JP2022069852A - マルチカラーセンサ及びマルチカラーセンサ装置 - Google Patents

マルチカラーセンサ及びマルチカラーセンサ装置 Download PDF

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Takahiro Kitahara
昌岳 中尾
Masatake Nakao
貴史 橋本
Takashi Hashimoto
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Abstract

【課題】より短時間で形成可能な構造を有するマルチカラーセンサを提供する。【解決手段】マルチカラーセンサ2は、光検出素子11,12を含む基板10と、色分離フィルタ20とを備える。色分離フィルタ20は、光検出素子11,12に対応している狭帯域カラーフィルタ30と、光検出素子11に対応しているが光検出素子12に対応していない広帯域カラーフィルタ21とを含む。狭帯域カラーフィルタ30は、第1透過波長ピークと、第2透過波長ピークとを有する。広帯域カラーフィルタ21は、第1透過波長ピークに対応する第1光成分を透過させ、かつ、第2透過波長ピークに対応する第2光成分を遮断する。【選択図】図2

Description

本開示は、マルチカラーセンサ及びマルチカラーセンサ装置に関する。
特開2010-212306号公報(特許文献1)は、青色光用画素と、緑色光用画素と、赤色光用画素と、赤外光用画素と、青色光用多層膜干渉フィルタと、緑色光用多層膜干渉フィルタと、赤色光用多層膜干渉フィルタと、赤外光用多層膜干渉フィルタとを備える固体撮像素子を開示している。
特開2010-212306号公報
特許文献1の青色光用多層膜干渉フィルタと、緑色光用多層膜干渉フィルタと、赤色光用多層膜干渉フィルタと、赤外光用多層膜干渉フィルタとは、互いに異なる層構成を有している。また、これらの多層膜干渉フィルタは、各々、スパッタ法などを用いて、SiO2層とTiO2層とを交互に積層して形成される。そのため、青色光用多層膜干渉フィルタと、緑色光用多層膜干渉フィルタと、赤色光用多層膜干渉フィルタと、赤外光用多層膜干渉フィルタとを形成するために非常に多くの時間を要する。本開示は、上記の課題を鑑みてなされたものであり、その目的は、より短時間で形成可能な構造を有するマルチカラーセンサ及びマルチカラーセンサ装置を提供することである。
本開示のマルチカラーセンサは、基板と、基板上に設けられている色分離フィルタとを備える。基板は、第1光検出素子と、第2光検出素子とを含む。色分離フィルタは、第1光検出素子及び第2光検出素子に対応している第1狭帯域カラーフィルタと、第1光検出素子に対応しているが第2光検出素子に対応していない第1広帯域カラーフィルタとを含む。第1狭帯域カラーフィルタは、第1透過波長ピークと、第1透過波長ピークから離れている第2透過波長ピークとを有する。第1広帯域カラーフィルタは、第1透過波長ピークに対応する第1光成分を透過させ、かつ、第2透過波長ピークに対応する第2光成分を遮断する。
本開示のマルチカラーセンサ装置は、本開示のマルチカラーセンサと、信号処理器とを備える。信号処理器は、第2光検出素子からの第2出力信号と第1光検出素子からの第1出力信号との間の差分を算出する。
本開示のマルチカラーセンサ及び本開示のマルチカラーセンサ装置は、より短時間で形成可能な構造を有する。
実施の形態1から実施の形態5のマルチカラーセンサ装置のブロック図である。 実施の形態1のマルチカラーセンサの概略部分拡大断面図である。 実施の形態1及び実施の形態2の狭帯域カラーフィルタの規格化透過率スペクトルを示す図である。 実施の形態1から実施の形態5の広帯域カラーフィルタの規格化透過率スペクトルを示す図である。 実施の形態1のマルチカラーセンサの製造方法の一工程を示す概略部分拡大断面図である。 実施の形態1のマルチカラーセンサの製造方法における、図5に示す工程の次工程を示す概略部分拡大断面図である。 実施の形態1のマルチカラーセンサの製造方法における、図6に示す工程の次工程を示す概略部分拡大断面図である。 実施の形態1の変形例のマルチカラーセンサの概略部分拡大断面図である。 実施の形態2のマルチカラーセンサの概略部分拡大断面図である。 実施の形態3のマルチカラーセンサの概略部分拡大断面図である。 実施の形態3の狭帯域カラーフィルタの規格化透過率スペクトルを示す図である。 実施の形態4のマルチカラーセンサの概略部分拡大断面図である。 実施の形態4の狭帯域カラーフィルタの規格化透過率スペクトルを示す図である。 実施の形態5のマルチカラーセンサの概略部分拡大断面図である。 実施の形態5の二つの狭帯域カラーフィルタの規格化透過率スペクトルを示す図である。 実施の形態5の変形例のマルチカラーセンサの概略部分拡大断面図である。
以下、実施の形態を説明する。なお、同一の構成には同一の参照番号を付し、その説明は繰り返さない。
(実施の形態1)
図1を参照して、実施の形態1のマルチカラーセンサ装置1を説明する。マルチカラーセンサ装置1は、マルチカラーセンサ2と、信号処理器3とを備える。
図2から図4を参照して、本実施の形態のマルチカラーセンサ2を説明する。マルチカラーセンサ2は、基板10と、色分離フィルタ20とを備える。
基板10は、例えば、シリコン基板のような半導体基板である。基板10は、主面10aを含む。基板10は、光検出素子11,12を含む。光検出素子11,12は、基板10の主面10aに設けられている。光検出素子11,12は、例えば、フォトダイオードである。
色分離フィルタ20は、基板10の主面10a上に設けられている。色分離フィルタ20は、狭帯域カラーフィルタ30と、広帯域カラーフィルタ21とを主に含む。本明細書において、狭帯域カラーフィルタは、広帯域カラーフィルタよりも、狭い透過波長帯域を有する。広帯域カラーフィルタは、狭帯域カラーフィルタよりも、広い透過波長帯域を有する。色分離フィルタ20は、平坦化膜25をさらに含んでもよい。
狭帯域カラーフィルタ30は、例えば、無機材料の多層膜で構成されている多層膜干渉フィルタである。多層膜干渉フィルタを構成する各層は、例えば、TiO2層、SiO2層、Ta25層、Nb25層またはZrO2層である。多層膜干渉フィルタは、例えば、TiO2層のような高屈折率無機材料層とSiO2層のような低屈折率無機材料層とが交互に積層された多層膜である。狭帯域カラーフィルタ30は、例えば、基板10の主面10aから遠位する平坦化膜25の表面(特定的には、保護層27の表面)上に設けられている。
狭帯域カラーフィルタ30は、光検出素子11,12に対応している。本明細書において、狭帯域カラーフィルタが光検出素子に対応していることは、狭帯域カラーフィルタが、光検出素子の光路上に配置されていることを意味する。光検出素子11,12は、狭帯域カラーフィルタ30で覆われている。
特定的には、狭帯域カラーフィルタ30は、狭帯域カラーフィルタ部分31と、狭帯域カラーフィルタ部分32とを含む。狭帯域カラーフィルタ部分31及び狭帯域カラーフィルタ部分32は、互いに同じ構成を有している。狭帯域カラーフィルタ部分31は、狭帯域カラーフィルタ部分32から離間されている。
狭帯域カラーフィルタ部分31は、光検出素子11に対応しているが光検出素子12に対応していない。狭帯域カラーフィルタ部分32は、光検出素子12に対応しているが光検出素子11に対応していない。本明細書において、狭帯域カラーフィルタ部分が光検出素子に対応していることは、狭帯域カラーフィルタ部分が、光検出素子の光路上に配置されていることを意味する。狭帯域カラーフィルタ部分が光検出素子に対応していないことは、狭帯域カラーフィルタ部分が、光検出素子の光路上に配置されていないことを意味する。光検出素子11は、狭帯域カラーフィルタ部分31で覆われているが、狭帯域カラーフィルタ部分32から露出している。光検出素子12は、狭帯域カラーフィルタ部分32で覆われているが、狭帯域カラーフィルタ部分31から露出している。
