JP2016216890A - 集合住宅 - Google Patents

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Abstract

【課題】室内スペースを有効活用することが可能な集合住宅を提供することを目的とする。
【解決手段】集合住宅1における複数の住戸2,3には、界壁6を介して左右対称的な間取りとされた一対の住戸2,3が含まれており、界壁6は、一対の住戸2,3を直線状に仕切る直線壁部7と、直線壁部7と連続し、かつ一対の住戸2,3を蛇行するようにして仕切る平面視略S字状の異形壁部8と、を有しており、異形壁部8は、一対の住戸2,3のうち一方の住戸2に向かって開口する第一空間8aと、他方の住戸3に向かって開口する第二空間8bと、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、左右に隣接する複数の住戸を備えた集合住宅に関する。
近年、特に都市部において増えつつある単身生活者向けに、いわゆるワンルームタイプの複数の住戸を備えた集合住宅が多く建築されている(例えば特許文献1参照)。
このようなワンルームタイプのものを始めとする集合住宅における複数の住戸はそれぞれ界壁を介して隣接配置されており、複数の住戸の並設方向に長尺な共用の外廊下にそれぞれの出入口が面して配置されている。そして、各住戸は、出入口側に、水廻りやキッチン等の住宅設備を配置し、その奥に寝室兼居間となる居室を配置して構成されている。
特開平08−049432号公報
ところが、従来における集合住宅の場合、室内スペースの広さが限られており、寝室兼居間となる居室以外の箇所に、必要な住宅設備が全て詰め込まれた状態となる。そのため、これらの住宅設備をより効率的に設置できるスペースを確保し、室内スペースを有効活用したいという要望があった。
本発明の課題は、室内スペースを有効活用することが可能な集合住宅を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、例えば図1に示すように、左右に隣接する複数の住戸2,3を備えた集合住宅1において、
前記複数の住戸2,3には、界壁6を介して左右対称的な間取りとされた一対の住戸2,3が含まれており、
前記界壁6は、
前記一対の住戸2,3を直線状に仕切る直線壁部7と、
前記直線壁部7と連続し、かつ前記一対の住戸2,3を蛇行するようにして仕切る平面視略S字状の異形壁部8と、を有しており、
前記異形壁部8は、前記一対の住戸2,3のうち一方の住戸2に向かって開口する第一空間8aと、他方の住戸3に向かって開口する第二空間8bと、を備えることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、界壁6を構成する異形壁部8が、一対の住戸2,3のうち一方の住戸2に向かって開口する第一空間8aと、他方の住戸3に向かって開口する第二空間8bと、を備えるので、一つの界壁6上に、一対の住戸2,3におけるそれぞれの住戸2,3で使用される空間を形成できることになる。換言すれば、一方の住戸2から使用できる第一空間8aが他方の住戸3側にはみ出て、他方の住戸3から使用できる第二空間8bが一方の住戸2側にはみ出ており、これら一方の住戸2と他方の住戸3は、一部の空間(すなわち、第一空間8aと第二空間8bのはみ出した分)が互いに侵食し合った状態となっている。
このように第一空間8aと第二空間8bが界壁6上に形成されて、第一空間8aと第二空間8bが界壁6に沿って配置されれば、これら第一空間8aと第二空間8bが、界壁6から各住戸2,3側にはみ出るスペースを細長くすることができる。そして、第一空間8aと第二空間8bのためのスペースを細長くすることができれば、各住戸2,3における室内側への出っ張りとしては小さくなるので、異形壁部8周囲に、形の整った空間を確保しやすくなる。一方、第一空間8aと第二空間8bが、界壁6上ではなく、例えばそれぞれの住戸2,3の室内に配置された場合は、その専有面積に大きな差はないものの、第一空間8aと第二空間8bの分だけ室内側に大きな出っ張りが形成されることになる。このような場合と比較すれば、第一空間8aと第二空間8bを界壁6上に形成することで、室内スペースを有効活用することが可能となる。
