JPH05195106A - モリブデン鉱物の精製方法 - Google Patents
モリブデン鉱物の精製方法Info
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- JPH05195106A JPH05195106A JP4008483A JP848392A JPH05195106A JP H05195106 A JPH05195106 A JP H05195106A JP 4008483 A JP4008483 A JP 4008483A JP 848392 A JP848392 A JP 848392A JP H05195106 A JPH05195106 A JP H05195106A
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- Japan
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- molybdenum
- copper
- concentrate
- flotation
- ozone
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-
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P10/00—Technologies related to metal processing
- Y02P10/20—Recycling
Landscapes
- Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 輝水鉛鉱と硫化銅鉱物の混合物から硫化銅鉱
物を迅速且つ効率良く除去する。 【方法】 銅精鉱に対し２回のモリブデン浮選をなし、
輝水鉛鉱含有率が約１重量％以上になった時点でオゾン
酸化を行い、その後モリブデン優先浮選をしてそのフロ
スから高品位のモリブデン精選を得る。
物を迅速且つ効率良く除去する。 【方法】 銅精鉱に対し２回のモリブデン浮選をなし、
輝水鉛鉱含有率が約１重量％以上になった時点でオゾン
酸化を行い、その後モリブデン優先浮選をしてそのフロ
スから高品位のモリブデン精選を得る。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、モリブデン鉱物を含む
銅精鉱からモリブデン鉱物と銅鉱物とを分離回収するモ
リブデン鉱物の精製方法に関する。
銅精鉱からモリブデン鉱物と銅鉱物とを分離回収するモ
リブデン鉱物の精製方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】斑岩銅鉱山においてモリブデン精鉱は、
一般に硫化銅鉱石に含まれる輝水鉛鉱（モリブデナイト
MoS2）を主原料として浮遊選鉱（以下浮選という）に硫
化銅鉱物の濃集・精製過程における副産物として回収さ
れている。モリブデンは価値が高いため、卑金属鉱物の
選鉱一般からみれば、原料鉱石の品位が低くても操業可
能であるが、その精鉱は不純物の極めて少ない高品位の
ものが要求される。従来行われているモリブデン精鉱の
選鉱方法を説明すると、銅鉱石から成る原料鉱石を破砕
し、浮選をして尾鉱とフロスとに選別し、得られたフロ
スに対して更に、同一の処理を繰り返して、銅粗選及び
銅精選を行うと、輝水鉛鉱を含有する硫化銅鉱物が銅精
鉱として得られる。この輝水鉛鉱は最も浮上し易い鉱物
として知られており、特別の処理を施さなくても浮遊す
る。
一般に硫化銅鉱石に含まれる輝水鉛鉱（モリブデナイト
MoS2）を主原料として浮遊選鉱（以下浮選という）に硫
化銅鉱物の濃集・精製過程における副産物として回収さ
れている。モリブデンは価値が高いため、卑金属鉱物の
選鉱一般からみれば、原料鉱石の品位が低くても操業可
能であるが、その精鉱は不純物の極めて少ない高品位の
ものが要求される。従来行われているモリブデン精鉱の
選鉱方法を説明すると、銅鉱石から成る原料鉱石を破砕
し、浮選をして尾鉱とフロスとに選別し、得られたフロ
スに対して更に、同一の処理を繰り返して、銅粗選及び
銅精選を行うと、輝水鉛鉱を含有する硫化銅鉱物が銅精
鉱として得られる。この輝水鉛鉱は最も浮上し易い鉱物
