JP2016217541A - 空調システム - Google Patents

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Abstract

【課題】室内負荷を自然対流によって制御できると共に空気の搬送動力が小さくて済むようにした。【解決手段】空調システム1は、室2を天井内空間9と居室10と二重床6で構成した。天井内空間9に設けた冷却装置16に冷水配管を配設して、自然対流によって空気を冷却する。天井内空間9と居室10とを仕切る天井8の天井パネルに通気孔を設け、冷却装置16によって冷却された空気を降下させ、通気孔を通して居室10内にしみ出させて居室10内の負荷を処理する。外調機22で外気負荷を処理した外気を二重床6に供給し、二重床6の床部材7に設置した吹き出し口7aを通して居室10に導入する。その際、吹き出し口7aから導入する新鮮な外気は、降下する冷却空気による室内負荷の調整を妨げないようにする。【選択図】図1

Description

本発明は、室内の空調システムに関するものである。
一般的なセントラル空調方式による室内の冷房では、機械室等に設置した空気調和装置によって冷却して温度調整した空気を居室空間に搬送して吹き出し口から室内に送り出している。空気の搬送動力はオフィスビルの用途別エネルギー消費のうちの10%〜18%を占めるといわれており、地球環境の保護と電力コスト低減等のためにエネルギー消費の削減が期待されている。
また、搬送された空気を吹き出し口から室内に送風する場合、吹き出し口近傍と遠方とで居室内温度にむらが生じ易い。吹き出し口近傍では風速が大きくて対流感が感じられ、冷たい空気が執務者に直接当たる等不快の原因になり、吹き出し口から遠いと冷房効果が十分得られない場合があった。また、パッケージ型と呼ばれる加熱冷却装置とファンを一体化した空気調和装置を天井面等に設置する場合でも吹き出し口の位置の影響が大きく、均一な環境を得られにくかった。
これに対して、特許文献1に記載された天井輻射空調システムでは、天井に輻射パネルと冷却水管を設けて天井内の空間をインテリア側とペリメータ側に仕切っている。ペリメータ側が低負荷の場合には冷却配管に冷水を供給して天井面を冷却し、ペリメータ側が高負荷の場合には送風機によってインテリア側の空気をペリメータ側に送って空調空気を室内に吹出すようにしている。これによって、室内の負荷を処理して上下温度分布の小さい均一な環境を得ている。
また、特許文献2に記載された全面床吹き出し方式空調設備では、室内の上部に排気通路を設け、二重床を仕切る床部材の全面に設けた吹き出し口と執務室エリア等の一部箇所に設けた吹き出し風量を調整可能なスポット吹き出し装置とを備えている。そして、空調機から冷温風を二重床に給気して床部材の吹き出し口とスポット吹き出し装置を通して室内に吹き出すようにしている。
しかも、室内に熱負荷が偏在している場合や個人的に気流を欲する場合にはスポット吹き出し装置から吹き出す風量を調節して、全面床吹き出しやパーソナル床吹き出し等の最適な空調環境を選択できるようにした。
特開2011−2105号公報 特許第3275195号公報
しかしながら、上述した特許文献1に記載の天井輻射式空調システムでは、天井輻射空調によって快適性は得られるが、執務者が屋外から屋内に移動する等して熱量が高くなった場合には輻射パネルの輻射効果では十分に冷却することができなかった。しかも、新鮮な外気を室内に導入できない上に風の流れによる快適性を得られないという課題がある。
また、特許文献2に記載の全面床吹き出し方式空調設備は、換気だけでなく室内の温熱環境の調整も兼ねて空調機の空調空気を供給するため、空気流を搬送する動力が大きくなっており、エネルギー消費量が大きいという従来の課題を解決できていなかった。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、室内負荷を自然対流によって制御できると共に空気の搬送動力が小さくて済むようにした空調システムを提供することを目的とする。
本発明による空調システムは、天井内空間に設けていて自然対流によって空気を冷却する冷却装置と、天井内空間と居室とを仕切っていて冷却装置で空調された空気を居室に供給する通気孔を有する天井と、二重床内に給気して二重床と居室を仕切る床部材の吹き出し口を通して居室に外気を供給する空調機と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、天井内空間に設けた冷却装置によって空調された空気は自然対流により天井の通気孔を通して居室内側にしみ出すことで居室内の負荷を処理できると共に、外調機等の空調機で外気負荷を処理した空気を二重床に供給して、二重床の床部材の吹き出し口を通して、居室内に新鮮な外気を導入することができる。そのため、室内負荷を空調機で処理するための空気搬送が必要なく、空調機による換気用の空気を二重床の床部材を通して居室内に搬送すればよいので、空気の搬送動力エネルギーを削減できる。
