録領域と同一の領域に多重記録され、以って、マルチホログラム列が得られる。
その後、記録媒体10を記録媒体回動機構によって所定の回動角度で回動させると共に、記録媒体移動機構によって記録媒体10をその表面に沿った平面内で移動させることにより位置合わせした状態において、上記のマルチホログラム列を得る球面参照光シフト多重記録が行われることにより新たなマルチホログラム列がその記録領域の少なくとも一部が既に記録されたマルチホログラム列の記録領域と重なる状態で多重記録される。
単位記録領域(ブック)へのアクセスは、光学機構の移動によるアクセスの他、記録媒体10の2軸移動と回転(回動)とによって行われる。
このホログラム記録再生装置における光学機構は、記録再生光源と、記録再生光源からの光を2つの信号光用の光および2つの参照光用の光に時間的に分割する複数の光分離手段と、信号光用の光をデータ情報を担持した信号光として記録媒体10に照射する信号光生成用光学系と、参照光用の光を球面波に変換して参照光として記録媒体10に照射する球面参照光生成用光学系とを備えている。
その後、記録媒体10を記録媒体回動機構によって所定の回動角度で回動させると共に、記録媒体移動機構によって記録媒体10をその表面に沿った平面内で移動させることにより、ホログラムを記録すべき記録領域の位置を位置合わせする。この状態において、上記の球面参照光シフト多重記録が行われることにより新たなマルチホログラム列がその記録領域の少なくとも一部が既に記録されたマルチホログラム列の記録領域と重なる状態で多重記録される。
また、特に、図14に示すホログラム記録再生装置によれば、同一箇所に記録された2つのホログラムを同時に並列再生することができるので、更なる高速化を図ることができる。
例えば、本発明の記録再生方法は、本発明のホログラム記録再生装置以外のホログラム記録再生装置によっても実施することができる。
また、本発明のホログラム記録再生装置は、本発明の記録再生方法以外の記録再生方法にも用いることができる。
1a ホログラム
1b ホログラム
6 シフト多重ホログラム列
6a シフト多重ホログラム列
6b シフト多重ホログラム列
7a 記録領域
7b 記録領域
10 記録媒体
10a ディスク状媒体
10P 記録再生部分
B 単位記録領域(ブック)
B0 単位記録領域(ブック)
B1 単位記録領域(ブック)
B2 単位記録領域(ブック)
B3 単位記録領域(ブック)
B4 単位記録領域(ブック)
C 記録媒体の回転中心
11 反射層
15 記録媒体回動機構
21 固定部
23 可動部
31 記録再生光源(青色レーザ光源)
32 光分離手段(ハーフミラープリズム)
33 シャッタ
34 偏光板
35 ビーム整形用レンズ
36 リレーレンズ
37 NDフィルタ
38 半波長板
39 反射ミラー
40 偏光プリズムビームスプリッタ
40a 第1の偏光プリズムビームスプリッタ
40b 第2の偏光プリズムビームスプリッタ
40c 第3の偏光プリズムビームスプリッタ
41 撮像素子
41a 第1の撮像素子
41b 第2の撮像素子
42 空間光変調器(SLM)
42a 第1の空間光変調器
42b 第2の空間光変調器
43 ナイキストフィルタ
44 リレーレンズ
44a 出射側レンズ
45 信号光集光用対物レンズ
46 再生光用集光レンズ
47 参照光集光用対物レンズ
47a 第1の参照光集光用対物レンズ
47b 第2の参照光集光用対物レンズ
48 位相板
49 反射ミラー
49a 第1の反射ミラー
50 二次可動部
51 ビームエクスパンダ
52 第2の偏光プリズムビームスプリッタ
53 1/4波長板
55 可動ミラー
56 第2の反射ミラー
60 光路切り替えミラー
61a 第1の反射ミラー
61b 第2の反射ミラー
63 偏光手段
64 偏光手段
65a 第1の光分離手段
65b 第2の光分離手段
65c 第3の光分離手段
66 反射ミラー
68 偏光分離手段
Claims (23)
- データ情報を担持した信号光と参照光との干渉縞を記録媒体にホログラムとして記録すると共に、ホログラムが記録された記録媒体に参照光を照射することによりホログラムに記録されたデータ情報を再生するホログラム記録再生方法において、
参照光として球面波を用い、
