JP2016206420A - ベルト搬送装置及び画像形成装置 - Google Patents

ベルト搬送装置及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ベルトの幅方向の端部における規制部と規制ガイドとの接触を利用してベルトの寄りを規制する構成において、ベルトの波打ちを抑制することのできるベルト搬送装置及び画像形成装置を提供する。【解決手段】幅方向における両端部に規制ガイド20a、20bがそれぞれ設けられた無端状のベルト106と、駆動ローラ11とテンションローラ12とを含む複数のローラと、を有するベルト搬送装置1は、駆動ローラ11の回転軸線方向の両端部に、規制ガイド20a、20bと接触可能であり、駆動ローラ11の回転軸線方向の中央側から端部側に向かって縮径するテーパ形状を有する規制部20a、20bがそれぞれ設けられ、ベルト106の走行中に、テンションローラ12は規制ガイド20a、20bと接触しない構成とされる。【選択図】図3

Description

本発明は、電子写真方式や静電記録方式を利用した複写機、プリンタ、ファクシミリ装置などの画像形成装置などで用いられるベルト搬送装置、及びその画像形成装置に関するものである。
従来、例えば電子写真方式や静電記録方式を利用した画像形成装置では、複数の支持ローラによって内周面側から支持された無端状のベルト(以下、単に「ベルト」ともいう。)を備えたベルト搬送装置が用いられる。ベルトは、トナー像を担持して搬送したり、トナー像が形成される転写材を担持して搬送したりする搬送体として用いられる。トナー像を担持して搬送する搬送体としては、ベルト状の電子写真感光体(感光体ベルト)、感光体から転写されたトナー像を転写材に転写するために担持して搬送する中間転写体(中間転写ベルト)などがある。また、トナー像が形成される転写材を担持して搬送する搬送体としては、感光体からトナー像が転写される転写材を担持して搬送する転写材搬送体(転写材搬送ベルト)などがある。
このようなベルト搬送装置では、ベルトの駆動時に発生するベルトの寄り(片寄り)を規制することが望まれる。ここで言う、ベルトの寄りとは、ベルトの搬送方向と略直交する幅方向へのベルトの移動のことである。
このベルトの寄りを規制するために、次のような構成が知られている。ベルトの内周面に規制ガイドとしてのリブを設け、ベルトを支持する複数のローラのうちの少なくとも一つを、そのリブの内側面と当接可能な規制ローラとする。この構成では、リブの内側面が規制ローラの端面に突き当たることで、ベルトの寄りが規制される。
特に、特許文献1は、規制ローラの回転軸線方向の両端部に、規制部としてテーパ面を設けることを開示する。この構成では、ベルトが規制ローラに巻きついていく過程で、リブの内側面がテーパ面上を規制ローラの回転中心方向に滑る。このとき、リブとテーパ面との接触は、リブのエッジとテーパ面との線接触となり、容易に滑ることが可能となるため、規制ローラのベルトの内周面と接触する部分(ベルト張架部)にリブが乗り上げにくい。しかし、この構成では、常時リブとテーパ面とが滑りながら長時間にわたりベルトが駆動されると、リブ又はテーパ面の少なくとも一方の性状が変化し、摩擦力の上昇を招くことがある。すると、規制ローラのベルト張架部へのリブの乗り上げが発生することがある。
これに対して、特許文献2は、次のような構成を開示している。ベルトを内周面側から外周面側に向けて付勢してベルトにテンションを付与するテンションローラの両端部に、角度を緩く設定したテーパ面を設ける。そして、このテーパ面にリブを乗り上げさせて、テンションローラを傾斜させることによってベルトの片寄りを戻す。この構成では、リブの内側面がテーパ面上を滑ることが抑制されるため、上記性状変化による摩擦力の上昇が抑制され、ベルトの長時間にわたる駆動によるテンションローラのベルト張架部へのリブの乗り上げのリスクが減少する。
実開昭63−76867号公報 特開平5−303314号公報
しかしながら、テンションローラの回転軸線方向の両端部にテーパ面を設けてベルトの寄りを規制する構成では、以下のような問題があった。
テンションローラは、通常、ベルトの幅方向の両端部がそれぞれ付勢手段としてのバネなどによって付勢されることで、ベルトの幅方向において均一に付勢される。したがって、ベルトの幅方向の一方の端部側のリブがテーパ面に乗り上げたとき、その乗り上げた側のテンションローラの端部がベルトの外周面側から内周面側に向けて移動して、テンションローラが傾斜する。この傾斜を利用してベルトの寄りが戻されるが、それと同時にこの傾斜によってテンションローラとベルトとの密着性が弱まり、ベルトの幅方向における上記乗り上げた側ではベルトのテンションローラからの浮きが発生することがある。すると、テンションローラによるベルトの保持力が弱まることで、ベルトの走行面に波打ちが発生することがある。
ベルトは、上述のように、その上に転写されたトナー像を担持して搬送し転写材に転写するための中間転写ベルトや、転写材を担持して搬送しながら転写材にトナー像を転写するための転写搬送ベルトなどとして用いられる。そして、例えば、トナー像をベルトへ転写する工程、あるいはベルト上に担持された転写材にトナー像を転写する工程においてベルトが波打っていると、その部分で転写抜けなどの画像不良が発生することがある。ベルトが感光体ベルトとして用いられる場合も、上記波打ちが生じると、転写材などの被転写体へのトナー像の転写工程などにおいて、上記同様の問題が発生することがある。
