JP2016203326A - 注水式電動工具 - Google Patents

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文年 沼田
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Abstract

【課題】着脱が容易でありながら確実に取り付けることのできる集塵カバーを備えた注水式電動工具を提供する。【解決手段】注水式グラインダ1は、研磨パッドが取り付けられるスピンドル18と、スピンドル18の後部を収容するハウジング9と、研磨パッド24に対して注ぐ水を導入する配水管40と、研磨パッドを覆う集塵カバー(メインカバー52)とを備えており、メインカバー52は、1つの集塵カバー掛け孔部66と、2つの集塵カバー止め孔部68,68を有しており、ハウジング9は、集塵カバー掛け孔部66に入る突起80と、各集塵カバー止め孔部68に対応するハウジング止め孔部82を有しており、更に、溝92に硬貨を入れて回すことによりツールを用いることなく集塵カバー止め孔部68を固定可能なツールレスネジ90が設けられる。【選択図】図5

Description

本発明は、注水式グラインダや注水式サンダ等の注水式電動工具に関する。
下記特許文献1に示されるように、スピンドルの周囲に配置可能な集塵カバーが、配水管を収める配水管ハウジングに取り付けられる注水式グラインダが知られている。
集塵カバーは、次のようにして取り付けられる。即ち、集塵カバーの円孔をスピンドルの周りのハウジングに通し、円孔の周りに形成されたリブを配水管ハウジングに沿わせ、更に集塵カバー上部の突起をハウジング上部のカバー取付孔に入れつつ、集塵カバー後部の突起をハウジング前部のカバー取付孔に入れて取り付ける。
特開2013−163242号公報
特許文献1の注水式ポリッシャーでは、集塵カバーが着脱自在であり、集塵カバーを取り付けた場合には、スピンドルに装着した研磨パッドからの塵や水のユーザ側への飛散を防止することができるし、注水不要時等に集塵カバーを外した場合には、壁際等においても研磨パッドを適用できる等作業性を比較的に向上させることができる。
しかし、集塵カバーの着脱は、上部の突起を入れつつ後部の突起を入れ込むようにして行うので、二つの突起を同時に操作する必要があり、比較的に手間が掛かる。又、単に着脱を容易にしてしまうと、作業時に集塵カバーが意図せず外れる可能性が比較的に高くなってしまう。
そこで、本発明は、着脱が容易でありながら確実に取り付けることのできる集塵カバーを備えた注水式電動工具を提供することを主な目的とするものである。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、先端工具が取り付けられるスピンドルと、前記スピンドルの少なくとも一部を収容するハウジングと、前記先端工具に対して注ぐ水を導入する配水管と、前記先端工具を覆う集塵カバーとを備えており、前記集塵カバーは、少なくとも1つのカバー側突起又はカバー側突起係止部と、少なくとも1つのカバー側取り付け部を有しており、前記ハウジングは、前記カバー側突起が入るハウジング側突起係止部、又は前記カバー側突起係止部に入るハウジング側突起と、前記カバー側取り付け部に対応するハウジング側取り付け部を有しており、更に、前記ハウジング側取り付け部と挟むことで前記カバー側取り付け部を固定する固定手段が設けられており、前記固定手段は、ツールを用いることなく前記カバー側取り付け部を固定可能なツールレス固定手段であることを特徴とするものである。
本発明において、(ツールを用いることなく前記カバー側取り付け部を固定可能な)ツールレス固定手段には、ユーザが(手等で)直接着脱操作できる固定手段、ないしは主な用途が固定手段に対する着脱操作以外にある物(好適には一般に所持される物)で着脱操作できる固定手段を含む。
手で直接着脱操作できる固定手段として、例えば、蝶ネジ、各種のボタン、磁石、カラビナ、ナスカン、ベルト、ギボシ、差し込み金具、ラッチを挙げることができる。
主な用途が固定手段に対する着脱操作以外にある物で着脱操作できる固定手段として、例えば、硬貨(コイン)で回せるネジを挙げることができる。