として知られており、特別の処理を施さなくても浮遊す
る。
【０００３】このようにして得られた銅精鉱に対して、
更にモリブデンの優先浮選等を行うと、尾鉱として最終
銅精鉱が得られ、またフロスに対してモリブデン精選を
繰り返すことにより、最終モリブデン精鉱が得られる。
更にモリブデンの優先浮選等を行うと、尾鉱として最終
銅精鉱が得られ、またフロスに対してモリブデン精選を
繰り返すことにより、最終モリブデン精鉱が得られる。
【０００４】尚、上述のように輝水鉛鉱はそれ自体強い
浮遊性を持っているため、ケロシンその他の燃料油と必
要量の例えばパイン油のような起泡剤を添加することに
よって容易に浮上するが、硫化銅鉱物即ち、輝銅鉱、黄
銅鉱及び斑銅鉱等の主要な硫化銅鉱物も又、いずれも強
い浮遊性を持っているため、必然的にフロスの中にこれ
らの硫化銅鉱物が混入することになる。
浮遊性を持っているため、ケロシンその他の燃料油と必
要量の例えばパイン油のような起泡剤を添加することに
よって容易に浮上するが、硫化銅鉱物即ち、輝銅鉱、黄
銅鉱及び斑銅鉱等の主要な硫化銅鉱物も又、いずれも強
い浮遊性を持っているため、必然的にフロスの中にこれ
らの硫化銅鉱物が混入することになる。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】従って、輝水鉛鉱の精
製に際しては、硫化銅鉱物の浮上を抑制するために銅鉱
物の浮上抑制剤、例えばシアン化物を添加する必要があ
った。然し、それ以前の過程の銅粗選や銅精選段階にお
いて添加されたザンセート等の捕収剤が粒子表面に残留
しているため、抑制剤を添加しながら、数回から十数回
にわたって精選を繰り返さなければならなかった。その
結果、精選の各段階における硫化銅鉱物の浮上抑制はモ
リブデンを含有するモリブデン精製にも影響し、精製を
繰り返す毎にその損失は累積され、最終的なモリブデン
の実収率は銅精鉱中の含有量の80〜40％にまで低下して
しまったり、脱銅が不十分になることもある。このよう
に、従来のような輝水鉛鉱の浮選による精製は、試薬、
エネルギー、設備維持費等の操業コストが増大する割り
には実収率が伴わず、しかも手間がかかって効率が悪い
と云う問題があった。
製に際しては、硫化銅鉱物の浮上を抑制するために銅鉱
物の浮上抑制剤、例えばシアン化物を添加する必要があ
った。然し、それ以前の過程の銅粗選や銅精選段階にお
いて添加されたザンセート等の捕収剤が粒子表面に残留
しているため、抑制剤を添加しながら、数回から十数回
にわたって精選を繰り返さなければならなかった。その
結果、精選の各段階における硫化銅鉱物の浮上抑制はモ
リブデンを含有するモリブデン精製にも影響し、精製を
繰り返す毎にその損失は累積され、最終的なモリブデン
の実収率は銅精鉱中の含有量の80〜40％にまで低下して
しまったり、脱銅が不十分になることもある。このよう
に、従来のような輝水鉛鉱の浮選による精製は、試薬、
エネルギー、設備維持費等の操業コストが増大する割り
には実収率が伴わず、しかも手間がかかって効率が悪い
と云う問題があった。
【０００６】また、近年、高勾配磁気分離機を用いた選
別法や酸化還元電位を制御した浮選法等が提案されてい
るが、前者は多額の設備投資を必要とし、後者は酸化還
元電位を下げるために多量の還元剤を必要とする上、電
位の上昇を抑えるために、気泡を発生させるのに空気の
代わりに窒素ガスを用いなければならないため、操業コ
ストが高くなると云う問題が残る。
別法や酸化還元電位を制御した浮選法等が提案されてい
るが、前者は多額の設備投資を必要とし、後者は酸化還
元電位を下げるために多量の還元剤を必要とする上、電
位の上昇を抑えるために、気泡を発生させるのに空気の
代わりに窒素ガスを用いなければならないため、操業コ
ストが高くなると云う問題が残る。
【０００７】本発明はこのような課題に鑑みて、輝水鉛
鉱と硫化銅鉱物の混合物から硫化銅鉱物を迅速かつ効率
良く除去できるようにしたモリブデン鉱物の精製方法を
提供することを目的としている。
鉱と硫化銅鉱物の混合物から硫化銅鉱物を迅速かつ効率
良く除去できるようにしたモリブデン鉱物の精製方法を
提供することを目的としている。
【０００８】
【課題を解決するための手段】本発明によるモリブデン
