JP2016200958A - 紙幣取引装置、動力伝達機構 - Google Patents

紙幣取引装置、動力伝達機構 Download PDF

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Abstract

【課題】
駆動に用いられる部品の点数を少なくすることにより、簡素且つ小型化を図り、高い動作信頼性を得ることができる紙幣取引装置、動力伝達機構を提供する。
【解決手段】
紙幣取引装置において、回転軸と、回転軸に取り付けられ回転軸の軸方向に移動可能な駆動部材と、駆動部材と連結することで駆動力の伝達が可能となる従動部材とを有し、駆動部材と従動部材は同一軸上に配置され、且つ、駆動部材の軸方向の両側に従動部材を備える。更に、駆動部材は回転軸に対して、傾斜する方向に設けられた長穴と、長穴に貫通するように回転軸に固定されたピンとを備え、ピンが長穴により、駆動部材を回転軸の軸方向へ移動させる。
【選択図】図5(a)

Description

本発明は、紙幣取引装置、動力伝達機構に関する。
紙幣取引装置は、それぞれの目的に合わせた複数の機構要素で構成される。例えば、紙幣入金をするための機構要素、紙幣を収納するための機構要素、出金をするための機構要素等である。また、各機構要素を動作させるために複数の駆動源がある。これら駆動源は一般的に各機構要素に備えられている。
その中で、駆動に用いられる部品の点数を減らし装置を簡素化するため、一つの駆動源で二つの受動対象を動作する装置がある。
特許文献1は、紙幣挿入口に挿入された紙幣を搬送路を介して所定位置まで搬送する搬送機構と、搬送路を通過する紙幣を識別する識別部と、搬送機構によって前記所定位置まで搬送された紙幣を紙幣収納部に収納する紙幣収納機構とを備えた紙幣識別装置において、紙幣搬送機構及び紙幣収納機構をそれぞれ共通の駆動モータによって駆動する駆動機構と、駆動機構の動力伝達経路を搬送機構及び紙幣収納機構の何れか一方に切換える切換機構と、搬送機構を動作させる搬送機構側の入力ギヤと、紙幣収納機構を動作させる紙幣収納機構側の入力ギヤと、駆動機構の駆動モータによって回転する出力ギヤとを備えている。
また、切換機構を、駆動機構の出力ギヤによって回転する駆動ギヤと、駆動ギヤを軸方向に移動自在に支持する支軸と、駆動ギヤを軸方向に移動させる駆動源とから構成し、駆動ギヤを軸方向一方に移動させると、駆動ギヤが搬送機構側の入力ギヤに噛み合い、駆動ギヤを軸方向他方に移動させると、駆動ギヤが紙幣収納機構側の入力ギヤに噛み合うような構成特徴を持つというものである。
特開2010−224804号公報
特許文献1に記載された紙幣識別装置は、図13に示すように、駆動源の部品点数を減らすため、駆動ギヤ110の移動によって動力伝達経路を切換える切換構造を通して、搬送機構及び紙幣収納機構をそれぞれ共通の駆動モータによって駆動できる構成である。しかし、切換構造を構成する移動自由の駆動ギヤ110と、二つの搬送機構側の従動ギヤ111、112は、それぞれ3つの異なる軸110S、111S、112Sに設けられている。また、駆動ギヤ110を軸方向に移動させる駆動源としてソレノイド113を利用することによって、駆動部材114を駆動ギヤ110に係合する構成である。このような構成であると、装置が大型もしくは複雑化するという課題がある。
そこで、本発明では、上述した課題を解決する一例として、駆動に用いられる部品の点数を少なくすることにより、簡素且つ小型化を図り、高い動作信頼性を得ることができる紙幣取引装置、動力伝達機構を提供することを目的とする。
上記課題を解決し、目的を達成するために、本発明では、紙幣取引装置において、回転軸と、前記回転軸に取り付けられ前記回転軸の軸方向に移動可能な駆動部材と、前記駆動部材と連結することで駆動力の伝達が可能となる従動部材とを有し、前記駆動部材と前記従動部材は同一軸上に配置され、且つ、前記駆動部材の前記軸方向の両側に前記従動部材を備える。
更に、前記駆動部材は前記回転軸に対して、傾斜する方向に設けられた長穴と、長穴に貫通するように回転軸に固定されたピンとを備え、前記ピンが前記長穴により、前記駆動部材を前記回転軸の軸方向へ移動させることを特徴とする。
また、本発明は、上記紙幣取引装置で用いられる動力伝達機構としても把握される。
本発明によれば、動力を伝達するための駆動部材及び従動部材が同一軸上に取付けられており、且つ、駆動部材の両側に従動部材を備えるため、駆動部材により一方の従動部材へ動力を伝達する際に、他方の従動部材とは接触しない。したがって、駆動部材がその両側の従動部材と同時に噛み合うことが無く、同時に両側の従動部材へ動力伝達されることが無いため、確実な動力伝達の切換が可能となり高信頼である。
また、駆動部材が取付けられている軸の回転によって動作するため、動力伝達の切換えのための動力源が必要ないため、部品点数が少なく小型且つ簡素な紙幣取引装置を実現できる。