主な用途が固定手段に対する着脱操作以外にある物は、本発明におけるツールに該当しない。
主な用途が固定手段に対する着脱操作以外にある物には、固定手段に対する着脱操作の用途が通常想定されているものが適宜含まれるし、当該用途が通常想定されていない物も適宜含まれる。
請求項2に記載の発明は、上記発明において、前記ツールレス固定手段は、前記ハウジング側取り付け部に入るネジであることを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明は、上記発明において、前記ハウジング側突起係止部又はハウジング側突起と、ハウジング側取り付け部のうち、一方が、他方に対して前記スピンドルを介して対向する位置に配置されていることを特徴とするものである。
請求項4に記載の発明は、上記発明において、前記ハウジング側突起係止部又はハウジング側突起が前記スピンドルの上方に配置されており、前記ハウジング側取り付け部が前記スピンドルの下方の左右に一対配置されていることを特徴とするものである。
請求項5に記載の発明は、上記発明において、前記スピンドルを回転させるモータと、前記モータを収容する本体とを備えており、前記配水管は、前記本体の外に配置されており、前記ハウジング側突起係止部又はハウジング側突起、及びハウジング側取り付け部のうちの少なくとも何れかは、前記配水管又は前記配水管のハウジングである配水管ハウジングに設けられていることを特徴とするものである。
請求項6に記載の発明は、上記発明において、前記集塵カバーは、弾性材により形成されていることを特徴とするものである。
本発明により、着脱が容易でありながら確実に取り付けることのできる集塵カバーを備えた注水式電動工具を提供することが可能となる。
本発明に係る注水式グラインダの集塵カバーを取り付けた状態に係る斜視図である。 図1の左側面図である。 図1の上面図である。 図1の縦中央断面図である。 図1の一部分解斜視図である。 図5の縦中央断面図である。 (a)図6のA−A線断面図,(b)図4のB−B線断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、注水式電動工具のうちの注水式研削工具の一例である注水式グラインダ1の、集塵カバー(メインカバー及びサブカバー)を取り付けた状態に係る斜視図であり、図2は、同状態に係る左側面図であり、図3は、同状態に係る上面図であり、図4は、同状態に係る縦中央断面図であり、図5は、集塵カバー及び先端工具を外した状態(サブカバー及び先端工具の図示略)に係る斜視図であり、図6は同状態に係る縦中央断面図(メインカバーの一部図示略)であり、図7(a)は図6のA−A線断面図であり、図7(b)は図4のB−B線断面図である。
注水式グラインダ1において、図2の左が前であり、図2の上が上であるが、被加工物や作業状況等に応じ、方向は相対的に変化し得る。
注水式グラインダ1は、前後方向に沿う本体2と、その下側に形成されたループハンドル4を備えている。
ループハンドル4は、本体2の後方下部から下方へ突出させたハンドル後半部6と、ハンドル後半部6の下部から本体2の前部にかけて渡された側面視L字状のハンドル前半部8を有している。
ループハンドル4は、ハンドル後半部6を後部とし、ハンドル前半部8の前辺を前部とし、その下辺を下部とした状態で、本体2下側からループ状に突出している。
本体2やループハンドル4のハウジング9は、次の通りに分かれている。
即ち、本体2とハンドル後半部6は、中間ハウジング10と、その後側の後部ハウジング11を外郭としている。尚、後部ハウジング11の後部外側には、後端部カバー12が配置されている。
中間ハウジング10の前側には、これより細径の筒状部分を有する前部ハウジング13が接続され、本体2の前部の外郭の一部となっている。
ハンドル前半部8は、左右のハンドルハウジング14,15を外郭としている。ハンドルハウジング14,15は、互いに略対称の形状を呈している半割のものとなっている。ハンドルハウジング14,15の上端部は、前部ハウジング13の前部を覆っている。
