JP2016211220A - 仮設トイレ用配管構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】排水横管に給水する給水用縦管と、この給水用縦管の上端を塞ぐ蓋と、前記排水横管内の水に浮かぶように設けられた総比重が1より小さい浮体を少なくとも有する水位確認手段を備え、この水位確認手段は、前記蓋で給水用縦管の上端を塞いだ状態で、蓋上方から視認可能で前記浮体の上下に連動して位置が移動して水位を確認可能な水位確認部が前記浮体の一部あるいは浮体の上端部に連設され浮体の上下に連動して位置移動する部材に設けられている構成とした。
【選択図】 図1
Description
そこで、横方向に沿って地中に埋設された排水横管と、排水横管の上部に、軸方向に適当な間隔を開けてそれぞれの下端部が接続されるように、それぞれが縦方向に沿って配置されており、地表に据え付けられる便器と連結され得るように、上端面がそれぞれ地表に開口している複数の縦管と、前記排水横管の一方の端部が接続されたマンホールと、このマンホールと既設の下水管路とを連結する流出管と、前記排水横管の内部に流体が貯留されるように排水横管の端部を開閉し得るように配置されており、排水横管の端部が開放されることによって排水横管内の流体をマンホール内に流出させるようになった貯水ゲートと、を具備することを特徴とする仮設トイレ用配管構造が提案されている(特許文献1)。
そして、排泄物やトイレットペーパーが排水横管内で固まって堆積しないため、貯水ゲートを開放状態にすることによって、排水横管内に貯まった排泄物やトイレットペーパー等を水とともに容易に下水経路に流すことができる。
そこで、排水横管の貯留水位を確認しつつ注水を行って、水の使用量を必要最小限にすることが好ましい。
(1)貯水ゲートが設けられるマンホールの地表面に設置されている金属製フタ(開口部内径約20cm フタ重量5kg程度)を開け、地表面開口部から約60〜150cm下(マンホールの種類による)にある貯水ゲートのオーバーフロー開口部の下流付近を直接目視して、溢水の流出有無を確認する。
(2)排水横管に接続される縦管のうち、給水に使用される縦管(給水用縦管)の上端部地表面に設置される金属製フタ(重量5kg程度)を開け、内部に臭気発散防止に設けられる内フタ(重量0.2kg)を開け、縦管上端部から排水横管内を目視し、貯水の水面の位置を感覚的に把握して貯水位と判断する。
(3)給水用縦管から、あるいは排水横管底部からものさしのような長さ目盛りをもつものを設け、縦管の地表面から水面がものさしのどの目盛りにあるかを目視して水位確認を行う。
(4)排水横管の貯水水位以下の位置から、ガラス管のようなその内部を通る流体の水面が目視できるような部材を分岐配管して、排水横管の水位と連動する部材内の水面を目視して水位を確認する。
(5)排水横管内に電極棒式の水位計を設置して、排水横管内の所定の水位を検知して水位を確認する。
しかし、上記5つの方法にはそれぞれ問題点がある。
貯水ゲートのオーバーフロー開口部は、地表面から60cm〜150cm程度下にあり、マンホールの地表面開口部(内径約20cm)からマンホール内に顔を近づけ、ゲート下流にオーバーフロー水の流出有無を目視で確認することが可能だが、貯水水位を直視することが貯水ゲートの構造上難しく、望ましい水位かどうかの判断はできない。
なお、直径90cmのマンホール蓋全体(重量約40kg)を開けて目視した場合でも、貯水ゲートのオーバーフロー開口部は見えるがゲートの向こうの貯水位を見ることは構造上困難である。
マンホール内に顔を近づけるために、排水横管内の汚水臭気を直接嗅いでしまう。したがって、人によっては気分を害す可能性もある。
(2)の方法の問題点
排水横管の水面水位は、給水用縦管の地表面付近から40cm〜130cm程度下にあり、縦管の上端開口部に顔を近づけ、目視で水面は認められるが水位の判断は非常に困難である。