請求項2に記載の発明は、例えば図1に示すように、請求項1に記載の集合住宅1において、
前記第一空間8aと前記第二空間8bのそれぞれはトイレとして用いられることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、第一空間8aと第二空間8bのそれぞれはトイレとして用いられるので、少なくとも第一空間8a用と第二空間8b用の上水道の配管をまとめて、例えばパイプスペース等に配置することができる。
請求項3に記載の発明は、例えば図1に示すように、請求項1または2に記載の集合住宅1において、
前記一対の住戸2,3には、前記界壁6と対向する他の壁6a,6bが設けられており、
前記一対の住戸2,3における前記界壁6と前記他の壁6a,6bとの間のスペースには、
前記異形壁部8に沿って配置される廊下2b,3bと、
前記他の壁6a,6bおよび前記廊下2b,3bに沿って配置される水廻りを中心とした住宅設備(例えば浴室2c,3c、キッチン2d,3d、洗濯機置場2e,3e)と、
前記廊下2b,3bの長さ方向一端側に配置される玄関2a,3aと、
前記廊下2b,3bの長さ方向他端側に配置される居室2f,3fと、が左右対称的に設けられていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、界壁6と他の壁6a,6bとによって規定される左右対称的な各住戸2,3内において異形壁部8、すなわち第一空間8aと第二空間8bに沿って廊下2b,3bを配置し、その周囲に住宅設備、玄関2a,3a、居室2f,3fを配置した状態となっているので、第一空間8aと第二空間8bを中心とした効率的な間取りを形成することができる。
請求項4に記載の発明は、例えば図1〜図4に示すように、請求項1〜3のいずれか一項に記載の集合住宅1において、
前記界壁6は、
当該界壁6の設けられる位置に沿って立設される複数の柱10と、
前記複数の柱10の上端部間に跨って、かつ前記一対の住戸2,3の外縁に向かって延びる複数の梁13と、
前記柱10に固定されて壁面を構成する壁面材15と、を備えており、
前記複数の梁13は耐火材14によって被覆され、
前記壁面材15は、天井裏17において、その上端部が前記耐火材14に突き当てられていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、複数の柱10と複数の梁13によって界壁6の構造的な強度や安定性を確保することができる。さらに、壁面材15が、天井裏17において、その上端部が複数の梁13を被覆する耐火材14に突き当てられているので、界壁6における耐火性能を向上できる。
そして、このように界壁6における耐火性能を向上できれば、一対の住戸2,3が、一部の空間、すなわち第一空間8aと第二空間8bが互いに侵食し合った状態となっていても、一対の住戸2,3間での類焼被害を極力抑えることができる。
請求項5に記載の発明は、例えば図1,図2に示すように、請求項4に記載の集合住宅1において、
前記第一空間8aと前記第二空間8bのうち、いずれか一方の空間8b(8a)が前記一対の住戸2,3における中心部に近接して配置されており、
前記直線壁部7と、前記異形壁部8のうち前記一方の空間8b(8a)を形成する箇所に対して前記複数の柱10が集中して立設されていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明によれば、第一空間8aと第二空間8bのうち、いずれか一方の空間8b(8a)が一対の住戸2,3における中心部に近接して配置されており、異形壁部8のうち一方の空間8b(8a)を形成する箇所に対して複数の柱10が集中して立設されているので、これら集中して立設された複数の柱10で囲まれた一方の空間8b(8a)を、構造強度の強い中空状の柱として機能させることができる。
