以下、本発明の実施の形態につき、図面を参照して具体的に説明する。
<第1実施形態>
図1〜図25を用いて、本発明の第1実施形態について説明する。
図1は、本実施形態のフォトインタラプタの実装構造を示す断面図である。
図1に示すフォトインタラプタの実装構造800は、フォトインタラプタ100と、実装基板871と、ハンダ層872と、を備える。
実装基板871は、たとえばプリント配線基板である。実装基板871は、たとえば、絶縁基板と、当該絶縁基板に形成されたパターン電極(図示略)とを含む。フォトインタラプタ100は実装基板871に搭載されている。フォトインタラプタ100と、実装基板871との間には、ハンダ層872が介在している。ハンダ層872は、フォトインタラプタ100と実装基板871とを接合している。
図2は、本実施形態のフォトインタラプタを示す斜視図である。図3は、本実施形態のフォトインタラプタを示す平面図である。図4は、図3に示すフォトインタラプタの一部の構成を透過して示す平面図である。図5は、図4から受光側樹脂部と発光側樹脂部と遮光膜と透光樹脂部とを省略した平面図である。図6は、本実施形態のフォトインタラプタを示す正面図である。図7は、図6に示すフォトインタラプタの左側面図である。図8は、図6に示すフォトインタラプタの右側面図である。図9は、図3、図4のIX−IX線に沿う断面図である。図10は、図3、図4のX−X線に沿う断面図である。図11は、図3、図4のXI−XI線に沿う断面図である。図12は、図3、図4のXII−XII線に沿う断面図である。図13は、図6に示すフォトインタラプタの底面図である。なお、図1には、図3、図4のI−I線に沿うフォトインタラプタの断面を示している。
これらの図に示すフォトインタラプタ100は、基材1と、発光素子21と、受光素子22と、受光側樹脂部3と、発光側樹脂部4と、透光樹脂部51(図3、図4参照、図3、図4以外では適宜省略)と、遮光膜6と、複数の(2本の)ワイヤ79と、を備える。図2〜図4、図6〜図8においては、遮光膜6から露出している部分を、ハッチングを付すことにより示している。図9においては、受光側隆起部34(後述)に付したハッチングは、遮光膜6から露出していることを表しており、基材1に付したハッチングは、断面であることを示している。同様に、図10においては、発光側隆起部44(後述)に付したハッチングは、遮光膜6から露出していることを表しており、基材1に付したハッチングは、断面であることを示している。図11、図12に付したハッチングは、断面であることを示している。
フォトインタラプタ100は透過型フォトインタラプタである。すなわちフォトインタラプタ100は、受光側樹脂部3と発光側樹脂部4との間に遮蔽部材811(図1参照)が有るか否かを検出する。
図1、図3〜図5等に示すように、基材1は、基板11と、主面電極12と、裏面電極13と、連絡電極14と、を含む。
基板11は絶縁性材料よりなる。このような絶縁性材料は、たとえば、樹脂もしくはセラミックである。前記樹脂としては、たとえば、ガラスエポキシ樹脂や、ビスマレイミドートリアジン樹脂、もしくは、ポリフェニレンエーテル(PPE)樹脂が挙げられる。前記セラミックとしては、たとえば、アルミナ、もしくは、窒化アルミニウムが挙げられる。基板11は、主面111と、裏面112と、4つの側面113と、を有する。主面111および裏面112は互いに反対側を向く。主面111は、基材1の厚さ方向Zのうちの一方である方向Z1を向く。裏面112は、方向Z1とは反対方向の方向Z2を向く。各側面113は、方向Zに直交するいずれかの方向(本実施形態では、方向Xもしくは方向Y)を向く。4つの側面113は互いに異なる方向を向く。各側面113は、主面111、裏面112につながる。4つの側面113のうちの隣接する2つは、互いにつながる。主面111、裏面112、および4つの側面113はいずれも平坦である。方向X,Y,Zは互いに直交する。
主面電極12は主面111に形成されている。図5に示すように、主面電極12は、受光側ダイパッド121と、受光側ワイヤボンディングパッド122と、発光側ダイパッド124と、発光側ワイヤボンディングパッド125と、を有する。
受光側ダイパッド121および受光側ワイヤボンディングパッド122は、主面111のうちの方向X2側に位置している。受光側ダイパッド121の平面視の面積は、受光側ワイヤボンディングパッド122の平面視の面積よりも大きい。受光側ダイパッド121および受光側ワイヤボンディングパッド122は、方向Yに互いに離間している。
発光側ダイパッド124および発光側ワイヤボンディングパッド125は、主面111のうちの方向X1側に位置している。発光側ダイパッド124の平面視の面積は、発光側ワイヤボンディングパッド125の平面視の面積よりも大きい。発光側ダイパッド124および発光側ワイヤボンディングパッド125は、方向Yに互いに離間している。
なお、基材1が、主面電極12上に形成されたレジスト層(図示略)を含んでいてもよい。
図13に示すように、裏面電極13は裏面112に形成されている。裏面電極13は、複数の(本実施形態においては4つの)実装パッド131を有する。本実施形態では、各実装パッド131は矩形状である。図1に示すように、フォトインタラプタ100が実装基板871に実装された状態において、実装パッド131と実装基板871との間には、ハンダ層872が介在している。実装パッド131と実装基板871とに、ハンダ層872が直接接している。
図4〜図6、図13に示す各連絡電極14は、主面電極12および裏面電極13のいずれにもつながっている。各連絡電極14は主面電極12および裏面電極13を導通させている。具体的には、各連絡電極14は、主面電極12のうちの4つのパッド(受光側ダイパッド121、受光側ワイヤボンディングパッド122、発光側ダイパッド124、および発光側ワイヤボンディングパッド125)のいずれか一つと、4つの実装パッド131のいずれか一つと、を導通させている。本実施形態においては、各連絡電極14は、基板11を主面111から裏面112に貫通している。図5、図13に示すように、各連絡電極14は、XY平面視において、主面電極12および裏面電極13のいずれにも重なっている。
図1、図4〜図6、図8、図10、図12に示す発光素子21は、LEDチップである。発光素子21はたとえば赤外光を発する。発光素子21は基材1に配置されている。図5に示すように、具体的には、発光素子21は、発光側ダイパッド124に配置されている。発光素子21は、導電性の接着層(図示略)を経由して、発光側ダイパッド124に導通している。発光素子21と発光側ワイヤボンディングパッド125とには、2つのワイヤ79のうちの一つがボンディングされている。これにより、発光素子21と発光側ワイヤボンディングパッド125とが導通している。
図1、図4〜図7、図9、図11に示す受光素子22は、受光した光を、当該光の量に応じた電気信号に変換する。本実施形態においては、受光素子22は、受光した赤外光を、当該赤外光の量に応じた電気信号に変換する。受光素子22は、フォトトランジスタやフォトダイオードである。受光素子22は、基材1に配置されている。図5に示すように、具体的には、受光素子22は、受光側ダイパッド121に配置されている。受光素子22は、導電性の接着層(図示略)を経由して、受光側ダイパッド121に導通している。受光素子22のXY平面視の面積は、発光素子21の平面視の面積よりも大きい場合が多い。図5に示すように、受光素子22は受光面221を有する。本実施形態において、受光面221は、矩形状である。受光面221は矩形状に限られず、矩形の一つの角が欠落した形状であってもよい。受光素子22と受光側ワイヤボンディングパッド122とには、2つのワイヤ79のうちの一つがボンディングされている。これにより、受光素子22と受光側ワイヤボンディングパッド122とが導通している。
図1に示すように、受光側樹脂部3は受光素子22を覆っている。受光側樹脂部3は基材1に直接接する。具体的には、受光側樹脂部3は、基板11の主面111に配置されている。受光側樹脂部3は、透明であり、透光性を有する。本実施形態において受光側樹脂部3は、可視光から赤外光までの波長域の光を透過させる。受光側樹脂部3は、たとえば、エポキシ系の樹脂、もしくは、アクリル系の樹脂よりなる。受光側樹脂部3は光入射面38を有する。
図1に示すように、発光側樹脂部4は発光素子21を覆っている。発光側樹脂部4は基材1に直接接する。具体的には、発光側樹脂部4は、基板11の主面111に配置されている。発光側樹脂部4は、透明であり、透光性を有する。本実施形態において発光側樹脂部4は、可視光から赤外光までの波長域の光を透過させる。発光側樹脂部4はたとえばエポキシ系の樹脂よりなる。発光側樹脂部4は光出射面48を有する。
図1に示すように、受光側樹脂部3および発光側樹脂部4は、空隙59を介して互いに離間している。すなわち、空隙59は受光側樹脂部3および発光側樹脂部4に挟まれている。受光側樹脂部3および発光側樹脂部4が離間している方向は、基材1の広がる平面に含まれる方向(本実施形態では方向X)に一致している。以下、受光側樹脂部3および発光側樹脂部4について詳細に説明する。
まず、受光側樹脂部3について説明する。受光側樹脂部3は、受光側基部31(図1〜図4、図6、図7、図9、図11参照)と、受光側突出部32(図1〜図4、図6、図9参照)と、受光側隆起部34(図1〜4、図6、図9参照)と、を含む。