本体2の内部には、電動のモータ16が組み込まれている。モータ16の回転軸17の先端部には、歯が形成されており、その歯は、スピンドル18の後端部に固定されたギヤ部19と噛み合っている。回転軸17の歯数はギヤ部19の歯数より少ないので、回転軸17の回転は減速されてスピンドル18に伝わる。スピンドル18の後部は、ベアリング20を介して、本体2の前部内やハンドル前半部8の上部内に取り付けられている。スピンドル18の前部は、ハウジング9外に露出している。ベアリング20は、前部ハウジング13内に設置される。
モータ16は、コード21からの給電により駆動し、その給電の有無や量を切替えるスイッチ本体22がハンドル後半部6上部内に設置され、スイッチ本体22に接続されるトリガスイッチ23がハンドル後半部6の前部において露出して設けられる。
又、スピンドル18の前端部には、先端工具(例えば研磨パッド24)が取付けられ、スピンドル18の前部には、水路25が内設されている。水路25は、スピンドル18の中間に位置する放射方向の導入路26と、これに連通しこれより前側に位置する軸方向の案内路27を含む。
スピンドル18の案内路27は、散水用のピン28を固定するための穴でもあり、ピン28の内部にも、ピン水路29が設けられている。
又、スピンドル18の導入路26の周囲に接触する孔付きの周囲部材30が設けられると共に、当該孔に連通する孔32が、前部ハウジング13の下部において、ハンドルハウジング14,15に覆われた状態で設けられる。
更に、スピンドル18の周囲であって、ギヤ部19とベアリング20の間には、ロック部材33が固定されている。ロック部材33は、円筒状の部材であり、中央の孔にスピンドル18が配置されてスピンドル18に対し固定されている。ロック部材33の周囲には、周りに対して放射方向に窪み前後方向に延びるロック溝34(図7等)が、複数(3つ)、周方向において等間隔に設けられている。
本体2前部の上部であって、ロック部材33の上方には、ロックシャフト35が設けられている。ロックシャフト35は、上下方向の棒状部の上端部にボタン状部分を配置して形成されており、棒状部は前部ハウジング13上部の孔に通されている。ロックシャフト35(ボタン状部分下面)と前部ハウジング13(上面における孔の周辺部)の間には、スプリング36が設けられており、ロックシャフト35は上方に付勢されている。又、ロックシャフト35(棒状部下端縁)には、棒状部の放射方向に突出するリング部37が固定されている。リング部37は、抜け止めのため、前部ハウジング13の内面に引っ掛かる。
ロックシャフト35は、常態では(図5,図6)、図7(a)に示すように、スプリング36の付勢力により、ロック部材33から離れた位置をとっている。そして、スピンドル18停止時に、ロックシャフト35(ボタン状部分)を付勢力に抗して押すと(図1〜図4)、図7(b)に示すように、ロックシャフト35(棒状部下端部)がロック部材33のロック溝34(何れか1つ)に入り、ロックシャフト35がロック部材33に引っ掛かってスピンドル18の空転を防止する。よって、ロックシャフト35を押しながらの先端工具の着脱は、スピンドル18の空転により妨げられることなく円滑に行える。尚、ロックシャフト35が押し下げ時にロック溝34,34間に当たってロック溝34に入らなかったとしても、スピンドル18を僅かに空転させるだけでロック溝34に入れられる。各ロック溝34の縁であって、ロック部材33(スピンドル18)の回転方向で先方のもの(縁F)は、面取りされており、ロックシャフト35はスムーズにロック溝34に入る。
ロックシャフト35は、中間ハウジング10より細い前部ハウジング13の上部であって、ハンドルハウジング14,15の後方に配置されている。よって、先端工具に対し近すぎず遠すぎず丁度良い位置に配置されることとなり、本体2より細いために先端工具交換時において比較的に掴み易い前部ハウジング13を持って先端工具を交換することができ、先端工具の交換を円滑に行うことができる。又、ハンドルハウジング14,15にロックシャフト35取り付け部(孔)を設ける必要がなく、ロックシャフト35をシンプルに設けることができる。
又、前部ハウジング13の上面であってロックシャフト35の棒状部が通る孔の左右に位置する部分には、その周囲に対して上方に突出するリブ38,38が設けられる。尚、前部ハウジング13の上面であって当該孔の後方に位置する部分も、その前側の部分に対して上方に突出している。