現金自動取引装置の外観斜視図及び機能ブロック図である。 現金自動取引装置の機能ブロック図である。 紙幣取引装置の構成を示す側面図及び機能ブロック図である。 紙幣取引装置の構成を示すブロック図である。 紙幣取引装置の入金計数動作経路を示す側面図である。 紙幣取引装置のリジェクト紙幣返却動作経路を示す側面図である。 駆動部材の動作と従動部材との接続状態の説明図である。 駆動部材の動作と従動部材との接続状態の説明図である。 駆動部材の動作と従動部材との接続状態の説明図である。 駆動部材の動作と従動部材との接続状態の説明図である。 駆動部材の動作と従動部材との接続状態の説明図である。 駆動部材の動作と従動部材との接続状態の説明図である。 駆動部材の動作と従動部材との接続状態の説明図である。 駆動部材の動作と従動部材との接続状態の説明図である。 実施例1の第二の一時保管庫の構成を示す側面図である。 実施例1の第二の一時保管庫の構成を示す正面図である。 実施例1の第二の一時保管庫のリールにテープを巻き取る際の駆動系の説明図である。 実施例1の第二の一時保管庫のリールにテープを巻き取る際の駆動系の説明図である。 実施例1の第二の一時保管庫のホイールにテープと紙幣とを巻き取る際の駆動の説明図である。 実施例1の第二の一時保管庫のホイールにテープと紙幣とを巻き取る際の駆動の説明図である。 実施例2の構成を示す説明図である。 実施例3の構成を示す説明図である。 従来の動力伝達経路の切換構造を示す概略図である。
以下、本発明にかかる紙幣取引装置、動力伝達機構の実施の形態について図面を用いて説明する。
図1(a)は、本発明にかかる紙幣取引装置、動力伝達機構を適用した現金自動取引装置(ATM: Automated Teller Machine)の外観を示す斜視図である。図1(a)に示す現金自動取引装置1は、利用者から入金(投入)された紙幣を内部に保管するとともに、内部に保管されている紙幣を利用者へ出金(放出)するもので、紙幣取引装置101と、カード・明細票処理機構102と、顧客操作部103と、金庫筐体104とを備えている。
紙幣取引装置101は、利用者による紙幣の投入及び利用者に対する紙幣の放出を行う紙幣スロット101aを介して、紙幣の入金処理、出金処理、識別処理などを実行する。また、紙幣取引装置101の下部には紙幣が保管される紙幣収納庫が設けられており、紙幣収納庫は金庫筐体104で囲まれている。紙幣取引装置101の詳細な構成については、後述する。
カード・明細票処理機構102は、現金自動取引装置1の上部右側に設けられており、カード挿入口・明細票発券口102aを介して、取引時に使用される利用者のキャッシュカードなどの挿入及び排出や、取引明細が印字された明細票の排出を実行する。また、カードに付加された磁気ストライプの情報の読取・磁気ストライプへの情報の書込、取引明細の印字を実行する。
顧客操作部103は、現金自動取引装置1の上部左側に設けられており、LCD(Liquid Crystal Display)などの表示部とボタン式の操作部とから構成されており、現金自動取引装置1の利用者に対して、取引内容の選択画面や各種取引の実行画面等を表示し、利用者の選択を受け付ける。なお、図1(a)では、顧客操作部103は、表示部の周辺に操作部を設けた構成としているが、例えば、操作部をタッチパネルとし、タッチパネルとLCDとを重ね合わせた構成としても良い。
なお、図1(a)に示されていないが、取引時に使用される通帳の挿入及び排出を実行し、挿入された通帳への印字を実行し、通帳に貼付された磁気ストライプの情報の読取や、磁気ストライプへの情報の書込を実行する通帳処理装置や、硬貨の入金処理、出金処理、識別処理などを実行する硬貨処理装置を備えていても良い。
図1(b)は、現金自動取引装置1の機能ブロック図である。現金自動取引装置1は、紙幣取引装置101と、カード・明細票処理機構102と、顧客操作部103と、外部記憶装置105とを備えている。これらの装置及び機構は、バス106を介して本体制御部107と接続されており、本体制御部107の制御の下に必要な動作を行う。また、上記各機構及び構成部分は、電源部108より電力を供給される。
図2(a)は、紙幣取引装置101の構成を示す側面図である。図2(a)に示す紙幣取引装置101には、その上部左側に入出金口10が配置される。当該入出金口10では、外部から投入された紙幣を受理する「入金」と、外部に放出する紙幣が収納される「出金」が同じ場所で実施される。
紙幣取引装置101の中央部には、搬送された紙幣の識別情報を取得する識別部30が配置される。ここで、紙幣の識別情報とは、例えば、紙幣の金種情報、真偽情報(真性の紙幣であるか、偽造の紙幣であるか、偽造と疑わしい紙幣であるか、又は紙幣として認識できないか等)、紙幣の状態情報(破れがあるか、しわがあるか等)を含む情報である。なお、取得した紙幣情報により、取扱紙幣は「正紙幣」、「リジェクト紙幣」及び「偽造紙幣」を分類する。ここで、「正紙幣」は、紙幣取引装置101の内部に収納及び出金処理に適切できる紙幣のことである。「リジェクト紙幣」とは、例えば折れや破れ等により紙幣取引装置101の内部に収納することは可能であるが、他の利用者への出金に適さないと判断された紙幣のことである。
また、識別部30は、上記識別情報とは異なる、各々の紙幣の固有情報(例:紙幣に印刷された記番号等)を読み取ることにより、同一の金種、真偽若しくは状態の紙幣が複数であっても、別個の紙幣として認識することが可能である。
紙幣取引装置101の中部左上側には、入金された紙幣内の正紙幣を取引成立までの間、一時的に保管する第一の一時保管庫40が配置される。
紙幣取引装置101の中部左下側には、入金された紙幣内のリジェクト紙幣を正紙幣の取引成立までの間、一時的に保管する第二の一時保管庫50が配置される。
紙幣取引装置101の中部右上側には、正紙幣を取引成立した後、偽造紙幣と、入出金口10に出金され、利用者は取り忘れた正紙幣を保管する保管庫60が配置される。保管庫60は、入金された偽造紙幣を保管する上段部と、出金された取り忘れ正紙幣を保管する下段部と、上段部と下段部との仕切板とを備える。
