JP2016214787A - 医療器具の浸漬用保持器 - Google Patents

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Abstract

【課題】手術後に再使用する各種の医療器具の浸漬処理を行う際に、施術部の変形や破損を防止して医療器具を再使用できるようにするとともに、施術部を確実に浸漬可能な医療器具の浸漬用保持器を提供する。
【解決手段】医療器具の浸漬用保持器Hは、長軸部Taと、長軸部Taの先端に設けられる施術部Tbと、長軸部Taの基端に設けられ基端よりも外形の大きい操作部Tcと、を有する医療器具T1を保持しながら浸漬するための浸漬用保持器Hであって、上部に開口部1aを有し、内部に洗浄液Lが収容される有底縦筒状の収容部1と、収容部1に収容され、施術部Tbと収容部1の底部1bとが離間する高さに操作部Tcを保持するとともに、施術部Tbを洗浄液Lに浸漬する保持部2と、を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、手術後に再使用する各種の医療器具の浸漬処理を行うための浸漬用保持器に関する。
近年、外科手術において、患者への負担を低減する低侵襲外科手術を行うために、内視鏡下手術支援用ロボットが使用されている。この種の手術支援用ロボットは、一般消化器外科、心臓外科を除く胸部外科等の各領域において内視鏡下手術を行う際に、組織又は異物の把持、剥離、切開、結紮、縫合等の施術作業を正確に行うために、術者の内視鏡下手術用の医療器具操作を支援する装置である。この手術支援用ロボットでは、術者がサージョンコンソールと呼ばれる指令装置を操作し、ペイシェントカートのロボットアームに取り付けられた内視鏡下手術用の医療器具及び内視鏡を遠隔操作する装置(例えば、ダヴィンチ(登録商標)サージカルシステム)が知られている(特許文献1及び2参照)。
上記の装置に使用される内視鏡下手術用の医療器具は、把持鉗子、剥離鉗子、剪刀、ナイフ、持針器等の鉗子類のうちの一種が先端の施術部に設けられたエンドーリスト(登録商標)インストゥルメントと呼ばれ、施術部の種類の相違によって上記の異なる施術作業を行う。このような医療器具は、手術後に洗浄処理・滅菌処理を行うことによって、使用回数に制限があるものの、再使用することが可能である。
しかるに、使用後の医療器具には血液や体液等の汚れが付着しており、洗浄・滅菌処理へ供するまでに汚れが乾燥固着した場合、後の洗浄処理で汚れ除去困難になる。そこで、汚れの乾燥固着を防止するために、洗浄処理に供するまでの間、一時的に使用済みの医療器具を洗浄液に浸漬する浸漬処理を行っている。具体的には、平型のトレイに水や酵素洗浄剤等の洗浄液を収容し、複数の医療器具を横置きの状態で重ねて洗浄液に浸漬している。
特表2008−514357号公報 特開2013−208506号公報
しかしながら、前記従来のように複数の医療器具を横置きの状態で重ねて洗浄液に浸漬すると、医療器具の施術部がトレイの底部や側壁部に衝突したり、複数の医療器具の施術部同士が接触することがある。このように施術部が他の部位に接触すると、施術部が変形したり破損したりするおそれがある。医療器具の施術部は、上記したように、鉗子類が設けられた極めて精巧な部位であるから、施術部が変形したり破損したりすると、医療器具を再使用できなくなる。また、複数の医療器具を横置きの状態で重ねると、施術部が洗浄液の外に飛び出して洗浄液に浸漬されない問題があった。
本発明は、上述の事情に鑑みて、手術後に再使用する各種の医療器具の浸漬処理を行う際に、施術部の変形や破損を防止して医療器具を再使用できるようにするとともに、施術部を洗浄液に確実に浸漬可能な医療器具の浸漬用保持器を提供することを目的としている。
