JP2016204484A - 活性エネルギー線硬化性コート剤組成物、及びその硬化物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】多官能ウレタン(メタ)アクリレート(A)と、脂環式骨格を有する(メタ)アクリレート(B)と、光開始剤(C)とを含有する活性エネルギー線硬化性コート剤組成物であって、多官能ウレタン(メタ)アクリレート(A)が分子内に3個以下のウレタン結合を有する多官能ウレタン(メタ)アクリレートであり、脂環式骨格を有する(メタ)アクリレート(B)の含有量が、多官能ウレタン(メタ)アクリレート(A)の総重量(100重量部)に対して5〜90重量部であることを特徴とする活性エネルギー線硬化性コート剤組成物を用いることにより、高い光沢性を有する化粧板を提供することができる。
【選択図】なし
Description
本発明の活性エネルギー線硬化性コート剤組成物は、多官能ウレタン(メタ)アクリレート(A)(「成分(A)」と称する場合がある)と、脂環式骨格を有する(メタ)アクリレート(B)(「成分(B)」と称する場合がある)と、光開始剤(C)(「成分(C)」と称する場合がある)とを必須成分として含む硬化性樹脂組成物であって、多官能ウレタン(メタ)アクリレート(A)が分子内に3個以下のウレタン結合を有する多官能ウレタン(メタ)アクリレートである硬化性樹脂組成物である。
なお、本発明の活性エネルギー線硬化性コート剤組成物は、さらに多官能ウレタン(メタ)アクリレート(A)以外の多官能(メタ)アクリレート(D)(多官能(メタ)アクリレート(D)、「成分(D)」と称する場合がある)を含有してもよい。
本発明の活性エネルギー線硬化性コート剤組成物における多官能ウレタン(メタ)アクリレート(A)は、分子内に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有し(即ち、多官能であり)、且つ、分子内に3個以下のウレタン結合を有するウレタン(メタ)アクリレートである。なお、本明細書において「(メタ)アクリレート」は、アクリレート及び/又はメタクリレート(アクリレート及びメタクリレートのいずれか一方又は両方)を意味し、「(メタ)アクリロイル」等においても同様である。
[方法1]成分(X)、成分(Y)、及び成分(L)を一括混合して反応させる方法
[方法2]成分(X)及び成分(L)を混合し、成分(Y)を添加して反応させる方法
[方法3]成分(X)と成分(Y)とを反応させた後、さらに成分(L)を添加して反応させる方法
[方法4]成分(Y)と成分(L)とを反応させた後、さらに成分(X)を添加して反応させる方法
ヒドロキシ基含有(メタ)アクリレート(X)としては、ヒドロキシ基を少なくとも1個有する(メタ)アクリレートであれば特に限定されないが、分子内に1個のヒドロキシ基を有する化合物であることが好ましい。なお、多官能ウレタン(メタ)アクリレート(A)の原料としてヒドロキシ基含有(メタ)アクリレート(X)は、1種を単独で使用することもできるし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。
ポリイソシアネート(Y)は、分子中に2個以上のイソシアネート基を有する化合物である。なお、多官能ウレタン(メタ)アクリレート(A)の原料としてポリイソシアネート(Y)は、1種を単独で使用することもできるし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。
化合物(L)は、上述のように、分子内に1個のイソシアネート反応性基を有し、光硬化性官能基(特に、(メタ)アクリロイル基)を有しない化合物である。化合物(L)は、主に、ウレタンイソシアネートプレポリマーにおける余剰のイソシアネート基を不活性化(封止する)目的で使用される。上記イソシアネート反応性基としては、イソシアネート基と反応性を有する公知乃至慣用の官能基が挙げられ、特に限定されないが、例えば、ヒドロキシ基、活性水素を含むアミノ基、>C=N−OHで表される官能基、アミド基などが挙げられる。即ち、化合物(L)としては、例えば、アルコール系化合物、フェノール系化合物、活性メチレン系化合物、メルカプタン系化合物、酸アミド系化合物、酸イミド系化合物、イミダゾール系化合物、ピラゾール系化合物、尿素系化合物、オキシム系化合物、アミン系化合物、イミン系化合物、ピリジン系化合物等が挙げられる。中でも、取り扱い性が容易であり副反応を起こしにくい点で、アルコール系化合物が好ましい。なお、化合物(L)は、1種を単独で使用することもできるし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。