記録再生光源からの光を信号光および参照光として記録媒体に照射する光学機構を当該記録媒体の表面に沿って相対的に一方向に移動させて当該記録媒体に一方向のみのシフト多重記録を行うことによって、第1シフト多重ホログラム列を記録した後、当該記録媒体を前記一方向を含む平面内において回動させた状態において、新たなシフト多重記録を行うことによって、第2シフト多重ホログラム列をその記録領域の一部が第1シフト多重ホログラム列の記録領域と重なる状態で多重記録することを特徴とするホログラム記録再生方法。 - データ情報を担持した信号光と参照光との干渉縞を記録媒体にホログラムとして記録すると共に、ホログラムが記録された記録媒体に参照光を照射することによりホログラムに記録されたデータ情報を再生するホログラム記録再生方法において、
参照光として球面波を用い、
信号光および参照光を記録媒体に照射する光学機構を当該記録媒体の表面に沿って相対的に一方向に移動させて当該記録媒体に一方向のみのシフト多重記録を行うことによって、1次シフト多重ホログラム列を記録した後、当該1次シフト多重ホログラム列が記録された記録領域と同一の領域において、参照光を当該1次シフト多重ホログラム列の記録に用いた参照光とは異なる入射方向から照射して新たなシフト多重ホログラム列を多重記録するホログラム列多重記録過程を繰り返し行うことによって、複数のシフト多重ホログラム列が同一領域に多重記録された第1のマルチホログラム列を記録した後、
当該記録媒体を前記一方向を含む平面内において回動させた状態において、前記ホログラム列多重記録過程を繰り返し行うことによって、複数のシフト多重ホログラム列が同一領域に多重記録されてなる第2のマルチホログラム列をその記録領域の一部が第1のマルチホログラム列の記録領域と重なる状態で多重記録することを特徴とするホログラム記録再生方法。 - 1次シフト多重ホログラムが記録された記録領域と同一領域に新たなシフト多重ホログラム列を多重記録するに際しては、前記光学機構の移動方向と信号光の記録媒体に対する入射方向とを含む仮想平面内において、信号光の入射光軸に接近する方向が1次シフト多重ホログラム列の記録に用いた参照光の光軸とは逆となる光軸に沿って参照光を照射することを特徴とする請求項3に記載のホログラム記録再生方法。
- データ情報を担持した信号光と参照光との干渉縞を記録媒体にホログラムとして記録すると共に、ホログラムが記録された記録媒体に参照光を照射することによりホログラムに記録されたデータ情報を再生するホログラム記録再生方法において、
参照光として球面波を用い、
信号光および参照光を記録媒体に照射する光学機構を当該記録媒体の表面に沿って相対的に一方向に移動させて当該記録媒体に一方向のみのシフト多重記録を行うことによって、1次シフト多重ホログラム列を記録した後、当該1次シフト多重ホログラム列が記録された記録領域と同一の領域において、当該1次シフト多重ホログラム列の記録に用いた参照光とは偏光方向の異なる参照光を照射して新たなシフト多重ホログラム列を記録するホログラム列多重記録過程を繰り返し行うことによって、複数のシフト多重ホログラム列が同一領域に多重記録された第1のマルチホログラム列を記録した後、
当該記録媒体を前記一方向を含む平面内において回動させた状態において、前記ホログラム列多重記録過程を繰り返し行うことによって、複数のシフト多重ホログラム列が同一領域に多重記録されてなる第2のマルチホログラム列をその記録領域の一部が第1のマルチホログラム列の記録領域と重なる状態で多重記録することを特徴とするホログラム記録再生方法。 - データ情報を担持した信号光と参照光との干渉縞を記録媒体にホログラムとして記録すると共に、ホログラムが記録された記録媒体に参照光を照射することによりホログラムに記録されたデータ情報を再生するホログラム記録再生方法において、
参照光として球面波を用い、
互いに偏光方向の異なる第1の信号光および第2の信号光を記録媒体に同時に照射すると共に当該第1の信号光と同一の偏光方向の第1の参照光および当該第2の信号光と同一の偏光方向の第2の参照光を互いに異なる入射方向から当該記録媒体に同時に照射する光学機構を、当該記録媒体の表面に沿って相対的に一方向に移動させて、当該記録媒体に一方向のみのシフト多重記録を行うことによって、第1の信号光および第1の参照光による第1シフト多重ホログラム列、並びに、第2の信号光および第2の参照光による第2シフト多重ホログラム列が同一領域に多重記録されたマルチホログラム列を記録することを特徴とするホログラム記録再生方法。 - 前記光学機構の移動方向と信号光の記録媒体に対する入射方向とを含む仮想平面内において、信号光の入射光軸に接近する方向が第1の参照光の光軸とは逆となる光軸に沿って第2の参照光を照射することを特徴とする請求項6に記載のホログラム記録再生方法。
