JP2016214657A - つけ爪の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】同一成形型を使用して形状、サイズの異なるつけ爪を製造できるようにし、これによって、製造効率の向上、製品単価の引き下げを可能となすことを課題とする。【解決手段】透明又は半透明の材料で形成された雄型1aと雌型1b間に、製造目的のつけ爪よりも大サイズのブランク材成形空間2を備えた成形型1を使用し、雌型1bに形状記憶効果を有する光硬化性の材料樹脂5を注入する第1工程、前記雄型と雌型の組み合わせ状態を保持して成形型1の外部から型の内部の材料樹脂に紫外線を照射してその材料樹脂を硬化させる第2工程、硬化したブランク材を成形型から取り出して成形板で平坦に成形する第3工程、平坦なブランク材から目的の形状、サイズを有する爪チップを切り出す第4工程、前記爪チップを形状記憶効果を利用して湾曲状態に復元させて完成品にする第5工程を経てつけ爪を製造するようにした。【選択図】図2

Description

この発明は、つけ爪の製造方法、詳しくは、多品種少量生産と量産の双方に対応でき、少量生産、量産のどちらにおいても、つけ爪を効率良く安価に製造可能となした製造方法に関する。
つけ爪製造の従来技術として、例えば、下記特許文献1,2などに記載された方法が知られている。
特許文献1に記載された製造方法は、つけ爪を光硬化性樹脂で作ることを可能にした方法であって、光透過性の成形型を製造する第一工程、前記成形型に光硬化性の樹脂を注入し、成形型の外部から光を照射して注入樹脂を硬化させてつけ爪を製造する第二工程、製造されたつけ爪をユーザの自爪につける第三工程とからなる。
この特許文献1の製造方法では、つけ爪の原型を用いて雄型と雌型の間につけ爪の成形空間(キャビティ)が形成された成形型をまず製造し、次に、その成形型の成形空間に光硬化性樹脂を注入する。そして、その樹脂を光によって硬化させる。
かかる方法で製造されるつけ爪は、硬化後に成形型から取り出し、脱型した爪の縁に連なっている余剰部(成形型の樹脂注入用ゲートに対応した箇所)を切除して仕上げる。仕上げられたつけ爪は、原型を転写した形状であり、これが完成品となる。
なお、この方法で製造したつけ爪は、模様付けなどの装飾が要求される場合には、単品毎にその装飾が施される。
特許文献2に記載されたつけ爪の製造方法も、雄型と雌型を組み合わせた成形型を用いてつけ爪を製造する。この特許文献2の方法は、成形型による成形時に模様を同時に付す
ことを可能にしているが、成形型で成形されたつけ爪は完成品であり、この点が、特許文献1の方法と共通している。
特許第4565419号公報 特開2012−70913号公報
特許文献1の方法は、成形型の製造時に原型を使用してユーザの爪に合致、或いは近似した形状と大きさを有する成形空間を作り出すため、同一成形型を多様な形状、サイズのつけ爪の製造に利用するのが難しく、多くのユーザの要望を満たすには数多くの成形型が必要になる。
成形型で成形されるつけ爪は、形状、サイズが定まった完成品となるため、形状、サイズを変える要求に対して応えるには要求に合った別の成形型が必要になる。そのことが原因となって製造効率が低下し、1個当たりの製造コストが高くついて製品単価が高くなってしまう。
また、成形型で完成品のつけ爪を成形する方法では、得られたつけ爪に対する装飾も一品毎に行わざるを得ない。
さらに、特許文献1の方法は、成形型に設けた樹脂注入用ゲートから成形空間に材料樹脂を注入する射出成形であるため、成形空間からの空気抜きが不十分になって完成品のつけ爪に気泡が残り易い不具合もある。
また、特許文献2の製造方法は、成形型によるつけ爪の成形時に成形されるつけ爪に対して模様が同時に付されるが、この方法での製造も、成形型で完成品のつけ爪を成形するので、特許文献1の方法と同様に多くのユーザの要望を満たそうとすると数多くの成形型を必要とする。
また、この方法も成形型による成形で完成品が作りだされるため、形状、サイズの異なる製品は、対応した形状、サイズの成形空間を持つ成形型で成形せざるを得ず、製造効率の低下、製品価格の上昇が避けられない。なお、この方法での製造効率は、成形型による成形時に模様をつけることで特許文献1の方法よりも悪くなる可能性がある。
