JP2016204644A - 二液硬化型塗料組成物および塗膜 - Google Patents

二液硬化型塗料組成物および塗膜 Download PDF

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Abstract

【課題】高い非粘着性および良好な外観を有する塗膜およびそれを得るための二液硬化型塗料組成物を提供すること。【解決手段】二液硬化型塗料組成物は、水を含有するA液と、トリアルコキシシランを含有するB液とを含有し、A液および/またはB液は、シリコーンオイルを含有し、A液および/またはB液は、オキシアルキレン基を含有するオキシアルキレン基含有基により変性されたオキシアルキレン基含有基変性シリコーンオイルを含有する。【選択図】なし

Description

本発明は、二液硬化型塗料組成物および塗膜、詳しくは、二液硬化型塗料組成物、および、それから得られる塗膜に関する。
従来、ローラー、金型、プレート、シュート、ホッパー、調理器具などの各種製品の表面に、シリコーン樹脂コーティングの塗膜を形成して、それらに非粘着性および撥水性を付与することが知られている。
例えば、水とシリコン・オイルとを含有する第1の水性組成物と、メチルトリメトキシシランを含有する第2の溶液とを含むゾルゲル材料によって構成された付着防止コーティングが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特表2010−525095号公報
しかるに、塗膜には、より高い非粘着性(粘着材料に対する剥離性に優れる性質)および良好な外観(平滑性)が求められる。しかし、特許文献1に記載の付着防止コーティングでは、上記した要求を満足することができないという不具合がある。
本発明の目的は、高い非粘着性および良好な外観を有する塗膜およびそれを得るための二液硬化型塗料組成物を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、
[1]
水を含有するA液と、トリアルコキシシランを含有するB液とを含有し、前記A液および/または前記B液は、シリコーンオイルを含有し、前記A液および/または前記B液は、オキシアルキレン基を含有するオキシアルキレン基含有基により変性されたオキシアルキレン基含有基変性シリコーンオイルを含有することを特徴とする、二液硬化型塗料組成物。
[2]
前記オキシアルキレン基が、ポリオキシエチレンであることを特徴とする、上記[1]に記載の二液硬化型塗料組成物。
[3]
前記シリコーンオイルおよび前記オキシアルキレン基含有基変性シリコーンオイルは、ともに前記A液に含有されていることを特徴とする、上記[1]または[2]に記載の二液硬化型塗料組成物。
[4]
前記シリコーンオイルの25℃における動粘度が、500mm/s以上であることを特徴とする、上記[1]〜[3]のいずれか一項に記載の二液硬化型塗料組成物。
[5]
前記B液が、アルコキシ基含有シロキサンオリゴマーをさらに含有することを特徴とする、上記[1]〜[4]のいずれか一項に記載の二液硬化型塗料組成物。
[6]
上記[1]〜[5]のいずれか一項に記載の二液硬化型塗料組成物におけるA液とB液とを混合して塗料組成物を調製し、前記塗料組成物を対象物に塗布して硬化させることにより得られることを特徴とする、塗膜である。
本発明の二液硬化型塗料組成物から得られる塗膜は、高い非粘着性および良好な外観を有する。そのため、対象物に、高い非粘着性および良好な外観を付与することができる。
本発明の二液硬化型塗料組成物および塗膜の一実施形態を説明する。
1.二液硬化型塗料組成物
二液硬化型塗料組成物は、塗膜を形成するための二液硬化型塗料組成物であって、A液と、B液とをそれぞれ調製して、A液およびB液を使用時に配合する二液硬化型塗料組成物として用意される。二液硬化型塗料組成物は、水を含有するA液と、トリアルコキシシランを含有するB液とを含有する。
例えば、A液は、水と、シリコーンオイルと、オキシアルキレン基含有基変性シリコーンオイルとを含有する。
2.A液の成分
2−1.水
水は、トリアルコキシシランの加水分解に役するために、A液に配合されている。
水の配合割合は、トリアルコキシシラン100質量部に対して、例えば、15質量部以上、好ましくは、30質量部以上、より好ましくは、40質量部以上である。また、水の配合割合は、トリアルコキシシラン100質量部に対して、例えば、1,000質量部以下、好ましくは、300質量部以下、より好ましくは、170質量部以下、さらに好ましくは、160質量部以下、150質量部以下、さらには、140質量部以下、130質量部以下、120質量部以下、100質量部以下、90質量部以下が好ましい。
水の配合割合が上記した下限以上であれば、トリアルコキシシランにおけるアルコキシ基の加水分解を十分に進行させて、シラノール基(Si−OH)を十分に生成し、それによって、硬化反応(脱アルコール縮合反応、脱水縮合反応)を促進させて、塗膜の保形性を維持することができる。一方、水の配合割合が上記した上限以下であれば、A液がシリコーンオイルを十分な量で含有でき、良好な塗膜を形成することができる。
2−2.シリコーンオイル
シリコーンオイルは、塗膜に非粘着性および撥水性を付与する成分である。シリコーンオイルは、直鎖状の主鎖を有し、例えば、ポリシロキサンの繰り返し構造(−(SiO)−)を有する。シリコーンオイルとしては、例えば、ポリジメチルシロキサン、ポリメチルフェニルシロキサン、ポリジフェニルシロキサンなどのストレートシリコーンオイル(未変性シリコーンオイル)などが挙げられる。また、シリコーンオイルとしては、ストレートシリコーンオイル以外に、主鎖の末端および/または側鎖がアルキル基、アルケニル基(ビニル基を含む)、アルキニル基、フェニル基、イオン性基などで変性された変性シリコーンオイルも挙げられる。イオン性基としては、例えば、メルカプト基などのアニオン性基、例えば、アミノ基などのカチオン性基などが挙げられる。
これらシリコーンオイルは、単独使用または2種以上併用することができる。
シリコーンオイルとして、好ましくは、ストレートシリコーンオイル、より好ましくは、ポリジメチルシロキサンが挙げられる。
シリコーンオイルは、市販品を用いてもよい。シリコーンオイルとしては、例えば、KF−96(信越化学工業社製)、シリコーンオイルSH200シリーズ(東レ・ダウコーニング社製)、TSF451シリーズ(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアル・ジャパン社製)などが用いられる。
シリコーンオイルの25℃における動粘度は、例えば、1mm/s以上、好ましくは、500mm/s以上、より好ましくは、1,000mm/s以上であり、また、例えば、100万mm/s以下、好ましくは、10万mm/s以下、より好ましくは、1万mm/s以下である。シリコーンオイルの動粘度が上記した下限以上であれば、塗膜が非粘着性を有することができる。シリコーンオイルの動粘度が上記した上限以下であれば、塗膜の外観を維持することができる。