上記目的を達成するための手段を図面の参照符号を付して示せば、請求項1の発明に係る医療器具の浸漬用保持器Hは、長軸部Taと、長軸部Taの先端に設けられる施術部Tbと、長軸部Taの基端に設けられ基端よりも外形の大きい操作部Tcと、を有する医療器具T1を保持しながら浸漬するための浸漬用保持器Hであって、上部に開口部1aを有し、内部に洗浄液Lが収容される有底縦筒状の収容部1と、収容部1に収容され、施術部Tbと収容部1の底部1bとが離間する高さに操作部Tcを保持するとともに、施術部Tbを洗浄液Lに浸漬する保持部2と、を備える。
請求項2の発明は、上記請求項1の医療器具の浸漬用保持器Hにおいて、保持部2は、操作部Tcを保持する保持プレート2aと、保持プレート2aを支持する支持スタンド2bと、を有する。
請求項3の発明は、上記請求項2の医療器具の浸漬用保持器Hにおいて、保持プレート2aは、長軸部Taを挿通可能かつ操作部Tcを挿通不能な貫通孔21,22を有する。
請求項4の発明は、上記請求項2又は3の医療器具の浸漬用保持器Hにおいて、支持スタンド2bは、底部1bに配置される脚座2cと、脚座2cに立設されて上部で保持プレート2aとを支持する支柱2dと、を有する。
請求項5の発明は、上記請求項2〜4の何れかの医療器具の浸漬用保持器Hにおいて、保持部2は、保持プレート2aの高さを調整する高さ調整機構25をさらに有する。
請求項6の発明は、上記請求項4又は5の医療器具の浸漬用保持器Hにおいて、支持スタンド2bは、支柱2dの上端に設けられる把手2eをさらに有する。
請求項7の発明は、上記請求項1〜6の何れかの医療器具の浸漬用保持器Hにおいて、収容部1は、底部1bに洗浄液Lを外部に排出するための排出口50をさらに有する。
請求項8の発明は、上記請求項1〜7の何れかの医療器具の浸漬用保持器Hにおいて、収容部1は、上部にハンドルとしての蔓形把手60をさらに有し、下部に移動用のキャスター72をさらに有する。
以下に、本発明の効果について、図面の参照符号を付して説明する。まず、請求項1の発明に係る医療器具の浸漬用保持器Hは、収容部1の内部に洗浄液Lを収容し、医療器具T1を保持部2に保持した状態で保持部2を収容部1に装填することによって、医療器具T1を保持しながら浸漬するものである。この浸漬用保持器Hでは、保持部2を収容部1に装填したとき、医療器具T1の施術部Tbと収容部1の底部1bとが離間する高さに医療器具T1の操作部Tcを保持するとともに、医療器具T1の施術部Tbを洗浄液Lに浸漬する。したがって、この浸漬用保持器Hによれば、手術後に再使用する医療器具T1の浸漬処理を行う際に、医療器具T1の施術部Tbが収容部1の底部1bに衝突したり接触したりすることがなくなるから、医療器具T1の施術部Tbの変形や破損を防止して医療器具T1を再使用できる。
そして、請求項1の発明によれば、医療器具T1の施術部Tbが、縦筒状の収容部1に収容された洗浄液Lに浸漬され、洗浄液Lの外に飛び出すことがなくなるから、施術部Tbを確実に浸漬することができる。
さらに、請求項1の発明によれば、収容部1と保持部2とを別体で構成することができるため、浸漬処理の後に行う洗浄処理において、保持部2を、医療器具T1を保持部2に保持した状態で収容部1から取り出して、超音波洗浄機器による洗浄処理に供することができる。
また、請求項1の発明によれば、収容部1は縦筒状であるから、従来の平型のトレイを使用する場合に比較して、省スペース化を図ることができるとともに、収容部1の移動及び洗浄液Lの排出が容易になる。
請求項2の発明によれば、保持部2が保持プレート2aと支持スタンド2bとを有しているから、保持プレート2aと支持スタンド2bとをそれぞれ異なる材質の別部材で構成することができるため、例えば、保持プレート2aを合成樹脂により形成して加工性を向上させつつ、支持スタンド2bを金属により形成して強度を高く維持できる。
請求項3の発明によれば、保持プレート2aが長軸部Taを挿通可能かつ操作部Tcを挿通不能な貫通孔21,22を有するから、長軸部Taを貫通孔21,22に挿通するだけで操作部Tcを保持プレート2aに容易に係止できる。
