JP4245891B2 - ベルト担持体及び画像形成装置 - Google Patents

ベルト担持体及び画像形成装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、又は、それらの複合機等の電子写真方式を用いた画像形成装置と、その装置に設置される転写ベルトユニット又は感光体ベルトユニット等のベルト担持体とに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、電子写真方式を用いた画像形成装置において、無端ベルトを用いたベルト担持体が用いられている。
これらのベルト担持体においては、ベルト走行方向に直交するベルト幅方向の変位を制限して、ベルトを走行する必要がある。
【0003】
具体的には、カラー画像形成装置に搭載される中間転写ベルトユニットの場合、ベルト幅方向の変位を制限して、ベルト上に、複数のカラー像を精度よく重ねて転写する必要がある。
また、ベルト上に静電潜像が形成される感光体ベルトユニットの場合、ベルト幅方向の変位を制限して、ベルト上に、ベルト走行方向の直線性が確保された画像を形成する必要がある。
さらに、ベルト上に記録紙を担持して搬送する転写ベルトユニットの場合、ベルト幅方向の変位を制限して、記録紙上に、搬送方向の直線性が確保された画像を転写する必要がある。
【0004】
このような安定したベルト走行を目的として、ベルト担持体において、ベルト幅方向の変位を制限する技術が多く開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
具体的には、ベルト担持体は、主として、内周面の両端に案内リブを有する無端ベルトと、無端ベルトの内周面に当接するローラ部材とを備えている。そして、ローラ部材の両端面がそれぞれ無端ベルトの案内リブに当接することで、ベルトのベルト幅方向の変位を規制している。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−80782号公報(第2−3頁、第2図)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の画像形成装置は、ベルトの内周面両端に案内リブを設けることで、ベルトの蛇行と片寄り斜走とを規制している。しかし、従来のベルト担持体には、次に述べる種々の問題があった。
【0008】
すなわち、ベルトの厚さは、ベルト幅方向に均一ではなく、案内リブが設けられた両端部が厚くなっている。
このように、厚みのあるベルト部分は、他のベルト部分と比較して、ローラ部材等の曲率のあるものに巻きつけたときに、ベルト走行方向に大きく縮むことになる。そして、この内部応力による歪みによって、ベルトの平滑性が悪くなり、精度のよい画像形成が妨げられるという第1の問題があった。
【0009】
また、厚みのあるベルト部分は、他のベルト部分と比較して、断面2次モーメントが大きくなり、曲げこわさも大きくなる。したがって、案内リブを備えたベルトは、ローラ部材に巻きつけにくく、ベルトの平滑性が悪くなり、精度のよい画像形成が妨げられるという第2の問題があった。
【0010】
また、通常、案内リブは、弾性部材で形成されている。そして、リブが規制部材としてのローラ部材に押し当てられるために、経時において案内リブにクリープ変形が生じてくる。このように案内リブにクリープ変形が生じると、ベルトの正しい案内ができずにベルトが蛇行して、精度のよい画像形成が妨げられるという第3の問題があった。
【0011】
また、従来のベルト担持体は、ベルトのみを製造した後に、次工程でベルトに案内リブを貼りつける製造方法が多く用いられる。この場合、ベルトがローラ部材との接触部で屈曲を繰り返すことで、ベルトと案内リブとの接合面がせん断力による界面剥離を生じることがあった。このようにベルトと案内リブとが剥離すると、ベルト寄りを規制できなくなるばかりではなく、ベルトの脱落や駆動部材の破損により画像形成をおこなうことができなくなるという第4の問題点があった。
【0012】
また、案内リブをベルトに貼りつける上述の製造方法では、案内リブの部品コストと、貼りつけ工程に必要な工程コストとが生じるために、ベルト担持体の部品コストが高くなるという第5の問題点があった。
【0013】
また、従来のベルト担持体は、ベルト両端にそれぞれ1つずつ案内リブを備えており、それぞれにローラ部材の端面を接触させてベルト寄りを規制している。そして、ベルト幅方向の寸法ばらつきや熱変形等の経時的変形等を考慮して、2つの案内リブ間に設置されるローラ部材は、予め僅かなガタが生じるように設定されている。したがって、このベルト幅方向のガタ分はベルト変位を規制できず、より精度の高い画像形成ができないという第6の問題があった。
【0014】
また、従来のベルト担持体では、両端の案内リブが規制部材としてのローラ部材に接触する際に、両端の摩擦負荷のバランスが偏ることがあった。このようなバランスの偏った摩擦負荷は、ベルトにおける二次的な蛇行の原因となり、精度のよい画像形成が妨げられるという第7の問題があった。
【0015】
さらに、案内リブと規制部材との摩擦によって、弾性部材であるリブが摩耗して、その際に摩耗粉が発生することがあった。このような磨耗粉が駆動ローラとベルトとの接触面に付着すると、ベルトのスリップが生じたり、ベルト表面に局部的な凸凹が生じて、精度のよい画像形成が妨げられるという第8の問題があった。
【0016】
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、低廉かつ簡易な構造で、経時においてもベルト幅方向の変位を確実に防止して高精度な画像形成が可能なベルト担持体及び画像形成装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかるベルト担持体は、パーフォレーションをベルト走行方向に有するベルトと、前記パーフォレーションに係合する歯列を有するスプロケットとを備え、前記パーフォレーションは四角形であり、その周のうちの一部が前記ベルト走行方向に対して傾斜するように形成されるとともに前記歯列と係合する係合部を有するものである。
また、本発明にかかるベルト担持体は、パーフォレーションをベルト走行方向に有するベルトと、前記パーフォレーションに係合する歯列を有するスプロケットとを備え、前記パーフォレーションは長円形であり、その長手方向が前記ベルト走行方向に対して傾斜するように形成されるとともに前記歯列と係合する係合部を有するものである。
【0018】
また、本発明にかかるベルト担持体は、複数列のパーフォレーションをベルト走行方向に有するベルトと、前記複数列のパーフォレーションにそれぞれ係合する歯列を有する複数のスプロケットとを備え、前記複数のパーフォレーションは四角形であり、少なくとも前記ベルト幅方向の両端に2列設けられ、該2列のパーフォレーションは、それぞれ前記歯列との係合部であるパーフォレーションの周のうちの一部が前記ベルト走行方向に対して傾斜するように形成されるとともに、前記ベルトの前記ベルト幅方向の中心線に対して線対称になるように形成されたものである。
また、本発明にかかるベルト担持体は、複数列のパーフォレーションをベルト走行方向に有するベルトと、前記複数列のパーフォレーションにそれぞれ係合する歯列を有する複数のスプロケットとを備え、前記複数のパーフォレーションは、少なくとも前記ベルト幅方向の両端に2列設けられ、該2列のパーフォレーションは長円形であり、それぞれ前記歯列との係合部であるパーフォレーションの長手方向が前記ベルト走行方向に対して傾斜するように形成されるとともに、前記ベルトの前記ベルト幅方向の中心線に対して線対称になるように形成されたものである。
【0019】
また、本発明にかかるベルト担持体は、複数列のパーフォレーションをベルト走行方向に有するベルトと、前記複数列のパーフォレーションにそれぞれ係合する歯列を有する複数のスプロケットとを備え、前記パーフォレーションは四角形であり、少なくとも前記ベルト幅方向の両端に2列設けられ、該2列のパーフォレーションのうち一方のパーフォレーションは、前記歯列との係合部であるパーフォレーションの周のうちの一部が前記ベルト走行方向に対して傾斜するように形成されるものである。