そこで、この発明は、同一成形型を使用して形状、サイズの異なるつけ爪を製造できるようにし、これによって、製造効率の向上、製品単価の引き下げを可能となすことを課題としている。
上記の課題を解決するため、この発明においては、各々が透明又は半透明の材料で形成された雄型と雌型間に、製造目的のつけ爪よりも大サイズで幅方向と長手方向の2方向に湾曲したブランク材成形空間を備える成形型を使用し、前記雌型のブランク材成形空間に形状記憶効果を有する光硬化性の材料樹脂を注入する第1工程、
前記雄型と雌型を組み合わせ、その状態を保持して成形型の外部から前記ブランク材成形空間内の材料樹脂に紫外線を照射してその樹脂を硬化させる第2工程、
材料樹脂が硬化して出来たブランク材を成形型から取り出し、熱を加えて成形板で平坦に成形する第3工程、
平坦なブランク材から目的の形状、サイズを有する爪チップを切り出す第4工程、
前記爪チップを形状記憶効果を利用して湾曲状態に復元させて完成品にする第5工程を経るつけ爪の製造方法を提供する。
第3工程では、必要があればブランク材を平坦に成形する前にそのブランク材に生じたバリを除去する。この第3工程でのブランク材の加熱は、成形板として熱板を用いることで成形と同時に行うことも可能である。
かかる製造方法でのブランク材からの爪チップの切り出しは、トムソン刃を用いた抜き加工などで行うことができる。そのトムソン刃を用いる場合には、工夫されたゴム製の受けパッドを有する切り抜き装置を用いるのがよい。
かかる製造方法は、第3工程を経た平坦なブランク材や第4工程において平坦なブランク材から切り出された爪チップに対して印刷による模様付け、色付けなどの装飾を施すことができる。必要があればその装飾工程を追加し、装飾後のブランク材や爪チップを完成品に仕上げることができる。
かかる製造方法によれば、一組の型にブランク材成形空間を複数設けた成形型を利用することができる。製品管理の面では、親指、人差し指、中指、薬指、小指に対応させた形状、サイズの異なる5種類のブランク材成形空間を備える成形型を利用すると好ましい。
また、この成形型は、ガラス製のものも考えられるが、それよりは離型性に優れた樹脂、例えば、ポリプロピレンで形成されるものが、破損し難く、つけ爪の材料となる樹脂の付着も起こらなくて好ましい。
成形型に設けるブランク材成形空間は、上述した通り、製造目的のつけ爪よりも大サイズで幅方向(人の爪の表面に沿う方向)と長手方向の2方向に湾曲しているものとする。
成形型は、複数の爪チップを切り出すことのできるブランク材を、ひとつの成形空間によって成形し得るブランク材成形空間を備えたものであってもよい。
つけ爪は、幅方向と長手方向に単純に湾曲するだけでなく、湾曲面の曲率半径が爪先側で小さくなったものが多い。このようなものについても、例えば、左右の手の同じ指の爪のブランク材を成形する空間が、同一軸線上に連なって配置された形状のブランク材成形空間を設けてその成形空間でブランク材を成形すると、得られたブランク材から左右の手の同じ指の爪に装着する2個の爪チップを切り出すことができる。
このほか、第3工程でのブランク材の平坦化は、ブランク材の表裏が判別可能となるように行うと好ましい。例えば、平坦化によってブランク材の裏面に成形板の表面の凹凸が転写されるようにしておけば、その凹凸の有無によって、表面に装飾を施すときなどにブランク材の表、裏を区別することができる。
なお、つけ爪の材料となる形状記憶効果を有する光硬化性の材料樹脂としては、例えば、(株)幕張フォトケミクス社製、製品名:MPI−BS−237Dがある。
この発明の製造方法によれば、成形型で製造目的のつけ爪よりも大サイズで幅方向と長手方向の2方向に湾曲したブランク材を成形し、そのブランク材から目的の形状、サイズ(これは完成品の形状ではない)を有する爪チップを切り出すので、同一成形型で成形して得たブランク材から、形状、サイズの異なる爪チップを切り出すことができ、成形型の共通化が図れる。