各リブ38は、ロックシャフト35のボタン状部分の左又は右に接触あるいは近接するように配置されており、ロックシャフト35のボタン状部分の前方には配置されていない。各リブ38は、ロックシャフト35の押下の有無にかかわらず、ロックシャフト35の左又は右に接触あるいは近接しているが、押し下げていないロックシャフト35には接触あるいは近接せず、押し下げたロックシャフト35に対して接触あるいは近接するようにしても良い。
ロックシャフト35がロック部材33から作用を受けて傾斜しようとしても、リブ38,38がロックシャフト35を受け止めることで、ロックシャフト35の傾斜が防止される。即ち、ロックシャフト35の姿勢がリブ38,38により保持される。かようなロックシャフト35の姿勢の保持により、ロックシャフト35の円滑な動作を確保することができる。又、リブ38,38はロックシャフト35の前方には配置されず、上方に突出するリブ38,38が途切れているので、リブ38,38内に塵が入ったとしてもロックシャフト35の前方から排出されることとなり、塵が詰まらない。尚、ロック部材33は前後方向の軸の周りで左右方向に回転することから、ロックシャフト35は通常左右方向に傾斜し得るもの(傾斜方向を左右方向とするもの)となっており、ロックシャフト35が前後方向に傾斜する可能性は低い。リブ38,38は少なくともロックシャフト35の傾斜方向に設けられると共に、傾斜方向以外の何れかの方向において途切れているので、塵の蓄積が防止され、ロックシャフト35の円滑な動作が確保される。
加えて、ハンドル前半部8の内部には、水路25に水を供給する配水管40が配置されている。配水管40等により、先端工具に注ぐ水がスピンドル18に導入される。ハンドル前半部8の外郭であるハンドルハウジング14,15の前辺は、配水管ハウジングの役割を担う。配水管40の上端には、孔32に接続されるコネクタ42が設けられており、配水管40の下端には、流量を調節するバルブ44に対するコネクタ46が設けられている。
又、バルブ44の反対側(下側)には、水を通すホース(図示せず)の接続部48が接続されている。接続部48の下部は、ハンドル前半部8の角部下側から露出している。
そして、スピンドル18や先端工具の周囲に配置可能な集塵カバー50が、配水管40を収めるハンドル前半部8に装着されている。
集塵カバー50は、前方に向かって開く碗状の部材であって、弾性材から形成されており、その下部ないし後部に亘るメインカバー52と、前上部に亘るサブカバー54を含む。メインカバー52はエラストマ製であり、サブカバー54は透明な樹脂製である。
メインカバー52の後部は、ハンドルハウジング14,15の外面上部に対応する形状に形成されている。即ち、メインカバー52の後部の前には、上下左右に広がる円盤状部60が配置されており、円盤状部60の後面から、ハンドルハウジング14,15上部の両側面ないし上面に対応する断面逆U字状のリブ62が、後方に突出している。
又、円盤状部60の前面の下部周縁から半円筒状に前方に突出する周縁部64が設けられている。尚、周縁部64の下端部には、その上側に対して左右ないし下に突出するガード部が形成されている。
円盤状部60の中央部であって、リブ62の内方には、スピンドル18を通す孔が開けられている。又、リブ62の上部(円盤状部60の隣接部)には、カバー側突起係止部としての集塵カバー掛け孔部66が形成されている。集塵カバー掛け孔部66は、孔とその周囲部を含む。更に、リブ62の左右の下端部には、それぞれカバー側取り付け部としての集塵カバー止め孔部68が形成されている。各集塵カバー止め孔部68は、孔とその周囲部を含む。加えて、周縁部64の上面の左右には、それぞれサブカバー54用の取り付け穴69が開けられている。
サブカバー54は、メインカバー52の周縁部64に連続するような半碗状の基部70と、基部70の後面下部の左右からそれぞれ後方に突出する突出片72を有している。各突出片72には、取り付け孔が開けられている。
サブカバー54は、メインカバー52に対し、着脱自在に取り付けられている。即ち、サブカバー54の突出片72,72の取り付け孔を、対応するメインカバー52の取り付け孔69,69に重ねた状態で、それぞれにネジ74を入れることで、サブカバー54がメインカバー52に取り付けられる。サブカバー54が取り付けられた場合、メインカバー52(円盤状部60ないし周縁部64)とサブカバー54(基部70)は前方に開口した碗状となり、これらの間には、スピンドル18や先端工具の後部が通る孔が形成される。