受光側基部31は、基材1に接し且つ受光素子22を覆っている。受光側基部31の一部は、XY平面視において受光素子22に重なっている。図2、図3によく表れているように、受光側基部31は、受光側基部側面311と、受光側基部外面313,314,315,316,317と、を有する。受光側基部側面311、および、受光側基部外面313,314,315,316,317はいずれも、平坦である。
受光側基部側面311は、発光側樹脂部4の位置する側(方向X1側)を向く。受光側基部外面313は、発光側樹脂部4の位置するのとは反対側(方向X2側)を向く。各受光側基部外面314は、方向Yのいずれか一方側を向く。各受光側基部外面315は、受光側基部外面313と受光側基部外面314とにつながる。受光側基部外面313,314,315はいずれも、基材1に接している。各受光側基部外面313,314,315は、基材1に対しほぼ直立している。すなわち、各受光側基部外面313,314,315は、方向Zに対しわずかに傾斜しているものの、方向Zに対しほとんど傾斜していない。各受光側基部外面313,314,315が方向Zに対しわずかに傾斜しているのは、受光側樹脂部3’(後述)を形成するための金型を受光側樹脂部3’から抜けやすくするためである。
受光側基部外面316は、受光側基部外面313につながっている。受光側基部外面316は、基材1から離れるにつれて発光側樹脂部4に近づくように、受光側基部外面313に対し傾斜している。受光側基部外面316が受光側基部外面313に対しこのように傾斜していることにより、光入射面38から受光側樹脂部3に入射した光は、受光側基部外面316にて反射したのち、受光素子22に向かって進みやすくなる。図4によく表れているように、受光側基部外面316は、XY平面視において、受光素子22と重なる。各受光側基部外面317は、受光側基部外面314,315,316のいずれにもつながる。
受光側突出部32は、発光側樹脂部4の位置する側(方向X1側)に、受光側基部31から突出している。受光側突出部32は基材1に接している。本実施形態では、方向Yにおいて、受光側突出部32の寸法は、受光素子22の寸法より大きい。更に、図9に示すように、方向X視(YZ平面視)において、受光側突出部32は、受光素子22の全体に重なっている。
図3、図6、図9によく表れているように、受光側突出部32は、受光側突出部側面321と、2つの受光側突出部外面322と、受光側連絡面326と、を有する。受光側突出部側面321、2つの受光側突出部外面322、および、受光側連絡面326はいずれも、平坦である。
図6に示すように、受光側突出部側面321は、発光側樹脂部4の位置する側(方向X1側)を向く。受光側突出部側面321は基材1に接する。受光側突出部側面321は、基材1から離れるにつれて、発光側樹脂部4の位置する側とは反対側(方向X2側)に向かうように、基材1の厚さ方向Zに対し傾斜している。厚さ方向Zに対する受光側突出部側面321の傾斜角は、厚さ方向Zに対する受光側基部外面313の傾斜角より大きいことが好ましい。厚さ方向Zに対する受光側突出部側面321の傾斜角は、0度より大きく且つ30度以下であることが好ましい。
図3、図9に示すように、各受光側突出部外面322は、方向Y1もしくは方向Y2を向く。本実施形態において各受光側突出部外面322は、受光側基部外面314と面一となっている。受光側突出部外面322は受光側基部外面314と面一になっている必要は必ずしもない。受光側突出部外面322は、XY平面視において、受光側基部外面314よりも基材1の中心側に位置していてもよい。
図3、図6、図9に示す受光側連絡面326は方向Z1を向く。受光側連絡面326は、受光側突出部側面321と受光側基部31とにつながっている。具体的には、受光側連絡面326は、受光側突出部側面321と、受光側突出部外面322と、受光側基部側面311と、につながっている。
図1、図3、図6、図9に示す受光側隆起部34は、発光側樹脂部4の位置する側(方向X1側)に、受光側基部31から隆起している。本実施形態においては、受光側隆起部34は、基材1から離間した位置に配置されている。本実施形態においては更に、受光側隆起部34は、受光側連絡面326から隆起している。
図1、図6、図9に示すように、受光側隆起部34は、上述の光入射面38を構成している。本実施形態においては、光入射面38は、第1入射部381と第2入射部382とを有する。第1入射部381および第2入射部382は平坦であることが好ましい。ただし、第1入射部381および第2入射部382が平坦でなく、わずかな凹凸面であってもよい。第1入射部381は発光側樹脂部4の位置する側(方向X1側)を向く。第2入射部382は、第1入射部381の向く方向とは異なる方向を向く。本実施形態においては、第2入射部382は、基材1の厚さ方向Zのうち基材1から受光側樹脂部3に向かう方向(方向Z1)を向く。
次に、発光側樹脂部4について説明する。本実施形態では、発光側樹脂部4は、YZ平面に対して、受光側樹脂部3について対称な形状である。ただし、発光側樹脂部4は、YZ平面に対して、受光側樹脂部3について対称な形状でなくてもよい。
発光側樹脂部4は、発光側基部41(図1〜図4、図6、図8、図10、図12参照)と、発光側突出部42(図1〜図4、図6、図10参照)と、発光側隆起部44(図1〜図4、図6、図10参照)と、を含む。
発光側基部41は、基材1に接し且つ発光素子21を覆っている。発光側基部41の一部は、XY平面視において発光素子21に重なっている。図2、図3によく表れているように、発光側基部41は、発光側基部側面411と、発光側基部外面413,414,415,416,417と、を有する。発光側基部側面411、および、発光側基部外面413,414,415,416,417はいずれも、平坦である。
発光側基部側面411は、受光側樹脂部3の位置する側(方向X2側)を向く。そして、発光側基部側面411は、空隙59および後述の遮光膜6を挟んで、受光側基部側面311と対向している。発光側基部外面413は、受光側樹脂部3の位置するのとは反対側(方向X1側)を向く。各発光側基部外面414は、方向Yのいずれか一方側を向く。各発光側基部外面415は、発光側基部外面413と発光側基部外面414とにつながる。発光側基部外面413,414,415はいずれも、基材1に接している。各発光側基部外面413,414,415は、基材1に対しほぼ直立している。すなわち、各発光側基部外面413,414,415は、方向Zに対しわずかに傾斜しているものの、方向Zに対しほとんど傾斜していない。各発光側基部外面413,414,415が方向Zに対しわずかに傾斜しているのは、発光側樹脂部4’(後述)を形成するための金型を発光側樹脂部4’から抜けやすくするためである。
発光側基部外面416は、発光側基部外面413につながっている。発光側基部外面416は、基材1から離れるにつれて受光側樹脂部3に近づくように、発光側基部外面413に対し傾斜している。発光側基部外面416が発光側基部外面413に対しこのように傾斜していることにより、発光素子21から放たれた光は、発光側基部外面416にて反射したのち、光出射面48に向かって進みやすくなる。図4によく表れているように、発光側基部外面416は、XY平面視において、発光素子21と重なる。各発光側基部外面417は、発光側基部外面414,415,416のいずれにもつながる。
発光側突出部42は、受光側樹脂部3の位置する側(方向X2側)に、発光側基部41から突出している。発光側突出部42は基材1に接している。本実施形態では、方向X視(YZ平面視)において、発光側突出部42は、発光素子21の全体に重なっている。
図3、図6、図10によく表れているように、発光側突出部42は、発光側突出部側面421と、2つの発光側突出部外面422と、発光側連絡面426と、を有する。発光側突出部側面421、2つの発光側突出部外面422、および、発光側連絡面426はいずれも、平坦である。
図6に示すように、発光側突出部側面421は、受光側樹脂部3の位置する側(方向X2側)を向く。そして、発光側突出部側面421は、空隙59および後述の遮光膜6を挟んで、受光側突出部側面321と対向している。発光側突出部側面421は基材1に接する。発光側突出部側面421は、基材1から離れるにつれて、受光側樹脂部3の位置する側とは反対側(方向X1側)に向かうように、基材1の厚さ方向Zに対し傾斜している。厚さ方向Zに対する発光側突出部側面421の傾斜角は、厚さ方向Zに対する発光側基部外面413の傾斜角より大きいことが好ましい。厚さ方向Zに対する発光側突出部側面421の傾斜角は、0度より大きく且つ30度以下であることが好ましい。
図3、図10に示すように、各発光側突出部外面422は、方向Y1もしくは方向Y2を向く。本実施形態において各発光側突出部外面422は、発光側基部外面414と面一となっている。発光側突出部外面422は発光側基部外面414と面一になっている必要は必ずしもない。発光側突出部外面422は、XY平面視において、発光側基部外面414よりも基材1の中心側に位置していてもよい。
図3、図6、図10に示す発光側連絡面426は方向Z1を向く。発光側連絡面426は、発光側突出部側面421と発光側基部41とにつながっている。具体的には、発光側連絡面426は、発光側突出部側面421と、発光側突出部外面422と、発光側基部側面411と、につながっている。
