JP6257982B2 - 防災トイレ設備および防災トイレ設備用基礎ブロック - Google Patents

防災トイレ設備および防災トイレ設備用基礎ブロック Download PDF

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Description

本発明は、防災トイレ設備および防災トイレ設備用基礎ブロックに関する。さらに詳しくは、地震等の災害時の避難場所となる区域に予め設置され、災害時にトイレとして利用できる防災トイレ設備、および防災トイレ設備に用いられる基礎ブロックに関する。
地震等の災害時には、多数の人々が学校や公園等の避難場所に避難して生活することがある。この場合、災害により水道などの給水設備が破損してしまうと、水洗トイレで汚物を流すことができなくなり、トイレを使用できないという問題がある。
そこで、災害時に仮設トイレを設置できるようにするための配管構造が提案されている(例えば、特許文献1)。図14に示すように、特許文献1の配管構造112は、排水管120と、排水管120に接続された複数の縦管130とからなり、これらが地中に埋設されている。図15に示すように、縦管130の上端開口部は内蓋132によって閉じられている。縦管130の上端部の外側には台座134が配置されており、この台座134の上面に受枠136が設けられている。受枠136の開口部は鉄蓋138で閉じられており、鉄蓋138の上面が地面140に露出している。
災害時には、鉄蓋138および内蓋132を取り外し、縦管130に対応させて便器122を据付けて、各便器122に仮設小屋160を設置する(図14参照)。そのため、災害時に配管構造112を直ちに利用でき、仮設トイレを早急に設置することができる。
しかし、上記特許文献1の配管構造112には以下(1)、(2)の問題がある。
(1)排水管120は汚物の流れを良くするために傾斜を有している。そのため、複数の縦管130は、排水管120と地面140との距離に合わせてそれぞれ異なる長さに調整される。このような縦管130の長さの調整は現場で縦管130用のパイプを切断して行うため、正確に調整することは困難である。そのため、縦管130の上端と地面140との距離にはばらつきが生じる。その一方で、鉄蓋138が地面140と面一となるように施工する必要がある。鉄蓋138が地面140と面一でないと、配管構造112の埋設場所に凹凸が生じ、平常時に利用し難くなるからである。縦管130の上端のバラつきを吸収して鉄蓋138が地面140と面一となるように施工するには、台座134を適切な深さに埋設する必要がある。そのため、施工が面倒であり高度な技術を要するという問題がある。また、一般に台座134は現場打ちコンクリートで形成されるため、施工に手間がかかり、長期間の工期を要するという問題がある。
(2)鉄蓋138および内蓋132を取り外すと、縦管130の上端開口部が露出することとなる。一般に市販されている便器122を据付けたとしても縦管130の上端開口部と便器122との間には隙間が生じるため、排水管120内の汚物から臭気が上がってきて、快適性に劣るという問題がある。
図16に示すように、特許文献2の汚物処理施設は、下水道管203に接続された鉛直管201と、鉛直管201の上端部周囲に設けられたマス204とを有している。マス204は、箱体212と、箱体212の上面に設置される蓋枠213と、平常時に蓋枠213の開口部に嵌着される蓋体(図示せず)とからなる。マス204は、鉛直管201の上端部、および鉛直管201の上端部に嵌合装着された頭部継手管207を保護するため、またトイレ部202の据付けのため設置される。