紙幣取引装置101の下部には、その左側から2番目の紙幣の収納のみを行う非還流ボックス74と、左側から1,3,4,5番目の紙幣の収納及び放出を行う還流ボックス70,71,72,73とが配置される。これらの非還流ボックス74と還流ボックス70,71,72,73とを合わせて、紙幣収納庫と称する。
非還流ボックス74は、入金処理時及び出金処理時に発生したリジェクト紙幣等を収納する収納庫である。
ここで非還流ボックス74は,例えばその収納空間が二段構成になっており、二種類に区分された紙幣を収納する二段入金庫であっても良い。
還流ボックス70,71,72,73は、入金された紙幣内の正紙幣であって出金に適した正紙幣を収納する収納庫である。還流ボックス70,71,72,73には、入金処理時に金種別に紙葉類が収納され、出金処理時に指定された枚数の紙葉類が放出される。
なお、ソフトウェアによる設定や、ディップスイッチ(図示せず)の設定等により、非還流ボックス74、還流ボックス70,71,72,73の設定を変更することは可能であり、例えば、非還流ボックス74を還流ボックスとしたり、還流ボックス70,71,72,73を非還流ボックスとして運用しても良い。
また、非還流ボックス74、還流ボックス70,71,72,73は、同一の外形であり、それぞれのボックスにおける紙幣の出入口(または入口)は共通の位置に設けられている。そのため、ソフトウェアによる設定や、ディップスイッチ(図示せず)の設定等を用いなくても、それぞれのボックスの位置を相互に交換することも可能である。
また、還流ボックス70,71,72,73に収納する紙幣の金種も、ソフトウェアによる設定や、ディップスイッチの設定等により可能であり、複数の還流ボックスに同一金種の紙幣を収納しても良い。
上記入出金口10と、識別部30と、第一の一時保管庫40と、第二の一時保管庫50と、偽造・取り忘れ紙幣を収納する保管庫60と、非還流ボックス74と、還流ボックス70,71,72,73とは、紙幣を搬送する搬送路20,21,22,23,24,25により接続される。これらの搬送路20,21,22,23,24,25は、図示しない駆動源により駆動される。なお、各搬送路の駆動源を別個の駆動源としたり、複数の搬送路を纏めて一つの駆動源により駆動しても良い。また、各搬送路の分岐点には、図示せぬゲートが設けられている。
搬送路20は, 入出金口10と金庫104内部を繋ぐ搬送路である。搬送路21は識別部30と搬送路20との間で紙幣を搬送する搬送路である。搬送路22は紙幣を偽造・取り忘れ紙幣保管庫60へ搬送する搬送路である。搬送路23は、識別部30と第一の一時保管庫40との間で紙幣を搬送する搬送路である。搬送路24は第二の一時保管庫50と繋がり、リジェクト紙幣を第二の一時保管庫50へ(もしくはリジェックト紙幣を第二の一時保管庫50から)搬送する搬送路である。搬送路20〜24の搬送方向は、図示せぬゲートによって切り替えられる。搬送路25、25aは図示せぬゲートと、非還流ボックス74、還流ボックス70、71、72、73との間で紙幣を搬送する搬送路である。非還流ボックス74、還流ボックス70、71、72、73への紙幣の収納と、還流ボックス70、71、72、73からの紙幣の繰出しとは、図示せぬゲートによって切り替えられる。
搬送路20、21、23、24、25は、紙幣を双方向に搬送する搬送路である。一方、搬送路22、25aは、紙幣を一方向に搬送する一方向搬送路である。紙幣の搬送方向は非還流ボックス74へ収納するという方向である。
なお、一方向搬送路は、構造上一方向にしか紙幣を搬送できない搬送路としても、構造上は双方向に搬送可能であるが、一方向にしか紙幣を搬送しない設定とした搬送でも良い。また、後者の場合、搬送路22、25aを双方向搬送路にしても良い。
各搬送路上には、紙幣の存在を検出するための搬送路センサ(図示せず)を備えている。搬送路センサは、例えば、赤外光発光部と、搬送路を挟んで赤外光発光部に対向する位置に設けられた赤外光受光部とから構成され、赤外光受光部のダーク/ライトを検出することにより、紙幣の存在を検出する。
図2(b)は、紙幣取引装置101の構成を示すブロック図である。紙幣取引装置101は、入出金口10と、識別部30と、第一の一時保管庫40と、第二の一時保管庫50と、偽造・取り忘れ紙幣保管庫60と、非還流ボックス74と、還流ボックス70,71,72,73と、搬送路20〜25、25aと、ゲート(図示せず)と、記憶部(図示せず)と、を備えている。これらの各機構及び構成部分は、制御部109と接続されており、制御部109の制御の下に必要な動作を行う。すなわち、制御部109は、本体制御部107からの指令を現金自動取扱装置1のバス106を介して受信し、当該指令に基づき各機構及び構成部分を制御する。
記憶部(図示せず)は、例えば、RAM(Random Access Memory)等であり、識別部30により判別された紙葉類の識別情報(金種情報、真偽情報、状態情報)や、各々の紙葉類に固有の情報(例:紙葉類に印刷された記番号等)を格納する。
続いて、紙幣の入金動作について説明する。紙幣の入出金動作は、利用者により投入された紙幣を紙幣入出金機に入金する動作(入金動作)と、紙幣入出金機に収納された紙幣を利用者に対して出金する動作(出金動作)とに分けられる。また、入金動作は、利用者により投入された紙幣を計数する動作(入金計数動作)と、計数された紙幣内のリジェクト紙幣を識別部30により識別した後に、利用者へ返却する動作(リジェクト返却動作)と、計数された紙幣を非還流ボックス74、還流ボックス70,71,72,73に収納する動作(入金収納動作)とに分けられる。
