JP6662521B2 - ホログラム記録再生装置およびホログラム記録再生方法 - Google Patents

ホログラム記録再生装置およびホログラム記録再生方法 Download PDF

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Description

本発明は、ホログラム記録再生装置およびホログラム記録再生方法に関する。更に詳しくは、2次元化されたデジタルビットパターンを記録媒体にホログラムとして多重に記録することにより大容量光メモリを構成する上で、高速記録再生が可能なホログラム記録再生装置およびホログラム記録再生方法に関する。
従来より、ホログラムを用いてデジタル情報を二次元的に記録再生するホログラム記録再生装置が提案されている。ホログラム記録再生装置においては、複数の画素よりなる空間光変調器で変調された、デジタル情報(データ情報)を担持した信号光と、当該信号光とコヒーレントな参照光とを記録媒体内で干渉させることにより得られる干渉縞をホログラムとして記録する。また、記録媒体に記録されたホログラムを再生する場合には、記録に用いた参照光をホログラムに照射することにより、回折光を発生させCCD(撮像素子)上に、ホログラムとして記録されているデジタル情報の画像を形成させる。
このようなホログラム記録再生方法の一としては、例えば、参照光として球面波(以下、「球面参照光」ともいう。)を用いた球面参照光シフト多重記録方式が知られている(例えば特許文献1参照。)。
球面参照光シフト多重記録の原理を図9を用いて説明すると、球面参照光は、平面波が複数存在するものと考えられる。従って、図9(a)に示すように、ホログラム1が記録された記録媒体10を当該記録媒体10の表面(図9(a)における上面)に沿って一方向(図9(a)における右方向)にわずかな距離シフトさせると、既に記録されたホログラム1の再生が不可となり、新たなホログラムをその記録領域の一部が既に記録されたホログラム1の記録領域と重なる状態で記録することが可能となる。記録媒体10のシフト量は、通常、10μm程度以上である。
再生可能な条件は、図9(b)に示すように、信号光の波数ベクトルks、参照光の波数ベクトルkrおよびホログラムの波数ベクトル(格子ベクトル)kgがブラッグの回折条件を満たす場合である。記録媒体10をシフトさせると、図9(c)に示すように、波数ベクトルの関係がブラッグの回折条件から外れ、ホログラム1の再生が不可となる。
ここに、図9(b)は、図9(a)において一点破線で囲んだ領域αにおける、信号光の波数ベクトルksと参照光の波数ベクトルkrとホログラムの波数ベクトル(格子ベクトル)kgとの関係を示す説明図である。また、図9(c)は、図9(a)において破線で囲んだ領域βにおける、信号光の波数ベクトルksと参照光の波数ベクトルkrとホログラムの波数ベクトル(格子ベクトル)kgとの関係を示す説明図である。
このように、球面参照光シフト多重記録にあっては、参照光として球面波を用いることにより、記録媒体をわずかな距離シフトさせるだけで既に記録されたホログラムが再生されず、新たなホログラムを記録することが可能となってシフト多重記録を繰り返すことができる。
特開2014−098797号公報
而して、従来のホログラム記録再生装置における光ビーム(信号光および参照光)と記録媒体との相対位置を制御する技術として、例えば、信号光および参照光を照射する光学機構は動かさず、記録媒体の2軸移動と回転とによってアクセスを行う方法が採用されている。この方法は、光学機構からの信号光および参照光の記録媒体における照射位置を固定し、記録媒体を移動させた後に停止させ、この状態でホログラムを形成し、再び、記録媒体を移動させた後に停止させ、新たなホログラムを形成する処理を繰り返して行う(ストップアンドゴー方式)。
しかしながら、記録媒体を移動させるメカ機構のスピードによって、ホログラムの記録再生時のデータ転送速度が制限されるため、高速アクセスを阻害し、メモリ装置としての高速アクセス性能を大幅に制限することになる、という問題がある。具体的には、通常のメカ機構によるストップアンドゴーの動作においては、例えば100ms程度の静止時間が必要となり、1秒間に記録再生することのできるホログラムは10個程度となる。
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであって、球面参照光シフト多重記録方式を採用したホログラム記録再生装置およびホログラム記録再生方法において、高速な記録再生を可能とするホログラム記録再生装置およびホログラム記録再生方法を提供することを目的とする。
本発明のホログラム記録再生装置は、データ情報を担持した信号光と参照光との干渉縞を記録媒体にホログラムとして記録すると共に、ホログラムが記録された記録媒体に参照光を照射することによりホログラムに記録されたデータ情報を再生するホログラム記録再生装置において、
信号光を記録媒体に照射する信号光照射光学系と、球面参照光を当該記録媒体に照射する球面参照光照射光学系とを備えた光学機構を有しており、
当該球面参照光照射光学系は、記録媒体における球面参照光の照射領域の位置を微小変位させる参照光照射位置変位手段を備えており、
記録媒体を静止させた状態において、前記参照光照射位置変位手段によって、球面参照光の照射領域の位置が信号光の照射領域の位置に対して一方向にシフトされてシフト多重記録が行われることにより、複数のホログラムがその記録領域の一部が互いに重なる状態で前記一方向に並ぶシフト多重ホログラム列が記録されることを特徴とする。
本発明のホログラム記録再生装置においては、記録媒体に照射される球面参照光の半値幅が信号光の半値幅より大きく、
前記参照光照射位置変位手段は、球面参照光の照射領域の位置を当該球面参照光の照射領域内に信号光の照射領域が含まれる範囲内でシフトさせるものであることが好ましい。
また、本発明のホログラム記録再生装置においては、信号光照射光学系は、記録媒体における信号光の照射領域の位置を微小変位させる信号光照射位置変位手段を備えており、