縦管上端開口部に顔を近づけるために、排水横管内の汚水臭気を直接嗅いでしまう。したがって、人によっては気分を害す可能性もある。
(3)の方法の問題点
目盛りを見るのに、縦管の蓋を取り外さなければならず、また、縦管上端開口部に顔を近づけるために、排水横管内の汚水臭気を直接嗅いでしまう。したがって、人によっては気分を害す可能性もある。
また、目盛りが40cm〜130cm程度下にあり、暗くて目盛りを確認するには、照明が必要になる。
(4)の方法の問題点
ガラス管等の分岐配管を目視するために、縦管の蓋を取り外さなければならず、また、縦管上端開口部に顔を近づけるために、排水横管内の汚水臭気を直接嗅いでしまう。したがって、人によっては気分を害す可能性もある。
また、分岐配管が暗所にあるため、分岐配管の水位を確認するには、照明が必要になる。
(5)の方法の問題点
電極棒式の水位計では、給電設備が損傷を受けた場合、水位の検知ができない。
すなわち、上記のような構成とすれば、棒状体あるいは他の部材の蓋から突出割合をみて水位を判断することができる。
すなわち、スリットを、棒状体に設けた水位を示す目盛りなどの確認窓とすることができるとともに、万一、筒状体内に棒状体のスライドを阻害する析出物等が生じた場合、スリットから洗浄水を筒状体内に噴射して析出物を容易に洗い流すことができる。
すなわち、上記ようにすれば、排水横管内に貯水された水をすべて排水しても、浮体の下端が排水横管の管底壁に決して衝突しない。したがって、浮体が衝突の衝撃で破損するということがなくなる。
すなわち、上記のようにすれば、給水孔と、水位確認手段が間近に設けられるので、給水する作業者が、給水作業をしながら、水位確認手段による水位の確認を容易に行える。
透明部は、蓋全体に設けてもよいし、蓋の一部でもよい。
透明部を構成する材料としては、例えば、ガラス、透明樹脂が挙げられる。
すなわち、給水用縦管を最上流に設けることによって、給水用縦管から排水横管に給水された水が、排水横管の下流側に向って流れる。したがって、貯水ゲートを開放状態で給水用縦管を介して排水横管への給水を行うようにすれば、排水横管の管底に残った排泄物を下流側に向って洗い流して排水横管からマンホール等の下水経路に排出することができる。すなわち、排水横管の詰まり等を未然に防ぐことができる。
すなわち、排水配管内の汚臭を極力嗅ぐことなく、地表側から排水横管の水位を容易に確認でき、水の無駄な使用を防ぐことができる。
すなわち、既設の仮設トイレ用配管を周囲の土を掘削する等の土木工事を行わなくても容易に本発明の配管構造とすることができる。
図1は、本発明の配管構造を備えた仮設トイレ用配管の第1の実施の形態をあらわしている。
排水横管2は、地震災害等の災害時に避難所となる学校や公民館の敷地内に排水勾配を設けた状態で埋設されている。
貯水ゲート4は、図2、図3に示すように、ゲート本体41と、固定部42を備えている。
ゲート本体41は、図2に示すように、最下端まで下げられた状態で、排水横管2の上端部側にオーバーフロー口43を形成する大きさに形成されていて、図3に示すように、上方に引き上げることによって、排水横管2内の排水(排泄物やトイレットペーパー等を含む)をマンホール5内に排水可能になっている。
給水用縦管3aの長さは、排水横管2の埋設深さによって異なるが、排水横管2の頂部から30〜130cmの範囲が一般的である。なお、排水横管2の埋設深さは、貯水ゲート4の設置深さに基づく。
点検蓋73は、点検孔74aに嵌合するようになっているとともに、キャップ(図示せず)を点検蓋73の上面側に有する給水孔76を備えている。給水孔76は、図示していないが、給水用のホース先端が接続されたとき、接続部をシールするOリングなどのシール材が設けられている。
