JP2016212126A - 光電変換装置 - Google Patents

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Masayo Uchida
雅代 内田
夏秋 和弘
Kazuhiro Kashu
和弘 夏秋
瀧本 貴博
Takahiro Takimoto
貴博 瀧本
信義 粟屋
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信義 粟屋
数也 石原
Kazuya Ishihara
数也 石原
貴司 中野
Takashi Nakano
貴司 中野
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Mitsuru Nagura
満 名倉
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Abstract

【課題】サブピークに起因する波長選択性の悪化を防止できて、色信号のずれ、誤動作を防止できる光電変換装置を提供すること。
【解決手段】光電変換装置は、基板(100)に設けられた光電変換素子(101)と、周期的または非周期的に配置された複数の開口(31a)を有する金属膜(30)と、上記光電変換素子(101)と上記金属膜(30)との間に設けられた絶縁膜(1,2,3,4)と、カラーフィルタ(51)と、上記金属膜(30)と上記カラーフィルタ(51)との間に設けられた絶縁膜(5)とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、光電変換素子が感度を有する波長範囲において不要とされる波長の光を遮断し、必要とする波長の光のみを透過するフィルタを搭載したカラーセンサ等の光電変換装置に関する。
人の目は部屋の照明の色温度が異なっても、色の変化をあまり感じないようになっており、一般的にこの特性は色順応と呼ばれている。例えば、青っぽい(色温度が高い)蛍光灯照明の部屋から、黄色っぽい(色温度が低い)白熱灯照明の部屋に入ると、部屋の白い壁が最初は黄色っぽく見える。しかし、しばらく経つと黄色っぽく見えていた壁が白く見えるようになる。
このように人間の視覚に色順応という特性があるために、部屋の照明の色が異なると、テレビの画像の色が同じでも、その画像は異なった色に見えることになる。近年、液晶テレビの高画質化に伴い、部屋の照明の種類によって画像の色味を変えることにより、部屋の照明の色温度が変化しても、自然な画像に見えるようにする機能に対する要望が高まってきている。そのため、部屋の色温度を検出して、目の色順応に対応するように画像の色味を自動的にコントロールすることができるように、部屋の色温度を検出するカラーセンサの液晶テレビへの搭載が進んでいる。また、スマートフォンやタブレットPC(パソコン)等のように持ち運びが可能な機器に搭載される液晶画面の場合、周囲の照明が視聴場所によって刻々と変化するため、カラーセンサのように自動的に色温度を検出するセンサはより重要となっている。
このカラーセンサは、環境光から可視光領域におけるR(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の分光を別々にセンシングすることにより構成される。(以下、カラーセンサをRGBセンサと言う。)
このRGBセンサでは、環境光をセンシングするために、複数の光電変換素子が用いられ、この光電変換素子となるデバイスは一般にフォトダイオードにより構成されている。このフォトダイオード自体は色を識別することができず、光の強さ(光量)しか検出することができない。そこで、画像を電気信号に変換する場合、色を識別するために、各フォトダイオード上にカラーフィルタを被せて、各フォトダイオードで光の3原色であるR(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の光の光量を検出することで、フォトダイオードから色信号を取得する。
従来、RGBセンサにおいては、環境光をR(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の三原色の光に分けるために、材料の吸収による遮光もしくは光の干渉により特定の波長のみを透過または反射させるカラーフィルタを用いるが、カラーフィルタだけでは可視光領域以外の近赤外〜赤外の光を遮断することはできないため、カラーフィルタの上部に赤外カットフィルタを形成する必要がある。しかし、赤外カットフィルタは半導体プロセスでの加工が困難であることと、多層の膜を積層してフィルタを作成するための時間やコストがかかることが課題となっている。
これらの課題を解決する方法として、金属膜にナノスケールの微細加工を施し、この微細加工がされた構造に光を入射することによって励起される表面プラズモン共鳴による光の異常透過現象を用いることが提案されている。
この表面プラズモンを用いた波長選択性フィルタについては、特許文献1(特開平11−072607)で説明されている。この光の異常透過現象を発生させる手段として様々な方法があるが、例えば、図10に示すように、50〜200nm程度の薄い金属膜501を形成し、この金属膜501に、透過波長よりも微細なホールアレイ502,502,…をパターニングしたフィルタ500を形成する方法がある。このフィルタ500に光が入射した時に透過する分光波形が図11に示されている。このフィルタ500は選択した波長領域のみの光を透過させるため、RGB領域を透過させる構造の金属フィルタ500を作成しても有機カラーフィルタとは異なって、近赤外〜赤外光の光を透過させないため、赤外カットフィルタは不要である。
表面プラズモン効果は、ある金属膜および絶縁膜または空気との界面で生じる表面プラズモンと、入射光により生じるエバネッセント光との共鳴で生じるため、表面プラズモン効果を効率よく発生させるためには、金属膜や絶縁膜は単一構造(材料、屈折率などの物性の均一性、ホールアレイ周期や形状の均一性)とすることが望ましい。例えば、金属材料としてはAu、Ag、Al等が使用される。
特に、Alは、
(i)プラズマ周波数が高いために短波長まで共鳴現象が生じる
(ii)通常の半導体プロセスで使用される材料であり、プロセスインテグレーションの点でも特殊な装置や材料が不要である
(iii)材料が安価である
(iv)作製プロセスが単純であり、それぞれの波長に対応したフィルタを一括して形成可能である