したがって、本発明の目的は、ベルトの幅方向の端部における規制部と規制ガイドとの接触を利用してベルトの寄りを規制する構成において、ベルトの波打ちを抑制することのできるベルト搬送装置及び画像形成装置を提供することである。
上記目的は本発明に係るベルト搬送装置及び画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明は、無端状のベルトであって、前記ベルトの幅方向における両端部に、前記ベルトの内周面から突出して前記ベルトの周方向に沿って延びる規制ガイドがそれぞれ設けられた無端状のベルトと、前記ベルトを内周面側から支持する回転可能な複数のローラであって、固定位置に配置された回転軸線の周りを回転し前記ベルトを駆動する駆動ローラと、揺動可能な回転軸線の周りを回転し前記ベルトを内周面側から外周面側に向けて付勢するテンションローラと、を含む複数のローラと、を有するベルト搬送装置において、前記駆動ローラの回転軸線方向の両端部に、前記規制ガイドと接触可能であり、前記駆動ローラの回転軸線方向の中央側から端部側に向かって縮径するテーパ形状を有する規制部がそれぞれ設けられ、前記ベルトの走行中に、前記テンションローラは前記規制ガイドと接触しないことを特徴とするベルト搬送装置である。
本発明の他の態様によると、トナー像を形成するトナー像形成手段と、上記本発明のベルト搬送装置であって、前記ベルトが、前記トナー像形成手段により形成されたトナー像を担持して搬送するか又は前記トナー像形成手段によりトナー像が形成される転写材を担持して搬送する搬送体であるベルト搬送装置と、を有することを特徴とする画像形成装置が提供される。
本発明によれば、ベルトの幅方向の端部における規制部と規制ガイドとの接触を利用してベルトの寄りを規制する構成において、ベルトの波打ちを抑制することができる。
実施例1に係る画像形成装置の概略断面図である。 実施例1に係る中間転写体ユニットの概略断面図である。 実施例1に係る中間転写ベルトの駆動ローラの周囲の模式的な断面図である。 実施例1に係るシミュレーションモデルの斜視図である。 実施例1に係るシミュレーションモデルの計算結果を示す断面図である。 実施例1に係るシミュレーションモデルの計算結果を示す説明図である。 実施例1に係るメカニズムを説明するための模式図である。 従来例に係るシミュレーションモデルの斜視図である。 従来例に係るシミュレーションモデルにおける波打ちの発生状況の計算結果を示す斜視図である。 実施例1に係るシミュレーションモデルにおける波打ちの発生状況の計算結果を示す斜視図である。 従来例と実施例1とでの波打ちの状態を示すグラフ図である。 従来例と実施例1とでのベルトとローラとの接触状況を示すシミュレーションモデルの計算結果を示す説明図である。 実施例2に係る駆動ローラの端部周辺の模式的な断面図である。
以下、本発明に係るベルト搬送装置及び画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
[実施例1]
1.画像形成装置の全体的な構成及び動作
図1は、本発明の一実施例に係る画像形成装置100の概略断面図である。本実施例の画像形成装置100は、電子写真方式を利用してフルカラー画像の形成が可能な、中間転写方式を採用したタンデム型のカラーデジタルプリンタである。
画像形成装置100は、複数の画像形成部(ステーション)として、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の画像を形成する第1、第2、第3、第4の画像形成部SY、SM、SC、SKを有する。本実施例では、各画像形成部SY、SM、SC、SKの構成及び動作は、現像工程で使用するトナーの色が異なることを除いて実質的に同じである。したがって、以下、特に区別を要しない場合は、いずれかの色用に設けられた要素であることを表す符号の末尾のY、M、C、Kは省略して、当該要素について総括的に説明する。
画像形成部Sは、像担持体としての回転可能なドラム型の電子写真感光体(感光体)である感光ドラム101を有する。感光ドラム101は、図1中の矢印X方向に回転駆動される。感光ドラム101の周囲には、その回転方向に沿って順に、次の各機器が配置されている。まず、帯電手段としてのローラ型の帯電部材である帯電ローラ102が配置されている。次に、露光手段としての露光装置(レーザスキャナ)103が配置されている。次に、現像手段としての現像装置104が配置されている。次に、一次転写手段としてのローラ型の一次転写部材である一次転写ローラ105が配置されている。次に、感光体クリーニング手段としてのドラムクリーナ107が配置されている。
回転する感光ドラム101の表面は、帯電ローラ102によって略一様な電荷に帯電させられる。帯電した感光ドラム101の表面は、露光装置103によって走査露光される。露光装置103には、各画像形成部Sに対応する色成分の画像信号が入力され、露光装置103はこの画像信号に応じて感光ドラム101の表面にレーザ光を照射し、電荷を中和して、静電潜像(静電像)を形成する。感光ドラム101上に形成された静電潜像は、現像装置104によって、各画像形成部Sに対応する色のトナーでトナー像として現像される。
