JP2016203702A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】 サイドウォール部に荷重支持体を配設した場合であっても、通常走行時における転がり抵抗や乗心地の悪化を最小限に抑制することができ、しかもランフラット走行後のリユース性を高めることを可能にした空気入りタイヤを提供する。【解決手段】 タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部1と、該トレッド部1の両側に配置された一対のサイドウォール部2と、これらサイドウォール部2のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部3とを備えた空気入りタイヤにおいて、各サイドウォール部2の内側にタイヤ周方向に沿って延在する荷重支持体11を配置し、該荷重支持体11をサイドウォール部2の内面に対して機械的係合具2を介して着脱自在に装着する。【選択図】 図1

Description

本発明は、荷重支持体によりランフラット走行を可能にした空気入りタイヤに関し、更に詳しくは、サイドウォール部に荷重支持体を配設した場合であっても、通常走行時における転がり抵抗や乗心地の悪化を最小限に抑制することができ、しかもランフラット走行後のリユース性を高めることを可能にした空気入りタイヤに関する。
従来、荷重支持体によりパンク状態での走行を可能にする空気入りタイヤとして、サイドウォール部の内側にゴム組成物からなるサイド補強層を配設したサイド補強型の空気入りタイヤ(例えば、特許文献1〜4参照)が提案されている。
しかしながら、サイドウォール部の内側にゴム組成物からなるサイド補強層を一体的に形成した場合、そのサイド補強層によりランフラット走行が可能になるものの、通常走行時における転がり抵抗や乗心地が悪化するという問題がある。特に、偏平率が大きい空気入りタイヤ、即ち、サイドウォール部のタイヤ径方向の寸法が大きい空気入りタイヤでは、サイド補強層のボリュームを大きくする必要があることから、通常走行時における転がり抵抗や乗心地の悪化が顕著になる。そのため、偏平率が大きい空気入りタイヤでは、サイド補強型のランフラットタイヤが実現されていないのが現状である。
また、上述したサイド補強型の空気入りタイヤは、ランフラット走行を通じてサイド補強層が損傷すると、ランフラット走行後に再利用することができなくなる。そのため、ランフラット走行後において、タイヤケーシング構造に何ら問題がなくトレッド部の残溝が十分に残されている場合であっても、タイヤ自体を交換する必要があり、このことは省資源の観点から好ましくない。
特開平7−304312号公報 特開2003−94912号公報 特開2007−98992号公報 特開2009−61866号公報
本発明の目的は、サイドウォール部に荷重支持体を配設した場合であっても、通常走行時における転がり抵抗や乗心地の悪化を最小限に抑制することができ、しかもランフラット走行後のリユース性を高めることを可能にした空気入りタイヤを提供することにある。
上記目的を達成するための本発明の空気入りタイヤは、タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部と、該トレッド部の両側に配置された一対のサイドウォール部と、これらサイドウォール部のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部とを備えた空気入りタイヤにおいて、
各サイドウォール部の内側にタイヤ周方向に沿って延在する荷重支持体を配置し、該荷重支持体を前記サイドウォール部の内面に対して機械的係合具を介して着脱自在に装着したことを特徴とするものである。
本発明者は、空気入りタイヤのランフラット走行について鋭意研究した結果、ランフラット走行時にはサイドウォール部の内側に配置された荷重支持体がサイドウォール部によって包み込まれた状態になるため、機械的係合具を介して荷重支持体をサイドウォール部の内面に固定した場合であっても、ランフラット走行を安定的に継続することが可能であることを知見し、本発明に至ったのである。