その際、床部材の吹き出し口から居室内に導入する外気は、自然対流による冷却空気の降下を妨げることなく供給することが好ましい。また、空調機から二重床に供給される外気は、外気負荷を処理した空気だけでなく調整することなく導入される空気も含むものとする。
また、二重床の吹き出し口は床部材の全面または/及び一部に設置されていることが好ましい。
床部材の吹き出し口が居室の全面に設けられている場合には、居室内の床部材全面から空気を均一に吹き出すことができるため居室内に均一に外気を導入でき、床部材の例えば執務者エリア等の一部に吹き出し口を設けた場合には、例えば居室内の執務者に近い床部材から供給することができて快適性を向上できる。或いは床部材の全面に吹き出し口を設けると共に、執務者エリア等の一部に別の吹き出し口を設けた場合には、一層快適性を向上できる。この場合、別の吹き出し口は吹き出し風量を調整可能なスポット吹き出し装置を設置してもよい。
また、冷却装置は負荷調整可能な冷水を流通させる冷水配管を備えていてもよい。
冷却装置では冷水配管を流通する冷水の温度によって天井内の冷却空気の負荷調整を行うことができる。また、空調機で二重床に導入する外気の湿度や温度を調整することで、冷却装置の冷水配管で使用する冷水の温度を調整することができて冷凍機やヒートポンプ等の冷却源の温度効率が高くなる。
本発明に係る空調システムによれば、天井内空間で冷却装置によって空調された空気は自然対流により天井パネルの通気孔を通して居室に供給されて室内負荷を処理できるため、必要な搬送空気量は空調機を通した外気の導入だけで済み、空気の搬送動力エネルギーを低減することができる。
しかも、空調機で外気負荷を処理した空気を二重床の吹き出し口を通して居室に導入する場合には、冷却装置の負荷を軽減できる。
本発明の実施形態による空調システムを示す模式的な図である。 (a)は図1で用いた天井パネルの配列を示す図であり、(b)は単一の天井パネルを示す図である。 図1で用いた冷却装置の要部斜視図である。 本実施形態の変形例による空調システムの構成を示す模式的な図である。 実施形態による空調システムによる実験室の構成を示す模式的な図である。 図5に示す空調システムの天井伏図における冷却装置と温度測定点を示す図である。 図5に示す実験室内の空調システムにおける高さ方向の温度分布を示す図であり、(a)は外調機による外気の導入をしない比較例の場合、(b)は外調機による外気の導入をした実施形態の場合である。
以下、本発明の実施形態による空調システムについて添付図面によって説明する。
本発明の実施形態に係る空調システムについて、図1乃至図3に基づいて説明する。図1は、本発明の実施形態による空調システム1を示す図であり、室2は建物の上下のスラブ3、4の間に形成された側部が壁面5で仕切られている。室2の下部には下側のスラブ4と床部材7との間に二重床6となる床下空間が設置され、二重床6を形成する床部材7には全面に所定間隔で吹き出し口7aが形成されている。
また、室2の上部には天井8が設置され、天井8と上部のスラブ3との間に天井内空間9が形成されている。天井8と床部材7との間に壁面5で仕切られた居室10が形成されている。
図2(a)に示すように、天井8には水平面をなす天井パネル本体12が配設され、天井パネル本体12は、図2(b)で示すように薄板のパネル状に形成された天井パネル13が複数枚敷き並べて構成されている。本実施形態では天井パネル13は例えばアルミニウム等の金属製の四角形板状である。なお、天井パネル13は石綿吸音板から構成されていてもよい。
また、図2(b)に示すように、天井パネル13には、天井内空間9と居室10を連通させる貫通孔13aが複数形成されている。貫通孔13aは図2(b)では円形に形成されているが、その形状は任意である。なお、天井パネル13の面積に対する複数の貫通孔13aの面積の総和である開口率は6〜22%に設定したが、この範囲を外れていてもよい。
なお、天井8において、貫通孔13aに代えてスリットを所定間隔で形成してもよく、この場合スリットは例えば平行な方向や互いに交差する方向に複数列形成してもよい。
本実施形態による空調システム1は、居室10内に設置されていて居室10内の温度を測定する温度検出部15と、天井内空間9内に設置されていて居室10内の温度を調整する冷却装置16と、温度検出部15の測定温度に基づいて冷却装置16の温度を制御する制御部17とを有している。
