JP2016200683A - フォーカルプレンシャッタおよび撮像装置 - Google Patents

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連太郎 今井
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    • G03B9/36Sliding rigid plate
    • G03B9/40Double plate
    • G03B9/42Double plate with adjustable slot; with mechanism controlling relative movement of plates to form slot

Abstract

【課題】確実かつ安定的に羽根駆動部材のバウンドを抑制する。
【解決手段】フォーカルプレンシャッタは、羽根51に連結された羽根駆動部材4と、羽根の走行区間の一部で羽根駆動部材に駆動力を付与する加速部材72と、羽根の走行完了後に羽根駆動部材に設けられた当接部4aに当接して羽根駆動部材のバウンドを抑えるストッパー部77eを有するロック部材77とを有する。ロック部材77は、ストッパー部が当接部の移動範囲に進入して当接部と当接可能となる第1の位置とストッパー部が移動範囲から退避する第2の位置との間で移動可能であり、第1の位置に向かって付勢されている。ロック部材は、羽根の走行途中に当接部により押されて第1の位置から第2の位置に移動し、羽根の走行完了前に当接部が該ロック部材から離れることにより第1の位置に移動し、走行完了後に加速部材により押されて第2の位置に移動する。
【選択図】図4

Description

本発明は、デジタルカメラ等の撮像装置に用いられるフォーカルプレンシャッタに関する。
カメラ用のフォーカルプレンシャッタにおいて、2つの羽根群(先幕および後幕)はそれぞれ、羽根駆動部材に連結され、該羽根駆動部材が駆動力によって回動されることでアパチャを開放または遮蔽するように走行する。このようなシャッタでは、羽根群の走行完了後に羽根駆動部材がメカ的な走行端に衝突してバウンドすることで、羽根群が本来の走行完了位置から戻り、撮像素子の露光に影響することを回避する必要がある。このため、ブレーキ機構を用いて羽根駆動部材を減速したり、ロック機構(バウンド抑制機構)を用いて羽根駆動部材をロックしてそのバウンドを抑えたりすることが多い。
特許文献1には、ブレーキおよびロック機構を有するフォーカルプレンシャッタが開示されている。このシャッタでは、後幕の走行完了前に先幕を駆動する先幕駆動部材によってブレーキ部材を後幕駆動部材の回動範囲内に進入させる。そして、その後に回動中の後幕駆動部材に当接したブレーキ部材が変形および復元することで、後幕駆動部材(つまりは後幕)を減速してロックする。
特許4334092号公報
しかしながら、特許文献1にて開示されたシャッタでは、ブレーキ部材が可撓性(弾性)を有するため、後幕駆動部材の運動エネルギーが大きくて後幕の走行完了時のバウンド力が大きい場合には、後幕のバウンドを抑制しきれない。また、シャッタスピードが速くて先幕と後幕との走行終了時間差が少ない場合には、後幕駆動部材の回動範囲内に進入したブレーキ部材の位置が安定していない状態でブレーキ部材が後幕駆動部材に当接することになり、後幕駆動部材のロックが不安定になり易い。
本発明は、従来よりも確実かつ安定的に羽根駆動部材のバウンドを抑制することができるようにしたフォーカルプレンシャッタおよびこれを用いた撮像装置を提供する。
本発明の一側面としてのフォーカルプレンシャッタは、アパチャを有する地板と、アパチャを遮蔽または開放するように地板に対して走行可能な羽根と、羽根に連結され、地板に対して移動して羽根を走行させる羽根駆動部材と、羽根の走行区間の一部において羽根駆動部材に当接しながら地板に対して移動して羽根駆動部材に駆動力を付与する加速部材と、羽根の走行完了後に羽根駆動部材に設けられた当接部に当接して羽根駆動部材のバウンドを抑えるストッパー部を有し、ストッパー部が羽根駆動部材の移動に伴う当接部の移動範囲に進入して当接部と当接可能となる第1の位置とストッパー部が移動範囲から退避する第2の位置との間で地板に対して移動可能なロック部材と、ロック部材を、第2の位置から第1の位置に向かって付勢する付勢部材とを有する。ロック部材は、羽根の走行途中において当接部により押されて第1の位置から第2の位置に移動し、羽根の走行完了前において当接部が該ロック部材から離れることにより第2の位置から第1の位置に移動し、走行完了後において加速部材により押されて第1の位置から第2の位置に移動することを特徴とする。
本発明のフォーカルプレンシャッタによれば、羽根駆動部材のバウンドを従来に比べてより確実に、また他の羽根駆動部材の動作に依存することなく安定的に抑制することができる。さらに、羽根の走行完了後における羽根駆動部材の走行開始前の位置への復帰もスムーズに行わせることができる。
本発明の実施例であるフォーカルプレンシャッタの(a)正面図と(b)裏面図および実施例のシャッタにおける羽根室の分解斜視図。 実施例のシャッタにおける駆動部の分解斜視図((a)正面図、(b)裏面図)。 実施例のシャッタにおける待機状態を示す分解斜視図および実施例のシャッタにおけるブレーキ部の断面図。 実施例のシャッタにおける待機状態でのロックレバーを示す(a)正面図および(b)斜視図。 実施例のシャッタにおける待機状態を示す図。 実施例のシャッタにおいて先ブーストレバーが停止位置に到達した状態を示す図。 実施例のシャッタにおいて先幕駆動ピンと先ブレーキレバーとが当接した状態を示す図。 実施例のシャッタにおける先幕の走行完了状態を示す図。 実施例のシャッタにおいて後ブーストレバーが停止位置に到達した状態を示す図。 実施例のシャッタにおいて後幕駆動ピンとロックレバーとが当接した状態を示す図。 実施例のシャッタにおいて後幕駆動ピンと後ブレーキレバーとが当接した状態を示す図。 実施例のシャッタにおいてロックレバーがロック位置に到達した状態を示す図。 実施例のシャッタにおいて後幕の走行完了状態を示す図。 実施例のシャッタにおいて先駆動レバーのチャージ動作が開始された状態を示す図。 実施例のシャッタにおいて先ブレーキレバーのチャージ動作が開始された状態を示す図。 実施例のシャッタにおいて後ブーストレバーのチャージ動作が開始された状態を示す図。 実施例のシャッタにおいて後駆動レバーのチャージ動作が開始された状態を示す図。 実施例のシャッタにおいて先駆動レバーのカムトップに到達した状態を示す図。 実施例のシャッタにおいて後ブレーキレバーのチャージ動作が開示された状態を示す図。 実施例のシャッタにおいて後駆動レバーがカムトップに到達した状態を示す図。 実施例のシャッタを備えた撮像装置の構成を示すブロック図。
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
図21には、本発明の実施例であるフォーカルプレンシャッタを備えた撮像装置400の構成を示している。401は撮影レンズであり、撮像装置400に対して取り外し可能に装着される交換レンズに設けられている。113は本実施例のフォーカルプレンシャッタである。403はCCDセンサやCMOSセンサ等により構成される撮像素子である。481はミラーであり、482は光学ファインダである。
図に示すファインダ観察状態では、撮影レンズ401を通過した不図示の被写体からの光束のうちの一部は、撮影光路内に位置するミラー481により反射されて光学ファインダ482に導かれる。これにより、撮影者は光学ファインダ482を通して被写体像を観察することができる。