トイレ部202は、管体としての便器本体220と、便器本体220を支持する支持枠体221とからなる。災害時にトイレ部202を設置するには、蓋枠213に嵌着された蓋体を取り外し、支持枠体221を蓋枠213の上面に固定した後、便器本体220を支持枠体221の上面開口部から挿入して、便器本体220上端のフランジを支持枠体221の上面に係止させるとともに、便器本体220の下端部を頭部継手管207に差し込む。
しかし、上記特許文献2の汚物処理施設には以下(1)、(2)の問題がある。
(1)便器本体220上端のフランジが支持枠体221の上面に係止した状態で、便器本体220の下端部が頭部継手管207に差し込まれなければならない。そのためには、頭部継手管207と支持枠体221との位置関係が正確に調整されている必要がある。支持枠体221の位置はマス204により定められるため、マス204を適切な位置に埋設する必要がある。そのため、施工が面倒であり高度な技術を要するという問題がある。
(2)災害時は素人でもトイレ部202を短時間で容易に設置できる必要がある。しかし、便器本体220と頭部継手管207との接続は管同士の接続であり素人には困難である。しかも支持枠体221に隠れて接続部分が見えないことから、素人にとってトイレ部202の組み立て作業がより一層困難なものとなっている。また、便器本体220が汚れても洗浄や交換などのメンテナンスが困難である。
特許第4093895号公報 特開2000−303537号公報
本発明は上記事情に鑑み、施工性がよい防災トイレ設備および防災トイレ設備用基礎ブロックを提供することを目的とする。
また、快適性やメンテナンス性に優れる防災トイレ設備および防災トイレ設備用基礎ブロックを提供することを目的とする。
さらに、災害時に素人でも簡単に組み立てることができる防災トイレ設備および防災トイレ設備用基礎ブロックを提供することを目的とする。
第1発明の防災トイレ設備は、地中に埋設された排水管と、地中に埋設され、前記排水管に接続された縦管と、前記縦管の上端部に設けられた基礎ブロックと、前記基礎ブロックの上面に常設されたトイレスツールと、を備え、前記基礎ブロックは、底面に前記縦管の上端部が挿入される縦管挿入凹部が形成されており、上面と該縦管挿入凹部とを連通する汚物投入孔が形成されており、前記汚物投入孔の内径は前記縦管挿入凹部の内径より小さく、前記縦管挿入凹部が底面を有するよう形成されていることを特徴とする。
第2発明の防災トイレ設備は、第1発明において、前記縦管挿入凹部の底面には、前記汚物投入孔の開口部を囲う水切り溝が形成されていることを特徴とする。
第3発明の防災トイレ設備は、第1または第2発明において、前記トイレスツールは、汚物が投入されるシュートと、前記シュートの下端部に接続されたフラッパ弁と、前記フラッパ弁の排出管が貫通した防臭蓋と、を備え、前記防臭蓋と前記基礎ブロックとは、互いに嵌合し、嵌合状態において該防臭蓋が該基礎ブロックの上面に載せ置かれ前記汚物投入孔の開口部を封止するとともに、前記排出管が前記汚物投入孔に挿入されるよう構成されていることを特徴とする。
第4発明の防災トイレ設備は、第1、第2または第3発明において、前記トイレスツールは、スツール脚と、汚物が投入されるシュートと、を備え、前記シュートは、前記スツール脚に取り外し可能に設けられることを特徴とする。
第5発明の防災トイレ設備用基礎ブロックは、排水管と、該排水管に接続された縦管とを備える防災トイレ設備に用いられる基礎ブロックであって、底面に前記縦管の上端部が挿入される縦管挿入凹部が形成されており、上面と前記縦管挿入凹部とを連通する汚物投入孔が形成されており、前記汚物投入孔の内径は前記縦管挿入凹部の内径より小さく、前記縦管挿入凹部が底面を有するよう形成されていることを特徴とする。
第6発明の防災トイレ設備用基礎ブロックは、第5発明において、前記縦管挿入凹部の底面には、前記汚物投入孔の開口部を囲う水切り溝が形成されていることを特徴とする。
第7発明の防災トイレ設備用基礎ブロックは、第5または第6発明において、上面に、フラッパ弁に設けられた防臭蓋と嵌合する嵌合部が形成されていることを特徴とする。