冷却装置16は図3に示すように、筐体18と、筐体18の対向する側面18aを貫通して蛇行して形成された冷水配管19とを備えている。冷水配管19は筐体18の側面18aの外側に突出して略U字に湾曲することで複数回蛇行している。冷水配管19は図示しない冷凍機またはヒートポンプ等の冷却源に接続されていて、冷凍機またはヒートポンプ等で製造された適宜温度の冷水が流通することで周囲の空気を冷却する。
また、筐体18の上下面には互いに連通する開口部18b、18cが形成され、上下部部の開口部18b、18c内には複数のプレートフィン20が配列されている。冷水配管19は配列された複数のプレートフィン20を貫通して配設されている。
また、制御部17は、温度検出部15で検出した居室10の検出温度に応じて冷却装置16の冷却能力を制御する。例えば、制御部17は予め設定した初期設定温度と検出温度とを比較して冷却装置16を作動させる。即ち、検出温度と初期設定温度との温度差に応じて冷却装置16を流通する冷水の温度(以下、冷水温度という)と冷水流量を調整し、検出温度と初期設定温度との温度差が大きくなるに従って、冷水の温度を低くして冷水流量を多くする。また、検出温度が初期設定温度以下の場合には冷却装置16の作動を停止させる。
なお、天井内空間9内に設置する冷却装置16はその上面から上側のスラブ3までの距離と下面から天井8までの距離とが等しく設定されていることが好ましい。しかし、冷却装置16の設置位置は任意の高さに設定してよく、その場合でも冷却装置16とスラブ3との間、冷却装置16と天井8との間にそれぞれ間隙を設けることが好ましい。
また、本実施形態による空調システム1は、冷却装置16とは別に、換気による新鮮外気を居室10内に導入するための外調機22が設置されている。外調機22は室2の外部に設置されており、二重床6に連通する給気配管23と例えば天井8に設置した還気口24aを通して居室10に連通する還気配管24とを備えている。
外調機22で導入された外気は外気負荷を処理して温度調整して給気SAとして二重床6に供給され、床部材7の吹き出し口7aを通して居室10内に新鮮空気を導入する。そして、居室10内の空気を還気口24aから吸い込み、還気配管24を通して外調機22に還気(RA)して外気に排出するようにした。
そのため、本実施形態による空調システム1は、冷却装置16と貫通孔13aを配列した天井8による天井内冷却空調方式と、外調機22による全面床吹き出し空調方式とを組み合わせて構成されている。
本実施形態による空調システム1は上述の構成を備えており、次にその作用を説明する。
空調システム1では、居室10内の温度が初期設定温度より高い場合、天井8と上部のスラブ3との間に設けた冷却装置16が作動する。そして、冷却装置16内の冷水配管19には冷水が流通し、冷水配管19内を流通する冷水と冷水配管19周りの空気との間で熱交換が行われる。冷却されて密度が高くなった冷水配管19周りの空気は、自然対流によって天井内空間9内の冷却装置16から開口部18cを通して下方へ移動する。
そして、この冷却空気は天井8の各天井パネル13に形成された貫通孔13aを通過して居室10内へしみ出す。
一方、居室10内の執務者の発熱や機器類の発熱等による熱負荷によって温められた空気は、上方へ移動して天井パネル本体12の各貫通孔13aを通過して、天井内空間9内に移動し、天井内空間9内で冷却装置16の開口部18bから筐体18内に到達する。そして、この空気は上述したように冷水配管19内を流通する冷水との熱交換により冷却される。冷水配管19により冷却されて密度の高くなった空気は再び下方へ移動し、居室10へ降下する。
こうして、天井内空間9と居室10とで冷却空気と暖められた空気とが上下方向に循環移動する自然対流が生じる。
ところで、空調システム1において、冷却装置16によって居室10内を冷房すると共に、居室10内の執務エリア等に新鮮空気を導入する必要がある。そのため、外調機22に外気が導入される。外調機22では外気温度を例えば居室10の温度と同等に下げる等して外気負荷を処理し、この空気SAを給気配管23を通して室2内の二重床6に供給する。
そして、二重床6の床部材7の全面に所定間隔で形成した多数の吹き出し口7aを通して居室10内に新鮮な空気SAが吹き出される。このとき、床部材7の吹き出し口7aから居室10内に供給される空気SAの流れは、天井8からの自然対流による冷却空気の降下を妨げない程度の吹き出し風量と風速になるように外調機22によって制御される。また、居室10内で消費された空気SAは暖められて上昇し、一部は天井8に設けた還気口24aから還気配管24を通って外調機22に搬送されて外気に排出される。