ファインダ観察状態からミラー481が撮影光路外に退避して撮影状態またはライブビュー状態に移行すると、撮像レンズ401からの光束は、撮像素子403よりも被写体側に配置されたフォーカルプレンシャッタ113に向かう。411はフォーカルプレンシャッタ113の動作を制御するシャッタ駆動回路である。
498は撮影準備開始スイッチ(SW1)であり、499は撮影開始スイッチ(SW2)である。
撮影準備開始スイッチ(SW1)498は不図示のレリーズボタンの第1ストローク操作(半押し操作)に応じてオンし、撮影開始スイッチ(SW2)499はレリーズボタンの第2ストローク操作(全押し操作)に応じてオンする。
撮像素子403は、撮像レンズ401により形成された被写体像を光電変換する。撮像素子403から出力されるアナログ信号は、AFE(Analog Front End)404によりデジタル信号に変換される。AFE404から出力されるデジタル信号に対しては、DSP(Digital Signal Processer)405によって各種画像処理や圧縮・伸張処理等が行われる。これにより画像信号が生成される。
記録媒体406は、DSP405により処理された画像データを記録する。表示部407は、液晶ディスプレイ(LCD)等の表示デバイスにより構成され、画像データや各種メニュー等を表示する。
TG408は、タイミングジェネレータであり、撮像素子403を駆動するためのタイミング信号を生成する。RAM410は、DSP405と接続されており、画像データ等を一時的に記憶する。
494は交換レンズに設けられたレンズコントローラであり、撮影レンズ401の焦点距離、絞り径、射出瞳径および射出瞳と撮像素子403の距離等のレンズ情報を、撮像装置400内のカメラコントローラ409に出力する。また、レンズコントローラ494は、カメラコントローラ409からの制御信号に応じて絞り、変倍レンズ、フォーカスレンズ等の駆動を制御する。
カメラコントローラ409は、AFE404、DSP405、TG408、シャッタ駆動回路411を制御する。
次に、図1(a),(b)から図3(a),(b)を用いて、本実施例のフォーカルプレンシャッタ113の構成について説明する。図1(a),(b)にはそれぞれ、フォーカルプレンシャッタ113を被写体側および撮像素子側から見て示している。また、図1(c)は、フォーカルプレンシャッタ113の羽根室部を分解して撮像素子側から見て示している。図2(a),(b)はそれぞれ、本実施例のフォーカルプレンシャッタ113の駆動部を分解して被写体側および撮像素子側から見て示している。図3(a)には駆動部を分解かつ拡大して示している。
まず、図1(c)を主として用いて羽根室部の構成について説明する。シャッタ地板1の撮像素子側には補助地板52が設けられており、シャッタ地板1と補助地板52との間に羽根用の走行スペースが形成されている。この走行スペースは、シャッタ地板1と補助地板52との間に配置された仕切り板54によって2つに分割されている。シャッタ地板1と仕切り板54の間には、複数の後羽根により構成される後幕ユニット51の走行スペースが形成されている。補助地板52と仕切り板54の間には、複数の先羽根により構成される先幕ユニット50の走行スペースが形成されている。
スペーサ53aは、後幕ユニット51とシャッタ地板1との間のスペースを確保する機能を有する。スペーサ53bは、後幕ユニット51と仕切り板54との間のスペース確保する機能を有する。スペーサ53cは、先幕ユニット50と補助地板52との間のスペースを確保する機能を有する。
56は先幕ユニット50のガタを除去するためのガタ取りスプリングであり、57は後幕ユニット51のガタを除去するためのガタ取りスプリングである。
シャッタ地板1と補助地板52と仕切り板54にはそれぞれ、矩形または矩形に近い形状の開口(アパチャ)1a,52a,54aが形成されている。これら3つのアパチャ1a,52a,54aは、互いに重なり合って撮像素子403に向かって光束が通過可能な矩形の露光開口を形成する。先幕および後幕ユニット50,51は、この露光開口(つまりはアパチャ1a,52a,54a)を遮蔽または開放するようにシャッタ地板1に対して走行可能である。
先幕ユニット50のスリット形成部50aは、後幕ユニット51のスリット形成部51aとの間に露光開口内で光束を通過させるスリットを形成する。先幕ユニット50のスリット形成部50aは、スリットを通過する光束による撮像素子403の露光開始タイミングを決定し、後幕ユニット51のスリット形成部51aは、撮像素子403の露光終了タイミングを決定する。
次に、図2(a),(b)および図3(a)を主として用いて、先幕および後幕ユニット50,51を走行駆動する駆動部の構成について説明する。これらの図は、走行待機状態での構成を示している。
シャッタ地板1と連結されたサブ地板2には、被写体側と撮像素子側に複数の軸2a,2b,2c,2d,2e,2f,2g,2h,2iが設けられている。軸2aには先駆動レバー3と先ブーストレバー71が、軸2bには後駆動レバー(羽根駆動部材)4と後ブーストレバー(加速部材)72がそれぞれ回動(移動)可能に取り付けられている。軸2cには先緊定レバー5が、軸2dには後緊定レバー6が、軸2eには先ブレーキレバー7が、軸2fには後ブレーキレバー8がそれぞれ回動可能に取り付けられている。軸2gにはチャージカムギア9が、軸2hには減速ギア10が、軸2iには位相ギア11がそれぞれ回転可能に取り付けられている。
中間板20は、サブ地板2に設けられた上記軸2a〜2iと連結され、各軸に取り付けられたレバーやギアを押さえる役割を有する。15は先ローターユニットで、先磁気回路ユニット13とともに、先駆動レバーの動作タイミングを制御するアクチュエータを構成する。16は後ローターユニットで、後磁気回路ユニット14とともに、後駆動レバー4の動作タイミングを制御するアクチュエータを構成する。21は磁気回路ユニット13,14に電気を供給する電気回路ユニットである。12はチャージモータであり、22,23はギアカバーである。60は位相ギア11の位相を検知するフォトインタラプタであり、ギアカバー22に取り付けられる。
先ローターユニット15は、先磁気回路ユニット13に設けられた不図示の軸に回転可能に取り付けられている。また、先ローターユニット15には、先ローター戻しバネ17が設けられている。先ローター戻しバネ17は、図2(a)中の時計回り方向および図2(b)中の反時計回り方向に先ローターユニット15を付勢している。先ローターユニット15は押動部15aを有しており、後述する走行待機状態では、先ローター戻しバネ17により付勢されて押動部15aが中間板20の不図示の受け部に当接することでその待機位置を決められる。
同様に、後ローターユニット16は、後磁気回路ユニット14に設けられた不図示の軸に回転可能に取り付けられている。また、後ローターユニット16には、後ローター戻しバネ18が設けられている。後ローター戻しバネ18は、図2(a)中の時計回り方向および図2(b)中の反時計回り方向に後ローターユニット16を付勢している。後ローターユニット16は押動部16aを有しており、後述する走行待機状態では、後ローター戻しバネ18により付勢されて押動部16aが中間板20の不図示の受け部に当接することでその待機位置を決められる。