また、本発明にかかるベルト担持体は、複数列のパーフォレーションをベルト走行方向に有するベルトと、前記複数列のパーフォレーションにそれぞれ係合する歯列を有する複数のスプロケットとを備え、前記パーフォレーションは長円形であり、少なくとも前記ベルト幅方向の両端に2列設けられ、該2列のパーフォレーションのうち一方のパーフォレーションは、前記歯列との係合部であるパーフォレーションの長手方向が前記ベルト走行方向に対して傾斜するように形成されるものである。
【0020】
また、発明にかかるベルト担持体は、前記ベルト、その表面に前記ベルト幅方向の中心線を画像主走査幅の中心線とする画像が形成されるものである。
【0021】
また、発明にかかるベルト担持体は、ベルト内周面に接触して、前記ベルトを前記ベルト走行方向に駆動する駆動ローラを備え、前スプロケットは、前記駆動ローラに一体的に形成されたものである。
【0022】
また、発明にかかるベルト担持体は、前記駆動ローラが前記ベルトに与える前記ベルト走行方向のベルト搬送力は、前記スプロケットが前記ベルトに与える前記ベルト走行方向のベルト搬送力よりも小さくなるように形成されたものである。
【0023】
また、本発明にかかるベルト担持体は、前記駆動ローラ、その周面上を前記ベルトが滑動可能に形成されるとともに、前スプロケットに対して独立して回転可能に形成されたものである。
【0024】
また、発明にかかるベルト担持体は、前記駆動ローラを、前記ベルト幅方向に分割された複数の分割駆動ローラとしたものである。
【0025】
また、発明にかかるベルト担持体は、前記駆動ローラ、その外径が前記スプロケットの歯列の底部外径よりも大きく形成されたものである。
【0026】
また、発明にかかるベルト担持体は、上記いずれかのベルト担持体において、ベルト内周面に接触して、前記ベルト走行方向に走行する前記ベルトに従動する従動ローラを備え、前記スプロケットは、前記従動ローラに一体的に形成されたものである。
【0027】
また、発明にかかるベルト担持体は、前記従動ローラが前記ベルトから受ける前記ベルト走行方向の従動ローラ駆動力は、前記スプロケットが前記ベルトから受ける前記ベルト走行方向のスプロケット駆動力よりも小さくなるように形成されたものである。
【0028】
また、発明にかかるベルト担持体は、前記従動ローラ、その周面上を前記ベルトが滑動可能に形成されるとともに、前記スプロケットに対して独立して回転可能に形成されたものである。
【0029】
また、発明にかかるベルト担持体は、前記従動ローラを、前記ベルト幅方向に分割された複数の分割従動ローラとしたものである。
【0030】
また、発明にかかるベルト担持体は、前記従動ローラは、その外径が前記スプロケットの歯列の底部外径よりも大きく形成されたものである。
【0031】
また、発明にかかるベルト担持体は、前記スプロケット、負荷トルクを受けながら一体的に回転するように形成されたものである。
【0032】
また、発明にかかるベルト担持体は、前記スプロケットを、前記ベルトを前記ベルト走行方向に駆動する駆動回転体としたものである。
【0033】
また、発明にかかるベルト担持体は、前記スプロケットを、前記ベルト走行方向に走行する前記ベルトに従動する単数対又は複数対の回転従動体としたものである。
【0034】
また、発明にかかるベルト担持体は、前記回転従動体、負荷トルクを受けながら回転するように形成されたものである。
【0035】
また、発明にかかるベルト担持体は、前記スプロケット、それぞれ、前記歯列のうち複数の歯が常に前記パーフォレーションに係合するように形成されたものである。
【0036】
また、発明にかかるベルト担持体は、前記歯列、前記パーフォレーションとの係合部側の歯底に切下げ部を設けた歯からなるものである。
【0037】
また、発明にかかるベルト担持体は、前記歯列、前記パーフォレーションとの係合部側の歯面がインボリュート曲線で形成された歯からなるものである。
【0038】
また、発明にかかるベルト担持体は、上記いずれかのベルト担持体において、前記ベルト、その面上に静電潜像又は/及びトナー像を担持するように形成されたものである。
【0039】
また、発明にかかるベルト担持体は、前記ベルトが、その面上に記録紙を担持するように形成されたものである。
【0040】
また、本発明の画像形成装置は、上記いずれかのベルト担持体を備えたものである。
【0041】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
【0042】
実施の形態1.
図1〜図3にて、この発明の実施の形態1について詳細に説明する。
まず、図1にて、実施の形態1における画像形成装置全体の構成・動作について説明する。図1はタンデム式のカラー画像形成装置の要部を示す構成図である。
【0043】
図1に示すように、画像形成装置には、4つの作像部Y、M、C、Kが、ベルト担持体としての中間転写ベルトユニットBに対して並列するように配置されている。
詳しくは、4つの作像部Y、M、C、Kには、それぞれ感光体ドラム44Y、44M、44C、44Kが設けられている。そして、4つの感光体ドラム44Y、44M、44C、44K上に、それぞれ、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー像が形成される。
【0044】
また、図示は省略するが、感光体ドラム44Y、44M、44C、44Kの周りには、ドラム上を帯電する帯電部と、ドラム上に静電潜像を形成する書込部と、ドラム上の静電潜像を現像する現像部と、ドラム上の未転写トナーを回収するクリーニング部とが、配設されている。
【0045】
また、ベルト担持体としての中間転写ベルトユニットBは、主として、無端ベルトとしてのベルト1、ベルト1の内周面に当接するとともに転写ローラ36に対向する駆動ローラ2、ベルト1の内周面に当接するとともにクリーニングブレード40と対向する従動ローラ3、ベルト1表面を清掃するクリーニングブレード40、感光体ドラム44Y、44M、44C、44Kに対向する対向ローラ45Y、45M、45C、45K等で構成される。
【0046】
ここで、中間転写ベルトユニットBのベルト1は、内接する駆動ローラ2や従動ローラ3等により、張架・支持されている。また、駆動ローラ2の軸方向(紙面垂直方向である。)の両端には、それぞれ、後述のスプロケットが設置されている。
ベルト1は、図1における反時計方向に走行する。そして、ベルト1上に、各感光体ドラム44Y、44M、44C、44K上で作成された4色のトナー像が重ねて転写される。
【0047】
また、画像形成装置には、その他に、被転写材としての記録紙が収納された給紙部31や、ベルト1上のカラートナー像を記録紙に転写するための転写ローラ36や、記録紙上のトナー像を定着する定着部T等が配設されている。
【0048】
以上のように構成された画像形成装置は、次のように動作する。
図1を参照して、各感光体ドラム44Y、44M、44C、44Kは、時計方向に回転する。そして、まず、感光体ドラム44Y、44M、44C、44Kの表面が、帯電部との対向部で帯電される。次に、感光体ドラム44Y、44M、44C、44K表面は、書込部との対向部に達する。そして、書込部から、原稿等の画像情報に基づいた各色の画像情報が、レーザ光等の露光光LY、LM、LC、LKとして、各感光体ドラム44Y、44M、44C、44K上にそれぞれ照射される。
これにより、各感光体ドラム44Y、44M、44C、44K上では、書込部からの露光光LY、LM、LC、LKに基づいた静電潜像が形成される。
【0049】
その後、感光体ドラム44Y、44M、44C、44K表面は、現像部との対向部に達する。ここで、各現像部には、それぞれ、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックに対応したトナーが収納されている。そして、これらの各色のトナーが、現像部から、感光体ドラム44Y、44M、44C、44K上の潜像に供給される。こうして、各感光体ドラム44Y、44M、44C、44K上には、各色のトナー像が形成される。