鉱物の精製方法は、銅粗選、銅精選及びモリブデン粗選
によって得られた硫化銅鉱物を含有するモリブデン粗精
鉱を、輝水鉛鉱含有率が約１重量％以上になった時点で
オゾン酸化を行い、更に浮選することによってモリブデ
ン精鉱を精製するようにしたものである。
鉱物の精製方法は、銅粗選、銅精選及びモリブデン粗選
によって得られた硫化銅鉱物を含有するモリブデン粗精
鉱を、輝水鉛鉱含有率が約１重量％以上になった時点で
オゾン酸化を行い、更に浮選することによってモリブデ
ン精鉱を精製するようにしたものである。
【０００９】銅鉱石を銅粗選及び銅精選することによっ
て得られた銅精鉱を、１〜２回モリブデン浮選すれば、
輝水鉛鉱含有率が約１重量％以上のモリブデン粗精鉱が
得られ、そしてこのモリブデン粗精鉱をオゾンによって
酸化することにより、硫化銅鉱物の浮上を抑制しながら
浮選することで、高品位のモリブデン精鉱を高実収率で
得ることができる。
て得られた銅精鉱を、１〜２回モリブデン浮選すれば、
輝水鉛鉱含有率が約１重量％以上のモリブデン粗精鉱が
得られ、そしてこのモリブデン粗精鉱をオゾンによって
酸化することにより、硫化銅鉱物の浮上を抑制しながら
浮選することで、高品位のモリブデン精鉱を高実収率で
得ることができる。
【００１０】
【実施例】以下、本発明によるモリブデン鉱物の精製方
法を詳細に説明する。銅精鉱を浮選することによって得
られたモリブデン粗精鉱に含有される硫化鉱物の主たる
ものとしては、上述したように、輝銅鉱、黄銅鉱及び斑
銅鉱が知られている。このうち、特に黄銅鉱の浮上抑制
は困難で、モリブデン精選を何回繰り返しても通常のシ
アン化物等の抑制剤を添加しただけの条件では、略完全
に除去することが困難である。そのためこれを解決する
には、黄銅鉱の表面をオゾンで強力に酸化すれば、黄銅
鉱の浮遊性が著しく減少し、黄銅鉱の表面に吸着されて
いた捕収剤等の試薬も分解脱着されて黄銅鉱が浮上し難
くなり、フロス中には高品位のモリブデン精鉱が得られ
る。黄銅鉱以外の硫化銅鉱物については、その浮上抑制
は困難ではないが、同様の処理により、同様の効果を得
られる。然し、次亜塩素酸ナトリウム（NaCLO ）や過酸
化水素（H2O2）のような酸化剤を用いた場合には、銅鉱
物の抑制が十分と言えず、モリブデンの浮遊性にも影響
を与える。また、用水を循環使用した場合には、残留し
た酸化剤が銅浮選に悪影響を及ぼし、銅実収率をも低下
させると共に、廃液中には銅、シアンのイオンが含有さ
れるので、別途に廃水処理問題が残る。
法を詳細に説明する。銅精鉱を浮選することによって得
られたモリブデン粗精鉱に含有される硫化鉱物の主たる
ものとしては、上述したように、輝銅鉱、黄銅鉱及び斑
銅鉱が知られている。このうち、特に黄銅鉱の浮上抑制
は困難で、モリブデン精選を何回繰り返しても通常のシ
アン化物等の抑制剤を添加しただけの条件では、略完全
に除去することが困難である。そのためこれを解決する
には、黄銅鉱の表面をオゾンで強力に酸化すれば、黄銅
鉱の浮遊性が著しく減少し、黄銅鉱の表面に吸着されて
いた捕収剤等の試薬も分解脱着されて黄銅鉱が浮上し難
くなり、フロス中には高品位のモリブデン精鉱が得られ
る。黄銅鉱以外の硫化銅鉱物については、その浮上抑制
は困難ではないが、同様の処理により、同様の効果を得
られる。然し、次亜塩素酸ナトリウム（NaCLO ）や過酸
化水素（H2O2）のような酸化剤を用いた場合には、銅鉱
物の抑制が十分と言えず、モリブデンの浮遊性にも影響
を与える。また、用水を循環使用した場合には、残留し
た酸化剤が銅浮選に悪影響を及ぼし、銅実収率をも低下
させると共に、廃液中には銅、シアンのイオンが含有さ
れるので、別途に廃水処理問題が残る。
【００１１】これに対してオゾンを使用した場合には、
銅鉱物は酸化されて浮遊性がなくなるが、用水を循環使
用した場合の後効果の問題や廃水処理の問題は生じな
い。
銅鉱物は酸化されて浮遊性がなくなるが、用水を循環使
用した場合の後効果の問題や廃水処理の問題は生じな
い。
【００１２】また、オゾンによる酸化とモリブデン浮選
をするに当たっては、輝水鉛鉱自体の粒子と、硫化銅鉱
物粒子とに単体分離している必要がある。従って、単体
分離していない場合は、予め粉砕して、単体分離させて
おく必要がある。この場合の粒子の程度は、鉱石の成因