当該信号光照射位置変位手段によって、記録媒体における信号光の照射領域の位置が記録媒体に既に記録されたシフト多重ホログラム列の記録時における信号光の照射領域の位置に対して前記一方向にシフトされた状態において、前記参照光照射位置変位手段によって、球面参照光の照射領域の位置が前記一方向にシフトされてシフト多重記録が行われることにより、新たなシフト多重ホログラム列がその記録領域の一部が前記既に記録されたシフト多重ホログラム列の記録領域と重なる状態で記録される構成とされていることが好ましい。
さらにまた、本発明のホログラム記録再生装置においては、前記光学機構および記録媒体の一方を他方に対して相対的に前記一方向に移動させる移動機構を備えており、
当該移動機構によって、信号光の照射領域の位置が、記録媒体に既に形成されたシフト多重ホログラム列の記録時における信号光の照射領域の位置に対して相対的に移動された状態において、前記参照光照射位置変位手段によって、球面参照光の照射領域の位置がシフトされてシフト多重記録が行われることにより、新たなシフト多重ホログラム列がその記録領域の一部が前記既に記録されたシフト多重ホログラム列の記録領域と重なる状態で記録される構成とされていることが好ましい。
さらにまた、本発明のホログラム記録再生装置においては、参照光照射位置変位手段によって球面参照光の照射領域の位置を相対的にシフトさせることにより、あるいは、参照光照射位置変位手段および移動機構のいずれか一方または両方によって、球面参照光の照射領域の位置が記録媒体に対して相対的に移動されることにより、記録媒体に記録されたシフト多重ホログラム列を構成する各々のホログラムが再生される構成とされていることが好ましい。
さらにまた、本発明のホログラム記録再生装置においては、前記参照光照射位置変位手段が、走査型のミラーデバイス、あるいは、音響光学素子よりなることが好ましい。
本発明のホログラム記録再生方法は、データ情報を担持した信号光と参照光との干渉縞を記録媒体にホログラムとして記録すると共に、ホログラムが記録された記録媒体に参照光を照射することによりホログラムに記録されたデータ情報を再生するホログラム記録再生方法において、
参照光として球面波が用いられ、
記録媒体を静止させた状態において、参照光照射位置変位手段によって、参照光の照射領域の位置を記録媒体における信号光の照射領域の位置に対して一方向にシフトさせてシフト多重記録を行うことにより、複数のホログラムが記録領域の一部が互いに重なる状態で前記一方向に並ぶシフト多重ホログラム列を記録し、
信号光照射位置変位手段によって、記録媒体における信号光の照射領域の位置を記録媒体に既に記録されたシフト多重ホログラム列の記録時における信号光の照射領域の位置に対して前記一方向にシフトさせた状態において、参照光照射位置変位手段によって、参照光の照射領域の位置を前記一方向にシフトさせてシフト多重記録を行うことにより、新たなシフト多重ホログラム列をその記録領域の一部が前記既に記録されたシフト多重ホログラム列の記録領域と重なる状態で記録することを特徴とする。
本発明のホログラム記録再生方法においては、信号光より大きい半値幅を有する参照光を記録媒体に照射し、
参照光の照射領域の位置を当該参照光の照射領域内に信号光の照射領域が含まれる範囲内でシフトさせることが好ましい。
本発明のホログラム記録再生方法においては、信号光照射位置変位手段によって、記録媒体における信号光の照射領域の位置を記録媒体に既に記録されたシフト多重ホログラム列の記録時における信号光の照射領域の位置に対して前記一方向にシフトさせた状態において、参照光照射位置変位手段によって、参照光の照射領域の位置を前記一方向にシフトさせてシフト多重記録を行うことにより、新たなシフト多重ホログラム列をその記録領域の一部が前記既に記録されたシフト多重ホログラム列の記録領域と重なる状態で記録することが好ましい。
また、本発明のホログラム記録再生方法は、データ情報を担持した信号光と参照光との干渉縞を記録媒体にホログラムとして記録すると共に、ホログラムが記録された記録媒体に参照光を照射することによりホログラムに記録されたデータ情報を再生するホログラム記録再生方法において、
参照光として球面波が用いられ、
記録媒体を静止させた状態において、参照光照射位置変位手段によって、参照光の照射領域の位置を記録媒体における信号光の照射領域の位置に対して一方向にシフトさせてシフト多重記録を行うことにより、複数のホログラムが記録領域の一部が互いに重なる状態で前記一方向に並ぶシフト多重ホログラム列を記録し、
移動機構によって、信号光と参照光とを記録媒体に照射する光学機構および記録媒体の一方を他方に対して相対的に前記一方向に移動させることにより、信号光の照射位置を記録媒体に既に記録されたシフト多重ホログラム列の記録時における信号光の照射位置に対してシフトさせた状態において、参照光照射位置変位手段によって、参照光の照射領域の位置を前記一方向にシフトさせてシフト多重記録を行うことにより、新たなシフト多重ホログラム列をその記録領域の一部が前記既に記録されたシフト多重ホログラム列の記録領域と重なる状態で記録することを特徴とする。
さらにまた、本発明のホログラム記録再生方法は、データ情報を担持した信号光と参照光との干渉縞を記録媒体にホログラムとして記録すると共に、ホログラムが記録された記録媒体に参照光を照射することによりホログラムに記録されたデータ情報を再生するホログラム記録再生方法において、
参照光として球面波が用いられ、
記録媒体を静止させた状態において、参照光照射位置変位手段によって、参照光の照射領域の位置を記録媒体における信号光の照射領域の位置に対して一方向にシフトさせてシフト多重記録を行うことにより、複数のホログラムが記録領域の一部が互いに重なる状態で前記一方向に並ぶシフト多重ホログラム列を記録し、
参照光照射位置変位手段によって、参照光の照射領域の位置を記録媒体に対してシフトさせることにより、あるいは、前記参照光照射位置変位手段および前記移動機構のいずれか一方または両方によって参照光の照射領域の位置を記録媒体に対してシフトさせることにより、記録媒体に記録されたシフト多重ホログラム列を構成する各々のホログラムを再生することを特徴とする。