その共通化により成形型の交換などの手間が省かれて製造効率が高まり、成形型の使用数も減少するため製造コストが下がり、安価な製品を提供することが可能になる。
また、雌型のブランク材成形空間に材料樹脂を注入した後に雄型を組み合わせて成形型による材料樹脂の成形を行うので、ブランク材成形空間に対する空気滞留が起こらず、製品に気泡ができることも回避され、製品の不良発生率が小さくなって製造の歩留まりが向上する。
なお、第3工程で平坦化したブランク材からの爪チップの切り出しをトムソン刃を用いた抜き加工で行う場合には、目的の形状、サイズに合ったトムソン刃が必要であるが、トムソン刃は成形型よりも安価に、簡単に作れる。従って、この方法での切り出しでも、製品単価の引き下げの目的は達成される。
この発明の製造方法に利用する成形型の一例を示す斜視図である。 図1の成形型を図1のA−A線に沿って切断し、その成形型の雄型と雌型を分離した状態の断面図である。 図1の成形型を図1のA−A線に沿って切断し、その成形型の雄型と雌型を組み合わせた状態の断面図である。 図1の成形型の図1のB−B線に沿った断面図である。 成形型の保持に用いるクランプ装置の一例を示す斜視図である。 図5のクランプ装置の側面図である。 紫外線硬化装置による成形型内材料樹脂の硬化工程を示す斜視図である。 成形型から取り出されたブランク材の一例を示す斜視図である。 ブランク材を成形板を用いて平坦に成形する工程を示す斜視図である。 平坦化されたブランク材の一例を示す平面図であり、(a)は表面の一例を、(b)は裏面の一例をそれぞれ表す。 平坦化されたブランク材から切り出された爪チップの平面図であり、(a)は表面の一例を、(b)は裏面の一例をそれぞれ表す。 爪チップを形状復元させて得られたつけ爪の完成品の一例を示す斜視図である。 トムソン刃を用いた切り抜き装置の弾性受けパッドを示す斜視図である。 図13の弾性受けパッドとトムソン刃の関係を誇張して示す断面図である。
以下、添付図面の図1〜図14に基づいて、この発明のつけ爪の製造方法の実施の形態を説明する。
図1〜図4は、この発明の製造方法で使用する成形型の一例を示している。例示の成形型1は、雄型1aと雌型1bとからなる。その雄型1aと雌型1bは、透明又は半透明で離型性に優れ、つけ爪の材料樹脂の付着が殆ど起こらない樹脂、例えば、ポリプロピレンで形成されている。ポリプロピレンは、シリコン材を適量添加することで材料樹脂の剥離性を高めることができ、そのシリコン材が添加されたものを用いることもできる。
この成形型1の雄型1aと雌型1bの間には、製造目的のつけ爪よりも大サイズのブランク材を成形するブランク材成形空間2(図2〜図4参照)が設けられている。そのブランク材成形空間2は、図2〜図4に示すように、幅方向(図1のA−A線に沿った方向)と長手方向(図1のB−B線に沿った方向)の2方向に湾曲している。
図示の成形型1に設けられたブランク材成形空間2は、爪先側の湾曲面の曲率半径が爪の根元側の湾曲面の曲率半径よりも小さいつけ爪用のブランク材を成形するものであって
、当該空間の長手方向の一端側では、湾曲面の曲率半径が他端側での曲率半径よりも小さくなってフィット性のよいつけ爪のブランク材を成形できるものになっている。
例示の成形型1には、サイズの異なる5種類のブランク材成形空間2が設けられている。その5種類のブランク材成形空間2は、図2の左側から順に、親指用つけ爪のブランク材を成形する空間、人差し指用つけ爪のブランク材を成形する空間、中指用つけ爪のブランク材を成形する空間、薬指用つけ爪のブランク材を成形する空間、小指用つけ爪のブランク材を成形する空間となっており、それぞれの空間のサイズは異なっている。
図示の成形型1に設けられたブランク材成形空間2は、得られるブランク材から1個の爪チップを切り出すものになっているが、使用する成形型は、1個のブランク材から複数個の爪チップを切り出せるものであってもよい。
ブランク材成形空間2が、左右の同じ指に装着されるつけ爪用のブランク材を一括して成形できるものになっていれば(同一形状の2つのブランク材成形空間が同一軸線上に連なって配置された形状のブランク材成形空間であれば、その一括成形が可能)、1個のブランク材から2個の爪チップを切り出すことができる。