第1発明によれば、基礎ブロックの縦管挿入凹部に縦管の上端部が挿入されるので、縦管挿入凹部の深さ分だけ縦管に対する基礎ブロックの上下位置のズレを許容できる。また、基礎ブロックの上面にはトイレスツールが常設されるので、地面に対する基礎ブロックの上下位置を精度よく調整する必要がなく、上下位置のズレを許容できる。このように、基礎ブロックの上下位置に自由度があるので施工性がよい。
第2発明によれば、縦管挿入凹部の底面に水切り溝が形成されているので、汚物や洗浄水が縦管挿入凹部の表面を伝って縦管の外に漏れ出ることを防止できる。そのため、縦管の周囲の土壌が汚染され臭気が発生することを防止でき、快適性に優れる。
第3発明によれば、汚物投入孔の開口部が防臭蓋により封止されるとともに、フラッパ弁が接続されるので、排水管内の汚物からの臭気が外に漏洩することを抑制でき、快適性に優れる。また、防臭蓋を基礎ブロックに嵌合させるだけで、フラッパ弁の取り付けができるので、災害時に素人でも簡単に組み立てることができる。
第4発明によれば、シュートによりスツール脚や基礎ブロックが汚れることを防止できる。また、シュートは取り外し可能であるので、シュートを取り外して隅々まで洗浄したり、汚れたシュートを新しいものに取り替えたりすることができ、素人でもメンテナンスが容易である。そのため、清潔な状態を保つことができる。
第5発明によれば、基礎ブロックの縦管挿入凹部に縦管の上端部が挿入されるので、縦管挿入凹部の深さ分だけ縦管に対する基礎ブロックの上下位置のズレを許容できる。基礎ブロックの上下位置に自由度があるので施工性がよい。
第6発明によれば、縦管挿入凹部の底面に水切り溝が形成されているので、汚物や洗浄水が底面を伝って縦管の外に漏れ出ることを防止できる。そのため、縦管の周囲の土壌が汚染され臭気が発生することを防止でき、快適性に優れる。
第7発明によれば、防臭蓋を基礎ブロックに嵌合させるだけで、フラッパ弁の取り付けができるので、災害時に素人でも簡単に組み立てることができる。
本発明の一実施形態に係る防災トイレ設備の正面図である。 同防災トイレ設備の平面図である。 基礎ブロックの平面図である。 基礎ブロックの底面図である。 (A)図は図3におけるVa-Va線矢視断面図、(B)図は図3におけるVb-Vb線矢視断面図、(C)図は図3におけるVc-Vc線矢視断面図である。 スツールの形態とした場合のトイレスツール部分拡大図である。 スツールの形態とした場合のトイレスツール組立図である。 便器の形態とした場合のトイレスツール部分拡大図である。 便器の形態とした場合のトイレスツール組立図である。 フラッパ弁の縦断面図である。 防臭蓋と基礎ブロックの接続部分拡大図である。 その他の実施形態における、便器の形態とした場合のトイレスツール部分拡大図である。 その他の実施形態における、便器の形態とした場合のトイレスツール組立図である。 従来の配管構造の正面図である。 同配管構造の縦管部分拡大図である。 従来の汚物処理施設の正面図である。
つぎに、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
図1および図2に示すように、本発明の一実施形態に係る防災トイレ設備Aは、地中に埋設された排水管10と、排水管10に接続された複数の縦管20と、各縦管20の上端部に設けられた基礎ブロック30と、基礎ブロック30の上面に常設されたトイレスツール40とを備える。防災トイレ設備Aは、地震等の災害時の避難場所となる学校や公園等に施工される。
トイレスツール40は、スツール(腰掛け)の形態と、便器の形態とに組み替えることができるものである。平常時はスツールとして使用でき、災害時は便器として使用できる。図1および図2において、右側3つのトイレスツール40aはスツールの形態であり、左側2つのトイレスツール40bは便器の形態である。一般には、平常時は全てのトイレスツール40をスツールの形態とし、災害時は全てまたは一部のトイレスツール40を便器の形態にする。なお、複数のトイレスツール40に長尺の座板を掛け渡し、ベンチの形態とすることもできる。