入金計数動作における詳細な処理を、図3を用いて説明する。図3は、幣取扱装置101は入金計数動作を行う径路を示す側面図である。紙幣取引装置101は、紙幣スロット101aを介して入出金口10に投入された紙幣を、一枚ずつ分離する。その後、分離した紙幣を、紙幣搬送路20,21を経由させ、識別部30で紙幣の識別情報及び固有情報を取得する。紙幣として認識できた場合(正紙幣)は、紙幣搬送路23を経由させ、正紙幣を第一の一時保管庫40に一時的に収納する。紙幣として認識できたが、傾き異常や紙幣同士の間隔異常となった場合(リジェクト紙幣)は、紙幣搬送路24を経由させ、第二の一時保管庫50に一時的に収納する。
リジェクト返却動作における詳細な処理を、図4を用いて説明する。図4は、紙幣取扱装置101におけるリジェクト返却動作を行う径路を示す側面図である。第二の一時保管庫50に一時保管している紙幣(リジェクト紙幣)は、紙幣搬送路25を経由し、識別部30へ搬送され、識別部30で紙幣の識別情報及び固有情報を再取得する。正紙幣として再認識できた紙幣は、紙幣搬送路23を経由し、第一の一時保管庫40に収納される。正紙幣として認識されなかった紙幣は紙幣搬送路20を経由し、入出金口10に搬送され、利用者に返却する。入出金口10に紙幣を返却した場合は、顧客操作部103に、利用者に紙幣を再投入する旨を指示する画面が表示される。
次に、本実施の形態における紙幣取引装置に備えられる、一部の動力伝達機構に関して、その構成と動作について説明する。
図5(a)、5(b)、5(c)、5(d)、は、駆動部材の動作と従動部材との接続状態を示した説明図である。
本実施の形態における動力伝達機構は、駆動部材500と駆動部材の左側にある左側従動部材503aと駆動部材の右側にある右側従動部材505aと軸503Sとを有する。ここで、左側従動部材503aと右側従動部材505aとの距離をL1、駆動部材500の長さをL2とすると、L1<L2という関係となっている。
駆動部材500は軸503Sに対して、回転且つ移動が自在であり、駆動部材500には斜面を有する左接触部500l、及び右接触部500rが存在する。また、駆動部材500には軸503Sに対して傾斜する方向に長穴515が設けられ、軸503Sには当該長穴515を貫通するように、軸503Sに固定されたピン518pが設けられている。また、駆動部材500には、その回転方向に抵抗力を付与する抵抗部材であるコイルばね516が取り付けられている。また、当該コイルばね516は移動しないように固定されており、駆動部材500に巻き付けられている。ここで、コイルばね516は駆動部材500には固定されておらず、表面を滑るような構成となっている。すなわち、コイルばね516は、駆動部材500が軸503Sの回転とともに連れ回らず、かつ駆動部材500が軸503S方向に移動可能な程度の巻きつけ力により駆動部材500に巻きつけられ、その回転方向に抵抗力を付与している。
このコイルばね516によって、駆動部材500は回転方向に抵抗力を受けるため、駆動部材500の長穴515と、軸503Sに固定されたピン518との間には十分な接触力が発生する。
また、左側従動部材503aと右側従動部材505aはベアリング503cと505bを通して、軸503Sに対して回転自在な状態で取り付けられている。そして左側従動部材503aと右側従動部材505aには斜面を有する爪部5051、爪部5031が存在する。
なお、駆動部材と従動部材との接触面は両方とも斜面ではなくても良い。例えば、駆動部材の左右接触部だけに斜面を設けても良い。または、従動部材の爪部だけに斜面を設けても良い。
次に、駆動部材の動作と従動部材との接続状態について説明する。軸503Sが矢印Aの方向に回転すると、駆動部材500は、コイルばね516から弾性抵抗力を受けるため、軸503Sに固定されたピン518pと軸503Sの回転により連れ回らない駆動部材500に設けられた長穴515との間に接触力Fが発生し、軸503Sの動力が駆動部材500へ伝達される。更に、軸503Sの回転に伴って、駆動部材500の右接触部500rはその接触している右側従動部材の爪部5051の斜面から接触力Fを受けて、駆動部材500は押し出される。上述の軸方向の接触力F、Fによって、駆動部材500が確実に左側従動部材503a側(矢印Dの方向)に移動することが可能となっている(図5(b))。そして、駆動部材500の左接触部500lが左側従動部材503aに接触し結合し(図5(c))、駆動部材500を通して、軸503Sの動力が左側従動部材503aに伝えられる。この時、駆動部材500は、他方の右側従動部材505aとは反対側に移動し、駆動部材500と右側従動部材505aは接触しないので、右側従動部材505aには回転トルクは伝わらない(図5(d))。
なお、上述の通り、左側従動部材503aと右側従動部材505aとの距離をL1、駆動部材500の長さをL2とすると、L1<L2という関係となっている。この関係であると、例えば、コイルばね516と駆動部材500の接触が不十分となり、駆動部材500が軸503Sの回転に連れ回り始める程度の接触力F1となっても、駆動部材500の右接触部500rと右側従動部材の爪部5051の斜面との接触力Fのみで、駆動部材500が左側従動部材503aと結合することが可能となる。
