JP2016215093A - 選鉱方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】銅鉱物とモリブデン鉱物とを効率よく分離できる選鉱方法を提供する。【解決手段】銅鉱物とモリブデン鉱物とを含む原料の選鉱方法であって、粉砕された原料を条件付与液に浸漬し、混合液を得る条件付与工程と、混合液を用いて浮遊選鉱を行う浮遊選鉱工程とを備え、条件付与液は、マグネシウムイオンが含まれており、アルカリ性である。原料を条件付与液に浸漬することにより、銅鉱物とモリブデン鉱物の親水性に差異を与えることができる。そのため、モリブデン鉱物を選択的に浮遊させることができ、銅鉱物とモリブデン鉱物とを効率よく分離できる。【選択図】図1

Description

本発明は、選鉱方法に関する。さらに詳しくは、銅鉱物とモリブデン鉱物とを分離するための選鉱方法に関する。
銅精錬の分野では、銅を含有する銅鉱石や銅精鉱などの原料から銅を回収する様々な方法が提案されている。例えば、銅鉱石から銅を回収するには以下の処理が行われる。
(1)選鉱工程
選鉱工程では、鉱山で採掘された銅鉱石を粉砕した後、水を加えてスラリーとし、浮遊選鉱を行う。浮遊選鉱では、スラリーに抑制剤、起泡剤、捕収剤などで構成される浮選剤を添加し、空気を吹き込んで銅鉱物を浮遊させつつ、脈石を沈降させて分離を行う。これにより銅品位30%前後の銅精鉱が得られる。
(2)乾式製錬工程
乾式製錬工程では、選鉱工程で得られた銅精鉱を自溶炉などの炉を用いて熔解し、転炉および精製炉を経て銅品位99%程度の粗銅にまで精製する。粗銅は次工程の電解工程で用いられるアノードに鋳造される。
(3)電解工程
電解工程では、硫酸酸性溶液(電解液)で満たされた電解槽に前記アノードを挿入し、カソードとの間に通電して電解精製を行う。電解精製によって、アノードの銅は溶解し、カソード上に純度99.99%の電気銅として析出する。
ところで、銅は黄銅鉱や班銅鉱などの硫化鉱物として硫化銅鉱石中に存在するものが多い。ポーフィリー型と呼ばれる銅鉱床をもつ鉱山では、鉱石中の黄銅鉱や斑銅鉱に輝水鉛鉱や硫砒銅鉱が随伴されている。
輝水鉛鉱に含まれるモリブデンは特殊鋼の合金成分、石油精製の触媒、潤滑剤などに用いられる有価な元素である。また、輝水鉛鉱が炉で熔解されると、揮発したモリブデンが設備に付着し腐食を促進する。そのため、選鉱工程において銅鉱物とモリブデン鉱物とを分離することが求められる。
しかし、銅鉱物およびモリブデン鉱物はともに強い浮遊性を有するため、これらを浮遊選鉱で分離するのは非常に困難である。そこで、これらの鉱物に処理を施した後に浮遊選鉱を行うことで、分離を容易にすることが試みられてきた。
特許文献1には、鉱物の表面をオゾン酸化させた後に浮遊選鉱を行う方法が開示されている。より詳細には、銅粗選および銅精選によって得られた銅精鉱に対してモリブデン浮選を行う。得られた浮鉱の輝水鉛鉱含有量が約1重量%になった時点で浮鉱をオゾン酸化する。この浮鉱を再度浮遊選鉱に付してモリブデン鉱物を浮鉱として回収する。
特許文献2には、鉱物の表面にプラズマ処理を施した後に浮遊選鉱を行う方法が開示されている。より詳細には、銅を含む鉱物とモリブデンを含む鉱物の混合物に、酸素を酸化剤とする雰囲気下でプラズマ照射を行う。プラズマ処理後の混合物をアルカリ金属塩の水溶液で洗浄する。洗浄後の混合物を浮遊選鉱に付して銅を含む鉱物とモリブデンを含む鉱物とを分離する。
特開平5−195106号公報 特開2014−188428号公報
本発明は上記事情に鑑み、銅鉱物とモリブデン鉱物とを効率よく分離できる選鉱方法を提供することを目的とする。
第1発明の選鉱方法は、銅鉱物とモリブデン鉱物とを含む原料の選鉱方法であって、粉砕された前記原料を条件付与液に浸漬し、混合液を得る条件付与工程と、前記混合液を用いて浮遊選鉱を行う浮遊選鉱工程と、を備え、前記条件付与液は、マグネシウムイオンが含まれており、アルカリ性であることを特徴とする。