本発明の活性エネルギー線硬化性コート剤組成物における脂環式骨格を有する(メタ)アクリレート(B)としては、例えば、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキサンメタノール(メタ)アクリレート、1−アダマンタノール(メタ)アクリレート、1−アダマンタンメタノール(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカンメタノール(メタ)アクリレート[=ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート]、ジシクロペンタニルオキシエチル(メタ)アクリレート等の単官能の脂環式(メタ)アクリルアクリレート;1,4−シクロヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ビシクロ[2.2.1]ヘプタンジメタノールジ(メタ)アクリレート、1,3−アダマンタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,3−アダマンタンジメタノールジ(メタ)アクリレート、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカンジメタノールジ(メタ)アクリレート(ジメチロールジシクロペンタンジ(メタ)アクリレート)等の多官能の脂環式(メタ)アクリレート;3,4−エポキシトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−9−イル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。この中でも、脂環式骨格を有する(メタ)アクリレートとしては、硬度の向上の観点で、多官能の脂環式(メタ)アクリレートが好ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化性コート剤組成物における光開始剤(C)(光重合開始剤)としては、公知乃至慣用の光ラジカル重合開始剤を使用することができ、特に限定されないが、例えば、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ジエトキシアセトフェノン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−(4−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインn−ブチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル、ベンジルジメチルケタール、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、アクリル化ベンゾフェノン等が挙げられる。なお、本発明の活性エネルギー線硬化性コート剤組成物において光開始剤(C)は、1種を単独で使用することもできるし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。
本発明の活性エネルギー線硬化性コート剤組成物における多官能(メタ)アクリレート(D)は、多官能ウレタン(メタ)アクリレート(A)及び脂環式骨格を有する(メタ)アクリレート(B)以外の多官能(メタ)アクリレートであれば特に限定されず、例えば、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の多価アルコール(脂肪族多価アルコール等)の(メタ)アクリレートなどの多官能モノマー;ウレタン(メタ)アクリレート[前記ウレタン(メタ)アクリレート(A)を除く]、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレートなどの多官能オリゴマーが挙げられる。