即ち、本発明では、各サイドウォール部の内側にタイヤ周方向に沿って延在する荷重支持体を配置し、該荷重支持体を前記サイドウォール部の内面に対して機械的係合具を介して装着したことにより、安定的なランフラット走行を可能にしながら、従来のようにサイドウォール部の内側にゴム組成物からなるサイド補強層を一体的に形成した場合に比べて、通常走行時における転がり抵抗や乗心地の悪化を最小限に抑制することができる。また、荷重支持体はサイドウォール部の内面に対して機械的係合具を介して着脱自在に装着されるので、ランフラット走行時に荷重支持体が損傷したとしても、その荷重支持体だけを交換することでタイヤ自体を再利用することができ、ランフラット走行後のリユース性を高めることができる。しかも、上述のような構成は偏平率が大きい空気入りタイヤ(例えば、偏平率65%以上)にも適用可能であり、ランフラットタイヤの製造も容易である。
本発明において、機械的係合具は一対の面ファスナーであることが好ましい。一対の面ファスナーによれば荷重支持体の着脱が容易であり、ランフラット走行において荷重支持体を安定的に保持することができる。
より具体的には、一対の面ファスナーがフック側の面ファスナーとループ側の面ファスナーとから構成され、フック側の面ファスナーをサイドウォール部の内面に加硫接着し、ループ側の面ファスナーを荷重支持体に付設することが好ましい。このような形態によれば、ランフラット走行において荷重支持体を安定的に保持することができる。
また、一対の面ファスナーの係合状態でのシアーせん断力は0.6kg/cm2以上であり、剥離強力は200g/cm以上であることが好ましい。これにより、ランフラット走行における荷重支持体の保持能力を十分に確保することができる。なお、シアーせん断力(引張せん断強さ)及び剥離強力(剥離強さ)はJIS−L3416に準拠して測定されるものである。
本発明において、荷重支持体がランフラット走行時にサイドウォール部の内面と接触する面の一部の領域に機械的係合具を配置し、それ以外の領域では機械的係合具を介さずに荷重支持体がサイドウォール部の内面と直接接触する構造とすることが好ましい。この場合、通常走行時における荷重支持体とサイドウォール部との接触面積を少なくして、通常走行時における転がり抵抗や乗心地の悪化を効果的に抑制することができる。
この場合、サイドウォール部の内面にランフラット走行時に荷重支持体の端部を係止する突起を設けることが好ましい。これにより、ランフラット走行時における荷重支持体とサイドウォール部との一体性を高めることができる。
また、荷重支持体はサイドウォール部の内面に接触する外壁面とタイヤ内腔側に面する内壁面を有し、該内壁面が平面又はタイヤ幅方向外側に向かって窪んだ曲面であることが好ましい。荷重支持体の内壁面の形状を上記のように規定することにより、ランフラット走行時において荷重支持体をタイヤ幅方向内側に押し出すように作用する力を緩和し、ランフラット走行において荷重支持体を安定的に保持することができる。
また、荷重支持体はタイヤ径方向に区分された複数の分割片を有し、これら分割片がランフラット走行時に相互に接触する構造とすることも可能である。この場合、各分割片を機械的係合具で固定することで良好な耐久性を確保することができ、しかも荷重支持体を一体物とした場合に比べて通常走行時における転がり抵抗や乗心地の悪化を抑制することができる。
荷重支持体を構成する複数の分割片の硬さは互いに異なるものとすることが可能である。複数の分割片の硬さを互いに異ならせることにより、ランフラット走行時の特性を任意に調整することができる。例えば、複数の分割片の硬さをタイヤ径方向内側に向かって徐々に小さくした場合、ランフラット走行時の耐久性を向上することができる。
荷重支持体は袋体の中に収容し、該袋体を機械的係合具によりサイドウォール部の内面に装着することが好ましい。この場合、荷重支持体とサイドウォール部との直接的な接触が最小限となるので、通常走行時における転がり抵抗や乗心地の悪化を効果的に抑制することができる。
荷重支持体はゴム又は融点若しくは熱分解温度が150℃以上の樹脂から構成されることが好ましい。このような材料は荷重支持体の構成材料として好適である。
本発明の実施形態からなる空気入りタイヤを示す子午線断面図である。 図1の空気入りタイヤにおいて荷重支持体を取り外した状態を示す子午線断 面図である。 図1の空気入りタイヤにおいて機械的係合具として使用された一対の面ファスナーを示す断面図である。 図1の空気入りタイヤを示す斜視断面図である。 タイヤ周方向に沿って断続的に配置された荷重支持体を備えた空気入りタイヤを示す斜視断面図である。 図1の空気入りタイヤのランフラット走行状態を示す子午線断面図である。 図1の空気入りタイヤの要部を示す子午線断面図である。 内壁面の形状が異なる荷重支持体を備えた空気入りタイヤの要部を示す子午線断面図である。 サイドウォール部の内面に突起を設けた空気入りタイヤの要部を示す子午線断面図である。 