【0050】
その後、感光体ドラム44Y、44M、44C、44K表面は、ベルト1との対向部に達する。そして、各感光体ドラム44Y、44M、44C、44K上に形成された各色のトナー像は、ベルト1上に重なるように順次転写される。
そして、ベルト1上に重ねて形成されたカラーのトナー像は、転写ローラ36との対向部に達する。そして、この位置で、レジストローラ対34、35によってタイミングを合わせて搬送されてきた記録紙上に、トナー像が転写される。
【0051】
ここで、転写ローラ36位置に搬送される記録紙は、給紙部31から搬送経路Pを経由して、給送されたものである。
詳しくは、給紙部31に収納された記録紙のうち1枚の記録紙が、給紙部ローラ32と分離パッド33とにより、搬送経路Pに給紙される。そして、レジストローラ対34、35位置に達した記録紙は、この位置でタイミングを合わせて転写ローラ36位置に搬送される。
【0052】
そして、転写ローラ36にてカラートナー像が転写された後の記録紙は、定着部T位置に搬送される。そして、定着部Tに達した記録紙は、定着ローラ47から受ける熱と、加圧ローラ48から受ける圧力とにより、トナー像が定着される。そして、トナー像が定着された記録紙は、排紙ローラ対49、50を通過して、画像形成装置外に排出される。
こうして、画像形成装置における一連の画像形成プロセスが完了する。
【0053】
一方、転写ローラ36との対向部を通過した後のベルト1上には、記録紙に転写されなかった未転写トナーが僅かながら残存する。
そして、未転写トナーが付着したベルト1表面は、クリーニングブレード40との対向部に達する。そして、この位置で、ベルト1上の未転写トナーが回収される。こうして、一連の作像プロセスが完了する。
【0054】
次に、図2及び図3を用いて、上述の画像形成装置に設置される、ベルト担持体としての中間転写ベルトユニットBについて説明する。
図2は、中間転写ベルトユニットBの要部を示す構成図である。また、図3は、図2の中間転写ベルトユニットBを駆動ローラの軸方向からみた断面図である。
【0055】
図2及び図3において、1はベルト担持体のベルト、1aはベルト1の右側端部に設けられたパーフォレーション(送り穴)、1bはベルト1の左側端部に設けられたパーフォレーション、2はベルト1が巻きつけられた駆動ローラ、2aは駆動ローラ2の軸部、5は駆動ローラ2の右側端部に一体的に設けられたスプロケット、5aは右側スプロケット5の歯列を構成する歯、6は駆動ローラ2の左側端部に一体的に設けられたスプロケット、6aは左側スプロケット6の歯列を構成する歯、7は駆動ローラ2及びスプロケット5、6を図示せぬフレームに支持するための軸受を示す。
【0056】
ここで、図2を参照して、ベルト幅方向両端に設けられたパーフォレーション1a、1bは、スプロケット5、6の歯列と係合する直線状の係合部を有する。このパーフォレーション1a、1bの係合部は、ベルト走行方向(図中の矢印H方向である。)の下流側に傾斜するように形成されている。さらに、双方のパーフォレーション1a、1bは、ベルト幅方向の中心線に対して線対象となるように形成されている。
詳しくは、2つのパーフォレーション1a、1bの係合部の直線部分を延長して交わる架空の交点Cは、ベルト走行方向Hの下流側にあり、ベルト幅の中心線上にある。
【0057】
一方、駆動ローラ2の両端に設けられたスプロケット5、6は、それぞれ、パーフォレーション1a、1bに係合する歯列5a、6aを備えている。
詳しくは、図2を参照して、歯列5a、6aの係合部は、パーフォレーション1a、1bとの係合部に合致する直線部分を有しており、その直線部分の傾斜角度はパーフォレーション1a、1bのものと等しい。
【0058】
また、図3を参照して、スプロケット5、6の歯列は、周方向に等間隔に4つ設けられている。これによって、スプロケット5、6の歯列のうち、2つの歯5a、6aが、常にパーフォレーション1a、1bに係合することになる。
さらに、2つのスプロケット5、6は、同じタイミングでパーフォレーション1a、1bに係合するように構成されている。すなわち、回転軸方向からみたときに、2つのスプロケット5、6の歯列は同じ位相で形成されている。
【0059】
このように、スプロケット5、6は、左右端のそれぞれ2つの歯5a、6aによって、4点でベルト1を安定的に保持することができる。
なお、スプロケット5、6の歯列を構成する歯5a、6aの数は、4つに限定されることなく、ベルト巻き付け範囲(図3の両矢印の範囲である。)に対して複数の歯が配設されていれば上述と同様の効果を奏することになる。
また、パーフォレーション1a、1bに対するスプロケット5、6の歯列の係合の周期は、1/nの周期(nは整数)とすることもできる。
なお、ベルト1は、従来の構成と異なり、両端部に案内リブを備えることなく、均一な厚みを有するものである(厳密には、パーフォレーション1a、1b部分は、厚みがない。
)。
【0060】
以上のように構成された中間転写ベルトユニットは、次のように動作する。
まず、駆動モータ10によって、駆動ローラ2とスプロケット5、6とが、一体となって所定方向に回転する(図3の白抜き矢印方向である。)。このとき、駆動ローラ2は、ベルト1との摩擦によって、ベルト1にベルト走行方向Hの搬送力を与える。
【0061】
また、スプロケット5、6は、パーフォレーション1a、1bとの係合によって、ベルト1に、ベルト走行方向Hの搬送力と、ベルト幅方向外側への張力とを与える。
詳しくは、図2に示すように、上述したパーフォレーション1a、1bの形状によって、パーフォレーション1a、1bと歯列との係合部において、ベルト1に斜め方向の力N、Nが作用する。この斜め方向の力N、Nは、ベルト走行方向Hへの分力PRy、PLyと、ベルト幅方向外側への分力PRx、PLxとの合力である。
【0062】
そして、ベルト走行方向Hへの分力PRy、PLyの総和が、スプロケット5、6によるベルト搬送力となる。
一方、ベルト幅方向に生じる2つの分力PRx、PLxは、互いに同じ大きさであり、その向きは正逆異なる。このように、ベルト幅方向外側への2つの分力PRx、PLxがつり合うことで、ベルト1は両端外側に引っ張られるとともに、ベルト幅方向の位置が定まる。このような構成により、ベルト1にシワや弛みが発生することを防止するとともに、ベルト1の走行において蛇行と斜走とを効果的に制限することができる。
【0063】
ここで、本実施の形態1では、図2に示すように、上述の直線部分延長線の架空の交点Cが、ベルト1の画像主走査幅の中心線となるように構成されている。なお、画像主走査幅とは、ベルト1上に転写されるトナー画像の幅をいい、図1で説明した感光体ドラム44上に照射される露光光Lの幅にほぼ対応するものである。
【0064】
これにより、装置内の温湿度の変化により、ベルト1の伸縮が生じた場合にも、ベルト1における画像主走査中心線の位置は変動しないことになる。すなわち、ベルト1には常に幅方向双方向に均一な分力PRx、PLxが加わっているために、ベルト1に幅方向の伸縮が生じても、その伸縮量の半分だけ両端部の位置がずれるだけで、ベルトの中心位置の変位はない。
このような構成は、特に、記録紙の搬送や画像書込み等を中央基準で設定している画像形成装置にとっては、その中央基準のずれの生じない高精度のベルト担持体として有用である。
【0065】
ここで、図3に示すように、ベルト1内周面に接触する駆動ローラ2の外径は、スプロケット5、6の歯列の底部5b外径よりも大きく形成されている。これにより、ベルト1がスプロケット5、6の歯列底部5bに密着することを防止して、駆動ローラ2及びスプロケット5、6からベルト1へのスムーズな駆動伝達が可能になる。
【0066】
以上説明したように、本実施の形態1においては、比較的低廉かつ簡易な構造で、経時において環境変動等があっても、ベルト1にシワや弛みが生じることなく、安定したベルト走行が可能になり、高精度な画像を形成することができる。
【0067】
実施の形態2.