また、中空状の柱として機能する、複数の柱10で囲まれた当該一方の空間8b(8a)を、一対の住戸2,3における中心部に配置したので、一対の住戸2,3における構造的な安定性を確保することができる。
本発明によれば、第一空間と第二空間が界壁上に形成されるので、室内スペースを有効活用することが可能となる。
集合住宅における一対の住戸を示す平面図である。 一対の住戸における梁の配置を示す平面図である。 柱が立設された箇所において梁が耐火被覆された状態、壁面材が耐火材に突き当てられた状態を示す断面図である。 柱が立設されていない箇所において梁が耐火被覆された状態、壁面材が耐火材に突き当てられた状態を示す断面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1において符号1は、集合住宅を示す。この集合住宅1は、鉄骨造の複数階建てであり、左右に隣接する複数の住戸2,3と、外廊下4と、外階段5と、を備える。
複数の住戸2,3には、界壁6を介して左右対称的な間取りとされた一対の住戸2,3が含まれている。すなわち、図1において西側に位置する住戸2と、東側に位置する住戸3とが左右対称的な間取りとされている。
なお、東側の住戸3のさらに東側には、当該住戸3と隣接する他の住戸があり、西側の住戸2と同様の間取りで東側の住戸3に隣接している。すなわち、東側の住戸3と、その東側に位置する住戸も左右対称的な間取りとされているが、本発明における界壁6を介していない状態となっている。したがって、図1に示す西側の住戸2と東側の住戸3とが“対”となっている。
外廊下4は、集合住宅1の北側に配置されており、各階における複数の住戸2,3の出入口(玄関2a,3a)が面している。また、図1に示すように、本実施の形態における一階の外廊下4の端部には、敷地外に通じるメインエントランスが設けられている。
この外廊下4は、左右に並設される複数の住戸2,3に対応する長さに設定されている。すなわち、各住戸2,3の間口の広さを足し合わせた長さと、外廊下4の長さとが略等しい。
外廊下4の縁部には、間隔を空けて複数の壁4aが立設されている。また、これら複数の壁4a間には化粧梁や手摺4b等が適宜設けられている。
外階段5は、外廊下4と一体的に形成されて、外廊下4と行き来できる折り返し階段とされている。二階以上では、この外階段5の踊り場と外廊下4とが一体的に形成されている。
外階段5の縁部には、壁5aや、当該壁5aと住戸2側の壁6aとの間に架設される化粧梁5b、手摺等が設けられている。
また、一対の住戸2,3には、界壁6と対向する他の壁6a,6bが設けられている。一方の壁6aは、住戸2の西側面を構成する外壁であり、その外側に外階段5が設けられている。他方の壁6bは、住戸3の東側面を構成する界壁であり、その東側に他の住戸が設けられている。
そして、一対の住戸2,3における界壁6と他の壁6a,6bとの間のスペースが住戸用のスペースとされている。このように界壁6と他の壁6a,6bによって規定される住戸用のスペースは、南北に長く形成されている。
また、南側および北側の端部のそれぞれにも壁が設けられている。住戸2,3における開口部は、これら南側および北側の端部の壁に形成されている。
隣接する住戸2,3の境界をなす界壁6は、一対の住戸2,3を直線状に仕切る直線壁部7と、この直線壁部7と連続し、かつ一対の住戸2,3を蛇行するようにして仕切る異形壁部8と、を有する。
直線壁部7は、一対の住戸2,3の境界における南側の端部から、一対の住戸2,3における中心部までの範囲と、北側の端部から玄関2a,3aの上がり框付近までの範囲の、二箇所に設けられている。
異形壁部8は、二箇所の直線壁部7,7間に位置し、平面視略S字状または7セグメントディスプレイにおける数字の「2」に近い形状をなしている。換言すれば、一方の直線壁部7の端部から他方の直線壁部7の端部までの間に設けられている。
また、この異形壁部8は、一対の住戸2,3の境界線を挟んで、一方の住戸2側と他方の住戸3側に、略等しい寸法で出っ張った状態となっている。すなわち、異形壁部8の南北方向の中心線と直線壁部7とが一直線上に配置された状態となっている。