本発明のホログラム記録再生装置においては、参照光照射位置変位手段を駆動させて球面参照光の照射位置と記録媒体における記録位置との相対位置を変更することにより、球面参照光シフト多重記録が行われる。参照光照射位置変位手段による球面参照光の照射領域の位置のシフトに要する時間は、記録媒体を移動または回動させる移動機構のストップアンドゴー動作における静止時間に比して極めて短い時間であるため、本発明のホログラム記録再生装置および本発明のホログラム記録再生方法によれば、ホログラムの高速な記録再生が可能となる。また、参照光照射位置変位手段のみを駆動させればよいので、簡単な機構によって、記録媒体における球面参照光の照射位置の、信号光の照射位置に対する相対位置の制御を確実に行うことができる。
本発明のホログラム記録再生装置の構成を概略的に示す説明図である。 本発明のホログラム記録再生装置における球面参照光シフト多重記録の概要を示す説明図である。 走査型のミラーデバイスによる参照光照射位置変位手段の機能を説明する概略図である。 本発明のホログラム記録再生装置の一例における要部構成を示す説明用概略図である。 本発明のホログラム記録再生装置の他の例における要部構成を示す説明用概略図である。 本発明のホログラム記録再生装置のさらに他の例における要部構成を示す説明用概略図である。 音響光学素子による参照光照射位置変位手段の機能を説明する概略図である。 図6に示すホログラム記録再生装置における球面参照光シフト多重記録の概要を示す説明図である。 従来における球面参照光シフト多重記録の概要を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明のホログラム記録再生装置は、球面参照光シフト多重記録方式によって、ホログラムの多重記録を行うものであって、記録媒体を静止させた状態において、記録媒体における球面参照光の照射領域の位置が信号光の照射領域の位置に対して一方向にシフトされることにより球面参照光シフト多重記録が行われるものである。
本発明のホログラム記録再生装置は、データ情報を担持した信号光を記録媒体に照射する信号光照射光学系と、球面参照光を当該記録媒体に照射する球面参照光照射光学系とを備えた光学機構を有する。
図1に示すように、信号光照射光学系は、データ情報を担持した信号光Lsを集光して記録媒体10に照射する信号光集光用対物レンズ36を備えている。
球面参照光照射光学系は、球面参照光Lrを集光して記録媒体10に照射する参照光集光用対物レンズ40と、参照光集光用対物レンズ40によって球面波に変換される参照光用の光の参照光集光用対物レンズ40に対する入射方向を変更することにより記録媒体10における球面参照光Lrの照射領域の位置を信号光Lsの照射領域の位置に対して一方向(図1においては左右方向)に相対的に微小変位させる参照光照射位置変位手段45とを備えている。
本発明のホログラム記録再生装置においては、球面参照光Lrは、その半値幅が信号光Lsの半値幅より大きくなる照射条件で、記録媒体10に照射される。
球面参照光Lrの半値幅は、信号光Lsの半値幅の例えば1.5〜2.0倍の大きさであることが好ましい。
参照光照射位置変位手段45は、球面参照光Lrの照射領域の位置を当該球面参照光Lrの照射領域内に信号光Lsの照射領域が含まれる範囲内でシフトさせるものであって、例えばガルバノミラーなどの走査型のミラーデバイスや、音響光学素子などにより構成することができる。
この例における参照光照射位置変位手段45は、走査型のミラーデバイスにより構成されており、ミラーデバイスは、適宜の駆動手段によって、記録媒体10に対する信号光Lsの光軸および球面参照光Lrの光軸を含む平面に垂直な方向に延びる回転軸Cを中心として回転されることによりミラー角度が調整される。
以下、本発明のホログラム記録再生装置において実施される球面参照光シフト多重記録について説明する。
図2は、本発明のホログラム記録再生装置における球面参照光シフト多重記録の概要を示す説明図である。図3は、走査型のミラーデバイスによる参照光照射位置変位手段の機能を説明する概略図である。
本発明のホログラム記録再生装置においては、先ず、図2(a)に示すように、信号光と、参照光照射位置変位手段を構成するミラーデバイスのミラー角度が基準となるミラー角度に設定された状態で照射される球面参照光とを干渉させることにより得られる干渉縞がホログラムとして記録される。図2(a)において、Asは信号光の照射領域であり、Arは球面参照光の照射領域である。その後、信号光の照射領域Asの位置が固定された状態において、図3に示すように、参照光照射位置変位手段45を構成するミラーデバイスが所定角度回転されることにより参照光用の光の参照光集光用対物レンズ40に対する入射方向が変更される。これにより、図2(b)に示すように、記録媒体における球面参照光の照射領域Arの位置が、参照光照射位置変位手段45によって、信号光の照射領域Asの位置に対して相対的に微小変位され、この状態において、新たなホログラムがその記録領域の一部が既に記録されたホログラムの記録領域と重なる状態で記録される。このとき、球面参照光Lrの記録媒体10に対する入射角度は、既に記録されたホログラムの記録時における球面参照光の入射角度と同じである。
そして、このような操作が繰り返して行われることにより、複数のホログラムが記録領域の一部が互いに重なる状態で前記一方向に並ぶシフト多重ホログラム列が記録される。図2(c)は、球面参照光の照射領域Arの位置が、図2(b)に示す状態からさらに一方向に微小変位された状態を示す。また、図2(a)〜図2(c)における上段に示すグラフは、それぞれ信号光の照射強度分布Isおよび球面参照光の照射強度分布Irを示す。
ここに、一のホログラムは、平面視で略円形状であって、そのサイズは、例えば直径が50μmである。球面参照光の照射領域Asの位置のシフト量dは、例えば10μm程度である。
本発明のホログラム記録再生装置においては、信号光照射光学系が、記録媒体における信号光の照射領域の位置を微小変位させる信号光照射位置変位手段を備えた構成とされていることが好ましい。
信号光照射位置変位手段は、参照光照射位置変位手段と同様に、例えばガルバノミラーなどの走査型のミラーデバイスにより構成することができる。信号光照射位置変位手段を構成するミラーデバイスは、参照光照射位置変位手段を構成するミラーデバイスとは互いに独立して駆動される。