シリコーンオイルの配合割合は、トリアルコキシシラン100質量部に対して、例えば、0.1質量部以上、好ましくは、1質量部以上、より好ましくは、5質量部以上、さらに好ましくは、10質量部以上であり、また、例えば、100質量部以下、好ましくは、45質量部以下、より好ましくは、30質量部以下、さらに好ましくは、20質量部以下である。また、シリコーンオイルの配合割合は、二液硬化型塗料組成物に対して、例えば、0.1質量%以上、好ましくは、0.5質量%以上、より好ましくは、1.0質量%以上であり、また、例えば、20.0質量%以下、好ましくは、10.0質量%以下、より好ましくは、8.0質量%以下、さらに好ましくは、5.0質量%以下である。また、シリコーンオイルの配合割合を、塗膜(固形分)に対して、例えば、0.2質量%以上、好ましくは、1.0質量%以上、より好ましくは、2.0質量%以上、さらに好ましくは、3.0質量%以上、とりわけ好ましくは、5.0質量%以上、最も好ましくは、6.0質量%超過、さらには、6.5質量%以上、また、例えば、35質量%以下、好ましくは、20質量%以下、より好ましくは、15質量%以下になるように、調整する。
シリコーンオイルの配合割合が上記した下限以上であれば、塗膜に優れた非粘着性および撥水性を付与することができる。一方、シリコーンオイルの配合割合が上記した上限以下であれば、塗膜の外観を維持することができるとともに、塗膜の堅牢性(強度)を維持することができる。
2−3.オキシアルキレン基含有基変性シリコーンオイル
オキシアルキレン基含有基変性シリコーンオイルは、二液硬化型塗料組成物、さらには、塗膜においてシリコーンオイルを均一に分散させるための界面活性剤(分散剤)である。
オキシアルキレン基含有基変性シリコーンオイルは、例えば、上記したストレートシリコーンオイルの主鎖の末端および/または側鎖がオキシアルキレン基含有基で変性されている。また、オキシアルキレン基含有基変性シリコーンオイルは、例えば、直鎖状の主鎖と、主鎖から分岐する分岐鎖とを有する分岐状シリコーンオイルにおける分岐鎖が、オキシアルキレン基含有基で変性されていてもよい。さらに、上記したオキシアルキレン基含有基変性シリコーンオイルは、主鎖の末端、または、分岐鎖が、炭素数6以上の長鎖アルキル基(例えば、ラウリルなど)で変性されていてもよい。また、オキシアルキレン基含有基変性シリコーンオイルとして、例えば、オキシアルキレン基含有基で変性されたポリシロキサン(A)と、オキシアルキレン基含有基で変性されていないポリシロキサン(B)とが繰り返し結合していてもよい。
オキシアルキレン基含有基変性シリコーンオイルとして、例えば、ストレートシリコーンオイルの主鎖の末端のみがオキシアルキレン基含有基で変性された末端変性型、例えば、ストレートシリコーンオイルの主鎖の末端および側鎖の両方がオキシアルキレン基含有基で変性された側鎖末端変性型、例えば、ストレートシリコーンオイルの主鎖の側鎖のみがオキシアルキレン基含有基で変性された側鎖変性型が挙げれる。また、オキシアルキレン基含有基変性シリコーンオイルとして、例えば、分岐状シリコーンオイルにおける分岐鎖がオキシアルキレン含有基で変性された分岐鎖変性型、例えば、さらに主鎖の末端、または、分岐鎖が、炭素数6以上の長鎖アルキル基で変性された長鎖アルキル基共変性型、例えば、オキシアルキレン基含有基で変性されたポリシロキサン(A)と、オキシアルキレン基含有基で変性されていないポリシロキサン(B)とが繰り返し結合したABn型も例示される。
オキシアルキレン基含有基変性シリコーンオイルとして、好ましくは、末端変性型(両末端変性型、片末端変性型など)、側鎖末端変性型(側鎖両末端変性型、側鎖片末端変性型など)、ABn型が挙げられ、より好ましくは、両末端変性型、側鎖両末端変性型、さらに好ましくは、側鎖両末端変性型が挙げられる。
オキシアルキレン基含有基は、オキシアルキレン基を含有する基である。オキシアルキレン基は、オキシアルキレン基含有基変性シリコーンオイルにおける親水性セグメントである。
オキシアルキレン基としては、例えば、オキシエチレン、ポリオキシエチレン(重合度が、例えば、2以上、200以下である。)、オキシエチレン−オキシプロピレンブロックポリマー(オキシエチレンの重合度が、例えば、2以上、200以下である。オキシプロピレンの重合度が、例えば、2以上、200以下である。)などが挙げられる。好ましくは、ポリオキシエチレンが挙げられる。
側鎖両末端変性型のオキシアルキレン基含有基変性シリコーンオイルは、具体的には、下記式(1)で示される。
:式(1)
Figure 2016204644
(式(1)中、R〜Rは、互いに同一または相異なり、1価の炭化水素基を示す。nは、1以上、1,000以下の整数である。mは、1以上、100以下の整数である。Aは、オキシアルキレン基含有基を示す。)
〜Rにおける1価の炭化水素基としては、好ましくは、メチルなどのアルキル基、フェニルなどのアリール基が挙げられ、より好ましくは、アルキル基、さらに好ましくは、メチルが挙げられる。
Aで示されるオキシアルキレン基含有基は、例えば、下記式(2)で示される。
:式(2)
Figure 2016204644
(式(2)中、Rは、イミノ基を有していてもよい2価の炭化水素基を示す。Bは、オキシアルキレン基を示す。Rは、水素原子、アルキル基、アミノ基、および、アミノアルキル基の少なくともいずれか1つを示す。yは、1以上、100以下の整数である。)
で示される、イミノ基を有していてもよい2価の炭化水素基としては、例えば、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン、ヘキシレンなどの、炭素数1以上、6以下のアルキレン基などの、直鎖状の2価の炭化水素基が挙げられる。直鎖状の2価の炭化水素基としては、好ましくは、プロピレンが挙げられる。2価の炭化水素基が有していてもよいイミノ基は、例えば、直鎖状の2価の炭化水素基の途中に介在している。また、2価の炭化水素基における水素原子は、例えば、ヒドロキシル基(−OH)、アミノ基(−NH)などの置換基によって置換されていてもよい。
Bで示されるオキシアルキレン基としては、オキシエチレン(CO)、ポリオキシエチレン(CO)(aは、例えば、2以上、200以下の整数である。)、オキシエチレン−オキシプロピレンブロックポリマー(オキシエチレンの重合度が、例えば、2以上、200以下である。オキシプロピレンの重合度が、例えば、2以上、200以下である。)が挙げられる。Bで示されるオキシエチレン−オキシプロピレンブロックポリマーとしては、例えば、(CO)(CO)、[(CO)(CO)、(CO)(CO)、[(CO)(CO)、(CO)(CO)(CO)、[(CO)(CO)(CO)、(CO)(CO)(CO)、[(CO)(CO)(CO)などが挙げられる。a〜dは、互いに同一または相異なり、例えば、2以上、200以下の整数である。