や結晶の大きさの相違等に起因し、その産地によって異
なり、例えば米国Ａ鉱山産の硫化銅鉱石では45μm 以下
であり、また中国Ｂ鉱山産鉱石では75μm 以下であるこ
とが目安である。実際には被処理鉱石を粉砕し、顕微鏡
観察することにより容易にその粒子を決定することがで
きる。然しながら、粒子が 2〜3 μm 以下に細かくなる
と、逆に輝水鉛鉱の浮遊性も減少して好ましくない現象
が起きる。
をするに当たっては、輝水鉛鉱自体の粒子と、硫化銅鉱
物粒子とに単体分離している必要がある。従って、単体
分離していない場合は、予め粉砕して、単体分離させて
おく必要がある。この場合の粒子の程度は、鉱石の成因
や結晶の大きさの相違等に起因し、その産地によって異
なり、例えば米国Ａ鉱山産の硫化銅鉱石では45μm 以下
であり、また中国Ｂ鉱山産鉱石では75μm 以下であるこ
とが目安である。実際には被処理鉱石を粉砕し、顕微鏡
観察することにより容易にその粒子を決定することがで
きる。然しながら、粒子が 2〜3 μm 以下に細かくなる
と、逆に輝水鉛鉱の浮遊性も減少して好ましくない現象
が起きる。
【００１３】また、オゾンによる酸化における処理効果
を考慮すると、モリブデン粗精鉱の輝水鉛鉱の含有率は
約１重量％以上であることが望ましいが、余り高くする
必要はない。輝水鉛鉱の含有率を高くするためには、更
に、モリブデン浮選を行う必要があるが、逆に浮選の都
度モリブデン実収率が低下することになる。通常の目安
としては銅精鉱に対するモリブデン浮選を１〜２回程度
行えば良い。尚、輝水鉛鉱含有率が約１重量％以上にな
ると、オゾンによる酸化設備が大きくなって設備面への
投資が増加するので好ましくない。
を考慮すると、モリブデン粗精鉱の輝水鉛鉱の含有率は
約１重量％以上であることが望ましいが、余り高くする
必要はない。輝水鉛鉱の含有率を高くするためには、更
に、モリブデン浮選を行う必要があるが、逆に浮選の都
度モリブデン実収率が低下することになる。通常の目安
としては銅精鉱に対するモリブデン浮選を１〜２回程度
行えば良い。尚、輝水鉛鉱含有率が約１重量％以上にな
ると、オゾンによる酸化設備が大きくなって設備面への
投資が増加するので好ましくない。
【００１４】銅精鉱に対するモリブデン浮選は、シアン
化物とモリブデン捕収剤との組み合わせによる各種公知
の方法を用いることができる。これによって、得られた
モリブデン粗精鉱をオゾン酸化用カラムへ給鉱する。カ
ラムでのオゾン酸化の条件はPH10以上でモリブデン粗精
鉱１ｔ当たり酸素の 3％のオゾンを含んだ空気を１分間
に 3ｍ3 の流量で、通気時間は 2〜10分間とする。この
場合、 2分間以下では銅鉱物の酸化が不十分となり、銅
鉱物と輝水鉛鉱との分離が悪くなる。また逆に通気時間
を10分間以上にすることは特に必要ではなく、単にオゾ
ン発生装置の制作費と消費電力が無駄になる。
化物とモリブデン捕収剤との組み合わせによる各種公知
の方法を用いることができる。これによって、得られた
モリブデン粗精鉱をオゾン酸化用カラムへ給鉱する。カ
ラムでのオゾン酸化の条件はPH10以上でモリブデン粗精
鉱１ｔ当たり酸素の 3％のオゾンを含んだ空気を１分間
に 3ｍ3 の流量で、通気時間は 2〜10分間とする。この
場合、 2分間以下では銅鉱物の酸化が不十分となり、銅
鉱物と輝水鉛鉱との分離が悪くなる。また逆に通気時間
を10分間以上にすることは特に必要ではなく、単にオゾ
ン発生装置の制作費と消費電力が無駄になる。
【００１５】オゾン酸化した後の浮選には、起泡剤と必
要な場合には少量のモリブデン捕収剤を添加するだけで
よい。起泡剤も捕収剤も公知の一般的なものを用いるこ
とができるが、添加し過ぎると銅も浮遊してモリブデン
精鉱のモリブデン品位が低下るので好ましくない。ま
た、PHはオゾン酸化中に低下するが、その後には浮選の
時でも改めて調整する必要はない。このようにして硫化
銅鉱物の含有量の少ない精製された輝水鉛鉱即ち、モリ
ブデン精鉱が得られる。
要な場合には少量のモリブデン捕収剤を添加するだけで
よい。起泡剤も捕収剤も公知の一般的なものを用いるこ
とができるが、添加し過ぎると銅も浮遊してモリブデン
精鉱のモリブデン品位が低下るので好ましくない。ま
た、PHはオゾン酸化中に低下するが、その後には浮選の