ここで、先幕および後幕ユニット50,51の走行駆動を制御する制御部について、図5(a),(b)を用いて説明する。図5(a)は、走行待機状態において中間板20から上部(チャージモータ12,ローターユニット15,16,電気回路ユニット14、ギアカバー22,23等)を取り除いた構成を示している。図5(b)は、同じく走行待機状態において、図5(a)に示した構成からさらに先駆動レバー3、後駆動レバー4、チャージカムギア9、先メインバネ40および後メインバネ41を取り除いた構成を示している。
走行待機状態では、先駆動レバー3は先メインバネ40によって図5(a)中の時計回り方向に、先緊定レバー5は先緊定戻しバネ44によって反時計回り方向にそれぞれ付勢されている。先駆動レバー3は、その立ち曲げ部3eが先緊定レバー5の係合部5aに係合することで停止している。電気回路ユニット21から先磁気回路ユニット13に通電されると、先ローターユニット15が反時計回り方向に回転し、その押動部15aが先緊定レバー5の係合解除部5bと当接して先緊定レバー5を時計回り方向に回動させる。これにより、先駆動レバー3の立ち曲げ部3eと先緊定レバー5の係合部5aとの係合が解除され、先メインバネ40の付勢力によって先駆動レバー3が時計回り方向に回動する。これと同時に、先駆動レバー3に連結された先幕ユニット50は、展開している複数の先羽根を重畳する方向(図5(a),(b)中の下方)に動作を開始する。
また、走行待機状態では、後駆動レバー4は後メインバネ41によって時計回り方向に、後緊定レバー6は後緊定戻しバネ45によって反時計回り方向にそれぞれ付勢されている。後駆動レバー4は、その立ち曲げ部4fが後緊定レバー6の係合部6aに係合することで停止している。電気回路ユニット21から後磁気回路ユニット14に通電されると、後ローターユニット16が反時計回り方向に回転し、その押動部16aが後緊定レバー6の係合解除部6bと当接して後緊定レバー6を時計回り方向に回転させる。これにより、後駆動レバー4の立ち曲げ部4fと後緊定レバー6の係合部6aとの係合が解除され、後メインバネ41の付勢力によって後駆動レバー4が時計回り方向に回動する。これと同時に、後駆動レバー4に連結された後幕ユニット51は、重畳されている複数の後羽根を展開する方向(図5(a),(b)中の下方)に動作を開始する。
図3(a),(b)には、先に説明した後ブレーキレバー8を含む後ブレーキ機構の構成を示している。後ブレーキ機構を構成する部品は、軸2fに固定または回転可能に保持されている。後ブレーキレバー8は、ブレーキシート34に両側から挟まれた状態で後ブレーキ固定板31により押圧される。その押圧力は、ブレーキ力調整部材36で決定される所定の潰し量だけ板バネ35が押し潰されることで発生される。これにより、軸2fを中心とした回転に対して、その抗力として摩擦力が生じる。ブレーキ力調整部材36の周りには、後ブレーキ戻しバネ33が配置されている。後ブレーキ戻しバネ33の可動端33aは、後ブレーキレバー8および後ブレーキ固定板31に掛けられている。そして、この後ブレーキ戻しバネ33からの付勢力が可動端33aを介して後ブレーキレバー8に作用する。これにより、該付勢力は、後幕の走行時には後駆動レバー4を制動するブレーキ力となり、後ブレーキレバー8をその待機位置まで復帰させるチャージ時には該チャージを補助する力となる。先ブレーキレバー7を含む先ブレーキ機構の構成は、後ブレーキ機構の構成と同じである。
さらに、図3(a)において、3aは先駆動レバー3に設けられた先幕駆動ピンであり、図1(c)にも示すように、シャッタ地板1およびサブ地板2に形成された円弧状に延びる溝部1p,1pを貫通して先幕ユニット50と連結されている。また、先幕駆動ピン3aは、先幕ユニット50の走行終期において先ブレーキレバー7に当接してこれと一体となって回動することで、先幕ユニット50およびこれを駆動する部品が有する運動エネルギーをブレーキシート34における摩擦エネルギーに変換する。また、該運動エネルギーを、先ブレーキ戻しバネ32をチャージする弾性エネルギーにも変換する。
3bは先駆動レバー3に取り付けられたブレーキチャージピンであり、先駆動レバー3をその待機位置に復帰させる途中過程で先ブレーキレバー7もその待機位置に復帰させる。このとき、先ブレーキ戻しバネ32が、先幕ユニット50の走行時に蓄えた弾性エネルギーを解放して先ブレーキレバー7を待機位置側に付勢する。これにより、先ブレーキレバー7を待機位置まで復帰させるために新たに投入するエネルギーを小さくすることができる。
また、先ブレーキ固定板30には、待機位置の近傍で先ブレーキ戻しバネ32の可動端32aの掛かりを先ブレーキレバー7から先ブレーキ固定板30に切り替えることができるバネ掛け部30aが設けられている。これにより、待機位置の近傍においては、先ブレーキ戻しバネ32の可動端32aは先ブレーキ固定板30のバネ掛け部30aに掛かり、先ブレーキレバー7を付勢しない。一方、待機位置の近傍を除く領域では、先ブレーキ戻しバネ32の可動端32aは先ブレーキレバー7のバネ掛け部7aに掛かり、先ブレーキレバー7を待機位置側への回動方向に付勢する。このため、先ブレーキ戻しバネ32のバネ力が強くても、待機位置では先ブレーキレバー7は付勢されず、先ブレーキチャージピン3bによるチャージ完了後に先ブレーキレバー7が動いてしまうことはない。すなわち、先ブレーキレバー7は、先幕駆動ピン3aが当接するまで本来の待機位置である先ブレーキチャージピン3bによるチャージ完了位置に留まる。
これにより、先ブレーキレバー7がチャージ完了後に動くことで先幕駆動ピン3aの先ブレーキレバー7に当接する位置がばらついて先幕ユニット50の走行特性を変化させる可能性を最小限にすることができる。また、先ブレーキ戻しバネ32を強くすることは、先幕ユニット50の走行に用いた運動エネルギーを先ブレーキ戻しバネ32の弾性エネルギーとして回収する量を増やすことに相当する。そして、先ブレーキレバー7を初期位置に復帰させる際にこのエネルギーが再利用される。このため、新たに投入するエネルギーが小さくて済み、チャージ負荷の低減にもつなげることができる。
3cは先駆動レバー3に取り付けられたローラーであり、先駆動レバー3が先幕ユニット50の走行を完了させる位置である回動完了位置から待機位置に復帰する際にチャージカムギア9のカム部から回動力を受けるカムフォロアとなる。
先駆動レバー3の回動中心と同軸に配置された先メインバネ40は、その可動端40aが先駆動レバー3の軸3dに掛かり、固定端40bが先ウォームホイール42に掛かることで、先駆動レバー3が所定の回動速度で回動できるように駆動力を発生させる。
先ブーストレバー71は、サブ地板2の軸2aに先駆動レバー3の回動中心と同軸に回動可能に配置されている。この先ブーストレバー71に対して、先ブーストバネ74が設けられている。先ブーストバネ74の可動端74aは先ブーストレバー71のバネ掛け部71aに掛けられ、固定端74bはサブ地板2の軸2jに掛けられている。先ブーストバネ74からの付勢力を受ける先ブーストレバー71は、その押動部71bによって、先ブレーキチャージピン3bを介して待機位置にある先駆動レバー3を先幕ユニット50を走行させる方向である先幕走行方向に付勢する。
ただし、先駆動レバー3が所定量回動すると、先ブーストレバー71の回動規制部71cがサブ地板2の軸2kに当接することで、それ以降の回動領域において先ブーストレバー71の先駆動レバー3への付勢がなくなる。これにより、先駆動レバー3の回動領域の前半(つまりは先幕ユニット50の走行区間の一部である前半走行区間)だけ、先駆動レバー3に対して先ブーストバネ74の付勢力による回動力(駆動力)を付与することができる。この結果、先駆動レバー3を所定の回動速度で回動させる先メインバネ40と先ブーストバネ74とでバネ力のバランスをとることができる。さらに、先駆動レバー3を回動完了位置から待機位置に復帰させる際のチャージ負荷のバランスをとることも可能になり、チャージ負荷全体のピークを下げることができる。