- 第1シフト多重ホログラム列および第2シフト多重ホログラム列が多重記録された第1のマルチホログラム列を記録した後、
記録媒体を前記一方向を含む平面内において回動させた状態において、新たなシフト多重記録を行うことによって、第3のシフト多重ホログラム列および第4のシフト多重ホログラム列が多重記録された第2のマルチホログラム列をその記録領域の一部が前記第1のマルチホログラム列の記録領域と重なる状態で、多重記録することを特徴とする請求項6または請求項7に記載のホログラム記録再生方法。 - 前記記録媒体におけるマルチホログラム列が記録された記録領域に対して、互いに偏光方向の異なる再生用の第1の参照光および再生用の第2の参照光を照射して、当該再生用の第1の参照光および再生用の第2の参照光と同一の参照光照射条件で同一箇所に記録された複数のホログラムの各々を再生し、各々のホログラムからの再生光を偏光分離手段によって分離することによって、当該複数のホログラムの各々に記録されたデータ情報を同時に並列再生することを特徴とする請求項6〜請求項8のいずれかに記載のホログラム記録再生方法。
- 前記記録媒体の表面における記録再生領域を複数のブロック単位に分割し、ブロック単位毎に、複数のシフト多重ホログラム列または複数のマルチホログラム列を多重記録することを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれかに記載のホログラム記録再生方法。
- 前記記録媒体の表面における記録再生領域を、記録媒体の回転中心軸を中心として周方向に並ぶ複数のブロック単位に分割し、当該記録媒体の回転中心に対して点対称な複数のブロック単位の各々に対して連続して、複数のシフト多重ホログラム列または複数のマルチホログラム列を多重記録することを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれかに記載のホログラム記録再生方法。
- 前記記録媒体の表面における記録再生領域を、記録媒体の回転中心から外周縁に向かって径方向に並ぶ複数の環状のブロック単位に分割し、回転中心側の環状ブロック単位において、複数のシフト多重ホログラム列または複数のマルチホログラム列を多重記録して固定した後、当該ブロック単位に隣接するブロック単位において複数のシフト多重ホログラム列または複数のマルチホログラム列の多重記録および多重記録されたシフト多重ホログラム列または多重記録されたマルチホログラム列の固定を繰り返して行うことを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれかに記載のホログラム記録再生方法。
- データ情報を担持した信号光と参照光との干渉縞を記録媒体にホログラムとして記録すると共に、ホログラムが記録された記録媒体に参照光を照射することによりホログラムに記録されたデータ情報を再生するホログラム記録再生装置において、
記録再生光源と、当該記録再生光源からの光を信号光用の光と参照光用の光とに分割する光分離手段と、信号光用の光をデータ情報を担持した信号光として記録媒体に照射する信号光生成用光学系と、参照光用の光を球面波に変換して参照光として記録媒体に照射する球面参照光生成用光学系とを備えた光学機構と、
当該光学機構を記録媒体の表面に沿って相対的に一方向に移動させる光学機構移動機構と、
記録媒体を光学機構の移動方向を含む平面内において回動および平行移動させる記録媒体駆動機構と
を備えていることを特徴とするホログラム記録再生装置。 - 前記光学機構は、前記記録再生光源および前記光分離手段を備えた固定部と、前記信号光生成用光学系および前記参照光生成用光学系を備えた、当該固定部と相対的に駆動される可動部とよりなり、当該固定部から互いに同一方向に出射される前記信号光用の光と前記参照光用の光とが交わることなく当該可動部に入射される構成とされており、
前記光学機構移動機構によって、当該可動部が前記固定部から前記可動部に入射される信号用の光および参照光用の光の光軸方向に移動されることを特徴とする請求項13に記載のホログラム記録再生装置。 - 前記記録媒体が、ディスク状記録媒体またはカード状記録媒体よりなり、
前記可動部が前記記録媒体の表面に沿って相対的に一方向に移動されることにより、一方向のみのシフト多重記録が行われることを特徴とする請求項14に記載のホログラム記録再生装置。 - 前記信号光生成用光学系は、信号光用の光が入射される空間光変調器と、空間光変調器から出射される光がリレーレンズおよび位相板を介して入射される偏光ビームスプリッタと、偏光ビームスプリッタからの光が1/4波長板を介して入射される可動ミラーと、可動ミラーと偏光ビームスプリッタとの間で繰り返し反射されることにより所定の偏光方向に偏光されて偏光ビームスプリッタから出射される光を信号光として記録媒体に照射する信号光集光用対物レンズとを備えており、