時でも改めて調整する必要はない。このようにして硫化
銅鉱物の含有量の少ない精製された輝水鉛鉱即ち、モリ
ブデン精鉱が得られる。
【００１６】次に本発明によるモリブデン鉱物の精製方
法について具体的な実施例を、図１に示すフローシート
に基づいて説明する。米国Ａ鉱山産の主に輝銅鉱、黄銅
鉱及び斑銅鉱を含有する銅精鉱を 2回のモリブデン浮選
によって精製し、得られた輝水鉛鉱含有率 8.5重量％の
モリブデン粗精鉱（Ａ）を、図１に示すフローシートに
従って処理した。モリブデン粗精鉱（Ａ）約 500ｇをPH
12に調整して、パルプ状のままカラムに入れ、酸素の 2
％のオゾンを含んだ空気を約 1.7リットル/ 分 の流量
で10分間通じて酸化した後、容量 2.4リットルの浮選機
に移して浮選試薬を添加して 5分間条件付与した後、更
に15分間モリブデン優先浮選を行った。用いた浮選試薬
は次の通りである。起泡剤としてMIBCをモリブデン粗精
鉱当たり 6g/t 、捕収剤として米国フィリップス化学会
社製MOLYFLO を50 g/t及び ORFOM-D-8を50 g/tを添加し
た。PHはオゾン酸化中に低下したがモリブデン優先浮選
はPHの調整をせずに行なった。浮選時のPHは 8.5であっ
た。更に、これによって得られた浮鉱の精選を行い、モ
リブデン精鉱と系内に繰り返し可能な片刃を得た。尚モ
リブデン優先浮選尾鉱はモリブデン浮選尾鉱と混合され
て銅精鉱となるか、モリブデン浮選給鉱に繰り返され
る。この処理結果を表１に示す。尚、本発明発明は、そ
の前処理工程としての総合優先浮選において、黄鉄鉱、
や鉱石を予め除去した後に、本発明によるオゾン酸化法
とモリブデン浮選とを組み合わせて行うものである。
法について具体的な実施例を、図１に示すフローシート
に基づいて説明する。米国Ａ鉱山産の主に輝銅鉱、黄銅
鉱及び斑銅鉱を含有する銅精鉱を 2回のモリブデン浮選
によって精製し、得られた輝水鉛鉱含有率 8.5重量％の
モリブデン粗精鉱（Ａ）を、図１に示すフローシートに
従って処理した。モリブデン粗精鉱（Ａ）約 500ｇをPH
12に調整して、パルプ状のままカラムに入れ、酸素の 2
％のオゾンを含んだ空気を約 1.7リットル/ 分 の流量
で10分間通じて酸化した後、容量 2.4リットルの浮選機
に移して浮選試薬を添加して 5分間条件付与した後、更
に15分間モリブデン優先浮選を行った。用いた浮選試薬
は次の通りである。起泡剤としてMIBCをモリブデン粗精
鉱当たり 6g/t 、捕収剤として米国フィリップス化学会
社製MOLYFLO を50 g/t及び ORFOM-D-8を50 g/tを添加し
た。PHはオゾン酸化中に低下したがモリブデン優先浮選
はPHの調整をせずに行なった。浮選時のPHは 8.5であっ
た。更に、これによって得られた浮鉱の精選を行い、モ
リブデン精鉱と系内に繰り返し可能な片刃を得た。尚モ
リブデン優先浮選尾鉱はモリブデン浮選尾鉱と混合され
て銅精鉱となるか、モリブデン浮選給鉱に繰り返され
る。この処理結果を表１に示す。尚、本発明発明は、そ
の前処理工程としての総合優先浮選において、黄鉄鉱、
や鉱石を予め除去した後に、本発明によるオゾン酸化法
とモリブデン浮選とを組み合わせて行うものである。
【００１７】
【表１】 次に、従来の精製方法により処理したものを比較例とし
て示す。これは、実施例と同じ米国Ａ鉱山産の銅精鉱
を、実施例と同様に 2回のモリブデン優先浮選によって
精製し、得られた輝水鉛鉱含有率 8.4重量％のモリブデ
ン精鉱を図１に示すフローシートからオゾン酸化工程だ
けを除いた方法で処理した。モリブデン浮選のPHは 8.1
とし、その他の条件は実施例と同じである。この処理結
果を表２に示す。
て示す。これは、実施例と同じ米国Ａ鉱山産の銅精鉱
を、実施例と同様に 2回のモリブデン優先浮選によって
精製し、得られた輝水鉛鉱含有率 8.4重量％のモリブデ
ン精鉱を図１に示すフローシートからオゾン酸化工程だ
けを除いた方法で処理した。モリブデン浮選のPHは 8.1
とし、その他の条件は実施例と同じである。この処理結
果を表２に示す。
【表２】 表１と表２に基づき、モリブデン精鉱結果の品位とその
実収率に就いて、精製方法の差による効果の差を比較す