各感光ドラム101に対向するように、後述する中間転写体ユニット1が備える、無端状のベルトで構成された中間転写体としての中間転写ベルト106が配置されている。中間転写ベルト106は、図1中の矢印Z方向に回転駆動(搬送)される。上述の各一次転写ローラ105は、中間転写ベルト106を介して各感光ドラム101に対向して配置されている。各感光ドラム101上に形成されたトナー像は、一次転写ローラ105の作用によって、回転する中間転写ベルト106上に静電的に転写(一次転写)される。例えば、フルカラー画像形成時には、各感光ドラム101上に形成されたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナー像が、順次に重ね合わせるにようにして中間転写ベルト106上に転写される。これにより、中間転写ベルト106上にフルカラー画像用のトナー像が形成される。一次転写工程後に感光ドラム101上に残留したトナー(一次転写残トナー)は、ドラムクリーナ107によって感光ドラム101上から除去されて回収される。
一方、転写材カセット111a、111b、手差し給送部113のいずれかから給送された記録紙などの転写材(シート)112は、搬送ローラ114によってレジストローラ115に向けて搬送される。停止状態のレジストローラ115に転写材112の先端が突き当たり、ループを形成した後、中間転写ベルト106上のトナー像と同期してレジストローラ115の回転が開始される。そして、中間転写ベルト106上のトナー像は、二次転写手段としてのローラ型の二次転写部材である二次転写ローラ(二次転写外側ローラ)109の作用によって、転写材112上に静電的に転写(二次転写)される。二次転写工程後に中間転写ベルト106上に残留したトナー(二次転写残トナー)は、後述する中間転写体ユニット1が備える、中間転写体クリーニング手段としてのベルトクリーナ108によって中間転写ベルト106上から除去されて回収される。
トナー像が転写された転写材112は、定着手段としての定着装置110によって加熱及び加圧されて、その上にトナー像が定着される。その後、転写材112は排出部116a、116bのいずれかから画像形成装置100の装置本体120の外部へと排出される。
本実施例では、各画像形成部Sの感光ドラム101、帯電ローラ102、露光装置103、現像装置104、一次転写ローラ5などによって、中間転写ベルト106上にトナー像を形成するトナー像形成手段が構成される。
2.中間転写体ユニット
図2は、本実施例におけるベルト搬送装置としての中間転写体ユニット1の概略断面図である。本実施例では、中間転写体ユニット1は、画像形成装置100の装置本体120に対して着脱可能とされている。
中間転写体ユニット1は、支持体としての支持フレーム10を有する。支持フレーム10は、中間転写ベルト106を内周面側から支持する複数のローラ(支持ローラ)としての駆動ローラ11、テンションローラ12及び二次転写対向ローラ(二次転写内側ローラ)13を支持する。そして、中間転写体としての無端状のベルトで構成された中間転写ベルト106が、これらのローラ間に捲回されている。中間転写ベルト106は、トナー像を担持して搬送する搬送体の一例である。
詳しくは後述するように、駆動ローラ11は、軸受を介して支持フレーム10によって、固定位置に配置された回転軸線の周りを回転可能なように支持されている。二次転写ローラ13も、軸受を介して支持フレーム10によって固定位置で回転可能なように支持されている。一方、テンションローラ12は、軸受を介して支持フレーム10によって、揺動可能な回転軸線の周りを回転可能なように支持されている。テンションローラ12は、回転軸線方向の両端部の軸受が付勢手段としてのバネ15(図1)によって付勢される。バネ15は、テンションローラ12の回転軸線方向の両端部において、テンションローラ12をベルト106の内周面側から外周面側に向けて付勢する。これにより、テンションローラ12は、中間転写ベルト106を内周面側から外周面側に向けて付勢し、中間転写ベルト106に所定のテンション(張力)を付与する。テンションローラ12は、回転軸線方向の両端部の軸受がそれぞれ移動することで、その回転軸線が揺動可能とされている。
また、各一次転写ローラ105が、軸受を介して支持フレーム10によって回転可能なように支持されている。各一次転写ローラ105は、その軸受が付勢手段としてのバネ14によって付勢されることで、中間転写ベルト106の内周面に押し当たるよう付勢される。
中間転写体ユニット1が画像形成装置100の装置本体120に装着されると、駆動ローラ11の回転軸線方向の一方の端部に結合された被駆動ギヤ11c(図3)が、装置本体120側に設けられた駆動系と連結される。そして、駆動ローラ11は、図2中の矢印A方向へ回転駆動される。駆動ローラ11が回転すると、中間転写ベルト106は回転摩擦力で走行(回転)させられる。テンションローラ12、二次転写対向ローラ13は、中間転写ベルト106が走行することで従動して回転する。
また、中間転写体ユニット1が画像形成装置100の装置本体120に装着されると、各一次転写ローラ105が中間転写ベルト106を挟んで感光ドラム101に対して加圧当接させられる。これにより、各感光ドラム101と中間転写ベルト106とが接触する一次転写部T1(図1)が形成される。そして、各一次転写ローラ105は、中間転写ベルト106が走行することで従動して回転する。また、中間転写体ユニット1が画像形成装置100の装置本体120に装着されると、二次転写ローラ109が中間転写ベルト106を挟んで二次転写対向ローラ13に対して加圧当接させられる。これにより、中間転写ベルト106と二次転写ローラ109とが接触する二次転写部T2(図1)が形成される。
3.ベルトの寄りの規制
次に、本実施例における中間転写ベルト(以下、単に「ベルト」ともいう。)106の寄りの規制について説明する。
3−1.構成