排水管10は、一端が給水桝11に接続され、他端が既設のマンホール12に接続されている。マンホール12は下水道本管(図示せず)に接続されている。排水管10は、水平に対して所定の勾配を有し、マンホール12に向かって下る傾斜状態で横方向に沿って地中に埋設されている。
給水桝11は、水を確保しやすい学校施設内のプールや貯水槽等の近傍に埋設される。災害時には、プールや貯水槽等から給水桝11に水を引き込み、その水を排水管10に流すことで、その水勢により排水管10内の汚物をマンホール12に流し、下水道本管に排出する。
複数の縦管20は、排水管10の長手方向に適当な間隔をあけて配置されている。各縦管20は、垂直状態で地中に埋設されており、下端部が排水管10に接続されている。
図3、図4および図5に示すように、基礎ブロック30は平面視略矩形の平板状のプレキャストコンクリートブロックである。基礎ブロック30には、その底面に縦管20の上端部が挿入される縦管挿入凹部31が形成されている。また、基礎ブロック30の上面と縦管挿入凹部31とを連通する汚物投入孔32が形成されている。
縦管挿入凹部31の深さは基礎ブロック30の厚みの略半分である。縦管挿入凹部31および汚物投入孔32は横断面が円形であり、汚物投入孔32の内径は縦管挿入凹部31の内径より小さくなっている。また、縦管挿入凹部31および汚物投入孔32は基礎ブロック30の略中央において同心状に配置されている。
基礎ブロック30の上面には、汚物投入孔32の周囲4箇所に嵌合凹部33が形成されている。嵌合凹部33は後述の防臭蓋46との嵌合に用いられる。その詳細は後述する。基礎ブロック30の四隅には、上下面に貫通するアンカー孔34が形成されている。アンカー孔34はトイレスツール40の設置に用いられる。その詳細は後述する。縦管挿入凹部31の底面には、汚物投入孔32の開口部を囲うように、円環状の水切り溝35が形成されている。水切り溝35の作用効果は後述する。
図6および図7に示すように、縦管20の上端部に基礎ブロック30が設けられる。基礎ブロック30の施工は以下のように行われる。まず、縦管20を、上端部を残して地中に埋設する。つぎに、縦管20の上端部の周囲に基礎砕石30sを敷き込み、基礎砕石30sの上に基礎ブロック30を載せ置く。この際、基礎ブロック30の縦管挿入凹部31に縦管20の上端部を挿入する。
縦管挿入凹部31に縦管20を挿入可能とするため、縦管挿入凹部31の内径は、縦管20の外径よりも若干大きく設定される。ただし、縦管挿入凹部31の内面と縦管20の外面との間の隙間が狭い方が、排水管10内の汚物からの臭気がその隙間を通じて外に漏洩することを抑制できるため好ましい。そのため、縦管挿入凹部31の内面と縦管20の外面との間の隙間は数cm以内に設定される。
基礎ブロック30の上面にはトイレスツール40が設けられる。トイレスツール40は、スツール脚41と、スツール脚41の上面に設けられた座板42とを備えている。スツール脚41は四角柱状のプレキャストコンクリート製品であり、上下に貫通した中空部41hを有している。基礎ブロック30は、スツール脚41の底面よりも一回り大きく構成されている。
スツール脚41の底面四隅には、下方に突出するアンカーボルト41aが固定されている。スツール脚41を基礎ブロック30の上面に載せ置く際に、このアンカーボルト41aを基礎ブロック30のアンカー孔34に挿入することで、スツール脚41を基礎ブロック30に位置決めできる。なお、アンカー孔34には予めモルタル等が充填される。そのモルタルが固化することでアンカーボルト41aが基礎ブロック30に固定され、スツール脚41が基礎ブロック30に強固に固定される。