図1,図3、図6、図10に示す発光側隆起部44は、受光側樹脂部3の位置する側(方向X2側)に、発光側基部41から隆起している。本実施形態においては、発光側隆起部44は、基材1から離間した位置に配置されている。本実施形態においては更に、発光側隆起部44は、発光側連絡面426から隆起している。
図1に示すように、発光側隆起部44は、上述の光出射面48を構成している。光出射面48は空隙59を挟んで光入射面38に対向している。光出射面48と光入射面38とは対向していることが好ましいが、これに限定されず、方向X視において、光出射面48と光入射面38とが重なっていなくてもよい。本実施形態においては、光出射面48は、第1出射部481と第2出射部482とを有する。第1出射部481および第2出射部482は平坦であることが好ましい。ただし、第1出射部481および第2出射部482が平坦でなく、わずかな凹凸面であってもよい。第1出射部481は受光側樹脂部3の位置する側(方向X2側)を向く。第2出射部482は、第1出射部481の向く方向とは異なる方向を向く。本実施形態においては、第2出射部482は、基材1の厚さ方向Zのうち基材1から発光側樹脂部4に向かう方向(方向Z1)を向く。
図3、図4に示す各透光樹脂部51は、受光側樹脂部3もしくは発光側樹脂部4につながっている。図14に示すように、各透光樹脂部51は、側面113と面一の端面511を有する。
図1によく表れているように、遮光膜6は、受光側樹脂部3および発光側樹脂部4を覆っている。本実施形態においては更に、遮光膜6は基材1および透光樹脂部51を覆っている(図14参照)。図1、図11、図12に示すように、遮光膜6は、基板11の主面111の端縁(主面111と側面113との境界)まで至っている。遮光膜6は可視光および赤外光のいずれをも透過させない。このような遮光膜6は、たとえば、黒色または灰色である。遮光膜6は、たとえば、ブラックレジスト、エポキシ樹脂、金属酸化物(Fe203,Cr2O3)、もしくは、金属(AlとTiとの合金,Ag,Au,Pd,Ni)よりなる。その他に、遮光膜6は、CやSiO2よりなっていてもよい。遮光膜6からは、
光出射面48および光入射面38のいずれもが露出している。本実施形態において、遮光膜6は、0.01〜100μmの厚さである。本実施形態においては更に、遮光膜6は全て、0.01〜100μmの厚さである。
図1〜図4、図6〜図12に示すように、遮光膜6は、受光側被覆部61と、発光側被覆部62と、基材被覆部63とを含む。
受光側被覆部61は、受光側樹脂部3を覆っている。具体的には、受光側被覆部61は、受光側基部31と、受光側突出部32と、受光側隆起部34(の一部)と、を覆っている。受光側被覆部61からは光入射面38が露出している。更に具体的には、受光側被覆部61は、受光側基部側面311と、受光側基部外面313〜317と、受光側突出部側面321と、受光側突出部外面322と、受光側連絡面326と、を覆っている。本実施形態においては、受光側被覆部61は全て、0.01〜100μmの厚さである。
発光側被覆部62は、発光側樹脂部4を覆っている。具体的には、発光側被覆部62は、発光側基部41と、発光側突出部42と、発光側隆起部44(の一部)と、を覆っている。発光側被覆部62からは光出射面48が露出している。更に具体的には、発光側被覆部62は、発光側基部側面411と、発光側基部外面413〜417と、発光側突出部側面421と、発光側突出部外面422と、発光側連絡面426と、を覆っている。本実施形態においては、発光側被覆部62は全て、0.01〜100μmの厚さである。
発光側被覆部62のうち、発光側突出部側面421を覆う部位は、受光側被覆部61のうち、受光側突出部側面321に対向している。上述のように、発光側突出部側面421は、空隙59および遮光膜6を挟んで、受光側突出部側面321と対向している。そのため、発光側突出部側面421を覆う部位は、空隙59を挟んで、受光側被覆部61のうち、受光側突出部側面321に対向している。
基材被覆部63は、基材1を覆い且つ空隙59に臨む部位を有する。図1に示すように、基材被覆部63に対して、光出射面48および光入射面38はいずれも、基材1の厚さ方向Zにおいて離間している。光出射面48と基材被覆部63とがある程度離間している方が、遮蔽部材811を光出射面48と光入射面38との間により確実に位置させることができるため、好ましい。同様に、光入射面38と基材被覆部63とがある程度離間している方が、遮蔽部材811を光出射面48と光入射面38との間により確実に位置させることができるため、好ましい。本実施形態においては、基材被覆部63は全て、0.01〜100μmの厚さである。基材被覆部63は、基板11の主面111が向く方向と同一方向を向く表面を有する。発光素子21は、基板11の主面111が向く方向と同一方向を向く頂面を有する。基材被覆部63の前記表面は、発光素子21の前記頂面よりも、基板11の主面111に近接している。
次に、フォトインタラプタ100の使用方法について説明する。
図1に示すように、フォトインタラプタ100の稼働時には、発光素子21から赤外光L11が放たれる。発光素子21から放たれた赤外光L11は、発光側樹脂部4内において発光側基部外面413〜417にて反射するなどしたのちに、光出射面48に向かう。そして、赤外光L11は、光出射面48から空隙59に出射される。光出射面48と光入射面38との間に遮蔽部材811が無い場合、光出射面48から出射した赤外光L11は、空隙59を通過して光入射面38に至る。光入射面38から受光側樹脂部3に入射した赤外光L11は、受光側樹脂部3内において受光側基部外面313〜317にて反射するなどしたのちに、受光素子22に受光される。受光素子22は受光量に応じて、起電力を生じて信号を出力する。そして、この出力値があるしきい値を上回ることにより、フォトインタラプタ100外の検出回路(図示略)によって、光出射面48と光入射面38との間に遮蔽部材811が無い、と判断される。一方、光出射面48と光入射面38との間に遮蔽部材811がある場合、光出射面48から出射した赤外光L11の光入射面38への進行が、遮蔽部材811に遮られる。そのためこの場合、赤外光L11は光入射面38に至らない。このとき、受光素子22は、発光素子21由来の赤外光L11を受光せず、受光素子22の出力値は、前記のしきい値を上回らない。この場合、前記の検出回路によって、光出射面48と光入射面38との間に遮蔽部材811がある、と判断される。フォトインタラプタ100はこのようにして使用され、光出射面48と光入射面38との間に遮蔽部材811がある否かの情報を得ることができる。
次に、フォトインタラプタ100の製造方法について説明する。なお、以下の説明では、前記と同一もしくは類似の構成については前記と同一の符号を付し、説明を適宜省略する。
まず、図15、図16に示すように、基材1’を用意する。基材1’は、基板と、主面電極と、複数の連絡電極と、裏面電極と、を含む。基材1’はのちに、上述の基材1となるものである。次に、同図に示すように、基材1’に複数の発光素子21および複数の受光素子22を配置する。次に、同図に示すように、複数の発光素子21のいずれか一つと、基材1’における主面電極とに、ワイヤ79をそれぞれボンディングする。同様に、複数の受光素子22のいずれか一つと、基材1’における主面電極とに、ワイヤ79をそれぞれボンディングする。
次に、図17、図18に示すように、透光樹脂体89を形成する。透光樹脂体89は、金型を用いたモールド工程を経ることにより形成される。具体的には、透光樹脂体89を形成する工程においては、受光側樹脂部3’および発光側樹脂部4’を形成する。受光側樹脂部3’は受光素子22を覆っている。受光側樹脂部3’を形成する工程においては、上述の受光側基部31と、受光側基部31から隆起する受光側隆起部34’を形成する。同様に、発光側樹脂部4’を形成する工程においては、上述の発光側基部41と、発光側基部41から隆起する発光側隆起部44’を形成する。受光側樹脂部3’および発光側樹脂部4’は同時に形成されることが好ましい。
透光樹脂体89を形成するための金型(図示略)と、基材1’との間には、樹脂材が流れる流路が形成されている。この流路を樹脂材が流れることにより、受光側樹脂部3’や発光側樹脂部4’に、樹脂材が充填される。なお、当該流路に充填された樹脂材が硬化したものが、透光樹脂部51’(図17参照)となる。
次に、図19、図20に示すように、遮光膜6’を形成する。遮光膜6’を形成する工程においては、表面処理技術を用いる。表面処理技術としては、たとえば、塗装、印刷、蒸着、イオンプレーティング、スパッタリング、およびメッキが挙げられる。遮光膜6’を形成するための塗料を透光樹脂体89に塗布した後に、スピンコートを行ってもよい。遮光膜6’によって、基材1’および透光樹脂体89(すなわち受光側樹脂部3’および発光側樹脂部4’)が覆われる。更に、遮光膜6’は、基材1’のうち、受光側樹脂部3’および発光側樹脂部4’に挟まれた領域にも形成される。基材1’のうち、受光側樹脂部3’および発光側樹脂部4’に挟まれた領域に形成された遮光膜6’は、のちに基材被覆部63となる。
次に、図21、図22に示すように、光入射面38および光出射面48を形成する。光入射面38および光出射面48を形成するには、たとえば、透光樹脂体89の一部と遮光膜6’の一部とを一括して除去する。具体的には、遮光膜6’の一部と、受光側隆起部34’の一部と、を一括して除去する。これにより、受光側樹脂部3の一部が遮光膜6’から露出する。受光側樹脂部3の遮光膜6’から露出している部分は、上述の光入射面38である。同様に、遮光膜6’の一部と、発光側隆起部44’の一部と、を一括して除去する。これにより、発光側樹脂部4の一部が遮光膜6’から露出する。発光側樹脂部4の遮光膜6’から露出している部分は、上述の光出射面48である。