図9の空気入りタイヤのランフラット走行状態を示す子午線断面図である。 タイヤ径方向に分割された複数の分割片を有する荷重支持体を備えた空気入りタイヤを示す子午線断面図である。 図11の空気入りタイヤのランフラット走行状態を示す子午線断面図である。 タイヤ径方向に分割された複数の分割片を有する他の荷重支持体を備えた空気入りタイヤの要部を示す断面図である。 タイヤ径方向に分割された複数の分割片を有する更に他の荷重支持体を備えた空気入りタイヤの要部を示す断面図である。 袋体に収容された荷重支持体を備えた空気入りタイヤの要部を示す子午線断面図である。 袋体に収容された他の荷重支持体を備えた空気入りタイヤの要部を示す子午線断面図である。
以下、本発明の構成について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。図1〜図4は本発明の実施形態からなる空気入りタイヤを示すものである。図1では空気入りタイヤの補強構造を描写するが、他の図ではその補強構造の描写を省略する。
図1に示すように、本実施形態の空気入りタイヤは、タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部1と、該トレッド部1の両側に配置された一対のサイドウォール部2と、これらサイドウォール部2のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部3とを備えている。
一対のビード部3,3間には少なくとも1層のカーカス層4が装架されている。このカーカス層4はタイヤ径方向に配向する複数本のカーカスコードを含んでいる。カーカス層4は各ビード部3に配置されたビードコア5の廻りにタイヤ内側から外側に折り返されている。カーカス層4のカーカスコードとしては、有機繊維コードが好ましく使用される。
一方、トレッド部1におけるカーカス層4の外周側には複数層のベルト層6が埋設されている。これらベルト層6はタイヤ周方向に対して傾斜する複数本の補強コードを含み、かつ層間で補強コードが互いに交差するように配置されている。ベルト層6において、補強コードのタイヤ周方向に対する傾斜角度は例えば10°〜40°の範囲に設定されている。ベルト層6の補強コードとしては、スチールコードが好ましく使用される。
なお、上述したタイヤ補強構造は空気入りタイヤにおける代表的な例を示すものであるが、これに限定されるものではない。
上記空気入りタイヤにおいて、各サイドウォール部2の内側にはタイヤ周方向に沿って延在する荷重支持体11が配置されている。このような荷重支持体11は少なくとも片側のサイドウォール部2の内側に配置することが必要であるが、好ましくは両側のサイドウォール部2の内側にそれぞれ配置する。図4に示すように、荷重支持体11はタイヤ周方向に連続したものであると良い。但し、荷重支持体11をタイヤ周方向に沿って断続的に配置することも可能である(図5参照)。荷重支持体11がタイヤ周方向に連続した環状体である場合、それを楕円形に変形させることで空気入りタイヤの中に挿入することができる。一方、荷重支持体11がタイヤ周方向に沿って断続的に配置される小片である場合、空気入りタイヤの内部への挿入が容易である。
荷重支持体11はゴム又は樹脂から構成されている。荷重支持体11がゴムから構成する場合、そのJIS−A硬度は55〜90の範囲にあると良い。荷重支持体11が樹脂から構成される場合、その樹脂の融点若しくは熱分解温度が150℃以上であると良い。つまり、ランフラット走行時には荷重支持体11の温度が上昇するため、融点若しくは熱分解温度が150℃以上である樹脂を用いることにより、荷重支持体11の塑性変形を防止することができる。特に、荷重支持体11が樹脂から構成される場合、熱硬化性樹脂の発泡体を用いると良い。
荷重支持体11はサイドウォール部2の内面に対して機械的係合具12を介して着脱自在に装着されている。機械的係合具12とは、機械的な係合を可能にする一対の係合具を含む連結手段であり、例えば、一対の面ファスナーや一対のボタンを包含する。図1〜4においては、機械的係合具12として、一対の面ファスナー13A,13B(図3参照)が使用されている。フック側の面ファスナー13Aはサイドウォール部2の内面に例えば加硫接着により固着され、ループ側の面ファスナー13Bは荷重支持体11に対して例えば接着剤により固着されている。このような一対の面ファスナー13A,13Bによれば、ランフラット走行において荷重支持体11を安定的に保持することができる。