で示されるアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピルなどの炭素数1以上3以下のアルキル基が挙げられ、好ましくは、メチルが挙げられる。
で示されるアミノアルキル基としては、アミノメチル(−CHNH)、アミノエチル(−CHCHNH)、アミノプロピル(−CHCHCHNH)、3−(2−アミノエチルアミノ)プロピル(−CHCHCHNHCHCHNH)、アミノフェノキシメチル(−CHOCNH)(例えば、2−アミノフェノキシメチル、3−アミノフェノキシメチル、4−アミノフェノキシメチルなど)などのアミノアルキルが挙げられ、さらにこれらのアミノ基の水素原子をアルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチルなど)で置換して、2級アミンまたは3級アミンにしたものや、さらには、4級アンモニウム塩にしたものも挙げられる。好ましくは、アミノプロピル(−CHCHCHNH)が挙げられる。
式中(1)において、Aで示されるオキシアルキレン基含有基として、例えば、式(3)で示される。
:式(3)
Figure 2016204644
(式(3)中、yは、上記式(2)で例示したそれと同一である。)
オキシアルキレン基含有基変性シリコーンオイルとしては、例えば、特開2001−39819号公報、例えば、J. Jpn. Soc. Colour Mater.,85[5],201−207(2012)、例えば、信越化学工業社カタログ「反応性・非反応性 変性シリコーンオイル(2013年12月発行)」、例えば、東レダウコーニング社カタログ「樹脂改質用シリコーン(2008年10月発行)」に記載のものが挙げられる。
オキシアルキレン基含有基変性シリコーンオイルの製造方法としては、例えば、Si−H基を有するポリシロキサンと炭素−炭素二重結合を分子末端に有するポリエーテルとを白金触媒下で付加反応する方法、Si−H基を有するポリシロキサンと分子末端に水酸基を有するポリエーテルとを脱水素にて反応させる方法、Si−C−NH基を有するアミノ変性ポリシロキサンとグリシジル基を分子末端に有するポリエーテルとを反応させる方法などがある。
オキシアルキレン基含有基変性シリコーンオイルは、市販品を用いてもよい。オキシアルキレン基含有基変性シリコーンオイルとしては、具体的には、KF−889、KF−6012、KF−6016、KF−6017、KF−352A、KF−353、KF−6004、KF−6020、KF−6028、KF−6038、KF−6048(以上、信越化学工業社製)、BY16−201、SF8427、SF8428、FZ−2162、501W、L−7001、FZ−2110、L−7002、SH8400、FZ−2203(以上、東レ・ダウコーニング社製)などが挙げられる。好ましくは、KF−889(信越化学工業社製)が挙げられる。
KF−889は、側鎖両末端変性型のオキシエチレン基含有基変性シリコーンオイルであって、上記式(1)において、R〜Rが、いずれもメチルであり、Aが、上記式(3)で示される、イミノ基を有し、ヒドロキシル基によって置換される2価の炭化水素基である。
オキシアルキレン基含有基変性シリコーンオイルの配合割合は、シリコーンオイル100質量部に対して、例えば、1質量部以上、好ましくは、10質量部以上であり、また、例えば、1,000質量部以下、好ましくは、300質量部以下、より好ましくは、100質量部以下、さらに好ましくは、80質量部以下、とりわけ好ましくは、50質量部以下、最も好ましくは、30質量部以下である。また、オキシアルキレン基含有基変性シリコーンオイルの配合割合は、二液硬化型塗料組成物に対して、例えば、0.1質量%以上、好ましくは、0.2質量%以上であり、また、例えば、10.0質量%以下、好ましくは、5.0質量%以下である。
オキシアルキレン基含有基変性シリコーンオイルの配合割合が上記した下限以上および上限以下であれば、二液硬化型塗料組成物、さらには、塗膜においてシリコーンオイルを十分に分散させることができる。
2−4.A液に好適に含有される成分
A液は、例えば、顔料、湿潤剤、充填剤をさらに含有することもできる。
顔料は、特に限定されず、用途および目的に応じて適宜選択される。顔料としては、例えば、無機顔料、有機顔料が挙げられ、好ましくは、無機顔料、より好ましくは、酸化物が挙げられる。
酸化物としては、例えば、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化クロム、酸化チタン(TiO)、酸化鉄(オキシ水酸化鉄(FeOOH)など)などの金属酸化物が挙げられる。また、金属酸化物として、例えば、CuCr、Cu(Cr,Mn)、Cu(Fe,Mn)、Co(Fe,Cr)、CoAl、CoTiOなどの金属複合酸化物が挙げられる。
また、顔料として、例えば、パールマイカ(天然マイカまたは合成マイカに、酸化チタンや酸化スズなどの金属酸化物を被覆した顔料)、アルミニウム粒子、アルミニウム片、銀粒子、銀片なども挙げられる。
顔料は、単独使用または併用することができる。顔料としては、例えば、市販品を用いてもよい。
顔料の平均粒子径は、例えば、0.01μm以上、好ましくは、0.1μm以上であり、また、例えば、500μm以下、好ましくは、200μm以下、より好ましくは、100μm以下、さらに好ましくは、10μm以下である。
顔料の配合割合は、塗膜の発色性、隠蔽性などにより適宜決められる。
湿潤剤は、上記した顔料を湿潤させるために、顔料とともに配合される。湿潤剤としては、アルコールが挙げられる。アルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、2−ブタノール、2−メチル−2−プロパノールなどの、炭素数1以上4以下の1価アルコール、例えば、エチレングリコール、グリセリン、ジエチレングリコールなどの、炭素数2以上、4以下の多価アルコールが挙げられる。好ましくは、1価アルコール、より好ましくは、プロパノールが挙げられる。湿潤剤は、単独使用または併用することができる。
湿潤剤の配合割合は、顔料100質量部に対して、例えば、1質量部以上、好ましくは、10質量部以上、より好ましくは、100質量部以上、さらに好ましくは、200質量部以上であり、また、例えば、1,000質量部以下、好ましくは、500質量部以下、より好ましくは、300質量部以下である。
湿潤剤の配合割合が上記した下限以上であれば、顔料を十分に湿潤させて、二液硬化型塗料組成物中で顔料を効率よく分散させることができる。一方、湿潤剤の配合割合が上記した上限以下であれば、塗膜の乾燥性(つまり、後述する乾燥を容易に実施できる性質)を良好に保つことができる。
充填剤は、塗膜に応力がかかったときに、塗膜においてかかる応力を緩和させる応力緩和剤である。充填剤としては、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、酸化亜鉛、酸化鉄、雲母などの酸化物、例えば、炭化ケイ素などの炭化物、例えば、窒化ケイ素などの窒化物などが挙げられる。好ましくは、酸化物、より好ましくは、シリカ、さらに好ましくは、コロイダルシリカが挙げられる。