図4を用いて、この発明の実施の形態2について説明する。
図4は、実施の形態2におけるベルト担持体を示す構成図であり、前記実施の形態1の図2に対応する図である。ここで、本実施の形態2のベルト担持体は、スプロケットの歯列を構成する歯の形状が、前記実施の形態1と相違する。
【0068】
図4に示すように、本実施の形態2のベルト担持体も、前記実施の形態1と同様に、駆動ローラ2の両端にスプロケット5、6が設けられている。そして、このスプロケット5、6の歯列が、ベルト1両端に設けられた2列のパーフォレーション1a、1bに係合することで、ベルト幅方向のベルト1の位置が定まることになる。
【0069】
ここで、本実施の形態2では、スプロケット5、6の歯列と、パーフォレーション1a、1bとの係合が、面接触ではなく、点接触になっている。詳しくは、図4に示すように、歯列の歯5a、6aの形状は、ベルト走行方向Hに対して傾斜するように形成された概楕円形となっており、パーフォレーション1a、1bに点接触(紙面垂直方向に見た場合、正確には線接触である。)している。
【0070】
このように構成された中間転写ベルトユニットにおいても、前記実施の形態1と同様に、ベルト1に対して、ベルト走行方向Hへの分力PRy、PLyと、ベルト幅方向外側への分力PRx、PLxとが作用する。
そして、ベルト幅方向外側への2つの分力PRx、PLxがつり合うことで、ベルト1は両端外側に引っ張られるとともに、ベルト幅方向の位置が定まる。このような構成により、ベルト1にシワや弛みが発生することを防止するとともに、ベルト1の走行において蛇行と斜走とを効果的に制限することができる。
【0071】
さらに、本実施の形態2では、スプロケット5、6の歯5a、6aの形状を、高精度に直線状に形成する必要がないために、比較的スプロケット5、6の製造が容易となり、高い位置精度を確保することができる。
【0072】
実施の形態3.
図5を用いて、この発明の実施の形態3について説明する。
図5は、実施の形態3におけるベルト担持体を示す構成図であり、前記実施の形態1の図2に対応する図である。ここで、本実施の形態3のベルト担持体は、ベルトのパーフォレーションの形状と、スプロケットの歯列を構成する歯の形状とが、前記各実施の形態と相違する。
【0073】
図5に示すように、ベルト1の両端には、それぞれ、パーフォレーション1a、1cが形成されている。
ここで、ベルト1の右側端部に設けられたパーフォレーション1aは、長円形に形成され、ベルト走行方向Hに対して傾斜するように配置されている。これに対して、ベルト1の左側端部に設けられたパーフォレーション1cは、長円形に形成され、長円形の長手方向がベルト走行方向Hに対して平行になるように配置されている。
【0074】
一方、両端のスプロケット5、6の歯列を構成する歯5a、6aは、それぞれ、長円形よりも小さな円形状に形成されており、対応するパーフォレーション1a、1cに係合する。
【0075】
このように構成されたベルト担持体において、右側パーフォレーション1aと歯5aとの係合部では、ベルト1に対して斜め方向の力Nが作用する。この斜め方向の力Nは、ベルト走行方向Hへの分力PRyと、ベルト幅方向外側への分力PRxとの合力である。
【0076】
そして、このベルト幅方向外側への分力PRxによって、ベルト1は、紙面右側に引っ張られる。
これにより、左側パーフォレーション1cと歯6aとが、長円形の左端で係合する(図中の点Fの位置である。)。そして、この係合位置Fに、上述の分力PRxに対する反力PLxが作用する。
【0077】
そして、ベルト幅方向の右外側への分力PRxと、ベルト幅方向の左外側への反力PLxとがつり合うことで、ベルト幅方向の位置が定まる。
このような構成により、本実施の形態3においても、ベルト1にシワや弛みが発生することを防止するとともに、ベルト1の走行において蛇行と斜走とを効果的に制限することができる。
【0078】
なお、ベルト1が温湿度等の変動により伸縮した場合には、ベルト1の右側端部の位置は変位するが、ベルト1の左側端部の位置は変位しない。
すなわち、右側パーフォレーション1aでは、スプロケット5との係合により、ベルト1に対して常に右方向に引っ張る力が働く。そして、この引張力に対する反力が、左側パーフォレーション1cとスプロケット6との係合により生じる。これにより、ベルト1の左側端部の位置は、ベルト1の伸縮に係わらず、変位しないことになる。
【0079】
したがって、本実施の形態3の構成は、ベルト1上への画像形成の基準を端部基準とする場合に有効となる。例えば、複数のトナー像がベルト上に重ねて転写される中間転写ベルトユニットの場合、その重ね合わせの基準をベルト1の左側端部とすることで、その基準位置のずれがなく主走査方向の色ずれを少なくすることができる。
なお、ベルト1が伸縮したとき、左側パーフォレーション1cとスプロケット6との係合位置Fは、図中の矢印K方向に変位する。
【0080】
実施の形態4.
図6を用いて、この発明の実施の形態4について説明する。
図6は、実施の形態4におけるベルト担持体を示す断面図である。ここで、本実施の形態4のベルト担持体は、主として駆動ローラの構成が、前記実施の形態1と相違する。
【0081】
図6において、12、13はベルト1等を支持するフレーム、14はベルト1の内周面に当接する駆動ローラとしてのスリーブ、15は両端のスプロケット5、6を連結する連結軸、16はスリーブ14が連結軸15上を回転するための軸受を示す。
【0082】
図6に示すように、連結軸15は両端のスプロケット5、6に連結されていて、モータ10に直結された軸部15aを介してスプロケット5、6を一体的に回転駆動する。
また、連結軸15の両端には軸受16が設置されており、この軸受16を介してスリーブ14が設置されている。このような構成により、駆動ローラとしてのスリーブ14は、スプロケット5、6とは独立して回転できることになる。
【0083】
また、スリーブ14の表面は、比較的低い摩擦係数を有する材料からなり、スリーブ14に巻きつけられたベルト1がスリーブ14表面を滑動可能に形成されている。このような構成により、スリーブ14は、ベルト1に対して、ベルト搬送力をほとんど与えることはなく、ベルト搬送方向Hに張架してシワや弛みを防止することが主たる機能となる。
【0084】
また、ベルト1の両端には、前記実施の形態1と同様に、傾斜するパーフォレーション1a、1bが設けられている。そして、2つのスプロケット5、6が、それらのパーフォレーション1a、1bに係合することで、前記実施の形態1と同様に、ベルト走行方向の搬送力とベルト幅方向の張力とをベルト1に加える。
【0085】
ここで、スリーブ14によるベルト搬送力の総和ΣFは、スプロケット5、6によるベルト搬送力の総和ΣFSL、ΣFSRよりも小さくなるように形成されている。すなわち、これらのベルト搬送力の関係は、次式で表わすことができる。
ΣFSL=ΣFSR>ΣF
【0086】
したがって、ベルト1へのベルト搬送力は、両端のスプロケット5、6によって、そのほとんどが供給されることになり、駆動ローラ14の摩擦力の分布(偏りや局部的なスリップである。)に影響されることなく、ベルト1を安定的に走行させることができる。
【0087】
実施の形態5.