透光樹脂体89の一部と遮光膜6’の一部とを一括して除去するには、たとえば、ダイシングブレード886を用いる。本実施形態においては、図22の受光側隆起部34’における上側の部位から、下側の部位まで、受光側隆起部34’を徐々に削ることにより、受光側隆起部34’の一部と遮光膜6’の一部とを一括して除去する。同様に、図22の発光側隆起部44’における上側の部位から、下側の部位まで、発光側隆起部44’を徐々に削ることにより、発光側隆起部44’の一部と遮光膜6’の一部とを一括して除去する。透光樹脂体89の一部と遮光膜6’の一部とを一括して除去するには、レーザを用いてもよい。
図22に示した方法とは異なり、遮光膜6’の形成、および、光入射面38および光出射面48の形成は、次のように行ってもよい。図23に示すように、遮光膜6’を形成する際に、透光樹脂体89のうち、光出射面48となるべき部位および光入射面38となるべき部位に、治具887を当接させる。透光樹脂体89のうち、遮光膜6’を形成する際に治具887が当接していた部位には、遮光膜6’が形成されない。このようにして、遮光膜6’を形成するのと同時に、光入射面38および光出射面48を形成することができる。
図22や図23に示した方法とは異なり、遮光膜6’の形成、および、光入射面38および光出射面48の形成は、フォトマスクを用いた印刷により行ってもよい。
次に、図24、図25に示すように、切断面791に沿って、基材1’と、透光樹脂部51’と、遮光膜6’と、を一括して、ダイシングブレード(図示略)を用いて切断する。これにより、図1等に示したフォトインタラプタ100が複数製造される。基材1’が切断面791に沿って切断されることにより、基板11に、上述の側面113が形成される。透光樹脂部51’が切断面791に沿って切断されることにより、上述の端面511が形成される。
次に、本実施形態の作用効果について説明する。
本実施形態においては、表面処理技術を用いて、遮光膜6’を形成している。これにより、フォトインタラプタ100には、受光側樹脂部3および発光側樹脂部4を覆う遮光膜6が形成される。遮光膜6は、表面処理技術を用いて形成されたものであるから、従来技術の説明にて述べた、樹脂成形された不透明のキャップ体と比べて、相当薄く形成される。遮光膜6が0.01〜100μmの厚さであるのは、遮光膜6’が表面処理技術を用いて形成された所以である。遮光膜6を薄く形成できると、遮光膜6の占める体積を小さくできる。遮光膜6の占める体積を小さくできることにより、フォトインタラプタ100の小型化を図ることができる。
基板に透明樹脂(一次モールド樹脂)をモールドによって形成し、透明樹脂の上に遮光樹脂(二次モールド樹脂)をモールドによって形成する従来の構成では、基板と二次モールド樹脂との接着力が弱いので、二次モールド樹脂が基板ないし一次モールド樹脂から脱落するおそれがある。一方、本実施形態では、透明樹脂(受光側樹脂部3’および発光側樹脂部4’)に対して遮光膜6’を表面処理により形成しているため、従来の二次モールド樹脂に対応する部分(遮光膜6)が脱落することを抑制できる。そのため、歩留まりを向上させることができる。従来の構成において、基板はたとえばガラスエポキシ樹脂よりなり、一次モールド樹脂はエポキシ樹脂よりなり、二次モールド樹脂はPPS(ポリフェニレンスルファイド)またはLCP(液晶ポリマー)よりなる。
本実施形態においては、遮光膜6は、基材1を覆い且つ空隙59に臨む基材被覆部63を有する。光出射面48および光入射面38は、いずれも、基材1の厚さ方向Zにおいて、基材被覆部63に対し離間している。上述のように遮光膜6は薄いから、基材被覆部63も薄い。そのため、本実施形態の構成によると、光入射面38と基材被覆部63との方向Zにおける距離を大きく確保しつつ、光入射面38と基材1との方向Zにおける距離を小さくすることができる。すなわち、遮蔽部材811の挿入代を確保しつつ、方向Zにおけるフォトインタラプタ100の寸法を小さくすることができる。同様に、光出射面48と基材被覆部63との方向Zにおける距離を大きく確保しつつ、光出射面48と基材1との方向Zにおける距離を小さくすることができる。すなわち、遮蔽部材811の挿入代を確保しつつ、方向Zにおけるフォトインタラプタ100の寸法を小さくすることができる。
遮蔽部材811の挿入代を確保できると、遮蔽部材811によって、光出射面48から出射した赤外光L11が光入射面38に入射することを、より確実に防止できる。これにより、光出射面48と光入射面38との間に遮蔽部材811がある場合に、光入射面38を経由して受光素子22に不要な赤外光L11が入射することを抑制できる。これにより、フォトインタラプタ100による検出精度の向上が可能となる。
本実施形態においては、受光側樹脂部3は、発光側樹脂部4の位置する側に受光側基部31から突出する受光側突出部32を含む。受光側突出部32は、基材1に接する。このような構成によると、受光素子22を受光側基部31もしくは受光側突出部32によって覆うことができる。そのため、受光素子22を発光側樹脂部4に対しより近接した位置に配置することができる。よって、基材1の方向X2側における、受光素子22を配置すべきスペースを削減できる。これにより、基材1の方向X2側の端部を、発光側樹脂部4に、より近づけることができる。このことにより、基材1の方向Xの寸法を小さくすることができるため、フォトインタラプタ100の小型化を図ることができる。
本実施形態においては、受光側突出部側面321は、基材1から離れるにつれて発光側樹脂部4の位置する側とは反対側に向かうように、基材1の厚さ方向Zに対し傾斜している。このような構成によると、受光素子22を受光側基部31もしくは受光側突出部32によって覆う構成を採用することにより受光側突出部32の根元部分が内側に突出して受光側突出部32と発光側突出部42との間が狭くなったとしても、受光側突出部側面321における方向Z1側の部位と発光側樹脂部4との距離を確保することができる。受光側突出部側面321と発光側樹脂部4との距離を確保できることは、方向Xにおける寸法の比較的大きい遮蔽部材811の有無をフォトインタラプタ100が検出することが可能となる点において好ましい。
本実施形態においては、光入射面38を形成する工程にて、遮光膜6’の一部および受光側隆起部34’の一部を除去している。このような方法は、遮光膜6’のみを除去するのではないため、行うことが容易である。同様に、光出射面48を形成する工程にて、遮光膜6’の一部および発光側隆起部44’の一部を除去している。このような方法は、遮光膜6’のみを除去するのではないため、行うことが容易である。
<第1変形例>
次に、図26〜図28を用いて、本実施形態の第1変形例について説明する。
図26は、本実施形態の第1変形例のフォトインタラプタを示す平面図(一部構成透視化)である。図27は、図26から受光側樹脂部と発光側樹脂部と遮光膜と透光樹脂部とを省略した平面図である。図28は、図26に示すフォトインタラプタの底面図である。
これらの図に示すフォトインタラプタ101は、基材1と、発光素子21と、受光素子22と、受光側樹脂部3と、発光側樹脂部4と、透光樹脂部51と、遮光膜6と、複数のワイヤ79と、を備える。基材1および透光樹脂部51を除き、フォトインタラプタ101における、発光素子21、受光素子22、受光側樹脂部3、発光側樹脂部4、遮光膜6、および複数のワイヤ79の各構成は、上述のフォトインタラプタ100と同様であるから、説明を省略する。
基材1は、基板11と、主面電極12と、裏面電極13と、連絡電極14と、を含む。
基板11には複数のコーナー溝118が形成されている。各コーナー溝118は、XY平面視において基板11の角に位置している。コーナー溝118は、2つの側面113の間に位置している。
図26、図27に示すように、主面電極12は、複数の連絡配線部126および複数の四半環状部127を更に有する。各四半環状部127は、主面111のうちコーナー溝118とつながる部分の近傍に形成されている。各連絡配線部126は、帯状であり、複数の四半環状部127のいずれか一つと、主面電極12のうちの4つのパッド(受光側ダイパッド121、受光側ワイヤボンディングパッド122、発光側ダイパッド124、発光側ワイヤボンディングパッド125)のいずれか一つとに、つながっている。各連絡配線部126は、XY平面視において、受光側樹脂部3もしくは発光側樹脂部4から延び出ている。
図28に示すように、裏面電極13は、複数の連絡配線部136および複数の四半環状部137を更に有する。各四半環状部137は、裏面112のうちコーナー溝118とつながる部分の近傍に形成されている。各連絡配線部136は、帯状であり、複数の四半環状部137のいずれか一つと、4つの実装パッド131のいずれか一つとに、つながっている。
本変形例において各連絡電極14は、基板11を貫通していない。各連絡電極14は、複数のコーナー溝118のいずれか一つに形成されている。各連絡電極14は、複数の四半環状部127のいずれか一つと、複数の四半環状部137のいずれか一つと、につながっている。
各透光樹脂部51は、連絡配線部126および四半環状部127を覆っている。本変形例においても、各透光樹脂部51は遮光膜6に覆われている。