以上説明したとおり、本実施の形態における動力伝達機構においては、同一軸上に駆動部材及び従動部材が取付けられている。そのため、駆動部材は一方の従動部材へ移動し接触した時、他方の従動部材とは反対側に移動するため接触せず、駆動部材がその両側の従動部材と同時に噛み合うことが無いため、同時に動力伝達されることが無く、確実な動力伝達の切換が可能となり、高信頼である。
また、駆動部材が取付けられている軸の回転によって動作するため、駆動のための動力源が必要なく、部品点数が少なく小型且つ簡素となる。
続いて、図6(a)、6(b)、6(c)、6(d)、は、上動作とは逆方向の、駆動部材の動作と従動部材との接続状態を示した説明図である。軸503Sが矢印Bの方向に回転すると、駆動部材500は、コイルばね516から弾性抵抗力を受けるため、軸503Sに固定されたピン518pと軸503Sの回転により連れ回らない駆動部材500に設けられた長穴515との間に接触力Fが発生し、軸503Sの動力が駆動部材500へ伝達される。更に、軸503Sの回転に伴って、駆動部材500の左接触部500lはその接触している左側従動部材の爪部5031の斜面から接触力Fを受けて、駆動部材500は押し出される。上述の軸方向の接触力F、Fによって、駆動部材500が確実に右側従動部材505a側(矢印Dの方向)に移動することが可能となっている(図6(b))。そして、駆動部材500の右接触部500rが右側従動部材505aに接触し結合し(図6(c))、駆動部材500を通して、軸503Sの動力が右側従動部材505aに伝えられる。この時、駆動部材500は、他方の左側従動部材503aとは反対側に移動し、駆動部材500と左側従動部材503aは接触しないので、左側従動部材503aには回転トルクは伝わらない(図6(d))。
以上説明したとおり、本実施の形態における動力伝達機構においては、同一軸上に駆動部材及び従動部材が取付けられている。そのため、駆動部材は一方の従動部材へ移動し接触した時、他方の従動部材とは反対側に移動するため接触せず、駆動部材がその両側の従動部材と同時に噛み合うことが無いため、同時に動力伝達されることが無く、確実な動力伝達の切換が可能となり、高信頼である。
また、駆動部材が取付けられている軸の回転によって動作するため、駆動のための動力源が必要なく、部品点数が少なく小型且つ簡素となる。
実施例1は上述の動力伝達機構を、紙幣を収納し放出する紙幣収納庫である第二の一時保管庫50に適用した場合である。以下、実施例1の第二の一時保管庫50の詳細な構造について、図7〜図8を用いて説明する。
図7は、第二の一時保管庫50の構成を示す側面図である。第二の一時保管庫50は、テープ501と、テープ501と紙幣を剥離するためのスクレーパ510と、テープの配置や張力を調整するために配置されるアイドラ504と、テープ501の上に紙幣Pを乗せた状態で巻き取るホイール502と、ホイール502が取付けられている軸502Sと、テープ501を巻き取るリール503と、リール503の軸503Sと、紙幣Pを搬送するローラ511と、紙幣Pを搬送する面である可動ガイド506と、テープ501及び紙幣Pをホイール502に案内するガイドローラ509とが設けられている。
搬送路24を経由して第二の一時保管庫50に誘導された紙幣は、その短手方向を搬送方向として第二の一時保管庫50の内部に搬送される。第二の一時保管庫50は、1枚の長尺なテープ501を備えており、テープの両端にホイール502とリール503とが設けられている。なお、ホイール502とリール503は、駆動モータ508によって回転駆動力が付与される。
第二の一時保管庫50に紙幣が収納されるときには、紙幣は搬送路24からローラ511の間を通過して可動ガイド506上へ搬送され、ホイール502とガイドローラ509とによって波形に変形付与され、テープ501上へ搬送される。そして、ホイール502を回転させることで、テープ501で紙幣を搬送し、紙幣はテープ501と共にホイール502に巻きつけられる。
これに対して、第二の一時保管庫50から紙幣が放出されるときには、リール503はテープ501を巻き取り、テープ501と共にホイール502に巻き付いていた紙幣が、ホイール502から放出される。このとき、テープ501と挟まれた紙幣は、ホイール502とガイドローラ509とによって波形に変形付与され、第二の一時保管庫50から放出されて搬送路24に搬送される。
ここで、ホイール502には、スクレーパ510が所定の圧力で接触している。紙幣はホイール502に巻かれており、ホイール502の外周に沿って放出される。このような場合において、ローラ511がホイール502から放出された紙幣を受け取れない場合、紙幣の搬送ジャムの原因となる。このような紙幣の搬送ジャムを防止するために、スクレーパ510は、ホイール502の外周に沿って放出される紙幣をホイール502の外周から剥離し、ローラ511の方向へ案内する。その後、紙幣はローラ511によってテープ501と分離され、搬送路24へ受け渡される。テープ501は、アイドラ504を通過しリール503に巻き取られる。
図8は、実施例1の第二の一時保管庫50の構成を示す正面図である。軸502S、503Sは、側板513a、513bに対して回転自在に支持されている。ホイール502及びリール503には、それぞれトルクリミッタ517、514が取付けられており、トルクリミッタ517はホイール502と、トルクリミッタ514はギヤ503b、507を介して、リール503と連結されている。