本実施例では、駆動ローラ11は、ベルト106の寄りを規制する規制ローラとしての機能を兼ね備える。図3は、図2における断面B−Bにおける駆動ローラ11の周辺の構成をより詳細に示す断面図である。
ベルト106には、その幅方向における両端部の内周面に、ベルトの寄りを規制するための規制ガイドとしてのリブ20a、20bが設けられている。リブ20a、20bは、ベルト106の内周面から突出して、ベルト106の周方向に沿って本実施例ではベルト106の全周にわたり延びている。リブ20a、20bは、ゴムやプラスチックなどの軟質材からできており、柔軟性や伸縮性を有する。リブ20a、20bは、ベルト106の内周面に接着剤や両面テープなどによって貼り付けられている。本実施例では、リブ20a、20bは、ベルト106の外周面に沿う内周面20dと、ベルト106の外周面に対する垂線に沿う側面20e、20eとを有する。つまり、リブ20a、20bは、外力によって変形させられていない場合(無負荷時)に、ベルト106の幅方向に沿う断面形状が矩形である。リブ20a、20bの内周面20dと対向する面が、ベルト106の内周面に固定されている。
ベルト106の寄りの規制に係る駆動ローラ11の端部近傍の構成は、ベルト106の幅方向の略中央に対して略線対称とされている。駆動ローラ11は、回転軸線方向の両端部において、軸受21を介して支持フレーム10の側部10aに回転可能に支持されている。駆動ローラ11の回転軸線方向の一方の端部には、被駆動ギヤ11cが結合されている。この被駆動ギヤ11cに装置本体120側に設けられた駆動ギヤ22が係合して、装置本体120側に設けられた駆動源から駆動ローラ11に駆動が伝達される。そして、駆動ローラ11の回転軸線方向の両端部には、リブ20a、20bのそれぞれと接触可能であり、駆動ローラ11の回転軸線方向の中央側から端部側に向かって縮径するテーパ形状とされた規制部(テーパ面)11a、11bがそれぞれ設けられている。また、本実施例では、規制部11a、11bの最大外径は、駆動ローラ11のベルト106の内周面と接触する部分(ベルト張架部)11dの外径と略同一とされている。本実施例では、規制部11a、11bは、駆動ローラ11と同軸で一体的に回転する。なお、規制部11a、11bは、駆動ローラ11とは別部材(規制部材)とされて、駆動ローラ11とは独立して回転可能とされていてもよい。
ベルト106の走行中に、例えば図3中の矢印C方向(左側に向かう方向)にベルト106が寄った場合、図3中の右側のリブ20aのエッジ(ベルト106の幅方向中央側)20c及び内周面20dと、規制部11aと、が接触する。これにより、ベルト106の幅方向の移動が停止させられ、ベルト106の寄りが規制される。このように、リブ20a、20bは、ベルト106の外周面に対する垂線と交差する面である内周面20dが、規制部11a、11bと接触する。これは、詳しくは後述するように、規制部11a、11bが駆動ローラ11に設けられ、別途テンションローラ12によってベルト106にテンションが付与されていることによる。
また、ベルト106の走行中に、ベルト106を支持する複数のローラのうち駆動ローラ11以外のローラは、リブ20a、20bと接触しないようになっている。つまり、上記駆動ローラ11以外のローラである、回転軸線が揺動可能なテンションローラ12は、リブ20a、20bと接触しないようになっている。これは、上記駆動ローラ11以外のローラの回転軸線方向の長さを、駆動ローラ11の規制部11a、11b以外の部分の回転軸線方向の長さ以下にするなどして達成することができる。
また、本実施例では、規制部(テーパ面)11a、11bに形成された傾斜の所定の角度D(駆動ローラ11のベルト106の内周面と接触する部分(ベルト張架部)11dの延長線と規制部11a、11bの表面とのなす角度)は15°とした。この角度Dは、限定されるものではないが、詳しくは後述する機序によりベルト106の寄りを規制するためには、10°以上、30°以下が好ましく、20°以下がより好ましい。この角度Dが上記範囲よりも小さい場合、ベルト106の寄りを規制する作用が発揮されにくくなる。また、この角度が上記範囲よりも大きい場合、リブ20a、20bが側面で規制部11a、11bに接触して規制部11a、11b上を滑るようになる。その結果、リブ20a、20b又は規制部11a、11bのいずれか一方の性状変化による摩擦力の上昇などにより、リブ20a、20bが駆動ローラ11のベルト張架部11dに乗り上げるリスクが高くなる。
このように、本実施例では、規制部11a、11bが駆動ローラ11に設けられ、この規制部11a、11bにリブ20a、20bが乗り上げることで、ベルト106の寄りが規制され、ベルト106の幅方向の走行位置が自動調芯される。この構成では、リブ20a、10bが規制部11b、11bに乗り上げても、ベルト106の駆動ローラ11からの浮きは抑制され、ベルト106の波打ちが抑制される。したがって、前述のような転写抜けなどの画像不良の発生も抑制される。また、本実施例では、ベルト106が寄ると、リブ20a、20bの内周面20dが規制部11a、11bに接触し、これに対抗して接触を解消しようとする逆方向の寄り力が発生して、ベルト106の片寄りが戻される。そのため、リブ20a、20bの側面(エッジ)をテーパ面に接触させてベルト106の寄りを規制する構成と比較して、リブ20a、20bの摩耗が少ない。したがって、ベルト106の長期間にわたる駆動による、駆動ローラ11のベルト張架部11dへのリブ20a、20bの乗り上げのリスクが減少する。本実施例におけるベルト106の寄りを規制するメカニズムや効果については、後述して更に詳しく説明する。
3−2.メカニズム