スツール脚41の底面と基礎ブロック30の上面との間にモルタルを充填することで、スツール脚41の高さ調整を行ったり、スツール脚41と基礎ブロック30とを密着状態で固定したりしてもよい。
基礎ブロック30およびスツール脚41の下端部は地中に埋没される。基礎ブロック30の汚物投入孔32の上側開口部には、内蓋36が嵌め込まれる。基礎ブロック30により縦管20の開口部が閉塞され、排水管10および縦管20と外部空間とが遮断される。そのため、平常時においても、下水道本管の汚物からの臭気が外に漏洩することを抑制できる。
スツール脚41の上面には、ボルト等で座板42が固定される。これにより、トイレスツール40をスツールの形態とすることができる。トイレスツール40をスツールとして利用できるので、平常時でも利用価値があり、防災トイレ設備Aの施工場所が無駄とならない。
防災トイレ設備Aは、その施工において、基礎ブロック30の縦管挿入凹部31に縦管20の上端部が挿入されるので、縦管挿入凹部31の深さ分だけ縦管20に対する基礎ブロック30の上下位置のズレを許容できる。また、基礎ブロック30の上面にはトイレスツール40が常設され、しかも、基礎ブロック30およびスツール脚41の下端部は地中に埋設される。そのため、基礎ブロック30の上面を地面と面一にするなど、地面に対する基礎ブロック30の上下位置を精度よく調整する必要がなく、上下位置のズレを許容できる。このように、基礎ブロック30の上下位置に自由度があるので施工性がよい。
また、基礎ブロック30はプレキャストコンクリートブロックであり、簡単な形状であるので、コストを抑えることができる。
つぎに、トイレスツール40の便器の形態について説明する。
図8および図9に示すように、トイレスツール40は、スツール脚41と座板42のほかに、便器用の構成部材を備える。本実施形態のトイレスツール40は、便器用の構成部材として、便座43、シュート44、フラッパ弁45、および防臭蓋46を備えている。これらの構成部材は、平常時は分解された状態でスツール脚41の中空部41hに格納されている(図6参照)。
シュート44は筒状であり、上側開口部がスツール脚41の上端縁に掛けられる程度に広がっており、下側開口部が狭く絞られている。シュート44はコンパクトに格納しやすいように布地で形成されている。シュート44には汚物が投入されるため、汚物の付着を低減するためにターポリン等の撥水性を有する生地で形成することが好ましい。
図10に示すように、フラッパ弁45は、上部に汚物が投入される投入口45a、下部に汚物が排出される排出管45bを有している。投入口45aと排出管45bとの間には弁体45cが設けられている。弁体45cは、常時は投入口45aと排出管45bとの間を閉塞している。投入口45aから汚物が投入されると、その重量により弁体45cが下がり、汚物を排出管45bに排出する。
フラッパ弁45の投入口45aには、その縁に沿って発泡ゴム等の弾性体45dが設けられている。一方、シュート44の下側開口部には、合成樹脂等で形成された環体44aが縫い込まれている。環体44aの外径は投入口45aの内径よりも若干小さく設定されている。環体44aを投入口45aに押し込むと、弾性体45dが収縮して環体44aが保持される。これによりシュート44の下端部にフラッパ弁45を接続できる。
防臭蓋46は板状の部材であり、略中央に開口が形成されている。その開口にフラッパ弁45の排出管45bが挿入される。防臭蓋46は排出管45bが貫通した状態でフラッパ弁45の下部に固定される。
図11に示すように、防臭蓋46とフラッパ弁45とは、ビス46aおよびナット46bを用いて固定される。そして、ビス46aの軸部は防臭蓋46の下方に突出している。ビス46aとナット46bは4つずつ用いられており、防臭蓋46とフラッパ弁45とは4箇所で固定されている。ビス46aは基礎ブロック30の嵌合凹部33に対応して配置されている。