等の利点があり、採用される場合が多い。
非特許文献1(フォーカス26<第3回>表面プラズモン共鳴を利用したカラーフィルタの開発 NIMS、豊田中央研究所)によれば、金属膜の材料にAlまたはAlCu、AlSiを使用し、SiO膜でホールアレイを被膜する場合には、光の垂直入射により表面プラズモンを励起する条件は、規格化周波数a/λ =0.65となる。この式よりR(レッド:波長660nm)、G(グリーン:波長540nm)、B(ブルー:波長440nm)の波長の光を透過させる金属膜フィルタを作成するためには、図12に示すホールアレイ周期aは420nm(R)、340nm(G)、260nm(B)と算出される。
特開平11−72607号公報
フォーカス26<第3回>表面プラズモン共鳴を利用したカラーフィルタの開発 NIMS、豊田中央研究所 Ken Nishino et al., OPTICS EXPRESS, Vol.19, No.7, pp.6020-6030 (2011)
上記非特許文献1によれば表面プラズモンを利用した金属膜フィルタは、形成されたホールアレイ周期aと規格化周波数a/λ =0.65で決まる共鳴波長をピークにもつスペクトルを得ることができる。このピークは金属膜の周期的な結晶構造に起因するエネルギーバンドに生じる禁止帯のエネルギーに対応するが、一般的に金属膜では、複数のエネルギー禁止帯が存在し、上記ピークはエネルギー禁止帯に対応して複数存在することになる。最も低いエネルギー禁止帯に対応するピーク波長に対して、高いエネルギー禁止帯に対応するピーク波長は短くなる(高次の共鳴ピーク)。この高次の共鳴ピークでの強度は、2つ分および3つ分等複数個分のホール周期(つまり2倍周期2a、3倍周期3a)に対応したものであり、プラズモン伝搬が指数関数的に弱くなるため、強度も周期寸法に対して指数関数的に弱くなる。
非特許文献1(NIMS、豊田中央研究所 フォーカス26<第3回>表面プラズモン共鳴を利用したカラーフィルタの開発)で検証されている図13で示されているガラス基板上に周期的な開口を持つホールアレイをAlで形成された金属膜に形成し、SiOでカバー膜を形成したものに入射した光がガラス基板を透過した光のスペクトルを図14に示す。図14のスペクトルでも上記高次の共鳴ピークに起因すると考えられるサブピーク波長での出力が確認されているが、透過率としては10%以下となっており、メインの波長ピークで得られる信号にノイズとして与える影響は少ない。
分光センサとして表面プラズモンを利用した金属膜からなるプラズモニックフィルタを用いる場合には、入射した光を電気信号に変換する必要があるため、図15に示すように、Siで形成された半導体基板100に、フォトダイオードからなる光電変換素子101を形成し、その上部に多層の配線層11,12,13と、SiOからなる絶縁膜1,2,3,4を形成し、この絶縁膜4上に、プラズモニックフィルタ31を有する金属膜30を形成し、さらに、SiOから絶縁膜5を形成する。この構造では、光は、金属膜30に形成されたプラズモニックフィルタ31を透過した後、SiOで形成された絶縁膜1〜4とSiで形成された半導体基板100を透過する。これらの絶縁膜1,2,3,4および半導体基板100を光が透過する際に、それぞれの膜で光の反射が起きるため、サブピーク波長での波長が増幅されて、図16に示すスペクトルとなる。図14と比較してサブピークの透過率が上がるため、波長選択性が悪くなり、得られた色信号がずれ、誤動作を起こしてしまうという問題がある。
そこで、本発明の課題は、サブピークに起因する波長選択性の悪化を防止できて、色信号のずれ、誤動作の防止をできる光電変換装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明の光電変換装置は、
基板に設けられた光電変換素子と、
周期的または非周期的に配置された複数の開口を有する金属膜と、
上記光電変換素子と上記金属膜との間に設けられた絶縁膜と、
カラーフィルタと、
上記金属膜と上記カラーフィルタとの間に設けられた絶縁膜と
を備えることを特徴としている。
この明細書では、カラーフィルタとは、上記金属膜以外の波長選択機能を有するフィルタのことを言い、有機フィルタ、無機フィルタを問わない。
本発明の光電変換装置によれば、周期的または非周期的に配置された複数の開口を有する金属膜とカラーフィルタとを備えるので、ノイズ要因となるサブピーク波長の光を遮断することができて、サブピークに起因する波長選択性の悪化を防止できて、色信号のずれ、誤動作を防止することができる。
また、本発明の光電変換装置によれば、カラーフィルタに、周期的または非周期的に配置された複数の開口を有する金属膜を併用しているので、カラーフィルタ単体では不可能である近赤外から、赤外領域の光の遮断を上記金属膜で実現できて、製造に時間とコストがかかる赤外カットフィルタを削減することができる。
本発明の第1実施形態の光電変換装置の断面図である。 上記第1実施形態の光電変換装置の製造工程を説明する断面図である。 上記第1実施形態の光電変換装置の製造工程を説明する断面図である。 上記第1実施形態の光電変換装置の製造工程を説明する断面図である。 本発明の第2実施形態の光電変換装置の断面図である。 上記第2実施形態で使用される有機カラーフィルタとプラズモニックフィルタの分光波形を示す図である。 上記第2実施形態の動作を説明する簡略図である。 本発明の第4実施形態で得られる透過スペクトルを示す図である。 本発明の第5実施形態のイメージセンサの断面図である。 特許文献1に記載のホールアレイをパターニングした金属膜の斜視図である。 特許文献1に記載の金属膜のプラズモニックフィルタを透過した分光波形を示す図である。 プラズモニックフィルタのホールアレイの一例を示す図である。 非特許文献1で検証されている構造を示す図である。 図13の構造を光が透過した光のスペクトルを示す図である。 表面プラズモン共鳴を利用した分光センサの断面図である。 図15の構造で得られる透過スペクトルを示す図である。 非特許文献2に記載の狭い波長領域の光のみを透過させるフィルタの特性を示すグラフである。 上記第4実施形態の変形例の断面図である。 既存の有機カラーフィルタの透過スペクトルを示すグラフである。 二層カラーフィルタの透過スペクトルを示すグラフである。