図7を用いて、この発明の実施の形態5について説明する。
図7は、実施の形態5におけるベルト担持体を示す断面図であり、前記実施の形態4の図6に対応する図である。ここで、本実施の形態5のベルト担持体は、駆動ローラが軸方向に分割されている点が、前記実施の形態4と相違する。
【0088】
図7において、14A〜14Dはベルト1の内周面に当接する分割駆動ローラとしての分割スリーブ、15は両端のスプロケット5、6を連結する連結軸、16は分割スリーブ14A〜14Dがそれぞれ連結軸15上を回転するための軸受を示す。
【0089】
図7に示すように、連結軸15は、前記実施の形態4と同様に、両端のスプロケット5、6に連結されている。そして、モータ10によって、スプロケット5、6は一体的に回転駆動する。
また、連結軸15上には、軸受16を介して、4つの分割スリーブ14A〜14Dが並設されている。このような構成により、4つの分割スリーブ14A〜14Dは、それぞれ、連結軸15上を独立して回転できることになる。
【0090】
また、各分割スリーブ14A〜14Dの表面は、比較的低い摩擦係数を有する材料からなり、ベルト1が分割スリーブ14A〜14D表面を滑動可能に形成されている。このような構成により、分割スリーブ14A〜14Dは、ベルト1に対して、ベルト搬送力をほとんど与えることはなく、ベルト搬送方向Hに張架してシワや弛みを防止することが主たる機能となる。
【0091】
特に、本実施の形態5では、スリーブをベルト幅方向に複数分割しているので、前記実施の形態4に比べて、ベルト1が斜走したときの補正力が向上する。
すなわち、4つの分割スリーブ14A〜14Dは、それぞれ独立して回転するために、その空転量に部分差をつけて、斜走するベルト1を正常な姿勢に短い時間で戻すことができる。
【0092】
具体的には、ベルト1が、図7の右側に傾いた場合、左側の分割スリーブ14Aの空転量が最も大きく、その右側の分割スリーブ14B〜14Dは順次空転量が小さくなる。換言すると、右側の分割スリーブ14Dが最もベルト1との摩擦力が大きく、左側の分割スリーブ14Aが最もベルト1との摩擦力が小さくなるために、位置ごとに差があるベルトずれ量に応じて適正にベルトずれを補正することができる。
【0093】
このように、本実施の形態5では、前記実施の形態4の効果に加えて、ベルト斜走に対して応答性の高い補正が可能になり、そのときベルト1に生じる張力分布も均等化できる。
【0094】
実施の形態6.
図8を用いて、この発明の実施の形態6について説明する。
図8は、実施の形態6におけるベルト担持体を示す構成図である。ここで、本実施の形態6のベルト担持体は、ベルトに従動する従動ローラの両端にスプロケットが設置されている点が、駆動ローラの両端にスプロケットが設置される前記実施の形態1のベルト担持体と相違する。
【0095】
図8において、1aはベルト1の右側端部に設けられたパーフォレーション、1bはベルト1の左側端部に設けられたパーフォレーション、3はベルト1が巻きつけられた従動ローラ、3aは従動ローラ3の軸部、5は従動ローラ3の右側端部に一体的に設けられたスプロケット、5aは右側スプロケット5の歯列を構成する歯、6は従動ローラ3の左側端部に一体的に設けられたスプロケット、6aは左側スプロケット6の歯列を構成する歯、7は従動ローラ3及びスプロケット5、6を図示せぬフレームに支持するための軸受を示す。
【0096】
ここで、本実施の形態6のベルト担持体は、前記各実施の形態とは異なり、駆動ローラにはスプロケットが設けられていない。したがって、ベルト1は、不図示の駆動ローラの摩擦力のみを搬送力として、ベルト走行方向Hに走行する。
【0097】
また、図8を参照して、本実施の形態6のベルト担持体は、前記各実施の形態とは異なり、従動ローラ3の両端にスプロケット5、6が設けられている。
そして、従動ローラ3の両端に設けられたスプロケット5、6は、それぞれ、パーフォレーション1a、1bに係合する歯列5a、6aを備えている。
詳しくは、歯列5a、6aの係合部は、パーフォレーション1a、1bとの係合部に合致する直線部分を有しており、その直線部分の傾斜角度はパーフォレーション1a、1bのものと等しい。
【0098】
一方、ベルト1の幅方向両端に設けられたパーフォレーション1a、1bは、スプロケット5、6の歯列と係合する直線状の係合部を有する。このパーフォレーション1a、1bの係合部は、ベルト走行方向Hの上流側に傾斜するように形成されている。さらに、双方のパーフォレーション1a、1bは、ベルト幅方向の中心線に対して線対象となるように形成されている。
詳しくは、2つのパーフォレーション1a、1bの係合部の直線部分を延長して交わる架空の交点Cは、ベルト走行方向Hの上流側にあり、ベルト幅中心線上であって画像主走査中心線上にある。
【0099】
また、図示は省略するが、ベルト1内周面に接触する従動ローラ3の外径は、スプロケット5、6の歯列の底部外径よりも大きく形成されている。これにより、ベルト1がスプロケット5、6の歯列底部に密着することを防止して、ベルト1によって従動ローラ3及びスプロケット5、6がスムーズに従動することになる。
【0100】
また、図示は省略するが、スプロケット5、6の歯列は、ベルト1の巻き付け範囲に対して、複数の歯が同じタイミングでパーフォレーション1a、1bに係合するように構成されている。これにより、スプロケット5、6は、左右端の複数の歯5a、6aによって、ベルト1を安定的に保持することができる。
【0101】
以上のように構成されたベルト担持体としての中間転写ベルトユニットは、次のように動作する。
まず、不図示の駆動ローラによって、ベルト1はベルト走行方向Hに走行する。このとき、走行するベルト1によって、従動ローラ3とスプロケット5、6とが、一体となって所定方向に回転する。すなわち、従動ローラ3は、ベルト1との摩擦によって、ベルト1からベルト走行方向Hの従動ローラ駆動力を受ける。また、スプロケット5、6は、パーフォレーション1a、1bとの係合により、ベルト1からベルト走行方向Hのスプロケット駆動力を受ける。
【0102】
ここで、スプロケット5、6は、パーフォレーション1a、1bとの係合によって、ベルト1からベルト走行方向Hのスプロケット駆動力を受けると同時に、ベルト1に対してベルト幅方向外側への張力を与える。
詳しくは、図8に示すように、上述したパーフォレーション1a、1bの形状によって、パーフォレーション1a、1bと歯列との係合部において、ベルト1に斜め方向の力N、Nが作用する。この斜め方向の力N、Nは、ベルト走行方向Hへの分力PRy、PLyと、ベルト幅方向外側への分力PRx、PLxとの合力である。
【0103】
そして、ベルト走行方向Hへの分力PRy、PLyの総和が、スプロケット5、6を駆動するスプロケット駆動力となる。
一方、ベルト幅方向に生じる2つの分力PRx、PLxは、互いに同じ大きさであり、その向きは正逆異なる。このように、ベルト幅方向外側への2つの分力PRx、PLxがつり合うことで、ベルト1は両端外側に引っ張られるとともに、ベルト幅方向の位置が定まる。このような構成により、ベルト1にシワや弛みが発生することを防止するとともに、ベルト1の走行において蛇行と斜走とを効果的に制限することができる。
【0104】
以上説明したように、本実施の形態6においても、前記各実施の形態と同様に、比較的低廉かつ簡易な構造で、経時において環境変動等があっても、ベルト1にシワや弛みが生じることなく、安定したベルト走行が可能になり、高精度な画像を形成することができる。
【0105】
なお、パーフォレーション1a、1bの形状と、スプロケット5、6の歯列の形状とは、本実施の形態6で示したものに限定されることはない。すなわち、パーフォレーションと歯列とは、それらの係合によりベルト幅方向のベルト位置を定める、種々の形状をとることができる。
【0106】
また、本実施の形態6では、両端のパーフォレーション1a、1bを、ベルト幅方向の中心線に対して線対称に形成した。
これに対して、前記実施の形態3と同様に、一方のパーフォレーションを歯列との係合によってベルト走行方向Hへの分力とベルト幅方向外側への分力とがベルト1に加わるように形成して、他方のパーフォレーションを歯列との係合によってベルト幅方向外側への分力に対する反力がベルト1に加わるように形成することもできる。この場合、ベルト1は、反力とベルト幅方向外側への分力とのつり合いにより、ベルト幅方向の位置が定まることになる。
【0107】
また、従動ローラ3の構成に関して、前記実施の形態4又は実施の形態5における駆動ローラに対する構成を適用することもできる。
すなわち、従動ローラ3が、スプロケット5、6に対して独立して回転できるように構成する。さらに、従動ローラ3が、ベルト1に対して空転できるように構成する。そして、従動ローラ駆動力が、各スプロケット駆動力よりも小さくなるように構成する。この場合も、前記実施の形態4と同様の効果を得ることができる。
また、上述の従動ローラを、ベルト幅方向に分割された複数の分割従動ローラの構成にすることで、前記実施の形態5と同様の効果を得ることができる。
【0108】
実施の形態7.