充填剤は、例えば、表面処理によって、水に懸濁させたときに、懸濁液が酸性またはアルカリ性を示すように、酸性タイプまたはアルカリ性タイプであってもよい。好ましくは、充填剤として、酸性タイプが挙げられる。
充填剤としては、例えば、市販品を用いてもよい。充填材として、例えば、スノーテックスシリーズ(酸性タイプのコロイダルシリカ、日産化学社製)などが挙げられる。
充填剤の平均粒子径は、例えば、1nm以上、好ましくは、10nm以上であり、また、例えば、100nm以下、好ましくは、50nm以下である。
充填剤の配合割合は、有効成分(固形分量)で、トリアルコキシシランおよびシリコーンオイルの総量100質量部に対して、例えば、10質量部以上、好ましくは、20質量部以上、より好ましくは、30質量部以上であり、また、例えば、1,000質量部以下、好ましくは、300質量部以下、より好ましくは、100質量部以下である。また、充填剤の配合割合は、有効成分(固形分量)で、二液硬化型塗料組成物に対して、例えば、1質量%以上、好ましくは、3質量%以上、より好ましくは、5質量%以上であり、また、例えば、30質量%以下、好ましくは、20質量%以下、より好ましくは、10質量%以下である。充填剤の配合割合を、有効成分(固形分量)で、塗膜(固形分)に対して、例えば、10質量%以上、好ましくは、20質量%以上であり、また、例えば、50質量%以下、好ましくは、40質量%以下になるように、調整する。
充填剤の配合割合が上記した下限以上であれば、塗膜かかる応力を確実に緩和させることができる。一方、充填剤の配合割合が上記した上限以下であれば、塗膜の保形性を維持することができる。
3.B液の成分
3−1.トリアルコキシシラン
トリアルコキシシランは、3官能性のシラン化合物であって、二液硬化型塗料組成物における硬化塗膜におけるバインダーを形成するモノマー成分として、B液に含有されている。トリアルコキシシランとしては、例えば、アルキルトリアルコキシシラン、アルケニルトリアルコキシシラン、アリールトリアルコキシシランが挙げられる。
アルキルトリアルコキシシランとしては、例えば、メチルトリメトキシシラン(CHSi(OCH)、メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、メチルトリブトキシシラン、メチルトリペントキシシラン、メチルトリヘキソキシシランなどのメチルアルコキシシラン、例えば、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシランなどのエチルトリアルコキシシラン、例えば、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシランなどのn−プロピルトリアルコキシシランなどが挙げられる。
アルケニルトリアルコキシシランとしては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシランなどのビニルトリアルコキシシランが挙げられる。
アリールトリアルコキシシランとしては、例えば、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリプロポキシシラン、フェニルトリイソプロポキシシランなどのフェニルトリアルコキシシランが挙げられる。
トリアルコキシシランとして、好ましくは、アルキルトリアルコキシシラン、より好ましくは、メチルアルコキシシラン、さらに好ましくは、メチルトリメトキシシラン挙げられる。
トリアルコキシシランの配合割合は、シリコーンオイル100質量部に対して、例えば、100質量部以上、好ましくは、200質量部以上、より好ましくは、300質量部以上、さらに好ましくは、500質量部以上、とりわけ好ましくは、625質量部以上、さらには、700質量部以上、750質量部以上、800質量部以上、850質量部以上、1000質量部以上、1200質量部以上が好ましい。また、トリアルコキシシランの配合割合は、シリコーンオイル100質量部に対して、例えば、200,000質量部以下、好ましくは、5,000質量部以下、より好ましくは、3,000質量部以下、さらに好ましくは、1,500質量部以下である。また、トリアルコキシシランの配合割合は、二液硬化型塗料組成物に対して、例えば、2質量%以上、好ましくは、5質量%以上、より好ましくは、10質量%以上であり、また、例えば、80質量%以下、好ましくは、50質量%以下、より好ましくは、25質量%以下である。また、トリアルコキシシランの配合割合を、塗膜(固形分)におけるトリアルコキシシランの硬化体の含有割合が、例えば、5質量%以上、好ましくは、10質量%以上、より好ましくは、20質量%以上、また、例えば、80質量%以下、好ましくは、40質量%以下になるように、調整する。トリアルコキシシランの配合割合が上記した下限以上および上限以下であれば、塗膜の保形性および堅牢性(強度)を確実に維持することができる。
3−2.B液に好適に含有される成分
B液は、好ましくは、触媒、アルコール、アルコキシ基含有シロキサンオリゴマーをさらに含有する。
触媒としては、例えば、酸、塩基が挙げられる。
酸としては、例えば、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、マロン酸、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、p−トルエンスルホン酸などの有機酸、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、燐酸などの無機酸が挙げられる。好ましくは、有機酸、より好ましくは、酢酸、アクリル酸が挙げられる。
塩基としては、例えば、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウムなどの無機塩基、例えば、水酸化テトラメチルアンモニウム、グアニジンなどの有機塩基などが挙げられる。
触媒として、好ましくは、常温で二液(A液およびB液)を混合した場合にゲル物の発生を防止する観点から、酸が挙げられる。
触媒の配合割合は、トリアルコキシシラン100質量部に対して、例えば、0.1質量部以上、好ましくは、0.5質量部以上であり、また、例えば、10質量部以下、好ましくは、5質量部以下である。また、触媒の配合割合は、二液硬化型塗料組成物に対して、例えば、0.01質量%以上、好ましくは、0.05質量%以上であり、また、例えば、5質量%以下、好ましくは、2質量%以下である。
アルコールは、トリアルコキシシランにおけるアルコキシ基の加水分解によりアルコールが生成され、上記した加水分解が平衡反応であることから、平衡反応を制御する加水分解反応制御剤である。アルコールとしては、湿潤剤で例示したアルコールが挙げられ、好ましくは、1価アルコール、より好ましくは、メタノールが挙げられる。