このように本実施形態による空調システム1は、冷却装置16による天井内冷却空調方式と外調機22による全面床吹き出し空調方式とを組み合わせて構成した。そのため、一般のセントラル対流空調方式のように居室10内の負荷を空調機によって処理するための空気搬送が必要なく、外調機22による外気SAの搬送動力のみを設置するにすぎないため、ファンで空気を搬送する搬送動力エネルギーを低減できる。
なお、外調機22から外気を導入する際、外気の湿度を低下させる等して制御することで、居室10内に供給する新鮮な空気SAの温度を低下させることができる。その場合、居室10内の温度を低下させることができるため、検出温度と初期設定温度との差が小さくなり、天井内空間9に設けた冷却装置16の冷水配管19を流れる冷水は比較的高い温度に設定できて冷凍機またはヒートパイプの駆動効率が高くなる。
例えば、一般的に冷凍機で生成する冷水の温度は7℃程度の低温冷水であるが、外調機22で湿度制御した場合には例えば16℃程度の中温冷水とすることができる。
上述のように本実施形態による空調システム1によれば、天井内空間9と居室10内の温度差で発生する自然対流、熱貫流、熱放射によって居室10内の温度負荷を制御するため、搬送空気量エネルギーは外調機22による換気のための新鮮外気を居室10への導入に用いればよい。そのため、従来の空調装置における居室負荷と外気負荷の両方を処理する空調方式と比較して空気の搬送動力エネルギーを削減できる。
また、従来の輻射パネルによる天井輻射式空調システムと比較してコストを低廉にすることができる上に施工し易いという利点がある。
また、天井8の貫通孔13aを通して空気の適度な自然対流を実現して居室10の室温を均一化できると共に、天井8から低温の空気を降下させるため放射感を得られて快適な温熱環境を形成できる。しかも、新鮮外気を居室10内の執務スペースに近い床部材7の吹き出し口7aから供給することができる。
更に、外調機22によって導入した外気の湿度を調整することで、居室10内に供給する新鮮外気の温度を低下できるため、冷却装置16の冷水配管19に供給する冷水を中温程度に上昇できて熱源駆動の効率化による省エネルギーを達成できる。
なお、本発明による空調システム1は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変更や置換等が可能である。以下に本発明の変形例について上述した実施形態と同一または同様な部分、部材には同一の符号を用いて説明する。
図4は上述した実施形態の第一変形例による空調システム1Aを示す模式図である。
本第一変形例では、床吹き出し空調方式として全面床吹き出し空調方式に代えてパーソナル床吹き出し空調方式を採用した点で、上述した実施形態と相違し、その余の構成を共通にしている。
即ち、本変形例による空調システム1Aでは、居室10内において床部材7上に執務者の執務スペース28が設置され、床部材7における執務スペース28の近傍にパーソナル吹き出し口28aが形成されている。また、執務スペース28以外の適宜間隔をおいた位置にもパーソナル吹き出し口28bが形成されている。その余の構成は上述した実施形態による空調システム1と同様である。
本変形例による空調システム1Aでは、執務スペース28におけるパーソナル吹き出し口28aと他のパーソナル吹き出し口28bから新鮮外気が供給されるため、執務スペース28を効果的に空調できる。特に外調機22によって湿度を制御すれば執務スペース28に供給する新鮮外気の温度を低下できて冷房効率が良好であり、快適な室内環境を実現できる。
また、本発明の第二変形例として、床吹き出し空調方式として上述した実施形態に示す全面床吹き出し空調方式に加えて上述した第一変形例で示すパーソナル床吹き出し空調方式を組み合わせて構成してもよい。
本第二変形例によれば、空調システム1において、二重床6の床部材7から居室10内に供給される外調機22で導入した新鮮空気SAは、床部材7の全面に設けた多数の吹き出し口7aから供給されると共に、執務スペース28の床部材7に形成したパーソナル吹き出し口28aからも一部の新鮮空気SAが供給される。そのため、居室10内全体への新鮮外気の供給と執務スペース28への新鮮外気の供給とを行うことができるため、一層冷却と還気の効率が高い。
なお、全面床吹き出し空調方式に加えて設置するパーソナル吹き出し口28a、28bとして、上述した従来技術で設置した吹き出し風量を調整可能なスポット吹き出し装置を設置してもよい。
次に本実施形態による空調システム1を設置した実験室において行った冷房性能確認実験を図5乃至図7により説明する。