第2発明の選鉱方法は、第1発明において、前記条件付与液は、pH10以上であることを特徴とする。
第3発明の選鉱方法は、第1または第2発明において、前記条件付与液には、乳化されたケロシンが含まれていることを特徴とする。
第4発明の選鉱方法は、第3発明において、前記ケロシンの添加量は、鉱物1t当り6リットル以上50リットル以下であることを特徴とする。
第5発明の選鉱方法は、第1、第2、第3または第4発明において、前記条件付与液は、海水であることを特徴とする。
第6発明の選鉱方法は、第1、第2、第3または第4発明において、前記条件付与液は、塩化マグネシウム水溶液であることを特徴とする。
第7発明の選鉱方法は、第1、第2、第3、第4、第5または第6発明において、前記銅鉱物は黄銅鉱であり、前記モリブデン鉱物は輝水鉛鉱であることを特徴とする。
第1発明によれば、原料を条件付与液に浸漬することにより、銅鉱物とモリブデン鉱物の親水性に差異を与えることができる。そのため、モリブデン鉱物を選択的に浮遊させることができ、銅鉱物とモリブデン鉱物とを効率よく分離できる。
第2発明によれば、条件付与液をpH10以上とすることで、銅鉱物とモリブデン鉱物の親水性に十分な差異を与えることができる。
第3発明によれば、モリブデン鉱物の表面にケロシンが吸着されることで、モリブデン鉱物の浮遊性が向上する。また、ケロシンを乳化させることで、油滴が小さくなり、ケロシンとモリブデン鉱物との凝集効果が高まる。その結果、モリブデン鉱物の浮遊性が高くなる。
第4発明によれば、ケロシンの添加量が鉱物1t当り6リットル以上であるので、銅鉱物とモリブデン鉱物との浮選回収率の差が浮遊選鉱に十分な値となり、浮遊選鉱により銅鉱物とモリブデン鉱物とを効率よく分離できる。また、ケロシンの添加量が鉱物1t当り50リットル以下であるので、ケロシンを無駄に消費することがない。
第5発明によれば、海水を利用することで操業コストを低減できる。
第6発明によれば、条件付与液に不純物が含まれないため処理が容易である。
第7発明によれば、ポーフィリー型の銅鉱床から採掘された鉱石を利用できる。
一実施形態に係る選鉱方法の工程図である。 浮遊選鉱試験の説明図である。 条件付与の比較試験の結果を示すグラフである。 条件付与液のpH試験の結果を示すグラフである。 海水−単独系浮遊選鉱試験の結果を示すグラフである。 海水−混合系浮遊選鉱試験の結果を示すグラフである。 塩化マグネシウム水溶液−単独系浮遊選鉱試験の結果を示すグラフである。 塩化マグネシウム水溶液−混合系浮遊選鉱試験の結果を示すグラフである。
つぎに、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
図1に示すように、本発明の一実施形態に係る選鉱方法は、(1)粉砕工程と、(2)条件付与工程と、(3)浮遊選鉱工程とを備えている。
原料である鉱石には、少なくとも、銅を含有する鉱物(以下、「銅鉱物」と称する。)と、モリブデンを含有する鉱物(以下、「モリブデン鉱物」と称する。)とが含まれていればよい。銅鉱物としては黄銅鉱(chalcopyrite:CuFeS2)、斑銅鉱(bornite:Cu5FeS4)、硫砒銅鉱(enargite:Cu3AsS4)、砒四面銅鉱(tennantite:(Cu,Fe,Zn)12(Sb,As)4S13)などが挙げられる。モリブデン鉱物としては輝水鉛鉱(molybdenite:MoS2)などが挙げられる。
本実施形態の選鉱方法は黄銅鉱と輝水鉛鉱の分離に好適に用いられる。ポーフィリー型と呼ばれる銅鉱床をもつ鉱山では、鉱石中の黄銅鉱や斑銅鉱に輝水鉛鉱や硫砒銅鉱が随伴されている。そのため、本実施形態の選鉱方法はポーフィリー型の銅鉱床から採掘された鉱石に対して好適に用いられる。
(1)粉砕工程
粉砕工程では鉱石を粉砕して鉱物粉末を得る。鉱物粉末の粒度は、鉱石に含まれる鉱物の大きさに合わせて、単独鉱物が得られるように調整される。例えば、黄銅鉱の場合篩下100μm程度、輝水鉛鉱の場合篩下30μm程度に調整することが一般的である。