アルコールの配合割合は、トリアルコキシシラン100質量部に対して、例えば、0.1質量部以上、好ましくは、1質量部以上、より好ましくは、2質量部以上であり、また、例えば、50質量部以下、好ましくは、10質量部以下、より好ましくは、5質量部以下である。また、アルコールの配合割合は、二液硬化型塗料組成物に対して、例えば、0.01質量%以上、好ましくは、0.1質量%以上、より好ましくは、0.4質量%以上であり、また、例えば、10質量%以下、好ましくは、2質量%以下、より好ましくは、1質量%以下である。
アルコールの配合割合が上記した下限以上であれば、二液(A液およびB液)を混合した後、塗装を行う間での縮合反応を制御することができる。一方、アルコールの配合割合が上記した上限以下であれば、2液を混合した後で、塗装を行う間に塗膜を形成するに十分な縮合度にすることができる。
アルコキシ基含有シロキサンオリゴマーは、塗膜が摺擦されても、塗膜におけるシリコーンオイルの非粘着性および撥水性を補助する非粘着補助剤である。また、アルコキシ基含有シロキサンオリゴマーは、好ましくは、B液に含有される。これによって、摺擦後の塗膜の耐久試験後の非粘着性の低下を有効に抑制することができる。
アルコキシ基含有シロキサンオリゴマーとしては、例えば、メチル系シリコーンアルコキシオリゴマー、メチルフェニル系シリコーンアルコキシオリゴマーなどが挙げられ、好ましくは、メチル系シリコーンアルコキシオリゴマーが挙げられる。メチル系シリコーンアルコキシオリゴマーとして、例えば、メチルトリメトキシシランおよびジメチルジメトキシシランから生成されるメチル系シリコーンメトキシオリゴマーが挙げられる。
アルコキシ基含有シロキサンオリゴマーの製造方法としては、例えば、メチルトリメトキシシランに塩酸水溶液を加えて冷却しながら撹拌し、続いて、加熱撹拌して、さらに減圧下でメタノールを除去する酸加水分解縮合による方法などがある。
アルコキシ基含有シロキサンオリゴマーは、市販品を用いてもよい。アルコキシ基含有シロキサンオリゴマーとしては、例えば、X−40−9250(信越化学工業社製)などが用いられる。
アルコキシ基含有シロキサンオリゴマーの配合割合は、シリコーンオイル100質量部に対して、例えば、1質量部以上、好ましくは、10質量部以上、より好ましくは、20質量部以上、さらに好ましくは、25質量部以上であり、また、例えば、1,000質量部以下、好ましくは、500質量部以下、より好ましくは、100質量部以下、さらに好ましくは、50質量部以下である。また、アルコキシ基含有シロキサンオリゴマーの配合割合は、二液硬化型塗料組成物に対して、例えば、0.1質量%以上、好ましくは、0.2質量%以上、より好ましくは、0.4質量%以上、さらに好ましくは、0.5質量%以上であり、また、例えば、5.0質量%以下、好ましくは、3.0質量%以下、より好ましくは、1.0質量%以下である。アルコキシ基含有シロキサンオリゴマーの配合割合を、塗膜(固形分)に対して、例えば、0.1質量%以上、好ましくは、0.5質量%以上、より好ましくは、1.0質量%以上であり、また、例えば、50質量%以下、好ましくは、40質量%以下になるように、調整する。
アルコキシ基含有シロキサンオリゴマーの配合割合が上記した下限以上であれば、塗膜が摺擦されても、塗膜におけるシリコーンオイルの非粘着性および撥水性を確実に補助することができる。一方、アルコキシ基含有シロキサンオリゴマーの配合割合が上記した上限以下であれば、良好な塗膜状態を保持することができる。
3−3.B液におけるその他の成分
B液は、好ましくは、シラン化合物として、トリアルコキシシラン(3官能性のシラン化合物)を含有し、ジアルコキシシラン(2官能性のシラン化合物)、および/または、テトラアルコキシシラン(4官能性のシラン化合物)を実質的に含有しない。換言すると、B液は、本発明の効果を阻害しない程度に、ジアルコキシシランおよび/またはテトラアルコキシシランを微量含有していてもよい。ジアルコキシシランおよび/またはテトラアルコキシシランは、トリアルコキシシランの不純物として含有されていてもよい。具体的には、B液は、ジアルコキシシランの含有を、トリアルコキシシラン100質量部に対して、例えば、1質量部以下、好ましくは、0.1質量部以下、より好ましくは、0.01質量部以下の含有割合で、許容する。また、B液は、テトラアルコキシシランの含有を、トリアルコキシシラン100質量部に対して、例えば、1質量部以下、好ましくは、0.1質量部以下、より好ましくは、0.01質量部以下の含有割合で、許容する。
4.二液硬化型塗料組成物の用意
そして、二液硬化型塗料組成物を用意するには、A液と、B液とをそれぞれ調製する。
例えば、水と、シリコーンオイルと、オキシアルキレン基含有基変性シリコーンオイルとを配合して、それらを混合して、A液を調製する。または、水と、シリコーンオイルと、オキシアルキレン基含有基変性シリコーンオイルと、顔料と、湿潤剤と、充填剤とを配合して、それらを混合して、A液を調製する。A液は、好ましくは、水と、シリコーンオイルと、オキシアルキレン基含有基変性シリコーンオイルと、顔料と、湿潤剤と、充填剤とのみからなる。
上記した各成分を混合するには、例えば、ホモミキサー(ホモミクサー)、超音波ホモジナイザー、ビーズミル、ディスパーなどの攪拌機が用いられる。これらは、単独使用または適宜組合せて用いられる。
A液とは別途、トリアルコキシシランからなるB液を調製する。好ましくは、トリアルコキシシランと、触媒と、アルコキシ基含有シロキサンオリゴマーと、アルコールとを配合して、それらを混合して、B液を調製する。B液は、好ましくは、トリアルコキシシランと、触媒と、アルコキシ基含有シロキサンオリゴマーと、アルコールとのみからなる。
これによって、A液とB液とがそれぞれ調製された二液硬化型塗料組成物を用意する。
その後、A液およびB液を、各成分が上記した配合割合となるように、配合する。具体的には、A液およびB液の総量に対するB液の配合割合は、例えば、5質量%以上、好ましくは10質量%以上、より好ましくは、15質量%以上、さらに好ましくは、16質量%以上であり、さらには、17質量%以上、18質量%以上、19質量%以上、20質量%以上が好ましい。B液の配合割合が上記した下限以上であれば、十分に硬化した塗膜を形成することができ、加えて、耐久試験後の非粘着性の低下を有効に抑制することができる。また、A液およびB液の総量に対するB液の配合割合は、例えば、75質量%以下、好ましくは、50質量%以下である。B液の配合割合が上記した上限以下であれば、A液が過度に少量になることを防止して、A液の水によるトリアルコキシシランの加水分解を十分を促進するとともに、A液のシリコーンオイルの配合量を確実に確保できるので、塗膜が十分な非粘着性が発現することができる。
A液の配合割合は、上記したB液の配合割合の残部である。
その後、A液およびB液を攪拌して混合する。攪拌時間は、特に限定されず、例えば、0.1時間以上、好ましくは、1時間以上であり、また、例えば、24時間以下である。