図3を参照して、狭帯域カラーフィルタ30は、第1透過波長ピークと、第1透過波長ピークから離れている第2透過波長ピークとを有する。本明細書において、第2透過波長ピークが第1透過波長ピークから離れていることは、第2透過波長ピークの規格化透過率が10%以上である第2透過波長ピークの第2波長域が、第1透過波長ピークの規格化透過率が10%以上である第1透過波長ピークの第1波長域に重なっていないことを意味する。狭帯域カラーフィルタの複数の透過波長ピークの各々の規格化透過率は、各透過波長ピークの最大透過率で規格化された、各透過波長ピークの透過率を意味する。
狭帯域カラーフィルタ30は、色分離フィルタ20に入射する光のうち、第1透過波長ピークに対応する第1光成分と、第2透過波長ピークに対応する第2光成分とを透過させる。一例では、第1透過波長ピークは青色光の波長域にあり、第1光成分は青色光成分である。第2透過波長ピークは赤色光の波長域にあり、第2光成分は赤色光成分である。
図2を参照して、広帯域カラーフィルタ21は、例えば、顔料を含むカラーレジストで形成されている樹脂カラーフィルタである。広帯域カラーフィルタ21の層数は、狭帯域カラーフィルタ30の層数より少なくてもよい。広帯域カラーフィルタ21は、例えば、単層である。
広帯域カラーフィルタ21は、例えば、基板10の主面10a上に設けられている。広帯域カラーフィルタ21は、光検出素子11に対応しているが、光検出素子12に対応していない。本明細書において、広帯域カラーフィルタが光検出素子に対応していることは、広帯域カラーフィルタが、光検出素子の光路上に配置されていることを意味する。広帯域カラーフィルタが光検出素子に対応していないことは、広帯域カラーフィルタが、光検出素子の光路上に配置されていないことを意味する。広帯域カラーフィルタ21は、光検出素子11上に設けられている。光検出素子11は、広帯域カラーフィルタ21で覆われている。光検出素子12は、広帯域カラーフィルタ21から露出している。
図3及び図4を参照して、広帯域カラーフィルタ21は、第1透過波長ピークに対応する第1光成分を透過させ、かつ、第2透過波長ピークに対応する第2光成分を遮断する。本明細書において、広帯域カラーフィルタが光成分を透過させることは、当該光成分に対する広帯域カラーフィルタの透過率が50%以上であることを意味する。広帯域カラーフィルタが光成分を遮断することは、当該光成分に対する広帯域カラーフィルタの透過率が20%以下であることを意味する。一例では、第1光成分は青色光成分であり、第2光成分は赤色光成分である。
平坦化膜25は、基板10の主面10a及び広帯域カラーフィルタ21上に設けられている。平坦化膜25は、基板10の主面10a及び広帯域カラーフィルタ21を覆っている。具体的には、平坦化膜25は、平坦化層26と、保護層27とを含む。平坦化層26は、例えば、透明レジストのような透明樹脂で形成されている。平坦化膜25(平坦化層26)は、広帯域カラーフィルタ21を基板10の主面10a上に設けることによって生じる段差を低減させるまたはなくす。保護層27は、基板10の主面10aから遠位する平坦化層26の表面上に設けられている。保護層27は、広帯域カラーフィルタ21及び平坦化層26を保護する。保護層27は、例えば、SiO2のような無機材料で形成されている。平坦化膜25は、色分離フィルタ20に入射しかつ光検出素子11,12に到達する光が有する波長領域において透明である。例えば、図4を参照して、平坦化層26は、色分離フィルタ20に入射しかつ光検出素子11,12に到達する光が有する波長領域において透明である。
図2及び図5から図7を参照して、本実施の形態のマルチカラーセンサ2の製造方法の一例を説明する。
図5を参照して、光検出素子11上に、広帯域カラーフィルタ21を形成する。例えば、カラーレジストインクを基板10の主面10a上に塗布または印刷する。カラーレジストインクを露光及び現像して、基板10の主面10aのうち光検出素子11上に、選択的に、広帯域カラーフィルタ21が形成される。光検出素子12は、広帯域カラーフィルタ21から露出している。
図6を参照して、広帯域カラーフィルタ21及び基板10の主面10a上に、平坦化膜25を形成する。例えば、透明レジストインクを基板10の主面10a上に塗布または印刷する。透明レジストインクを硬化させて、平坦化層26が形成される。続いて、基板10の主面10aから遠位する平坦化層26の表面上に、例えばスパッタ法などを用いて、保護層27を形成する。
図2及び図7を参照して、基板10の主面10aから遠位する平坦化膜25の表面(特定的には、保護層27の表面)上に、狭帯域カラーフィルタ30を形成する。一例では、平坦化膜25(保護層27)上に、レジスト40を形成する。レジスト40には、光検出素子11,12に対応する開口が設けられている。レジスト40上とレジスト40から露出している平坦化膜25(保護層27)上とに、多層膜30pを形成する。例えば、多層膜30pは、スパッタ法を用いて、高屈折率無機材料層(例えば、TiO2層)と低屈折率無機材料層(例えば、SiO2層)とを交互に積層することによって形成される。それから、レジスト40をリフトオフする。こうして、光検出素子11,12に対応している狭帯域カラーフィルタ30が形成される。図2に示されるマルチカラーセンサ2が得られる。
図2から図4を参照して、光検出素子11,12は、色分離フィルタ20を通過した光の強度を検出する。光検出素子11から出力される第1出力信号は、色分離フィルタ20に入射する光のうち第1光成分の第1強度に対応する。光検出素子12から出力される第2出力信号は、色分離フィルタ20に入射する光のうち第1光成分の第1強度と、色分離フィルタ20に入射する光のうち第2光成分の第2強度との和に対応する。
図1を参照して、信号処理器3は、マルチカラーセンサ2に通信可能に接続されている。信号処理器3は、電気回路またはCPU(Central Processing Unit)のようなプロセッサによって構成されている。信号処理器3は、マルチカラーセンサ2(光検出素子11,12)から出力される信号を処理する。信号処理器3は、例えば、マルチカラーセンサ2(光検出素子11,12)から出力される信号を増幅する。信号処理器3は、光検出素子12からの第2出力信号と光検出素子11からの第1出力信号との間の差分を算出する。光検出素子12からの第2出力信号と光検出素子11からの第1出力信号との間の差分は、色分離フィルタ20に入射する光のうち第2光成分の第2強度に対応する。こうして、マルチカラーセンサ装置1は、色分離フィルタ20に入射する光のうち第1光成分の第1強度と、色分離フィルタ20に入射する光のうち第2光成分の第2強度とを得ることができる。
図1及び図8を参照して、本実施の形態の変形例のマルチカラーセンサ2では、狭帯域カラーフィルタ部分31は、狭帯域カラーフィルタ部分32に連続してもよい。
本実施の形態のマルチカラーセンサ装置1及びマルチカラーセンサ2,2aの効果を説明する。
本実施の形態のマルチカラーセンサ2,2aは、基板10と、基板10上に設けられている色分離フィルタ20とを備える。基板10は、第1光検出素子(例えば、光検出素子11)と、第2光検出素子(例えば、光検出素子12)とを含む。色分離フィルタ20は、第1光検出素子及び第2光検出素子に対応している第1狭帯域カラーフィルタ(例えば、狭帯域カラーフィルタ30)と、第1光検出素子に対応しているが第2光検出素子に対応していない第1広帯域カラーフィルタ(例えば、広帯域カラーフィルタ21)とを含む。第1狭帯域カラーフィルタは、第1透過波長ピークと、第1透過波長ピークから離れている第2透過波長ピークとを有する。第1広帯域カラーフィルタは、第1透過波長ピークに対応する第1光成分を透過させ、かつ、第2透過波長ピークに対応する第2光成分を遮断する。