本変形例によると、フォトインタラプタ100に関して述べたのと同様の理由により、フォトインタラプタ101の小型化を図ることができる。
本変形例においては、遮光膜6は、基材1を覆い且つ空隙59に臨む基材被覆部63を有する。光出射面48および光入射面38は、いずれも、基材1の厚さ方向Zにおいて、基材被覆部63に対し離間している。このような構成によると、フォトインタラプタ100に関して述べたのと同様の理由により、方向Zにおけるフォトインタラプタ101の寸法を小さくすることができる。
本変形例においては、受光側樹脂部3は、発光側樹脂部4の位置する側に受光側基部31から突出する受光側突出部32を含む。受光側突出部32は、基材1に接する。このような構成によると、フォトインタラプタ100に関して述べたのと同様の理由により、フォトインタラプタ101の小型化を図ることができる。
本変形例においては、受光側突出部側面321は、基材1から離れるにつれて発光側樹脂部4の位置する側とは反対側に向かうように、基材1の厚さ方向Zに対し傾斜している。このような構成によると、受光素子22を受光側基部31もしくは受光側突出部32によって覆う構成を採用することにより受光側突出部32の根元部分が内側に突出して受光側突出部32と発光側突出部42との間が狭くなったとしても、受光側突出部側面321における方向Z1側の部位と発光側樹脂部4との距離を確保することができる。受光側突出部側面321と発光側樹脂部4との距離を確保できることは、方向Xにおける寸法の比較的大きい遮蔽部材811の有無をフォトインタラプタ101が検出することが可能となる点において好ましい。
本変形例においては、光入射面38を形成する工程にて、遮光膜6’の一部および受光側隆起部34’の一部を除去する。このような方法は、遮光膜6’のみを除去するのではないため、行うことが容易である。同様に、光出射面48を形成する工程にて、遮光膜6’の一部および発光側隆起部44’の一部を除去している。このような方法は、遮光膜6’のみを除去するのではないため、行うことが容易である。
<第2変形例>
次に、図29を用いて、本実施形態の第2変形例について説明する。
図29は、本実施形態の第2変形例のフォトインタラプタを示す断面図である。
同図に示すフォトインタラプタ102は、基材1と、発光素子21と、受光素子22と、受光側樹脂部3と、発光側樹脂部4と、透光樹脂部51と、遮光膜6と、複数のワイヤ79と、を備える。遮光膜6を除き、フォトインタラプタ102における、基材1、発光素子21、受光素子22、受光側樹脂部3、発光側樹脂部4、透光樹脂部51、および複数のワイヤ79の各構成は、上述のフォトインタラプタ100と同様であるから、説明を省略する。
本変形例における遮光膜6は、フォトインタラプタ100とは異なり、2層構造である。遮光膜6は2層構造であることを除き、フォトインタラプタ100と同様である。
遮光膜6は、第1層68および第2層69を含む。第1層68は、受光側樹脂部3および発光側樹脂部4に直接接する。第1層68は金属よりなる。このような金属としては、たとえば、アルミニウム、銀、金、銅、クロム、もしくは、スズが挙げられる。本実施形態では、第1層68は、アルミニウムである。第2層69は第1層68に積層されている。第2層69と、受光側樹脂部3ないし発光側樹脂部4との間に、第1層68が介在している。第2層69は、第1層68を構成する金属の酸化物よりなる。このような遮光膜6を形成するには、受光側樹脂部3および発光側樹脂部4上に、たとえば蒸着を用いて、金属層を形成する。次に、当該金属層の表面を酸化する。このようにして第1層68および第2層69を有する遮光膜6を形成することができる。第2層69は、第1層68を構成する金属の酸化物よりなるのではなく、たとえば、絶縁性の樹脂よりなっていてもよい。
このような構成によると、発光素子21から放たれた光が、発光側基部側面411、発光側基部外面413,414,415,416,417などを通過して発光側樹脂部4から遮光膜6に至ったとしても、遮光膜6に至った光は金属よりなる第1層68にて反射する。そして、第1層68にて反射した光を、発光側樹脂部4に進行させることができる。したがって、遮光膜6に至った光を遮光膜6にあまり吸収させることなく、発光素子21から放たれた光をより多く光出射面48に至らせることができる。発光素子21から放たれた光をより多く光出射面48に至らせることができると、フォトインタラプタ102の誤作動の抑制を図ることができる。
同様に、光入射面38から受光側樹脂部3に入射した光が、受光側基部側面311、受光側基部外面313,314,315,316,317などを通過して受光側樹脂部3から遮光膜6に至ったとしても、遮光膜6に至った光は金属よりなる第1層68にて反射する。そして、第1層68にて反射した光を、受光側樹脂部3に進行させることができる。したがって、遮光膜6に至った光を遮光膜6にあまり吸収させることなく、光入射面38に入射した光をより多く受光素子22に至らせることができる。光入射面38に入射した光をより多く受光素子22に至らせることができると、フォトインタラプタ102の誤作動の抑制を図ることができる。
なお、本変形例の構成を、第1変形例にかかるフォトインタラプタ101に適用してもよい。
図30は、本実施形態の第2変形例の構成と、本実施形態の第1変形例の構成を組み合わせた場合の、一部を拡大して示す部分拡大断面図である。同図に示すように、四半環状部127は、透光樹脂部51に覆われている。遮光膜6は透光樹脂部51を覆っている。透光樹脂部51は、第1層68と四半環状部127との間に介在している。このような構成においては、金属よりなる第1層68と四半環状部127との間に、絶縁性の透光樹脂部51が介在しているため、第1層68と四半環状部127とが導通しない。したがって、ある四半環状部127と、この四半環状部127以外の四半環状部127とが、第1層68を経由して導通することが防止される。
<第3変形例>
次に、図31を用いて、本実施形態の第3変形例について説明する。
図31は、本実施形態の第3変形例のフォトインタラプタを示す平面図(一部構成透視化)である。
同図に示すフォトインタラプタ103は、受光素子22の受光面221の中心C1が、光出射面48と光入射面38とを結ぶ線分861から、ずれた位置に位置する点において、上述のフォトインタラプタ100と異なる。このような構成によっても、上述と同様の作用効果を奏する。
なお、本変形例の構成を、上述のフォトインタラプタ101やフォトインタラプタ102に適用してもよい。
<第4変形例>
次に、図32を用いて、本実施形態の第4変形例について説明する。
図32は、本実施形態の第4変形例のフォトインタラプタを示す断面図である。
同図に示すフォトインタラプタ104は、第2入射部382の向く方向がフォトインタラプタ100の場合と異なる。本変形例においては、第2入射部382は、基材1から離れるにつれて発光側樹脂部4の位置する側とは反対側(方向X2側)に向かうように、基材1の厚さ方向Zに対し傾斜している。同様に、第2出射部482は、基材1から離れるにつれて受光側樹脂部3の位置する側とは反対側(方向X1側)に向かうように、基材1の厚さ方向Zに対し傾斜している。このような構成によっても、上述と同様の作用効果を奏する。
なお、本変形例の構成を、上述のフォトインタラプタ101やフォトインタラプタ102やフォトインタラプタ103に適用してもよい。
<第5変形例>
次に、図33〜図35を用いて、本実施形態の第5変形例について説明する。
図33は、本実施形態の第5変形例のフォトインタラプタを示す断面図である。図34は、図33のXXXIV−XXXIV線に沿う断面図である。図35は、図33のXXXV−XXXV線に沿う断面図である。
同図に示すフォトインタラプタ105は、基材1と、発光素子21と、受光素子22と、受光側樹脂部3と、発光側樹脂部4と、透光樹脂部51と、遮光膜6と、複数のワイヤ79と、を備える。受光側樹脂部3および発光側樹脂部4を除き、フォトインタラプタ105における、基材1、発光素子21、受光素子22、透光樹脂部51、遮光膜6、および複数のワイヤ79の各構成は、上述のフォトインタラプタ100と同様であるから、説明を省略する。
受光側樹脂部3においては、受光側基部側面311の少なくとも一部が、光入射面38よりも基材1から離間している側に位置する部位を有する点を除き、フォトインタラプタ100における構成と同様である。このような構成によると、光入射面38を形成するために受光側隆起部34’の一部および遮光膜6’の一部を除去する際、受光側隆起部34’を除去すべき部位を少なくすることができる。これにより、受光側隆起部34’を除去するのに要する時間を短縮できる。
同様に、発光側樹脂部4においては、発光側基部側面411の少なくとも一部が、光出射面48よりも基材1から離間している側に位置する部位を有する点を除き、フォトインタラプタ100における構成と同様である。このような構成によると、光出射面48を形成するために発光側隆起部44’の一部および遮光膜6’の一部を除去する際、発光側隆起部44’を除去すべき部位を少なくすることができる。これにより、発光側隆起部44’を除去するのに要する時間を短縮できる。
<第2実施形態>
次に、図36〜図40を用いて、本発明の第2実施形態について説明する。