請求項4の発明によれば、支持スタンド2bが脚座2cと支柱2dとを有し、脚座2cによって支持スタンド2bが収容部1内で安定状態で自立するから、保持プレート2aに保持された医療器具T1の長軸部Taや施術部Tbが相互に衝突したり接触したりすることをさらに確実に防止できる。
請求項5の発明によれば、保持部2が保持プレート2aの高さ調整機構25をさらに有するから、適用する医療器具T1の長軸部Taの長さに応じて保持プレート2aの高さを調整することにより、施術部Tbが収容部1の底部1bに衝突したり接触したりすることを確実に防止できる。
請求項6の発明によれば、支持スタンド2bが支柱2dの上端に設けられる把手2eをさらに有するから、把手2eによって保持部2を収容部1に容易に装填又は取り出しできる。
さらに、請求項6の発明によれば、収容部1の内部に洗浄液Lを収容し、医療器具T1を保持部2に保持した状態で保持部2を収容部1に装填し、把手2eで保持部2を持ち上げて上下方向に往復移動操作することによって、脚座2cが洗浄液L内を上下方向に往復移動するため、洗浄液Lを均一に撹拌できる。
請求項7の発明によれば、収容部1が底部1bに洗浄液Lを外部に排出するための排出口50を有するから、収容部1の開口部1aから洗浄液Lを外部に排出する場合に比較して、排出口50によって洗浄液Lの外部への排出を容易に行うことができる。
請求項8の発明によれば、収容部1が、上部に蔓形把手60を有し、下部に移動用のキャスター72を有するから、医療器具T1を収容した状態で収容部1をキャスター72が取り付けられた台車に載せたまま手術室から洗浄処理・滅菌処理を行う中央材料室まで移動できる。
本発明の実施形態に係る浸漬用保持器を適用する医療器具が装着された手術支援ロボットを例示する側面図である。 同医療器具を例示し、(a)は平面図、(b)は後端側面図である。 同浸漬用保持器による同医療器具の保持状態を例示する縦断側面図である。 同浸漬用保持器の保持部において、保持プレートの高さを調整したときの状態を例示する縦断側面図である。 同浸漬用保持器の保持部の保持プレートを例示し、(a)は平面図、(b)は縦断側面図である。 同浸漬用保持器の保持部の支持スタンドの脚座を例示し、(a)は平面図、(b)は縦断側面図である。 変形例に係る同浸漬用保持器による同医療器具の保持状態を例示する縦断側面図である。
以下に、本発明に係る医療器具の浸漬用保持器の実施形態について、図面を参照して具体的に説明する。
本発明に係る医療器具の浸漬用保持器は、例えば、既述した図1に示す手術支援ロボットRのアーム部R1〜R3にそれぞれ着脱自在に装着される医療器具T1〜T3を対象として、手術使用後に再使用のための洗浄・滅菌処理に供するまでの間、一時的に洗浄液に保持しながら浸漬するためのものである。
医療器具T1〜T3は、把持鉗子、剥離鉗子、剪刀、ナイフ、持針器等の鉗子類のうちの一種が施術部に設けられた医療器具であって、施術部の種類の相違によって上記の異なる施術作業を行うための医療器具である。医療器具T1〜T3は、例えば、特開2013−208506号公報等に記載されたエンドーリスト(登録商標)インストゥルメントと呼ばれる医療器具である。医療器具T1〜T3の一例として、施術部に持針器(一例として、ラージニードルドライバ)が設けられた医療器具T1を図2に示す。
図2(a)に示す医療器具T1は、長軸部Taと、長軸部Taの先端に設けられ長軸部Taの軸方向から見たときの長軸部Taの外形よりも小さい外形を有する施術部Tbと、長軸部Taの基端に設けられ長軸部Taの軸方向から見たときの長軸部Taの外形よりも大きい外形を有する操作部Tcと、を有している。医療器具T1は、サージョンコンソールで算出されたコマンドに応じたペイシェントカートのアーム部R1からのモータトルクが操作部Tc及び長軸部Taの内部に挿通された複数のケーブル(図示せず)を介して施術部Tbに伝達され、施術部Tbを動作させる。長軸部Taは、軸方向に向けて細長く延びる金属製の円筒状部材であって、内部に上記の複数のケーブルが挿通されている。