粉砕工程の前後において、鉱石に含まれる脈石を除去することが好ましい。脈石の除去には浮遊選鉱をはじめとする種々の選鉱方法を採用できる。脈石を除去することで、主として銅鉱物とモリブデン鉱物とが含まれる精鉱を得る。得られた精鉱を次工程の条件付与工程に装入する。
粉砕後、鉱物粉末を長時間保管すると、付着物などにより鉱物の表面状態が変化する場合がある。この場合、鉱物粉末を条件付与工程に装入する前に、鉱物表面の付着物を除去することが好ましい。付着物の除去方法は特に限定されないが、例えば、硝酸洗浄や、摩擦粉砕(アトリッション)などが挙げられる。
(2)条件付与工程
条件付与工程では鉱物粉末(粉砕された原料)を条件付与液に所定時間浸漬した後、撹拌して鉱物粉末と条件付与液の混合液を得る。条件付与液は少なくともマグネシウムイオンが含まれており、アルカリ性であればよい。条件付与液のマグネシウムイオン濃度は約1×10-2M(Mはモル濃度mol/L)、より詳細には0.5×10-2〜1.8×10-2Mが好ましい。浸漬時間は特に限定されないが例えば10分程度である。
鉱物粉末を条件付与液に浸漬することにより、銅鉱物とモリブデン鉱物の親水性に差異を与えることができる。そのため、次工程の浮遊選鉱工程において、モリブデン鉱物を選択的に浮遊させることができ、銅鉱物とモリブデン鉱物とを効率よく分離できる。
条件付与液はpH10以上であることが好ましい。条件付与液をpH10以上とすることで、銅鉱物とモリブデン鉱物の親水性に十分な差異を与えることができる。
条件付与液として海水を用いてもよい。海水にはマグネシウムイオンが含まれるからである。海水を淡水化することなく直接利用することで、操業コストを低減できる。
条件付与液として海水を用いる場合は、海水を5倍程度に希釈することが好ましい。一般的な海水のマグネシウムイオン濃度は約5×10-2Mである。5倍程度に希釈することでマグネシウムイオン濃度を好ましい値(約1×10-2M)に調整できる。また、海水にはマグネシウムイオンのほか、カルシウムイオンなどの不要なイオンも含まれる。海水を希釈することで不要なイオンの濃度が低下するため、海水のpH調整に用いられるpH調整剤の使用量を低減できる。
条件付与液として塩化マグネシウム水溶液を用いてもよい。この場合、条件付与液にはカルシウムイオンなどの不要なイオンが含まれない。そのため、不要な副産物の発生がなく、設備に発生するスケールを少なくできる。このように、条件付与液に不純物が含まれないため処理が容易である。塩化マグネシウム水溶液の濃度は0.5×10-2〜1.8×10-2Mとすること好ましい。
条件付与液には予め捕収剤を添加することが好ましい。すなわち、捕収剤を含む条件付与液に鉱物粉末を浸漬する。捕収剤としてはケロシン、ディーゼル油、サイクル油などを用いることができる。なかでもケロシンを用いることが好ましい。また、条件付与液には乳化したケロシンが含まれることが好ましい。
ケロシンを乳化させる方法は特に限定されないが、乳化用のタンクにケロシンと少量の水または海水とを供給し、撹拌することで、効率よく乳化したケロシンを得ることができる。なお、ケロシンを乳化した後に条件付与液に添加してもよいし、ケロシンを条件付与液に添加した後に、条件付与液を撹拌してケロシンを乳化してもよい。
ケロシンの添加手順として例えば以下の手順が挙げられる。まず、条件付与液のpHを調整する。つぎに、条件付与液にケロシンを添加して、ブレンダーを用いてケロシンを乳化する。つぎに、条件付与液に鉱物粉末を添加して、超音波洗浄器を用いて条件付与液と鉱物粉末とを混合する。この手順を採用すれば、より効果的にケロシンを乳化できる。
ケロシンの添加量は鉱物1t当り6L以上とすることが好ましい。そうすれば、銅鉱物とモリブデン鉱物との浮選回収率の差が浮遊選鉱に十分な値となり、浮遊選鉱により銅鉱物とモリブデン鉱物とを効率よく分離できる。