71dは先ブーストレバー71に取り付けられたローラーであり、先ブーストレバー71が軸2kに当接する回動完了位置から待機位置に復帰する際にチャージカムギア9と一体となって回動するブーストカム76のカム部から回動力を受けるカムフォロアとなる。
4aは後駆動レバー4に設けられた連結部(当接部)としての後幕駆動ピンであり、図1(c)にも示すように、シャッタ地板1およびサブ地板2に形成された円弧状に延びる溝部1q,1qを貫通して後幕ユニット51と連結されている。また、後幕駆動ピン4aは、後幕ユニット51の走行終期において後ブレーキレバー8に当接して一体となって回動することで、後幕ユニット51およびこれを駆動する部品が有する運動エネルギーを、ブレーキシート34における摩擦エネルギーに変換する。また、該運動エネルギーを、後ブレーキ戻しバネ33をチャージする弾性エネルギーにも変換する。
4bは後駆動レバー4に取り付けられたブレーキチャージピンであり、後駆動レバー4をその待機位置に復帰させる途中過程で後ブレーキレバー8もその待機位置まで復帰させる。このとき、後ブレーキ戻しバネ33が、後幕ユニット51の走行時に蓄えた弾性エネルギーを解放して後ブレーキレバー8を待機位置側に付勢する。これにより、後ブレーキレバー8を待機位置まで復帰させるために新たに投入するエネルギーを小さくすることができる。
また、後ブレーキ固定板31には、待機位置の近傍で後ブレーキ戻しバネ33の可動端33aの掛かりを後ブレーキレバー8から後ブレーキ固定板31に切り替えることができるバネ掛け部31aが設けられている。これにより、待機位置の近傍においては、後ブレーキ戻しバネ33の可動端33aは後ブレーキ固定板31のバネ掛け部31aに掛かり、後ブレーキレバー8を付勢しない。一方、待機位置の近傍を除く領域では、後ブレーキ戻しバネ33の可動端33aは後ブレーキレバー8のバネ掛け部8aに掛かり、後ブレーキレバー8を待機位置側への回動方向に付勢する。このため、後ブレーキ戻しバネ33のバネ力が強くても、待機位置では後ブレーキレバー8は付勢されず、後ブレーキチャージピン4bによるチャージ完了後に後ブレーキレバー8が動いてしまうことはない。すなわち、後ブレーキレバー8は、後幕駆動ピン4aが当接するまで本来の待機位置である後ブレーキチャージピン4bによるチャージ完了位置に留まる。
これにより、後ブレーキレバー8がチャージ完了後に動いてしまい、後幕駆動ピン4aの後ブレーキレバー8に当接する位置がばらついて後幕ユニット51の走行特性を変化させる可能性を最小限にすることができる。また、後ブレーキ戻しバネ33を強くすることは、後幕ユニット51の走行に用いた運動エネルギーを後ブレーキ戻しバネ33の弾性エネルギーとして回収する量を増やすことに相当する。そして、後ブレーキレバー8を初期位置に復帰させる際には、このエネルギーが再利用される。このため、新たに投入するエネルギーが小さくて済み、チャージ負荷の低減にもつなげることができる。
4cは後駆動レバー4に取り付けられたローラーであり、後駆動レバー4が後幕ユニット51の走行を完了させる位置である回動完了位置から待機位置に復帰する際にチャージカムギア9のカム部から回動力を受けるカムフォロアとなる。
後駆動レバー4の回動中心と同軸に配置された後メインバネ41は、その可動端41aが後駆動レバー4の軸4dに掛かり、固定端41bが後ウォームホイール43に掛かることで、後駆動レバー4が所定の回動速度で回動できるように駆動力を発生させる。
後ブーストレバー72は、サブ地板2の軸2bに後駆動レバー4の回動中心と同軸に可動可能に配置されている。この後ブーストレバー72に対して、後ブーストバネ75が設けられている。後ブーストバネ75の可動端75aはバネ掛け部72aに掛けられ、固定端75bはサブ地板2の軸2lに掛けられている。後ブーストバネ75からの付勢力を受ける後ブーストレバー72は、その押動部72bによって、後駆動レバー4の軸4eを介して待機位置にある後駆動レバー4を後幕ユニット51を走行させる方向である後幕走行方向に付勢する。
ただし、後駆動レバー4が所定量回転すると、後ブーストレバー72の回転規制部72cが、サブ地板2の軸2mに配置されたストッパー79に当接することで、それ以降の回転領域において後ブーストレバー72の後駆動レバー4への付勢がなくなる。これにより、後駆動レバー4の回動領域の前半(つまりは後幕ユニット51の走行区間の一部である前半走行区間)だけ、後駆動レバー4に対して後ブーストバネ75の付勢力による駆動力(回動力)を付与することができる。この結果、後駆動レバー4を所定の回動速度で回動させる後メインバネ41と後ブーストバネ75とでバネ力のバランスをとることができる。さらに、後駆動レバー4を回動完了位置から待機位置に復帰させる際のチャージ負荷のバランスをとることも可能になり、チャージ負荷全体のピークを下げることができる。
72dは後ブーストレバー72に取り付けられたローラーである。該ローラ72dは、後ブーストレバー72がストッパー79に当接する回動完了位置から待機位置へ復帰する際に、チャージカムギア9と一体となって回動するブーストカム76のカム部から回動力を受けるカムフォロアとなる。
37は先ブレーキレバー7の回動完了位置を決める先ブレーキストッパーゴムであり、38は後ブレーキレバー8の回動完了位置を決める後ブレーキストッパーゴムである。
77は後幕ユニット51の走行完了後の後ブレーキレバー8からのバウンドを抑えるためのロック部材として設けられたロックレバーである。
図4(a),(b)には、走行待機状態でのロックレバー77を示している。ロックレバー77は、サブ地板2の軸2mに回動可能に取り付けられている。このロックレバー77に対してロックバネ(付勢部材)78が設けられている。ロックバネ78は、その可動端78aがロックレバー77のバネ掛け部77aに掛けられ、固定端78bがサブ地板2の軸2nに掛けられている。
ロックレバー77は、腕部77bを有し、該腕部77bの側面に形成された第1のカム面(第1のカム部)77cと、腕部77bの先端(下端)に形成されたストッパー面(ストッパー部)77eとを有する。また、ロックレバー77は、バネ掛け部77aの側面に形成された第2のカム面(第2のカム部)77dも有する。ロックレバー77は、図4(c),(d)に示すように第1のカム面77cとストッパー面77eが溝部1q,2q内を回動(移動)する後幕駆動ピン4aの回動範囲(移動範囲)内に進入する第1の位置としてのロック位置に回動可能(移動可能)である。ロック位置は、後述するようにストッパー面77eが後幕駆動ピン4aに当接可能となる位置である。また、ロックレバー77は、第1のカム面77cとストッパー面77eが後幕駆動ピン4aの回動範囲外に退避する第2の位置としてのアンロック位置にも回動可能である。
ロックバネ78は、ロックレバー77をアンロック位置からロック位置に向かって付勢する。ただし、後駆動レバー4が待機位置に位置する状態においては、後ブーストレバー72に設けられたアンロックピン72eがロックレバー77の第2のカム面77dと当接する。これにより、ロックレバー77のロック方向への回動が阻止され、ロックレバー77はアンロック位置に保持される。