A液とB液とを攪拌している間に、トリアルコキシシランに含まれるアルコキシリル基(Si−O−R)の加水分解によるシラノール基の生成と、生成したシラノール基に由来する部分的な縮合反応によるシロキサン(−Si−O−Si−)オリゴマーの生成が進行する。
これによって、二液硬化型塗料組成物からなる塗料組成物を調製する。
次いで、塗料組成物を対象物に塗布する。
対象物としては、非粘着性および撥水性が必要とされる製品が挙げられ、例えば、ローラー、金型、プレート(板部材)、シュート、ホッパー、調理器具などが挙げられる。
ローラーとしては、例えば、乾燥ローラー、塗布ローラー、転写ローラー、貼り合わせローラー、圧着ローラー、ガイドローラー、サイディング材(外壁材)に模様を付すためのローラー、製紙ローラー、印刷ローラーなどが挙げられる。
金型としては、例えば、衛材製造金型、ゴムタイヤ製造金型、自動車部品製造金型、ウレタン成形金型、ホットメルト接着剤成形金型、固体状ホットメルト接着剤押出金型などが挙げられる。
プレートとしては、例えば、不織布と吸水性高分子材料とを貼り合わせる工程で使用され、ホットメルトが付着され得るプレート、樹脂ペレット摺動プレートなどが挙げられる。
ホッパーとしては、食品計量器ホッパー、粉体投入ホッパーなどが挙げられる。
調理器具としては、例えば、焼き網、鍋、フライパン、グリル皿などが挙げられる。
塗料を対象物に塗布する方法としては、例えば、スプレーコート法、ディスペンサ法、刷毛塗り、へら塗りなどが挙げられる。好ましくは、スプレーコート法が挙げられる。
これにより、二液硬化型塗料組成物から調製された塗膜が形成される。
その後、塗膜を、乾燥および焼成する。
乾燥温度は、例えば、50℃以上、好ましくは、100℃以下であり、乾燥時間は、例えば、1分以上、好ましくは、10分以上、例えば、120分以下、好ましくは、60分以下である。例えば、上記した条件で、塗膜および対象物を、例えば、乾燥機に投入する。
焼成温度は、例えば、60℃以上、好ましくは、80℃以上、より好ましくは、100℃以上、さらに好ましくは、150℃以上、とりわけ好ましくは、200℃以上であり、また、例えば、280℃以下、好ましくは、250℃以下である。焼成時間は、例えば、10分以上、好ましくは、20分以上であり、また、例えば、120分以下、好ましくは、60分以下である。
上記した乾燥によって、トリアルコキシシランにおけるアルコキシ基が加水分解して、シラノール基を生成する反応、アルコキシシリル基とシラノール基が脱アルコール縮合してシロキサン結合を生成する反応、およびシラノール基同士が脱水縮合してシロキサン結合を生成する反応が進行することにより、トリアルコキシシランの硬化反応が進行する。また、A液に由来する水および湿潤剤(好ましくは、アルコール)と、B液に由来する触媒およびアルコールと、上記した加水分解反応により生じたアルコールおよび縮合反応により生じた水とアルコールが、除去される。
また、上記した焼成によって、上記した硬化反応が促進される。
このようにして得られた塗膜の厚みは、例えば、1μm以上、好ましくは、20μm以上であり、また、例えば、200μm以下、好ましくは、80μm以下である。
5.効果
上記した二液硬化型塗料組成物から得られる塗膜は、高い非粘着性および良好な外観を有する。そのため、対象物に、高い非粘着性および良好な外観を付与することができる。
また、オキシアルキレン基含有基変性シリコーンオイルにおけるオキシアルキレン基が、ポリオキシエチレンであれば、オキシアルキレン基含有基変性シリコーンオイルに親水性セグメントを確実に形成することができるので、オキシアルキレン基含有基変性シリコーンオイルは水相中でシリコーンオイルの界面活性剤として作用することができる。
また、二液硬化型塗料組成物では、シリコーンオイルおよびオキシアルキレン基含有基変性シリコーンオイルは、ともにA液に含有されているので、オキシアルキレン基含有基変性シリコーンオイルはA液におけるシリコーンオイルの分散性を予め向上させ、これにより、安定な塗料組成物を得ることができる。
また、この二液硬化型塗料組成物では、シリコーンオイルの25℃における動粘度が、500mm/s以上であれば、塗膜の耐久試験後の非粘着性の低下を抑制することができる。
さらに、B液が、アルコキシ基含有シロキサンオリゴマーを含有すれば、塗膜の耐久試験後の非粘着性の低下を有効に抑制することができる。
6.変形例
上記した一実施形態では、塗膜を単層で形成しているが、塗膜を複数層として形成することができる。例えば、まず、第1の二液硬化型塗料組成物(ベース層用二液硬化型塗料組成物)を対象物に塗布してベース層を調製し、続いて、ベース層の上に、第2の二液硬化型塗料組成物(トップ層用二液硬化型塗料組成物)を塗布してトップ層を調製する。これによって、ベース層およびトップ層からなる塗膜を形成することもできる。その後、塗膜を乾燥および焼成する。
第1の二液硬化型塗料組成物、および、第2の第1の二液硬化型塗料組成物は、例えば、互いに同一または相異なっていてもよく、好ましくは、相異なる。
また、塗膜を複数層で形成する場合には、A液およびB液を上記した配合割合で配合して、第1の二液硬化型塗料組成物を調製する一方、A液およびB液を上記した配合割合、あるいは、上記した配合割合外の配合割合で配合して、第2の二液硬化型塗料組成物を調製する。第2の二液硬化型塗料組成物を調製するためのA液およびB液の配合割合は、上記した配合割合に拘束されることなく、塗膜は上記した効果を奏する。また、水のトリアルコキシシランに対する配合割合、トリアルコキシシランのシリコーンオイルに対する配合割合などについても、第2の二液硬化型塗料組成物の調製において、拘束されない。
上記した一実施形態では、シリコーンオイルおよびオキシアルキレン基含有基変性シリコーンオイルは、ともにA液に含有されているが、これに限定されない。例えば、シリコーンオイルおよびオキシアルキレン基含有基変性シリコーンオイルは、ともにB液に含有されていてもよく、また、いずれか一方がA液に含有され、他方がB液に含有されていてもよい。さらに、シリコーンオイルおよびオキシアルキレン基含有基変性シリコーンオイルは、A液およびB液のそれぞれに含有されていてもよい(つまり、シリコーンオイルの一部およびオキシアルキレン基含有基変性シリコーンオイルの一部がA液に含有され、シリコーンオイルの残部およびオキシアルキレン基含有基変性シリコーンオイルの残部がB液に含有されていてもよい)。
すなわち、本発明は、以下の態様1〜態様9を含む。
態様1:A液が、シリコーンオイルおよびオキシアルキレン基含有基変性シリコーンオイルを含有する。態様1において、B液は、シリコーンオイルおよびオキシアルキレン基含有基変性シリコーンオイルのいずれをも含有しない。なお、態様1は、上記した一実施形態に対応する。
態様2:A液が、シリコーンオイルおよびオキシアルキレン基含有基変性シリコーンオイルを含有し、B液が、オキシアルキレン基含有基変性シリコーンオイルを含有する。態様2において、オキシアルキレン基含有基変性シリコーンオイルは、A液およびB液に分配される。