また、ケロシンの添加量は鉱物1t当り20L以上とすることがより好ましい。そうすれば、銅鉱物とモリブデン鉱物との浮選回収率の差がより大きくなり、浮遊選鉱により銅鉱物とモリブデン鉱物とをより効率よく分離できる。
また、ケロシンの添加量は鉱物1t当り50L以下とすることが好ましい。ケロシンの添加量が鉱物1t当り50Lを超えても、銅鉱物とモリブデン鉱物との浮選回収率の差は大きくならない。そのため、ケロシンの添加量を鉱物1t当り50L以下とすれば、ケロシンを無駄に消費することがない。
鉱物粉末と条件付与液とを撹拌した後、混合液にpHの変化がある場合には、pH調整剤を添加することで、混合液のpHを10以上に調整することが好ましい。pH調整剤としては特に限定されないが、水酸化カリウム水溶液や、石灰スラリーが用いられる。ただし、石灰スラリーを用いると中和澱物が発生するため、中和澱物の処理にコストがかかる。そのため、水酸化カリウム水溶液を用いる方が好ましい。
以上の条件付与工程は、撹拌機を有するタンクに鉱物粉末と条件付与液とを供給し、浸漬および撹拌を行うことにより実現できる。pH調整用のタンクを別に設ければ、混合液のpHを精度よく調整できる。
多段式浮遊選鉱装置の第1段目を条件付与工程に用いてもよい。浮遊選鉱のための気泡発生やガスの吹込を行わないことにより、浮遊選鉱装置を条件付与工程のタンクとして代用できる。このような構成とすれば、新規の装置が必要なく設備コストを低減できる。
(3)浮遊選鉱工程
浮遊選鉱工程では条件付与工程で得られた混合液を用いて浮遊選鉱を行う。浮遊選鉱によりモリブデン鉱物を浮遊産物として、銅鉱物を沈降産物として分離する。浮遊選鉱に用いる装置や方式は特に限定されない、一般的な多段式浮遊選鉱装置を用いればよい。
前述のごとく、鉱物粉末を条件付与液に浸漬することにより、銅鉱物とモリブデン鉱物の親水性に差異を与えることができる。そのため、銅鉱物を沈降させつつ、モリブデン鉱物を選択的に浮遊させることができる。その結果、銅鉱物とモリブデン鉱物とを効率よく分離できる。
上記効果の発現は以下の理由によるものと考えられる。
アルカリ性領域ではマグネシウムイオンが鉱物表面に水酸化物沈殿を生成し、浮遊選鉱に重要な性質である鉱物粒子の親水性に影響を与え、モリブデン鉱物の浮選回収率が大きく低下することが知られている(Ramos, O., Castro, S., Laskowski, J.S., 2012. Copper-molybdenum ores flotation in sea water: Floatability and frothability.Minerals Engineering, 53, 108-112.)。
本願発明者は、上記マグネシウムイオンの影響をより詳細に研究したところ、特にpH10以上の領域において、鉱物の種類によって親水性への影響に差があることを発見した。より詳細には、pH10以上の領域において、銅鉱物とモリブデン鉱物の親水性に差異が生じるとの知見を得た。この親水性の差異により、銅鉱物とモリブデン鉱物とを浮遊選鉱で分離できると考えられる。
また、本願発明者は、条件付与液にケロシンを添加することで、銅鉱物とモリブデン鉱物の親水性の差異が大きくなるとの知見を得た。モリブデン鉱物の表面にケロシンが吸着されることで、モリブデン鉱物の浮遊性が向上する。そのため、銅鉱物とモリブデン鉱物とをより効率よく分離できる。
銅鉱物もモリブデン鉱物も条件付与液に浸漬すると、鉱物表面が水酸化マグネシウムに覆われるため、親水性を示す。銅鉱物は水酸化マグネシウムの層が比較的厚いため、ケロシンの吸着が妨げられると考えられる。一方、モリブデン鉱物は水酸化マグネシウムの層が比較的薄いか、不均一であるため、ケロシンが吸着されると考えられる。そのためモリブデン鉱物の浮遊性のみが顕著に向上するのである。
ケロシンを乳化させると、ケロシンの油滴が小さくなり、条件付与液中に油滴が分散する。そうすると、油滴とモリブデン鉱物との接触が起こりやすくなり、ケロシンとモリブデン鉱物との凝集効果が高まる。その結果、モリブデン鉱物の浮遊性が高くなる。