このような構成のものにおいては、球面参照光の照射領域の位置が参照光照射位置変位手段によって一方向に微小変位(シフト)されて球面参照光シフト多重記録が行われることによりシフト多重ホログラム列が記録された後、信号光照射位置変位手段によって、記録媒体における信号光の照射領域の位置が、既に記録されたシフト多重ホログラム列の記録時における信号光の照射領域の位置に対して前記一方向にシフトされる。この状態において、参照光照射位置変位手段によって、球面参照光の照射領域の位置が前記一方向にシフトされて球面参照光シフト多重記録が行われることにより、新たなシフト多重ホログラム列がその記録領域の一部が既に記録されたシフト多重ホログラム列の記録領域と重なる状態で記録される。
さらにまた、本発明のホログラム記録再生装置においては、記録媒体の表面における記録再生領域を複数のブロック単位に分割し、各ブロック単位を単位記録領域として、ブロック単位毎に、球面参照光シフト多重記録が行われる。このため、各ブロック単位に対してアクセスするための手段の一として、光学機構および記録媒体の一方を他方に対して相対的に前記一方向に移動させる移動機構を備えた構成とされている。
従って、記録媒体における信号光の照射領域の位置を、移動機構によって相対的にシフト(移動)させた状態において、参照光照射位置変位手段による球面参照光の照射領域の位置を微小変位させることにより球面参照光シフト多重記録が行われる構成とされていてもよい。
このような構成のものにおいては、球面参照光の照射領域の位置が参照光照射位置変位手段によって一方向に微小変位(シフト)されて球面参照光シフト多重記録が行われることによりシフト多重ホログラムが形成された後、移動機構によって、記録媒体における信号光の照射領域の位置が、既に記録されたシフト多重ホログラム列の記録時における信号光の照射領域の位置に対して相対的に移動される。この状態において、参照光照射位置変位手段によって、球面参照光の照射領域の位置が前記一方向にシフトされて球面参照光シフト多重記録が行われることにより、新たなシフト多重ホログラム列がその記録領域の一部が既に記録されたシフト多重ホログラム列の記録領域と重なる状態で記録される。
さらにまた、本発明のホログラム記録再生装置においては、例えば、上述の球面参照光シフト多重記録を行って第1のシフト多重ホログラム列を記録した後、記録媒体をチルトさせて傾斜させた状態において、第1のシフト多重ホログラム列が記録された領域に球面参照光シフト多重記録を行って第2のシフト多重ホログラム列を多重記録(チルトシフト多重記録)する方法が実施されてもよい。あるいは、上述の球面参照光シフト多重記録を行って第1のシフト多重ホログラム列を記録した後、記録媒体を回動させた状態において、球面参照光シフト多重記録を行って新たなシフト多重ホログラム列をその記録領域の一部が既に記録されたシフト多重ホログラム列の記録領域と重なる状態で、多重記録(クロスシフト多重記録)する方法が実施されてもよい。
このような方法が実施されるホログラム記録再生装置においては、例えば、記録媒体をその表面に沿った平面内で回動(回転)させる記録媒体回動機構と、ディスク状媒体をその表面に沿った平面内で移動させる記録媒体移動機構とを備えた構成、あるいは、記録媒体を回動させて記録媒体の表面を基準面に対して傾斜させる記録媒体チルト機構をさらに備えた構成とすればよい。
本発明のホログラム記録再生装置においては、ホログラムの再生に際しては、参照光照射位置変位手段によって、球面参照光の照射領域の位置が記録媒体に対してシフトされることにより、あるいは、参照光照射位置変位手段および移動機構のいずれか一方または両方によって球面参照光の照射領域の位置が記録媒体に対してシフトされることにより、記録媒体に記録されたシフト多重ホログラム列を構成する複数のホログラムの各々が再生される。
以下、本発明のホログラム記録再生装置の具体例について図を用いて説明する。
図4は、本発明のホログラム記録再生装置の一例における要部構成を示す説明用概略図である。
このホログラム記録再生装置は、記録媒体10として例えば透過型のディスク状のものが用いられるものであって、データ情報を担持した信号光および球面参照光を記録媒体10に照射する光学機構と、記録媒体駆動機構とを備えている。
光学機構は、例えば青色レーザ光源よりなる記録再生光源21と、記録再生光源21からの光を信号光用の光と参照光用の光とに分割する、例えば偏向プリズムビームスプリッタよりなる光分離手段22と、信号光用の光をデータ情報を担持した信号光Lsとして記録媒体10の表面に照射する信号光照射光学系と、参照光用の光を球面波に変換して球面参照光Lrとして記録媒体10の表面に照射する球面参照光照射光学系と、記録媒体10に記録されたホログラムに参照光が照射されることにより当該ホログラムから発せられる再生光(回折光)Lgを検出する再生光検出光学系とを備えている。記録再生光源21と光分離手段22との間におけるレーザ光の光路上には、シャッタ23、偏光板24およびビーム整形用レンズ25が配置されている。
信号光照射光学系は、光分離手段22からの信号光用の光のビーム径を拡大するビームエクスパンダ31と、信号光用の光を記録すべきページデータに対応した空間情報を用いて変調し、偏光方向(偏光面)を90°回転させて出射する空間光変調器(SLM)32と、空間光変調器32によって変調された光のフーリエ面での周波数帯域を調整するナイキストフィルタ34と、ナイキストフィルタ34からの光のフーリエ面での不要な直流成分光をカットする位相板35と、位相板35を透過した光を信号光Lsとして集光して記録媒体10に照射する信号光集光用対物レンズ36とを備えている。30は、ビームエクスパンダ31を介して入射される信号光用の光を反射して空間光変調器(SLM)32に入射させると共に空間光変調器(SLM)32から出射された光を透過する偏光プリズムビームスプリッタである。また、33は、空間光変調器32によって変調された光をナイキストフィルタ34を介して位相板35に入射させるためのリレーレンズである。38は、位相板35を透過した光を信号光集光用対物レンズ36に入射させる反射ミラーである。
球面参照光照射光学系は、光分離手段22からの参照光用の光の光量を調節するNDフィルタ41と、参照光用の光の偏光方向を変更する半波長板(λ/2波長板)42と、参照光用の光を球面波に変換して球面参照光Lrとして集光して記録媒体10に照射する参照光集光用対物レンズ40と、参照光用の光の参照光集光用対物レンズ40に対する入射方向を変更することにより記録媒体10における球面参照光Lrの照射領域の位置を信号光Lsの照射領域の位置に対して一方向に相対的に微小変位させる参照光照射位置変位手段45とを備えている。図4における48は、参照光用の光の進行方向を変更して参照光照射位置変位手段45に照射するための反射ミラーである。