大径筒部80は、図4〜図6に示すように、蓋本体74を貫通した状態で蓋本体74に固定されていて、内径が中間部で後述するスライド軸82bの外径より少し大きく、ストッパー82cよりも小径となるように小径化している。
浮体本体82aは、ボール状をした樹脂中空体で形成されている。
また、スライド軸82bは、図4〜図7に示すように、一端が浮体本体82aに固定されていて、大径筒部80および小径筒部81に上下方向にスライド可能に挿通されている。
ストッパー82cは、後述するように、縦管用蓋72で給水用縦管3aを閉じた状態で、浮体本体82aが所定位置まで下がったとき、大径筒部82の中間に設けられた小径部で係止されて、浮体本体82aが排水横管2の管底に当たらない位置になるように設けられている。
すなわち、排水横管2内の水が完全に排水されても、浮体本体82aが排水横管2の管底に当たって、衝撃により破損したりすることがないようになっている。
そして、便器接続用縦管3bは、災害が発生し、仮設トイレが必要になれば、上記マンホール蓋7の蓋本体71を開放状態とするとともに、縦管用蓋を開放したのち、仮設トイレの便器が、縦管3bの上端に接続されるようになっている。
まず、災害発生により、仮設トイレの設置が必要な場合、便器接続用縦管3bに仮設トイレの便器を接続する。
使用開始設定水位は、特に限定されないが、貯水ゲート4によって形成されるオーバーフロー口43の最下端から6〜15cm下方になるようにすることが好ましい。
なお、貯水ゲート4は、オーバーフローを確認して直ちに行う必要は無く、避難所に避難している被災者の人数に応じて規定された時間内に貯水ゲート4を開放するようにしてもよい。
排水横管2が貯水可能状態になると、縦管用蓋72によって給水用縦管3aの上端を閉じた状態で、大径筒部80にホースを接続し、蓋本体74あるいは点検用蓋73越しに、スライド軸82bに設けられた目盛りが小径筒部81の最も上側のスリット81aの下端縁をより上側になるのを確認できるまで、大径筒部80を介して給水用縦管3aに水を注水する。
しかも、水位を確認しながら、注水を行えるので、水の無駄な使用を防ぐことができる。
例えば、蓋72は、透明樹脂で形成されていなくてもよい。蓋72を不透明な樹脂や金属等で形成した場合、水位確認部を、例えば、ストッパー82cが兼用するようにしても構わない。すなわち、ストッパー82cの高さ位置で水位を確認するようにしても構わない。また、ストッパー82cの高さ位置を視認しやすくするために、大径筒部80のみを透明樹脂で形成するようにしても構わない。
大径筒部80が給水孔を兼用するようにしても構わない。大径筒部80が給水孔を兼用するようにすれば、給水毎に大径筒部80および小径筒部81内を洗浄することができる。
上記の実施の形態では、スライド軸82bが丸棒または円管であったが、角棒や角筒でも構わない。
図8に示すように、この水位確認手段8bは、透明樹脂からなる曲がり管88と、浮体82と、水位確認部となる摺動体89bと、コイルばね89aを有している。
また、曲がり管88は、給水兼用にはなっていない。したがって、縦管用蓋72には、給水管が別途設けられている。
また、摺動体89bは、コイルばね89aを介して浮体82のスライド軸82bに接続されている。
また、摺動体89bの位置は、曲がり管88が透明であるので、曲がり管88の外側から視認することができ、曲がり管88の表面に目盛り(図示せず)を設けることで、摺動体89bの位置によって、排水横管2の水位を容易に確認することができる。
さらに、マンホール蓋7下方の空間は、概ね10cm程度の高さしかないが、上記のように水平筒部88aを縦管用蓋72の上面に沿うように設けることで、マンホール蓋7の下方空間にうまく収容することができる。
図9に示すように、この水位確認手段8cは、浮体84が円筒形をしていて、浮体84が内部に挿通されたガイドシャフト85によってガイドされながら上下動するようになっている。