前記可動部は、前記可動部の移動方向および前記空間光変調器から前記可動ミラーに至る光路の延びる方向を含む平面において可動部の移動方向に垂直な方向に移動可能とされた二次可動部を有しており、当該二次可動部は、前記偏光ビームスプリッタ、前記1/4波長板、前記可動ミラーおよび前記信号光集光用対物レンズを備えており、当該可動ミラーは、二次可動部の移動方向に位置可変に配置されており、
二次可動部の移動に伴って可動ミラーの位置が当該二次可動部の移動方向に移動されることにより、前記信号光集光用対物レンズと、前記信号光生成用光学系を構成するリレーレンズとの間の光路長さが一定に保たれることを特徴とする請求項15に記載のホログラム記録再生装置。 - 前記球面参照光生成用光学系は、参照光用の光を球面波に変換する複数の参照光集光用対物レンズと、参考光用の光を選択された一の参照光集光用対物レンズに導く光路切り替え手段とを備えており、当該複数の参照光集光用対物レンズは、各々光軸が信号光の記録媒体に対する入射光軸に対して互いに異なる方向に延びるよう配置されていることを特徴とする請求項13〜請求項15のいずれかに記載のホログラム記録再生装置。
- 前記球面参照光生成用光学系は、2つの参照光集光用対物レンズを備えており、
各々の参照光集光用対物レンズが、前記光学機構の移動方向と前記信号光の入射方向とを含む仮想平面内において、信号光の記録媒体に対する入射光軸を挟んだ両側に配置されていることを特徴とする請求項17に記載のホログラム記録再生装置。 - 前記球面参照光生成用光学系は、参照光用の光を球面波に変換する参照光集光用対物レンズと、前記参照光用の光の偏光方向を調整する偏光手段とを備えていることを特徴とする請求項13〜請求項15のいずれかに記載のホログラム記録再生装置。
- データ情報を担持した信号光と参照光との干渉縞を記録媒体にホログラムとして記録すると共に、ホログラムが記録された記録媒体に参照光を照射することによりホログラムに記録されたデータ情報を再生するホログラム記録再生装置において、
記録再生光源と、当該記録再生光源からの光を2つの信号光用の光および2つの参照光用の光に時間的に分割する複数の光分離手段と、信号光生成用光学系と、球面参照光生成用光学系とを備えた光学機構と、
当該光学機構を記録媒体の表面に沿って相対的に一方向に移動させる移動機構と
を備えており、
前記信号光生成用光学系は、時間的に分離された2つの信号光用の光を互いに異なるデータ情報を担持した互いに偏光方向の異なる第1の信号光および第2の信号光に変換する第1の光学系および第2の光学系を備えており、
前記球面参照光生成用光学系は、参照光用の光を球面波に変換する参照光集光用対物レンズを備えた、一方の参照光用の光を第1の信号光と同一の偏光方向の第1の参照光に変換する第3の光学系と、参照光用の光を球面波に変換する参照光集光用対物レンズを備えた、他方の参照光用の光を第2の信号光と同一の偏光方向の第2の参照光に変換する第4の光学系とを備えており、2つの参照光集光用対物レンズは、各々光軸が信号光の記録媒体に対する入射光軸に対して互いに異なる方向に延びるよう配置されていることを特徴とするホログラム記録再生装置。 - 前記2つの参照光集光用対物レンズは、前記光学機構の移動方向と信号光の入射方向とを含む仮想平面内において、記録媒体の表面に垂直な軸を挟んだ両側に配置されていることを特徴とする請求項20に記載のホログラム記録再生装置。
- 偏光分離手段を備えた再生光検出用光学系を有しており、
互いに偏光方向の異なる再生用の第1の参照光および再生用の第2の参照光が同時に照射されることにより当該再生用の第1の参照光および当該再生用の第2の参照光と同一の参照光照射条件で同一箇所に記録された複数のホログラムの各々から発せられる再生光が当該偏光分離手段によって分離されて当該複数のホログラムの各々に記録されたデータ情報が同時に並列再生されることを特徴とする請求項20または請求項21に記載のホログラム記録再生装置。 - 記録媒体を光学機構の移動方向を含む平面内において回動および平行移動させる記録媒体駆動機構をさらに備えていることを特徴とする請求項20〜請求項22のいずれかに記載のホログラム記録再生装置。
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