この例における参照光照射位置変位手段45は、例えばガルバノミラーなどの走査型のミラーデバイスにより構成されており、適宜の駆動手段によって、記録媒体10に対する信号光Lsの光軸および球面参照光Lrの光軸を含む平面に垂直な方向に回転軸Cを中心として回転されることによりミラー角度が調整される。
再生光検出用光学系は、記録媒体10の裏面側に位置されており、例えばCCDよりなる撮像素子51と、記録媒体10に記録されたホログラムからの再生光Lgを撮像素子51に入射させる再生光用集光レンズ52とを備えている。
記録媒体駆動機構は、記録媒体10をその表面に沿った平面内で回動(回転)させる記録媒体回動機構と、記録媒体10をその表面に沿った平面内で移動させる記録媒体移動機構とを備えている。また、上述したように、いわゆるチルトシフト多重記録が実施される構成とされる場合には、記録媒体駆動機構は、記録媒体10を回動させて当該記録媒体10の表面を基準面に対して傾斜させる記録媒体チルト機構をさらに備えた構成とされる。
このホログラム記録再生装置においては、例えば青色レーザ光源よりなる記録再生光源21から出射されたレーザ光は、光分離手段22によって信号光用の光と参照光用の光に分割される。参照光用の光は、NDフィルタ41および半波長板42を介して参照光照射位置変位手段45を構成する、基準となるミラー角度に設定されたミラーデバイスに照射され、このミラーデバイスによって所定の入射角度で参照光集光用対物レンズ40に入射される。参照光集光用対物レンズ40に入射された参照光用の光は、球面波に変換されて球面参照光Lrとして記録媒体10に照射される。一方、信号光用の光は、ビームエクスパンダ31を介して偏光プリズムビームスプリッタ30に入射される。信号光用の光は、偏光プリズムビームスプリッタ30によって反射されて空間光変調器(SLM)32に照射される。この空間光変調器(SLM)32によって、信号光用の光は偏光面が90°変更されたデータパターンに変調される。空間光変調器(SLM)33から出射された光は、偏光プリズムビームスプリッタ30を透過して、リレーレンズ33および位相板35を介して、信号光集光用対物レンズ36に入射される。このとき、信号光用の光は、ナイキストフィルタ43で空間周波数帯域が調整される。信号光集光用対物レンズ36に入射された光は、集光されて信号光Lsとして記録媒体10に照射される。これにより、記録媒体10においては、信号光Lsと球面参照光Lrとによる干渉縞がホログラムとして記録される。
そして、参照光照射位置変位手段45を構成するミラーデバイスのミラー角度が基準となるミラー角度に対して所定角度回転されて参照光用の光の参照光集光用対物レンズ40に対する入射方向が変更されることにより、参照光集光用対物レンズ40からの球面参照光Lrの照射領域の位置が微小変位された状態において、新たなホログラムが記録される。このような操作が繰り返して行われることによる球面参照光シフト多重記録によって、複数のホログラムが一方向に並ぶシフト多重ホログラム列が記録される。
また、記録媒体10がその表面に沿って一方向に移動されることにより信号光Lsの照射領域の位置および球面参照光Lrの照射領域の位置と記録媒体10との相対位置が調整された状態において、参照光照射位置変位手段45によって球面参照光Lrの照射領域の位置を微小変位させることによる球面参照光シフト多重記録が行われることにより、複数のシフト多重ホログラム列が記録領域の一部が互いに重なる状態で一方向に並ぶよう記録される。
この例においては、記録媒体10における単位記録領域(ブック)へのアクセスは、例えば記録媒体10の2軸移動と回転(回動)とによって行われる。
記録媒体10に記録されたホログラムに係るデータ情報の再生時には、光量を大幅に落とした再生用の球面参照光のみが、その照射領域の位置が参照光照射位置変位手段45によって微小変位されながら、記録媒体10に照射される。これにより、再生用の球面参照光と同一の参照光照射条件で記録されたホログラムから再生光Lgが発せられる。ホログラムからの再生光Lgは記録媒体10の裏面側から出射され、再生光用集光レンズ52を介して撮像素子51に入射される。撮像素子51によって再生光Lgが検出されることにより、当該ホログラムに記録されたデータ情報が再生される。
而して、上記のホログラム記録再生装置においては、参照光照射位置変位手段45を構成するミラーデバイスを駆動させて球面参照光Lrの照射位置と記録媒体10における記録位置との相対位置を変更することにより、球面参照光シフト多重記録が行われる。参照光照射位置変位手段45を構成するミラーデバイス(例えばガルバノミラー)のストップアンドゴー動作において必要とされる静止時間は、記録媒体10を移動させる記録媒体移動機構のストップアンドゴー動作における静止時間に比して極めて短い時間であるため、上記のような方法により球面参照光シフト多重記録が行われるホログラム記録再生装置によれば、ホログラムの高速な記録再生が可能となる。具体的には、例えば参照光照射位置変位手段を構成するガルバノミラーのストップアンドゴー動作における静止時間は0.2ms(200μs)程度であり、記録媒体に対するホログラムの記録に要する時間が例えば0.3ms程度であることを考慮すると、トータルで0.5msの時間で1個のホログラムを記録することができることとなる。従って、1秒間の時間の間に、約2000個のホログラムを記録することが可能となる。
また、参照光照射位置変位手段45を構成するミラーデバイスのみを駆動させればよいので、簡単な機構によって、記録媒体10における球面参照光Lrの照射位置の、信号光Lsの照射位置に対する相対位置の制御を確実に行うことができる。
図5は、本発明のホログラム記録再生装置の他の例における要部構成を示す説明用概略図である。
このホログラム記録再生装置は、信号光照射光学系が、記録媒体10における信号光Lsの照射領域の位置を微小変位させる信号光照射位置変位手段39を備えた構成とされていることの他は、図4に示すホログラム記録再生装置と同一の構成を有する。図4に示すホログラム記録再生装置と同一の構成部材には、同一の符号が付してあり、説明を省略することとする。