さらに、図4(d)には、後幕ユニット51の走行完了後にバウンドした後駆動レバー4の後幕駆動ピン4aが、ロックレバー77のストッパー面77eに当接した状態を示している。
後駆動レバー4と後ブーストレバー72(アンロックピン72e)が回動を開始して所定量回動した後幕ユニット51の走行途中において、ロックバネ78の付勢力によりロックレバー77がロック位置に回動する。これにより、ロックレバー77の腕部77b、つまりは第1のカム面77cとストッパー面77eが後幕駆動ピン4aの回動範囲内に進入する。この後、後幕ユニット51の走行完了前において、図4(c)に示すように、ロックレバー77の第1のカム面77cに後幕駆動ピン4aが当接する。さらに、後幕駆動ピン4aがロックレバー77の第1のカム面77cに当接(摺動)しながら回動することで、ロックレバー77は、第1のカム面77cとストッパー面77eが後幕駆動ピン4aの回動範囲外に退避するようにアンロック位置側に回動される。このとき、図4(c)に示すように、ロックレバー77の第1のカム面77cは、後幕駆動ピン4aとの接触角θが90度以下になるように設定されている。これにより、第1のカム面77cに対して摺動する後幕駆動ピン4a(つまりは後駆動レバー4)の回動負荷の増加を抑えて後幕ユニット51の走行特性への影響を小さくすることができる。
そして、後駆動レバー4が回動完了位置に近づき、後幕駆動ピン4aが第1のカム面77c上を通過して第1のカム面77cから離脱すると、ロックレバー77は再びロックバネ78の付勢力によりロック位置に回動する。これにより、第1のカム面77cとストッパー面77eが後幕駆動ピン4aの回動範囲内に進入する。ストッパー面77eは、回動完了位置に到達した後駆動レバー4が後ブレーキレバー8に衝突してバウンドした場合に後幕駆動ピン4aに当接することで、それ以上の後駆動レバー4の戻り(回動)を抑える。つまりは後駆動レバー4をロックする。
このとき、ストッパー面77eは、後幕ユニット51のスリット形成部51aがシャッタ地板1のアパチャ1aの下端よりも下側に位置する状態で後幕駆動ピン4aと当接するように位置が設定されている。このため、上記バウンドによってスリット形成部51aがアパチャ1a内に戻ることで撮像素子403が再露光されることを防ぐことができる。
また、図4(d)に示すように、後駆動レバー4の回動完了後(後幕ユニット51の走行完了状態)においてロックレバー77のストッパー面77eのうち後幕駆動ピン4aとの当接位置は、以下のように設定されている。すなわち、該当接位置は、ロックレバー77の回転中心と後幕駆動ピン4aの中心とを結んだ直線(図中に一点鎖線で示す)よりも第1のカム面77cに近い位置に設定されている。つまり、上記直線に対してアンロック位置とは反対側に設定されている。さらに言い換えれば、ストッパー部77eは、ロックレバー77がロック位置にあるときに後幕駆動ピン4aと当接することで、ロックレバー77にアンロック位置とは反対方向への力を作用させるように設けられている。これにより、バウンドした後幕駆動ピン4aがストッパー面77eに当接した際にロックレバー77をアンロック位置の方向に弾くことで、後駆動レバー4の戻り(つまりは再露光)を阻止できなくなることを防止することができる。
さらに、本実施例では、以上説明したロックレバー77による後駆動レバー4(つまりは後幕ユニット51)のバウンド抑制動作および後述するチャージ動作を、後幕ユニット51を駆動する機構のみで完結させている。これにより、電子先幕を用いた撮像において後幕ユニット51のみが走行する場合であっても、後幕ユニット51のバウンド抑制効果を発揮することが可能である。
なお、本実施例ではバウンド抑制機構としてブレーキ機構も併用できる構成になっているが、バウンド抑制機構とブレーキ機構はそれぞれ完全に独立して構成されている。このため、例えばブレーキ機構がない場合であっても、バウンド抑制機構は上述した効果と同等の効果を発揮することができ、ブレーキ機構を廃止することも可能である。
次に、チャージ機構について説明する。図2(a),(b)に示すように、本実施例のシャッタでは、チャージモータ12の動力を減速ギア10を介してチャージカムギア9に伝達することでチャージ動作を行う。また、減速ギア10に噛み合う位相ギア11と一体回転する位相板19の回転をフォトインタラプタ60によりモニタすることで、チャージカムギア9の停止位相を検知し、チャージモータ12の通電制御を行う。
次に、図5(a),(b)から図13(a),(b)を用いて、本実施例のシャッタにおける露光動作について順を追って説明する。なお、ここでは説明の簡略化のために、先幕ユニット50が完全に走行しきってから、後幕ユニット51が走行を開始するような条件での動作について説明する。前述したように、図5(a),(b)は走行待機状態を示し、図6(a),(b)〜図13(a),(b)は走行待機状態に続く動作状態を示す。また、図6(a)〜図13(a)についても図5(a)と同様に、中間板20から上部を取り除いた構成を示す。図6(b)〜図13(b)についても図5(b)と同様に、さらに先駆動レバー3、後駆動レバー4、チャージカムギア9、先メインバネ40および後メインバネ41を取り除いた構成を示す。
図5(a),(b)に示す走行待機状態では、前述したように、先駆動レバー3は先緊定レバー5に係合して停止し、後駆動レバー4は後緊定レバーに係合して停止している。
図6(a),(b)は、先緊定レバー5との係合が解除された先駆動レバー3が先ブーストレバー71と一体となって時計回り方向への回動を開始した後、先ブーストレバー71が軸2kと当接する位置まで回動した状態を示している。この状態までは先ブーストレバー71から先駆動レバー3に回動力が付与されるが、この後は先ブーストレバー71から先駆動レバー3への回動力の付与はなくなる。
図7(a),(b)は、図6(a),(b)の状態からさらに先駆動レバー3が時計回り方向に回動し、先幕駆動ピン3aが先ブレーキレバー7に当接した状態を示している。先ブレーキレバー7はまだ図6(a),(b)と同じ位置にあり、先ブレーキ戻しバネ32の可動端32aは先ブレーキ固定板30のバネ掛け部30aに掛かって(乗って)いるので、先ブレーキレバー7は先ブレーキ戻しバネ32のバネ力によって付勢されていない。
図8(a),(b)は、先幕ユニット50の走行完了状態を示している。図7からさらに先駆動レバー3が時計回り方向に回動することで、先ブレーキレバー7は反時計回り方向に回動される。そして、先ブレーキレバー7のストッパー当接部7bが先ブレーキストッパーゴム37に当接することで先ブレーキレバー7の動作が停止する。
先ブレーキ戻しバネ32の可動端32aは、図7(a),(b)の状態から図8(a),(b)の状態までの間で先ブレーキ固定板30のバネ掛け部30aから先ブレーキレバー7のバネ掛け部7aに乗り移る。そして、走行完了状態では、先ブレーキ戻しバネ32が所定量チャージされている。先ブレーキ戻しバネ32の可動端32aが先ブレーキ固定板30のバネ掛け部30aに掛かっている間は先駆動レバー3および先幕ユニット50は先ブレーキレバー7の作用のみで減速される。この減速に寄与するのは、主として先ブレーキレバー7とブレーキシート34との間で発生する摩擦力である。
しかし、先ブレーキ戻しバネ32の可動端32aが先ブレーキレバー7のバネ掛け部7aに乗り移った後は、先ブレーキ戻しバネ32も先駆動レバー3および先幕ユニット50を減速するために作用する。しかも、このとき先ブレーキ戻しバネ32には弾性エネルギーが蓄えられていく。前述したように、先ブレーキ戻しバネ32のバネ力を強めることは、エネルギーの回収量を増やすことにつながる。つまり、先メインバネ40および先ブーストバネ74の付勢力から変換された運動エネルギーのうち、摩擦シートで回収困難な熱エネルギーに変換されるエネルギーの割合を減らし、回収可能な弾性エネルギーに変換される割合を増やすことができる。