なお、成形型1には、雄型1aと雌型1bを位置決めする部材を備えさせておくのがよい。例示の成形型1には、位置決め部材3として、雄型1aと雌型1bに、図2、図3に示したガイドピン3aとそのガイドピンを受け入れるガイド孔3bを対応して設けており、それを利用して雄型と雌型の組み合わせを容易に行うことができる。
位置決め部材3は、凹部と凸部を組み合わせたものなども考えられ、ガイドピンとガイド孔に限定されない。
図5、図6は、成形型1を保持するクランプ装置4の一例を示している。成形型1は、雌型1bのブランク材成形空間につけ爪用の材料樹脂5を注入した後に雄型1aを雌型1bに位置決めして突き合せ、その突き合せ状態を保持して材料樹脂5を硬化させる硬化装置に送り込む。
その作業は、成形型1をクランプ装置で保持して行うと安定性に優れ、作業もし易い。
そこで、図示した如きクランプ装置4を使用することが推奨される。
図示のクランプ装置4は、ベース4a上に緩衝材4bを介して型支持板4cを設け、さらに、型支持板4cの両側に型支持板4cの上面よりも高い位置に支持面を有する支持部材4dを配置してその2つの支持部材4d上にそれぞれトグルクランプ4eを設置し、片方の支持部材4d上のトグルクランプ4eのクランプ爪に型押え枠4fを連結したものになっている。緩衝材4bは、クランプ圧から成形型を保護する働きをする。
型支持板4c上には、型支持板4c上に載置される成形型を2方向に位置決めするストッパ4g、4hが設けられている。
また、型支持板4cの上面は好ましい形態として鏡面加工されており、型支持板4c上に載置された成形型の上方から照射される紫外線を反射して照射効率を高めることができる。
このクランプ装置4は、型押え枠4fをクランプ爪が連結された側のトグルクランプ4eのヒンジ部を支点にして起立させ、この状態で型支持板4c上に成形型1をセットする
。その後、型押え枠4fを倒し、その型押え枠4fのヒンジ部のある側とは反対側をもう一方のトグルクランプ4eで上から押えつける。
これにより、型支持板4c上に成形型1が固定される。そこで、成形型1をクランプ装置4と一緒に材料樹脂の硬化工程に送り込んでブランク材成形空間2内の材料樹脂5を硬化させる。
型押え枠4fの片側は、支持部材4d上にブラケットを立設し、そのブラケットに単純なヒンジ軸を用いてヒンジ結合させても構わないが、図のように、型押え枠4fのヒンジ部がトグルクランプ4eで構成されていると、トグルクランプ4eに含まれた操作レバーを利用して型押え枠4fの起伏操作を安定して行うことができる。
次に、この発明において使用するつけ爪の材料樹脂5は、形状記憶効果を有する光硬化性(紫外線硬化型)の樹脂とする。先に挙げた(株)幕張フォトケミクス社製、製品名:MPI−BS−237Dは、アクリル酸エステル、ウレタンアクリレート、シリカ、アルミナ及び光反応開始剤の溶解分散混合物であり、この発明の方法での材料樹脂として好適に利用できる。
その材料樹脂5を、図2に鎖線で示すように、樹脂注入機6を使用して雌型1bのブランク材成形空間2に所要量注入する(第1工程)。
その後、図3に示すように、雌型1b上に雄型1aを突き合わせ、こうして組み合わされた成形型1を、図5、図6に示したようなクランプ装置4にセットしてそのクランプ装置4と共に紫外線硬化装置7(図7参照)に送り込む。
紫外線硬化装置7は、成形型1をセットしたクランプ装置4をコンベヤ(図示せず)で
搬送し、その搬送の途中に、紫外線硬化装置7の外ケース7aの内部に配置された紫外線ランプ7bから成形型1に上から紫外線を照射してブランク材成形空間2内の材料樹脂5を硬化させる(第2工程)。
なお、紫外線硬化装置7の外ケース7aに囲われた走路の入口と出口は紫外線の外部への洩れを遮る柔軟なカーテン(図示せず)で塞がれている。そのカーテンはクランプ装置4の装置内への搬入と搬出を妨げないものが設置されている。
次に、材料樹脂5が硬化してできたブランク材8(図8参照)を成形型1から取り出し、必要に応じてブランク材に生じたバリを除去し、その後、そのブランク材8を必要な温度に加熱し、図9に示すように、2個を対とする成形板10で挟みつけて平坦な形状にする(第3工程)。ブランク材8の加熱は、オーブンで約180℃に90秒間加熱する方法で行ったが、成形板10として熱板を用いてその熱板で加熱しながら平坦化の成形を行うこともできる。