図36は、本発明の第2実施形態のフォトインタラプタを示す斜視図である。図37は、本発明の第2実施形態のフォトインタラプタを示す正面図である。図38は、本発明の第2実施形態のフォトインタラプタを示す平面図である。図39は、図38のXXXIX−XXXIX線に沿う断面図である。図36〜図38においては、遮光膜6から露出している部分を、ハッチングを付すことにより示している。図39に付したハッチングは、断面であることを示している。
これらの図に示すフォトインタラプタ200は、基材1と、発光素子21と、受光素子22と、受光側樹脂部3と、発光側樹脂部4と、透光樹脂部51(本実施形態では図示略、図26参照)と、遮光膜6と、アンダーコート層76と、複数のワイヤ79(本実施形態では図示略、図5等参照)と、を備える。フォトインタラプタ200は、アンダーコート層76を備える点において、フォトインタラプタ101と異なる。また、フォトインタラプタ200は、受光側樹脂部3における受光側基部外面316の構成、および、発光側樹脂部4における発光側基部外面416の構成が、フォトインタラプタ101と異なる。受光側樹脂部3、発光側樹脂部4、およびアンダーコート層76を除き、フォトインタラプタ200における基材1、発光素子21、受光素子22、透光樹脂部51、および複数のワイヤ79の各構成は、上述のフォトインタラプタ101と同様であるから、説明を省略する。なお、遮光膜6としては、フォトインタラプタ102で説明したものを用いている。すなわち、フォトインタラプタ200における遮光膜6は、第1層68および第2層69を含む。
受光側樹脂部3は、受光側基部31と、受光側突出部32と、受光側隆起部34と、を含む。受光側突出部32と、受光側隆起部34とは、フォトインタラプタ100に関して説明したのと同様であるから、説明を省略する。
本実施形態においても、受光側基部31は、受光側基部側面311と、受光側基部外面313,314,315,316,317と、を有する。受光側基部外面316を除き、受光側基部側面311および受光側基部外面313,314,315,317の各構成は、フォトインタラプタ101(すなわちフォトインタラプタ100)に関して説明したのと同様であるから、説明を省略する。
図38、図39に示す受光側基部外面316は、第1受光側基部外面である。図39に示すように、受光側基部外面316と光出射面48との間に、光入射面38が位置している。受光側基部外面316は、第1受光側傾斜部351と、第2受光側傾斜部352と、受光側連絡部353と、を有する。
第1受光側傾斜部351および第2受光側傾斜部352は各々、基材1の厚さ方向Zに対して傾斜している。第1受光側傾斜部351は、第2受光側傾斜部352よりも、基材1から遠い側に位置している。すなわち、基材1の厚さ方向Zにおいて、第1受光側傾斜部351と基材1との間に、第2受光側傾斜部352が位置している。図38に示すように、第1受光側傾斜部351は、基材1の平面視において、第2受光側傾斜部352と光入射面38との間に位置している。第1受光側傾斜部351および厚さ方向Zのなす角度θ11は、第2受光側傾斜部352および厚さ方向Zのなす角度θ12よりも、大きい。好ましくは、第1受光側傾斜部351および厚さ方向Zのなす角度θ11の角度は、40度以上であり、50度以下である。好ましくは、第2受光側傾斜部352および厚さ方向Zのなす角度θ12は、35度以上であり、45度以下である。角度θ11,θ12の大きさは、フォトインタラプタ200を製造する前にシミュレーションを行うことにより、決定される。
受光側連絡部353は、第1受光側傾斜部351および第2受光側傾斜部352の間に位置する。受光側連絡部353は、第1受光側傾斜部351および第2受光側傾斜部352につながっている。受光側連絡部353および基材1の厚さ方向Zのなす角度θ13は、第2受光側傾斜部352および厚さ方向Zのなす角度θ12よりも、小さい。好ましくは、受光側連絡部353および基材1の厚さ方向Zのなす角度θ13は、0度より大きく、10度以下である。すなわち、受光側連絡部353は、基材1の厚さ方向Zに対しわずかに傾斜しているものの、厚さ方向Zに対しほとんど傾斜していない。基材1の厚さ方向Zに対しわずかに受光側連絡部353が傾斜しているのは、前記の受光側樹脂部3’を形成するための金型を受光側樹脂部3’から抜けやすくするためである。
発光側樹脂部4は、発光側基部41と、発光側突出部42と、発光側隆起部44と、を含む。発光側突出部42と、発光側隆起部44とは、フォトインタラプタ101(すなわちフォトインタラプタ100)に関して説明したのと同様であるから、説明を省略する。
本実施形態においても、発光側基部41は、発光側基部側面411と、発光側基部外面413,414,415,416,417と、を有する。発光側基部外面416を除き、発光側基部側面411および発光側基部外面413,414,415,417の各構成は、フォトインタラプタ101(すなわちフォトインタラプタ100)に関して説明したのと同様であるから、説明を省略する。
図38、図39に示す発光側基部外面416は、第1発光側基部外面である。発光側基部外面416と光入射面38との間に、光出射面48が位置している。発光側基部外面416は、第1発光側傾斜部451と、第2発光側傾斜部452と、発光側連絡部453と、を有する。
第1発光側傾斜部451および第2発光側傾斜部452は各々、基材1の厚さ方向Zに対して傾斜している。第1発光側傾斜部451は、第2発光側傾斜部452よりも、基材1から遠い側に位置している。すなわち、基材1の厚さ方向Zにおいて、第1発光側傾斜部451と基材1との間に、第2発光側傾斜部452が位置している。第1発光側傾斜部451は、基材1の平面視において、第2発光側傾斜部452と光出射面48との間に位置している。第1発光側傾斜部451および厚さ方向Zのなす角度θ21は、第2発光側傾斜部452および厚さ方向Zのなす角度θ22よりも、大きい。好ましくは、第1発光側傾斜部451および厚さ方向Zのなす角度θ21の角度は、40度以上であり、50度以下である。好ましくは、第2発光側傾斜部452および厚さ方向Zのなす角度θ22は、35度以上であり、45度以下である。角度θ21,θ22の大きさは、フォトインタラプタ200を製造する前にシミュレーションを行うことにより、決定される。
発光側連絡部453は、第1発光側傾斜部451および第2発光側傾斜部452の間に位置する。発光側連絡部453は、第1発光側傾斜部451および第2発光側傾斜部452につながっている。発光側連絡部453および基材1の厚さ方向Zのなす角度θ23は、第2発光側傾斜部452および厚さ方向Zのなす角度θ22よりも、小さい。好ましくは、発光側連絡部453および基材1の厚さ方向Zのなす角度θ23は、0度より大きく、10度以下である。すなわち、発光側連絡部453は、基材1の厚さ方向Zに対しわずかに傾斜しているものの、方向Zに対しほとんど傾斜していない。基材1の厚さ方向Zに対しわずかに発光側連絡部453が傾斜しているのは、前記の発光側樹脂部4’を形成するための金型を発光側樹脂部4’から抜けやすくするためである。
アンダーコート層76は、受光側樹脂部3および発光側樹脂部4の少なくともいずれかと、遮光膜6と、の間に介在する。アンダーコート層76は、受光側樹脂部3と遮光膜6との間、および、発光側樹脂部4と遮光膜6との間、のいずれかのみに介在していてもよい。本実施形態においては、アンダーコート層76は、受光側樹脂部3と遮光膜6との間、および、発光側樹脂部4と遮光膜6との間、のいずれもの間に介在している。具体的には、アンダーコート層76は、受光側基部外面316と遮光膜6との間に介在している。また、アンダーコート層76は、受光側基部外面316と遮光膜6とに接している。本実施形態においては、アンダーコート層76は、受光側基部外面316を覆っている。本実施形態においては更に、アンダーコート層76は、受光側樹脂部3における、光入射面38と、基材1に接している領域と以外の領域を全て、覆っている。一方、アンダーコート層76は、発光側基部外面416と遮光膜6との間に介在している。また、アンダーコート層76は、発光側基部外面416と遮光膜6とに接している。本実施形態においては、アンダーコート層76は、発光側基部外面416を覆っている。本実施形態においては更に、アンダーコート層76は、発光側樹脂部4における、光出射面48と、基材1に接している領域と以外の領域を全て、覆っている。アンダーコート層76は基材1を覆っている。アンダーコート層76の厚さは、たとえば、3μm〜30μmである。
アンダーコート層76は透光性である。すなわち、アンダーコート層76は光を透過させる材料よりなる。好ましくは、アンダーコート層76は透明な樹脂よりなる。アンダーコート層76を構成する透明な樹脂としては、たとえば、シリコン系の樹脂や、ポリエステルや、アクリルウレタンが挙げられる。アンダーコート層76を形成するには、遮光膜6’を形成する前に、表面処理技術を用いることにより行う。アンダーコート層76を形成するために用いる表面処理技術としては、たとえば、ディップコーティングやスピンコーティングやアンダーコート層76を構成する材料の噴霧が挙げられる。
遮光膜6における第1層68および第2層69は、それぞれ、フォトインタラプタ102に関して述べた材料よりなる。そして、アンダーコート層76は、受光側樹脂部3および発光側樹脂部4の少なくともいずれかと、第1層68と、の間に介在している。アンダーコート層76は、受光側樹脂部3および発光側樹脂部4の少なくともいずれかと、第1層68と、に直接接している。
次に、本実施形態の作用効果について説明する。