ただし、先ブレーキレバーの動作区間の全域で先ブレーキ戻しバネを作用させるような従来の構成では、そのバネ力で先ブレーキレバーが回転しないように、該バネ力を摩擦力に打ち勝たない程度に設定しなければならない。一方、本実施例では、待機位置で先ブレーキ戻しバネ32が先ブレーキレバー7に作用しない状態に構成を採用している。このため、先ブレーキレバー7のバネ力についての制約をなくすることができ、従来よりも先ブレーキ戻しバネ32のバネ力を高めることが可能である。さらに、本実施例では、ブレーキ戻しバネ32の作用/不作用の切り替わり位置を、先幕ユニット50のスリット形成部50aがアパチャ外に到達した後の位置に設けている。このため、先ブレーキ戻しバネ32のバネ力を強くした場合に懸念されるバウンドによるスリット形成部50aのアパチャ内への戻りが発生しにくい構成となっている。なお、後述するように、この先ブレーキ戻しバネ32にチャージされた弾性エネルギーは、待機状態まで復帰させるエネルギーとして活用される。
図9(a),(b)は、後緊定レバー6との係合が解除された後駆動レバー4が後ブーストレバー72と一体となって時計回り方向に回動を開始した後、後ブーストレバー72がストッパー79に当接する位置まで回動した状態を示している。この状態までは後ブーストレバー72から後駆動レバー4に回動力が付与されるが、この後は後ブーストレバー72から後駆動レバー4への回動力の付与はなくなる。また、ロックレバー77は、後ブーストレバー72のアンロックピン72eの回動とともに反時計回り方向に回動し、第1のカム面77cとストッパー面77eが後幕駆動ピン4aの回動範囲内に進入するロック位置に到達する。
図10(a),(b)は、図9(a),(b)の状態からさらに後駆動レバー4が時計回り方向に回動し、図4(c)に示したように後幕駆動ピン4aがロックレバー77の第1のカム面77cに当接した状態を示している。
図11(a),(b)は、図10(a),(b)の状態からさらに後駆動レバー4が時計回り方向に回転し、後幕駆動ピン4aが後ブレーキレバー8に当接した状態を示している。後ブレーキレバー8はまだ図10(a),(b)と同じ位置にあり、後ブレーキ戻しバネ33の可動端33aは後ブレーキ固定板31のバネ掛け部31aに掛かって(乗って)いる。このため、後ブレーキレバー8は後ブレーキ戻しバネ33のバネ力によって付勢されていない。
図12(a),(b)は、図11(a),(b)の状態からさらに時計回り方向に回動する後駆動レバー4の後幕駆動ピン4aによりロックレバー77が一旦アンロック位置の方向に回動された後、ロックバネ78の付勢力によりロック位置に戻った状態を示している。この状態になった後は、図12(b)に示すように、ロックレバー77のストッパー面77eが後幕駆動ピン4aの回動範囲内に位置するので、後述するように後ブレーキレバー8に対してバウンドした後駆動レバー4の反時計回り方向への戻りを抑えることができる。
図13(a),(b)は、後幕ユニット51の走行完了状態を示している。図12(a),(b)の状態からさらに時計回り方向に回動する後駆動レバー4は、後ブレーキレバー8を反時計回り方向に回動させていく。そして、後ブレーキレバー8のストッパー当接部8bが後ブレーキストッパーゴム38に当接することで後ブレーキレバー8の回動が停止する。このとき、後駆動レバー4と後幕ユニット51は、後ブレーキ機構の1回の作用だけではその運動エネルギーを完全には吸収しきれないため、後ブレーキレバー8の回動が停止した後、後駆動レバー4が反時計回り方向にバウンドする現象が生じる。従来では、このようなバウンドによって後幕ユニット51のスリット形成部51がアパチャ1a内に戻らないように十分に後ブレーキ機構のエネルギー吸収作用を高める必要があった。なお、先ブレーキ機構についても後ブレーキ機構と同様である。
しかし、本実施例では、後ブレーキレバー8による後ブレーキ機構(エネルギー吸収機構)に加えて、ロックレバー77によるロック機構(バウンド抑制機構)も用いて、後幕ユニット51のスリット形成部51aのアパチャ1a内への戻りを防ぐ。すなわち、後ブレーキ機構だけで後駆動レバー4のバウンドを抑えられなくても、バウンドが生ずる時点で後幕駆動ピン4aの回動範囲内に位置するロックレバー77(ストッパー面77e)で後幕駆動ピン4aの当接を受け、それ以上の後駆動レバー4の戻りを防ぐ。
本実施例で採用している後ブレーキ機構(および先ブレーキ機構)の構成では、レリーズ回数の増加とともにブレーキシート34の表面が摩耗していき、そこで発生する摩擦力の低下とともにエネルギー吸収作用も低下する可能性がある。このため、ロック機構が設けられない場合は、そのエネルギー吸収作用の低下も加味した上でブレーキ力を設定する必要がある。ただし、単純にブレーキシート34が発生する摩擦力をエネルギー吸収作用の低下を見込んで大きくすると、後駆動レバー4の回動がスリット形成部51aがアパチャ1a外に達する前に停止するおそれがある。また、ブレーキシート34が発生する大きな摩擦力に抗して後駆動レバー4をチャージするために必要となるチャージモータ12の負荷が大きくなる。
これに対して本実施例では、例えば、レリーズ回数がまだ少ない使用初期においては後幕駆動ピン4aがロックレバー77のストッパー面77eに当接するようなバウンドが生じないようにブレーキシート34の摩擦力を設定しておく。そして、レリーズ回数の増加に伴うブレーキシート34の摩擦力の低下によってバウンドが大きくなった際に、後幕駆動ピン4aがストッパー面77eに当接するようにする。これにより、ブレーキシート34が発生する摩擦力を大きく設定することなく、バウンドによる再露光に対する耐久性を向上させることができる。
なお、本実施例では、後駆動レバー4に対してのみロックレバー77を配置しているが、同様のロックレバーを先駆動レバー3に対しても設けてもよい。
前述した図11(a),(b)の状態から図12(a),(b)の状態までの間で、後ブレーキ戻しバネ33の可動端33aは、後ブレーキ固定板31のバネ掛け部31aから後ブレーキレバー8のバネ掛け部8aに乗り移る。そして、走行完了状態では、後ブレーキ戻しバネ33が所定量チャージされている。後ブレーキ戻しバネ33の可動端33aが後ブレーキ固定板31のバネ掛け部31aに掛かっている間は後駆動レバー4および後幕ユニット51は後ブレーキレバー8の作用のみで減速される。この減速に寄与するのは、主として後ブレーキレバー8とブレーキシート34との間で発生する摩擦力である。
しかし、後ブレーキ戻しバネ33の可動端33aが後ブレーキレバー8のバネ掛け部8aに乗り移った後は、後ブレーキ戻しバネ33も後駆動レバー4および後幕ユニット51を減速するために作用する。しかも、このとき後ブレーキ戻しバネ33には弾性エネルギーが蓄えられていく。この後ブレーキ戻しバネ33の可動端33aのバネ掛け部31a,8a間の乗り移りの効果については、先ブレーキ戻しバネ32の可動端32aのバネ掛け部30a,7a間での乗り移りの効果と同様である。
次に、図14(a),(b)から図20(a),(b)を用いて、走行完了状態から走行待機状態へのチャージ動作について説明する。図13(a),(b)に示す走行完了状態から所定時間が経過した後、チャージモータ12への通電が開始されてチャージカムギア9が時計回り方向に回転し始める。