以下、本発明を図示の実施形態により詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態の光電変換装置の断面図である。図1において、100は基板の一例としての第1導電型(例えば、P型)のSiからなる半導体基板、101は例えばフォトダイオードなどからなる光電変換素子、1,2,3,4,5は例えばSiOからなる絶縁膜、11,12,13は多層配線を構成する配線層、15はビアホールである。
また、30は、上記光電変換素子101を、絶縁膜1,2,3,4を介して覆おうプラズモニックフィルタ31を形成する例えばAl,AlCuやAlSiからなる金属膜、41,42は有機平坦化層、51はカラーフィルタの一例としての有機カラーフィルタである。
なお、この明細書では、カラーフィルタとは、金属膜からなるフィルタ(プラズモニックフィルタ)以外の波長選択性を有するフィルタのことを言い、有機、無機を問わない。
上記プラズモニックフィルタ31は、周期的または非周期的に配置された複数の開口31aを有し、R(レッド)、G(グリーン)またはB(ブルー)の光を選択的に透過する。また、上記有機カラーフィルタ51は、プラズモニックフィルタ31を透過後、R(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の信号に寄与しない短波長領域のサブピーク波長の光となる光を遮断する。
上記構成の光電変換装置によれば、有機カラーフィルタ51をプラズモニックフィルタ31の上に形成しているので、プラズモニックフィルタ31を透過後、R(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の信号に寄与しない短波長領域のサブピーク波長の光となる光を遮断でき、つまり、プラズモニックフィルタ31を透過する前にサブピークの要因となる光を遮断することができる。このように、プラズモニックフィルタ単体の場合に発生し、ノイズ要因となるサブピーク波長の光を遮断し、つまり、R(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の信号に対してノイズとなる短波長領域の光を遮断することができる。
したがって、第1実施形態の光電変換装置によれば、サブピークに起因する波長選択性の悪化を防止できて、色信号のずれ、誤動作を防止することができる。
また、上記有機カラーフィルタ51とプラズモニックフィルタ(金属膜フィルタ)31を重ねているので、有機カラーフィルタ単体では不可能である近赤外から、赤外領域の光の遮断をプラズモニックフィルタ31で実現できるため、製造に時間とコストがかかる赤外カットフィルタを削減することができる。
上記第1実施形態では、上記金属膜がAl,AlCuまたはAlSiで形成されていて、Alを含み、Alはプラズマ周波数が高いため、短波長領域まで共鳴現象が発生して、可視光領域に高い透過特性を持つことができる。
また、上記Al,AlCuまたはAlSiは通常の半導体プロセスで一般的に使用されている材料のため、第1実施形態では、光電変換装置を製造する上でのプロセスインテグレーションの点でも特殊な製造装置や材料が不要である。
また、第1実施形態によれば、半導体基板100はSiで形成され、かつ、絶縁膜1,2,3,4,5はSiOで形成されているから、フォトダイオード等からなる光電変換素子101、光を電機信号に変換するための回路部(図示せず)、および、多層の配線層11,12,13を、一般的な方法で、簡単、安価に製造することができる。
次に、上記第1実施形態の光電変換装置の製造方法について、図1から図4を用いて説明する。
図2に示すように、Siで形成された半導体基板100上の所定の位置に、入射した光を電気信号に変換するフォトダイオードなどの光電変換素子101を形成する。上記半導体基板100に設けた光電変換素子101、その周辺や回路部(図示せず)の上方には、SiOからなる絶縁膜1,2,3を介して、多層配線を構成する配線層11,12,13が配置される。
次に、上記絶縁膜3および配線層13の上方に、図3に示す金属膜30を形成するための絶縁膜4を形成する。この絶縁膜4の形成後は、配線層13のある部分とない部分とで、図2に示すように、この絶縁膜3に段差が発生するが、CMP(化学機械研磨:Chemical Mechanical Polishing)等により、絶縁膜4が完全に平坦になるまで加工を行う。このCMPにより完全に平坦にされた絶縁膜4の表面に、図3に示すように、金属膜30を塗布し、この金属膜30に、特定の光(例えば、R(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)等)を透過させるための波長選択フィルタの微細パターンのフォトリソグラフィを行うので、この表面の平坦化は重要である。
次に、図3に示すように平坦化された絶縁膜4上に、フィルタ材料としての金属膜30をスパッタにて150nmの厚さに形成する。このフィルタ材料としての金属膜30の金属は、単一金属であるAlが最も望ましいが、より一般的に半導体製造に使用されているAlCuやAlSiでもよい。また、金属膜30の膜厚は50〜200nm程度が望ましい。また、この同一の金属膜30で、光入射が不要な領域を遮光する必要があるが、この50〜200nm程度の膜厚の金属膜30は、300nm〜1200nmの波長の光を遮断できるから、問題がない。
この金属膜30の塗布後、図3に示すように、この金属膜30の上にフォトレジスト60を塗布し、このフォトレジスト60にフォトリソグラフィで開口60a,60a,…のパターンを形成する。この開口60a,60a,…のパターンは、光電変換素子101上の受光用開口部の上の金属膜30の部分の上に形成する。そして、上記金属膜30を、フォトレジスト60をマスクとして、エッチングして、図4に示すように、複数の開口31a,31a,…を有するプラズモニックフィルタ31を形成する。
上記金属膜30のプラズモニックフィルタ31の複数の開口31a,31a,…のパターンは二次元状に周期的に配置されている。この開口31aは、貫通穴または凹部で形成される。これらの開口31aの形状は円形、四角形、三角形などの形状で作成される。
その後、上記金属膜30および絶縁膜4上に、図4に示すように、SiOからなる保護膜としての絶縁膜5を形成する。この際、前工程にて形成された金属膜30のプラズモニックフィルタ31の複数の開口(貫通穴または凹部)31aを、絶縁膜5、つまり、SiOで埋める必要があるため、SiOからなる絶縁膜5を高密度プラズマCVD(化学的気相成長)法で形成する。