次に、本実施例におけるベルト106の寄りを規制する作用を示すシミュレーション実験について説明する。シミュレーション実験は、汎用非線形構造解析ソフトであるAbaqusを使用して行った。
図4は、シミュレーション実験用のモデルを示す。このモデルは、計算時間短縮化のため小型化、単純化されている。ベルト106は、駆動ローラ11及びテンションローラ12によって張架される。テンションローラ12は、その回転軸線方向の両端部がバネ(不図示)で図4中の矢印E方向に付勢され、駆動ローラ11とベルト106との接触部に所定の接触力を付与する。このとき、リブ20a、20bは、図3に示す配置と同様になっている。すなわち、図4中の奥側のリブ20aは、規制部11aにその内周面20dが接触し乗り上げた状態になっている。一方、図4中の手前側のリブ20bは、規制部11bに接触していない。この状態で、駆動ローラ11を図4中の矢印F方向に回転させる。
図5は、図3と同様の断面におけるリブ20aの近傍の計算結果である。図5(a)は駆動ローラ11の回転前、図5(b)は所定の距離だけ回転させた後の状態を示す。図5(a)、(b)に示すように、リブ20aの内周面20dは、テンションローラ12による付勢力によって規制部11aに押し付けられ面接触をしている。そして、図5(b)に示すように、駆動ローラ11を所定距離だけ回転させた後には、ベルト106は矢印R方向に移動している。すなわち、ベルト106はリブ20aの規制部11aへの乗り上げを解消する方向に移動し、ベルト106の片寄りが戻されていることがわかる。このようにしてベルト106の寄りを規制するメカニズムを以下に説明する。
図6(a)、(c)、(e)は、それぞれ図5と同じ方向から見たベルト106の形状を示している。図6(a)はベルト106の回転前を示し、図6(c)、(e)はそれぞれこの順番でベルト106の回転中の経時変化を示す。図6(a)、(c)、(e)は、それぞれ矢印G方向に100倍の倍率で表示しており、右側がベルト106の幅方向におけるリブ20aが規制部11bに乗り上げている端部側である。図6(a)、(c)、(e)における点Pは、ベルト106の有限要素モデルの特定の節点であり、その位置は図6(a)、(c)、(e)の順番でベルト106の回転とともに移動している。また、図6(b)、(d)、(f)は、それぞれ図6(a)、(c)、(e)に対応する右視図であり、図6(b)、(d)、(f)には、ベルト106、駆動ローラ11、及びベルト106上の節点Pの位置を示している。図6(a)、(c)、(e)では、ベルト106は有限要素モデルを格子状に表示している。そのため、駆動ローラ11に巻き付くベルト106の走行方向(矢印F方向)において下流側(視線方向手前側(図6(b)の矢印H側))のみならず、上流側(視線方向奥側(図6(b)の矢印I側)の形状も表示されている。
図6(a)においては、下流側及び上流側の両者の格子がほぼ重なっている(下流側及び上流側の格子が同一の形状になっている)ことがわかる。このとき、節点Pは、図6(b)に示すように、ベルト106が巻き付いた駆動ローラ11の上流側にある。
図6(c)に示すように、ベルト106が矢印F方向に回転を開始すると、節点Pが移動する。それと同時に、回転前に一致していた上流側の格子と下流側の格子との間で、上流側の周方向ライン106aと下流側の周方向ライン106bとにズレが生じる。
図6(e)に示すように、更にベルト106の回転が進んで節点Pが下流側に移動した状態では、上流側の周方向ライン106aと下流側の周方向ライン106bとズレが増大する。
図6(a)における節点Pの位置に垂線Lをひいてズレの様子を観察する。図6(c)、(e)に示すように、上流側の周方向ライン106aのベルト106の走行方向における上流部106cが、リブ20aの規制部11aへの乗り上げを解消する方向(右側)に移動する。一方、下流側の周方向ライン106bのベルト106の走行方向における下流部106dが、上流側の周方向ライン106aの上流部106cの移動方向とは反対側に移動する。これにより、上流側の周方向ライン106aと下流側の周方向ライン106bとの間にズレ角Jが形成される。また、同時に、節点Pは元の位置から右側にずれる。また、周方向ライン106a、106bの全体も同様に右側に移動する。これにより、ベルト106の全体が矢印R方向(右側)、すなわち、リブ20の規制部11aへの乗り上げを解消する方向に寄り始める。そして、図6(e)に示す状態以降の状態を計算すると、しばらく図6(e)に示すズレ角Jを保ちながらベルト106が矢印R方向に寄り、その後ズレ角Jが再び減少してこれに応じてベルト106の矢印R方向への寄り量も減少する。
図7を用いて、ズレ角Jとベルト106の寄り量及び寄り方向との対応について説明する。図7(a)、(b)、(c)は、それぞれ図6(a)、(c)、(e)の簡略図である。