図10に示すように、この水位確認手段8dは、長手方向に連続する凹溝部を備えた浮体86aがこの凹溝部に嵌り込む凸部を備えたガイド部材86bにガイドされながら上下動するようになっている。
図11に示すように、この水位確認手段8eは、長手方向に連続する凸部を備えた浮体87aが、凸部が嵌り込むガイド溝を備えたガイド部材87bにガイドされながら上下動するようになっている。
上記の実施の形態では、水位確認手段が最上流の縦管に設けられていたが、中間位置に設けられていても構わない。
2 排水横管
3a 給水用縦管
3b 便器接続用縦管
4 貯水ゲート
41 ゲート本体
42 ガイド枠
43 オーバーフロー口
5 マンホール
6 流出管
7 マンホール蓋
71 蓋本体
72 縦管用蓋
73 点検蓋
74 蓋本体
74a 点検孔
76 給水孔
8a,8b,8c,8d,8e 水位確認手段
80 大径筒部
81 小径筒部
81a
81d
82 浮体
82a 浮体本体
82b スライド軸
82c ストッパー
84 浮体
85 ガイドシャフト
86a 浮体
86b ガイド部材
87a 浮体
87b ガイド部材
88 曲がり管
88a 水平筒部
89a コイルばね
89b 摺動体
Claims (7)
- 地中に埋設される排水横管と、複数の縦管を備え、
前記排水横管は、下流側で排水経路に接続されるとともに、排水横管内の規定された水位まで貯水可能に前記排水横管の下流側端部で、前記排水横管を堰き止める開閉可能な貯水ゲートを備えていて、
前記複数の縦管は、前記排水横管の管軸方向に適当な間隔を開けるとともに、各縦管の下端部が前記排水横管に接続されるとともに、各縦管の上端面が地表に据え付けられる便器と連結され得るように、地表に開口している仮設トイレ用配管構造において、
前記排水横管に給水する給水用縦管と、
この給水用縦管の上端を塞ぐ蓋と、
前記排水横管内の水に浮かぶように設けられた総比重が1より小さい浮体を少なくとも有する水位確認手段を備え、
この水位確認手段は、前記蓋で給水用縦管の上端を塞いだ状態で、蓋上方から視認可能で前記浮体の上下に連動して位置が移動して水位を確認可能な水位確認部が前記浮体の一部あるいは浮体の上端部に連設され浮体の上下に連動して位置移動する部材に設けられていることを特徴とする仮設トイレ用配管構造。 - 給水用縦管の蓋が、上下に貫通する貫通孔を有するとともに、
水位確認手段は、浮体が、浮体本体と、この浮体本体に下端が支持され前記貫通孔を前記蓋の下方から臨むように設けられたガイド部にガイドされながら上下動する棒状体からなり、
この棒状体あるいは棒状体の上端から延設された部材が前記貫通孔を介して蓋の上方に突出するように設けられている請求項1に記載の仮設トイレ用配管構造。 - 棒状体の上端に棒状体の周囲にはみ出るようにストッパーが設けられ、貫通孔の内部に前記ストッパーが係止される係止部が設けられるとともに、前記棒状体が、前記ストッパーが係止部に係止された状態で、浮体の下端を排水横管の管底壁に非接触状態にする長さに形成されている請求項2に記載の仮設トイレ用配管構造。
- ガイド部が棒状体を内部に挿通した筒状体で形成され、この筒状体の壁面に筒状体の軸方向に長いスリットを備えている請求項2または請求項3に記載の仮設トイレ用配管構造。
- 蓋に給水管の先端が連結される給水孔が設けられている請求項1〜請求項4のいずれかに記載の仮設トイレ用配管構造。
- 蓋が給水用縦管内の水位確認部を視認可能な透明部を備えている請求項1〜請求項5のいずれかに記載の仮設トイレ用配管構造。
- 給水用縦管が排水横管の排水勾配の最上流側に設けられている請求項1〜6のいずれかに記載の仮設トイレ用配管構造。
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