JP2016208338A - ラジオ放送受信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】サイマル放送の関係にあるラジオ放送とIPラジオ放送で受信している受信音声との間の遅延時間をすみやかに算出する「ラジオ放送受信装置」を提供する。
【解決手段】ラジオ放送の受信音声とIPラジオ放送の最近の受信音声部分を比較してラジオ放送に対するIPラジオ放送の遅延時間を算出し、算出した遅延時間分、ラジオ放送を遅延させた後、出力する音声をラジオ放送からIPラジオ放送に切り替える。比較は、IPラジオ放送の受信音声の最近の受信部分の受信時刻よりも、IPラジオ放送に対して登録されている遅延時間履歴が示す時間前の時刻に、受信時刻が近い順に、ラジオ放送の受信音声の各部分を、IPラジオ放送の受信音声の最近の受信部分と比較することにより行う。そして、算出した遅延時間を、IPラジオ放送を行っているIPラジオサービスに対して遅延時間履歴として登録する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ラジオ放送受信装置において、受信音声を出力中の放送から、当該放送と同内容の放送を行っている他の放送の受信音声に、出力する音声を切り替える技術に関するものである。
ラジオ放送受信装置において、受信音声を出力中の放送から、当該放送と同内容の放送を行っている他の放送(受信音声を出力中の放送とサイマル放送の関係にある放送)の受信音声に、出力する音声を切り替える技術としては、FM放送と、FM放送とサイマル放送の関係にあるIPラジオ放送とを受信するラジオ放送受信装置において、FM放送で受信した音声からIPラジオ放送で受信した音声に出力する音声を切り替える際に、FM放送で受信した音声に対するIPラジオ放送で受信した音声の遅延時間を算出し、FM放送で受信した音声をタイムストレッチにより算出した遅延時間、遅延させた上で、出力する音声をFM放送で受信した音声からIPラジオ放送で受信した音声に切り替える技術が知られている(たとえば、特許文献1)。
ここで、この技術では、IPラジオ放送で受信した音声とFM放送で受信した音声とを比較して、IPラジオ放送で最近受信した音声の部分と相関が大きいFM放送で受信した音声中の音声部分を算定し、IPラジオ放送で最近受信した音声の部分と、FM放送で受信した音声中の算定した音声部分との受信時刻の差を、FM放送で受信した音声に対するIPラジオ放送で受信した音声の遅延時間として算出している。
特開2013-201469号公報
上述したIPラジオ放送で受信した音声とFM放送で受信した音声とを比較して、FM放送で受信した音声に対するIPラジオ放送で受信した音声の遅延時間を算出する技術によれば、両音声の比較を、最大で、想定される遅延時間と最大値の同じ時間範囲に渡って行うこととなるため、想定される遅延時間の最大値が大きい場合には、遅延時間の算出に長時間を要する。
そこで、本発明は、受信中のラジオ放送から受信している音声と当該ラジオ放送と同内容の放送を行っている他の放送から受信している音声との間の遅延時間の算出を、よりすみやかに行うことを課題とする。
前記課題達成のために、本発明は、複数のラジオ放送と、複数のIPラジオサービスが行っている複数のIPラジオ放送とを受信可能なラジオ放送受信装置に、ラジオ放送を受信し、受信音声を表すオーディオデータを出力するラジオ受信部と、前記ラジオ受信部が受信しているラジオ放送とサイマル放送の関係にある前記IPラジオ放送を行っているIPラジオサービスから、前記ラジオ受信部が受信しているラジオ放送とサイマル放送の関係にあるIPラジオ放送を受信し、受信音声を表すオーディオデータを出力するIPラジオプレイヤと、前記ラジオ放送の受信音声に対する前記IPラジオ放送の受信音声の遅延時間を算出する遅延時間算出部と、前記IPラジオサービス毎に、当該IPラジオサービスが行っているIPラジオ放送について最後に前記遅延時間算出部が算出した遅延時間を遅延時間履歴として、当該IPラジオサービスに対応づけて保持する遅延時間履歴保持手段と、前記ラジオ受信部が出力するオーディオデータを、前記遅延時間算出部が算出した遅延時間分、遅延して出力する遅延手段と、スピーカと、
前記遅延手段が出力するオーディオデータと前記IPラジオプレイヤが出力するオーディオデータとのうちの一方を選択的に出力対象オーディオデータとして、出力対象オーディオデータの音声を前記スピーカから出力する選択部とを備えたものである。ただし、前記遅延時間算出部は、前記遅延時間を算出する際に、受信している前記IPラジオ放送を行っているIPラジオサービスに対応づけられた前記遅延時間履歴を前記遅延時間履歴保持手段が保持している場合には、前記IPラジオ放送の受信音声の特定の部分である探索対象部分の受信時刻よりも当該遅延時間履歴分の時間前の時刻に受信時刻が近い順に、順次、前記ラジオ放送の受信音声の部分を前記比較対象部分として選定し、前記探索対象部分と前記比較対象部分とを比較する処理を、選定した前記比較対象部分が前記探索対象部分と一致するまで行い、選定した前記比較対象部分が前記探索対象部分と一致したならば、前記探索対象部分と一致した比較対象部分の受信時刻と前記探索対象部分の受信時刻と差を遅延時間として算出するものである。
このようなラジオ放送受信装置によれば、IPラジオ放送のラジオ放送に対する遅延時間の算出は、前記IPラジオ放送の受信音声の特定の部分である探索対象部分の受信時刻よりも、当該IPラジオ放送を行っているIPラジオサービスが行っている任意のIPラジオ放送について最後に算出された遅延時間分の時間前の時刻に、受信時刻が近い順に、順次、前記ラジオ放送の受信音声の部分を前記比較対象部分として選定し、前記探索対象部分と前記比較対象部分とを比較することにより算出される。