つぎに、実施例を説明する。
(共通の条件)
鉱物試料:
銅鉱物として黄銅鉱、モリブデン鉱物として輝水鉛鉱を用いた。
鉱物試料の前処理:
鉱物試料をメノウ乳鉢で粉砕して鉱物粉末を得た。粉砕は窒素パージしたグローブバッグ内にて行った。粉砕後、黄銅鉱の粒度は75〜106μm、輝水鉛鉱の粒度は30μm以下となるように篩別処理した。単体鉱物を用いて浮遊選鉱試験を行う単独系浮遊選鉱試験においては、鉱物試料の重量を0.5gとした。黄銅鉱と輝水鉛鉱とを混合した鉱物試料を用いて浮遊選鉱試験を行う混合系浮遊選鉱試験においては、黄銅鉱と輝水鉛鉱を1:1の割合で混合し、総重量を0.5gとした。
条件付与液:
条件付与液として人工海水と塩化マグネシウム水溶液とを用意した。
人工海水は、大阪薬研社製マリンアートSF-1を超純粋に溶解して得た。人工海水の成分は表1に示す通りである。マグネシウムイオン濃度が5×10-2Mとなるように調整した。得られた人工海水に水酸化カリウムを添加して所定のpHに調整した。
塩化マグネシウム水溶液は、塩化マグネシウム(和光純薬工業社製)を超純粋に溶解して得た。マグネシウムイオン濃度が1×10-2Mとなるように調整した。得られた塩化マグネシウム水溶液に水酸化カリウムを添加して所定のpHに調整した。
条件付与液にケロシンを添加する場合、ケロシン(和光純薬工業社製)をブレンダー多周波超音波発生装置(株式会社テスコムカイジョー製PALCOOKIN-TM5、28kHz出力ユニット)で1分間乳化処理をした後に、条件付与液に添加した。
浮遊選鉱試験:
浮遊選鉱試験には図2に示すハリモンドチューブを用いた。ハリモンドチューブの底部にはスターラーが備えられており、液を撹拌できるようになっている。また、ハリモンドチューブには底部からガスを吹き込み可能となっている。
浮遊選鉱試験は以下の手順で行った。まず、鉱物試料と条件付与液の混合液をハリモンドチューブに入れた。つぎに、ハリモンドチューブ内の液を撹拌しながら、窒素ガスを流量20ml/minで吹き込んだ。処理時間は1分間とした。浮遊した鉱物粒子はハリモンドチューブ中間の留まり部に沈降する。留まり部に沈降した鉱物粒子を浮遊産物とした。一方、ハリモンドチューブの底部に沈降した鉱物粒子を沈降産物とした。
浮選回収率を以下の手順で求めた。まず、浮遊選鉱前の鉱物試料中の黄銅鉱および輝水鉛鉱の重量を求めておく。浮遊選鉱の後、回収された浮遊産物を酸溶解し、ICP分析(ICP分析装置:パーキンエルマー社製Optima 8300DV)により金属濃度を測定した。金属濃度から浮遊産物として回収された鉱物の重量を求めた。そして、試料中の鉱物の重量に対する浮遊産物として回収された鉱物の重量の割合として回収率を求めた。
(条件付与の比較試験)
まず、条件付与を行った場合と行わなかった場合とで比較試験を行った。
所定のpH(4、7、8、9、11)に調整した塩化マグネシウム水溶液150mlに鉱物試料を10分間浸漬して条件付与を行い、混合液を得た。また、所定のpH(4、7、8、9、11)に調整した水に鉱物試料を混合し、条件付与を行わない未処理の混合液を得た。つぎに、各混合液を用いて浮遊選鉱試験を行い、浮選回収率を求めた。浮遊選鉱試験は単独系にて行った。
試験結果を図3に示す。条件付与を行わない場合、黄銅鉱、輝水鉛鉱ともに全てのpHにおいて高い浮選回収率を示した。具体的には、黄銅鉱の浮選回収率は86%以上、輝水鉛鉱の浮選回収率は73%以上であった。また、pH11における黄銅鉱の浮選回収率は87%、輝水鉛鉱の浮選回収率は76%であった。黄銅鉱と輝水鉛鉱の浮選回収率の差は約10%である。
黄銅鉱と輝水鉛鉱の浮選回収率の差を回収率差分と称する。回収率差分が大きいほど浮遊選鉱による分離が容易である。一般に回収率差分が30%を超えれば、浮遊選鉱にて鉱物の分離が可能である。条件付与を行わない場合、回収率差分は約10%であるので、浮遊選鉱にて黄銅鉱と輝水鉛鉱とを分離することは困難であることが確認された。