異形壁部8は、一対の住戸2,3のうち西側の住戸2に向かって開口する第一空間8aと、東側の住戸3に向かって開口する第二空間8bと、を備える。
第一空間8aは、一対の住戸2,3における外廊下4側に位置し、第二空間8bは、その反対側、すなわち一対の住戸2,3における中心部に近接して配置されている。
そして、第一空間8aと第二空間8bのそれぞれはトイレとして用いられている。すなわち、第一空間8aのトイレは、西側の住戸2用のトイレであり、第二空間8bのトイレは、東側の住戸3用のトイレである。
第一空間8aと第二空間8bに設置された便器は背中合わせに配置されており、水洗または手洗いに利用される上水道はまとめられて、異形壁部8の内部中空部を利用したパイプスペースに配置されている。排水管については、本実施の形態ではまとめられていないが、適宜変更可能である。
なお、第一空間8aと第二空間8bとの間は、当然、行き来は不可能であり、視線も完全に通らない状態で隣接している。
また、第一空間8aと廊下2bとを繋ぐ開口部には建具が設けられ、第二空間8bと廊下3bとを繋ぐ開口部にも建具が設けられている。
住戸2,3は、上述のように界壁6を介して左右対称的な間取りとなっている。換言すれば、住戸2,3は、界壁6の異形壁部8を除いて左右対称的な間取りとなっている。
西側の住戸2は、北側右寄りに設けられて外廊下4に向かって開口する出入口を有する玄関2aがあり、玄関2aの南側には、界壁6の異形壁部8に沿って南北に長い廊下2bがある。換言すれば、廊下2bの長さ方向一端側(北側)に玄関2aが配置されている。
廊下2bの西側には、バスタブと洗面台を有するユニットバスが配置された浴室2cがある。廊下2bの西側であって浴室2cの南側には、キッチン台が配置されたキッチン2dと、洗濯機置場2eがある。なお、浴室2c・キッチン2d・洗濯機置場2eに係る水廻りを中心とした住宅設備は、他の壁6aおよび廊下2bに沿って配置されている。
廊下2bおよび洗濯機置場2eの南側には、クローゼット付きの、寝室兼居間として利用される居室2fがある。換言すれば、廊下2bの長さ方向他端側(南側)に居室2fが配置されている。
そして、居室2fの南側(すなわち、外廊下4とは反対側)には、一階の場合は庭があり、二階の場合はバルコニーがある。
住戸3の間取りは、以上のような住戸2の間取りに対して、異形壁部8を除いて左右対称的になっている。
すなわち、住戸3も同様に、玄関3aと、廊下3bと、浴室3cと、キッチン3dと、洗濯機置場3eと、居室3fと、を有する。
続いて、界壁6の内部構造について詳細に説明する。
界壁6は、複数の柱10と、複数の梁13と、壁面材15と、を備える。換言すれば、界壁6(他の壁6a,6b)は、複数の柱10と、複数の梁13と、壁面材15と、によって概略構成されている。
複数の柱10は、界壁6の設けられる位置に沿って立設される鉄骨柱(角筒状)であり、主に、南側の直線壁部7と異形壁部8における第二空間8bを形成する壁の内部に多く立設される。すなわち、南側の直線壁部7と、異形壁部8のうち第二空間8bを形成する箇所に対して複数の柱10が集中して立設されている。これら南側の直線壁部7と第二空間8bを形成する壁の内部に配される複数の柱10は、略等しい間隔で配置されている。また、隣り合う柱10,10間には、これら隣り合う柱10,10を連結して補強する補強材11が適宜設けられている。
また、一対の住戸2,3では、集中して立設された複数の柱10で囲まれた第二空間8bを、構造強度の強い中空状の柱として機能させることができる。換言すれば、一対の住戸2,3の中心部には、大黒柱に相当する柱が設けられており、構造的な強度や安定性の確保に貢献している。
また、北側の直線壁部7や異形壁部8における第一空間8aを形成する壁の内部にも、構造的な要所を押さえた位置に、柱10が立設されるものとする。
なお、図1において第二空間8bの開口部と重なるように設けられる柱10は、開口部上方の小壁に配されるものである。