本発明の活性エネルギー線硬化性コート剤組成物は、溶剤を含んでいてもよい。溶剤としては、例えば、上記「多官能ウレタン(メタ)アクリレート(A)」の項で例示した揮発性有機溶剤と同様のものが挙げられる。なお、本発明の活性エネルギー線硬化性コート剤組成物において溶剤は、1種を単独で使用することもできるし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。溶剤の含有量(配合量)は、特に限定されない。なお、溶剤(揮発性有機溶剤)は「樹脂分」には含まれない。
本発明の活性エネルギー線硬化性コート剤組成物は、必要に応じて種々の添加剤を含んでいてもよい。このような添加剤としては、例えば、フィラー、染顔料、レベリング剤、紫外線吸収剤、光安定剤、消泡剤、分散剤、チクソトロピー性付与剤等が挙げられる。これらの添加物の含有量(配合量)は、特に限定されないが、活性エネルギー線硬化性コート剤組成物の樹脂分の総重量(100重量%)に対して、0〜20重量%が好ましく、より好ましくは0.05〜10重量%である。なお、活性エネルギー線硬化性コート剤組成物の「樹脂分」は、前述した通りであり、添加剤は「樹脂分」には含まれない。
本発明の活性エネルギー線硬化性コート剤組成物にエネルギー線(活性エネルギー線)を照射し、硬化させることにより、硬化物(樹脂硬化物;「本発明の硬化物」と称する場合がある)を得ることができる。本発明の硬化物は、高い光沢性と硬度を有するため、例えば、本発明の活性エネルギー線硬化性コート剤組成物を硬化させた硬化物層(本発明の硬化物により形成された硬化物層)を、物品や部品等に対する硬度と光沢性の付与を目的として好ましく使用できる。
本発明の活性エネルギー線硬化性コート剤組成物は、硬化させることにより、高い光沢性と硬度を有する硬化物を形成することができるため、例えば、各種物品に対する硬度と光沢性の付与が可能なコート剤(高光沢性付与コート剤)として好ましく使用することができる。例えば、本発明の活性エネルギー線硬化性コート剤組成物を、家具類や建築材料の表面に塗布して硬化させることにより、高い光沢性と硬度を付与することが可能となる。
本発明の活性エネルギー線硬化性コート剤組成物を木材やプラスチック等の基材の表面に塗布し、硬化させることにより、高い光沢性と硬度とを有する化粧板を形成することができる。つまり、本発明の化粧板は前記の硬化物を含むことを特徴とする。
以下に、多官能ウレタン(メタ)アクリレートの合成例について説明する。
イソシアネート基濃度は以下のように測定した。なお、測定は100mLのガラスフラスコでスターラーによる攪拌の下で行った。
ブランク値は、以下のように測定した。まず、15mLのTHFに、ジブチルアミンのTHF溶液(0.1N)15mLを加えた。さらにブロモフェノールブルー(1重量%メタノール希釈液)を3滴加えて青色に着色させた後、規定度が0.1NであるHCl水溶液で滴定した。変色がみられた時点のHCl水溶液の滴定量をVb(mL)とした。
実測イソシアネート基濃度は、以下のように測定した。まず、サンプルをWs(g)秤量し、15mLのTHFに溶解させ、ジブチルアミンのTHF溶液(0.1N)を15mL加えた。溶液化したことを確認した後、ブロモフェノールブルー(1重量%メタノール希釈液)を3滴加えて青色に着色させた後、規定度が0.1NであるHCl水溶液で滴定した。変色がみられた時点のHCl水溶液の滴定量をVs(mL)とした。
上記で得られた測定値を用い、以下の計算式により、サンプル中のイソシアネート基濃度を算出した。
イソシアネート基濃度(重量%)=(Vb−Vs)×1.005×0.42÷Ws
348.0gの2−ヒドロキシエチルアクリレート、0.8gの4−メトシキフェノール(川口化学工業(株)社製)、及び0.20gのジブチルスズジラウレート(日東化成(株)社製)を、攪拌装置、温度計、混気ガス導入管、及びコンデンサーを備えた反応容器に仕込み、窒素と酸素の混合気体下で、攪拌しながら60℃まで昇温した。次に、603.0gのヘキサメチレンジイソシアネートの3量体(商品名「タケネートD−170N」三井化学(株)社製)を3時間かけて連続滴下した。その後、イソシアネート基濃度(NCO%)が0.1%以下になるまで反応を継続した。その後、加熱及び攪拌を止め、得られた生成物(溶液)を別の容器に注入して、反応を終了させた。