狭帯域カラーフィルタの製造時間は、広帯域カラーフィルタの製造時間より長い。マルチカラーセンサ2,2aは、第1光検出素子(例えば、光検出素子11)に対応しているが第2光検出素子(例えば、光検出素子12)に対応していない第1広帯域カラーフィルタ(例えば、広帯域カラーフィルタ21)を含むため、第1狭帯域カラーフィルタ(例えば、狭帯域カラーフィルタ30)を第1光検出素子及び第2光検出素子に共通して設けることができる。言い換えると、第1光検出素子と第2光検出素子とに対応して複数種類の狭帯域カラーフィルタを作成する必要が無い。相対的に多くの作成時間を要する狭帯域カラーフィルタの形成回数を減少させることができる。そのため、マルチカラーセンサ2,2aは、より短時間で形成可能な構造を有する。
本実施の形態のマルチカラーセンサ2では、第1狭帯域カラーフィルタ(例えば、狭帯域カラーフィルタ30)は、第1光検出素子(例えば、光検出素子11)に対応しているが第2光検出素子(例えば、光検出素子12)に対応していない第1狭帯域カラーフィルタ部分(例えば、狭帯域カラーフィルタ部分31)と、第2光検出素子に対応しているが第1光検出素子に対応していない第2狭帯域カラーフィルタ部分(例えば、狭帯域カラーフィルタ部分32)とを含む。第1狭帯域カラーフィルタ部分は、第2狭帯域カラーフィルタ部分から離間されている。
そのため、第1狭帯域カラーフィルタ(例えば、狭帯域カラーフィルタ30)が形成される面に、第1広帯域カラーフィルタ(例えば、広帯域カラーフィルタ21)に起因する段差があっても、良質な第1狭帯域カラーフィルタが形成され得る。マルチカラーセンサ2は、マルチカラーセンサ2に入射する光の色スペクトルを高い精度で測定することを可能にする。
本実施の形態のマルチカラーセンサ2aでは、第1狭帯域カラーフィルタ(例えば、狭帯域カラーフィルタ30)は、第1光検出素子(例えば、光検出素子11)に対応しているが第2光検出素子(例えば、光検出素子12)に対応していない第1狭帯域カラーフィルタ部分(例えば、狭帯域カラーフィルタ部分31)と、第2光検出素子に対応しているが第1光検出素子に対応していない第2狭帯域カラーフィルタ部分(例えば、狭帯域カラーフィルタ部分32)とを含む。第1狭帯域カラーフィルタ部分は、第2狭帯域カラーフィルタ部分に連続している。
マルチカラーセンサ2aは、第1狭帯域カラーフィルタ部分(例えば、狭帯域カラーフィルタ部分31)と第2狭帯域カラーフィルタ部分(例えば、狭帯域カラーフィルタ部分32)とをパターニングする工程を不要にする構造を備えている。そのため、マルチカラーセンサ2aは、より短時間で形成可能な構造を有する。
本実施の形態のマルチカラーセンサ2,2aでは、第1広帯域カラーフィルタ(例えば、広帯域カラーフィルタ21)は、基板10の主面10a上に設けられている。色分離フィルタ20は、基板10の主面10a上と第1広帯域カラーフィルタ上とに設けられている平坦化膜25をさらに含む。第1狭帯域カラーフィルタ(例えば、狭帯域カラーフィルタ30)は、基板10の主面10aから遠位する平坦化膜25の表面上に設けられている。
平坦化膜25は、第1広帯域カラーフィルタ(広帯域カラーフィルタ21)を基板10の主面10a上に設けることによって生じる段差を低減させるまたはなくす。そのため、良質な第1狭帯域カラーフィルタ(例えば、狭帯域カラーフィルタ30)が形成され得る。マルチカラーセンサ2は、マルチカラーセンサ2に入射する光の色スペクトルを高い精度で測定することを可能にする。
本実施の形態のマルチカラーセンサ2,2aでは、第1狭帯域カラーフィルタは、多層膜干渉フィルタである。第1広帯域カラーフィルタは、樹脂カラーフィルタである。
多層膜干渉フィルタは、樹脂カラーフィルタより多くの層数を有する。また、通常、多層膜干渉フィルタを構成する複数の層の各々は、スパッタ法のような相対的に長い時間を要する方法を用いて形成されるのに対し、樹脂カラーフィルタは、塗布または印刷のような相対的に短い時間を要する方法を用いて形成される。マルチカラーセンサ2,2aは、第1光検出素子(例えば、光検出素子11)に対応しているが第2光検出素子(例えば、光検出素子12)に対応していない樹脂カラーフィルタ(例えば、広帯域カラーフィルタ21)を含むため、多層膜干渉フィルタ(例えば、狭帯域カラーフィルタ30)を第1光検出素子及び第2光検出素子に共通して設けることができる。言い換えると、第1光検出素子と第2光検出素子とに対応して複数種類の多層膜干渉フィルタを作成する必要が無い。相対的に多くの作成時間を要する多層膜干渉フィルタの形成回数を減少させることができる。そのため、マルチカラーセンサ2,2aは、より短時間で形成可能な構造を有する。
本実施の形態のマルチカラーセンサ装置1は、マルチカラーセンサ2,2aと、信号処理器3とを備える。信号処理器3は、第2光検出素子(例えば、光検出素子12)からの第2出力信号と第1光検出素子(例えば、光検出素子11)からの第1出力信号との間の差分を算出する。
マルチカラーセンサ装置1はマルチカラーセンサ2,2aを備えるため、マルチカラーセンサ装置1はより短時間で形成可能な構造を有する。また、マルチカラーセンサ装置1では、第2光検出素子(例えば、光検出素子12)に対応する別の広帯域カラーフィルタが省略され得る。マルチカラーセンサ装置1はより短時間で形成可能な構造を有する。
(実施の形態2)
図1、図3、図4及び図9を参照して、実施の形態2のマルチカラーセンサ装置1及びマルチカラーセンサ2bを説明する。図1を参照して、本実施の形態のマルチカラーセンサ装置1は、実施の形態1のマルチカラーセンサ装置1と同様の構成を備えているが、マルチカラーセンサ2に代えてマルチカラーセンサ2bを備えている点で異なっている。図9を参照して、本実施の形態のマルチカラーセンサ2bは、実施の形態1のマルチカラーセンサ2と同様の構成を備えているが、以下の点で主に異なっている。
図9を参照して、色分離フィルタ20は、広帯域カラーフィルタ22をさらに含む。広帯域カラーフィルタ22は、例えば、顔料を含むカラーレジストで形成されている樹脂カラーフィルタである。広帯域カラーフィルタ22の層数は、狭帯域カラーフィルタ30の層数より少なくてもよい。広帯域カラーフィルタ22は、例えば、単層である。広帯域カラーフィルタ22は、広帯域カラーフィルタ21と同様の方法によって形成される。
広帯域カラーフィルタ22は、例えば、基板10の主面10a上に設けられている。広帯域カラーフィルタ22は、光検出素子12に対応しているが、光検出素子11に対応していない。広帯域カラーフィルタ22は、光検出素子12上に設けられている。光検出素子12は、広帯域カラーフィルタ22で覆われている。光検出素子11は、広帯域カラーフィルタ22から露出している。図3及び図4を参照して、広帯域カラーフィルタ22は、第2透過波長ピークに対応する第2光成分を透過させ、かつ、第1透過波長ピークに対応する第1光成分を遮断する。一例では、第1光成分は青色光成分であり、第2光成分は赤色光成分である。
平坦化膜25(平坦化層26)は、基板10の主面10a及び広帯域カラーフィルタ21,22上に設けられている。平坦化膜25(平坦化層26)は、基板10の主面10a及び広帯域カラーフィルタ21,22を覆っている。平坦化膜25(平坦化層26)は、広帯域カラーフィルタ21,22を基板10の主面10a上に設けることによって生じる段差を低減させるまたはなくす。
図3、図4及び図9を参照して、光検出素子11,12は、色分離フィルタ20を通過した光の強度を検出する。光検出素子11から出力される第1出力信号は、色分離フィルタ20に入射する光のうち第1光成分の第1強度に対応する。光検出素子12から出力される第2出力信号は、色分離フィルタ20に入射する光のうち第2光成分の第2強度に対応する。信号処理器3は、光検出素子11,12から出力される複数の信号について差分計算を行う必要がない。
本実施の形態のマルチカラーセンサ装置1及びマルチカラーセンサ2bの効果は、以下の効果を奏する。