複数の柱10は、界壁6だけでなく、対向する他の壁6a,6bの内部にも立設されている。
外壁である壁6aにおける複数の柱10は、界壁6における複数の柱10の間隔と略等しい間隔で設けられている。壁6aは外壁であるため、構造的な強度が求められる。そのため、複数の柱10は、壁6aの一端部から他端部まで比較的“密”な状態で設けられている。つまり、構造的な強度を備えてさえいれば必要以上に柱を設けなくてもよいため、界壁6の、第一空間8aを形成する壁の内部には、柱10が設けられていない、または少ない状態となっている。界壁である壁6bの場合も同様に、構造的な要所を押さえた位置にのみ柱10が設けられている。
また、浴室2c,3cにはユニットバスを設置するため、構造的な強度が必要となり、複数の柱10が設けられた状態となっている。
なお、一対の住戸2,3だけに限られず、外廊下4および外階段5の壁4a,5aにも柱10が複数設けられている。換言すれば、外廊下4および外階段5の壁4a,5aは複数の柱10や複数の梁13、壁面材を含んで構成されている。
外廊下4および外階段5の壁4a,5aの場合は、壁面材として、屋外利用に耐え得る外壁材が用いられている。
また、柱10そのものは、図3に示すように、上下端部に、梁13との連結を可能とする連結部10a(仕口、柱梁接合部材ともいう)を備えている。
また、このような柱10は、図3に示すように、耐火材12によって被覆された状態で用いられている。本実施の形態においては例えばケイカル板が耐火材12として用いられているが、これに限られるものではなく、適宜変更可能である。
複数の梁13は、図1,図2に示すように、複数の柱10の上端部間に跨って、かつ一対の住戸2,3の外縁に向かって延びるようにして設けられる鉄骨梁(H形鋼)である。
このような複数の梁13のうち、第二空間8bの上方に位置する、または上方を通過する梁13は、図2に示すように、第二空間8bの上方において「日」の字状に組まれた状態となっている。
上述のように、複数の柱10で囲まれた第二空間8bを、構造強度の強い中空状の柱として機能させている。そのため、この第二空間8bの上方に位置する、または上方を通過する梁13や、当該梁13と長さ方向に連結される梁13は、一対の住戸2,3における構造的な強度を向上させるために重要な梁となっている。
また、複数の梁13は、構造的な要所を押さえた位置に適宜設けられており、外廊下4や外階段5に設けられた柱10に至るまで連続するようにして設けられている。
なお、図2では、複数の梁13の配置を示しているが、説明の便宜上、全ての梁13に符号を付していない。ただし、符号を付していない梁13も集合住宅1の構造上必要な梁である。
梁13そのものは、図3に示すような柱10のある箇所(例えば南側の直線壁部7やそれ以外の箇所)や,図4に示すような柱10のない箇所(例えば北側の直線壁部7やそれ以外の箇所)のどちらの場合でも、耐熱ロックウールを不織布で覆った耐火材14(耐火被覆材)によって被覆されている。
なお、梁13によって支持される上階の床16は、耐火性に優れるALCパネルからなる床パネルによって構成されており、耐火材14の上端部は、この上階の床16の下面に取り付けられている。すなわち、梁13は、耐火材14と上階の床16とによって耐火被覆された状態となっている。
壁面材15は、耐火材12を介して柱10に固定されて壁面を構成する内壁面材であり、耐火性に優れる強化石膏ボードが用いられている。壁面材15である強化石膏ボードは、図3,図4に示すように、壁の片面側ごとに二枚重ねにして設けられている。
そして、壁面材15は、天井裏17において、その上端部が、梁13を被覆する耐火材14に突き当てられている。すなわち、壁面材15から耐火材14を介して上階の床16までの間に、柱10や梁13の保護する耐火ラインが形成されている。
なお、柱10の上端部に設けられた連結部10aは、図3に示すように、梁13を被覆する耐火材14と同様の材料からなる耐火材14aによって軸回りに被覆されている。当該耐火材14aには、柱10の耐火材12の上端部が突き当たった状態となっている。