このホログラム記録再生装置の信号光照射光学系においては、図4に示すホログラム記録再生装置における反射ミラー38に代えて、例えばガルバノミラーなどの走査型のミラーデバイスにより構成された信号光照射位置変位手段39が配置されている。
信号光照射位置変位手段39を構成するミラーデバイスは、上述したように、参照光照射位置変位手段45を構成するミラーデバイスとは互いに独立して駆動される。
このホログラム記録再生装置においては、信号光照射位置変位手段39を構成するミラーデバイスおよび参照光照射位置変位手段45を構成するミラーデバイスの各々が基準となるミラー角度に設定された状態において、信号光Lsおよび球面参照光Lrが照射されることにより記録媒体10にホログラムが記録される。その後、参照光照射位置変位手段45を構成するミラーデバイスのみが回転軸C1を中心として所定角度回転されて基準となるミラー角度と異なるミラー角度に変更される。これにより、参照光用の光の参照光集光用対物レンズ40に対する入射方向が変更され、参照光集光用対物レンズ40からの球面参照光Lrの照射領域の位置が微小変位される。この状態において、信号光Lsおよび球面参照光Lrが照射されることにより新たなホログラムが記録される。このような操作が繰り返して行われることによる球面参照光シフト多重記録によって、複数のホログラムが記録領域の一部が互いに重なる状態で一方向に並ぶシフト多重ホログラム列が記録される。
次いで、信号光照射位置変位手段39を構成するミラーデバイスが回転軸C2を中心として所定角度回転されて基準となるミラー角度と異なるミラー角度に変更される。これにより、記録媒体10における信号光Lsの照射領域の位置が既に記録されたホログラムの記録時における信号光Lsの照射領域の位置に対して一方向に微小変位される。この状態において、参照光照射位置変位手段45によって球面参照光Lrの照射領域の位置を微小変位させることによる球面参照光シフト多重記録が行われることにより、複数のシフト多重ホログラム列が記録領域の一部が例えば重なる状態で一方向に並ぶよう記録される。
さらに、記録媒体10がその表面に沿って一方向に移動されることにより信号光Lsの照射領域の位置および球面参照光Lrの照射領域の位置と記録媒体10との相対位置が調整された状態において、参照光照射位置変位手段45によって球面参照光Lrの照射領域の位置を微小変位させることによる球面参照光シフト多重記録が行われることにより、複数のシフト多重ホログラム列が記録領域の一部が例えば重なる状態で一方向に並ぶよう記録されてもよい。
このような構成のホログラム記録再生装置によれば、図4に示すホログラム記録再生装置と同様に、ホログラムの高速な記録再生が可能となる。
図6は、本発明のホログラム記録再生装置のさらに他の例における要部構成を示す説明用概略図である。
このホログラム記録再生装置は、参照光照射位置変位手段として、走査型のミラーデバイスに代えて音響光学素子が用いられ、記録媒体10における信号光Lsの照射領域の位置を微小変位させる信号光照射位置変位手段39を備えた構成とされていることの他は、図4に示すホログラム記録再生装置と基本的な構成は同一である。図4に示すホログラム記録再生装置と同一の構成部材には、同一の符号が付してあり、説明を省略することとする。
このホログラム記録再生装置は、記録再生光源21と光分離手段22との間におけるレーザ光の光路上に、例えば走査型のミラーデバイスよりなる信号光照射位置変位手段39が配置されていると共に、信号光照射位置変位手段39からのレーザ光を光分離手段22に入射させるビーム整形用のアナモルフィックプリズム26が配置されている。
このホログラム記録再生装置における球面参照光照射光学系は、半波長板42から参照光集光用対物レンズ40との間におけるレーザ光の光路上に、参照光照射位置変位手段45としての音響光学素子が配置されている。図6における48aは、半波長板42を透過した参照光用の光を音響光学素子に入射させる反射ミラーであり、48bは、参照光用の光を参照光集光用対物レンズ40に入射させる反射ミラーである。また、47は、音響光学素子からの光を集光して反射ミラー48bに入射させるリレーレンズである。
音響光学素子としては、光学媒体の中に超音波を発生させて、進行するレーザ光を回折させる音響光学偏向器(AOD;Acousto−Optic Deflector)を用いることができる。
音響光学偏向器の動作原理について説明すると、図7に示すように、音響光学媒体46aに接着された圧電素子などの超音波トランスデューサ46bに、周波数変調された駆動用入力信号Sが外部から与えられることにより超音波Uが発生し、当該超音波Uが音響光学媒体46aに伝播されることにより、音響光学媒体46a内において周期的な屈折率の粗密が形成される。そして、駆動用入力信号Sの周波数に応じて、音響光学偏向器46に入射されるレーザ光、この例においては参照光用の光Lr´の回折度合いが変わるため、参照光用の光Lr´の角度変調を行うことができる。
このホログラム記録再生装置においては、先ず、信号光照射位置変位手段39を構成するミラーデバイスが基準となるミラー角度に設定されると共に、参照光照射位置変位手段45を構成する音響光学偏向器46に所定の駆動用入力信号が入力された状態において、信号光Lsおよび球面参照光Lrが照射されることにより記録媒体10にホログラムが記録される。次いで、参照光照射位置変位手段45を構成する音響光学偏向器46に対する駆動用入力信号Sの周波数を変更することにより、図8に示すように、参照光用の光Lr´の参照光集光用対物レンズ40に対する入射方向が変更され、参照光集光用対物レンズ40からの球面参照光Lrの照射領域の位置が微小変位される。この状態において、信号光Lsおよび球面参照光Lrが照射されることにより新たなホログラムが記録される。このような操作が繰り返して行われることによる球面参照光シフト多重記録によって、複数のホログラムが記録領域の一部が互いに重なる状態で一方向に並ぶシフト多重ホログラム列が記録される。