一方、各IPラジオサービス毎に、当該IPラジオサービスが行っている各IPラジオ放送の当該IPラジオ放送がサイマル放送の関係にあるラジオ放送に対する遅延時間は同様の時間となり、各IPラジオ放送の当該IPラジオ放送がサイマル放送の関係にあるラジオ放送に対する遅延時間は、短期間で大きく変化しないと考えられるので、現在受信中のIPラジオ放送の遅延時間は、受信中のIPラジオ放送を行っているIPラジオサービスが行っている任意のIPラジオ放送について最後に算出された遅延時間と同じか近似していることが期待できる。
よって、本ラジオ放送受信装置によれば、より少ない比較回数で、探索対象部分と前記比較対象部分が一致し、速やかに遅延時間の算出が完了することができる。
また、本発明は、前記課題達成のために、複数のラジオ放送と、複数の、前記ラジオ放送とサイマル放送の関係にある放送である並行放送とを受信可能なラジオ放送受信装置に、ラジオ放送を受信し、受信音声を表すオーディオデータを出力するラジオ受信部と、前記ラジオ受信部が受信しているラジオ放送とサイマル放送の関係にある前記並行放送を受信し、受信音声を表すオーディオデータを出力する並行放送受信部と、前記ラジオ放送の受信音声に対する前記並行放送の受信音声の遅延時間を算出する遅延時間算出部と、並行放送毎に、当該並行放送について最後に前記遅延時間算出部が算出した遅延時間を遅延時間履歴として、当該並行放送に対応づけて保持する遅延時間履歴保持手段と、前記ラジオ受信部が出力するオーディオデータを、前記遅延時間算出部が算出した遅延時間分、遅延して出力する遅延手段と、スピーカと、前記遅延手段が出力するオーディオデータと前記並行放送受信部が出力するオーディオデータとのうちの一方を選択的に出力対象オーディオデータとして、出力対象オーディオデータの音声を前記スピーカから出力する選択部とを備えたものである。ただし、前記遅延時間算出部は、前記遅延時間を算出する際に、受信している前記並行放送に対応づけられた前記遅延時間履歴を前記遅延時間履歴保持手段が保持している場合には、前記並行放送の受信音声の特定の部分である探索対象部分の受信時刻よりも当該遅延時間履歴分の時間前の時刻に受信時刻が近い順に、順次、前記ラジオ放送の受信音声の部分を前記比較対象部分として選定し、前記探索対象部分と前記比較対象部分とを比較する処理を、選定した前記比較対象部分が前記探索対象部分と一致するまで行い、選定した前記比較対象部分が前記探索対象部分と一致したならば、前記探索対象部分と一致した比較対象部分の受信時刻と前記探索対象部分の受信時刻と差を遅延時間として算出するものである。
このようなラジオ放送受信装置によれば、並行放送のラジオ放送に対する遅延時間の算出は、前記並行放送の受信音声の特定の部分である探索対象部分の受信時刻よりも当該並行放送について最後に算出された遅延時間分の時間前の時刻に受信時刻が近い順に、順次、前記ラジオ放送の受信音声の部分を前記比較対象部分として選定し、前記探索対象部分と前記比較対象部分とを比較することにより算出される。
一方、各並行放送の、当該並行放送がサイマル放送の関係にあるラジオ放送に対する遅延時間は、短期間で大きく変化せず、現在受信中の当該並行放送の遅延時間は、当該並行放送を前回受信したときの遅延時間と同じか近似していることが期待できる。
よって、本ラジオ放送受信装置によれば、より少ない比較回数で、探索対象部分と前記比較対象部分が一致し、速やかに遅延時間の算出が完了することができる。
ここで、このようなラジオ放送受信装置において、前記並行放送は、IPラジオ放送であり、前記並行放送受信部は、IPラジオ放送を受信し、受信音声を表すオーディオデータを出力するIPラジオプレイヤであってよい。
ここで、以上のようなラジオ放送受信装置において、前記ラジオ放送は、デジタルラジオ放送とアナログラジオ放送とのうちの一方、または、双方であってよい。
また、以上のようなラジオ放送受信装置は自動車に搭載された車載型のラジオ放送受信装置であってもよい。
以上のように、本発明によれば、受信中のラジオ放送から受信している音声と当該ラジオ放送と同内容の放送を行っている他の放送から受信している音声との間の遅延時間の算出を、すみやかに行うことができる。
本発明の実施形態に係るラジオ放送システムの構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係るラジオ放送受信機の構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る遅延時間履歴テーブルの内容を示す図である。 本発明の実施形態に係るシームレス切替処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係るシームレス切替処理の動作例を示す図である。 本発明の実施形態に係る遅延時間の算出動作を示す図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1に、本実施形態に係るラジオ放送システムの構成を示す。
図示するように、ラジオ放送受信機1は、自動車に搭載されるラジオ放送受信機やポータブルラジオ放送受信機などの位置が移動するラジオ放送受信機1であり、ラジオ放送局2からDAB、DAB+などの放送規格によるデジタルラジオ放送や、FMラジオ放送などのアナログラジオ放送の受信を行う。また、ラジオ放送受信機1は、移動通信を介してインターネットなどのWAN3に接続しWAN3上の、IPラジオサービスを提供するIPラジオサーバ4からIPラジオ放送を受信する。ここで、IPラジオサーバ4が行うIPラジオ放送には、デジタルラジオ放送やアナログラジオ放送とサイマル放送の関係にあるIPラジオ放送、すなわち、デジタルラジオ放送やアナログラジオ放送と同内容の放送が行われるIPラジオ放送が含まれる。そして、ラジオ放送受信機1は、特定のデジタルラジオ放送やアナログラジオ放送とサイマル放送の関係にあるIPラジオ放送のWAN3上の位置情報(IPラジオ放送サービスやステーションのURLや識別情報等)を、IPラジオDNS5に問い合わせることにより取得することができる。ここで、各IPラジオ放送サービスは、一つのステーションで一つのIPラジオ放送を行っている。また、各IPラジオ放送サービスは、複数のステーションを持つことができ、この場合、複数のステーションの各々で異なるデジタルラジオ放送またはアナログラジオ放送とサイマル放送の関係にある異なるIPラジオ放送を行うことができる。