態様3:A液が、シリコーンオイルを含有し、B液が、オキシアルキレン基含有基変性シリコーンオイルを含有する。
態様4:A液が、シリコーンオイルおよびオキシアルキレン基含有基変性シリコーンオイルを含有し、B液が、シリコーンオイルを含有する。態様4において、シリコーンオイルは、A液およびB液に分配される。
態様5:A液が、シリコーンオイルおよびオキシアルキレン基含有基変性シリコーンオイルを含有し、B液が、シリコーンオイルおよびオキシアルキレン基含有基変性シリコーンオイルを含有する。態様5において、シリコーンオイルは、A液およびB液に分配される。オキシアルキレン基含有基変性シリコーンオイルは、A液およびB液に分配される。
態様6:A液が、シリコーンオイルを含有し、B液が、シリコーンオイルおよびオキシアルキレン基含有基変性シリコーンオイルを含有する。態様6において、シリコーンオイルは、A液およびB液に分配される。
態様7:A液が、オキシアルキレン基含有基変性シリコーンオイルを含有し、B液が、シリコーンオイルを含有する。
態様8:A液が、オキシアルキレン基含有基変性シリコーンオイルを含有し、B液が、シリコーンオイルおよびオキシアルキレン基含有基変性シリコーンオイルを含有する。態様7において、オキシアルキレン基含有基変性シリコーンオイルは、A液およびB液に分配される。
態様9:B液が、シリコーンオイルおよびオキシアルキレン基含有基変性シリコーンオイルを含有する。態様9において、A液は、シリコーンオイルおよびオキシアルキレン基含有基変性シリコーンオイルのいずれをも含有しない。
また、本発明の効果を損なわない範囲で、消泡剤、増粘剤、オキシアルキレン基含有基変性シリコーンオイル以外の界面活性剤や分散剤、レベリング剤などの添加剤を、A液および/またはB液に適宜の割合で添加することもできる。
以下に実施例および比較例を示し、本発明をさらに具体的に説明する。なお、本発明は、何ら実施例および比較例に限定されない。また、以下の記載において用いられる配合割合(含有割合)、物性値、パラメータなどの具体的数値は、上記の「発明を実施するための形態」において記載されている、それらに対応する配合割合(含有割合)、物性値、パラメータなど該当記載の上限値(「以下」、「未満」として定義されている数値)または下限値(「以上」、「超過」として定義されている数値)に代替することができる。また、以下の記載において特に言及がない限り、「部」および「%」は質量基準である。
まず、各実施例および各比較例で用いた各成分を以下に記載する。
(シリコーンオイル)
・KF−96−10cs:ポリジメチルシロキサン、動粘度(25℃):10mm/s、信越化学工業社製
・KF−96−50cs:ポリジメチルシロキサン、動粘度(25℃):50mm/s、信越化学工業社製
・KF−96−100cs:ポリジメチルシロキサン、動粘度(25℃):100mm/s、信越化学工業社製
・KF−96−300cs:ポリジメチルシロキサン、動粘度(25℃):300mm/s、信越化学工業社製
・KF−96−500cs:ポリジメチルシロキサン、動粘度(25℃):500mm/s、信越化学工業社製
・KF−96−1000cs:ポリジメチルシロキサン、動粘度(25℃):1,000mm/s、信越化学工業社1製
・KF−96−1万cs:ポリジメチルシロキサン、動粘度(25℃):10,000mm/s、信越化学工業社製
・KF−96−10万cs:ポリジメチルシロキサン、動粘度(25℃):100,000mm/s、信越化学工業社製
・KF−96−50万cs:ポリジメチルシロキサン、動粘度(25℃):500,000mm/s、信越化学工業社製
・KF−96−100万cs:ポリジメチルシロキサン、動粘度(25℃):1,000,000mm/s、信越化学工業社製
(オキシアルキレン基含有基変性シリコーンオイル)
・KF−889:オキシエチレン基含有基変性シリコーンオイル(側鎖両末端変性型)、信越化学工業社製
・KF−6012:オキシエチレン・オキシプロピレン基含有基変性シリコーンオイル(側鎖変性型)、信越化学工業社製
・KF−6016:オキシエチレン基含有基変性シリコーンオイル(側鎖変性型)、信越化学工業社製
・KF−6017:オキシエチレン基含有基変性シリコーンオイル(側鎖変性型)、信越化学工業社製
・KF−352A:オキシアルキレン基含有基変性シリコーンオイル(側鎖変性型)、信越化学工業社製
・KF−353:オキシアルキレン基含有基変性シリコーンオイル(側鎖変性型)、信越化学工業社製
・KF−6004:オキシエチレン基含有基変性シリコーンオイル(両末端変性型)、信越化学工業社製
・KF−6020:オキシアルキレン基含有基変性シリコーンオイル(側鎖変性型)、信越化学工業社製
・BY16−201:オキシアルキレン基含有基変性シリコーンオイル(両末端変性型)、東レ・ダウコーニング社製
・SF8427:オキシアルキレン基含有基変性シリコーンオイル(両末端変性型)、東レ・ダウコーニング社製
・SF8428:オキシアルキレン基含有基変性シリコーンオイル(側鎖変性型)、東レ・ダウコーニング社製
・FZ−2162:オキシアルキレン基含有基変性シリコーンオイル(側鎖変性型)、東レ・ダウコーニング社製
・501W:オキシアルキレン基含有基変性シリコーンオイル(側鎖変性型)、東レ・ダウコーニング社製
・L−7001:オキシアルキレン基含有基変性シリコーンオイル(側鎖変性型)、東レ・ダウコーニング社製
・FZ−2110:オキシアルキレン基含有基変性シリコーンオイル(側鎖変性型)、東レ・ダウコーニング社製
・L−7002:オキシアルキレン基含有基変性シリコーンオイル(側鎖変性型)、東レ・ダウコーニング社製
・SH8400:オキシアルキレン基含有基変性シリコーンオイル(側鎖変性型)、東レ・ダウコーニング社製
・FZ−2203:オキシアルキレン基含有基変性シリコーンオイル(ABn型)、東レ・ダウコーニング社製
・KF−6028:オキシエチレン基含有基変性シリコーンオイル(分岐鎖変性型)、信越化学工業社製
・KF−6038:オキシエチレン基含有基変性シリコーンオイル(側鎖変性・アルキル共変性型、ジメチルシロキサン分岐状)、信越化学工業社製
・KF−6048:オキシエチレン基含有基変性シリコーンオイル(側鎖変性・アルキル共変性型、ジメチルシロキサン直鎖型)、信越化学工業社製
(顔料)
・42−303A:顔料、Cu(Cr,Mn)、平均粒子径:0.8μm、東罐マテリアル・テクノロジー社製
・42−250A:顔料、CoAl、平均粒子径:0.8μm、東罐マテリアルテクノロジー社製
・CR−50:顔料、TiO、平均粒子径:0.25μm、石原産業社製
・TSY−155:顔料、α−FeOOH、平均粒子径:0.6μm、戸田工業社製
・Iriodin163:パールマイカ顔料、平均粒子径:20〜180μm、メルク社製
(湿潤剤)
・2−プロパノール:和光純薬工業社製
(充填剤)
・スノーテックス O−40:コロイダルシリカ懸濁液(平均粒子径:20〜25nm)、pH:3、シリカ含量:40.5質量%、日産化学社製
・スノーテックス O:コロイダルシリカ懸濁液(平均粒子径:10〜15nm)、pH:3、シリカ含有量20.4質量%、日産化学社製