この金属膜30のプラズモニックフィルタ31に周期的に形成された複数の開口31aに、光が入射した際に、金属膜30と絶縁膜5との界面に表面プラズモンが励起されて、プラズモニックフィルタ31を、開口31aの周期に依存した波長の光を共鳴させて透過させる波長選択フィルタとして機能させることができる。この透過させる光の波長は開口31aの周期に依存するため、開口31aと開口31aの周期(ホールピッチ)は均一となるような配列が最適であり、図12のように6つの開口が1つの開口を囲むような千鳥状の配列ならばホールピッチが一定となり高い色分解能を得ることができる。
この金属膜30に形成する開口31aの周期によって透過する光の波長を選択できるから、複数の図示しない光電変換素子上にそれぞれ異なる波長の光を入射したい場合には、それぞれ異なる周期の複数の開口の開口配列(ホールアレイ)を光電変換素子上の金属膜30に形成しなければならない。金属膜30の材料にAlまたはAlCu、AlSiを使用し、SiOからなる絶縁膜5でホールアレイを被膜する場合には、光の垂直入射により表面プラズモンを励起する条件は、非特許文献1によれば、ホールアレイ周期aおよび透過波長λに対して、規格化周波数a/λ =0.65となる。この式より、選択したい光の波長のホールアレイ周期aを算出する。この式より、ホールアレイ周期aを変えることによって透過させる光を選択できるので、1枚のフォトマスク上に異なったホールアレイ周期aのパターンを形成することによって、1回のフォトリソグラフィで複数の波長選択フィルタを同時に形成することが可能である。
次に、図1に示すように、上記絶縁膜5の上に例えばアクリル樹脂(以下、アクリルと省略する。)等からなる有機平坦化層41を形成し、この有機平坦化層41上に、プラズモニックフィルタ31を覆うように、有機カラーレジストを塗布して、有機カラーフィルタ51を形成する。このように、金属膜30の一部で形成されたプラズモニックフィルタ31の上に、有機カラーレジストで有機カラーフィルタ51を形成することにより、有機カラーフィルタ51とプラズモニックフィルタ31の透過特性の重なりを調整することができ、高い分解能を持ったスペクトルを持った光電変換装置や、狭い波長領域の透過特性を有するフィルタ等が得られる。
最後に、上記有機カラーフィルタ51の保護のために、有機カラーフィルタ51をアクリルからなる有機平坦化層42で覆い、必要な場合は、図示しない電極(PAD)部の有機平坦化層41,42および絶縁膜5を除去し、ワイヤーボンディングを行うための電極を形成する。
上記第1実施形態によれば、上記有機カラーフィルタ51は、金属膜30のプラズモニックフィルタ31の上に絶縁膜5を介して形成されているから、金属膜30のプラズモニックフィルタ31やSiO等からなる絶縁膜1,2,3,4,5等の無機物の加工と、有機カラーフィルタ51や有機平坦化層41,42等の有機物の加工とを、比較的に纏めることが可能であって、光電変換装置を比較的簡単、安価に製造することができる。
(第2実施形態)
図5は、本発明の第2実施形態の光電変換装置の断面図であり、この第2実施形態の光電変換装置は、第1実施形態の光電変換装置をRGBセンサとして、改変したものである。図5において、図1に示す第1実施形態の光電変換装置の構成要素と同一構成要素については、図1の構成要素と同一参照番号を付して詳しい説明は省略し、異なる構成要素のみについて以下に説明する。
図5に示すように、半導体基板100に、受光した光を電気信号に変換するフォトダイオード等からなる光電変換素子101,102,103を設けている。上記半導体基板100および光電変換素子101,102,103上に、絶縁膜1,2,3,4を介して、配線層11,12,13およびAlまたはAlCuからなる金属膜30を形成する。この金属膜30に表面プラズモンを励起するプラズモニックフィルタ31,32,33を、それぞれ、異なる光電変換素子101,102,103上に形成する。このプラズモニックフィルタ31,32,33は、R(レッド:λ=650nm)、G(グリーン:λ=530nm)、B(ブルー:λ=400nm)の光が透過するように設計された周期で二次元的に配列された開口31a,32a,33aを有する。この場合、ホールアレイの周期aは規格化周波数a/λ =0.65の式より算出された420nm(R)、340nm(G)、260nm(B)である。
R、G、Bの波長の光を選択的に透過させるプラズモニックフィルタ31,32,33を、保護膜としても機能する絶縁膜5で被覆し、その絶縁膜5上に、有機平坦化層41を介して、プラズモニックフィルタ31,32,33を覆うように有機カラーレジストを塗布してカラーフィルタの一例としての有機カラーフィルタ51,52,53を形成する。その際、プラズモニックフィルタ31,32,33はそれぞれ620〜750nm(R)、495〜570nm(G)、450〜495nm(B)の波長を透過させるフィルタとなっているが、そのプラズモニックフィルタ31,32,33の上に形成する有機カラーフィルタ51,52,53もそれぞれ同様の波長の光を透過させる特性を持ったものである。図6(A),(B),(C)に有機カラーフィルタ51,52,53とプラズモニックフィルタ31,32,33の分光透過波形を示す。
最後に、上記有機カラーフィルタ51,52,53の保護のために、これらの有機カラーフィルタ51,52,53をアクリルからなる有機平坦化層42で覆う。
上記構成の光電変換装置としてのRGBセンサに入射した光は、図7に模式的に示すように、最上部に形成された有機カラーレジストで形成された有機カラーフィルタ51(52,53)を透過する。図7では、説明の便宜上、有機カラーフィルタ51,52,53およびプラズモニックフィルタ31,32,33を、同じ図で模式的に示し、G用、B用の参照番号52,53,32,33,102,103を括弧で括っている。
上記有機カラーフィルタ51,52,53を透過した光は、可視光領域の波長620〜750nm(R)、495〜570nm(G)、450〜495nm(B)と近赤外〜赤外領域の波長を持った透過光t1となる。
次に、上記透過光t1は、金属膜30上に周期的な複数の開口からなるホールアレイが形成されたプラズモニックフィルタ31,32,33を透過する。このプラズモニックフィルタ31,32,33に光が入射すると、金属膜30と絶縁膜(誘電体層)5との界面で表面プラズモンが励起し、620〜750nm(R)、495〜570nm(G)、450〜495nm(B)の波長の光を透過させる。