本実施の形態のマルチカラーセンサ2bでは、色分離フィルタ20は、第2光検出素子(例えば、光検出素子12)に対応しているが第1光検出素子(例えば、光検出素子11)に対応していない第2広帯域カラーフィルタ(例えば、広帯域カラーフィルタ22)をさらに含む。第2広帯域カラーフィルタは、第2光成分を透過させ、かつ、第1光成分を遮断する。そのため、実施の形態1のマルチカラーセンサ2と同様に、マルチカラーセンサ2bは、より短時間で形成可能な構造を有する。
本実施の形態のマルチカラーセンサ装置1は、マルチカラーセンサ2bと信号処理器3とを備える。マルチカラーセンサ装置1は、より短時間で形成可能な構造を有する。また、信号処理器3は光検出素子11,12から出力される複数の信号について差分計算を行う必要がない。マルチカラーセンサ装置1では、信号処理器3の構成または機能が簡素化され得る。
(実施の形態3)
図1、図4、図10及び図11を参照して、実施の形態3のマルチカラーセンサ装置1及びマルチカラーセンサ2cを説明する。図1を参照して、本実施の形態のマルチカラーセンサ装置1は、実施の形態1のマルチカラーセンサ装置1と同様の構成を備えているが、マルチカラーセンサ2に代えてマルチカラーセンサ2cを備えている点で異なっている。図10を参照して、本実施の形態のマルチカラーセンサ2cは、実施の形態1のマルチカラーセンサ2と同様の構成を備えているが、以下の点で主に異なっている。
基板10は、光検出素子13をさらに含む。光検出素子13は、基板10の主面10aに設けられている。光検出素子13は、例えば、フォトダイオードである。
狭帯域カラーフィルタ30は、光検出素子11,12,13に対応している。特定的には、狭帯域カラーフィルタ30は、狭帯域カラーフィルタ部分31と、狭帯域カラーフィルタ部分32と、狭帯域カラーフィルタ部分33とを含む。狭帯域カラーフィルタ部分31、狭帯域カラーフィルタ部分32及び狭帯域カラーフィルタ部分33は、互いに同じ構成を有している。狭帯域カラーフィルタ部分31、狭帯域カラーフィルタ部分32及び狭帯域カラーフィルタ部分33は、互いに離間されてもよい。
狭帯域カラーフィルタ部分31は、光検出素子11に対応しているが、光検出素子12,13に対応していない。狭帯域カラーフィルタ部分32は、光検出素子12に対応しているが、光検出素子11,13に対応していない。狭帯域カラーフィルタ部分33は、光検出素子13に対応しているが、光検出素子11,12に対応していない。光検出素子11は、狭帯域カラーフィルタ部分31で覆われているが、狭帯域カラーフィルタ部分32,33から露出している。光検出素子12は、狭帯域カラーフィルタ部分32で覆われているが、狭帯域カラーフィルタ部分31,33から露出している。光検出素子13は、狭帯域カラーフィルタ部分33で覆われているが、狭帯域カラーフィルタ部分31,32から露出している。
図11を参照して、狭帯域カラーフィルタ30は、第1透過波長ピーク及び第2透過波長ピークから離れている第3透過波長ピークをさらに有する。本明細書において、第3透過波長ピークが第1透過波長ピーク及び第2透過波長ピークから離れていることは、第3透過波長ピークの規格化透過率が10%以上である第3透過波長ピークの第3波長域が、第1透過波長ピークの規格化透過率が10%以上である第1透過波長ピークの第1波長域と、第2透過波長ピークの規格化透過率が10%以上である第2透過波長ピークの第2波長域とに重なっていないことを意味する。一例では、第1透過波長ピークは青色光の波長域にあり、第1光成分は青色光成分である。第2透過波長ピークは赤色光の波長域にあり、第2光成分は赤色光成分である。第3透過波長ピークは短波長赤外光の波長域にあり、第2光成分は短波長赤外光成分である。
広帯域カラーフィルタ21は、光検出素子11に対応しているが、光検出素子12,13に対応していない。光検出素子11は、広帯域カラーフィルタ21で覆われている。光検出素子12,13は、広帯域カラーフィルタ21から露出している。図4及び図11を参照して、広帯域カラーフィルタ21は、第1透過波長ピークに対応する第1光成分と第3透過波長ピークに対応する第3光成分とを透過させ、かつ、第2透過波長ピークに対応する第2光成分を遮断する。一例では、第1光成分は青色光成分であり、第2光成分は赤色光成分であり、第3光成分は短波長赤外光成分である。
図10を参照して、色分離フィルタ20は、広帯域カラーフィルタ22をさらに含む。広帯域カラーフィルタ22は、例えば、顔料を含むカラーレジストで形成されている樹脂カラーフィルタである。広帯域カラーフィルタ22の層数は、狭帯域カラーフィルタ30の層数より少なくてもよい。広帯域カラーフィルタ22は、例えば、単層である。広帯域カラーフィルタ22は、広帯域カラーフィルタ21と同様の方法によって形成される。
広帯域カラーフィルタ22は、光検出素子11,12に対応しているが、光検出素子13に対応していない。広帯域カラーフィルタ22は、例えば、基板10の主面10a上及び広帯域カラーフィルタ21上に設けられている。広帯域カラーフィルタ22は、光検出素子11の上方と光検出素子12上とに設けられている。光検出素子11,12は、広帯域カラーフィルタ22で覆われている。光検出素子13は、広帯域カラーフィルタ22から露出している。
特定的には、広帯域カラーフィルタ22は、広帯域カラーフィルタ部分22aと、広帯域カラーフィルタ部分22bとを含む。広帯域カラーフィルタ部分22aと広帯域カラーフィルタ部分22bとは、互いに同じ構成を有している。広帯域カラーフィルタ部分22aは、広帯域カラーフィルタ部分22bに連続してもよいし、広帯域カラーフィルタ部分22bから離間されてもよい。
広帯域カラーフィルタ部分22aは、光検出素子11に対応しているが、光検出素子12,13に対応していない。広帯域カラーフィルタ部分22aは広帯域カラーフィルタ21上に設けられており、広帯域カラーフィルタ21は基板10と広帯域カラーフィルタ部分22aとの間に配置されてもよい。広帯域カラーフィルタ部分22aは基板10の主面10a上に設けられており、広帯域カラーフィルタ部分22aは基板10と広帯域カラーフィルタ21との間に配置されてもよい。広帯域カラーフィルタ部分22bは、光検出素子11,12に対応しているが、光検出素子13に対応していない。光検出素子11は、広帯域カラーフィルタ21と広帯域カラーフィルタ部分22aとで覆われている。光検出素子12は、広帯域カラーフィルタ部分22bで覆われているが、広帯域カラーフィルタ21及び広帯域カラーフィルタ部分22aから露出している。光検出素子13は、広帯域カラーフィルタ21及び広帯域カラーフィルタ部分22a,22bから露出している。
図4及び図11を参照して、広帯域カラーフィルタ22は、第2透過波長ピークに対応する第2光成分と第3透過波長ピークに対応する第3光成分とを透過させ、かつ、第1透過波長ピークに対応する第1光成分を遮断する。一例では、第1光成分は青色光成分であり、第2光成分は赤色光成分であり、第3光成分は短波長赤外光成分である。
平坦化膜25(平坦化層26)は、基板10の主面10a及び広帯域カラーフィルタ21,22上に設けられている。平坦化膜25(平坦化層26)は、基板10の主面10a及び広帯域カラーフィルタ21,22を覆っている。平坦化膜25(平坦化層26)は、広帯域カラーフィルタ21,22を基板10の主面10a上に設けることによって生じる段差を低減させるまたはなくす。
図4、図10及び図11を参照して、光検出素子11,12,13は、色分離フィルタ20を通過した光の強度を検出する。光検出素子11から出力される第1出力信号は、色分離フィルタ20に入射する光のうち第3光成分の第3強度に対応する。光検出素子12から出力される第2出力信号は、色分離フィルタ20に入射する光のうち第2光成分の第2強度と、色分離フィルタ20に入射する光のうち第3光成分の第3強度との和に対応する。光検出素子13から出力される第3出力信号は、色分離フィルタ20に入射する光のうち第1光成分の第1強度と、色分離フィルタ20に入射する光のうち第2光成分の第2強度と、色分離フィルタ20に入射する光のうち第3光成分の第3強度との和に対応する。