一対の面ファスナー13A,13Bの係合状態でのシアーせん断力は0.6kg/cm2以上、より好ましくは、0.7kg/cm2〜2.5kg/cm2であると良い。また、一対の面ファスナー13A,13Bの係合状態での剥離強力は200g/cm以上、より好ましくは、250g/cm〜800g/cmであると良い。これにより、ランフラット走行における荷重支持体11の保持能力を十分に確保することができる。上記シアーせん断力又は剥離強力が小さ過ぎるとランフラット走行における荷重支持体11の保持能力が低下する。このようなシアーせん断力又は剥離強力を確保するために、ループ側の面ファスナー13Bにおいては、ループ材の基材表面からの高さを0.5mm〜4.0mmの範囲に設定すると良い。
上述した空気入りタイヤでは、各サイドウォール部2の内側にタイヤ周方向に沿って延在する荷重支持体11を配置し、該荷重支持体11をサイドウォール部2の内面に対して機械的係合具12を介して装着しているので、空気入りタイヤがパンクした際には、図6に示すように、撓んだサイドウォール部2により荷重支持体11が包み込まれた状態になり、安定的なランフラット走行が可能になる。特に、タイヤ加硫時にタイヤ内面に離型剤を塗布しないで加硫を行うことにより、荷重支持体11のタイヤ内面に対する摩擦力が増大し、ランフラット走行の安定性を高めることができる。
その一方で、荷重支持体11はサイドウォール部2に対して一体的に形成したものではないので、従来のようにサイドウォール部2の内側にゴム組成物からなるサイド補強層を一体的に形成した場合に比べて、通常走行時における転がり抵抗や乗心地の悪化を最小限に抑制することができる。つまり、機械的係合具12を介して装着された荷重支持体11はサイドウォール部2の撓み特性への影響が小さいので、転がり抵抗や乗心地を実質的に悪化させることはない。
また、荷重支持体11はサイドウォール部2の内面に対して機械的係合具12を介して着脱自在に装着されるので、ランフラット走行時に荷重支持体11が損傷したとしても、その荷重支持体11だけを交換することでタイヤ自体を再利用することができる。そのため、上述のように着脱自在の荷重支持体11を備えた空気入りタイヤはランフラット走行後のリユース性に優れている。
しかも、上述のような構成は偏平率が大きい空気入りタイヤにも適用可能であり、ランフラットタイヤの製造が容易になるという利点もある。勿論、荷重条件等に応じて荷重支持体11の物性を適正化することも可能である。
図1及び図6に示すように、上記空気入りタイヤでは、荷重支持体11がランフラット走行時にサイドウォール部2の内面と接触する面の一部の領域に機械的係合具12が配置され、それ以外の領域では機械的係合具12を介さずに荷重支持体11がサイドウォール部2の内面と直接接触する構造が採用されている。より具体的には、機械的係合具12は荷重支持体11のタイヤ径方向外側の領域だけに選択的に配置されている。この場合、通常走行時における荷重支持体11とサイドウォール部2との接触面積が少なくなり、通常走行時における転がり抵抗や乗心地の悪化を効果的に抑制することができる。但し、荷重支持体11がランフラット走行時にサイドウォール部2の内面と接触する面の全域に機械的係合具12を配置した場合であっても、通常走行時における転がり抵抗や乗心地を改善することが可能である。
また、荷重支持体11はサイドウォール部2の内面に接触する外壁面11a(タイヤ幅方向外側の壁面)とタイヤ内腔側に面する内壁面11b(タイヤ径方向内側の壁面)を有しているが、その内壁面11bは平面(図7参照)又はタイヤ幅方向外側に向かって窪んだ曲面(図8参照)であると良い。図6に示すように、ランフラット走行時には荷重支持体11をタイヤ幅方向内側に向かって押し出す力Fが作用するが、荷重支持体11の内壁面11bの形状を上記のように規定することにより、ランフラット走行時において荷重支持体11をタイヤ幅方向内側に押し出すように作用する力Fを緩和し、ランフラット走行において荷重支持体11を安定的に保持することができる。特に、内壁面11bがタイヤ幅方向外側に向かって窪んだ曲面である場合、ランフラット走行時にサイドウォール部2が撓んだ際に荷重支持体11をより安定的に保持することができる。
図9及び図10はサイドウォール部の内面に突起を設けた空気入りタイヤを示すものである。図9において、サイドウォール部2の内面にはランフラット走行時に荷重支持体11の端部を係止する突起14が形成されている。このようにサイドウォール部2の内面に荷重支持体11の端部を係止する突起14を設けた場合、図10に示すように、ランフラット走行時において、荷重支持体11の端部が突起14により係止されるので、荷重支持体11とサイドウォール部2との一体性を高めることができる。その結果、ランフラット走行時の安定性を改善することができる。