その後、信号光照射位置変位手段39を構成するミラーデバイスが回転軸C2を中心として所定角度回転されて基準となるミラー角度と異なるミラー角度に変更される。これにより、記録媒体10における信号光Lsの照射領域の位置が既に記録されたホログラムの記録時における信号光Lsの照射領域の位置に対して一方向に微小変位される。この状態において、参照光照射位置変位手段45によって球面参照光Lrの照射領域の位置を微小変位させることによる球面参照光シフト多重記録が行われることにより、複数のシフト多重ホログラム列が記録領域の一部が例えば重なる状態で一方向に並ぶよう記録される。
さらに、記録媒体10がその表面に沿って一方向に移動されることにより信号光Lsの照射領域の位置および球面参照光Lrの照射領域の位置と記録媒体10との相対位置が調整された状態において、参照光照射位置変位手段45によって球面参照光Lrの照射領域の位置を微小変位させることによる球面参照光シフト多重記録が行われることにより、複数のシフト多重ホログラム列が記録領域の一部が例えば重なる状態で一方向に並ぶよう記録されてもよい。
而して、上記のホログラム記録再生装置においては、参照光照射位置変位手段45を構成する音響光学偏向器46の駆動用入力信号の周波数を調整して球面参照光Lrの照射位置と記録媒体10における記録位置との相対位置を変更することで、球面参照光シフト多重記録が行われる。音響光学偏向器46には機械的可動部がないため、上記のホログラム記録再生装置によれば、記録再生の更なる高速化を実現することができる。また、機械的可動部の経時的な劣化による位置精度の低下といった問題が生ずることがないので、所期の性能を長期間の間にわたって安定的に得ることができる。
上記のホログラム記録再生装置においては、信号光照射位置変位手段39として走査型のミラーデバイス(ガルバノミラー)が用いられた構成とされているが、音響光学素子が用いられた構成とされていてもよい。
1 ホログラム
10 記録媒体
21 記録再生光源
22 光分離手段
23 シャッタ
24 偏光板
25 ビーム整形用レンズ
26 アナモルフィックプリズム
30 偏光プリズムビームスプリッタ
31 ビームエクスパンダ
32 空間光変調器(SLM)
33 リレーレンズ
34 ナイキストフィルタ
35 位相板
36 信号光集光用対物レンズ
38 反射ミラー
39 信号光照射位置変位手段
40 参照光集光用対物レンズ
41 NDフィルタ
42 半波長板(λ/2波長板)
45 参照光照射位置変位手段
46 音響光学偏向器
46a 音響光学媒体
46b 超音波トランスデューサ
47 リレーレンズ
48 反射ミラー
48a 反射ミラー
48b 反射ミラー
51 撮像素子
52 再生光用集光レンズ
As 信号光の照射領域
Ar 球面参照光の照射領域
C,C1,C2 回転軸
Ir 球面参照光の照射強度分布
Is 信号光の照射強度分布
Lg 再生光
Lr 球面参照光
Lr´ 参照光用の光(レーザ光)
Ls 信号光
S 駆動用入力信号
U 超音波

Claims (17)

  1. データ情報を担持した信号光と参照光との干渉縞を記録媒体にホログラムとして記録すると共に、ホログラムが記録された記録媒体に参照光を照射することによりホログラムに記録されたデータ情報を再生するホログラム記録再生装置において、
    信号光を記録媒体に照射する信号光照射光学系と、球面参照光を当該記録媒体に照射する球面参照光照射光学系とを備えた光学機構を有しており、
    当該球面参照光照射光学系は、記録媒体における球面参照光の照射領域の位置を微小変位させる参照光照射位置変位手段を備えており、
    記録媒体を静止させた状態において、前記参照光照射位置変位手段によって、球面参照光の照射領域の位置が信号光の照射領域の位置に対して一方向にシフトされてシフト多重記録が行われることにより、複数のホログラムがその記録領域の一部が互いに重なる状態で前記一方向に並ぶシフト多重ホログラム列が記録されることを特徴とするホログラム記録再生装置。
  2. 記録媒体に照射される球面参照光の半値幅が信号光の半値幅より大きく、
    前記参照光照射位置変位手段は、球面参照光の照射領域の位置を当該球面参照光の照射領域内に信号光の照射領域が含まれる範囲内でシフトさせるものであることを特徴とする請求項1に記載のホログラム記録再生装置。
  3. 信号光照射光学系は、記録媒体における信号光の照射領域の位置を微小変位させる信号光照射位置変位手段を備えており、
    当該信号光照射位置変位手段によって、記録媒体における信号光の照射領域の位置が記録媒体に既に記録されたシフト多重ホログラム列の記録時における信号光の照射領域の位置に対して前記一方向にシフトされた状態において、前記参照光照射位置変位手段によって、球面参照光の照射領域の位置が前記一方向にシフトされてシフト多重記録が行われることにより、新たなシフト多重ホログラム列がその記録領域の一部が前記既に記録されたシフト多重ホログラム列の記録領域と重なる状態で記録されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のホログラム記録再生装置。
  4. 前記光学機構および記録媒体の一方を他方に対して相対的に前記一方向に移動させる移動機構を備えており、
    当該移動機構によって、信号光の照射領域の位置が、記録媒体に既に形成されたシフト多重ホログラム列の記録時における信号光の照射領域の位置に対して相対的に移動された状態において、前記参照光照射位置変位手段によって、球面参照光の照射領域の位置がシフトされてシフト多重記録が行われることにより、新たなシフト多重ホログラム列がその記録領域の一部が前記既に記録されたシフト多重ホログラム列の記録領域と重なる状態で記録されることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載のホログラム記録再生装置。
  5. 参照光照射位置変位手段によって球面参照光の照射領域の位置を相対的にシフトさせることにより記録媒体に記録されたシフト多重ホログラム列を構成する各々のホログラムが再生されることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載のホログラム記録再生装置。