更に、本体2の前端上部には、周囲に対して上方に突出するハウジング側突起としての突起80が設けられている。突起80は、ハンドルハウジング14,15の上端部において、半割状に設けられる。
又、ハンドルハウジング14の側面上部には、ハウジング側取り付け部としてのハウジング止め孔部82が形成されており、ハンドルハウジング15にも同様にハウジング止め孔部82が形成されている。各ハウジング止め孔部82は、孔とその周囲部を含む。
突起80は集塵カバー掛け孔部66に対応し、ハウジング止め孔部82,82は集塵カバー止め孔部68,68に対応する。
即ち、集塵カバー50の装着状態においては、メインカバー52の円盤状部60後面やリブ62内面がハンドルハウジング14,15の上前部外面に当たるところ、突起80は集塵カバー掛け孔部66内に入っていて集塵カバー掛け孔部66は突起80により係止されており、集塵カバー止め孔部68,68はハウジング止め孔部82,82に重なっている。
ハウジング止め孔部82と集塵カバー止め孔部68が重なった部分(左右)には、それぞれ、ツールレス固定手段としてのツールレスネジ90が入れられている。
集塵カバー50のメインカバー52は、サブカバー54の有無にかかわらず、突起80に入る集塵カバー掛け孔部66やリブ62により位置決めされ、ツールレスネジ90,90を集塵カバー止め孔部68,68に入れることにより確実に固定される。
各ツールレスネジ90は、ハウジング止め孔部82の孔に入ることで固定され、ツールレスネジ90,90の頭部とハンドルハウジング14,15(ハウジング止め孔部82,82の孔周囲部)でメインカバー52(集塵カバー止め孔部68,68の孔周囲部)を挟むことにより、メインカバー52を固定する。
各ツールレスネジ90の頭部には、流通する硬貨を入れられる溝92が形成されており、溝92に硬貨を入れて回すことにより、ツールレスネジ90を、ハウジング止め孔部82に入れたり、ハウジング止め孔部82から出したりすることができる。
このような注水式グラインダ1は、例えば次のように動作する。
即ち、コード21を電源に接続して、ループハンドル4のトリガスイッチ23を操作し、スイッチ本体22のスイッチをオンにすると、モータ16の回転軸17が回転してスピンドル18が回転し、これに取付けられた研磨パッド24が回転して、研磨パッド24を被加工材に当てることで研磨を施すことができる。
又、接続部48に水源からのホースを接続し、バルブ44をレバー操作により開くと、ループハンドル4内の配水管40やコネクタ42ないし前部ハウジング13下部の孔32や周囲部材30を通じて、スピンドル18の水路25に水が供給され、ピン水路29を介して研磨パッド24やその研磨面に注水される。
更に、集塵カバー50の装着によって、ユーザ側に向かおうとする塵や水を跳ね返してこれらを集塵カバー50内に集め、塵や水がユーザ側に飛散する事態を防止することができる。メインカバー52にサブカバー54を取り付けた場合には、研磨パッド24の略全周を覆うため、集塵カバー50外への塵や水の飛散を最小限に食い止めることができる。一方、サブカバー54を外した場合、集塵カバー50は半碗状で研磨パッド24の上半分を覆わないこととなり、サブカバー54装着時に比べて塵や水の飛散が少し増加するものの、塵や水のユーザ側への飛散が効率的に防止されるし、しかも集塵カバー50がコンパクトになり、研磨状態等、先端工具や被加工材の様子の視認性が向上する。
更に、集塵カバー50の着脱は、次のように行える。
集塵カバー50が外れている状態から取り付けを行う場合、研磨パッド24を外し、突起80に対して集塵カバー掛け孔部66を入れながら、リブ62をハンドルハウジング14,15の上部外面に当て、ハウジング止め孔部82,82に重なった集塵カバー止め孔部68,68に対し、硬貨を用いてツールレスネジ90,90を入れる。
又、集塵カバー50を取り付け状態から外す場合、硬貨を用いてツールレスネジ90,90を外し、集塵カバー掛け孔部66を突起80から離しつつ集塵カバー50を前方に引き出し、研磨パッド24を外したスピンドル18の周りから離す。