なお、本実施形態では、デジタルラジオ放送やアナログラジオ放送とサイマル放送の関係にあるIPラジオ放送から受信される音声は、必ず、当該IPラジオ放送がサイマル放送の関係にあるデジタルラジオ放送やアナログラジオ放送で放送される音声よりも遅延しているものとする。
次に、図2に、ラジオ放送受信機1の構成を示す。
図示するように、ラジオ放送受信機1は、デジタルラジオ放送を受信し、受信したオーディオデータを再生出力するデジタルラジオチューナ101、アナログラジオ放送を受信しアナログラジオ放送で受信した音声をデジタル変換し、オーディオデータとして出力するアナログラジオチューナ102、IPラジオ放送を受信し受信したオーディオデータを出力するIPラジオプレイヤ103を備えている。
ここで、IPラジオプレイヤ103は、移動通信装置104が行う移動通信を介してWAN3上のIPラジオDNS5に接続し、受信中のデジタルラジオ放送やアナログ放送とサイマル放送の関係にあるIPラジオ放送のWAN3上の位置情報(IPラジオ放送サービスやステーションのURLや識別情報等)を取得する。また、IPラジオプレイヤ103は、移動通信装置104が行う移動通信を介してWAN3上のIPラジオサーバ4に接続し、IPラジオサーバ4がIPラジオ放送で配信しているオーディオストリームを受信し、オーディオデータを再生出力する。ただし、ラジオ放送受信機1に、移動通信装置104を備える代わりに、移動通信を行うモバイルフォン6を接続する外部インタフェース105を設け、IPラジオプレイヤ103において、モバイルフォン6が行う移動通信を介してWAN3上のIPラジオサーバ4やIPラジオDNS5に接続するように構成してもよい。
また、ラジオ放送受信機1は、入力装置106、表示装置107、メモリ108、制御部109を備えている。
また、ラジオ放送受信機1は、デジタルラジオチューナ101またはアナログラジオチューナ102が出力するオーディオデータを、設定された遅延目標時間分、遅延させて出力する遅延部110、遅延部110から出力されるオーディオデータとIPラジオプレイヤ103が出力するオーディオデータの一方を選択し出力するセレクタ111、セレクタ111が出力するオーディオデータをアナログ音声信号に変換し出力するDA変換部112、DA変換部112が出力するアナログ音声信号を増幅するアンプ113、アンプ113が増幅した音声信号で駆動され音声を出力するスピーカ114を備えている。
また、ラジオ放送受信機1は、チューナ用メモリ115、プレイヤ用メモリ116、比較部117を備えている。
次に、ラジオ放送受信機1は、メモリ108に遅延時間履歴テーブルを格納している。
図3aに示すように遅延時間履歴テーブルの各エントリ(図の各行)には、IPラジオ放送を行っているIPラジオサービスの識別を示すIPラジオサービス識別情報と、遅延時間履歴を登録することができる。ここで、遅延時間履歴には、IPラジオサービス識別情報が示すIPラジオサービスが行っているデジタルラジオ放送またはアナログラジオ放送とサイマル放送の関係にあるIPラジオ放送で受信した音声の、当該デジタルラジオ放送またはアナログラジオ放送で受信した音声に対する遅延時間の最近の実績値を登録する。
さて、このような構成において、制御部109は、入力装置106を介してユーザから特定のラジオ放送局2のラジオ放送の受信を指示されると、受信を指示されたラジオ放送局2がデジタルラジオ放送の放送局であれば、デジタルラジオチューナ101を現用チューナとし、受信を指示されたラジオ放送局2がアナログラジオ放送の放送局であればアナログラジオチューナ102を現用チューナとする。そして、制御部109は、現用チューナに受信を指示されたラジオ放送局2のラジオ放送の受信と、オーディオデータの出力を開始させる。また、制御部109は、チューナ用メモリ115とプレイヤ用メモリ116の記憶内容をクリアし、遅延部110に遅延目標時間として0を設定し、遅延部110に現用チューナから入力するオーディオデータを、そのままセレクタ111に出力させる。そして、制御部109は、セレクタ111に遅延部110から入力するオーディオデータをDA変換部112に出力させることにより、現用チューナで、ユーザから受信を指示されたラジオ放送局2から受信した音声をスピーカ114から出力する。
一方、現用チューナから出力されたオーディオデータはチューナ用メモリ115に格納される。ここで、チューナ用メモリ115への格納は、常時、チューナ用メモリ115に所定再生時間分の最新のオーディオデータが格納されている状態となるように行われる。また、チューナ用メモリ115に常時格納するオーディオデータの再生時間は、デジタル/アナログラジオ放送に対する、当該デジタル/アナログラジオ放送とサイマル放送の関係にあるIPラジオ放送の遅延時間の最大値として見込まれる時間以上となるように設定されている。
以下、このようなラジオ放送受信機1において制御部109は、スピーカ114に出力する音声を現用チューナで受信中のラジオ放送で受信した音声と、現用チューナで受信中のラジオ放送とサイマル放送の関係にあるIPラジオ放送で受信した音声との間でシームレスに切り替える処理を行う。
以下、このようなシームレスな切替のために、制御部109が行うシームレス切替処理について説明する。
図4に、このシームレス切替処理の手順を示す。なお、シームレス切替処理は、ユーザから特定のラジオ放送局2のラジオ放送の受信を指示されたときに起動される。