塩化マグネシウム水溶液により条件付与を行った場合、アルカリ性領域において黄銅鉱と輝水鉛鉱の浮選回収率に差異が見られた。特にpH11においては黄銅鉱の浮選回収率が16%であるのに対して、輝水鉛鉱の浮選回収率が46%であった。回収率差分が約30%であるので、浮遊選鉱にて黄銅鉱と輝水鉛鉱とを分離することが可能なレベルであることが確認された。
(条件付与液のpH試験)
つぎに、種々のpHの条件付与液を用いて浮遊選鉱試験を行った。
所定のpH(9、9.5、10、11)に調整した塩化マグネシウム水溶液150mlに鉱物試料を10分間浸漬して条件付与を行い、混合液を得た。つぎに、各混合液を用いて浮遊選鉱試験を行い、浮選回収率を求めた。浮遊選鉱試験は単独系にて行った。
試験結果を図4に示す。pH9.5からpH10にかけて回収率差分が急激に拡大することが分かる。これより、条件付与液はpH10以上であることが好ましいことが分かった。なお、以下の試験では回収率差分が最も大きいpH11を採用した。
(海水−単独系浮遊選鉱試験)
つぎに、ケロシンを添加した条件付与液を用いて浮遊選鉱試験を行った。条件付与液として海水を用いた単独系浮遊選鉱試験は以下のとおりである。
まず、人工海水150mlに水酸化カリウムを添加してpH11に調整した。つぎに、人工海水に乳化したケロシンを添加した。ケロシンの添加量は0(未添加)、10、15、20、25μlの5パターンとした。つぎに、条件付与液に鉱物試料を10分間浸漬して条件付与を行い、混合液を得た。つぎに、各混合液を用いて浮遊選鉱試験を行い、浮選回収率を求めた。
試験結果を図5に示す。図5には参考のため、pH11における未処理の黄銅鉱および輝水鉛鉱の浮選回収率(黄銅鉱:87%、輝水鉛鉱:76%)も示す。ケロシン未添加の場合、黄銅鉱の浮選回収率は19%、輝水鉛鉱の浮選回収率は58%であった。ケロシンを添加すると、輝水鉛鉱の浮選回収率は向上し、ケロシン添加量25μlにおいて83%となった。一方、黄銅鉱はケロシンを添加しても浮選回収率にほとんど変化は見られなかった。ケロシン添加量25μlにおける黄銅鉱の浮選回収率は26%であった。
ケロシン添加量10〜25μlの範囲において、回収率差分が約60%となることが分かった。これより、条件付与液にケロシンを添加することで、浮遊選鉱により黄銅鉱と輝水鉛鉱とを効率よく分離できることが確認された。
(海水−混合系浮遊選鉱試験)
条件付与液として海水を用いた混合系浮遊選鉱試験は以下のとおりである。
試験の手順は、黄銅鉱と輝水鉛鉱とを混合した試料を用いたほか、単独系浮遊選鉱試験と同様である。
試験結果を図6および表2に示す。なお、実操業においてケロシン添加量は、鉱物量(t)あたりの添加量(L)として表示することが一般的である。前述のごとく、鉱物試料の重量は0.5gである。そのため、本試験におけるケロシン添加量0、10、15、20、25μlを鉱物量あたりの添加量に換算すると、0、20、30、40、50L/tである。表2では換算後の値で表記した。
混合系浮遊選鉱試験においても、単独系浮遊選鉱試験とほとんど同様の傾向であることが分かった。ただし、混合系は単独系に比べて、黄銅鉱の浮選回収率が約15%増加した。
ケロシン添加量20〜50L/t(10〜25μl)の範囲において、回収率差分が約40%となることが分かった。これより、条件付与液にケロシンを添加することで、浮遊選鉱により黄銅鉱と輝水鉛鉱とを効率よく分離できることが確認された。
なお、マグネシウムイオン濃度を1×10-2Mに調整した人工海水を条件付与液として用いたところ、回収率差分は前記試験結果と同程度であった。また、人工海水のpH調整のために添加した水酸化カリウムの量は半分程度であった。
(塩化マグネシウム水溶液−単独系浮遊選鉱試験)
条件付与液として塩化マグネシウム水溶液を用いた単独系浮遊選鉱試験は以下のとおりである。