上記プラズモニックフィルタ31,32,33を透過した透過光t2は、プラズモニックフィルタ31,32,33の透過特性により、近赤外〜赤外領域の光がカットされ、それぞれ、620〜750nm(R)、495〜570nm(G)、450〜495nm(B)の光となる。
上記プラズモニックフィルタ31,32,33を通過した透過光t2は、SiOで形成された絶縁膜1,2,3,4と、光電変換素子101,102,103が形成されているSiで形成された半導体基板100を通過して、フォトダイオード等の光電変換素子101,102,103で電気信号に変換される。
もし、仮に、プラズモニックフィルタ31,32,33の単層のみで、波長選択をすると、その選択するように設計した波長よりも高エネルギーの短波長領域で発生すると共に、2次的な表面プラズモン共鳴による微小な光の異常透過が生じ(図14を参照)、この微小な異常透過光が、SiOで形成された絶縁膜1,2,3,4とSiで形成された半導体基板100を透過する際に、それぞれの層(絶縁膜および半導体基板)で光の反射により増強されて、フォトダイオード等の光電変換素子101,102,103で電気信号に変換する際のノイズとなる。
しかし、この第2実施形態のように、まず、有機カラーフィルタ51,52,53を光が透過することで、2次的な表面プラズモン共鳴により透過してしまう波長の光を遮断できるため、プラズモニックフィルタ31,32,33を透過した光を、光電変換素子101,102,103で電気信号に変換する際のノイズの発生を抑えることができて、色信号のずれ、誤動作を防止できる。
また、第2実施形態によれば、上記有機カラーフィルタ51,52,53にプラズモニックフィルタ31,32,33を併用しているので、プラズモニックフィルタ31,32,33で近赤外〜赤外領域の光を遮断することができ、したがって、半導体プロセスでの加工が困難であり、高コストである多層膜で形成される赤外カットフィルタを使用せずにRGBセンサを得ることが可能となる。
また、第2実施形態によれば、上記有機カラーフィルタ51,52,53は、金属膜30のプラズモニックフィルタ31,32,33の上に絶縁膜5を介して形成されているから、金属膜30のプラズモニックフィルタ31,32,33やSiO等からなる絶縁膜1,2,3,4,5等の無機物の加工と、有機カラーフィルタ51,52,53や有機平坦化層41,42等の有機物の加工とを、比較的に纏めることが可能であって、光電変換装置を比較的に簡単、安価に製造することができる。
(第3実施形態)
この第3実施形態は、光電変換装置の一例としての分光センサであり、選択する波長をRGBに限定しないという点で第2実施形態と異なる。したがって、この第3実施形態の説明に、第2実施形態の図5を援用する。
具体的には、金属膜30に形成されるプラズモニックフィルタ31,32,33を透過する光の波長を、カラーフィルタの一例としての有機カラーフィルタ51,52,53を透過する光の波長と敢えて少しずらした波長となるように、金属膜30のホールアレイ周期aを設定する。これによりRGBと少しシフトした波長にピークをもつ透過波形を得ることができ、例えば、この透過波形を、メラニンの吸収波長に合わせることで肌のシミの状態を検知できる分光センサを容易に形成することができる。
(第4実施形態)
この第4実施形態の光電変換装置の一例としての分光センサは、プラズモニックフィルタの上に、カラーフィルタの一例としての2種類の有機カラーフィルタを積層する点のみが、第3実施形態の分光センサと異なる。
この第4実施形態では、図示しないが、例えば、G(グリーン)とR(レッド)の有機カラーフィルタを積層してプラズモニックフィルタ上に形成する。また、この際、プラズモニックフィルタは、G(グリーン)とR(レッド)の中間となる約600nmの光を透過させるように、ホールアレイ周期aを設定する(図12を参照)。この有機カラーフィルタとプラズモニックフィルタを透過した光のスペクトルは、図8に示すように、有機カラーフィルタの光が透過する波長領域とプラズモニックフィルタの光が透過する波長領域との重なった狭い波長領域となる。
したがって、この第4実施形態の分光センサは、狭い波長領域の光を検出して、精度が高いという利点を有する。
また、透過特性が異なるカラーフィルタを複数層重ねることで、図8と同様な狭い波長領域のみを透過させるフィルタを製造することができる。
例えば、非特許文献2により、図17に示す狭い波長領域のみを透過させるフィルタを通常のカメラに取り付けることで、肌に塗ったファンデーションの塗り斑を画像化することができる。原理について、人の血液中に含まれるヘモグロビンの吸収ピークは、560nm〜610nmに吸収波長を有し、約590nmに透過波長ピークを有するフィルタを設置することで、ヘモグロビンに対して非常に敏感な信号をとることができる。他にも、ヘモグロビンの吸収に敏感な光学フィルタを用いることで、血色の変化や脈拍の状態を感度良く検知することが可能である。
本第4実施形態の分光センサの変形例としての分光撮像素子の一例を図18に示す。
この図18に示す分光撮像素子300において、図1〜4に示す第1実施形態、図5に示す第2実施形態の光電変換装置の構成要素と同一構成要素については、図1〜5の構成要素と同一参照番号を付して詳しい説明は省略し、異なる構成要素のみについて以下に説明する。
この分光撮像素子300は、半導体基板200、素子分離領域210、RGB画素に対応するフォトダイオードからなる光電変換素子201,202,203、絶縁膜1,2,3,4,5、配線層11,12,13、金属膜30、プラズモニックフィルタ31,32,33、有機平坦化層41,42およびマイクロレンズ71,72,73を備えている。
上記有機平坦化層41と42の間に、R、G、B用のカラーフィルタ351,352,353を設け、そのR、G、B用のカラーフィルタ351,352,353の上方にマイクロレンズ71,72,73が位置している。
上記カラーフィルタ351,352,353は、図19示した透過特性を有する単層の有機カラーフィルタを積層してなっていて、分光撮像素子300のRGB画素上に位置し、図17の透過特性を満たすカラーフィルタとなる。このカラーフィルタの透過特性を図20に示す。
より詳しくは、上記分光撮像素子300のRGB画素のうち、赤色画素のためのカラーフィルタ351(図18,20において、カラーフィルタ(赤)と省略)は、R用の有機カラーフィルタ351R(図18から20において、RED1と省略)とG用の有機カラーフィルタ351G(図18から20において、GREEN1と省略)とを積層してなる。