図示するように、この処理では、ラジオ放送受信機1の状態が、ラジオ放送の音声をスピーカ114から出力している状態となるのを待ち(ステップ402)、ラジオ放送の音声をスピーカ114から出力している状態となったならば、現用チューナの受信中のラジオ放送の受信品質の劣化を監視する(ステップ404)。ここで、現用チューナの受信中のラジオ放送の受信品質の検出は、現用チューナとなっているデジタルラジオチューナ101またはアナログラジオチューナ102において受信中のラジオ放送の受信品質を、受信中のラジオ放送の受信電界強度や、SN比や、誤り発生率などより算定し、制御部109が現用チューナにおいて算定されている受信品質を取得することにより行う。
次に、受信中のラジオ放送の受信品質が劣化したならば、IPラジオプレイヤ103の、現用チューナが受信中のラジオ放送とサイマル放送の関係にあるIPラジオ放送の受信の開始を制御する(ステップ406)。
一方、現用チューナが受信中のラジオ放送とサイマル放送の関係にあるIPラジオ放送の受信の開始を制御されたIPラジオプレイヤは、IPラジオDNS5にアクセスし、現用チューナが受信中のラジオ放送とサイマル放送の関係にあるIPラジオ放送のWAN3上の位置情報(IPラジオ放送サービスやステーションのURLや識別情報等)を取得し、取得した位置情報を用いて、現用チューナが受信中のラジオ放送とサイマル放送の関係にあるIPラジオ放送の、取得した位置情報によって示されるIPラジオサーバ4からの受信を開始する。
そして、制御部109は、IPラジオプレイヤ103によるIPラジオ放送の受信が開始されたならば(ステップ408)、受信中のラジオ放送で受信した音声に対する、IPラジオ放送で受信した音声の遅延時間を算出する(ステップ410)。
ここで、この遅延時間の算出は次のように行う。
すなわち、制御部109は、チューナ用メモリ115へのオーディオデータの格納動作を停止することにより、その時点から、チューナ用メモリ115のオーディオデータの格納内容が変化しないように制御する。
また、制御部109は、IPラジオプレイヤ103から出力されるIPラジオ放送で最初に受信した所定再生時間分のオーディオデータのプレイヤ用メモリ116への格納を行わせる。
また、制御部109は、現在、IPラジオ放送を受信しているIPラジオサービスを表すIPラジオサービス識別情報が登録されているエントリが存在している場合には、そのエントリの遅延時間履歴として登録されている時間を取得し、探索中心時間に設定する。一方、制御部109は、現在、IPラジオ放送を受信しているIPラジオサービスを表すIPラジオサービス識別情報が登録されているエントリが存在していない場合には、デジタル/アナログラジオ放送に対する、当該デジタル/アナログラジオ放送とサイマル放送の関係にあるIPラジオ放送の遅延時間の最大値として見込まれる時間を探索中心時間に設定する。
また、制御部109は、比較部117に、探索中心時間を設定し、プレイヤ用メモリ116に格納されたオーディオデータと、チューナ用メモリ115に格納されているオーディオデータとの比較による、チューナ用メモリ115に格納されているオーディオデータ中の、プレイヤ用メモリ116に格納されたオーディオデータと音声パターンが一致する部分の探索を行わせる。
ここで、比較部117の、プレイヤ用メモリ116に格納されたオーディオデータと、チューナ用メモリ115に格納されているオーディオデータとの比較は、プレイヤ用メモリ116に格納されたオーディオデータの受信時刻よりも探索中心時間分前の時刻に、受信された時刻が近い順に、チューナ用メモリ115に格納されたオーディオデータを比較対象データとし、比較対象データとプレイヤ用メモリ116に格納されたオーディオデータとを比較することにより行う。なお、比較部117は、当該比較により、チューナ用メモリ115に格納されているオーディオデータ中の、プレイヤ用メモリ116に格納されたオーディオデータと音声パターンが一致する部分が検出された時点で、比較動作を終了し、検出された部分を探索された部分とする。
そして、比較部117は、探索されたチューナ用メモリ115に格納されたオーディオデータ中の部分の受信時刻とプレイヤ用メモリ116に格納されたオーディオデータの受信時刻との差を遅延時間として算出する。なお、探索されたチューナ用メモリ115に格納されたオーディオデータ中の部分の受信時刻は、探索された部分のチューナ用メモリ115に格納されたオーディオデータの連続体中の位置より求めることができる。
次に、ステップ410で算出した遅延時間を遅延目標時時間として遅延部110に設定する(ステップ412)。
ここで、遅延目標時間を設定された遅延部110は、設定された遅延目標時間と遅延部110から出力されるオーディオデータの遅延部110に入力するオーディオデータに対する遅延時間が一致するまで、出力するオーディオデータをタイムストレッチする。すなわち、遅延部110は、設定された遅延目標時間が、その時点の遅延部110から出力されているオーディオデータの遅延時間より大きい場合には、設定された遅延目標時間と遅延部110から出力されるオーディオデータの遅延時間が一致するまで、オーディオデータを当該オーディオデータの音声のピッチを維持したまま時間軸方向に拡大して出力し、設定された遅延目標時間が、その時点で遅延部110から出力されているオーディオデータの遅延時間より小さい場合には、設定された遅延目標時間と遅延部110から出力されるオーディオデータの遅延時間が一致するまで、オーディオデータを当該オーディオデータの音声ピッチを維持したまま時間軸方向に縮小して出力する。なお、オーディオデータのタイムストレッチは、オーディオデータの時間軸方向の長さが元の長さに対して所定の長さ(たとえば、元の長さの20%)以上変化しないように行う。