得られた多官能ウレタン(メタ)アクリレート(UA1)の分子量は951であった。
390.0gの2−ヒドロキシプロピルアクリレート、0.8gの4−メトシキフェノール(川口化学工業(株)社製)、及び0.20gのジブチルスズジラウレート(日東化成(株)社製)を、攪拌装置、温度計、混気ガス導入管、及びコンデンサーを備えた反応容器に仕込み、窒素と酸素の混合気体下で、攪拌しながら60℃まで昇温した。次に、603.0gのヘキサメチレンジイソシアネートの3量体(商品名「タケネートD−170N」三井化学(株)社製)を3時間かけて連続滴下した。その後、イソシアネート基濃度(NCO%)が0.1%以下になるまで反応を継続した。その後、加熱及び攪拌を止め、得られた生成物(溶液)を別の容器に注入して、反応を終了させた。
得られた多官能ウレタン(メタ)アクリレート(UA2)の分子量は993であった。
432.0gの4−ヒドロキシブチルアクリレート、0.8gの4−メトシキフェノール(川口化学工業(株)社製)、及び0.20gのジブチルスズジラウレート(日東化成(株)社製)を、攪拌装置、温度計、混気ガス導入管、及びコンデンサーを備えた反応容器に仕込み、窒素と酸素の混合気体下で、攪拌しながら60℃まで昇温した。次に、603.0gのヘキサメチレンジイソシアネートの3量体(商品名「タケネートD−170N」三井化学(株)社製)を3時間かけて連続滴下した。その後、イソシアネート基濃度(NCO%)が0.1%以下になるまで反応を継続した。その後、加熱及び攪拌を止め、得られた生成物(溶液)を別の容器に注入して、反応を終了させた。
得られた多官能ウレタン(メタ)アクリレート(UA3)の分子量は1035であった。
2169.0gのペンタエリスリトール(トリ/テトラ)アクリレート(商品名「PETIA」、ダイセル・オルネクス社製)、2.2gの4−メトシキフェノール(川口化学工業(株)社製)、及び0.30gのジブチルスズジラウレート(日東化成(株)社製)を、攪拌装置、温度計、混気ガス導入管、及びコンデンサーを備えた反応容器に仕込み、窒素と酸素の混合気体下で、攪拌しながら60℃まで昇温した。次に、603.0gのヘキサメチレンジイソシアネートの3量体(商品名「タケネートD−170N」三井化学(株)社製)を3時間かけて連続滴下した。その後、イソシアネート基濃度(NCO%)が0.1%以下になるまで反応を継続した。その後、加熱及び攪拌を止め、得られた生成物(溶液)を別の容器に注入して、反応を終了させた。
得られた多官能ウレタン(メタ)アクリレート(UA4)の分子量は1497であった。
894.0gのペンタエリスリトール(トリ/テトラ)アクリレート(商品名「PETIA」、ダイセル・オルネクス社製)、0.7gの4−メトシキフェノール(川口化学工業(株)社製)、及び0.20gのジブチルスズジラウレート(日東化成(株)社製)を、攪拌装置、温度計、混気ガス導入管、及びコンデンサーを備えた反応容器に仕込み、窒素と酸素の混合気体下で、攪拌しながら60℃まで昇温した。次に、222.0gのイソホロンジイソシアネート(商品名「IPDI」、エポニック(株)社製)を3時間かけて連続滴下した。その後、イソシアネート基濃度(NCO%)が0.1%以下になるまで反応を継続した。その後、加熱及び攪拌を止め、得られた生成物(溶液)を別の容器に注入して、反応を終了させた。
得られた多官能ウレタン(メタ)アクリレート(UA5)の分子量は818であった。
894.0gのポリプロピレングリコール(商品名「PP1000」、三洋化成(株)社製、分子量1000)、0.8gの4−メトシキフェノール(川口化学工業(株)社製)、及び0.20gのジブチルスズジラウレート(日東化成(株)社製)を、攪拌装置、温度計、混気ガス導入管、及びコンデンサーを備えた反応容器に仕込み、窒素と酸素の混合気体下で、攪拌しながら60℃まで昇温した。次に、444.0gのイソホロンジイソシアネート(商品名「IPDI」、エポニック(株)社製)を3時間かけて連続滴下した。1時間熟成後、さらに、232.0gの2−ヒドロキシエチルアクリレートを2時間かけて連続滴下した。その後、イソシアネート基濃度(NCO%)が0.1%以下になるまで反応を継続した。その後、加熱及び攪拌を止め、得られた生成物(溶液)を別の容器に注入して、反応を終了させた。