図40は、図39の一部を拡大して模式的に示す部分拡大断面図である。発光側樹脂部4の表面(本実施形態では、発光側樹脂部4とアンダーコート層76との境界)は、凹凸面であることが多い。一方、アンダーコート層76は表面処理技術により形成される。そのため、アンダーコート層76の表面(本実施形態ではアンダーコート層76と遮光膜6との境界)は、発光側樹脂部4の表面よりも平坦であることが多い。
本実施形態においては、フォトインタラプタ200は、透光性のアンダーコート層76を備える。アンダーコート層76は、遮光膜6と、受光側樹脂部3および発光側樹脂部4の少なくともいずれかと、の間に介在する。ここで、アンダーコート層76が、遮光膜6と発光側樹脂部4との間に介在する場合を考える。アンダーコート層76が、遮光膜6と発光側樹脂部4との間に介在する場合、アンダーコート層76は透光性であるから、赤外光L11は、発光側樹脂部4とアンダーコート層76との境界を通過しアンダーコート層76に入射する。よって、フォトインタラプタ200によると、凹凸面となっている、発光側樹脂部4の表面にて、赤外光L11が反射することを抑制できる。
アンダーコート層76に入射した赤外光L11は、アンダーコート層76と遮光膜6との境界にて反射する。アンダーコート層76と遮光膜6との境界にて反射した赤外光L11は、アンダーコート層76と発光側樹脂部4との境界を通過し、再び、発光側樹脂部4内に入射する。このように、フォトインタラプタ200によると、より平坦な、アンダーコート層76の表面にて、赤外光L11を反射させることができる。
以上より、フォトインタラプタ200によると、より平坦な面にて赤外光L11を反射させることができるため、赤外光L11が乱反射することを抑制できる。これにより、赤外光L11を所望の方向に進行させることができる。
前記の説明では、遮光膜6と発光側樹脂部4との間にアンダーコート層76が介在する場合について説明したが、遮光膜6と受光側樹脂部3との間にアンダーコート層76が介在する場合においても、同様の効果が期待できる。
本実施形態においては、発光側樹脂部4は、基材1に接する発光側基部41を含む。発光側基部41は、発光側基部外面416を有する。光反射面48は、発光側基部外面416と光入射面38との間に位置する。アンダーコート層76は、発光側基部外面416を覆っている。このような構成によると、発光側基部外面416の表面にて発光素子21から放たれた赤外光L11が乱反射することを抑制しつつ、遮光膜6と、発光側基部外面416を覆うアンダーコート層76と、の境界にて赤外光L11を反射させることができる。これにより、発光素子21から放たれた赤外光L11を、光出射面48へと、より確実に進行させることができる。その結果、受光素子22が、発光素子21からの赤外光L11を、より多く受けることができる。これにより、遮蔽部材811の有無をより的確に判断することができる。
本実施形態においては、受光側樹脂部3は、基材1に接する受光側基部31を含む。受光側基部31は、受光側基部外面316を有する。光入射面38は、受光側基部外面316と光出射面48との間に位置する。アンダーコート層76は、受光側基部外面316を覆っている。このような構成によると、受光側基部外面316の表面にて赤外光L11が乱反射することを抑制しつつ、遮光膜6と、受光側基部外面316を覆うアンダーコート層76と、の境界にて赤外光L11を反射させることができる。これにより、発光素子21から放たれた後に光入射面38に入射した赤外光L11を、受光素子22へと、より確実に進行させることができる。その結果、受光素子22が、発光素子21からの赤外光L11を、より多く受けることができる。これにより、遮蔽部材811の有無をより的確に判断することができる。
本実施形態においては、発光側基部外面416は、基材1の厚さ方向Zに対して各々が傾斜する第1発光側傾斜部451および第2発光側傾斜部452を有する。第1発光側傾斜部451は、第2発光側傾斜部452よりも、基材1から遠い側に位置し、且つ、基材1の平面視において、第2発光側傾斜部452と光出射面48との間に位置する。第1発光側傾斜部451および厚さ方向Zのなす角度θ21は、第2発光側傾斜部452および厚さ方向Zのなす角度θ22よりも、大きい。このような構成によれば、発光側基部外面416の各領域の厚さ方向Zに対する傾斜角度を、発光素子21から発光側基部外面416に向かう赤外光L11を光入射面38により多く進行させるための角度とすることができる。その結果、受光素子22が、発光素子21からの赤外光L11を、より多く受けることができる。これにより、遮蔽部材811の有無をより的確に判断することができる。
本実施形態においては、発光側基部外面416は、第1発光側傾斜部451および第2発光側傾斜部452につながる発光側連絡部453を有する。発光側連絡部453は、第1発光側傾斜部451および第2発光側傾斜部452の間に位置する。発光側連絡部453および厚さ方向Zのなす角度θ23は、第2発光側傾斜部452および厚さ方向Zのなす角度θ22よりも、小さい。このような構成によれば、発光側基部外面416の方向Xにおける寸法を小さくすることができる。
本実施形態においては、受光側基部外面316は、基材1の厚さ方向Zに対して各々が傾斜する第1受光側傾斜部351および第2受光側傾斜部352を有する。第1受光側傾斜部351は、第2受光側傾斜部352よりも、基材1から遠い側に位置し、且つ、基材1の平面視において、第2受光側傾斜部352と光入射面38との間に位置する。第1受光側傾斜部351および厚さ方向Zのなす角度θ11は、第2受光側傾斜部352および厚さ方向Zのなす角度θ12よりも、大きい。このような構成によれば、受光側基部外面316の各領域の厚さ方向Zに対する傾斜角度を、光入射面38から受光側樹脂部3に入射し、受光側基部外面316に向かう赤外光L11をより多く受光素子22に進行させるための角度とすることができる。その結果、受光素子22が、発光素子21からの赤外光L11を、より多く受けることができる。これにより、遮蔽部材811の有無をより的確に判断することができる。
本実施形態においては、受光側基部外面316は、第1受光側傾斜部351および第2受光側傾斜部352につながる受光側連絡部353を有する。受光側連絡部353は、第1受光側傾斜部351および第2受光側傾斜部352の間に位置する。受光側連絡部353および厚さ方向Zのなす角度θ13は、第2受光側傾斜部352および厚さ方向Zのなす角度θ12よりも、小さい。このような構成によれば、発光側基部外面316の方向Xにおける寸法を小さくすることができる。
本実施形態によると、フォトインタラプタ100,101,102に関して述べたのと同様の利点を有する。
<第1変形例>
次に、図41〜図43を用いて、本発明の第2実施形態の第1変形例について説明する。
図41は、本発明の第2実施形態の第1変形例のフォトインタラプタを示す斜視図である。図42は、本発明の第2実施形態の第1変形例のフォトインタラプタを示す正面図である。図43は、本発明の第2実施形態の第1変形例のフォトインタラプタを示す平面図である。
本変形例において、受光側基部外面314は、傾斜面314aを有する。傾斜面314aは、基材1の平面視において、受光素子22に対し、受光側樹脂部3および発光側樹脂部4が離間する方向である方向Xと、基材1の厚さ方向Zとのいずれの方向にも直交する方向Y側に、位置している。傾斜面314aは、基材1の厚さ方向Zに対して傾斜している。具体的には、傾斜面314aは、基材1から離れるほど、基材1の平面視において、光入射面38に近づくように、基材1の厚さ方向Zに対し傾斜している。
本変形例において、発光側基部外面414は、傾斜面414aを有する。傾斜面414aは、基材1の平面視において、発光素子21に対し、受光側樹脂部3および発光側樹脂部4が離間する方向である方向Xと、基材1の厚さ方向Zとのいずれの方向にも直交する方向Y側に、位置している。傾斜面414aは、基材1の厚さ方向Zに対して傾斜している。具体的には、傾斜面414aは、基材1から離れるほど、基材1の平面視において、光出射面48に近づくように、基材1の厚さ方向Zに対し傾斜している。
以上の点を除き、フォトインタラプタ201は、フォトインタラプタ200と同様である。
本変形例によると、傾斜面414aによって、発光素子21からの赤外光L11をより多く、光出射面48から光入射面38に向かわせることができる。また、傾斜面314aによって、光入射面38に入射した赤外光L11をより多く、受光素子22に向かわせることができる。これらによって、遮蔽部材811の有無をより的確に判断することができる。
<第3実施形態>
次に、図44〜図49を用いて、本発明の第3実施形態について説明する。
図44は、本発明の第3実施形態のフォトインタラプタを示す斜視図である。図45は、本発明の第3実施形態のフォトインタラプタを示す正面図である。図46は、本発明の第3実施形態のフォトインタラプタを示す平面図である。図47は、図45に示したフォトインタラプタの左側面図である。図48は、図45に示したフォトインタラプタの右側面図である。図44〜図48においては、遮光膜6から露出している部分を、ハッチングを付すことにより示している。