そして、遅延部110は、設定された遅延目標時間と遅延部110から出力されるオーディオデータの遅延時間が一致したならば、タイムストレッチを停止して通常の再生速度によるオーディオデータの出力に復帰すると共に、遅延時間の一致を制御部109に報告する。
次に、制御部109は、遅延時間履歴テーブルに、現在、受信しているIPラジオ放送を行っているIPラジオサービスを表すIPラジオサービス識別情報が登録されているエントリが存在している場合には、ステップ410で算出した遅延時間に、遅延時間履歴テーブルの、現在、受信しているIPラジオ放送を行っているIPラジオサービスを表すIPラジオサービス識別情報が登録されているエントリの遅延時間履歴を更新する(ステップ414)。また、遅延時間履歴テーブルに、現在、受信しているIPラジオ放送を行っているIPラジオサービスを表すIPラジオサービス識別情報が登録されているエントリが存在しない場合には、遅延時間履歴テーブルに、新たなエントリを作成し、作成したエントリに、現在、受信しているIPラジオ放送を行っているIPラジオサービスのWAN3上の位置情報を表すIPラジオサービス識別情報を登録すると共に、作成したエントリにステップ410で算出した遅延時間を遅延時間履歴として登録する(ステップ414)。
そして、制御部109は、ステップ410で算出した遅延時間(遅延目標時間)と遅延部110から出力されるオーディオデータの遅延時間が一致し、遅延時間の一致を遅延部110から報告されたならば(ステップ416)、スピーカ114に出力する音声を、IPラジオプレイヤ103がIPラジオ放送から受信している音声に切り替える(ステップ418)。ここで、この時点で、遅延部110は、現用チューナが受信しているラジオ放送で受信したオーディオデータに対するIPラジオ放送で受信したオーディオデータの遅延時間分、ラジオ放送で受信したオーディオデータを遅延させて出力している状態となっているので、セレクタ111の出力するオーディオデータの切替により、スピーカ114から出力するオーディオデータが、ラジオ放送で受信したオーディオデータからIPラジオプレイヤ103が出力するオーディオデータに、シームレスに切り替わる。
そして、このようにしてIPラジオプレイヤ103がIPラジオ放送で受信した音声のスピーカ114からの出力が開始されたならば、現用チューナの、受信中のラジオ放送の受信品質が良好な受信品質に復帰するのを監視し(ステップ420)、受信品質が良好な受信品質に復帰したならば、セレクタ111がDA変換部112に出力するオーディオデータを遅延部110が出力するオーディオデータに切り替えることにより、スピーカ114に出力する音声を、現用チューナが受信中のラジオ放送の音声に切り替える(ステップ422)。ここで、この時点で、遅延部110は、現用チューナが受信しているラジオ放送で受信したオーディオデータに対するIPラジオ放送で受信したオーディオデータの遅延時間分、現用チューナが受信したオーディオデータを遅延させて出力しているので、セレクタ111の出力するオーディオデータの切替により、スピーカ114から出力するオーディオデータが、IPラジオプレイヤ103が出力するオーディオデータから、ラジオ放送で受信したオーディオデータにシームレスに切り替わる。
そして、次に、チューナ用メモリ115へのオーディオデータの格納動作を再開させると共に、IPラジオプレイヤ103にIPラジオ放送の受信を停止させ(ステップ424)、ステップ404からの処理に戻る。ここで、IPラジオプレイヤ103は、IPラジオ放送の受信を停止する際に、移動通信装置104またはモバイルフォン6のWAN3との間の移動通信を切断する。
以上、制御部109が行うシームレス切替処理について説明した。
なお、以上のようなシームレス切替処理は、ユーザから受信中のラジオ放送の受信の終了を指示されると終了する。また、以上のようなシームレス切替処理は、ユーザから新たなラジオ放送局2の受信を指示されたときに再起動される。
以下、このようなシームレス切替処理の処理例について説明する。
いま、所定時間長(たとえば、2ms)の再生時間を単位時間として、図5中の、数字を囲む各四角形は、単位時間分のオーディオデータ、音声を表している。また、「‘」無しの数字を囲む四角形は、現用チューナがラジオ放送(デジタルラジオ放送またはアナログラジオ放送)で受信したオーディオデータ、音声を、「‘」付きの数字を囲む四角形は、IPラジオプレイヤ103がIPラジオラジオ放送で受信したオーディオデータ、音声を表している。また、各四角形中の数字の値が等しい四角形は(たとえば、「4」と「 4'」)は、同内容のオーディオデータ、音声を表している。また、チューナ用メモリ115は、5つの単位時間分のオーディオデータを格納するものとする。
いま、時刻T0において遅延部110に遅延目標時間として0が設定されているものとして、時刻T0から時刻T1までの受信品質が良好な状態で現用チューナがラジオ放送を受信している期間中、セレクタ111は、遅延部110から出力されるオーディオデータをDA変換部112に出力するように設定されており、現用チューナがラジオ放送から受信しているオーディオデータ(0-3)は、遅延部110で遅延されずにセレクタ111、DA変換部112、アンプ113を介してスピーカ114から出力される。また、現用チューナが順次出力するオーディオデータ(0-3)はチューナ用メモリ115に順次格納され、やがて、チューナ用メモリ115は、常時、5単位時間長分のオーディオデータが格納されている状態となる。
この状態で、時刻T1でラジオ放送の受信品質の劣化が検出されると、現用チューナが受信中のラジオ放送とサイマル放送の関係にあるIPラジオ放送の受信動作がIPラジオプレイヤ103において開始される。そして、時刻T2で、IPラジオ放送のオーディオデータの受信が開始される。一方、時刻T1から時刻T2の間も、現用チューナがラジオ放送から受信しているオーディオデータ(4-5)は、遅延部110で遅延されずに、セレクタ111、DA変換部112、アンプ113を介してスピーカ114から出力され続けると共に、オーディオデータ(4-5)はチューナ用メモリ115に順次格納される。