得られた多官能ウレタン(メタ)アクリレート(UA6)の分子量は1676であった。
適切なミキサーを使用して、合成例1〜5、比較合成例1で得た溶液UA1〜6と、脂環式骨格を有する(メタ)アクリレート、光開始剤、多官能(メタ)アクリレートを、表1に示す組成で混合して活性エネルギー線硬化性コート剤組成物を調製した。以下に活性エネルギー線硬化性コート剤組成物の成分について説明する。
<脂環式骨格を有する(メタ)アクリレート(成分B)>
IRR214K:ジメチロールジシクロペンタンジアクリレート
IBOA:イソボルニルアクリレート
<光開始剤(成分C)>
Irg184:1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(BASF社製、製品名「IRGACURE184」)
<多官能(メタ)アクリレート(成分D)>
PETIA:ペンタエリスリトール(トリ/テトラ)アクリレート
DPHA:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
TPGDA:トリプロピレングリコールジアクリレート
各実施例及び比較例で得られた化粧板の特性を下記の方法で評価した。結果を表1に示す。
鉛筆硬度の評価は、JIS K5600に準拠して実施した。評価は外観観察によって行い、化粧板上の硬化塗膜を鉛筆でこすり、表面に傷が確認できたものはNGとした。具体的には、ある硬さの鉛筆でまず評価を行い、傷が付かなかった場合に、1つ上の硬さの鉛筆で評価を行うという作業を繰り返し、傷が確認できたらその1つ下の硬さで再評価した。また、傷が確認できなかったら再度1段階上の硬さの鉛筆を用い、2回以上の再現性が確認できた場合、傷が付かない最も硬い鉛筆の硬度をその硬化塗膜の鉛筆硬度とした。評価結果は鉛筆の芯の硬度で表し、下記表1の「鉛筆硬度」の欄に示した。評価条件は以下の通りである。
評価用鉛筆:三菱鉛筆社製「鉛筆硬度試験用鉛筆」
荷重 :1kgf
引掻き距離:50mm以上
引掻き角度:45°
測定環境 :23℃、50%RH
なお、試験に使用する化粧板は、23℃、50%RHの恒温恒湿機にて24時間調湿したものを用いた。
光沢性は、実施例及び比較例で得られた化粧板に蛍光灯を映し、化粧板表面の像が鮮明に見えるか否かについて評価した。判断基準は以下の通りとし、下記表1の「光沢性」の欄に示した。
化粧板表面の像が鮮明に見える場合:「○」
化粧板表面の像は見えるが、鮮明ではない場合:「□」
化粧板表面の像が少しぼやける場合:「△」
化粧板表面の像がぼやけて見えない場合:「×」
Claims (7)
- 多官能ウレタン(メタ)アクリレート(A)と、脂環式骨格を有する(メタ)アクリレート(B)と、光開始剤(C)とを含有する活性エネルギー線硬化性コート剤組成物であって、
多官能ウレタン(メタ)アクリレート(A)が分子内に3個以下のウレタン結合を有する多官能ウレタン(メタ)アクリレートであり、
脂環式骨格を有する(メタ)アクリレート(B)の含有量が、多官能ウレタン(メタ)アクリレート(A)の総重量(100重量部)に対して5〜90重量部である活性エネルギー線硬化性コート剤組成物。 - さらに多官能(メタ)アクリレート(D)を含有する請求項1に記載の活性エネルギー線硬化性コート剤組成物。
- 多官能ウレタン(メタ)アクリレート(A)が、ヒドロキシ基含有(メタ)アクリレート(X)と、ポリイソシアネート(Y)とを反応させて得られる多官能ウレタン(メタ)アクリレートである請求項1又は2に記載の活性エネルギー線硬化性コート剤組成物。
- 多官能ウレタン(メタ)アクリレート(A)の分子量が3000以下である請求項1〜3の何れか1項に記載の活性エネルギー線硬化性コート剤組成物。
- 多官能ウレタン(メタ)アクリレート(A)として、単官能のヒドロキシ基含有(メタ)アクリレートを含有する多官能ウレタン(メタ)アクリレートと、多官能のヒドロキシ基含有(メタ)アクリレートを含有する多官能ウレタン(メタ)アクリレートとを少なくとも含有する請求項1〜4の何れか1項に記載の活性エネルギー線硬化性コート剤組成物。
- 請求項1〜5の何れか1項に記載の活性エネルギー線硬化性コート剤組成物を硬化して得られる硬化物。
- 請求項6に記載の硬化物を含む化粧板。
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