  6. 参照光照射位置変位手段および移動機構のいずれか一方または両方によって、球面参照光の照射領域の位置が記録媒体に対して相対的に移動されることにより、記録媒体に記録されたシフト多重ホログラム列を構成する各々のホログラムが再生されることを特徴とする請求項4に記載のホログラム記録再生装置。
  7. 前記参照光照射位置変位手段が、走査型のミラーデバイスよりなることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載のホログラム記録再生装置。
  8. 前記参照光照射位置変位手段が、音響光学素子よりなることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載のホログラム記録再生装置。
  9. データ情報を担持した信号光と参照光との干渉縞を記録媒体にホログラムとして記録すると共に、ホログラムが記録された記録媒体に参照光を照射することによりホログラムに記録されたデータ情報を再生するホログラム記録再生方法において、
    参照光として球面波が用いられ、
    記録媒体を静止させた状態において、参照光照射位置変位手段によって、参照光の照射領域の位置を記録媒体における信号光の照射領域の位置に対して一方向にシフトさせてシフト多重記録を行うことにより、複数のホログラムが記録領域の一部が互いに重なる状態で前記一方向に並ぶシフト多重ホログラム列を記録し、
    信号光照射位置変位手段によって、記録媒体における信号光の照射領域の位置を記録媒体に既に記録されたシフト多重ホログラム列の記録時における信号光の照射領域の位置に対して前記一方向にシフトさせた状態において、参照光照射位置変位手段によって、参照光の照射領域の位置を前記一方向にシフトさせてシフト多重記録を行うことにより、新たなシフト多重ホログラム列をその記録領域の一部が前記既に記録されたシフト多重ホログラム列の記録領域と重なる状態で記録することを特徴とするホログラム記録再生方法。
  10. 信号光より大きい半値幅を有する参照光を記録媒体に照射し、
    参照光の照射領域の位置を当該参照光の照射領域内に信号光の照射領域が含まれる範囲内でシフトさせることを特徴とする請求項9に記載のホログラム記録再生方法。
  11. 移動機構によって、信号光と参照光とを記録媒体に照射する光学機構および記録媒体の一方を他方に対して相対的に前記一方向に移動させることにより、信号光の照射位置を記録媒体に既に記録されたシフト多重ホログラム列の記録時における信号光の照射位置に対してシフトさせた状態において、参照光照射位置変位手段によって、参照光の照射領域の位置を前記一方向にシフトさせてシフト多重記録を行うことにより、新たなシフト多重ホログラム列をその記録領域の一部が前記既に記録されたシフト多重ホログラム列の記録領域と重なる状態で記録することを特徴とする請求項9または請求項10に記載のホログラム記録再生方法。
  12. データ情報を担持した信号光と参照光との干渉縞を記録媒体にホログラムとして記録すると共に、ホログラムが記録された記録媒体に参照光を照射することによりホログラムに記録されたデータ情報を再生するホログラム記録再生方法において、
    参照光として球面波が用いられ、
    記録媒体を静止させた状態において、参照光照射位置変位手段によって、参照光の照射領域の位置を記録媒体における信号光の照射領域の位置に対して一方向にシフトさせてシフト多重記録を行うことにより、複数のホログラムが記録領域の一部が互いに重なる状態で前記一方向に並ぶシフト多重ホログラム列を記録し、
    移動機構によって、信号光と参照光とを記録媒体に照射する光学機構および記録媒体の一方を他方に対して相対的に前記一方向に移動させることにより、信号光の照射位置を記録媒体に既に記録されたシフト多重ホログラム列の記録時における信号光の照射位置に対してシフトさせた状態において、参照光照射位置変位手段によって、参照光の照射領域の位置を前記一方向にシフトさせてシフト多重記録を行うことにより、新たなシフト多重ホログラム列をその記録領域の一部が前記既に記録されたシフト多重ホログラム列の記録領域と重なる状態で記録することを特徴とするホログラム記録再生方法。
  13. 信号光より大きい半値幅を有する参照光を記録媒体に照射し、
    参照光の照射領域の位置を当該参照光の照射領域内に信号光の照射領域が含まれる範囲内でシフトさせることを特徴とする請求項12に記載のホログラム記録再生方法。
  14. 参照光照射位置変位手段によって、参照光の照射領域の位置を記録媒体に対してシフトさせることにより記録媒体に記録されたシフト多重ホログラム列を構成する各々のホログラムを再生することを特徴とする請求項9または請求項10に記載のホログラム記録再生方法。
  15. データ情報を担持した信号光と参照光との干渉縞を記録媒体にホログラムとして記録すると共に、ホログラムが記録された記録媒体に参照光を照射することによりホログラムに記録されたデータ情報を再生するホログラム記録再生方法において、
    参照光として球面波が用いられ、
    記録媒体を静止させた状態において、参照光照射位置変位手段によって、参照光の照射領域の位置を記録媒体における信号光の照射領域の位置に対して一方向にシフトさせてシフト多重記録を行うことにより、複数のホログラムが記録領域の一部が互いに重なる状態で前記一方向に並ぶシフト多重ホログラム列を記録し、
    参照光照射位置変位手段によって、参照光の照射領域の位置を記録媒体に対してシフトさせることにより記録媒体に記録されたシフト多重ホログラム列を構成する各々のホログラムを再生することを特徴とするホログラム記録再生方法。
  16. 信号光より大きい半値幅を有する参照光を記録媒体に照射し、
    参照光の照射領域の位置を当該参照光の照射領域内に信号光の照射領域が含まれる範囲内でシフトさせることを特徴とする請求項15に記載のホログラム記録再生方法。
  17. 前記参照光照射位置変位手段および前記移動機構のいずれか一方または両方によって参照光の照射領域の位置を記録媒体に対してシフトさせることにより記録媒体に記録されたシフト多重ホログラム列を構成する各々のホログラムを再生することを特徴とする請求項11乃至請求項13のいずれかに記載のホログラム記録再生方法。
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