軸503Sには、ギヤ512、503b、505と、リール503と、駆動部材500と、その両側に、左側従動部材503aおよび右側従動部材505aとが取り付けられている。ギヤ512は、軸503Sに対して固定された状態で、軸503Sに直接取り付けられており、モータ508のギヤ520から駆動力を伝達される。一方、ギヤ503b、505と、リール503と、左側従動部材503a、及び右側従動部材505aは、ベアリング503c、505bを通して、軸503Sに対して回転自在な状態で取り付けられている。また駆動部材500は、軸503Sに対して回転自在、且つ軸方向(図8の左右方向)に移動可能な状態で取り付けられている。そして、駆動部材500が左側従動部材503aまたは右側従動部材505aに接触することにより、当該左側従動部材503aまたは右側従動部材505aに駆動力が伝達される。
軸502Sには、ホイール502と、ギヤ519とが、それぞれ軸502Sに対して固定された状態で取り付けられている。
次に、第二の一時保管庫50の動作に関して説明する。
図9(a)、9(b)は、第二の一時保管庫50のリール503にテープ501を巻き取るときの駆動系の説明図である。ここで、駆動部材500、左側従動部材503a、右側従動部材505aを含む動力伝達機構の動作については前述の通りである。モータ508が回転することにより、モータ508のギヤ520及びギヤ512を介して軸503Sにモータ508の駆動力が伝達され、軸503Sは矢印Aの方向に回転する。上述の通り、軸503Sが矢印Aの方向に回転すると、駆動部材500は、コイルばね516から弾性抵抗力を受けるため、ピン518pと長穴515の間に接触力が発生し、軸503Sの動力が駆動部材500へ伝達され、駆動部材500は左側従動部材503a側に移動する。
ピン518pが長穴515の端に移動したとき、駆動部材500の左接触部500lは左側従動部材503aに接触し結合しているため、駆動部材500の回転トルクは左側従動部材503aに伝達される。この時、駆動部材500は、他方の右側従動部材505aとは反対側に移動し、駆動部材500と右側従動部材505aは接触しないので、右側従動部材505aには回転トルクは伝わらない。
以上の動作により、左側従動部材503aの回転トルクが、リール503に伝達され、リール503がテープ501を巻き取る方向(矢印Cの方向)に回転する。リール503がテープ501を巻き取り始めると、テープ501に張力が掛かることにより、ホイール502に回転トルクが作用し始める。この回転トルクがトルクリミッタ517の設定トルクを超えたとき、ホイール502はテープ501を放出する方向(矢印Eの方向)に回転し始める。このトルクリミッタ517の作用により、テープ501は緩みなく紙幣を安定して搬送できる。
その後、リール503によるテープ501の巻き取りが終了したことを図示しないセンサ等により検知した後、モータ508は停止される。モータ508が停止されると、軸503S及びリール503の動作も停止する。このとき、テープ501に掛かっていた張力が無くなり、軸502S及びホイール502の動作も停止する。
図10(a)、10(b)は、第二の一時保管庫50のホイール502にテープ501と紙幣とを巻き取るときの駆動系の説明図である。ここで、駆動部材500、左側従動部材503a、右側従動部材505aを含む動力伝達機構の動作については前述の通りである。モータ508が回転することにより、モータ508のギヤ520及びギヤ512を介して軸503Sにモータ508の駆動力が伝達され、軸503Sは矢印Bの方向に回転する。ここで、駆動部材500は、第二の一時保管庫50のリール503にテープ501を巻き取るとき(図9(a)、9(b)参照)と同様の原理により、右側従動部材505a側に移動し、駆動部材500の右接触部500rが当該右側従動部材505aに接触する。そして、摩擦力によって駆動部材500の回転トルクは右側従動部材505aに伝達される。この時、駆動部材500は、左側従動部材503aとは反対側に移動するため、左側従動部材503aには回転トルクは伝わらない。
右側従動部材505aの回転トルクは、ギヤ505、519を介して軸502Sに伝達される。軸502Sはホイール502がテープ501を巻き取る方向(矢印Gの方向)に回転する。ホイール502がテープ501を巻き取り始めると、テープ501に張力が掛かることにより、リール503に回転トルクが掛かり始める。この回転トルクがギヤ503b、507を介してトルクリミッタ514に伝達される。伝達された回転トルクがトルクリミッタ514の設定トルクを超えたとき、リール503はテープ501を放出する方向(矢印Fの方向)に回転し始める。このトルクリミッタ514の作用により、テープ501は緩みなく紙幣を安定して搬送できる。
紙幣の巻き取りが終了した後、モータ508は停止される。モータ508が停止されると、軸502S及びホイール502の動作も停止する。このとき、テープ501に掛かっていた張力が無くなり、軸503S及びリール503の動作も停止する。
以上説明した通り、本実施例における紙幣取引装置内の一部の動力伝達機構において、動力を伝達するための駆動部材及び従動部材が同一軸上に取付けられており、且つ、駆動部材の両側に従動部材を備えるため、駆動部材により一方の従動部材へ動力を伝達する際に、他方の従動部材とは接触しないため、駆動部材がその両側の従動部材と同時に噛み合うことが無く、同時に両側の従動部材へ動力伝達されることが無いため、確実な動力伝達の切換が可能となり高信頼である。