施術部Tbは、手術針、縫合糸及び組織を把持するための持針器と、持針器及び長軸部Taの内部空間を挿通した複数のケーブルが接続された動作機構(図示せず)と、を有している。持針器は、金属製の開閉可能な顎状部材であって、顎状部材を開閉させることによって、手術針、縫合糸及び組織を把持することができる。動作機構は、顎状部材の開閉動作、手首部分の揺動動作(縦方向動作及び横方向動作)を行う機構であって、持針器の開閉動作及び揺動動作を行うものである。操作部Tcは、合成樹脂製のハウジングを有する筐状部材であって、アーム部R1に着脱自在に装着するための着脱機構(図示せず)と、アーム部R1からのモータトルクを上記の複数のケーブルに伝達するための伝達機構(図示せず)と、を有している。着脱機構は、ハウジングの両側部に設けられたリリースレバーを操作することによって、操作部Tcをアーム部R1から脱着できる。伝達機構は、サージョンコンソールで算出されたコマンドに応じたアーム部R1からのモータトルクを伝達する機構であって、上記した持針器の開閉動作及び揺動動作の動作指示を伝達するとともに、さらに持針器と一体回転可能な長軸部Taの回転動作の動作指示を伝達する。
図2(b)に示す操作部Tcの後端面(図2(a)左側側端面)には、長軸部Taの内部空間に連通する第1洗浄口Td(メインフラッシュポート)と、操作部Tcの内部空間に連通する第2洗浄口Te(セカンダリフラッシュポート)と、を有している。第1洗浄口Td及び第2洗浄口Teは、主に洗浄処理において長軸部Taの内部空間及び操作部Tcの内部空間を水洗(フラッシュ)するときに注水するための注水口である。
上記の医療器具T1は、手術使用後に洗浄処理・滅菌処理を行うことによって、例えば、10回程度、再使用することが可能である。また、手術中において医療器具T1に血液や体液等の汚れが付着し、付着した汚れが乾燥固着するおそれがあるから、汚れの乾燥固着を防止するために、洗浄処理に供するまでの間、一時的に医療器具T1を洗浄液に浸漬する浸漬処理を行う。本発明に係る医療器具の浸漬用保持器は、手術後に再使用する医療器具T1を保持しながら浸漬処理を行うためのものである。この浸漬用保持器の一例を図3に示す。
図3に示す浸漬用保持器Hは、本発明の浸漬用保持器の最も基本的な形態であり、収容部1の内部に洗浄液Lを収容し、医療器具T1を保持部2に保持した状態で保持部2を収容部1に装填することによって、医療器具T1を保持しながら浸漬するものである。この浸漬用保持器Hでは、保持部2を収容部1に装填したとき、医療器具T1の施術部Tbと収容部1の底部1bとが離間するように医療器具T1の操作部Tcを保持するとともに、医療器具T1の施術部Tbを洗浄液Lに浸漬する。
収容部1は、例えば、図3に示すように上下方向に長い縦筒状の容器であって、上部に開口する開口部1aと、下部を閉塞する円板状の底部1bと、開口部1aと底部1bとの間に一体的に設けられ上下方向に長い円筒状の円筒部1cと、を有している。収容部1は、例えば、アクリル樹脂等の透明な合成樹脂により形成されており、外部から内部の様子を視認可能である。収容部1は、加工性の観点から、熱可塑性樹脂により形成されることが好ましく、上記のアクリル樹脂の他に、ポリアミド樹脂やポリカーボネート樹脂等により形成されることが好ましい。なお、収容する洗浄液Lの種類によっては、耐薬品性に優れた合成樹脂やガラス材料によって、収容部1を形成してもよい。
収容部1の内部には、図3では、医療器具T1の施術部Tbが浸漬可能な位置となるように、洗浄液Lが収容されている。なお、洗浄液Lの収容量は、収容部1の上端位置までの任意の収容量とすることができるが、例えば、医療器具T1の操作部Tcが浸漬可能な位置となるように洗浄液Lを収容してもよい。
洗浄液Lとしては、医療器具T1の施術部Tbに付着した汚れが乾燥固着することを防止できる作用を有すればよく、例えば、蒸留水や水道水等の水に界面活性剤、蛋白分解酵素、脂肪分解酵素、殺菌剤等の薬剤成分を少量添加したものが好適に使用される。