また、緑色画素のためのカラーフィルタ352(図18,20において、カラーフィルタ(緑)と省略)は、G用の有機カラーフィルタ352G(図18から20において、GREEN2と省略)とB用の有機カラーフィルタ352B(図18から20において、BLUEと省略)とを積層してなる。
また、青色画素のためのカラーフィルタ353(図18,20において、カラーフィルタ(青)と省略)は、R用の有機カラーフィルタ353R(図18から20において、RED2と省略)とB用の有機カラーフィルタ353B(図18から20において、BLUEと省略)とを積層してなる。
したがって、上記カラーフィルタ351,352,353の各々は、異なる波長選択性を有する二層の有機カラーフィルタからなる2層カラーフィルタである。
上記単層の有機カラーフィルタ351R,351G;352G,352B;353B,353Rの積層順は、各カラーフィルタ351,352,353で所望の光の透過特性を得られれば良いため、順不同である。
また、本変形例のR、G、B用のカラーフィルタ351,352,353および有機カラーフィルタ351R,351G,352G,352B,353B,353Rは、一例として示したものであり、単層のカラーフィルタの透過特性は、図19に示す特性に限定するものではなく、また、所望の透過特性を得るために、3層以上からなるカラーフィルタを形成しても良い。
なお、有機カラーフィルタは、一般に、染料または顔料色素を含有した着色剤含有組成物からなる層からなる。
この変形例によると、図20に示すような狭い波長領域の光を選択して、感度よく鋭敏な画像を得ることができる。
(第5実施形態)
図9は、本発明の第5実施形態の光電変換装置の一例としてのイメージセンサの断面図である。図9において、図1〜4に示す第1実施形態、図5に示す第2実施形態の光電変換装置の構成要素と同一構成要素については、図1〜5の構成要素と同一参照番号を付して詳しい説明は省略し、異なる構成要素のみについて以下に説明する。また、図2〜4は、第5実施形態の説明において、援用する。
図9に示すように、基板の一例としての半導体基板200に素子分離領域210を形成して、不純物のドーピングを行って、フォトダイオードからなる光電変換素子201,202,203を形成する。この光電変換素子201,202,203は、第1画素領域、第2画素領域および第3画素領域を構成する。図示しないが、上記半導体基板200にはウエル領域が形成され、複数個のトランジスタを含む回路部も形成され、パッド領域も形成される。
続いて、上記絶縁膜3および配線層13の上方に、金属膜30を形成するための絶縁膜4を形成する。この絶縁膜4の形成後は、配線層13のある部分とない部分とで、図2に示すように、この絶縁膜3に段差が発生するが、CMP等により、絶縁膜4が完全に平坦になるまで加工を行う。このCMPにより完全に平坦にされた絶縁膜4の表面に、図3に示すように、金属膜30を塗布し、この金属膜30に、特定の光(例えば、R(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)等の光)を透過させるための波長選択フィルタの微細パターンのフォトリソグラフィを行うので、この表面の平坦化は重要である。
次に、図3に示すように平坦化された絶縁膜4上に、フィルタ材料としての金属膜30をスパッタにて形成する。この金属膜30に周期的構造を形成し、プラズモニックフィルタ31,32,33を形成する。金属膜30の塗布条件、プラズモニックフィルタ31,32,33の周期構造については、第2実施形態と同様にR(λ=650nm)、G(λ=530nm)、B(λ=400nm)の光が透過するように形成する。
その後、上記金属膜30および絶縁膜4上に、SiOからなる絶縁膜5を形成する。この際、前工程にて形成された金属膜30のプラズモニックフィルタ31,32,33の複数の開口(貫通穴または凹部)31a,32a,33aを、絶縁膜5、つまり、SiOで埋める必要があるため、SiOからなる絶縁膜5を高密度プラズマCVD法で形成する。
次に、上記絶縁膜5上に、アクリル系のフォトレジストをコーティングして、有機平坦化層41を形成する。そして、この有機平坦化層41上に、プラズモニックフィルタ31,32,33を覆うように、R(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)用のカラーフィルタとしての有機カラーフィルタ51,52,53を形成する。この有機カラーフィルタ51,52,53は、染料を含有するフォトレジストのコーディング、ソフトベーキング、選択的露光および現像工程を含むフォトリソグラフィ工程を利用して形成することができる。
上記R、G、B用の有機カラーフィルタ51,52,53は、それぞれ、第1〜第3画素領域に形成された光電変換素子201,202,203上に形成されたR、G、B用のプラズモニックフィルタ31,32,33と同様の透過特性を有する。
上記有機カラーフィルタ51,52,53の形成後、それらの有機カラーフィルタ51,52,53を、保護のため、アクリル系のフォトレジストでコーティングして、有機平坦化層42を形成する。
次に、上記有機平坦化層42上に、第1〜第3画素領域上に形成されたR、G、B用の有機カラーフィルタ51,52,53上に位置するように、マイクロレンズ71,72,73を形成する。このマイクロレンズ71,72,73は透明なアクリル樹脂を含むフォトレジストパターンをフォトリソグラフィ工程で形成した後、熱を加えて上記フォトレジストパターンをリフローさせて形成する。
最後に、図示しないパッド領域上の有機平坦化膜41,42および絶縁膜5を除去して、ワイヤーボンディングを行うためにパッド領域を露出させる。
本第5実施形態のイメージセンサでは、光をマイクロレンズ71,72,73で集光して、R、G、B用の有機カラーフィルタ51,52,53を透過させたのち、R、G、B用のプラズモニックフィルタ31,32,33を透過させるので、2次的な表面プラズモン共鳴により透過してしまう短波長領域の光を遮断できて、光電変換素子201,202,203で電気信号に変換する際のノイズ発生を抑えることができて、色信号のずれ、誤動作を防止できる。