そして、時刻T2で、IPラジオ放送のオーディオデータの受信が開始されると、チューナ用メモリ115へのオーディオデータの格納は停止されチューナ用メモリ115への記憶内容が凍結される。また、IPラジオ放送で最初に受信したオーディオデータ(4')がプレイヤ用メモリ116に格納される。
そして、時刻T2-T3において、比較部117による比較による探索により、チューナ用メモリ115に格納されているオーディオデータ(1-5)の連続体中から、プレイヤ用メモリ116のオーディオデータ(4')と音声パターンが同じオーディオデータが探索され、探索されたオーディオデータ(4)の、チューナ用メモリ115に格納されているオーディオデータ(1-5)の連続体中の格納位置より求まる探索されたオーディオデータ(4)の受信時刻より、ラジオ放送で受信したオーディオデータに対するIPラジオ放送で受信したオーディオデータの遅延時間が算出される。
ここで、この比較部117による比較、探索は、上述したように、プレイヤ用メモリ116に格納されたオーディオデータの受信時刻よりも、設定された探索中心時間分前の時刻に受信された時刻が近い順に、チューナ用メモリ115に格納されたオーディオデータを比較対象データとし、比較対象データと、プレイヤ用メモリ116に格納されたオーディオデータとを比較することにより行う。
すなわち、いま、図6aに示すように、単位時間が2msであるとして、探索中心時間として10msが設定されている場合には、プレイヤ用メモリ116に格納されたオーディオデータ(4')の受信時刻より10ms前に受信されたオーディオデータはオーディオデータ(1)であり、オーディオデータ(1)、(2)、(3)、(4)、(5)の順に、プレイヤ用メモリ116に格納されたオーディオデータ(4')の受信時刻より10ms前の時刻に受信時刻が近い。そこで、この場合には、チューナ用メモリ115に格納されたオーディオデータが、オーディオデータ(1)、(2)、(3)、(4)の順に、プレイヤ用メモリ116に格納されたオーディオデータ(4')と比較されていき、4回目の比較で、オーディオデータ(4')とオーディオデータ(4)が一致し、オーディオデータ(4)とオーディオデータ(4')との受信時刻の差4msが遅延時間として算出される。なお、図中の、「#N」は、N番目に行われる比較を表している。
また、図6bに示すように、探索中心時間として6msが設定されている場合には、プレイヤ用メモリ116に格納されたオーディオデータ(4')の受信時刻より6ms前に受信されたオーディオデータはオーディオデータ(3)であり、オーディオデータ(3)、(2)、(4)、(1)、(5)の順に、プレイヤ用メモリ116に格納されたオーディオデータ(4')の受信時刻より6ms前の時刻に受信時刻が近い。そこで、この場合には、チューナ用メモリ115に格納されたオーディオデータが、オーディオデータ(3)、(2)、(4)の順に、プレイヤ用メモリ116に格納されたオーディオデータ(4')と比較されていき、3回目の比較で、オーディオデータ(4')とオーディオデータ(4)が一致し、オーディオデータ(4)とオーディオデータ(4')との受信時刻の差4msが遅延時間として算出される。
また、図6cに示すように、探索中心時間として4msが設定されている場合には、プレイヤ用メモリ116に格納されたオーディオデータ(4')の受信時刻より4ms前に受信されたオーディオデータはオーディオデータ(4)であり、オーディオデータ(4)、(3)、(5)、(2)、(1)の順に、プレイヤ用メモリ116に格納されたオーディオデータ(4')の受信時刻より4ms前の時刻に受信時刻が近い。そこで、この場合には、最初に、チューナ用メモリ115に格納されたオーディオデータ(4)が、プレイヤ用メモリ116に格納されたオーディオデータ(4')と比較され、この比較で、オーディオデータ(4')とオーディオデータ(4)が一致し、オーディオデータ(4)とオーディオデータ(4')との受信時刻の差4msが遅延時間として算出される。
ここで、上述のように、探索中心時間には、現在、IPラジオ放送を受信しているIPラジオサービスを表すIPラジオサービス識別情報が登録されているエントリが存在している場合には、そのエントリの遅延時間履歴として登録されている、現在と同じIPラジオサービスのIPラジオ放送を前回受信したときに算出された遅延時間が登録されている。
そして、同じIPラジオサービスが行っている各IPラジオ放送の、当該IPラジオ放送がサイマル放送の関係にあるデジタル/アナログラジオ放送に対する遅延時間は同様の時間となると共に、各IPラジオ放送の、当該IPラジオ放送がサイマル放送の関係にあるデジタル/アナログラジオ放送に対する遅延時間は短期間で大きく変化しないと考えられるので、現在の当該IPラジオ放送の遅延時間は、当該IPラジオ放送を行っているIPラジオサービスが行っている任意のIPラジオ放送を前回受信したときの遅延時間と同じか近似していることが期待できる。
よって、以上のように、チューナ用メモリ115に最後に格納されたオーディオデータの受信時刻よりも、設定された探索中心時間分前の時刻に受信された時刻が近い順に、チューナ用メモリ115に格納されたオーディオデータと、プレイヤ用メモリ116に格納されたオーディオデータとを比較することに、より少ない比較回数で、プレイヤ用メモリ116に格納されたオーディオデータと一致するチューナ用メモリ115に格納されたオーディオデータ中の部分の探索を完了し、速やかに遅延時間を算出することができる。