ると、本発明による実施例は従来例に比して、モリブデ
ン精鉱の品位（％）は、53.8−44.9＝ 8.9（％）即ち約
9％程高く、また、実収率（％）も、 71.03− 68.23＝
2.8（％）と高い結果が出ている。更にモリブデン精鉱
の銅品位について比較すると、実施例のものは 0.4対
3.8と従来のものに比して銅含有率が約10％も低く、こ
のように高品位のものが本実施例によって極めて容易に
得ることができた。
実収率に就いて、精製方法の差による効果の差を比較す
ると、本発明による実施例は従来例に比して、モリブデ
ン精鉱の品位（％）は、53.8−44.9＝ 8.9（％）即ち約
9％程高く、また、実収率（％）も、 71.03− 68.23＝
2.8（％）と高い結果が出ている。更にモリブデン精鉱
の銅品位について比較すると、実施例のものは 0.4対
3.8と従来のものに比して銅含有率が約10％も低く、こ
のように高品位のものが本実施例によって極めて容易に
得ることができた。
【発明の効果】以上のように、本発明によるモリブデン
鉱物の精製方法により得られるモリブデン精鉱の品位
は、充分に工業的に利用可能な程度に高度なものであ
り、処理工程は簡単にして複雑な試薬制御を必要とせ
ず、操業管理も極めて容易なものである。
鉱物の精製方法により得られるモリブデン精鉱の品位
は、充分に工業的に利用可能な程度に高度なものであ
り、処理工程は簡単にして複雑な試薬制御を必要とせ
ず、操業管理も極めて容易なものである。
【図１】本発明によるモリブデン鉱物の精製方法のフロ
ーシトを示す。
ーシトを示す。
Claims (1)
- 【請求項１】 銅粗選及び銅精選によって得られた銅精
鉱に対して更にモリブデン浮選を行い浮鉱の輝水鉛鉱含
有量が約１重量％になった時点で浮鉱をオゾン酸化した
後、浮遊選鉱し、モリブデン鉱物を浮鉱として回収する
ようにしたことを特徴とするモリブデン鉱物の精製方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP00848392A JP3277532B2 (ja) | 1992-01-21 | 1992-01-21 | モリブデン鉱物の精製方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP00848392A JP3277532B2 (ja) | 1992-01-21 | 1992-01-21 | モリブデン鉱物の精製方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05195106A true JPH05195106A (ja) | 1993-08-03 |
| JP3277532B2 JP3277532B2 (ja) | 2002-04-22 |
Family
ID=11694360
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP00848392A Expired - Lifetime JP3277532B2 (ja) | 1992-01-21 | 1992-01-21 | モリブデン鉱物の精製方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3277532B2 (ja) |
Cited By (17)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2006082484A3 (en) * | 2005-02-02 | 2006-10-05 | Procedes Georges Claude L Airl | Reduction of copper content in the molybdenite concentrate |
| CN102205270A (zh) * | 2011-05-26 | 2011-10-05 | 山东梁邹矿业集团有限公司 | 一种从旋流器沉砂中提取钼精矿的方法 |
| CN102205269A (zh) * | 2011-05-18 | 2011-10-05 | 中铁资源集团有限公司 | 一种氧化钼钨混合粗精矿的精选方法 |
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