以上の注水式グラインダ1では、研磨パッド24が取り付けられるスピンドル18と、スピンドル18の後部を収容するハウジング9と、研磨パッド24に対して注ぐ水を導入する配水管40と、研磨パッド24を覆う集塵カバー50とを備えており、集塵カバー50は、1つの集塵カバー掛け孔部66と、2つの集塵カバー止め孔部68,68を有しており、ハウジング9は、集塵カバー掛け孔部66に入る突起80と、各集塵カバー止め孔部68に対応するハウジング止め孔部82を有しており、更に、ハウジング止め孔部82と挟むことで集塵カバー止め孔部68を固定する固定手段が設けられており、当該固定手段は、溝92に硬貨を入れて回すことによりツールを用いることなく集塵カバー止め孔部68を固定可能なツールレスネジ90とされている。よって、別途ツールを用意することなくツールレスネジ90を着脱して集塵カバー50を容易に着脱することができるし、集塵カバー50の装着時にはツールレスネジ90により確実に集塵カバー50を保持することができる。
又、突起80は、ハウジング止め孔部82に対して、スピンドル18を介して互いに対向する位置(下に対する上)に配置されている。よって、スピンドル18の回転時にも安定して集塵カバー50を保持することができる。特に、ハウジング止め孔部82が突起80の下方の左右に一対で配置されているので、安定した取り付けを確保しながら、集塵カバー50について、集塵カバー掛け孔部66を突起80に係止しながらハウジング9に載せるという、自然な取り付けを提供することができる。
更に、スピンドル18を回転させるモータ16と、モータ16を収容する本体2とを備えており、配水管40は、本体2の外に配置されており、突起80及びハウジング止め孔部82は、配水管40のハウジングであるハンドルハウジング14,15に設けられている。よって、本体2に取り付ける場合に比べ、モータ16等を避けることを要しない分集塵カバー50の取り付け部を設置し易い。又、モータ16を始めとする電気部品が収容された本体2と配水管40を分離することができ、電気部品が保護される。
加えて、集塵カバー50は、弾性材により形成されているので、適宜弾性変形をさせることにより取り付け部に対して装着し易くすることができるし、研磨時に被加工材等に当たったとしても弾性力により柔軟に対処することができる。
尚、ハンドル前半部8がループハンドル4の一部となっているため、配水管40を含むハンドル前半部8につきスイッチ23を含むハンドル後半部6と独立させることができ、電気部品のない(少ない)箇所にて送水して万一の水漏れに対処することができるし、スイッチ23等の操作やハンドル後半部6の握りを行い易くすることができるし、ハンドル前半部8を握って操作することもできて操作性が向上するし、集塵カバー50をスピンドル18に近い側であるハンドル前半部8に着脱することで一層着脱し易くすることができる。
又、配水管40を覆うハンドルハウジング14,15が設けられるため、配水管40を保護すると共に、集塵カバー50の取り付け部をより設置し易くし、又集塵カバー50を一層着脱容易にすることができる。
尚、本発明は、上記形態に限定されるものではない。例えば、上記形態は、次のようにそれぞれ独立に又は適宜重複して変更することができる。
集塵カバー掛け孔部を、左若しくは右又は双方の集塵カバー止め孔部の位置(スピンドルの下方)に配置し、集塵カバー止め孔部を、集塵カバー掛け孔部の位置(スピンドルの上方)に配置する等、集塵カバー掛け孔部や集塵カバー止め孔部(ハウジング側突起やハウジング止め孔部)の配置を適宜変更する。
ハウジング側突起に鉤を設け、集塵カバー掛け孔部に掛かるようにしたり、ハウジング側取り付け部として磁性体(磁石)を設置すると共に、ツールレスネジ固定手段として磁石(磁性体)を用い、カバー側取り付け部を磁性体と磁石で挟まれる部分として、磁石(磁性体)により集塵カバーを固定するようにしたりする等、カバー側突起係止部とハウジング側突起の係止態様や、ツールレス固定手段及びハウジング側取り付け部並びにカバー側取り付け部の取り付け態様を適宜変更する。
あるいは、集塵カバー掛け孔部(カバー側突起係止部)に代えて集塵カバー突起(カバー側突起)を設けると共に、突起(ハウジング側突起)に代えてハウジング掛け孔(ハウジング側突起係止部)を設けて、集塵カバーをハウジングに掛けるようにしても良い。又、カバー側突起係止部とカバー側突起(及びハウジング側突起とハウジング側突起係止部)を共に設けても良い。