また、第5実施形態のイメージセンサでは、プラズモニックフィルタ31,32,33が近赤外〜赤外領域の波長の光を遮断するため、赤外カットフィルタとしての機能を持つ。したがって、有機カラーフィルタ単体でのイメージセンサの場合、基板に実装する際に、赤外カットフィルタのカバーを装着する必要があるが、この第5実施形態の場合には、赤外カットフィルタのカバーが不要となる。
上記第1から第5実施形態では、上記有機カラーフィルタ51,52,53,351,352,353は、プラズモニックフィルタ31,32,33の上に絶縁膜5を介して形成している。しかし、図示しないが、有機カラーフィルタの上に絶縁膜を介してプラズモニックフィルタを、つまり、プラズモニックフィルタの下に絶縁膜を介して有機カラーフィルタを形成してもよい。
また、上記第1から第5実施形態、および、変形例では、カラーフィルタの例として、主に、有機カラーフィルタを述べたが、カラーフィルタとして、有機カラーフィルタに限らず、主に、無機物からなるカラーフィルタ等を用いてもよいのは、勿論である。
本発明および実施形態を纏めると、次のようになる。
本発明の光電変換装置は、
基板100,200に設けられた光電変換素子101,102,103,201,202,203と、
周期的または非周期的に配置された複数の開口31a,32a,33aを有する金属膜30と、
上記光電変換素子101,102,103,201,202,203と上記金属膜30との間に設けられた絶縁膜1,2,3,4と、
カラーフィルタ51,52,53,351,352,353と、
上記金属膜30と上記カラーフィルタ51,52,53,351,352,353との間に設けられた絶縁膜と
を備えることを特徴としている。
上記構成の光電変換装置によれば、上記金属膜30は、周期的または非周期的に配置された複数の開口31a,32a,33aに光が入射した際に、表面プラズモンが励起され、特定の波長選択性をもった金属膜フィルタとして機能する。
もし、仮に、上記カラーフィルタ51,52,53,351,352,353が設けられていないとするならば、上記金属膜30とホールアレイ(開口アレイ)の構造上、メインの透過波長とは別の短波長領域に2次的なピーク波長(サブピーク)が発生する。
しかし、上記カラーフィルタ51,52,53,351,352,353と、金属膜フィルタとして機能する金属膜30が存在することによって、R(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の信号に寄与しない短波長領域のサブピーク波長の光をカラーフィルタ51,52,53,351,352,353の透過特性で遮断することができるため、サブピークの要因となる光を遮断することができる。このように、金属膜単体の場合に発生し、ノイズ要因となるサブピーク波長の光を遮断することができる。
したがって、本発明の光電変換装置によれば、サブピークに起因する波長選択性の悪化を防止できて、色信号のずれ、誤動作を防止することができる。
また、上記カラーフィルタ51,52,53,351,352,353は近赤外領域(波長:700−1300nm)の光に吸収を持たないため、それ単独では近赤外光を透過してしまう。しかしながら、上記カラーフィルタ51,52,53,351,352,353と、金属膜30とを重ねることで、金属膜30により近赤外光は遮断されるため、R(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の信号に対してノイズとなる近赤外光を遮断することができる。
このように、上記カラーフィルタ51,52,53,351,352,353に金属膜30を併用しているので、カラーフィルタ単体では不可能である近赤外から、赤外領域の光の遮断を金属膜30で実現できるため、時間とコストがかかる赤外カットフィルタを削減することができる。
赤外カットフィルタは、多層の膜を積層して形成するため、半導体プロセスでの加工が困難であって、製造には時間とコストがかかる。本発明では、赤外カットフィルタを削減することができるので、その効果は大である。
1実施形態の光電変換装置は、
基板100,200に設けられた光電変換素子101,102,103,201,202,203と、
上記光電変換素子101,102,103,201,202,203の上に絶縁膜1,2,3,4を介して形成されると共に、周期的または非周期的に配置された複数の開口31a,32a,33aを有するプラズモニックフィルタ31,32,33を形成する金属膜30と、
上記プラズモニックフィルタ31,32,33の上または下に絶縁膜5を介して形成されたカラーフィルタ51,52,53,351,352,353と
を備えている。
上記実施形態によれば、上記金属膜30のプラズモニックフィルタ31,32,33の周期的または非周期的に配置された複数の開口31a,32a,33aに光が入射した際に、表面プラズモンが励起され、上記プラズモニックフィルタ31,32,33は特定の波長選択性をもった金属膜フィルタとして機能する。
もし、仮に、上記カラーフィルタ51,52,53,351,352,353が設けられていないとするならば、上記金属膜30とホールアレイ(開口アレイ)の構造上、メインの透過波長とは別の短波長領域に2次的なピーク波長(サブピーク)が発生する。
しかし、上記カラーフィルタ51,52,53,351,352,353をプラズモニックフィルタ31,32,33の上または下に形成することで、R(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の信号に寄与しない短波長領域のサブピーク波長の光をカラーフィルタ51,52,53,351,352,353の透過特性で遮断することができるため、プラズモニックフィルタ31,32,33を透過する前または後にサブピークの要因となる光を遮断することができる。このように、プラズモニックフィルタ単体の場合に発生し、ノイズ要因となるサブピーク波長の光を遮断することができる。
したがって、本実施形態の光電変換装置によれば、サブピークに起因する波長選択性の悪化を防止できて、色信号のずれ、誤動作を防止することができる。
また、上記カラーフィルタ51,52,53,351,352,353は近赤外領域(波長:700−1300nm)の光に吸収を持たないため、それ単独では近赤外光を透過してしまう。しかしながら、上記カラーフィルタ51,52,53,351,352,353とプラズモニックフィルタ(金属膜フィルタ)31,32,33を重ねることで、プラズモニックフィルタ31,32,33により近赤外光は遮断されるため、R(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の信号に対してノイズとなる近赤外光を遮断することができる。