トイレスツール40を便器の形態に組み立てる際には、防臭蓋46を基礎ブロック30の上面に載せ置き、ビス46aの軸部を嵌合凹部33に挿入する。そうすると、防臭蓋46と基礎ブロック30とは互いに嵌合し、防臭蓋46およびフラッパ弁45が基礎ブロック30に対して回転しないように固定することができる。
このような嵌合状態においては、防臭蓋46が基礎ブロック30の上面に載せ置かれ汚物投入孔32の開口部を封止するとともに、排出管45bが汚物投入孔32に挿入される。汚物投入孔32の開口部が防臭蓋46により封止されるとともに、フラッパ弁45が接続されるので、排水管10内の汚物からの臭気が外に漏洩することを抑制でき、快適性に優れる。
なお、基礎ブロック30の嵌合凹部33が特許請求の範囲に記載の「嵌合部」に相当する。基礎ブロック30と防臭蓋46との嵌合は、本実施形態のように、防臭蓋46側に凸部、基礎ブロック30側に凹部を設ける形態のほか、防臭蓋46側に凹部、基礎ブロック30側に凸部を設ける形態でもよい。基礎ブロック30の上面の嵌合部は、フラッパ弁45に設けられた防臭蓋46と嵌合することができればどのような形態でもよい。ただし、凹凸による嵌合であれば、防臭蓋46を基礎ブロック30に載せ置くだけでよく、素人でも簡単に組み立てることができるため好ましい。
図8および図9に戻り、トイレスツール40を便器の形態に組み立てる手順を説明する。
まず、スツールの形態のトイレスツール40から座板42を取り外し、スツール脚41の中空部41hに格納された便器用の構成部材を取り出し、内蓋36を取り外す(図6参照)。つぎに、フラッパ弁45に防臭蓋46を固定し、シュート44の下端部にフラッパ弁45を接続する(図10参照)。
つぎに、防臭蓋46を基礎ブロック30の上面に載せ置く。ここで、防臭蓋46の下方に突出したビス46aの軸部を基礎ブロック30の嵌合凹部33に挿入する(図11参照)。このように、防臭蓋46を基礎ブロック30に嵌合させるだけで、フラッパ弁45の取り付けができるので、災害時に素人でも簡単に組み立てることができる。
つぎに、シュート44の上端開口部をスツール脚41の上端縁に掛け、便座43をスツール脚41の上面に固定する。ここで、スツール脚41と便座43との間にシュート44の上端開口部を挟むことでシュート44の上部を固定する。なお、便座43は、上部材43aと下部材43bの2部材からなり、ビス等で下部材43bをスツール脚41の上面に固定した後、上部材43aを下部材43bの上部に組み付ける。
以上の手順でトイレスツール40を便器の形態に組み立てることができる。その後、図1および図2に示すように、トイレスツール40ごとにテント50が設置される。
図8に示すように、汚物はシュート44に投入された後、フラッパ弁45を介して縦管20に排出される。このように、シュート44によりスツール脚41や基礎ブロック30が汚れることを防止できる。そのため、清潔な状態を保つことができる。
シュート44やフラッパ弁45が汚れた場合には、水を流す等してシュート44やフラッパ弁45を洗浄できる。ここで、汚物や洗浄水が汚物投入孔32の表面に付着すると、汚物投入孔32の表面および縦管挿入凹部31の表面を伝って、基礎ブロック30と縦管20との間の隙間を通り、縦管20の外に排出される恐れがある。そうすると、縦管20の周囲の土壌が汚染され臭気が発生する。
しかし、本実施形態では、縦管挿入凹部31の底面に水切り溝35が形成されているので、伝ってきた汚物や洗浄水は水切り溝35より外側に伝わらず、縦管20の内部に落下する(図8における矢印)。そのため、汚物や洗浄水が縦管20の外に漏れ出ることを防止できる。その結果、縦管20の周囲の土壌が汚染され臭気が発生することを防止でき、快適性に優れる。なお、水切り溝35は縦管20の内面より内側に形成される。