ハンドルハウジングを設けず配水管を露出させ、あるいはループハンドルの前辺・下辺・後辺のそれぞれについて別のハウジングとしたり、あるいは共通のハウジングとしたり、中間ハウジングと後部ハウジングや後部ハウジングと後端部カバーを共通化したり、これらを半割のものとしたり、後端部カバーを省略したり、ハウジング側突起を半割とせず一体に形成したりする等、ハウジングの構成を適宜変更する。
ループハンドルの形態につき、オーバル状としたり、曲線を含んで構成したものとしたりする。
集塵カバーの形態につき、サブカバーを直接ハウジングに取り付けるものとしたり、サブカバーをツールレス固定手段により取り付けるものとしたり、サブカバーを設けないものとしたり、全体で一体の碗状としたり、各種リブや突出片を省略しあるいは増減したりする等、適宜変更する。
又、本発明を、電池駆動のものや、注水式サンダ等、他の種類の注水式研削工具や注水式電動工具に適用する。
1・・注水式グラインダ(注水式電動工具)、2・・本体、9・・ハウジング、14,15・・ハンドルハウジング(配水管ハウジング)、16・・モータ、18・・スピンドル、27・・研磨パッド(先端工具)、40・・配水管、50・・集塵カバー、52・・メインカバー(集塵カバー)、66・・集塵カバー掛け孔部(カバー側突起係止部)、68・・集塵カバー止め孔部(カバー側取り付け部)、80・・突起(ハウジング側突起)、82・・ハウジング止め孔部(ハウジング側取り付け部)90・・ツールレスネジ(固定手段,ツールレス固定手段)。

Claims (6)

  1. 先端工具が取り付けられるスピンドルと、
    前記スピンドルの少なくとも一部を収容するハウジングと、
    前記先端工具に対して注ぐ水を導入する配水管と、
    前記先端工具を覆う集塵カバーと
    を備えており、
    前記集塵カバーは、
    少なくとも1つのカバー側突起又はカバー側突起係止部と、
    少なくとも1つのカバー側取り付け部
    を有しており、
    前記ハウジングは、
    前記カバー側突起が入るハウジング側突起係止部、又は前記カバー側突起係止部に入るハウジング側突起と、
    前記カバー側取り付け部に対応するハウジング側取り付け部
    を有しており、
    更に、前記ハウジング側取り付け部と挟むことで前記カバー側取り付け部を固定する固定手段が設けられており、
    前記固定手段は、ツールを用いることなく前記カバー側取り付け部を固定可能なツールレス固定手段である
    ことを特徴とする注水式電動工具。
  2. 前記ツールレス固定手段は、前記ハウジング側取り付け部に入るネジである
    ことを特徴とする請求項1に記載の注水式電動工具。
  3. 前記ハウジング側突起係止部又はハウジング側突起と、ハウジング側取り付け部のうち、一方が、他方に対して前記スピンドルを介して対向する位置に配置されている
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の注水式電動工具。
  4. 前記ハウジング側突起係止部又はハウジング側突起が前記スピンドルの上方に配置されており、前記ハウジング側取り付け部が前記スピンドルの下方の左右に一対配置されている
    ことを特徴とする請求項3に記載の注水式電動工具。
  5. 前記スピンドルを回転させるモータと、
    前記モータを収容する本体と
    を備えており、
    前記配水管は、前記本体の外に配置されており、
    前記ハウジング側突起係止部又はハウジング側突起、及びハウジング側取り付け部のうちの少なくとも何れかは、前記配水管又は前記配水管のハウジングである配水管ハウジングに設けられている
    ことを特徴とする請求項1ないしは請求項4の何れかに記載の注水式電動工具。
  6. 前記集塵カバーは、弾性材により形成されている
    ことを特徴とする請求項1ないしは請求項5の何れかに記載の注水式電動工具。
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