保持部2は、収容部1内への配置状態において、医療器具T1を操作部Tcで支承することにより、医療器具T1の施術部Tbが収容部1の底部1bから離間する高さで洗浄液Lに浸漬する状態に保つ機能を持つ。保持部2は、図3及び図4に示すように、医療器具T1を保持させる円板状の保持プレート2aが支持スタンド2bの上部側に固定されて、収容部1に対して独立した一体構造物を形成しており、収容部1に対して開口部1aから内部への装填ならびに外部への取り出しが可能である。
保持プレート2aは、硬質ポリ塩化ビニル樹脂等の熱可塑性樹脂からなり、図3及び図5に示すように、その円板状の中央に中心孔20を有するとともに、中心孔20の周辺部には複数個(図5では10個)の貫通孔21,22が周方向に沿って等配形成されている。保持プレート2aの上面側には、1つおきに配置する半数個(図5では5個)の貫通孔21に各々臨む矩形の段付凹部23が設けられている。また、各貫通孔21,22の上端側には、上方に拡径する座繰り部21a,22aが形成されている。そして、各貫通孔21,22は、医療器具T1の施術部Tb及び長軸部Taを挿通可能かつ操作部Tcを挿通不能な径に設定されるとともに、貫通孔21に臨む段付凹部23は、操作部Tcの前端側が嵌合する大きさになっている。
したがって、医療器具T1は、施術部Tb側を下にして貫通孔21に上方から挿通することにより、図3に示すように、操作部Tcが段付凹部23に嵌合して保持プレート2aに係止され、保持プレート2aから長軸部Taが垂下する状態で保持部2に保持される。そして、保持された医療器具T1は、段付凹部23によって横方向の偏倚が規制されるため、医療器具T1が保持した保持部2を収容部1に装填した状態で収容部1を移動させた際でも位置ずれすることなく安定した保持状態を保つことになる。なお、段付凹部23のない貫通孔22は、操作部Tcが図1及び図2で例示したものと異なる形状、例えば、操作部Tcの前端側が先窄まり形であったり、手操作式の鉗子で把持用形態になった医療器具等に対応している。また、長軸部Taを挿通する軸挿通部は、貫通孔21,22に限定されるものではなく、保持プレート2aの側部から長軸部Taを挿通可能に形成された切り欠きであってもよい。
支持スタンド2bは、図3に示すように、脚座2cの中央に上半部を雄ねじ部41とする支柱2dが垂直に立設されるとともに、支柱2dの頂部にポリアミド樹脂等の合成樹脂成形物からなるT字形の把手2eが螺合固着されてなり、支柱2dの雄ねじ部41を保持プレート2aの中心孔20に貫通し、雄ねじ部41に螺合した上下のナット24a,24bの間で保持プレート2aを所定高さ(図4ではA位置)で挟着固定している。ナット24cは、ナット24bの下側に配置した緩み止め用のものである。また、雄ねじ部41,ナット24a〜24cは、保持プレート2aの高さ調整機構25を構成しており、図4に示すように、保持プレート2aの高さを、A位置よりも下側のB位置や上側のC位置に医療器具T1の長さに応じて変更可能である。なお、支持スタンド2bの脚座2c及び支柱2dは、SUS304等のステンレス鋼製である。
脚座2cは、図6に示すように、5本の帯板状の脚片部31が放射状配置で一体化した板体からなり、中央部にボルト挿通孔30を有するとともに、各脚片部31の先端側に貫通孔32を有している。そして、支柱2dは、図3に示すように、その下端部に設けたねじ孔42に脚座2cのボルト挿通孔30を挿通して下側からボルト43を螺合緊締することにより、脚座2c上に立設されている。また、図4に示すように、脚座2cの各脚片部31の貫通孔32には、クロロプレンゴム等からなるプラグクッション33が下方突出状態に圧入嵌着されている。プラグクッション33は、保持部2を収容部1の内部に装填したときに、収容部1の底部1bに接触するクッションとして機能し、接触時に底部1bが傷付くことを防止するとともに、医療器具T1が保持された保持部2を超音波洗浄機器に装填したときに、振動を吸収し、保持部2を超音波洗浄機器に安定状態で立設させる機能を有している。