図14(a),(b)は、走行完了状態からチャージカムギア9が時計回り方向に回転して先ブーストレバー71と先駆動レバー3の待機位置への回動が開始される状態を示している。この状態では、ブーストカム76の先カム76aが先ブーストレバー71のローラー71dに当接するとともに、チャージカムギア9の先カム9aが先駆動レバー3のローラー3cに当接している。これ以降、先ブーストバネ74は先ブーストレバー71の反時計回り方向の回動により、先メインバネ40は先駆動レバー3の反時計回り方向の回動により、それぞれチャージされていく。
走行完了状態では先駆動レバー3は先メインバネ40の作用により先幕駆動ピン3aを介して先ブレーキレバー7を反時計回り方向に付勢していたが、ここでは先駆動レバー3が先ブレーキレバー7に先んじて待機位置への回動を開始する。このため、先幕駆動ピン3aと先ブレーキレバー7との間に隙間が生じ、先ブレーキレバー7を付勢する力はなくなる。これにより、先ブレーキレバー7は、先ブレーキ戻しバネ32に蓄えられた弾性エネルギーを解放することが可能となる。
本実施例では、走行完了状態で先ブレーキ機構のブレーキシートで生ずる摩擦トルクと先幕駆動ピン3aを介して先メインバネ40が先ブレーキレバー7を押す付勢力によるトルクとの合計が、先ブレーキ戻しバネ32が生ずるバネトルクを上回る設定としている。さらに、走行完了状態で先ブレーキ戻しバネ32が生ずるバネトルクが、ブレーキシート34で生ずる摩擦トルクを上回る設定としている。このため、走行完了状態では先ブレーキレバー7は回動しないが、先駆動レバー3の待機位置への回動が開始されると先ブレーキレバー7は時計回り方向に回動し始める。
図15(a),(b)は、図14(a),(b)に示す状態からチャージカムギア9がさらに時計回り方向に回転し、先ブレーキレバー7の待機位置への回動が始まる状態を示している。先カム9aによって図14(a),(b)の状態から先駆動レバー3がさらに反時計回り方向に回動すると、先ブレーキチャージピン3bが先ブレーキレバー7に追いつく。そして、これ以降、先駆動レバー3の反時計回り方向への回動に伴って先ブレーキレバー7が待機位置に向かって時計回り方向への回動を続け、先ブレーキ戻しバネ32による後押しも継続される。
本実施例では、先ブレーキ戻しバネ32の可動端32aが次の図16(a),(b)に示すように先ブレーキ固定板30のバネ掛け部30aに乗り移る直前に、先ブレーキ戻しバネ32のバネトルクがブレーキシート34で生じる摩擦トルクを下回る設定としている。可動端32aがバネ掛け部30aに乗り移る直前とは、先幕ユニット50のスリット形成部50aがアパチャ1aの上端に到達する直前である。これにより、チャージ動作中におけるスリット形成部50aのアパチャ1a内への戻りをより確実に防止している。
ただし、先ブレーキ戻しバネ32のバネ力をさらに大きくすることも可能であり、該バネ力のみで先ブレーキレバー7を待機位置まで戻すように設定することもできる。これにより、チャージモータ12に必要なトルクをさらに小さくすることができる。
図16(a),(b)は、図15(a),(b)に示す状態からチャージカムギア9がさらに時計回り方向に回転し、後ブーストレバー72とロックレバー77の待機位置への回動が始まる状態を示している。この状態では、ブーストカム76の後カム76bが後ブーストレバー72のローラー72aに当接している。
これ以降、後ブーストバネ75は、後ブーストレバー72の反時計回り方向の回動によってチャージされていく。これに伴い、後ブーストレバー72のアンロックピン72eがロックレバー77の第2のカム面77dに当接(摺動)しながらロックレバー77を時計回り方向に押して回動させていく。これにより、ロックバネ78をチャージしながらロックレバー77が時計回り方向に回動し、腕部77b(第1のカム面77cおよびストッパー面77e)が後幕駆動ピン4aの回動範囲外に退避していく。
図17(a),(b)は、図18(a),(b)に示す状態からチャージカムギア9がさらに時計回り方向に回転し、後駆動レバー4の待機位置への回動が始まる状態を示している。この状態では、チャージカムギア9の後カム9bが後駆動レバー4のローラー4cに当接している。また、この状態では、ロックレバー77は既にアンロック位置まで戻され、第1のカム面77cおよびストッパー面77eは後幕駆動ピン4aの回動範囲外に完全に退避しており、後駆動レバー4の待機位置への戻しが可能となっている。
このように、本実施例では、チャージ動作において、後駆動レバー4の回動の開始よりも先に後ブーストレバー72がロックレバー77をロック位置からアンロック位置に回動させる。これにより、後駆動レバー4の待機位置(後幕ユニット51の走行開始前の位置)への戻しをスムーズに行うことができる。
これ以降は、後メインバネ41は、後駆動レバー4の反時計回り方向への回動によってチャージされていく。
走行完了状態では後駆動レバー4は後メインバネ41の作用により後幕駆動ピン4aを介して後ブレーキレバー8が反時計回り方向に付勢していたが、ここでは後駆動レバー4が後ブレーキレバー8に先んじて待機位置への回動を開始する。このため、後幕駆動ピン4aと後ブレーキレバー8との間に隙間が生じ、後ブレーキレバー8を付勢する力はなくなる。これにより、後ブレーキレバー8は、後ブレーキ戻しバネ33に蓄えられた弾性エネルギーを解放することが可能となる。
本実施例では、走行完了状態で後ブレーキ機構のブレーキシート34で生ずる摩擦トルクと後幕駆動ピン4aを介して後メインバネ41が後ブレーキレバー8を押す付勢力によるトルクとの合計が、後ブレーキ戻しバネ33が生ずるバネトルクを上回る設定としている。さらに、走行完了状態で後ブレーキ戻しバネ33が生ずるバネトルクが、ブレーキシート34で生ずる摩擦トルクを上回る設定としている。このため、走行完了状態では後ブレーキレバー8は回動しないが、後駆動レバー4の待機位置への回動が開始されるとブレーキレバー8は時計回り方向に回動し始める。
一方、このタイミングで先駆動レバー3は待機位置の近傍まで復帰しており、先ブレーキレバー7も待機位置の近傍まで復帰している。前述したように、先ブレーキ戻しバネ32の可動端32aが、先ブレーキレバー7のバネ掛け部7aから先ブレーキ固定板30のバネ掛け部30aに既に乗り移っており、先ブレーキ戻しバネ32のバネ力は先ブレーキレバー7には作用していない。
図18(a),(b)は、図17(a),(b)に示す状態からチャージカムギア9がさらに時計回り方向に回転し、先駆動レバー3がチャージカムギア9の先カム9aのカムトップに達した状態を示している。先駆動レバー3は反時計回り方向に最も回動した位置に達している。また、先緊定戻しバネ44の作用によって、先緊定レバー5の係合部5aが先駆動レバー3の立ち曲げ部3eの回動範囲内に進入した位置で停止している。
図19(a),(b)は、図18(a),(b)に示す状態からチャージカムギア9がさらに時計回り方向に回転し、後ブレーキレバー8の待機位置への回動が始まる状態を示している。後カム9bによって図18(a),(b)に示す状態から後駆動レバー4がさらに反時計回り方向に回動すると、後ブレーキチャージピン4bが後ブレーキレバー8に追いつく。そして、これ以降、後駆動レバー4の反時計回り方向への回動に伴って後ブレーキレバー8は待機位置に向かって時計回り方向への回動を続け、後ブレーキ戻しバネ33による後押しも継続される。