これらの図に示すフォトインタラプタ300は、基材1と、発光素子21と、受光素子22と、受光側樹脂部3と、発光側樹脂部4と、透光樹脂部51(本実施形態では図示略、図26参照)と、遮光膜6と、アンダーコート層76と、複数のワイヤ79(本実施形態では図示略、図5等参照)と、を備える。フォトインタラプタ300は、フォトインタラプタ200に対し、受光側樹脂部3および発光側樹脂部4の形状が異なる。受光側樹脂部3および発光側樹脂部4を除き、フォトインタラプタ300における、基材1、発光素子21、受光素子22、透光樹脂部51、遮光膜6、アンダーコート層76、および複数のワイヤ79の各構成は、フォトインタラプタ200におけるものと同様であるから、説明を省略する。
受光側樹脂部3は、受光側基部31と、受光側突出部32と、受光側隆起部34と、を含む。受光側突出部32と、受光側隆起部34とは、フォトインタラプタ200と同様であるから、説明を省略する。
本実施形態においても、受光側基部31は、受光側基部側面311と、受光側基部外面313,314,315,316と、第1受光側頂面318aと、第2受光側頂面318bと、受光側接続面318cと、を有する。受光側基部31における、受光側基部側面311と、受光側基部外面313,314,315,316は、フォトインタラプタ200における構成とほぼ同様であるから、説明を省略する。
第1受光側頂面318aおよび第2受光側頂面318bは、基材1の位置する側とは反対側(方向Z1)を向いている。第1受光側頂面318aおよび第2受光側頂面318bは、受光側樹脂部3にて、基材1から最も遠い側に位置している。第1受光側頂面318aおよび第2受光側頂面318bは、方向Yに離間している。図46に示すように、基材1の厚さ方向Z視(基材1の平面視)において、第1受光側頂面318aおよび第2受光側頂面318bの間に、受光側基部外面316(第1受光側基部外面)が位置している。第1受光側頂面318aおよび第2受光側頂面318bは平坦である。第1受光側頂面318aおよび第2受光側頂面318bは、同一平面上に位置している。
第1受光側頂面318aおよび第2受光側頂面318bは、それぞれ、受光側基部外面311,313,314につながっている。
受光側接続面318cは、第1受光側頂面318aおよび第2受光側頂面318bを接続している。受光側接続面318cは、受光側基部外面316につながっている。受光側接続面318cは、方向Z視において、受光側基部外面316と、光入射面38との間に位置している。受光側接続面318cは平坦である。本実施形態では、受光側接続面318cは、第1受光側頂面318aおよび第2受光側頂面318bと、同一平面上に位置している。
受光側接続面318cの方向Xにおける最小寸法L33は、第1受光側頂面318aの方向Xにおける寸法L31、および、第2受光側頂面318bの方向Xにおける寸法L32のいずれよりも小さい。
本実施形態においても、発光側基部41は、発光側基部側面411と、発光側基部外面413,414,415,416と、第1発光側頂面418aと、第2発光側頂面418bと、発光側接続面418cと、を有する。発光側基部41における、発光側基部側面411と、発光側基部外面413,414,415,416は、フォトインタラプタ200における構成とほぼ同様であるから、説明を省略する。
第1発光側頂面418aおよび第2発光側頂面418bは、基材1の位置する側とは反対側(方向Z1)を向いている。第1発光側頂面418aおよび第2発光側頂面418bは、発光側樹脂部4にて、基材1から最も遠い側に位置している。第1発光側頂面418aおよび第2発光側頂面418bは、方向Yに離間している。図46に示すように、基材1の厚さ方向Z視(基材1の平面視)において、第1発光側頂面418aおよび第2発光側頂面418bの間に、発光側基部外面416(第1発光側基部外面)が位置している。第1発光側頂面418aおよび第2発光側頂面418bは平坦である。第1発光側頂面418aおよび第2発光側頂面418bは、同一平面上に位置している。また、第1発光側頂面418aおよび第2発光側頂面418bは、第1受光側頂面318aおよび第2受光側頂面318bと同一平面上に位置している。
第1発光側頂面418aおよび第2発光側頂面418bは、それぞれ、発光側基部外面411,413,414につながっている。
発光側接続面418cは、第1発光側頂面418aおよび第2発光側頂面418bを接続している。発光側接続面418cは、発光側基部外面416につながっている。発光側接続面418cは、方向Z視において、発光側基部外面416と、光出射面48との間に位置している。発光側接続面418cは平坦である。本実施形態では、発光側接続面418cは、第1発光側頂面418aおよび第2発光側頂面418bと、同一平面上に位置している。
発光側接続面418cの方向Xにおける最小寸法L43は、第1発光側頂面418aの方向Xにおける寸法L41、および、第2発光側頂面418bの方向Xにおける寸法L42のいずれよりも小さい。
図49に示すように、フォトインタラプタ300は、実装基板871に配置されたのち、部品875の凹部に配置される。なお、本実施形態では、実装基板871はフレキシブル基板である。部品875の凹部にフォトインタラプタ300が配置される際、上述の第1受光側頂面318a、第2受光側頂面318b、第1発光側頂面418a、および第2発光側頂面418bは、部品875の面876に押し付けられる。これにより、フォトインタラプタ300は、部品875に対し固定される。
次に、本実施形態の作用効果について説明する。
本実施形態によると、フォトインタラプタ200と同様の作用効果に加え、以下の作用効果を奏する。
本実施形態においては、第1受光側頂面318aおよび第2受光側頂面318bは、各々が基材1の位置する側とは反対側を向く。受光側接続面318cは、第1受光側頂面318aおよび第2受光側頂面318bを接続している。第1受光側頂面318aおよび第2受光側頂面318bは、方向Yに離間している。受光側接続面318cの方向Xにおける最小寸法L33は、第1受光側頂面318aの方向Xにおける寸法L31、および、第2受光側頂面318bの方向Xにおける寸法L32のいずれよりも小さい。このような構成によると、受光側樹脂部3のうち方向Z1側の部分の強度を向上させることができる。これにより、第1受光側頂面318aや第2受光側頂面318bが面876に押し付けられた際に、受光側樹脂部3のうち、第1受光側頂面318aや第2受光側頂面318bを構成する部分が破損することを防止できる。
本実施形態においては、受光側基部外面316は、基材1から離れるほど発光側樹脂部4に近づくように、基材1の厚さ方向Zに対し傾斜している。受光側基部外面316は、基材1の厚さ方向Z視において、第1受光側頂面318aおよび第2受光側頂面318bの間に位置する。このような構成によると、発光素子21からの赤外光L11をより多く受光素子22に至らせつつ、受光側樹脂部3のうち、第1受光側頂面318aおよび第2受光側頂面318bを構成する部分が破損することを防止できる。
本実施形態においては、第1発光側頂面418aおよび第2発光側頂面418bは、各々が基材1の位置する側とは反対側を向く。発光側接続面418cは、第1発光側頂面418aおよび第2発光側頂面418bを接続している。第1発光側頂面418aおよび第2発光側頂面418bは、方向Yに離間している。発光側接続面418cの方向Xにおける最小寸法L43は、第1発光側頂面418aの方向Xにおける寸法L41、および、第2発光側頂面418bの方向Xにおける寸法L42のいずれよりも小さい。このような構成によると、発光側樹脂部4のうち方向Z1側の部分の強度を向上させることができる。これにより、第1発光側頂面418aや第2発光側頂面418bが面876に押し付けられた際に、発光樹脂部4のうち、第1発光側頂面418a、および第2発光側頂面418bを構成する部分が破損することを防止できる。
本実施形態においては、発光側基部外面416は、基材1から離れるほど受光側樹脂部3に近づくように、基材1の厚さ方向Zに対し傾斜している。発光側基部外面416は、基材1の厚さ方向Z視において、第1発光側頂面418aおよび第2発光側頂面418bの間に位置する。このような構成によると、発光素子21からの赤外光L11をより多く受光素子22に至らせつつ、発光側樹脂部4のうち、第1発光側頂面418aや第2発光側頂面418bを構成する部分が破損することを防止できる。
本実施形態においては、第1受光側頂面318a、第2受光側頂面318b、第1発光側頂面418a、および第2発光側頂面418bは、いずれも同一平面上に位置する。このような構成によると、部品875の面876が平坦である場合に、第1受光側頂面318a、第2受光側頂面318b、第1発光側頂面418a、および第2発光側頂面418bいずれもを、面875に当接させやすい。これにより、確実にフォトインタラプタ300を部品375に固定できる。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。本発明の各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。たとえば、受光側樹脂部3は、受光側隆起部34を含んでいなくてもよい。この場合、受光側基部側面311が光入射面を構成する。発光側樹脂部4は、発光側隆起部44を含んでいなくてもよい。この場合、発光側基部側面411が光出射面を構成する。なお、受光側樹脂部3が受光側隆起部34を含んでいない構成や、発光側樹脂部4が発光側隆起部44を含んでいない構成は、たとえば、光出射面48を形成するために治具887(図23参照)を用いる場合などに採用するとよい。