また、梁13を被覆する耐火材14のうち、柱10上端部の連結部10aが配置される箇所は、連結部10aを通すための切欠部が形成されて開放されている。そして、この切欠部に耐火材14aで被覆された連結部10aが差し込まれた状態となる。
また、柱10の上端部に設けられた連結部10aと、耐火材12を介して柱10に取り付けられた壁面材15の上端部との間には隙間(凹部)が形成されており、この隙間に、連結部10aを被覆する耐火材14aが設けられた状態となっている。したがって、壁面材15によって耐火材14aの脱落を防止できる。
また、このように壁面材15の上端部が、柱10との間に耐火材12の分の隙間が空けられて配置されているので、柱10の上端部に、当該柱10よりも断面の大きい連結部10aが設けられていても、図3のように確実に耐火被覆を行うことができる。
そして、このような耐火被覆構造を採用すれば、界壁部分の耐火性能を向上させたいという要望に対して好適に対応できる。
本実施の形態によれば、界壁6を構成する異形壁部8が、一対の住戸2,3のうち一方の住戸2に向かって開口する第一空間8aと、他方の住戸3に向かって開口する第二空間8bと、を備えるので、一つの界壁6上に、一対の住戸2,3におけるそれぞれの住戸2,3で使用される空間を形成できることになる。換言すれば、一方の住戸2から使用できる第一空間8aが他方の住戸3側にはみ出て、他方の住戸3から使用できる第二空間8bが一方の住戸2側にはみ出ており、これら一方の住戸2と他方の住戸3は、一部の空間(すなわち、第一空間8aと第二空間8bのはみ出した分)が互いに侵食し合った状態となっている。
このように第一空間8aと第二空間8bが界壁6上に形成されて、第一空間8aと第二空間8bが界壁6に沿って配置されれば、これら第一空間8aと第二空間8bが、界壁6から各住戸2,3側にはみ出るスペースを細長くすることができる。そして、第一空間8aと第二空間8bのためのスペースを細長くすることができれば、各住戸2,3における室内側への出っ張りとしては小さくなるので、異形壁部8周囲に、形の整った空間を確保しやすくなる。一方、第一空間8aと第二空間8bが、界壁6上ではなく、例えばそれぞれの住戸2,3の室内に配置された場合は、その専有面積に大きな差はないものの、第一空間8aと第二空間8bの分だけ室内側に大きな出っ張りが形成されることになる。このような場合と比較すれば、第一空間8aと第二空間8bを界壁6上に形成することで、室内スペースを有効活用することが可能となる。
また、第一空間8aと第二空間8bのそれぞれはトイレとして用いられるので、少なくとも第一空間8a用と第二空間8b用の上水道の配管をまとめて、例えばパイプスペース等に配置することができる。
また、界壁6と他の壁6a,6bとによって規定される左右対称的な各住戸2,3内において異形壁部8、すなわち第一空間8aと第二空間8bに沿って廊下2b,3bを配置し、その周囲に住宅設備、玄関2a,3a、居室2f,3fを配置した状態となっているので、第一空間8aと第二空間8bを中心とした効率的な間取りを形成することができる。
また、複数の柱10と複数の梁13によって界壁6の構造的な強度や安定性を確保することができる。さらに、壁面材15が、天井裏17において、その上端部が複数の梁13を被覆する耐火材14に突き当てられているので、界壁6における耐火性能を向上できる。
そして、このように界壁6における耐火性能を向上できれば、一対の住戸2,3が、一部の空間、すなわち第一空間8aと第二空間8bが互いに侵食し合った状態となっていても、一対の住戸2,3間での類焼被害を極力抑えることができる。
また、第一空間8aと第二空間8bのうち、第二空間8bが一対の住戸2,3における中心部に近接して配置されており、第二空間8bを形成する箇所に対して複数の柱10が集中して立設されているので、これら集中して立設された複数の柱10で囲まれた第二空間8bを、構造強度の強い中空状の柱として機能させることができる。