信号処理器3は、光検出素子12からの第2出力信号と光検出素子11からの第1出力信号との間の差分を算出する。光検出素子12からの第2出力信号と光検出素子11からの第1出力信号との間の差分は、色分離フィルタ20に入射する光のうち第2光成分の第2強度に対応する。また、信号処理器3は、光検出素子13からの第3出力信号と光検出素子12からの第2出力信号との間の差分を算出する。光検出素子13からの第3出力信号と光検出素子12からの第2出力信号との間の差分は、色分離フィルタ20に入射する光のうち第1光成分の第1強度に対応する。こうして、マルチカラーセンサ装置1は、色分離フィルタ20に入射する光のうち第1光成分の第1強度と、色分離フィルタ20に入射する光のうち第2光成分の第2強度と、色分離フィルタ20に入射する光のうち第3光成分の第3強度とを得ることができる。
本実施の形態のマルチカラーセンサ装置1及びマルチカラーセンサ2cの効果は、実施の形態1のマルチカラーセンサ装置1及びマルチカラーセンサ2の効果に加えて、以下の効果を奏する。
本実施の形態のマルチカラーセンサ2cでは、基板10は、第3光検出素子(例えば、光検出素子13)をさらに含む。第1狭帯域カラーフィルタ(例えば、狭帯域カラーフィルタ30)は、第1透過波長ピーク及び第2透過波長ピークから離れている第3透過波長ピークをさらに有する。第1広帯域カラーフィルタ(例えば、広帯域カラーフィルタ21)は、第3光検出素子に対応しておらず、かつ、第3透過波長ピークに対応する第3光成分をさらに透過させる。色分離フィルタ20は、第1光検出素子(例えば、光検出素子11)及び第2光検出素子(例えば、光検出素子12)に対応しているが第3光検出素子に対応していない第2広帯域カラーフィルタ(例えば、広帯域カラーフィルタ22)をさらに含む。第2広帯域カラーフィルタは、第2透過波長ピークに対応する第2光成分と第3透過波長ピークに対応する第3光成分とを透過させ、かつ、第1透過波長ピークに対応する第1光成分を遮断する。
本実施の形態のマルチカラーセンサ2cは、第1広帯域カラーフィルタ(例えば、広帯域カラーフィルタ21)及び第2広帯域カラーフィルタ(例えば、広帯域カラーフィルタ22)を含むため、第1狭帯域カラーフィルタ(例えば、狭帯域カラーフィルタ30)を第1光検出素子(例えば、光検出素子12)、第2光検出素子(例えば、光検出素子12)及び第3光検出素子(例えば、光検出素子13)に共通して設けることができる。言い換えると、第1光検出素子と第2光検出素子と第3光検出素子とに対応して複数種類の狭帯域カラーフィルタを作成する必要が無い。そのため、マルチカラーセンサ装置1及びマルチカラーセンサ2cは、より短時間で形成可能な構造を有する。また、マルチカラーセンサ装置1及びマルチカラーセンサ2cは、実施の形態1のマルチカラーセンサ装置1及びマルチカラーセンサ2より多くの色成分を測定することを可能にする。
本実施の形態のマルチカラーセンサ2cでは、第2広帯域カラーフィルタ(例えば、広帯域カラーフィルタ22)は、第1光検出素子(例えば、光検出素子11)に対応しているが第2光検出素子(例えば、光検出素子12)に対応していない第1広帯域カラーフィルタ部分(広帯域カラーフィルタ部分22a)と、第2光検出素子に対応しているが第1光検出素子に対応していない第2広帯域カラーフィルタ部分(広帯域カラーフィルタ部分22b)とを含む。第1広帯域カラーフィルタ部分は、第2広帯域カラーフィルタ部分に連続している。
マルチカラーセンサ2cは、第1広帯域カラーフィルタ部分(広帯域カラーフィルタ部分22a)と第2広帯域カラーフィルタ部分(広帯域カラーフィルタ部分22b)とをパターニングする工程を不要にする構造を備えている。そのため、マルチカラーセンサ2cは、より短時間で形成可能な構造を有する。
(実施の形態4)
図1、図4、図12及び図13を参照して、実施の形態4のマルチカラーセンサ装置1及びマルチカラーセンサ2dを説明する。図1を参照して、本実施の形態のマルチカラーセンサ装置1は、実施の形態2のマルチカラーセンサ装置1と同様の構成を備えているが、マルチカラーセンサ2bに代えてマルチカラーセンサ2dを備えている点で異なっている。図12を参照して、本実施の形態のマルチカラーセンサ2dは、実施の形態2のマルチカラーセンサ2bと同様の構成を備えているが、以下の点で主に異なっている。
本実施の形態の基板10は、実施の形態3の基板10と同様に、第3光検出素子(例えば、光検出素子13)をさらに含む。光検出素子13は、基板10の主面10aに設けられている。光検出素子13は、例えば、フォトダイオードである。
本実施の形態の狭帯域カラーフィルタ30は、実施の形態3の狭帯域カラーフィルタ30と同様に、光検出素子11,12,13に対応している。特定的には、狭帯域カラーフィルタ30は、狭帯域カラーフィルタ部分31と、狭帯域カラーフィルタ部分32と、狭帯域カラーフィルタ部分33とを含む。図13を参照して、狭帯域カラーフィルタ30は、第1透過波長ピーク及び第2透過波長ピークから離れている第3透過波長ピークをさらに有する。一例では、第1透過波長ピークは青色光の波長域にあり、第1光成分は青色光成分である。第2透過波長ピークは赤色光の波長域にあり、第2光成分は赤色光成分である。第3透過波長ピークは緑色光の波長域にあり、第2光成分は緑色光成分である。
広帯域カラーフィルタ21は、光検出素子11に対応しているが、光検出素子12,13に対応していない。光検出素子11は、広帯域カラーフィルタ21で覆われている。光検出素子12,13は、広帯域カラーフィルタ21から露出している。図4及び図13を参照して、広帯域カラーフィルタ21は、第1透過波長ピークに対応する第1光成分を透過させ、かつ、第2透過波長ピークに対応する第2光成分と第3透過波長ピークに対応する第3光成分とを遮断する。一例では、第1光成分は青色光成分であり、第2光成分は赤色光成分であり、第3光成分は緑色光成分である。
広帯域カラーフィルタ22は、光検出素子12に対応しているが、光検出素子11,13に対応していない。光検出素子12は、広帯域カラーフィルタ22で覆われている。光検出素子11,13は、広帯域カラーフィルタ22から露出している。図4及び図13を参照して、広帯域カラーフィルタ22は、第2透過波長ピークに対応する第2光成分を透過させ、かつ、第1透過波長ピークに対応する第1光成分と第3透過波長ピークに対応する第3光成分とを遮断する。一例では、第1光成分は青色光成分であり、第2光成分は赤色光成分であり、第3光成分は緑色光成分である。
図12を参照して、色分離フィルタ20は、広帯域カラーフィルタ23をさらに含む。広帯域カラーフィルタ23は、例えば、顔料を含むカラーレジストで形成されている樹脂カラーフィルタである。広帯域カラーフィルタ23の層数は、狭帯域カラーフィルタ30の層数より少なくてもよい。広帯域カラーフィルタ23は、例えば、単層である。広帯域カラーフィルタ23は、広帯域カラーフィルタ21,22と同様の方法によって形成される。
広帯域カラーフィルタ23は、例えば、基板10の主面10a上に設けられている。広帯域カラーフィルタ23は、光検出素子13に対応しているが、光検出素子11,12に対応していない。広帯域カラーフィルタ23は、光検出素子13上に設けられている。光検出素子13は、広帯域カラーフィルタ23で覆われている。光検出素子11,12は、広帯域カラーフィルタ23から露出している。図4及び図13を参照して、広帯域カラーフィルタ23は、第3透過波長ピークに対応する第3光成分を透過させ、かつ、第1透過波長ピークに対応する第1光成分と第2透過波長ピークに対応する第2光成分とを遮断する。一例では、第1光成分は青色光成分であり、第2光成分は赤色光成分であり、第3光成分は緑色光成分である。