さらに、前記駆動部材は前記回転軸に対して、傾斜する方向に設けられた長穴と、長穴に貫通するように回転軸に固定されたピンとを備え、前記ピンが前記長穴とにより、前記駆動部材を前記回転軸の軸方向へ移動する構成となっている。この様な構成によると、取付けられている軸の回転によって駆動部材が動作するため、駆動伝達の切換えのための動力源が必要なく、部品点数が少なく小型且つ簡素な構成とすることが可能である。
図11は実施例2の構成を示す説明図である。以下、図11を用いて、第2の実施形態について詳細に説明する。なお、以下では、第1の実施形態との相違点についてのみ説明し、第1の実施形態と同一の機構については、同じ番号を用いて説明する。
本実施例は第1の実施例で説明した動力伝達手段を異なる二つの独立した搬送路に適用した場合である。第一の搬送路2aはプーリ80と搬送ベルト90を、第二の搬送路2bはプーリ81と搬送ベルト91を有する。プーリ80、81はそれぞれ動力伝達用のベルト91、92を介して左側従動部材503a、右側従動部材505aと連結されている。
実施例1と同じ原理によって、図示せぬモータにより軸503Sを図中H方向に回転させると、駆動部材500は矢印D方向へ移動し、駆動部材の左接触部500lと左側従動部材503aとが接触した後に、動力がベルト91を介して伝達され、第一の搬送路2aが動作する。
一方、図示せぬモータにより軸503Sを図中I方向に回転させると、駆動部材500は矢印D方向へ移動し、駆動部材の右接触部500rが右側従動部材505aに接触した後に、動力がベルト92を介して伝達され、第二の搬送路2bが動作する。
上述のように、一つのモータの回転方向を変えることによって、二つの独立した搬送路を任意に動かすことが可能である。これにより、小型且つ部品点数が少ない構成を実現することが可能である。また、本構成では、動力を伝達するための駆動部材及び従動部材が同一軸上に取付けられており、且つ、駆動部材の両側に従動部材を備えるため、駆動部材により一方の従動部材へ動力を伝達する際に、他方の従動部材とは接触しないため、駆動部材がその両側の従動部材と同時に噛み合うことが無く、同時に両側の従動部材へ動力伝達されることが無いため、確実な動力伝達の切換が可能となり高信頼である。
さらに、前記駆動部材は前記回転軸に対して、傾斜する方向に設けられた長穴と、長穴に貫通するように回転軸に固定されたピンとを備え、前記ピンが前記長穴とにより、前記駆動部材を前記回転軸の軸方向へ移動する構成となっている。この様な構成によると、取付けられている軸の回転によって駆動部材が動作するため、駆動伝達の切換えのための動力源が必要なく、部品点数が少なく小型且つ簡素な構成とすることが可能である。
図12は実施例3の構成を示す説明図である。以下、図12を用いて、第3の実施形態について詳細に説明する。なお、以下では、第1、2の実施形態との相違点についてのみ説明し、第1、2の実施形態と同一の機構については、同じ番号を用いて説明する。
本実施例は第1の実施例で説明した動力伝達手段を、二段入金庫3に適合した場合である。軸503Sは、側板86a、86bに対して回転自在に支持されている。軸503Sには、ギア82a、82d、83bと、駆動部材500と、駆動部材500の両側(この実施例の場合では、駆動部材500の上下に)左側従動部材503a、右側従動部材505aとが取り付けられている。ギヤ83bは、軸503Sに対して固定された状態で、軸503Sに直接に取り付けられており、モータ83のギヤ83aから駆動力を伝達される。また、ギヤ82aと左側従動部材503a、ギア82dと右側従動部材505aはそれぞれベアリング503cと505bを通して、軸503Sに対して回転自在な状態で取り付けられている。
実施例1、2と同じ原理によって、モータ83が回転することにより、モータ83のギヤ83a及びギヤ83bを介して軸503Sにモータ83の駆動力が伝達され、軸503Sを図中Jの方向に回転させると、駆動部材500は矢印D方向へ移動し、駆動部材500の左接触部500l(この実施例の場合では、駆動部材500の上に)が左側従動部材503aに接触すると、動力がギヤ82bと軸82c、84aを介して搬送ローラ85aに伝達される。
上動作によって、二段入金庫3に突入した紙幣Pは、ゲート87によって第一の紙幣収納室88の方向に案内される。その後、搬送ローラ85aの回転によって紙幣Pが第一の紙幣収納室88へ搬送される。
一方、モータ83が回転することにより、モータ83のギヤ83a及びギヤ83bを介して軸503Sにモータ83の駆動力が伝達され、軸503Sは図中Kの方向に回転させると、駆動部材500は矢印D方向へ移動するとき、駆動部材500の右接触部500r(この実施例の場合では、駆動部材500の下に)が右側従動部材505aに接触し、動力がギヤ82eと軸82f、84bを介して搬送ローラ85bに伝達される。
上動作によって、二段入金庫3に突入した紙幣Pは、ゲート87によって第二の紙幣収納室89の方向に案内される。その後、搬送ローラ85aの回転によって紙幣Pが第二の紙幣収納室89へ搬送される。
この様な構成であるため、取付けられている軸の回転によって駆動部材が動作するため、一つのモータで二つの紙幣収納室を駆動でき、また、必要な紙幣収納室だけ駆動するため、機構部品点数が少なく、長寿命化構成となる二段入金庫を実現することが可能である。