図7(a)では、上流側(視線方向奥側)の周方向ライン106aと、下流側(視線方向手前側)の周方向ライン106bとが重なっており、ズレ角Jが零の状態である。今、上流側の周方向ライン106aと下流側の周方向ライン106bとがベルト106の回転によってもその傾きを保持すると仮定する。そして、上流側の周方向ライン106a上の点PU及び下流側の周方向ライン106bの頂部(巻き付き角度範囲の略半分の角度位置)の点PLが、駆動ローラ11の回転によってどう移動するかを考える。ベルト106が駆動ローラ11と滑らないと仮定すると、駆動ローラ11の回転によって点PUはPU’に、点PLはPL’に移動する。これに伴って上流側の周方向ライン106a、下流側の周方向ライン106bが移動すると仮定すると、これらの周方向ライン106a、106bは、それぞれ周方向ライン106a’、106b’に移動することになる。上流側の周方向ライン106a、下流側の周方向ライン106bの仮定の移動量をそれぞれm、nとする。上流側の周方向ライン106aと下流側の周方向ライン106bとの傾きが同一の場合、上流側の周方向ライン106a、下流側の周方向ライン106bの仮定の移動量m、nの関係は、m=nである。また、上流側の周方向ライン106aと下流側の周方向ライン106bとの移動方向は互いに反対方向になる。実際は、周方向ラインはベルト106の駆動ローラ11への巻き付きの頂部(点PLの位置)で一致するので、点PU、点PLは駆動ローラ11上を滑る。そして、右方向を正とすると、ベルト106の寄り量は、m−n=m−m=0で、ベルト106はその位置に留まる。
図7(b)に示すように、下流側の周方向ライン106bが図7(a)と同位置にあり、上流側の周方向ライン106aが図7(a)よりも右側にずれてズレ角Jが形成されているものとする。この場合、上流側の周方向ライン106a、下流側の周方向ライン106bのそれぞれの仮定の移動量m、nの関係は、m>nである。また、上流側の周方向ライン106aと下流側の周方向ライン106bとの移動方向は逆方向になる。したがって、ベルト106の寄り量は、m−n>0となって、ベルト106は右側に寄る。
さらに、図7(c)のように、下流側の周方向ライン106bが上流側の周方向ライン106aとは反対側に傾いた場合について見る。この場合、nは正、すなわち、下流側の周方向ライン10bの移動方向が右方向(上流側の周方向ライン106aの移動方向と順方向)になる。したがって、ベルト106の寄り量は、m+n>m−n>0となって、ベルト106は図7(b)より大きく右側に寄り、ズレ角Jも図7(b)より大きくなる。
以上より、ベルト106は、駆動ローラ11に巻き付くベルト106の走行方向における上流側の周方向ラインと下流側の周方向ラインとにズレ角があるとき、そのズレ角に応じた寄り量で、上流側の周方向ラインのズレ方向に寄る、ということがわかる。
次に、リブ20aの規制部11aへの乗り上げを解消する方向にベルト106が寄る理由について説明する。図5(c)は、リブ20aに作用する力の方向を示す図である。規制部(テーパ面)11aの傾斜の角度をθとする。
リブ20aの規制部11aと面接触している箇所である内周面20dには、ベルト106の巻き付き中心(駆動ローラ11の回転軸線)に向かい、テンションローラ12による付勢力に応じた力Nが作用する。したがって、リブ20aには規制部11aを下る方向(駆動ローラ11の回転軸線方向の中央側から端部側に向かう方向)、すなわち、リブ20の規制部11aへの乗り上げを解消する方向に、N・sinθなる寄り力が作用する。駆動ローラ11が回転すると、まず駆動ローラ11に巻き付くベルト106の走行方向において上流側から、この寄り力によってリブ20aがずれ始める。これに応じて、図6(c)を用いて上述したように、上流側の周方向ライン106aが右側にずれる。下流側の周方向ライン106bは駆動ローラ11の回転に従って遅れてずれ始めるので、上流側の周方向ライン106aと下流側の周方向ライン106bとの間に、上流側の周方向ライン106aが右側にずれたズレ角Jが発生する。このズレ角Jによって、ベルト106は右側、すなわち、リブ20aの規制部11aへの乗り上げを解消する方向に寄る。そして、力Nは、リブ20の規制部11aへの乗り上げの程度により変化するので、リブ20aが規制部11aを下るに従い寄り力N・sinθも小さくなり、ズレ角Jも小さくなる。そして、最終的には所定の位置でベルト106の寄りは停止する。この作用は、以上の右側の構成とベルト106の幅方向の略中央に対して略線対称の構成とされた左側においても同様である。したがって、ベルト106の幅方向の両端部方向へのベルト106の寄りの規制(ベルト106の幅方向の走行位置の自動調芯)がなされる。
なお、本実施例では、図3に示すように、ベルト106の幅方向の片側においてリブ20aが規制部11aに接触しているとき、反対側ではリブ20bが規制部11bに接触していない。しかし、斯かる態様に限定されるものではなく、ベルト106の幅方向の両端部において、リブ20a、20bが規制部11a、11bに同時に接触するようにしてもよい。この場合、ベルト106の幅方向の両端部側に発生する反対方向の寄り力の大小関係から寄り力の総和と寄り方向が決まり、それに応じたズレ角が発生してベルト106が寄る。そして、ベルト106の幅方向の両端部側に発生する寄り力が略等しくなる位置でベルト106は保持される。したがって、この場合も本実施例と同様のベルト106の寄りの規制が可能となる。ベルト106の幅方向の両端部のリブ20a、20bが常時規制部11a、11bに乗り上げていてよい。
3−3.効果
次に、本実施例のように規制部を駆動ローラ11に設けた場合と、従来のように規制部をテンションローラ12に設けた場合との違いをシミュレーション実験で比較する。
図8は従来例のシミュレーションモデルである。このモデルは、図4に示した本実施例のシミュレーションと同等のモデルで、駆動ローラ11とテンションローラ12とを入れ替えたものとなっている。すなわち、テンションローラ12の回転軸線方向の両端部に規制部12a、12bを設け、駆動ローラ11には規制部11a、11bを設けていない。テンションローラ12は、その回転軸線方向の両端部がバネ(不図示)で図8中の矢印K方向に付勢されている。ベルト106に設けられた図8中の奥側のリブ20aがテンションローラ12の規制部12aに乗り上げた状態になっている。一方、図8中の手前側のリブ20bはテンションローラ12の規制部12bに接触していない。この状態で駆動ローラ11を図8中の矢印M方向に回転させる。