この第3工程では、下側の成形板として表面に縞模様などの凹凸があるものを用いてその下側の成形板の表面の凹凸を平坦化されたブランク材8A(図10参照)の裏面に転写することができる。
第3工程を経て平坦なブランク材8Aを得たら、そのブランク材8Aからトムソン刃などを有する切り抜き装置を利用して目的の爪チップ9(図11参照)を切り出す(第4工程)。
トムソン刃を用いた切り抜き装置の一例を図13、図14に示す。図14に示すように、トムソン刃12は両刃の切れ刃となっている。そのトムソン刃12は、ゴム製の受けパッド13の表面から3mm程度沈んだ位置に刃先がある。そのトムソン刃、即ち、両刃の切れ刃による抜き加工では、トムソン刃12の刃先よりも内側部分(図14の12a)が被切断材に入り込んで被切断材を内向きに圧縮する。
その圧縮の程度によっては、爪チップ9の周縁に皺が生じるなどして精度のよい切り抜きがなされないことがある。
そこで、図13、図14の切り抜き装置は、ブランク材8Aを支えるゴム製の受けパッド13のトムソン刃設置点14よりも内側に材料ゴムの除去された盗み部15を設けている。16は平坦化したブランク材8Aのセット溝、17は受けパッド13を支えるベース盤である。セット溝16にセットされた平坦化後のブランク材8Aは、平板の押圧具18にセット溝を有する枠と共に押し下げられてトムソン刃12による切断がなされる。
このとき前記盗み部15があると、受けパッドの肉部が盗み部15に逃げ、これにより受けパッド13のブランク材支持領域が盗み部15の中心側に向かって変位するので、トムソン刃によって内向き圧縮されたブランク材8Aの被切断点が圧縮力を吸収する方向に逃げ易く、これにより、内向き圧縮の力が減衰されて爪チップ9の切り抜きが精度良くなされる。
図示の成形型で成形したブランク材8から切り出される爪チップ9は、親指用、人差し指用、中指用、薬指用、小指用のそれぞれに適合した形状、サイズを有するが、図8〜図11にはそのうちの1種類の爪チップのみを代表例として示した。
最後に、第4工程を経た爪チップを形状記憶効果を利用して湾曲状態(膨らみのある形状)に復元させて完成品のつけ爪11(図12参照)に仕上げる(第5工程)。
第5工程での爪チップ9の湾曲形状の復元は、材料樹脂5として形状記憶効果を有するものを使用しているので、所定の温度に加熱するだけの簡単な方法で行える。加熱は、試作品の製造では約180℃の熱を15秒間付与したが、この条件に限定されるものではない。
なお、成形板10で挟むことによるブランク材の平坦化工程において表裏の判別のためにブランク材8の裏面に凹凸をつけたものは、材料樹脂の形状記憶効果によって第5工程での爪チップの湾曲形状復元時に裏面の凹凸も消失する。
かかる製造方法は、第3工程を経て得られた平坦なブランク材又は第4工程において平坦なブランク材から切り出された平坦な爪チップに対して印刷による模様付けや色付けなどの装飾を施すことができる。印刷による装飾は効率よく行える。必要があればその装飾工程を追加し、第3工程を得た後に装飾されたブランク材を第4工程に送り込むか又は第4工程での切り出し後に装飾された爪チップを仕上げの第5工程に送り込む。
この方法では、一組の型にブランク材成形空間を複数設けた成形型を利用することができる。製品管理の面では、親指、人差し指、中指、薬指、小指に対応させた形状、サイズの異なる5種類のブランク材成形空間を備える成形型を利用すると好ましい。
以上述べたつけ爪の製造方法において成形型に設けるブランク材成形空間2は、製造目的のつけ爪よりもサイズが大きい。従って、同一成形型で成形して得られたブランク材からサイズの異なる爪チップ9を切り出すことができ、サイズ毎の成形型を準備する必要がない。
そのために、成形型の交換の手間が省かれ、製造効率が高まる。ブランク材からの爪チップの切り出しをトムソン刃を用いた抜き加工で行う場合にはサイズに合ったトムソン刃の交換を要するが、そのトムソン刃の交換は、何種類かの異サイズトムソン刃をロータリーホルダで保持し、ホルダの回転で位置を切り替えるなどの簡単な方法で行える。