シュート44やフラッパ弁45は他の構成部材と分離でき、素人でも簡単に取り外し可能である。シュート44やフラッパ弁45が汚れた場合には、それらを取り外して隅々まで洗浄することができる。また、洗浄で汚れが取れない場合には、汚れたシュート44やフラッパ弁45を新しいものに取り替えることができる。このように素人でもメンテナンスが容易であるため、清潔な状態を保つことができる。
(その他の実施形態)
図12および図13に示すように、トイレスツール40としてフラッパ弁45および防臭蓋46を有さない構成としてもよい。この場合には、シュート44を長尺のものとし、その下側開口部を基礎ブロック30の汚物投入孔32に挿入する構成とする。シュート44の下側開口部には、環体44aを設けてもよいし、設けなくてもよい。環体44aを設ける場合には、環体44aの外径は汚物投入孔32の内径よりも若干小さく設定される。フラッパ弁45および防臭蓋46を有さないので、その分コストを抑えることができる。
A 防災トイレ設備
10 排水管
20 縦管
30 基礎ブロック
31 縦管挿入凹部
32 汚物投入孔
33 嵌合凹部
34 アンカー孔
35 水切り溝
36 内蓋
40 トイレスツール
41 スツール脚
42 座板
43 便座
44 シュート
45 フラッパ弁
46 防臭蓋
50 テント

Claims (7)

  1. 地中に埋設された排水管と、
    地中に埋設され、前記排水管に接続された縦管と、
    前記縦管の上端部に設けられた基礎ブロックと、
    前記基礎ブロックの上面に常設されたトイレスツールと、を備え、
    前記基礎ブロックは、
    底面に前記縦管の上端部が挿入される縦管挿入凹部が形成されており、
    上面と該縦管挿入凹部とを連通する汚物投入孔が形成されており、
    前記汚物投入孔の内径は前記縦管挿入凹部の内径より小さく、前記縦管挿入凹部が底面を有するよう形成されている
    ことを特徴とする防災トイレ設備。
  2. 前記縦管挿入凹部の底面には、前記汚物投入孔の開口部を囲う水切り溝が形成されている
    ことを特徴とする請求項1記載の防災トイレ設備。
  3. 前記トイレスツールは、
    汚物が投入されるシュートと、
    前記シュートの下端部に接続されたフラッパ弁と、
    前記フラッパ弁の排出管が貫通した防臭蓋と、を備え、
    前記防臭蓋と前記基礎ブロックとは、互いに嵌合し、嵌合状態において該防臭蓋が該基礎ブロックの上面に載せ置かれ前記汚物投入孔の開口部を封止するとともに、前記排出管が前記汚物投入孔に挿入されるよう構成されている
    ことを特徴とする請求項1または2記載の防災トイレ設備。
  4. 前記トイレスツールは、
    スツール脚と、
    汚物が投入されるシュートと、を備え、
    前記シュートは、前記スツール脚に取り外し可能に設けられる
    ことを特徴とする請求項1、2または3記載の防災トイレ設備。
  5. 排水管と、該排水管に接続された縦管とを備える防災トイレ設備に用いられる基礎ブロックであって、
    底面に前記縦管の上端部が挿入される縦管挿入凹部が形成されており、
    上面と前記縦管挿入凹部とを連通する汚物投入孔が形成されており、
    前記汚物投入孔の内径は前記縦管挿入凹部の内径より小さく、前記縦管挿入凹部が底面を有するよう形成されている
    ことを特徴とする防災トイレ設備用基礎ブロック。
  6. 前記縦管挿入凹部の底面には、前記汚物投入孔の開口部を囲う水切り溝が形成されている
    ことを特徴とする請求項5記載の防災トイレ設備用基礎ブロック。
  7. 上面に、フラッパ弁に設けられた防臭蓋と嵌合する嵌合部が形成されている
    ことを特徴とする請求項5または6記載の防災トイレ設備用基礎ブロック。
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