図9は、従来例における、駆動ローラ11を所定の距離だけ回転させた後のベルト106の面の状態の計算結果を示す。図9に示されているベルト106の面は、駆動ローラ11を図9中の矢印M方向に回転させた場合における駆動ローラ11の下流側の面である。図9中の奥側のリブ20aはテンションローラ12の規制部12aに接触している。そして、この部分を起点にして、ベルト106の面の対角線上に大きな波打ち(図9中の斜線部)が発生している。
これに対し、図10は、本実施例における、図9と同様の駆動ローラ11の下流側のベルト106の面の状態の計算結果を示す。図10中の奥側のリブ20aが駆動ローラ11の規制部11aに接触しているが、従来例のような大きな波打ちは見られない。
図11は、従来例(図9)と本実施例(図10)とで、駆動ローラ11の下流側における駆動ローラ11とテンションローラ12との間の中央部のベルト106の面(図9、図10中のラインN)上の波打ちの形状を、グラフ化したものである。本実施例では、波打ち量が従来例の1/4以下になっている。したがって、本実施例の方が従来例よりも転写抜けなどの画像不良の発生に対して有利であることがわかる。
このような波打ち量の違いが発生する理由を、図12を用いて説明する。図12(a)は、従来例におけるベルト106とテンションローラ12との接触状況を表すシミュレーションの計算結果を、図9中の矢印O方向から見た図である。また、図12(b)は、本実施例におけるベルト106と駆動ローラ11との接触状況を表したシミュレーションの計算結果を、図10中の矢印P方向から見た図である。図12(a)、(b)において黒塗り部がベルトとローラとが接触している接触領域、斜線部が接触していない非接触領域である。
従来例、本実施例のいずれにおいても、ベルト106の幅方向においてリブ20aが接触している規制部12a、11a側の端部に非接触領域がある。しかし、図12(a)、(b)中に破線で示すように、本実施例における非接触領域は、従来例における非接触領域よりも著しく小さい。これは、次の理由によるものと考えられる。従来例では、リブ20aが規制部12aに接触しているとき、その接触している側のテンションローラ12の端部がベルト106の外周面側から内周面側に向けて移動して、テンションローラ12が傾斜する。そして、その移動した側のテンションローラ12の端部近傍で、ベルト106のテンションローラ12からの浮きが促進されるためである。このような状態になると、規制部12aにリブ20aが接触している側のテンションローラ12によるベルト106の保持力が弱まり、そこを起点としてベルト106の面に大きな波打ちが発生するものと考えられる。これに対し、本実施例では、規制部11aを駆動ローラ11に設けることで、リブ10aが規制部11aに乗り上げたときに駆動ローラ11が傾斜することがない。そのため、駆動ローラ11からのベルト106の浮きが小さく、ベルト106の面の波打ちが抑制される。
以上説明したように、本実施例によれば、ベルト106の幅方向の端部における規制部と規制ガイドとの接触を利用してベルト106の寄りを規制する構成において、ベルト106の波打ちを抑制することができる。
[実施例2]
次に、本発明の他の実施例について説明する。本実施例の画像形成装置の基本的な構成及び動作は、実施例1のものと同じである。したがって、本実施例の画像形成装置において実施例1の画像形成装置のものと同一又は対応する機能、構成を有する要素については、同一符号を付して、詳しい説明は省略する。
図13(a)、(b)、(c)は、実施例1における図3に対応する駆動ローラ11の回転軸線方向の一方の端部近傍の断面図である。なお、本実施例においても、ベルト106の寄りの規制に係る駆動ローラ11の端部近傍の構成は、ベルト106の幅方向の略中央に対して略線対称とされている。
図13(a)は、リブ20aの内周面20dが規制部(テーパ面)11aの傾斜と同方向に傾斜している例である。つまり、図13(a)の例では、リブ20aは、駆動ローラ11のベルト106の内周面と接触する部分(ベルト張架部)11dの延長線に対する規制部11aの傾斜と同方向に傾斜した内周面20dを有する。そして、このリブ20aの内周面20dが、規制部11aと接触する。図示の例では、無負荷時におけるリブ20aのベルト106の幅方向に沿う断面形状は三角形であるが、台形であってもよい。また、図示の例では、リブ20aの傾斜の角度は、規制部11aの傾斜の角度と同じであるが、異なっていてもよい。
次に、図13(b)は、リブ20aがベルト103の幅方向に分割され、かつ、ベルト106の幅方向における中央寄りの部分の方が他の部分よりも幅が小さい例である。図示の例では、分割数は2つだが、それ以上であってもよい。また、リブ20aとしては一体で、スリット20eが設けられることによって分割されていてもよい。つまり、図13(b)の例では、リブ20aは、ベルト106の幅方向において複数の部分に分割されている。そして、該複数の部分のうち少なくとも一つの部分は、該少なくとも一つの部分よりも駆動ローラ11の回転軸線方向の外側の他の少なくとも一つの部分よりも、駆動ローラ11の回転軸線方向における幅が小さい。なお、図13(a)に示すような傾斜した内周面20dを有するリブ10aを分割してもよい。