図5は実験室に設けた空調システム概略構成図を示すものであり、本実施形態による空調システム1と同一構成について同一の符号を用いて説明する。
図5に示す実験室における空調システム1は天井8で仕切った天井内空間9内に冷却装置16を設置し、天井8として貫通孔13aを有する天井パネル13を縦横方向に配列した天井パネル本体12を敷設した。また、床部材7で仕切った二重床6を設けて居室10を仕切った。居室10内には想定される執務者の発熱や設置した機器類の発熱等を模擬負荷30として設置した。
実験室は、縦横方向の広さ5.4m×6.0m(床面積32.4m)、室2内の高さ4150mmとし、二重床6の高さ150mm、居室10の高さ2800mm、天井8で仕切られた天井内空間9(天井懐)の高さ1200mmに設定した。
実験室の空調システム1は二重床6による全面床吹き出し方式であり、吹き出し口7aの風量は一般事務室の必要外気量を想定して6m/(m・h)×32.4m≒200m/hとした。居室10内の温度は26℃とし、二重床6からの外気SAの吹き出し温度も26℃とした。居室10内の模擬負荷30は、負荷を模擬した発熱体(人体発熱、既開発熱を模擬)と照明の発熱量を設備設計時に最大値として用いられる60W/mとした。天井内空間9に設置した冷却装置16(負荷処理能力:約200W/個×12個)の冷水配管19に16℃の冷水を流量7L/minで流した。また、天井8は、天井パネル13の貫通孔13aの開口径1.5mmφ、開口率17.4%のものを用いた。
図6は実験室の空調システム1の天井伏図を示すものである。図6に示す天井伏図において、温度測定点として、点a,b,c,d,e,f,g,hの8点を選択した。各温度測定点a〜hは床部材7から高さ方向に500mm毎にそれぞれ設定し、天井8の居室10側を黒丸、天井内空間9側を白丸で示した。点f、gは天井8の天井内空間9側のみ測定した。
冷房性能確認実験は、冷却装置16による天井内冷却空調を行うと共に、外調機22による外気SAの送風をしない場合と、風量200m/hの全面床吹き出し空調を組み合わせて併用した場合とにおける居室10及び天井内空間9を各測定点a、b,c,d,e,f,g,hの8点で温度測定して行った。測定結果は、図7(a)、(b)に示す垂直温度分布図で示した。図7(a)は外調機22による外気SAの送風をしない場合の比較例であり、(b)は天井内冷却空調と全面床吹き出し空調を併用した場合の実施例である。
この結果から、外調機22による外気SAの送風をしない場合に対し、必要な外気量分の送風を二重床6の床下から行った場合でも居室10内の温度分布状況に大きな変化はないことを確認できた。
また、全面床吹き出し空調方式に代えて、図4に示す床部材7からのパーソナル空調を用いた場合には、床部材7にパーソナル空調用のパーソナル吹き出し口28a、28bを設けることで対流感を得ることができる。そのため、全面床吹き出し空調方式を用いた全体的に均一な温熱環境だけでなくパーソナル床吹き出し空調方式を用いた環境制御にも対応可能となる。
従って、上述した冷房性能確認実験により、外調機22で外気負荷を処理して室温とほぼ同等の温度レベルで外気SAを居室10内に供給することで、冷却装置16の上下温度差を大きくすることができ、冷却装置16の能力を高めることができる。また、これとは逆に、居室10内の冷房負荷が急激に高くなる等、冷却装置16の能力が不足する場合には外気SAの供給温度を下げることで居室10内の冷房の補助の役割を担うこともできる。
なお、上述した実施形態では外気SAを供給するために外調機22を用いたが外調機22以外の空調機を用いてもよく、外調機22は空調機に含まれる。
1 空調システム
6 二重床
7 床部材
7a 吹き出し口
8 天井
9 天井内空間
10 居室
13 天井パネル
13a 貫通孔
16 冷却装置
19 冷水配管
22 外調機

Claims (3)

  1. 天井内空間に設けていて自然対流によって空気を冷却する冷却装置と、
    前記天井内空間と居室とを仕切っていて前記冷却装置で空調された空気を前記居室に供給する通気孔を有する天井と、
    二重床内に給気して前記二重床と居室を仕切る床部材の吹き出し口を通して前記居室に外気を供給する空調機と、
    を備えたことを特徴とする空調システム。
  2. 前記二重床の吹き出し口は前記床部材の全面または/及び一部に設置されている請求項1に記載された空調システム。
  3. 前記冷却装置は負荷調整可能な冷水を流通させる冷水配管を備えている請求項1または2に記載された空調システム。
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