図9を用いて、この発明の実施の形態7について説明する。
図9は、実施の形態7におけるベルト担持体を示す構成図である。ここで、本実施の形態7のベルト担持体は、駆動ローラ両端及び従動ローラ両端にそれぞれスプロケットが設置されている点が、前記各実施の形態のベルト担持体と相違する。
【0109】
図9に示すように、ベルト1の幅方向両端に設けられたパーフォレーション1a、1bは、ベルト幅方向外側を上底とする台形形状となっている。
また、駆動ローラ2と従動ローラ3とには、それぞれ、両端にスプロケット5、6が設けられている。そして、駆動ローラ2及び従動ローラ3に設けられたスプロケット5、6は、それぞれ、パーフォレーション1a、1bに係合する歯列5a、6aを備えている。
【0110】
このように、本実施の形態7におけるベルト担持体の構成は、前記実施の形態1の構成と、前記実施の形態6の構成とを合わせたものである。
すなわち、駆動ローラ2と従動ローラ3とに設けたスプロケット5、6と、パーフォレーション1a、1bとの係合によって、ベルト幅方向のベルト位置を定めている。
【0111】
以上説明したように、本実施の形態7においても、前記各実施の形態と同様に、比較的低廉かつ簡易な構造で、経時において環境変動等があっても、ベルト1にシワや弛みが生じることなく、安定したベルト走行が可能になり、高精度な画像を形成することができる。
【0112】
実施の形態8.
図10を用いて、この発明の実施の形態8について説明する。
図10は、実施の形態8におけるベルト担持体を示す断面図である。ここで、本実施の形態8は、主としてスプロケットに負荷トルクを加えている点が、前記実施の形態6と相違する。
【0113】
図10において、14は従動ローラとしてのスリーブ、15は両端のスプロケット5、6を連結する連結軸、16は連結軸15とスリーブ14との間に介在する軸受、20は連結軸15の軸部15aに当接して負荷トルクを与えるブレーキシュー、21はブレーキシュー20を加勢する圧縮ばね、22は圧縮ばね21の一端を支持するためにフレーム12に設けられたばね押えを示す。
【0114】
このような構成により、ベルト1からスプロケット駆動力を受けるスプロケット5、6は、ブレーキシュー20からブレーキ負荷Rf(ブレーキ力)を受けることになる。
【0115】
そして、スリーブ14がベルト1から受けるスリーブ駆動力(従動ローラ駆動力)の総和ΣRは、スプロケット5、6がベルト1から受けるスプロケット駆動力の総和ΣRSL、ΣRSRよりも小さくなるように形成されている。さらに、ブレーキ負荷Rは、スリーブ駆動力の総和ΣRより大きく、スプロケット駆動力の総和ΣRSL、ΣRSRよりも小さくなるように形成されている。
すなわち、これらの力の関係は、次式で表わすことができる。
ΣRSL=ΣRSR>R>ΣR
【0116】
したがって、ベルト1にはブレーキ負荷Rfによるバックテンションが加わり、パーフォレーション1a、1bはスプロケット5、6に確実に係合することになる。しかも、そのブレーキ負荷Rfは、スプロケット駆動力ΣRSL、ΣRSRに対して充分小さいために、スプロケット5、6との係合による幅方向のベルト張力は充分確保される。
【0117】
以上説明したように、本実施の形態8においても、前記各実施の形態と同様に、比較的低廉かつ簡易な構造で、経時において環境変動等があっても、ベルト1にシワや弛みが生じることなく、安定したベルト走行が可能になり、高精度な画像を形成することができる。
【0118】
なお、本実施の形態8では、負荷トルクを連結軸15に与える構成としたが、前記実施の形態6のようにスプロケット5、6が従動ローラ3と一体に回転する構成の場合には、従動ローラ3の軸部3aにブレーキシューを当接させることもできる。
【0119】
実施の形態9.
図11を用いて、この発明の実施の形態9について説明する。
図11は、実施の形態9におけるベルト担持体を示す構成図であり、ベルト担持体をローラ部材の軸方向からみた図である。ここで、本実施の形態9は、駆動ローラ及び従動ローラとは別の回転従動体にスプロケットを設けている点が、前記各実施の形態と相違する。
【0120】
図11に示すように、ベルト1は、駆動ローラ2と従動ローラ3とにより、張架・支持されている。そして、駆動ローラ2の回転駆動によって、ベルト1は走行方向Hに走行する。
【0121】
また、ベルト1の内周面には、回転従動体としてのベルト従動ローラ25が配設されている。このベルト従動ローラ25は、ベルト幅方向(紙面垂直方向である。)の両端に、それぞれ、スプロケットを備えている。そして、ベルト従動ローラ25の両端に設けられたスプロケットには、それぞれ、パーフォレーション1a、1bに係合する歯列25aが設けられている。この歯列25aは、前記実施の形態6のものと同様の形状からなる。
【0122】
一方、スプロケットの歯列25aと係合する、ベルト1の幅方向両端に設けられたパーフォレーション1a、1bも、前記実施の形態6のものと同様の形状からなる。
こうして、ベルト1には、ベルト従動ローラ25によって、幅方向外側の張力が与えられて、ベルト幅方向の片寄りが制限される。
【0123】
また、図示は省略するが、ベルト従動ローラ25には、前記実施の形態8と同様に、ブレーキシューによってブレーキ負荷が与えられている。
ここで、ベルト従動ローラ25における回転負荷RSは、駆動ローラ2におけるベルト搬送力Fよりも小さく、従動ローラ3における従動ローラ駆動力R(摩擦力)よりも大きくなるように設定される。
すなわち、これらの力の関係は、次式で表わすことができる。
>R>R
【0124】
以上説明したように、本実施の形態9においても、前記各実施の形態と同様に、比較的低廉かつ簡易な構造で、経時において環境変動等があっても、ベルト1にシワや弛みが生じることなく、安定したベルト走行が可能になり、高精度な画像を形成することができる。
また、ベルト従動ローラ25に加えた負荷トルクによって、バックテンションが生じて走行方向のベルト1のシワや弛みを防止することもできる。
【0125】
実施の形態10.