一方、収容部1は、図3に示すように、台板71の4隅に方向転換自在なキャスター72を取り付けた台車70上に載置固定されており、底部1bの中央部に洗浄液Lの排出口50を有しており、排出口50から側方へ延出するL字形の排出管51に連結具52を介して排水ホース53が接続されている。そして、収容部1の上部外側面に、排水ホース53の先端に設けたコック付きのホースジョイント54を係止可能なホース係止部55が突設している。また、収容部1の開口部1a近傍には、ハンドルとしての蔓形把手60が、両端を収容部1の径方向両側に枢着して起倒自在に取り付けられている。なお、収容部1は、その下端に設けた底板1dの外側張出部を押さえ金具73及び蝶ねじ74を介して台板71に止着することにより、台車70上に固定するとともに、押さえ金具73を外すことにより、台車70から離脱可能になっている。
本実施形態の浸漬用保持器Hを用いて、医療器具T1を洗浄液Lに浸漬処理する手順を以下に示す。
まず、ホースジョイント54のコックを操作することによって、ホースジョイント54内部の止水弁を閉じる。次に、別途準備した容器に水を5L注入し、さらに酵素洗浄剤(クリーンケミカル社製のプロテアーゼ配合中性洗浄剤:商品名S CLEAN EM)を50mL注入し、酵素洗浄剤が1%の希釈液となる洗浄液Lを調製する。次に、収容部1の開口部1aから収容部1の内部に洗浄液Lを適量注入する。次に、ナット24a〜24cを緩め、保持プレート2aを所定高さになるように調整した後、再びナット24a〜24cを締める。そして、使用済みの医療器具T1の施術部Tb及び長軸部Taを貫通孔21に挿通し、医療器具T1の操作部Tcが、保持プレート2aの段付凹部23aに保持された状態とする。この状態のまま保持部2を収容部1の内部に装填する。この際、支持スタンド2bを上下方向に往復移動操作することによって、洗浄液Lを均一になるように撹拌するとともに、医療器具T1の施術部Tbを洗浄液Lに馴染ませる。なお、本実施形態では、支持スタンド2bの脚座2cが放射状に形成され、隣り合う脚片部31,31間に十分な液通路が確保されているから、脚座2cが円板状に形成されている場合に比較して、支持スタンド2bの往復移動による液撹拌操作が容易である。そして、脚座2cのプラグクッション33が収容部1の底部1bに接触するように保持部2を収容部1の内部に装填する。これにより、医療器具T1の施術部Tbと収容部1の底部1bとが離間するように医療器具T1の操作部Tcが保持されるとともに、医療器具T1の施術部Tbが洗浄液Lに浸漬される。
なお、上記の浸漬処理において、酵素洗浄剤が1%の希釈液となる洗浄液Lを、シリンジを用いて、操作部Tcの第1洗浄口Td及び第2洗浄口Teに、それぞれ10mL注入してもよい。あるいは、図7に示すように、排水ホース53及びホースジョイント54の先端部にポンプ56及び各医療器具に対応する供給管57を接続し、供給管57の先端部をそれぞれ各医療器具の操作部Tcの第1洗浄口Tdに接続し、ポンプ56を駆動することによって、排出口50から外部に排出された洗浄液Lを、第1洗浄口Td及び長軸部Taの内部空間を介して、円筒部1cの内部に還流させてもよい。なお、他の手操作式の鉗子等を対象とする場合には、ポンプ56で汲み上げられた洗浄液Lを、円筒部1cの内部に直接還流させてもよい。
また、上記の浸漬処理は、手術室で行ってもよいし、あるいは、洗浄処理・滅菌処理を行う中央材料室で行ってもよい。浸漬処理を中央材料室で行う場合には、蔓形把手60を引くことにより、医療器具T1が保持した保持部2を収容部1に装填した状態で収容部1をキャスター72が取り付けられた台車70に載せたまま手術室から中央材料室に移動させる。