次に、図13(c)は、駆動ローラ11のベルト106の内周面と接触する部分(ベルト張架部)11dと規制部11aとの間に段差11eが設けられた例である。つまり、図13(c)の例では、駆動ローラ11のベルト106の内周面と接触する部分(ベルト張架部)11dと規制部11aとの間に、規制部11aの方が駆動ローラ11の半径方向内側となる段差が設けられている。
図13(a)、(b)、(c)に示すいずれの構成によっても、次のような効果が得られる。リブ20aが規制部11aに乗り上げたときに、ベルト106の幅方向における中央側のリブ20の端部に対応するベルト106の部分106eが、ベルト106の面に対して曲がる方向に変形して、ベルト106にかかる応力が高くなることを抑制できる。これにより、ベルト106の更なる長寿命化を図ることができる。図13(a)の例では、リブ20aの内周面20dが規制部11aの傾斜に倣うことで、ベルト106の曲げ変形が抑えられる。図13(b)の例では、ベルト106の幅方向における中央寄りのリブ20の部分の幅が小さいので、リブ20aのその部分が圧縮変形されやすくなり、ベルト106の曲げ変形が抑えられる。図13(c)の例では、規制部11aが駆動ローラ11のベルト張架部11dより一段低くなっていることで、ベルト106の曲げ変形が抑えられる。
また、図13(c)の例では、ベルト106に異常な寄りが生じた場合に、ベルト106の幅方向における中央側のリブ20aの側面20cが、駆動ローラ11の段差部11eに接触して、それ以上のリブ20の乗り上げを抑制する効果も得られる。
[その他]
以上、本発明を具体的な実施例に即して説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではない。
上述の実施例では、無端状のベルトが中間転写体である場合について説明したが、これに限定されるものではなく、感光体ベルト、転写材搬送ベルトなどであってもよい。感光体ベルトは、トナー像を担持して搬送する搬送体の一例である。また、転写材搬送ベルトは、トナー像が形成される転写材を担持して搬送する搬送体の一例である。
1 中間転写体ユニット
11 駆動ローラ
12 テンションローラ
11a、11b 規制部
20a、20b リブ(規制ガイド)
100 画像形成装置
106 中間転写ベルト

Claims (9)

  1. 無端状のベルトであって、前記ベルトの幅方向における両端部に、前記ベルトの内周面から突出して前記ベルトの周方向に沿って延びる規制ガイドがそれぞれ設けられた無端状のベルトと、
    前記ベルトを内周面側から支持する回転可能な複数のローラであって、固定位置に配置された回転軸線の周りを回転し前記ベルトを駆動する駆動ローラと、揺動可能な回転軸線の周りを回転し前記ベルトを内周面側から外周面側に向けて付勢するテンションローラと、を含む複数のローラと、
    を有するベルト搬送装置において、
    前記駆動ローラの回転軸線方向の両端部に、前記規制ガイドと接触可能であり、前記駆動ローラの回転軸線方向の中央側から端部側に向かって縮径するテーパ形状を有する規制部がそれぞれ設けられ、
    前記ベルトの走行中に、前記テンションローラは前記規制ガイドと接触しないことを特徴とするベルト搬送装置。
  2. 前記規制ガイドの、前記ベルトの外周面に対する垂線と交差する面が、前記規制部と接触することを特徴とする請求項1に記載のベルト搬送装置。
  3. 前記規制ガイドは、前記ベルトの外周面に沿う内周面と前記ベルトの外周面に対する垂線に沿う側面とを有し、前記規制ガイドの前記内周面が、前記規制部と接触することを特徴とする請求項2に記載のベルト搬送装置。
  4. 前記規制ガイドは、前記駆動ローラの前記ベルトの内周面と接触する部分の延長線に対する前記規制部の傾斜と同方向に傾斜した内周面を有し、該傾斜した内周面が、前記規制部と接触することを特徴とする請求項2に記載のベルト搬送装置。
  5. 前記規制ガイドは、前記ベルトの幅方向において複数の部分に分割されており、前記複数の部分のうち少なくとも一つの部分は、該少なくとも一つの部分よりも前記駆動ローラの回転軸線方向の外側の他の少なくとも一つの部分よりも、前記駆動ローラの回転軸線方向における幅が小さいことを特徴とする請求項2〜4のいずれか一項に記載のベルト搬送装置。
  6. 前記駆動ローラの前記ベルトの内周面と接触する部分と前記規制部との間に、前記規制部の方が前記駆動ローラの半径方向内側となる段差が設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のベルト搬送装置。
  7. 前記規制部は、前記駆動ローラと一体的に又は独立して回転可能であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のベルト搬送装置。
  8. 前記ベルトは、トナー像を担持して搬送するか又はトナー像が形成される転写材を担持して搬送する搬送体であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のベルト搬送装置。
  9. トナー像を形成するトナー像形成手段と、
    請求項1〜7のいずれか一項に記載のベルト搬送装置であって、前記ベルトが、前記トナー像形成手段により形成されたトナー像を担持して搬送するか又は前記トナー像形成手段によりトナー像が形成される転写材を担持して搬送する搬送体であるベルト搬送装置と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
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