平坦化膜25(平坦化層26)は、基板10の主面10a及び広帯域カラーフィルタ21,22,23上に設けられている。平坦化膜25(平坦化層26)は、基板10の主面10a及び広帯域カラーフィルタ21,22,23を覆っている。平坦化膜25(平坦化層26)は、広帯域カラーフィルタ21,22,23を基板10の主面10a上に設けることによって生じる段差を低減させるまたはなくす。
図4、図12及び図13を参照して、光検出素子11,12,13は、色分離フィルタ20を通過した光の強度を検出する。光検出素子11から出力される第1出力信号は、色分離フィルタ20に入射する光のうち第1光成分の第1強度に対応する。光検出素子12から出力される第2出力信号は、色分離フィルタ20に入射する光のうち第2光成分の第2強度に対応する。光検出素子13から出力される第3出力信号は、色分離フィルタ20に入射する光のうち第3光成分の第3強度に対応する。信号処理器3は、光検出素子11,12,13から出力される複数の信号について差分計算を行う必要がない。
本実施の形態のマルチカラーセンサ装置1及びマルチカラーセンサ2dの効果は、実施の形態2のマルチカラーセンサ装置1及びマルチカラーセンサ2bの効果に加えて、以下の効果を奏する。
本実施の形態のマルチカラーセンサ2dでは、基板10は、第3光検出素子(例えば、光検出素子13)をさらに含む。第1狭帯域カラーフィルタ(例えば、狭帯域カラーフィルタ30)は、第1透過波長ピーク及び第2透過波長ピークから離れている第3透過波長ピークをさらに有する。第1広帯域カラーフィルタ(例えば、広帯域カラーフィルタ21)は、第3光検出素子に対応しておらず、かつ、第3透過波長ピークに対応する第3光成分をさらに遮断する。第2広帯域カラーフィルタ(例えば、広帯域カラーフィルタ22)は、第3光検出素子に対応しておらず、かつ、第3透過波長ピークに対応する第3光成分をさらに遮断する。色分離フィルタ20は、第3光検出素子に対応しているが第1光検出素子及び第2光検出素子に対応していない第3広帯域カラーフィルタ(例えば、広帯域カラーフィルタ23)をさらに含む。第3広帯域カラーフィルタは、第3透過波長ピークに対応する第3光成分を透過させ、かつ、第1透過波長ピークに対応する第1光成分及び第2透過波長ピークに対応する第2光成分を遮断する。
本実施の形態のマルチカラーセンサ2dは、第1広帯域カラーフィルタ(例えば、広帯域カラーフィルタ21)、第2広帯域カラーフィルタ(例えば、広帯域カラーフィルタ22)及び第3広帯域カラーフィルタ(例えば、広帯域カラーフィルタ23)を含むため、第1狭帯域カラーフィルタ(例えば、狭帯域カラーフィルタ30)を第1光検出素子(例えば、光検出素子12)、第2光検出素子(例えば、光検出素子12)及び第3光検出素子(例えば、光検出素子13)に共通して設けることができる。言い換えると、第1光検出素子と第2光検出素子と第3光検出素子とに対応して複数種類の狭帯域カラーフィルタを作成する必要が無い。そのため、マルチカラーセンサ装置1及びマルチカラーセンサ2dは、より短時間で形成可能な構造を有する。また、マルチカラーセンサ装置1及びマルチカラーセンサ2dは、実施の形態2のマルチカラーセンサ2bより多くの色成分を測定することができる。
(実施の形態5)
図1、図4、図14及び図15を参照して、実施の形態5のマルチカラーセンサ装置1及びマルチカラーセンサ2eを説明する。図1を参照して、本実施の形態のマルチカラーセンサ装置1は、実施の形態1のマルチカラーセンサ装置1と同様の構成を備えているが、マルチカラーセンサ2に代えてマルチカラーセンサ2eを備えている点で異なっている。図14を参照して、本実施の形態のマルチカラーセンサ2eは、実施の形態1のマルチカラーセンサ2と同様の構成を備えているが、以下の点で主に異なっている。
図14を参照して、基板10は、光検出素子13,14をさらに含む。光検出素子13,14は、基板10の主面10aに設けられている。光検出素子13,14は、例えば、フォトダイオードである。
狭帯域カラーフィルタ30は、光検出素子11,12に対応しているが、光検出素子13,14に対応していない。光検出素子11,12は、狭帯域カラーフィルタ30で覆われている。光検出素子13,14は、狭帯域カラーフィルタ30から露出している。
広帯域カラーフィルタ21の層数は、狭帯域カラーフィルタ30,35の各々の層数より少なくてもよい。広帯域カラーフィルタ21は、光検出素子11に対応しているが、光検出素子12,13,14に対応していない。光検出素子11は、広帯域カラーフィルタ21で覆われている。光検出素子12,13,14は、広帯域カラーフィルタ21から露出している。
色分離フィルタ20は、狭帯域カラーフィルタ35と、広帯域カラーフィルタ24とをさらに含む。
狭帯域カラーフィルタ35は、例えば、無機材料の多層膜で構成されている多層膜干渉フィルタである。多層膜干渉フィルタを構成する各層は、例えば、TiO2層、SiO2層、Ta25層、Nb25層またはZrO2層である。多層膜干渉フィルタは、例えば、TiO2層のような高屈折率無機材料層とSiO2層のような低屈折率無機材料層とが交互に積層された多層膜である。狭帯域カラーフィルタ35は、例えば、基板10の主面10aから遠位する平坦化膜25の表面(特定的には、保護層27の表面)上に設けられている。狭帯域カラーフィルタ35は、狭帯域カラーフィルタ30と異なる構成を有している。狭帯域カラーフィルタ35は、狭帯域カラーフィルタ30から離間されてもよい。
狭帯域カラーフィルタ35は、光検出素子13,14に対応しているが、光検出素子11,12に対応していない。光検出素子13,14は、狭帯域カラーフィルタ30で覆われている。光検出素子11,12は、狭帯域カラーフィルタ30から露出している。狭帯域カラーフィルタ35は、狭帯域カラーフィルタ30と同様の方法によって形成される。
特定的には、狭帯域カラーフィルタ35は、狭帯域カラーフィルタ部分36と、狭帯域カラーフィルタ部分37とを含む。狭帯域カラーフィルタ部分36及び狭帯域カラーフィルタ部分37は、互いに同じ構成を有している。狭帯域カラーフィルタ部分36は、狭帯域カラーフィルタ部分37から離間されてもよいし、狭帯域カラーフィルタ部分37に連続してもよい。
狭帯域カラーフィルタ部分36は、光検出素子13に対応しているが光検出素子14に対応していない。狭帯域カラーフィルタ部分37は、光検出素子14に対応しているが光検出素子13に対応していない。光検出素子13は、狭帯域カラーフィルタ部分36で覆われているが、狭帯域カラーフィルタ部分37から露出している。光検出素子14は、狭帯域カラーフィルタ部分37で覆われているが、狭帯域カラーフィルタ部分36から露出している。
図15を参照して、狭帯域カラーフィルタ35は、第1透過波長ピーク及び第2透過波長ピークから離れている第3透過波長ピークと、第1透過波長ピーク、第2透過波長ピーク及び第3透過波長ピークから離れている第4透過波長ピークとを有する。本明細書において、第3透過波長ピークが第1透過波長ピーク及び第2透過波長ピークから離れていることは、第3透過波長ピークの規格化透過率が10%以上である第3透過波長ピークの第3波長域が、第1透過波長ピークの規格化透過率が10%以上である第1透過波長ピークの第1波長域と、第2透過波長ピークの規格化透過率が10%以上である第2透過波長ピークの第2波長域とに重なっていないことを意味する。
第4透過波長ピークが第1透過波長ピーク、第2透過波長ピーク及び第3透過波長ピークから離れていることは、第4透過波長ピークの規格化透過率が10%以上である第4透過波長ピークの第4波長域が、第1透過波長ピークの規格化透過率が10%以上である第1透過波長ピークの第1波長域と、第2透過波長ピークの規格化透過率が10%以上である第2透過波長ピークの第2波長域と、第3透過波長ピークの規格化透過率が10%以上である第3透過波長ピークの第3波長域とに重なっていないことを意味する。