試験の手順は、条件付与液として塩化マグネシウム水溶液を用いたほか、海水の単独系浮遊選鉱試験と同様である。ただし、ケロシンの添加量は0(未添加)、3、5、10、15、20、25μlの7パターンとした。
試験結果を図7に示す。ケロシン未添加の場合、黄銅鉱の浮選回収率は17%、輝水鉛鉱の浮選回収率は47%であった。ケロシンを添加すると、輝水鉛鉱の浮選回収率は向上し、ケロシン添加量25μlにおいて82%となった。一方、黄銅鉱はケロシンを添加しても浮選回収率にほとんど変化は見られなかった。ケロシン添加量25μlにおける黄銅鉱の浮選回収率は17%であった。
ケロシン添加量を3μl以上とすると、回収率差分が約60%以上となることが分かった。また、ケロシン添加量を10μl以上とすると、回収率差分が約70%となることが分かった。
(塩化マグネシウム水溶液−混合系浮遊選鉱試験)
条件付与液として塩化マグネシウム水溶液を用いた混合系浮遊選鉱試験は以下のとおりである。
試験の手順は、黄銅鉱と輝水鉛鉱とを混合した試料を用いたほか、単独系浮遊選鉱試験と同様である。ただし、ケロシンの添加量は0(未添加)、3、10、15、20、25μlの6パターンとした。
試験結果を図8および表3に示す。なお、本試験におけるケロシン添加量0、3、10、15、20、25μlを鉱物量あたりの添加量に換算すると、0、6、20、30、40、50L/tである。表3では換算後の値で表記した。
混合系浮遊選鉱試験においても、単独系浮遊選鉱試験とほとんど同様の傾向であることが分かる。ただし、混合系は単独系に比べて、黄銅鉱の浮選回収率が微増し、輝水鉛鉱の浮選回収率が微減した。
ケロシン添加量を6L/t(3μl)以上とすると、回収率差分が39%以上となり、浮遊選鉱により銅鉱物とモリブデン鉱物とを効率よく分離できることが分かった。また、ケロシン添加量を20L/t(10μl)以上とすると、回収率差分が53%以上となり、浮遊選鉱により銅鉱物とモリブデン鉱物とをより効率よく分離できることが分かった。また、ケロシン添加量20〜50L/t(10〜25μl)の範囲では、回収率差分がケロシン添加量に依存せずほとんど変化しないことが分かった。ケロシン添加量を50L/t以下とすれば、ケロシンを無駄に消費することがない。
条件付与液として海水を用いた場合よりも、塩化マグネシウム水溶液を用いた場合の方が、回収率差分が大きくなる。また、pH調整に必要となる水酸化カリウムの量は、海水を用いた場合に比べて塩化マグネシウム水溶液を用いた場合は半分程度であった。このことから、塩化マグネシウム水溶液の方が効率よく分離できることが確認された。

Claims (7)

  1. 銅鉱物とモリブデン鉱物とを含む原料の選鉱方法であって、
    粉砕された前記原料を条件付与液に浸漬し、混合液を得る条件付与工程と、
    前記混合液を用いて浮遊選鉱を行う浮遊選鉱工程と、を備え、
    前記条件付与液は、マグネシウムイオンが含まれており、アルカリ性である
    ことを特徴とする選鉱方法。
  2. 前記条件付与液は、pH10以上である
    ことを特徴とする請求項1記載の選鉱方法。
  3. 前記条件付与液には、乳化されたケロシンが含まれている
    ことを特徴とする請求項1または2記載の選鉱方法。
  4. 前記ケロシンの添加量は、鉱物1t当り6リットル以上50リットル以下である
    ことを特徴とする請求項3記載の選鉱方法。
  5. 前記条件付与液は、海水である
    ことを特徴とする請求項1、2、3または4記載の選鉱方法。
  6. 前記条件付与液は、塩化マグネシウム水溶液である
    ことを特徴とする請求項1、2、3または4記載の選鉱方法。
  7. 前記銅鉱物は黄銅鉱であり、
    前記モリブデン鉱物は輝水鉛鉱である
    ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5または6記載の選鉱方法。
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