図12を用いて、この発明の実施の形態10について説明する。
図12は、実施の形態10におけるベルト担持体を示す構成図であり、前記実施の形態9の図11に対応する図である。ここで、本実施の形態10は、複数対の回転従動体を設けている点が、前記実施の形態9と相違する。
【0126】
図12に示すように、本実施の形態10のベルト担持体には、ベルト内周面に当接する回転従動体としてのベルト従動ローラ25の他に、ベルト外周面に当接する回転従動体としてのベルト従動ローラ26が配設されている。この外周側ベルト従動ローラ26は、内周側ベルト従動ローラ25と同様に、ベルト幅方向の両端にスプロケットを備えている。そして、2つのベルト従動ローラ25、26の両端に設けられたスプロケットには、それぞれ、パーフォレーション1a、1bに係合する歯列25a、26aが設けられている。
【0127】
以上説明したように、本実施の形態10においても、前記各実施の形態と同様に、比較的低廉かつ簡易な構造で、経時において環境変動等があっても、ベルト1にシワや弛みが生じることなく、安定したベルト走行が可能になり、高精度な画像を形成することができる。
【0128】
実施の形態11.
図13を用いて、この発明の実施の形態11について説明する。
図13は、実施の形態11におけるベルト担持体を示す構成図であり、前記実施の形態9の図11に対応する図である。ここで、本実施の形態11は、回転駆動体を設けている点が、前記実施の形態9と相違する。
【0129】
図13において、27は従動ローラ3の軸受に連結されたプランジャ、28はプランジャ27に巻装された張力ばね、29は回転駆動体としてのベルト駆動ローラを示す。
【0130】
図13に示すように、ベルト1は、2つの従動ローラ3により、張架・支持されている。詳しくは、2つの従動ローラ3の軸方向両端に設置されたプランジャ27によって、2つの従動ローラ3はベルト1を双方向に張架している。
【0131】
また、ベルト駆動ローラ29は、ベルト1の内周面に2箇所で当接するように配設されている。このベルト駆動ローラ29は、ベルト幅方向の両端に、それぞれスプロケットを備えている。そして、ベルト駆動ローラ29の両端に設けられたスプロケットには、それぞれ、パーフォレーション1a、1bに係合する歯列29aが設けられている。この歯列29aは、前記実施の形態1のものと同様の形状からなる。
【0132】
一方、ベルト駆動ローラ29のスプロケットの歯列29aと係合する、ベルト1両端に設けられたパーフォレーション1a、1bも、前記実施の形態1のものと同様の形状からなる。
こうして、ベルト1には、ベルト駆動ローラ29によって、幅方向外側の張力が与えられて、ベルト幅方向の片寄りが制限される。さらに、ベルト1は、ベルト駆動ローラ29からベルト搬送力を受けて、走行方向Hに走行する。
【0133】
以上説明したように、本実施の形態11においても、前記各実施の形態と同様に、比較的低廉かつ簡易な構造で、経時において環境変動等があっても、ベルト1にシワや弛みが生じることなく、安定したベルト走行が可能になり、高精度な画像を形成することができる。
【0134】
実施の形態12.
図14を用いて、この発明の実施の形態12について説明する。
図14は、実施の形態12におけるベルト担持体を示す部分拡大図であり、前記実施の形態1の図3に対応する図である。ここで、本実施の形態12は、スプロケットの歯列を構成する歯の断面形状が、前記実施の形態1と相違する。
【0135】
図14に示すように、本実施の形態12のスプロケット5は、パーフォレーション1aとの係合部側の歯底に切下げ部5a1を設けた歯5aにて構成される歯列を備えている。
詳しくは、歯5aは、ベルト1の肉厚tに対して中央の肉厚部分(肉厚t/2の位置Mである。)に当接する位置から歯底にかけて、切下げ角βの傾斜を設けて切下げ部5a1を形成している。
この切下げ部5a1の切下げ角βは、ベルト1にかかる応力によってパーフォレーション1aに生じる変形の角度αよりも大きくなるように設定されている。
【0136】
すなわち、ベルト1がスプロケット5に巻きついた状態のとき、ベルト1断面には応力が生じる。この応力は肉厚t/2の位置Mではゼロであるが、その位置Mより歯底側には圧縮応力がかかり、歯先側には引張応力がかかる。このために、開口したパーフォレーション1aの断面でみると、肉厚t/2の位置Mより歯底側ではベルト1が伸びて(図中の1Bの領域である。)、肉厚t/2の位置Mより歯先側ではベルト1が縮む(図中の1Cの領域である。)。
【0137】
上述の歯列の形状は、ベルト1の曲げによりパーフォレーション1a断面に変形が生じても、歯列5aに切下げ部5a1を設けているために、歯底部分での部材の干渉を防止するものである。
これにより、ベルト1の安定したベルト走行が可能になる。
【0138】
実施の形態13.
図15を用いて、この発明の実施の形態13について説明する。
図15は、実施の形態13におけるベルト担持体を示す断面図であり、前記実施の形態1の図3に対応する図である。ここで、本実施の形態13は、スプロケットの歯列を構成する歯の断面形状が、前記実施の形態1と相違する。
【0139】
図15に示すように、本実施の形態13のスプロケット5は、パーフォレーション1aとの係合部側の歯面5a2がインボリュート曲線Sで形成された歯5aにて構成される歯列を備えている。
詳しくは、歯5aの歯面5a2は、パーフォレーション1aとの歯底側の接点を始点とするインボリュート曲線Sと一致するように形成されている。
【0140】
このような構成により、スプロケット5の歯列が、ベルト1のパーフォレーション1aに係合するときに、パーフォレーション1aに対してスムーズにかみ合うことになる。
これにより、ベルト1の磨耗が軽減されるとともに、ベルト1の安定したベルト走行が可能になる。
【0141】
なお、上記各実施の形態では、本発明をカラー画像形成装置の中間ベルトユニットBに適用した。しかし、本発明の適用はこれに限定されることなく、例えば、感光体ベルトユニット、転写ベルトユニット、搬送ベルトユニット等のベルト担持体に対しても適用することができる。そして、その場合も、ベルトの幅方向の蛇行や斜走を有効に抑止して、安定したベルト走行を達成することができる。
【0142】
なお、本発明が上記各実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施の形態の中で示唆した以外にも、各実施の形態は適宜変更され得ることは明らかである。また、上記構成部材の数、位置、形状等は上記各実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。
【0143】
【発明の効果】
本発明は以上のように構成されているので、比較的低廉かつ簡易な構造で、ベルトにシワや弛みが生じることなく、安定したベルト走行が可能で、高精度な画像が形成可能なベルト担持体及び画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1における画像形成装置の要部を示す構成図である。
【図2】図1の画像形成装置におけるベルト担持体を示す構成図である。
【図3】図3のベルト担持体を示す断面図である。
【図4】この発明の実施の形態2におけるベルト担持体を示す構成図である。
【図5】この発明の実施の形態3におけるベルト担持体を示す構成図である。
【図6】この発明の実施の形態4におけるベルト担持体を示す断面図である。
【図7】この発明の実施の形態5におけるベルト担持体を示す断面図である。
【図8】この発明の実施の形態6におけるベルト担持体を示す構成図である。
【図9】この発明の実施の形態7におけるベルト担持体を示す構成図である。
【図10】この発明の実施の形態8におけるベルト担持体を示す構成図である。
【図11】この発明の実施の形態9におけるベルト担持体を示す構成図である。
【図12】この発明の実施の形態10におけるベルト担持体を示す構成図である。
【図13】この発明の実施の形態11におけるベルト担持体を示す構成図である。
【図14】この発明の実施の形態12におけるベルト担持体を示す部分拡大図である。