狭帯域カラーフィルタ30は、色分離フィルタ20に入射する光のうち、第1透過波長ピークに対応する第1光成分と、第2透過波長ピークに対応する第2光成分とを透過させ、色分離フィルタ20に入射する光のうち、第3透過波長ピークに対応する第3光成分と、第4透過波長ピークに対応する第4光成分とを遮断する。狭帯域カラーフィルタ35は、色分離フィルタ20に入射する光のうち、第3透過波長ピークに対応する第3光成分と、第4透過波長ピークに対応する第4光成分とを透過させ、色分離フィルタ20に入射する光のうち、第1透過波長ピークに対応する第1光成分と、第2透過波長ピークに対応する第2光成分とを遮断する。一例では、第1透過波長ピークは紫色光の波長域にあり、第1光成分は紫色光成分である。第2透過波長ピークは緑色光の波長域にあり、第2光成分は緑色光成分である。第3透過波長ピークは青色光の波長域にあり、第3光成分は青色光成分である。第4透過波長ピークは橙色光の波長域にあり、第4光成分は橙色光成分である。
図14を参照して、広帯域カラーフィルタ24は、例えば、顔料を含むカラーレジストで形成されている樹脂カラーフィルタである。広帯域カラーフィルタ24の層数は、狭帯域カラーフィルタ30,35の各々の層数より少なくてもよい。広帯域カラーフィルタ24は、例えば、単層である。広帯域カラーフィルタ24は、広帯域カラーフィルタ21と同様の方法によって形成される。
広帯域カラーフィルタ24は、例えば、基板10の主面10a上に設けられている。広帯域カラーフィルタ24は、光検出素子13に対応しているが、光検出素子11,12,14に対応していない。広帯域カラーフィルタ24は、光検出素子13上に設けられている。光検出素子13は、広帯域カラーフィルタ24で覆われている。光検出素子11,12,14は、広帯域カラーフィルタ24から露出している。
図4及び図15を参照して、広帯域カラーフィルタ21は、第1透過波長ピークに対応する第1光成分を透過させ、かつ、第2透過波長ピークに対応する第2光成分を遮断する。広帯域カラーフィルタ24は、第3透過波長ピークに対応する第3光成分を透過させ、かつ、第4透過波長ピークに対応する第4光成分を遮断する。一例では、第1光成分は紫色光成分であり、第2光成分は緑色光成分であり、第3光成分は青色光成分であり、第4光成分は橙色光成分である。本実施の形態では、広帯域カラーフィルタ24は、広帯域カラーフィルタ21と同じ材料で形成されており、広帯域カラーフィルタ21と同じ透過スペクトルを有している。広帯域カラーフィルタ24は、広帯域カラーフィルタ21とは異なる材料で形成されてもよく、広帯域カラーフィルタ21とは異なる透過スペクトルを有してもよい。
平坦化膜25(平坦化層26)は、基板10の主面10a及び広帯域カラーフィルタ21,24上に設けられている。平坦化膜25(平坦化層26)は、基板10の主面10a及び広帯域カラーフィルタ21,24を覆っている。平坦化膜25(平坦化層26)は、広帯域カラーフィルタ21,24を基板10の主面10a上に設けることによって生じる段差を低減させるまたはなくす。
図4、図14及び図15を参照して、光検出素子11,12,13,14は、色分離フィルタ20を通過した光の強度を検出する。光検出素子11から出力される第1出力信号は、色分離フィルタ20に入射する光のうち第1光成分の第1強度に対応する。光検出素子12から出力される第2出力信号は、色分離フィルタ20に入射する光のうち第1光成分の第1強度と、色分離フィルタ20に入射する光のうち第2光成分の第2強度との和に対応する。光検出素子13から出力される第3出力信号は、色分離フィルタ20に入射する光のうち第3光成分の第3強度に対応する。光検出素子14から出力される第4出力信号は、色分離フィルタ20に入射する光のうち第3光成分の第3強度と、色分離フィルタ20に入射する光のうち第4光成分の第4強度との和に対応する。
信号処理器3は、光検出素子12からの第2出力信号と光検出素子11からの第1出力信号との間の差分を算出する。光検出素子12からの第2出力信号と光検出素子11からの第1出力信号との間の差分は、色分離フィルタ20に入射する光のうち第2光成分の第2強度に対応する。信号処理器3は、光検出素子14からの第4出力信号と光検出素子13からの第3出力信号との間の差分を算出する。光検出素子14からの第4出力信号と光検出素子13からの第3出力信号との間の差分は、色分離フィルタ20に入射する光のうち第4光成分の第4強度に対応する。こうして、マルチカラーセンサ装置1は、色分離フィルタ20に入射する光のうち第1光成分の第1強度と、色分離フィルタ20に入射する光のうち第2光成分の第2強度と、色分離フィルタ20に入射する光のうち第3光成分の第3強度と、色分離フィルタ20に入射する光のうち第4光成分の第4強度とを得ることができる。
図1、図4、図15及び図16を参照して、本実施の形態の変形例のマルチカラーセンサ2fでは、広帯域カラーフィルタ24は広帯域カラーフィルタ21と同じ材料で形成されており、かつ、広帯域カラーフィルタ21に連続してもよい。
本実施の形態のマルチカラーセンサ2e,2fの効果は、実施の形態1のマルチカラーセンサ2の効果に加えて、以下の効果を奏する。
本実施の形態のマルチカラーセンサ2e,2fでは、基板10は、第3光検出素子(例えば、光検出素子13)と、第4光検出素子(例えば、光検出素子14)とをさらに含む。色分離フィルタ20は、第2狭帯域カラーフィルタ(例えば、狭帯域カラーフィルタ35)と、第2広帯域カラーフィルタ(例えば、広帯域カラーフィルタ24)とをさらに含む。第1狭帯域カラーフィルタ(例えば、狭帯域カラーフィルタ30)は、第3光検出素子及び第4光検出素子に対応していない。第2狭帯域カラーフィルタは、第3光検出素子及び第4光検出素子に対応しているが第1光検出素子(例えば、光検出素子11)及び第2光検出素子(例えば、光検出素子12)に対応していない。第2狭帯域カラーフィルタは、第1透過波長ピーク及び第2透過波長ピークから離れている第3透過波長ピークと、第1透過波長ピーク、第2透過波長ピーク及び第3透過波長ピークから離れている第4透過波長ピークとを有する。第1広帯域カラーフィルタ(例えば、広帯域カラーフィルタ21)は、第3光検出素子及び第4光検出素子に対応していない。第2広帯域カラーフィルタは、第3光検出素子に対応しているが、第1光検出素子、第2光検出素子及び第4光検出素子に対応していない。第2広帯域カラーフィルタは、第3透過波長ピークに対応する第3光成分を透過させ、かつ、第4透過波長ピークに対応する第4光成分を遮断する。
本実施の形態のマルチカラーセンサ2cは、第3光検出素子(例えば、光検出素子13)に対応しているが第4光検出素子(例えば、光検出素子14)に対応していない第2広帯域カラーフィルタ(例えば、広帯域カラーフィルタ24)を含むため、第2狭帯域カラーフィルタ(例えば、狭帯域カラーフィルタ35)を第3光検出素子(例えば、光検出素子13)及び第4光検出素子に共通して設けることができる。言い換えると、第3光検出素子と第4光検出素子とに対応して複数種類の狭帯域カラーフィルタを作成する必要が無い。相対的に多くの作成時間を要する狭帯域カラーフィルタの形成回数を減少させることができる。そのため、マルチカラーセンサ装置1及びマルチカラーセンサ2e,2fは、より短時間で形成可能な構造を有する。また、マルチカラーセンサ装置1及びマルチカラーセンサ2e,2fは、実施の形態1のマルチカラーセンサ装置1及びマルチカラーセンサ2より多くの色成分を測定することができる。
本実施の形態のマルチカラーセンサ2e,2fでは、第2広帯域カラーフィルタ(例えば、広帯域カラーフィルタ24)は、第1広帯域カラーフィルタ(例えば、広帯域カラーフィルタ21)と同じ材料で形成されている。
そのため、第1広帯域カラーフィルタ(例えば、広帯域カラーフィルタ21)と第2広帯域カラーフィルタ(例えば、広帯域カラーフィルタ24)は同時に形成され得る。マルチカラーセンサ装置1及びマルチカラーセンサ2e,2fは、より短時間で形成可能な構造を有する。
本実施の形態のマルチカラーセンサ2fでは、第2広帯域カラーフィルタ(例えば、広帯域カラーフィルタ24)は、第1広帯域カラーフィルタ(例えば、広帯域カラーフィルタ21)に連続している。