超音波洗浄機器を用いた洗浄処理を行う場合には、医療器具T1が保持された保持部2を収容部1の外部に取り出し、その状態で保持部2を超音波洗浄機器に装填することによって、洗浄処理を行ってもよい。医療器具T1が保持された保持部2を超音波洗浄機器に装填するとき、医療器具T1の施術部Tbが超音波洗浄機器のキャビテーション高さ(気泡高さ)となるように、上記の高さ調整機構25によって、保持プレート2aの高さを調整してもよい。
しかして、本発明によれば、上述した実施形態から示唆されるように、浸漬用保持器Hでは、保持部2を収容部1に装填したとき、医療器具T1の施術部Tbと収容部1の底部1bとが離間するように医療器具T1の操作部Tcを保持するとともに、医療器具T1の施術部Tbを洗浄液Lに浸漬する。したがって、この浸漬用保持器Hによれば、手術後に再使用する医療器具T1を洗浄・滅菌処理へ供するまでの間、一時的に洗浄液Lに浸漬する状態に保つことができ、もって、汚れの乾燥固着を防止できるとともに、医療器具T1の施術部Tbが収容部1の底部1bに衝突したり接触したりすることがなくなるから、医療器具T1の施術部Tbの変形や破損を防止して医療器具T1を再使用できる。そして、本発明によれば、医療器具T1の施術部Tbが、縦筒状の収容部1に収容された洗浄液Lに浸漬され、洗浄液Lの外に飛び出すことがなくなるから、施術部Tbを確実に浸漬することができる。
1 収容部
1a 開口部
1b 底部
1c 円筒部
1d 底板
2 保持部
2a 保持プレート
2b 支持スタンド
2c 脚座
2d 支柱
2e 把手
20 中心孔
21,22 貫通孔
21a,22a 座繰り部
23 段付凹部
24a〜24c ナット
25 高さ調整機構
30 ボルト挿通孔
31 脚片部
32 貫通孔
33 プラグクッション
41 雄ねじ部
42 ねじ孔
43 ボルト
50 排出口
51 排出管
52 連結具
53 排水ホース
54 ホースジョイント
55 ホース係止部
56 ポンプ
57 供給管
60 蔓形把手
70 台車
71 台板
72 キャスター
73 押さえ金具
74 蝶ねじ
H 浸漬用保持器
L 洗浄液
R 手術支援ロボット
R1〜R3 アーム部
T1〜T3 医療器具
Ta 長軸部
Tb 施術部
Tc 操作部
Td 第1洗浄口
Te 第2洗浄口

Claims (8)

  1. 長軸部と、前記長軸部の先端に設けられる施術部と、前記長軸部の基端に設けられ該基端よりも外形の大きい操作部と、を有する医療器具を保持しながら浸漬するための浸漬用保持器であって、
    上部に開口部を有し、内部に洗浄液が収容される有底縦筒状の収容部と、
    前記収容部に収容され、前記施術部と前記収容部の底部とが離間する高さに前記操作部を保持するとともに、前記施術部を前記洗浄液に浸漬する保持部と、を備える医療器具の浸漬用保持器。
  2. 前記保持部は、前記操作部を保持する保持プレートと、前記保持プレートを支持する支持スタンドと、を有する請求項1に記載の医療器具の浸漬用保持器。
  3. 前記保持プレートは、前記長軸部を挿通可能かつ前記操作部を挿通不能な軸挿通部を有する請求項2に記載の医療器具の浸漬用保持器。
  4. 前記支持スタンドは、前記底部に配置される脚座と、前記脚座に立設されて上部で前記保持プレートとを支持する支柱と、を有する請求項2又は3に記載の医療器具の浸漬用保持器。
  5. 前記保持部は、前記保持プレートの高さを調整する高さ調整機構をさらに有する請求項2〜4の何れかに記載の医療器具の浸漬用保持器。
  6. 前記支持スタンドは、前記支柱の上端に設けられる把手をさらに有する請求項4又は5に記載の医療器具の浸漬用保持器。
  7. 前記収容部は、前記底部に前記洗浄液を外部に排出するための排出口をさらに有する請求項1〜6の何れかに記載の医療器具の浸漬用保持器。
  8. 前記収容部は、上部にハンドルをさらに有し、下部に移動用のキャスターをさらに有する請求項1〜7の何れかに記載の医療器具の浸漬用保持器。
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