また一つのモータにより二つの紙幣収納室を動作させるが、片側の紙幣収納室を動作させている際は、もう一方の紙幣収納室は動作しない。この構成であると、モータには片側の紙幣収納室の負荷のみしか作用しないため、モータは必要最低限の動力で二段入金庫を駆動させることができる。
また、本実施例の効果として、動力を伝達するための駆動部材及び従動部材が同一軸上に取付けられており、且つ、駆動部材の両側に従動部材を備えるため、駆動部材により一方の従動部材へ動力を伝達する際に、他方の従動部材とは接触しないため、駆動部材がその両側の従動部材と同時に噛み合うことが無く、同時に両側の従動部材へ動力伝達されることが無いため、確実な動力伝達の切換が可能となり高信頼である。
さらに、前記駆動部材は前記回転軸に対して、傾斜する方向に設けられた長穴と、長穴に貫通するように回転軸に固定されたピンとを備え、前記ピンが前記長穴とにより、前記駆動部材を前記回転軸の軸方向へ移動する構成となっている。
この様な構成によると、取付けられている軸の回転によって駆動部材が動作するため、駆動伝達の切換えのための動力源が必要なく、部品点数が少なく小型且つ簡素な構成とすることが可能である。
なお、本発明は、上記実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。例えば、実施例1における第二の一時保管庫と同様の機能や構成を有した他の収納庫、実施例2における搬送路と同様の機能や構成を有した他の搬送体、実施例3における二段入金庫と同様の機能や構成を有した他の入出金庫に適用することができる。また、上記各実施の形態に開示されている複数の構成要素を組み合わせた発明を形成してもよい。例えば、実施例1における第二の一時保管庫、実施例2における搬送路、実施例3における二段入金庫の一部またはすべてを含む紙幣取引装置に適用することができる。
101:紙幣取引装置
50:第二の一時保管庫
500:駆動部材
500l:駆動部材の左接触部
500r:駆動部材の右接触部
501:テープ
502:ホイール
502S:ホイール軸
503:リール
503a:左側従動部材
5031:左側従動部材の爪部
503b、505、507、512、519、520:ギヤ
503c、505b:ベアリング
503S:リール軸
504:アイドラ
505a:右側従動部材
5051:右側従動部材の爪部
506:可動ガイド
508:モータ
509:ガイドローラ
510:スクレーパ
511:搬送ローラ
513a〜b:側板
514、517:トルクリミッタ
515:長穴
516:コイルばね
518p:ピン。

Claims (11)

  1. 回転軸と、前記回転軸にとりつけられ、前記回転軸の軸方向に移動可能な駆動部材と、前記駆動部材と連結することで動力の伝達が可能となる従動部材とを有し、前記駆動部材と前記従動部材は同一軸上に配置され、且つ、前記駆動部材の前記軸方向の両側に前記従動部材を備えることを特徴とする紙幣取引装置。
  2. 請求項1記載の紙幣取引装置において、前記駆動部材が前記回転軸の回転により駆動することを特徴とする紙幣取引装置。
  3. 請求項1記載の紙幣取引装置において、前記従動部材間の距離は前記駆動部材の長さより短いことを特徴とする紙幣取引装置。
  4. 請求項1記載の紙幣取引装置において、紙幣を巻き取るためのホイールと、前記ホイールと挟持することで紙幣を搬送するフィルムと、前記フィルムを収納するためのリールとを有し、前記フィルムはその両端がそれぞれ、ホイール及びリールに取り付けられており、前記駆動部材の前記軸方向の両側に備えられている前記従動部材のうち、一方が前記ホイールに連結され、他方が前記リールに連結されていることを特徴とする紙幣取引装置。
  5. 請求項1記載の紙幣取引装置において、紙幣を搬送するための第一の搬送手段と第二の搬送手段があり、前記駆動部材の両側に備えられている前記従動部材のうち、一方が第一の搬送手段と連結され、他方が第二の搬送手段と連結されていることを特徴とする紙幣取引装置。
  6. 請求項1記載の紙幣取引装置において、第一の収納空間と第二の収納空間を有する二段入金庫を備え、前記駆動部材の前記軸方向の両側に備えられている前記従動部材のうち、一方が第一の収納空間に紙幣を搬送する第一の搬送手段と連結され、他方が第二の収納空間に紙幣を搬送する第二の搬送手段と連結されていることを特徴とする紙幣取引装置。
  7. 請求項2記載の紙幣取引装置において、前記従動部材と接触する前記駆動部材の面が傾斜していることを特徴とする紙幣取引装置。
  8. 請求項2記載の紙幣取引装置において、前記駆動部材と接触する前記従動部材の面が傾斜していることを特徴とする紙幣取引装置。
  9. 請求項2記載の紙幣取引装置において、前記駆動部材は前記回転軸の軸方向に対して傾斜する方向に設けられた長穴と、長穴に貫通するように設けられたピンとを備え、前記長穴と前記ピンにより、前記駆動部材が前記回転軸の軸方向へ移動するとを特徴とする紙幣取引装置。
  10. 請求項2記載の紙幣取引装置において、前記駆動部材に前記駆動部材の回転方向に抵抗力を付与する抵抗部材を備える紙幣取引装置。
  11. 回転軸と、前記回転軸にとりつけられ、前記回転軸の軸方向に移動可能な駆動部材と、前記駆動部材と連結することで動力の伝達が可能となる従動部材とを有し、前記駆動部材と前記従動部材は同一軸上に配置され、且つ、前記駆動部材の前記軸方向の両側に前記従動部材を備えることを特徴とする動力伝達機構。
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