従って、成形型の交換に比べれば作業の手間が少なくて済む。また、トムソン刃は成形型よりも安価に、簡単に作れる。これにより、本発明のつけ爪の製造方法によれば従来法よりも製造効率が高まり、製造コストが下がって安価な製品を提供することが可能になる。
なお、この発明の方法で製造したつけ爪は、従来品と同様、ネイル用両面テープなどを使ってユーザの自爪に装着される。
先に挙げた(株)幕張フォトケミクス社製、MPI−BS−237Dを樹脂材料として用いて製造したつけ爪は、30℃〜35℃程度の温度で変形可能な状態に軟化するので、完成したつけ爪がユーザーの指の爪の反り(湾曲形状)と完全に一致していなくても、そのつけ爪をユーザーの指の爪に装着することで湾曲形状のずれはユーザの体温によって補正され、フィット性に優れたものになる。
1 成形型
1a 雄型
1b 雌型
2 ブランク材成形空間
3 位置決め部材
3a ガイドピン
3b ガイド孔
4 クランプ装置
4a ベース
4b 緩衝材
4c 型支持板
4d 支持部材
4e トグルクランプ
4f 型押え枠
4g、4h ストッパ
5 材料樹脂
6 樹脂注入機
7 紫外線硬化装置
7a 外ケース
7b 紫外線ランプ
8 ブランク材
8A 平坦化されたブランク材
9 ブランク材から切り出された爪チップ
10 成形板
11 完成品のつけ爪
12 トムソン刃
13 受けパッド
14 トムソン刃設置点
15 盗み部
16 ブランク材のセット溝
17 ベース盤
18 押圧具

Claims (8)

  1. 各々が透明又は半透明の材料で形成された雄型(1a)と雌型(1b)間に、製造目的のつけ爪よりも大サイズで幅方向と長手方向の2方向に湾曲したブランク材成形空間(2)を備える成形型(1)を使用し、前記雌型(1b)のブランク材成形空間に形状記憶効果を有する光硬化性の材料樹脂(5)を注入する第1工程、
    前記雄型(1a)と雌型(1b)を組み合わせ、その状態を保持して成形型(1)の外部から前記ブランク材成形空間(2)内の材料樹脂(5)に紫外線を照射してその樹脂を硬化させる第2工程、
    材料樹脂が硬化して出来たブランク材(8)を成形型から取り出し、熱を加えて成形板(10)により平坦に成形する第3工程、
    平坦なブランク材から目的の形状、サイズを有する爪チップ(9)を切り出す第4工程、
    前記爪チップ(9)を形状記憶効果を利用して湾曲状態に復元させて完成品にする第5工程を経るつけ爪の製造方法。
  2. 前記第4工程での爪チップ(9)の切り出しをトムソン刃を有する切抜き装置を用いて行う請求項1に記載のつけ爪の製造方法。
  3. 前記切り抜き装置として、前記ブランク材(8)を支えるゴム製の、トムソン刃(12)の設置点(14)の内側に材料ゴムの除去された盗み部(15)を有する受けパッドを具備したものを用いる請求項2に記載のつけ爪の製造方法。
  4. 第3工程を経て得られた平坦なブランク材(8)又は第4工程において平坦なブランク材から切り出された爪チップ(9)に対して印刷による装飾を施し、装飾後のブランク材又は爪チップを完成品に仕上げる請求項1〜請求項3のいずれかに記載のつけ爪の製造方法。
  5. 第3工程でのブランク材(8)の平坦化を、ブランク材(8)の裏面に成形板の表面の凹凸が転写されるように行う請求項1〜請求項4のいずれかに記載のつけ爪の製造方法。
  6. 前記成形型(1)として、前記ブランク材成形空間(2)を同一型に複数設けたものを利用する請求項1〜請求項5のいずれかに記載のつけ爪の製造方法。
  7. 前記成形型(1)として、ポリプロピレンで形成されたものを用いる請求項1〜請求項6のいずれかに記載のつけ爪の製造方法。
  8. 前記材料樹脂(5)として、アクリル酸エステル、ウレタンアクリレート、シリカ、アルミナ及び光反応開始剤の溶解分散混合物を用いる請求項1〜請求項7のいずれかに記載のつけ爪の製造方法。
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