本実施例では、先ブレーキ戻しバネ32と同様に、後ブレーキ戻しバネ33の可動端33aが後ブレーキ固定板31のバネ掛け部31aに当接する直前に、後ブレーキ戻しバネ33のバネトルクがブレーキシート34が生ずる摩擦トルクを下回る設定としている。可動端33aがバネ掛け部31aに当接する直前とは、後幕ユニット51のスリット形成部51aがアパチャ1aの上端に到達する直前である。これにより、チャージ動作中におけるスリット形成部51aのアパチャ1a内への戻りをより確実に防止している。
ただし、後ブレーキ戻しバネ33のバネ力をさらに大きくすることも可能であり、該バネ力のみで後ブレーキレバー8を待機位置まで戻すように設定することもできる。これにより、チャージモータ12に必要なトルクをさらに小さくすることができる。
図20(a),(b)は、図19(a),(b)に示す状態からチャージカムギア9がさらに時計回り方向に回転し、後駆動レバー4がチャージカムギア9の後カム9bのカムトップに達した状態を示している。後駆動レバー4は反時計回り方向に最も回動した位置に達している。また、後緊定戻しバネ45の作用によって、後緊定レバー6の係合部6aが後駆動レバー4の立ち曲げ部4fの回動軌跡内に進入した位置で停止している。一方、このタイミングで先駆動レバー3はチャージカムギア9の先カム9aのカムボトム領域に達しており、チャージカムギア9は先駆動レバー3を保持していない。その代わりに、先緊定レバー5の係合部5aが先駆動レバー3の立ち曲げ部3eに係合することで、先駆動レバー3が保持されている。
最後に、図20(a),(b)に示す状態からチャージカムギア9がさらに時計回り方向に回転し、フォトインタラプタ60が位相板19による遮光状態が透光状態に切り替わったことを検知する。これにより、チャージモータ12への通電が停止され、図5(a),(b)に示す走行待機状態となる。このとき、後駆動レバー4はチャージカムギア9の後カム9bのカムボトム領域に達しており、チャージカムギア9は後駆動レバー4を保持しない。その代わりに、後緊定レバー6の係合部6aが後駆動レバー4の立ち曲げ部4fに係合することで、後駆動レバー4が保持される。以上でチャージ動作が終了する。
なお、本実施例では、後駆動レバー4における後幕ユニット51との連結部である後幕駆動ピン4aがロックレバー77の第1のカム面77cおよびストッパー面77eに当接する場合について説明した。しかし、後駆動レバー4に後幕駆動ピン4a以外のピン等の当接部を設け、この当接部がロックレバーの第1のカム面およびストッパー面に当接するように構成してもよい。前述したように先幕側にロックレバーを設ける場合には、先駆動レバー3における先幕ユニット50との連結部である先幕駆動ピン3aまたはこれ以外の当接部がロックレバーに当接するようにしてもよい。
また、本実施例では、ロック部材として、ロック位置とアンロック位置との間で回動するロックレバー77を用いる場合について説明したが、ロック部材は必ずしも回動する部材である必要はなく、ロック位置とアンロック位置との間で移動可能であればよい。
以上説明した各実施例は代表的な例にすぎず、本発明の実施に際しては、各実施例に対して種々の変形や変更が可能である。
1 シャッタ地板
1a アパチャ
4 後駆動レバー
4a 後幕駆動ピン
51 後幕ユニット
72 後ブーストレバー
77 ロックレバー
77c 第1のカム面
77d 第2のカム面
77e ストッパー面
78 ロックバネ
113 フォーカルプレンシャッタ

Claims (9)

  1. アパチャを有する地板と、
    前記アパチャを遮蔽または開放するように前記地板に対して走行可能な羽根と、
    前記羽根に連結され、前記地板に対して移動して前記羽根を走行させる羽根駆動部材と、
    前記羽根の走行区間の一部において前記羽根駆動部材に当接しながら前記地板に対して移動して前記羽根駆動部材に駆動力を付与する加速部材と、
    前記羽根の走行完了後に前記羽根駆動部材に設けられた当接部に当接して前記羽根駆動部材のバウンドを抑えるストッパー部を有し、前記ストッパー部が前記羽根駆動部材の移動に伴う前記当接部の移動範囲に進入して前記当接部と当接可能となる第1の位置と前記ストッパー部が前記移動範囲から退避する第2の位置との間で前記地板に対して移動可能なロック部材と、
    前記ロック部材を、前記第2の位置から前記第1の位置に向かって付勢する付勢部材とを有し、
    前記ロック部材は、
    前記羽根の走行途中において前記当接部により押されて前記第1の位置から前記第2の位置に移動し、前記羽根の走行完了前において前記当接部が該ロック部材から離れることにより前記第2の位置から前記第1の位置に移動し、
    前記走行完了後において前記加速部材により押されて前記第1の位置から前記第2の位置に移動することを特徴とするフォーカルプレンシャッタ。
  2. 前記ロック部材は、
    第1のカム部を有し、前記走行途中において前記当接部が前記第1のカム部に当接して該ロック部材を押すことにより前記第1の位置から前記第2の位置に移動し、前記走行完了前において前記当接部が前記第1のカム部から離れることにより前記第2の位置から前記第1の位置に移動するとともに、
    第2のカム部を有し、前記走行完了後において前記加速部材が前記第2のカム部に当接して該ロック部材を押すことにより前記第1の位置から前記第2の位置に移動することを特徴とする請求項1に記載のフォーカルプレンシャッタ。
  3. 前記当接部は、前記羽根駆動部材において前記羽根に連結された連結部であることを特徴とする請求項1に記載のフォーカルプレンシャッタ。
  4. 前記第1の位置にある前記ロック部材において、前記ストッパー部は、前記当接部と当接することで前記ロック部材に前記第2の位置とは反対方向への力を作用させるように設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のフォーカルプレンシャッタ。
  5. 前記ロック部材は、前記第1の位置と前記第2の位置との間で回動し、
    前記第1の位置にある前記ロック部材において、前記ストッパー部のうち前記当接部と当接する位置が、前記ロック部材の回動中心と前記羽根の走行完了状態での前記当接部の中心とを結んだ直線に対して前記第2の位置とは反対側にあること特徴とする請求項4に記載のフォーカルプレンシャッタ。
  6. 前記走行途中における前記ロック部材と前記当接部との接触角が90度以下であることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載のフォーカルプレンシャッタ。
  7. 前記走行完了前において前記羽根駆動部材により押されて該羽根駆動部材に対してブレーキ力を作用させるブレーキ機構を有することを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載のフォーカルプレンシャッタ。
  8. 前記走行完了後において、前記羽根駆動部材が前記羽根の走行開始前の位置に向かって移動を開始するよりも先に前記加速部材が前記ロック部材を前記第1の位置から前記第2の位置に移動させることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載のフォーカルプレンシャッタ。
  9. 請求項1から8のいずれか一項に記載のフォーカルプレンシャッタと、
    前記フォーカルプレンシャッタにより露光が制御される撮像素子とを有することを特徴とする撮像装置。
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