図11及び図12はタイヤ径方向に分割された複数の分割片を有する荷重支持体を備えた空気入りタイヤを示すものである。図11において、荷重支持体11はタイヤ径方向に区分された複数の分割片15a,15b,15cを有し、これら分割片15a〜15cがランフラット走行時に相互に接触する構造となっている。図11において、分割片15a〜15cは完全に独立したものである。これら分割片15a〜15cの各々は機械的係合具12を介してサイドウォール部2の内面に対して着脱自在に装着されている。
図12に示すように、空気入りタイヤがパンクした際には、撓んだサイドウォール部2により分割片15a〜15cからなる荷重支持体11が包み込まれた状態になり、安定的なランフラット走行が可能になる。このような形態においては、分割片15a〜15cを機械的係合具12で固定することで良好な耐久性を確保することができ、しかも荷重支持体11を一体物とした場合に比べて通常走行時における転がり抵抗や乗心地の悪化を抑制することができる。
また、荷重支持体11を構成する複数の分割片15a〜15cの硬さは一定としても良いが、必要に応じて互いに異ならせても良い。複数の分割片15a〜15cの硬さを互いに異ならせることにより、ランフラット走行時の特性を任意に調整することができる。例えば、複数の分割片15a〜15cの硬さをタイヤ径方向内側に向かって徐々に小さくした場合、ランフラット走行時の耐久性を向上することができる。
図13及び図14はそれぞれタイヤ径方向に分割された複数の分割片を有する他の荷重支持体を備えた空気入りタイヤを示すものである。荷重支持体11を構成する分割片15a〜15cは完全に独立したものであっても良いが、図13及び図14に示すように、その一部が互に繋がった状態にあっても良い。また、図14に示すように、分割片15a〜15cは湾曲部16を介して互いに連結することが好ましい。このような湾曲部16を設けることにより、分割片15a〜15cの相互間にクラックが生じ難くなる。
図15及び図16はそれぞれ袋体に収容された荷重支持体を備えた空気入りタイヤを示すものである。図15において、荷重支持体11は袋体17の中に収容され、その袋体17が機械的係合具12によりサイドウォール部2の内面に対して着脱自在に装着されている。一方、図16においては、複数の分割片15a〜15cを有する荷重支持体11が袋体17の中に収容され、その袋体17が機械的係合具12によりサイドウォール部2の内面に対して着脱自在に装着されている。荷重支持体11はその一部(例えば、タイヤ内腔側に面する内壁面)だけが袋体17に対して固定されており、それ以外の部分は袋体17に対して自由に変位することができる状態になっている。また、袋体17は少なくとも一部がループ側の面ファスナーから構成されていて、それ自体が機械的係合具の一部をなしている。このような袋体17を用いて荷重支持体11をサイドウォール部2の内面に装着する場合、荷重支持体11とサイドウォール部2との直接的な接触が最小限となるので、通常走行時における転がり抵抗や乗心地の悪化を効果的に抑制することができる。
タイヤサイズが265/60R18である空気入りタイヤにおいて、各サイドウォール部の内側にタイヤ周方向に沿って延在する荷重支持体を配置し、その荷重支持体をサイドウォール部の内面に対して機械的係合具を介して着脱自在に装着した実施例1〜7のタイヤを製作した。機械的係合具としては、シアーせん断力が0.8kg/cm2であり、剥離強力が400g/cmである一対の面ファスナーを用いた。
比較のため、各サイドウォール部の内側にゴム組成物からなるサイド補強層を一体的に形成した従来例のタイヤを用意した。また、各サイドウォール部の内側にタイヤ周方向に沿って延在する荷重支持体を配置し、その荷重支持体をサイドウォール部の内面に対して接着剤により固着した比較例のタイヤを製作した。
これら試験タイヤについて、下記の評価方法により、乗心地、ランフラット走行距離を評価し、その結果を表1に示した。
乗心地:
各試験タイヤをリムサイズ18×8Jのホイールに組み付けて試験車両に装着し、空気圧を230kPaとし、アスファルト路面からなるテストコースを平均速度80km/hにて走行し、ドライバーによる官能評価を行った。評価結果は従来例を100とする指数にて示した。この指数値が大きいほど乗心地が優れていることを意味する。
ランフラット走行距離:
各試験タイヤをリムサイズ18×8Jのホイールに組み付けて試験車両に装着し、右側駆動輪のバルブコアを除去する一方で他のタイヤの空気圧を230kPaとし、アスファルト路面からなるテストコースを平均速度80km/hにて走行し、タイヤが故障して走行不能になるか、又はドライバーがタイヤの故障による振動を感じるまで走行を継続し、その走行距離を測定した。この走行距離が大きいほどランフラット耐久性が優れていることを意味する。
Figure 2016203702
表1から判るように、実施例1〜7のタイヤは、従来例との対比において、良好なランフラット走行性能を実現可能であると共に、通常走行時における乗心地が良好であった。一方、比較例のタイヤは、荷重支持体をサイドウォール部の内面に対して接着剤により固着しているためランフラット走行性能が不十分であり、通常走行時における乗心地も悪いものであった。
1 トレッド部
2 サイドウォール部
3 ビード部
4 カーカス層
5 ビードコア
6 ベルト層
11 荷重支持体
11a 外壁面
11b 内壁面
12 機械的係合具
13A,13B 面ファスナー
14 突起
15a,15b,15c 分割片
16 湾曲部
17 袋体

Claims (11)

  1. タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部と、該トレッド部の両側に配置された一対のサイドウォール部と、これらサイドウォール部のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部とを備えた空気入りタイヤにおいて、
    各サイドウォール部の内側にタイヤ周方向に沿って延在する荷重支持体を配置し、該荷重支持体を前記サイドウォール部の内面に対して機械的係合具を介して着脱自在に装着したことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記機械的係合具が一対の面ファスナーであることを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記一対の面ファスナーがフック側の面ファスナーとループ側の面ファスナーとから構成され、前記フック側の面ファスナーを前記サイドウォール部の内面に加硫接着し、前記ループ側の面ファスナーを前記荷重支持体に付設したことを特徴とする請求項2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記一対の面ファスナーの係合状態でのシアーせん断力が0.6kg/cm2以上であり、剥離強力が200g/cm以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記荷重支持体がランフラット走行時に前記サイドウォール部の内面と接触する面の一部の領域に前記機械的係合具を配置し、それ以外の領域では前記機械的係合具を介さずに前記荷重支持体が前記サイドウォール部の内面と直接接触する構造としたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記サイドウォール部の内面にランフラット走行時に前記荷重支持体の端部を係止する突起を設けたことを特徴とする請求項5に記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記荷重支持体は前記サイドウォール部の内面に接触する外壁面とタイヤ内腔側に面する内壁面を有し、該内壁面が平面又はタイヤ幅方向外側に向かって窪んだ曲面であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  8. 前記荷重支持体がタイヤ径方向に区分された複数の分割片を有し、これら分割片がランフラット走行時に相互に接触する構造としたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  9. 前記荷重支持体を構成する複数の分割片の硬さが互いに異なることを特徴とする請求項8に記載の空気入りタイヤ。
  10. 前記荷重支持体を袋体の中に収容し、該袋体を前記機械的係合具により前記サイドウォール部の内面に装着したことを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  11. 前記荷重支持体はゴム又は融点若しくは熱分解温度が150℃以上の樹脂から構成されることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
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