さて、図5に戻り、図6に示したような比較による探索により、時刻T2-T3において、プレイヤ用メモリ116のオーディオデータ(4')とチューナ用メモリ115のオーディオデータ(4)との一致が検出され、2単位時間が遅延時間として算出される。一方、時刻T2から時刻T3の間も、現用チューナがラジオ放送から受信しているオーディオデータ(6-7)は、遅延部110で遅延されずにセレクタ111、DA変換部112、アンプ113を介してスピーカ114から出力され続ける
そして、時刻T3において遅延時間が算出されたならば、算出された遅延時間が遅延目標時間として遅延部110に設定される。遅延部110は、設定された遅延目標時間が、この時点の遅延時間0より大きいので、現用チューナから入力するオーディオデータをピッチを維持したまま時間軸方向に拡大して出力するタイムストレッチを開始する。そして、時間軸方向に拡大したオーディオデータ(8-9)を順次、セレクタ111、DA変換部112、アンプ113を介してスピーカ114から出力する。
そして、時間軸方向に拡大したオーディオデータ(9)の出力を完了した時刻T4で、遅延部110に入力するオーディオデータに対する遅延部110から出力するオーディオデータの遅延時間が、設定された遅延目標時間に一致したならば、セレクタ111がDA変換部112に出力するオーディオデータを、遅延部110から出力されるオーディオデータからIPラジオプレイヤ103が出力するオーディオデータに切り替える。結果、スピーカ114から出力される音声がデジタルラジオ放送またはアナログラジオ放送で受信した音声からIPラジオ放送で受信した音声に切り替わり、時刻T4の時点でIPラジオプレイヤ103が出力しているオーディオデータ(10‘)から、IPラジオプレイヤ103が出力するオーディオデータ(10’-13')が、セレクタ111、DA変換部112、アンプ113を介してスピーカ114から出力されるようになる。
ここで、時刻T4においては、遅延部110は、現用チューナが受信しているラジオ放送で受信したオーディオデータに対するIPラジオ放送で受信したオーディオデータの遅延時間分、ラジオ放送で受信したオーディオデータを遅延させて出力している状態となっているので、スピーカ114から出力するオーディオデータが、ラジオ放送で受信したオーディオデータからIPラジオプレイヤ103が出力するオーディオデータに、シームレスに切り替わる。
また、時間軸方向に拡大したオーディオデータ(9)の出力を完了した時刻T4で、遅延部110のタイムストレッチは停止され、時刻T4以降は、遅延部110からは通常の再生速度で、現用チューナがラジオ放送から受信しているオーディオデータ(10-15)が出力される。
ここで、遅延部110は内部にFIFO型のバッファを備えており、遅延目標時間として0以上の時間が設定されているときには、入力するオーディオデータをバッファに格納しながら、バッファからオーディオデータを取り出して、オーディオデータ(8-9)のようにタイムストレッチして、または、オーディオデータ(10-15)のようにタイムストレッチせずに出力する。なお、図中のバッファの太枠の四角形のオーディオデータは、遅延部110が出力中のオーディオデータを表している。
次に、IPラジオプレイヤ103が出力するオーディオデータ(10’-13')のスピーカ114への出力が完了した時刻T5で現用チューナの受信品質が良好な受信品質に復帰すると、セレクタ111がDA変換部112に出力するオーディオデータを、IPラジオプレイヤ103が出力するオーディオデータから、遅延部110から出力されるオーディオデータに切り替える。そして、時刻T5以降は、現用チューナがラジオ放送から受信し、遅延部110でラジオ放送で受信したオーディオデータに対するIPラジオ放送で受信したオーディオデータの遅延時間分、遅延されたオーディオデータ(14-15)がセレクタ111、DA変換部112、アンプ113を介してスピーカ114から出力される。
ここで、この時刻T5においては、遅延部110は、ラジオ放送で受信したオーディオデータに対するIPラジオ放送で受信したオーディオデータの遅延時間分、ラジオ放送で受信したオーディオデータを遅延させて出力しているので、スピーカ114から出力するオーディオデータが、IPラジオプレイヤ103が出力するオーディオデータから、現用チューナがラジオ放送で受信したオーディオデータに、シームレスに切り替わる。
以上、本発明の実施形態について説明した。
ところで、以上の実施形態では、遅延時間を算出したときに、遅延時間履歴テーブルの受信中のIPラジオ放送のIPラジオサービスの識別情報のエントリに、算出した遅延時間を遅延時間履歴として登録し、IPラジオサービスのIPラジオ放送を受信したときに、当該IPラジオサービスの識別情報のエントリの遅延時間履歴を探索中心時間として設定して、遅延時間の算出を行うようにしたが、探索中心時間の設定は以下のように行うようにしてもよい。
すなわち、図3bに示すように、遅延時間履歴テーブルを、各エントリにIPラジオ放送の識別情報(IPラジオ放送サービスやステーションのURLや識別情報等)と遅延時間履歴を登録できるように構成すると共に、遅延時間を算出したときに、遅延時間履歴テーブルの受信中のIPラジオ放送の識別情報が登録されているエントリに、算出した遅延時間を遅延時間履歴として登録し、IPラジオ放送を受信したときに、当該IPラジオ放送の識別情報が登録されているエントリの遅延時間履歴を探索中心時間として設定して、遅延時間の算出を行うようにしてもよい。なお、遅延時間を算出したときに、遅延時間履歴テーブルに、受信中のIPラジオ放送の識別情報が登録されているエントリが存在しなかった場合には、新たなエントリを作成し、作成したエントリに受信中のIPラジオ放送の識別情報を登録すると共に、作成したエントリに算出した遅延時間を遅延時間履歴として登録する。