(トリアルコキシシラン)
・メチルトリメトキシシラン:和光純薬工業社製
(アルコール)
・メタノール:和光純薬工業社製
(触媒)
・酢酸:和光純薬工業製
(アルコキシ基含有シロキサンオリゴマー)
・X−40−9250:メチル系シリコーンアルコキシオリゴマー、信越化学工業社製
(実施例1)
ポリプロピレン容器に、水を22.6部、2−プロパノールを23.4部、KF−889を0.4部、KF−96−10csを0.7部、42−303Aを9.6部、および、スノーテックスO−40を21.3部、配合し、ディスパー(T.K.HOMODISPER、プライミックス社製)を用いて30分間攪拌した。続いて、A液をビーズミル(DISPERMAT、VMA−GETZMANN GMBA製)を用いて30分間、さらに分散して、A液78.0部を調製した。
別途、ポリプロピレン容器に、メチルトリメトキシシランを21.0部、メタノールを0.7部、酢酸を0.3部配合し、マグネットスターラーにて30分間攪拌し、B液22.0部を調製した。
その後、蓋付きガラス容器に、上記したA剤およびB剤を配合し、マグネットスターラーにて20℃で15時間攪拌して、塗料組成物100.0部を調製した。
その後、対象物としての平板テストピース(厚さ1mm、60mm×90mm、材質アルミニウム)をメチルエチルケトンで溶剤脱脂処理した後、#80番のアルミナ粒子を用いてショットブラスト加工した。
続いて、この平板テストピースに、塗料組成物をエアースプレーで塗布し、80℃で30分間、乾燥して、塗膜を作製した。その後、塗膜を、さらに、250℃で30分間、焼成した。焼成後の塗膜の厚み(膜厚)を測定したところ、30μmであった。
(実施例2)〜(実施例31)、(実施例36)〜(実施例76)、および、(比較例1)〜(比較例3)
A液およびB液のそれぞれにおける各成分を、表1〜表5、表7〜表11に従って変更した以外は、実施例1と同様にして、塗料組成物を調製し、続いて、塗膜を作製した。
(実施例32)
まず、表3の記載の実施例18の処方に従って、ベース層用塗料組成物を調製した。別途、表6に記載の実施例32に記載の処方に従って、トップ層用塗料組成物を調製した。
次いで、ベース層用塗料組成物を、エアースプレーで平板テストピースに塗布した。これにより、ウエット状のベース層を形成した。続いて、トップ層用塗料組成物を、実施例18のベース層の上に、エアースプレーで平板テストピースに塗布した。これにより、ウエット状のトップ層を、ベース層の上に形成した。
その後、ベース層およびトップ層を、80℃で30分間、乾燥して、塗膜を作製した。その後、塗膜を、さらに、250℃で30分間、焼成した。焼成後の塗膜の厚み(膜厚)を測定したところ、31μmであった。
(実施例33)〜(実施例35)
トップ層用塗料組成物、および、ベース層用塗料組成物の処方を表6に従って変更した以外は、実施例32と同様に処理して、塗膜を作製した。
(塗膜の評価)
各実施例および各比較例の塗膜について、以下の項目を評価した。その結果を表1〜表11に記載する。
1. 外観
塗膜を目視で観察して、塗膜の外観(平滑性)を、以下の基準に従って、評価した。
○:塗膜の表面が平滑であった。
△:塗膜の表面にやや凹凸があった。
×:塗膜にはじきが観察され、表面が平滑でなかった。
2. 非粘着性(剥離性)
(1) テープ剥離法
テープ剥離法で、塗膜の非粘着性(剥離性)を評価した。
すなわち、まず、支持体としてのスフと、粘着力が4.74(N/10mm)である粘着剤とからなる布粘着テープ(ニチバン社製、No.123、幅50mm)の粘着剤を塗膜に粘着(感圧接着)させ、その後、布粘着テープを塗膜から剥離した。そして、塗膜の非粘着性(剥離性(易剥離性))を、以下の基準に従って、評価した。
◎:布粘着テープを塗膜からほとんど力を与えずに剥離できた。
○:布粘着テープを塗膜から僅かな力で剥離できた。
△:布粘着テープを塗膜から中程度の力で剥離できた。
×:布粘着テープを塗膜から大きな力でしか剥離できなかった。
(2) 180度引き剥がし法
(i) 摺動試験前のテープの剥離強度
180度引き剥がし法(JIS Z 0237:2009年、方法4)に準拠して、塗膜の非粘着性(剥離性)を評価した。
つまり、まず、ニチバン社製のセロテープ(登録商標)品番CT405AP−18(幅18mm)の粘着剤を、粘着(感圧接着)させ、その後、セロテープ(距離80mm)を塗膜から、速度300mm/minで、引き剥がし距離80mmで、剥離した。そして、塗膜の非粘着性(剥離性(易剥離性))を剥離強度として評価した。
(ii)摺動試験後のテープの剥離強度
大平理科工業社製のRUBBING TESTERを用いて、羊毛フェルトを1kgの荷重で塗膜に対して押し付けて、摺動試験を実施した。具体的には、摺動回数5,000回後の非粘着性を、上記した180度引き剥がし法における剥離強度を測定した。
3. 塗膜の堅牢性
上記した「2. 非粘着性(剥離性)(1) テープ剥離法」と同様の試験で、試験後のテープに付着している塗膜を目視で観察して、塗膜の強度(堅牢性)を、以下の基準に従って、評価した。
○:テープに塗膜が付着していなかった。
△:テープに塗膜の一部が付着していた。
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Claims (6)

  1. 水を含有するA液と、トリアルコキシシランを含有するB液とを含有し、
    前記A液および/または前記B液は、シリコーンオイルを含有し、
    前記A液および/または前記B液は、オキシアルキレン基を含有するオキシアルキレン基含有基により変性されたオキシアルキレン基含有基変性シリコーンオイルを含有することを特徴とする、二液硬化型塗料組成物。
  2. 前記オキシアルキレン基が、ポリオキシエチレンであることを特徴とする、請求項1に記載の二液硬化型塗料組成物。
  3. 前記シリコーンオイルおよび前記オキシアルキレン基含有基変性シリコーンオイルは、ともに前記A液に含有されていることを特徴とする、請求項1または2に記載の二液硬化型塗料組成物。
  4. 前記シリコーンオイルの25℃における動粘度が、500mm/s以上であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の二液硬化型塗料組成物。
  5. 前記B液が、アルコキシ基含有シロキサンオリゴマーをさらに含有することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の二液硬化型塗料組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の二液硬化型塗料組成物におけるA液とB液とを混合して塗料組成物を調製し、前記塗料組成物を対象物に塗布して硬化させることにより得られることを特徴とする、塗膜。
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