また、中空状の柱として機能する、複数の柱10で囲まれた当該第二空間8bを、一対の住戸2,3における中心部に配置したので、一対の住戸2,3における構造的な安定性を確保することができる。
なお、本実施の形態においては、第一空間8aと第二空間8bのそれぞれをトイレとして用いるものとしたが、これに限られるものではなく、適宜変更可能である。例えば、クローゼットや納戸等の収納部としても使用できるし、複数の柱10をより多く使用して空間を大型化し、浴室を設けるようにしてもよい。
また、本実施の形態における集合住宅1は、いわゆるワンルームタイプの複数の住戸を備えたものとするが、これに限られるものではなく、マンションやテラスハウスのような、界壁を備えた集合住宅のいずれに適用してもよい。
また、図2には下階の天井裏17に配された梁13の配置が示されており、図3,図4には、下階の界壁6である直線壁部7(異形壁部8でもよい)のある部位の上端部と天井裏17と上階に係る例が示されている。図3,図4では示されていない位置においては、梁13の下階側または上階側に界壁6が設けられない場合や、建築基準法上の界壁ではない単なる間仕切壁が設けられる場合がある(本実施形態の界壁6は建築基準法上の界壁である)。
すなわち、本実施形態に照らし合わせれば、第一空間8aおよび第二空間8bは界壁6によって囲まれて形成される空間であるため、第一空間8a内や第二空間8b内には、当然、界壁6は現れない。また、上階の間取りが下階と同一でない場合には、下階に設けられた界壁6(7,8)の上階側に壁自体が無く、居住空間となっている場合や、間仕切壁が設けられる場合がある。
1 集合住宅
2 住戸
3 住戸
6 界壁
7 直線壁部
8 異形壁部
8a 第一空間
8b 第二空間

Claims (5)

  1. 左右に隣接する複数の住戸を備えた集合住宅において、
    前記複数の住戸には、界壁を介して左右対称的な間取りとされた一対の住戸が含まれており、
    前記界壁は、
    前記一対の住戸を直線状に仕切る直線壁部と、
    前記直線壁部と連続し、かつ前記一対の住戸を蛇行するようにして仕切る平面視略S字状の異形壁部と、を有しており、
    前記異形壁部は、前記一対の住戸のうち一方の住戸に向かって開口する第一空間と、他方の住戸に向かって開口する第二空間と、を備えることを特徴とする集合住宅。
  2. 請求項1に記載の集合住宅において、
    前記第一空間と前記第二空間のそれぞれはトイレとして用いられることを特徴とする集合住宅。
  3. 請求項1または2に記載の集合住宅において、
    前記一対の住戸には、前記界壁と対向する他の壁が設けられており、
    前記一対の住戸における前記界壁と前記他の壁との間のスペースには、
    前記異形壁部に沿って配置される廊下と、
    前記他の壁および前記廊下に沿って配置される水廻りを中心とした住宅設備と、
    前記廊下の長さ方向一端側に配置される玄関と、
    前記廊下の長さ方向他端側に配置される居室と、が左右対称的に設けられていることを特徴とする集合住宅。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の集合住宅において、
    前記界壁は、
    当該界壁の設けられる位置に沿って立設される複数の柱と、
    前記複数の柱の上端部間に跨って、かつ前記一対の住戸の外縁に向かって延びる複数の梁と、
    前記柱に固定されて壁面を構成する壁面材と、を備えており、
    前記複数の梁は耐火材によって被覆され、
    前記壁面材は、天井裏において、その上端部が前記耐火材に突き当てられていることを特徴とする集合住宅。
  5. 請求項4に記載の集合住宅において、
    前記第一空間と前記第二空間のうち、いずれか一方の空間が前記一対の住戸における中心部に近接して配置されており、
    前記直線壁部と、前記異形壁部のうち前記一方の空間を形成する箇所に対して前記複数の柱が集中して立設されていることを特徴とする集合住宅。
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