マルチカラーセンサ2fは、広帯域カラーフィルタ21,24をパターニングする工程を不要にする構造を備えている。マルチカラーセンサ2fは、より短時間で形成可能な構造を有する。
今回開示された実施の形態1から実施の形態5及びそれらの変形例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。矛盾のない限り、今回開示された実施の形態1から実施の形態5及びそれらの変形例の少なくとも2つを組み合わせてもよい。本開示の範囲は、上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることを意図される。
1 マルチカラーセンサ装置、2,2a,2b,2c,2d,2e,2f マルチカラーセンサ、3 信号処理器、10 基板、10a 主面、11,12,13,14 光検出素子、20 色分離フィルタ、21,22,23,24 広帯域カラーフィルタ、22a,22b 広帯域カラーフィルタ部分、25 平坦化膜、26 平坦化層、27 保護層、30,35 狭帯域カラーフィルタ、30p 多層膜、31,32,33,36,37 狭帯域カラーフィルタ部分、40 レジスト。

Claims (13)

  1. 第1光検出素子と、第2光検出素子とを含む基板と、
    前記基板上に設けられている色分離フィルタとを備え、
    前記色分離フィルタは、前記第1光検出素子及び前記第2光検出素子に対応している第1狭帯域カラーフィルタと、前記第1光検出素子に対応しているが前記第2光検出素子に対応していない第1広帯域カラーフィルタとを含み、
    前記第1狭帯域カラーフィルタは、第1透過波長ピークと、前記第1透過波長ピークから離れている第2透過波長ピークとを有し、
    前記第1広帯域カラーフィルタは、前記第1透過波長ピークに対応する第1光成分を透過させ、かつ、前記第2透過波長ピークに対応する第2光成分を遮断する、マルチカラーセンサ。
  2. 前記色分離フィルタは、前記第2光検出素子に対応しているが前記第1光検出素子に対応していない第2広帯域カラーフィルタをさらに含み、
    前記第2広帯域カラーフィルタは、前記第2光成分を透過させ、かつ、前記第1光成分を遮断する、請求項1に記載のマルチカラーセンサ。
  3. 前記基板は、第3光検出素子をさらに含み、
    前記第1狭帯域カラーフィルタは、前記第1透過波長ピーク及び前記第2透過波長ピークから離れている第3透過波長ピークをさらに有し、
    前記第1広帯域カラーフィルタは、前記第3光検出素子に対応しておらず、かつ、前記第3透過波長ピークに対応する第3光成分をさらに透過させ、
    前記色分離フィルタは、前記第1光検出素子及び前記第2光検出素子に対応しているが前記第3光検出素子に対応していない第2広帯域カラーフィルタをさらに含み、
    前記第2広帯域カラーフィルタは、前記第2光成分と前記第3光成分とを透過させ、かつ、前記第1光成分を遮断する、請求項1に記載のマルチカラーセンサ。
  4. 前記第2広帯域カラーフィルタは、前記第1光検出素子に対応しているが前記第2光検出素子に対応していない第1広帯域カラーフィルタ部分と、前記第2光検出素子に対応しているが前記第1光検出素子に対応していない第2広帯域カラーフィルタ部分とを含み、
    前記第1広帯域カラーフィルタ部分は、前記第2広帯域カラーフィルタ部分に連続している、請求項3に記載のマルチカラーセンサ。
  5. 前記基板は、第3光検出素子をさらに含み、
    前記第1狭帯域カラーフィルタは、前記第1透過波長ピーク及び前記第2透過波長ピークから離れている第3透過波長ピークをさらに有し、
    前記第1広帯域カラーフィルタは、前記第3光検出素子に対応しておらず、かつ、前記第3透過波長ピークに対応する第3光成分をさらに遮断し、
    前記第2広帯域カラーフィルタは、前記第3光検出素子に対応しておらず、かつ、前記第3光成分をさらに遮断し、
    前記色分離フィルタは、前記第3光検出素子に対応しているが前記第1光検出素子及び前記第2光検出素子に対応していない第3広帯域カラーフィルタをさらに含み、
    前記第3広帯域カラーフィルタは、前記第3光成分を透過させ、かつ、前記第1光成分及び前記第2光成分を遮断する、請求項2に記載のマルチカラーセンサ。
  6. 前記基板は、第3光検出素子と、第4光検出素子とをさらに含み、
    前記色分離フィルタは、第2狭帯域カラーフィルタと、第2広帯域カラーフィルタとをさらに含み、
    前記第1狭帯域カラーフィルタは、前記第3光検出素子及び前記第4光検出素子に対応しておらず、
    前記第2狭帯域カラーフィルタは、前記第3光検出素子及び前記第4光検出素子に対応しているが、前記第1光検出素子及び前記第2光検出素子に対応しておらず、
    前記第2狭帯域カラーフィルタは、前記第1透過波長ピーク及び前記第2透過波長ピークから離れている第3透過波長ピークと、前記第1透過波長ピーク、前記第2透過波長ピーク及び前記第3透過波長ピークから離れている第4透過波長ピークとを有し、
    前記第1広帯域カラーフィルタは、前記第3光検出素子及び前記第4光検出素子に対応しておらず、
    前記第2広帯域カラーフィルタは、前記第3光検出素子に対応しているが前記第1光検出素子、前記第2光検出素子及び前記第4光検出素子に対応しておらず、
    前記第2広帯域カラーフィルタは、前記第3透過波長ピークに対応する第3光成分を透過させ、かつ、前記第4透過波長ピークに対応する第4光成分を遮断する、請求項1に記載のマルチカラーセンサ。
  7. 前記第2広帯域カラーフィルタは、前記第1広帯域カラーフィルタと同じ材料で形成されている、請求項6に記載のマルチカラーセンサ。
  8. 前記第2広帯域カラーフィルタは、前記第1広帯域カラーフィルタに連続している、請求項7に記載のマルチカラーセンサ。
  9. 前記第1狭帯域カラーフィルタは、前記第1光検出素子に対応しているが前記第2光検出素子に対応していない第1狭帯域カラーフィルタ部分と、前記第2光検出素子に対応しているが前記第1光検出素子に対応していない第2狭帯域カラーフィルタ部分とを含み、
    前記第1狭帯域カラーフィルタ部分は、前記第2狭帯域カラーフィルタ部分から離間されている、請求項1から請求項8のいずれか一項に記載のマルチカラーセンサ。
  10. 前記第1狭帯域カラーフィルタは、前記第1光検出素子に対応しているが前記第2光検出素子に対応していない第1狭帯域カラーフィルタ部分と、前記第2光検出素子に対応しているが前記第1光検出素子に対応していない第2狭帯域カラーフィルタ部分とを含み、
    前記第1狭帯域カラーフィルタ部分は、前記第2狭帯域カラーフィルタ部分に連続している、請求項1から請求項8のいずれか一項に記載のマルチカラーセンサ。
  11. 前記第1広帯域カラーフィルタは前記基板の主面上に設けられており、
    前記色分離フィルタは、前記主面上と前記第1広帯域カラーフィルタ上とに設けられている平坦化膜をさらに含み、
    前記第1狭帯域カラーフィルタは、前記主面から遠位する前記平坦化膜の表面上に設けられている、請求項1から請求項10のいずれか一項に記載のマルチカラーセンサ。
  12. 前記第1狭帯域カラーフィルタは、多層膜干渉フィルタであり、
    前記第1広帯域カラーフィルタは、樹脂カラーフィルタである、請求項1から請求項11のいずれか一項に記載のマルチカラーセンサ。
  13. 請求項1、請求項3、請求項4、請求項6、請求項7または請求項8のいずれか一項に記載の前記マルチカラーセンサと、
    前記第2光検出素子からの第2出力信号と前記第1光検出素子からの第1出力信号との間の差分を算出する信号処理器とを備える、マルチカラーセンサ装置。
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