【図15】この発明の実施の形態13におけるベルト担持体を示す構成図である。
【符号の説明】
1 ベルト、 1a、1b パーフォレーション、
2 駆動ローラ、 2a、3a 軸部、
3 従動ローラ、 5、6 スプロケット、
5a、6a、25a、26a、29a 歯、
7 軸受、 12、13 フレーム、
14 スリーブ、 14A〜14D 分割スリーブ、
15 連結軸、 16 軸受、
20 ブレーキシュー、 21 圧縮ばね、 22 ばね押え、
25、26 ベルト従動ローラ(回転従動体)、 27 プランジャ、
28 張力ばね、 29 ベルト駆動ローラ(回転駆動体)。

Claims (27)

  1. パーフォレーションをベルト走行方向に有するベルトと、
    前記パーフォレーションに係合する歯列を有するスプロケットとを備え、
    前記パーフォレーションは四角形であり、その周のうちの一部が前記ベルト走行方向に対して傾斜するように形成されるとともに前記歯列と係合する係合部を有することを特徴とするベルト担持体。
  2. ーフォレーションをベルト走行方向に有するベルトと、
    記パーフォレーションに係合する歯列を有するスプロケットとを備え、
    記パーフォレーションは長円形であり、その長手方向が前記ベルト走行方向に対して傾斜するように形成されるとともに前記歯列と係合する係合部を有することを特徴とするベルト担持体。
  3. 複数列のパーフォレーションをベルト走行方向に有するベルトと、
    前記複数列のパーフォレーションにそれぞれ係合する歯列を有する複数のスプロケットとを備え、
    前記複数のパーフォレーションは四角形であり、少なくとも前記ベルト幅方向の両端に2列設けられ、
    該2列のパーフォレーションは、それぞれ前記歯列との係合部であるパーフォレーションの周のうちの一部が前記ベルト走行方向に対して傾斜するように形成されるとともに、前記ベルトの前記ベルト幅方向の中心線に対して線対称になるように形成されたことを特徴とするベルト担持体。
  4. 複数列のパーフォレーションをベルト走行方向に有するベルトと、
    前記複数列のパーフォレーションにそれぞれ係合する歯列を有する複数のスプロケットとを備え、
    前記複数のパーフォレーションは、少なくとも前記ベルト幅方向の両端に2列設けられ、
    該2列のパーフォレーションは長円形であり、それぞれ前記歯列との係合部であるパーフォレーションの長手方向が前記ベルト走行方向に対して傾斜するように形成されるとともに、前記ベルトの前記ベルト幅方向の中心線に対して線対称になるように形成されたことを特徴とするベルト担持体。
  5. 複数列のパーフォレーションをベルト走行方向に有するベルトと、
    前記複数列のパーフォレーションにそれぞれ係合する歯列を有する複数のスプロケットとを備え、
    前記パーフォレーションは四角形であり、少なくとも前記ベルト幅方向の両端に2列設けられ、
    該2列のパーフォレーションのうち一方のパーフォレーションは、前記歯列との係合部であるパーフォレーションの周のうちの一部が前記ベルト走行方向に対して傾斜するように形成されることを特徴とするベルト担持体。
  6. 複数列のパーフォレーションをベルト走行方向に有するベルトと、
    前記複数列のパーフォレーションにそれぞれ係合する歯列を有する複数のスプロケットとを備え、
    前記パーフォレーションは長円形であり、少なくとも前記ベルト幅方向の両端に2列設けられ、
    該2列のパーフォレーションのうち一方のパーフォレーションは、前記歯列との係合部であるパーフォレーションの長手方向が前記ベルト走行方向に対して傾斜するように形成さ れることを特徴とするベルト担持体。
  7. 前記ベルトは、その表面に前記ベルト幅方向の中心線を画像主走査幅の中心線とする画像が形成されることを特徴とする請求項5又は6に記載のベルト担持体。
  8. ベルト内周面に接触して、前記ベルトを前記ベルト走行方向に駆動する駆動ローラを備え、
    前記スプロケットは、前記駆動ローラに一体的に形成されたことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載のベルト担持体。
  9. 前記駆動ローラが前記ベルトに与える前記ベルト走行方向のベルト搬送力は、前記スプロケットが前記ベルトに与える前記ベルト走行方向のベルト搬送力よりも小さくなるように形成されたことを特徴とする請求項8に記載のベルト担持体。
  10. 前記駆動ローラは、その周面上を前記ベルトが滑動可能に形成されるとともに、前記スプロケットに対して独立して回転可能に形成されたことを特徴とする請求項8又は請求項9に記載のベルト担持体。
  11. 前記駆動ローラは、前記ベルト幅方向に分割された複数の分割駆動ローラであることを特徴とする請求項10に記載のベルト担持体。
  12. 前記駆動ローラは、その外径が前記スプロケットの歯列の底部外径よりも大きく形成されたことを特徴とする請求項8〜請求項11のいずれかに記載のベルト担持体。
  13. ベルト内周面に接触して、前記ベルト走行方向に走行する前記ベルトに従動する従動ローラを備え、
    前記スプロケットは、前記従動ローラに一体的に形成されたことを特徴とする請求項1〜請求項12のいずれかに記載のベルト担持体。
  14. 前記従動ローラが前記ベルトから受ける前記ベルト走行方向の従動ローラ駆動力は、前記スプロケットが前記ベルトから受ける前記ベルト走行方向のスプロケット駆動力よりも小さくなるように形成されたことを特徴とする請求項13に記載のベルト担持体。
  15. 前記従動ローラは、その周面上を前記ベルトが滑動可能に形成されるとともに、前記スプロケットに対して独立して回転可能に形成されたことを特徴とする請求項13又は請求項14に記載のベルト担持体。
  16. 前記従動ローラは、前記ベルト幅方向に分割された複数の分割従動ローラであることを特徴とする請求項15に記載のベルト担持体。
  17. 前記従動ローラは、その外径が前記スプロケットの歯列の底部外径よりも大きく形成されたことを特徴とする請求項13〜請求項16のいずれかに記載のベルト担持体。
  18. 前記スプロケットは、負荷トルクを受けながら一体的に回転するように形成されたことを特徴とする請求項13〜請求項17のいずれかに記載のベルト担持体。
  19. 前記スプロケットは、前記ベルトを前記ベルト走行方向に駆動する駆動回転体であることを特徴とする請求項1〜請求項18のいずれかに記載のベルト担持体。
  20. 前記スプロケットは、前記ベルト走行方向に走行する前記ベルトに従動する単数対又は 複数対の回転従動体であることを特徴とする請求項1〜請求項19のいずれかに記載のベルト担持体。
  21. 前記回転従動体は、負荷トルクを受けながら回転するように形成されたことを特徴とする請求項20に記載のベルト担持体。
  22. 前記スプロケットは、それぞれ、前記歯列のうち複数の歯が常に前記パーフォレーションに係合するように形成されたことを特徴とする請求項1〜請求項21のいずれかに記載のベルト担持体。
  23. 前記歯列は、前記パーフォレーションとの係合部側の歯底に切下げ部を設けた歯からなることを特徴とする請求項1〜請求項22のいずれかに記載のベルト担持体。
  24. 前記歯列は、前記パーフォレーションとの係合部側の歯面がインボリュート曲線で形成された歯からなることを特徴とする請求項1〜請求項22のいずれかに記載のベルト担持体。
  25. 前記ベルトは、その面上に静電潜像又は/及びトナー像を担持するように形成されたことを特徴とする請求項1〜請求項24のいずれかに記載のベルト担持体。
  26. 前記ベルトは、その面上に記録紙を担持するように形成されたことを特徴とする請求項1〜請求項24のいずれかに記載のベルト担持体。
  27. 請求項1〜請求項26のいずれかに記載のベルト担持体を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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