このように、上記カラーフィルタ51,52,53にプラズモニックフィルタ31,32,33を併用しているので、カラーフィルタ単体では不可能である近赤外から、赤外領域の光の遮断をプラズモニックフィルタ31,32,33で実現できるため、時間とコストがかかる赤外カットフィルタを削減することができる。
赤外カットフィルタは、多層の膜を積層して形成するため、半導体プロセスでの加工が困難であって、製造には時間とコストがかかる。本実施形態では、赤外カットフィルタを削減することができるので、その効果は大である。
1実施形態では、
上記カラーフィルタ51,52,53,351,352,353を透過する光の波長は、上記金属膜30を透過する光の波長と少なくとも一部が一致する。
上記実施形態によれば、上記カラーフィルタ51,52,53,351,352,353を透過する光の波長は、上記金属膜30を透過する光の波長と少なくとも一部が一致するので、図8に示すように、狭い波長領域での波長選択性を持つフィルタを実現することが可能となる。
また、1実施形態では、
上記カラーフィルタ51,52,53,351,352,353を透過する光の波長は、上記金属膜30を透過する光の複数のピーク波長の内、最も透過率の高い波長と少なくとも一部が一致する。
上記実施形態によれば、上記金属膜30を透過するメインの波長領域以外のノイズに寄与する波長の光を、カラーフィルタ51,52,53,351,352,353の透過特性で遮断することができるため、金属膜(金属膜フィルタ)30単体では形成できない高い波長選択性をもった光学フィルタ(カラーフィルタと金属膜とからなる)を形成することができる。
また、1実施形態では、
上記カラーフィルタ51,52,53,351,352,353は、有機カラーフィルタ51,52,53,351,352,353であり、上記金属膜30の上に絶縁膜5を介して形成されている。
上記実施形態によれば、上記有機カラーフィルタ51,52,53,351,352,353は、金属膜30の上に絶縁膜5を介して形成されているから、金属膜30やSiO等からなる絶縁膜1,2,3,4,5等の無機物の加工と、有機カラーフィルタ51,52,53,351,352,353や有機平坦化層41,42等の有機物の加工とを、比較的に纏めることが可能であって、光電変換装置を比較的に簡単、安価に製造することができる。
また、1実施形態では、
上記カラーフィルタ351,352,353の各々は、異なる波長選択性を有する2層以上のカラーフィルタ351R,351G;352G,352B;353B,353Rを積層してなる。
上記実施形態では、上記カラーフィルタ351,352,353の各々が、2層以上のカラーフィルタ351R,351G;352G,352B;353B,353Rを積層してなるので、より狭い波長領域を選択できて、感度よく、鋭敏な画像を得ることができる。
また、1実施形態では、
上記金属膜30はAlまたはAlCuで形成されている。
上記実施形態では、上記金属膜30がAlまたはAlCuで形成されていて、Alを含む。Alはプラズマ周波数が高いため、短波長領域まで共鳴現象が発生する。可視光領域をセンシングする光電変換装置を製造するために、Alを、金属膜30に使用することによって、可視光領域に高い透過特性を持った光学フィルタを形成することができる。
また、AlまたはAlCuは通常の半導体プロセスで一般的に使用されている材料のため、光電変換装置を製造する上でのプロセスインテグレーションの点でも特殊な製造装置や材料が不要となる。
また、1実施形態では、
上記基板100,200はSiで形成され、
上記光電変換素子101,102,103,201,202,203の上に形成された上記絶縁膜1,2,3,4はSiOで形成されている。
上記実施形態によれば、上記基板100,200はSiで形成され、かつ、上記光電変換素子101,102,103,201,202,203の上に形成された上記絶縁膜1,2,3,4はSiOで形成されているから、フォトダイオード等からなる光電変換素子101,102,103,201,202,203、回路部、および、多層の配線層11,12,13を、一般的な方法で、簡単、安価に製造することができる。
第1〜第5実施形態および変形例で述べた構成要素は、適宜、組み合わせてもよく、また、適宜、選択、置換、あるいは、削除してもよいのは、勿論である。
1,2,3,4,5 絶縁膜
11,12,13 配線層
30 金属膜
31,32,33 プラズモニックフィルタ
31a,32a,33a 開口
41,42 有機平坦化層
51,52,53,351,352,353,351R,351G,352G,352B,353R,353B カラーフィルタ
71,72,73 マイクロレンズ
100,200 半導体基板
101,102,103,201,202,203 光電変換素子

Claims (5)

  1. 基板に設けられた光電変換素子と、
    周期的または非周期的に配置された複数の開口を有する金属膜と、
    上記光電変換素子と上記金属膜との間に設けられた絶縁膜と、
    カラーフィルタと、
    上記金属膜と上記カラーフィルタとの間に設けられた絶縁膜と
    を備えることを特徴とする光電変換装置。
  2. 請求項1に記載の光電変換装置において、
    上記カラーフィルタを透過する光の波長は、上記金属膜を透過する光の波長と少なくとも一部が一致することを特徴とする光電変換装置。
  3. 請求項2に記載の光電変換装置において、
    上記カラーフィルタを透過する光の波長は、上記金属膜を透過する光の複数のピーク波長の内、最も透過率の高い波長と少なくとも一部が一致することを特徴とする光電変換装置。
  4. 請求項1から3のいずれか1つに記載の光電変換装置において、
    上記金属膜はAlまたはAlCuで形成されていることを特徴とする光電変換装置。
  5. 請求項1から4のいずれか1つに記載の光電変換装置において、
    上記基板はSiで形成され、
    上記光電変換素子の上に形成された上記絶縁膜はSiOで形成されていることを特徴とする光電変換装置。
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