また、以上の実施形態に係るラジオ放送受信機1には、IPラジオプレイヤ103に代えて、デジタルラジオ放送やアナログラジオ放送とサイマル放送の関係にある、任意の放送方式、放送媒体の放送を受信する受信機を備えるようにしてもよい。なお、この場合には、IPラジオプレイヤ103が出力するオーディオデータと同様に、IPラジオプレイヤ103に代えて備えた受信機の出力するオーディオデータを処理するようにする。
1…ラジオ放送受信機、2…ラジオ放送局、3…WAN、4…IPラジオサーバ、5…IPラジオDNS、6…モバイルフォン、101…デジタルラジオチューナ、102…アナログラジオチューナ、103…IPラジオプレイヤ、104…移動通信装置、105…外部インタフェース、106…入力装置、107…表示装置、108…メモリ、109…制御部、110…遅延部、111…セレクタ、112…DA変換部、113…アンプ、114…スピーカ、115…チューナ用メモリ、116…プレイヤ用メモリ、117…比較部。

Claims (5)

  1. 複数のラジオ放送と、複数のIPラジオサービスが行っている複数のIPラジオ放送とを受信可能なラジオ放送受信装置であって、
    ラジオ放送を受信し、受信音声を表すオーディオデータを出力するラジオ受信部と、
    前記ラジオ受信部が受信しているラジオ放送とサイマル放送の関係にあるIPラジオ放送を行っているIPラジオサービスが行っている、前記ラジオ受信部が受信しているラジオ放送とサイマル放送の関係にあるIPラジオ放送を受信し、受信音声を表すオーディオデータを出力するIPラジオプレイヤと、
    前記ラジオ放送の受信音声に対する前記IPラジオ放送の受信音声の遅延時間を算出する遅延時間算出部と、
    前記IPラジオサービス毎に、当該IPラジオサービスが行っているIPラジオ放送について最後に前記遅延時間算出部が算出した遅延時間を遅延時間履歴として、当該IPラジオサービスに対応づけて保持する遅延時間履歴保持手段と、
    前記ラジオ受信部が出力するオーディオデータを、前記遅延時間算出部が算出した遅延時間分、遅延して出力する遅延手段と、
    スピーカと、
    前記遅延手段が出力するオーディオデータと前記IPラジオプレイヤが出力するオーディオデータとのうちの一方を選択的に出力対象オーディオデータとして、出力対象オーディオデータの音声を前記スピーカから出力する選択部とを有し、
    前記遅延時間算出部は、前記遅延時間を算出する際に、受信している前記IPラジオ放送を行っているIPラジオサービスに対応づけられた前記遅延時間履歴を前記遅延時間履歴保持手段が保持している場合には、前記IPラジオ放送の受信音声の特定の部分である探索対象部分の受信時刻よりも当該遅延時間履歴分の時間前の時刻に受信時刻が近い順に、順次、前記ラジオ放送の受信音声の部分を比較対象部分として選定し、前記探索対象部分と前記比較対象部分とを比較する処理を、選定した前記比較対象部分が前記探索対象部分と一致するまで行い、選定した前記比較対象部分が前記探索対象部分と一致したならば、前記探索対象部分と一致した比較対象部分の受信時刻と前記探索対象部分の受信時刻と差を遅延時間として算出することを特徴とするラジオ放送受信装置。
  2. 複数のラジオ放送と、複数の、前記ラジオ放送とサイマル放送の関係にある放送である並行放送とを受信可能なラジオ放送受信装置であって、
    ラジオ放送を受信し、受信音声を表すオーディオデータを出力するラジオ受信部と、
    前記ラジオ受信部が受信しているラジオ放送とサイマル放送の関係にある前記並行放送を受信し、受信音声を表すオーディオデータを出力する並行放送受信部と、
    前記ラジオ放送の受信音声に対する前記並行放送の受信音声の遅延時間を算出する遅延時間算出部と、
    並行放送毎に、当該並行放送について最後に前記遅延時間算出部が算出した遅延時間を遅延時間履歴として、当該並行放送に対応づけて保持する遅延時間履歴保持手段と、
    前記ラジオ受信部が出力するオーディオデータを、前記遅延時間算出部が算出した遅延時間分、遅延して出力する遅延手段と、
    スピーカと、
    前記遅延手段が出力するオーディオデータと前記並行放送受信部が出力するオーディオデータとのうちの一方を選択的に出力対象オーディオデータとして、出力対象オーディオデータの音声を前記スピーカから出力する選択部とを有し、
    前記遅延時間算出部は、前記遅延時間を算出する際に、受信している前記並行放送に対応づけられた前記遅延時間履歴を前記遅延時間履歴保持手段が保持している場合には、前記並行放送の受信音声の特定の部分である探索対象部分の受信時刻よりも当該遅延時間履歴分の時間前の時刻に受信時刻が近い順に、順次、前記ラジオ放送の受信音声の部分を比較対象部分として選定し、前記探索対象部分と前記比較対象部分とを比較する処理を、選定した前記比較対象部分が前記探索対象部分と一致するまで行い、選定した前記比較対象部分が前記探索対象部分と一致したならば、前記探索対象部分と一致した比較対象部分の受信時刻と前記探索対象部分の受信時刻と差を遅延時間として算出することを特徴とするラジオ放送受信装置。
  3. 請求項2記載のラジオ放送受信装置であって、
    前記並行放送は、IPラジオ放送であり、
    前記並行放送受信部は、IPラジオ放送を受信し、受信音声を表すオーディオデータを出力するIPラジオプレイヤであることを特徴とするラジオ放送受信装置。
  4. 請求項1、2または3記載のラジオ放送受信装置であって、
    前記ラジオ放送は、デジタルラジオ放送とアナログラジオ放送とのうちの少なくとも一方であることを特徴とするラジオ放送受信装置。
  5. 請求項1、2、3または4記載のラジオ放送受信装置であって、
    当該ラジオ放送受信装置は自動車に搭載された車載型のラジオ放送受信装置であることを特徴とするラジオ放送受信装置。
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