JP2016199943A - 逆流防止装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】弁体の着脱が容易で、勾配が急な管路にも対応可能な逆流防止装置の提供する。
【解決手段】管路60の端部内側に挿入する筒状の本体10と、本体10の外周部に設けられた開口部20から本体10の内部に挿入される可撓性を有する板状の弁体30と、を有し、開口部20は、管路60の上流側5を凸とする湾曲曲線に沿って形成され、弁体30は、開口部20から一部が本体10の外周部に露出して配置され開口部20において湾曲曲線に沿って湾曲された状態で支持する。
【選択図】図3

Description

本発明は、逆流防止装置に関する。
従来、管路に設ける逆流防止装置として、略円筒状のスリーブの溝にゴム製の逆止弁を取り付けたものがある(例えば特許文献1)。また、ゴム弾性を有する板状のバルブをスリット状の開口に挿入し、ゴムの弾性の反力により開口部を閉塞するものがある(例えば特許文献2)。
特開平05−91964号公報 特開2000−87412号公報
特許文献1の構成では、例えば排水経路が傾斜すると、ゴムの自重により逆止弁が弁座部から離れてしまう虞がある。特許文献2の構成では、スリット部分を軸に板状のバルブ(弁体)が折り曲げられているため、バルブの挿入作業が困難である。また、バルブの交換が難しいという問題もある。
本発明は、以上のような課題に鑑みなされたものであり、弁体の着脱が容易で、勾配が急な管路にも対応可能な逆流防止装置を提供することを目的とする。
上述の課題を解決するために本発明の逆流防止装置は、管路の下流側からの逆流を防止する逆流防止装置であって、前記管路の端部内側に挿入する筒状の本体と、前記本体の外周部に設けられた開口部から前記本体の内部に挿入される可撓性を有する板状の弁体と、を有し、前記開口部は、前記管路の上流側を凸とする湾曲曲線に沿って形成され、前記弁体は、前記開口部から一部が前記本体の外周部に露出して配置され前記開口部において前記湾曲曲線に沿って湾曲された状態で支持されている。
本発明によれば、弁体の着脱が容易で、勾配が急な管路にも対応可能な逆流防止装置を提供できる。
実施形態の逆流防止装置を示す平面図である。 図1のII−II線に沿った逆流防止装置の断面図であり、逆流防止状態を示す。 図1のII−II線に沿った逆流防止装置の断面図であり、順流状態を示す。 図1の逆流防止装置の開口部を示し、図2の視野IVから見た開口部の矢視図である。 図1の逆流防止装置に備えられる弁体の平面図である。 図1の逆流防止装置の斜視図であり、弁体を取り外した状態を示す。 実施形態の逆流防止装置に適用可能な変形例の開口部を示す図であり、図7(A)〜(D)は、それぞれ別の変形例の開口部である。 実施形態の逆流防止装置を示す斜視図であり、変形例の止水体を採用した例を示す図である。 弁体の抵抗力を測定する試験に用いる保持治具を示す図である。 急勾配の管路に図1逆流防止装置を設置した使用状態を示す。
以下に本発明の実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、本発明の技術範囲は本実施形態に限定しない。各実施形態は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々に変更できる。
本発明の一例である実施形態の逆流防止装置1について説明する。
図1は、本実施形態の逆流防止装置1を示す平面図である。
図2、図3は、図1のII−II線に沿った逆流防止装置1の断面図である。なお、図3は、管路60に逆流防止装置1を取り付け、さらに上流側5から下流側6に流体が流入した際の状態を示している。
図4は、逆流防止装置1の開口部20を示す図である。
図5は、弁体の平面図である。
図6は、逆流防止装置1の斜視図である。
逆流防止装置1は、管路60(図3参照)の内周面に固定され、管路60の下流側からの逆流を防止する装置である。
逆流防止装置1は、筒状の本体10と、可撓性を有する板状の弁体30と、本体10の外周部11に設けられた可撓性を有する止水体50と、を有する。弁体30は、本体10に設けられた開口部20から本体10の内部12に挿入され、本体10の内部12を、上流側5と下流側6とに区画する。止水体50は、本体10の外周部11の一部を覆うように本体10と一体的に設けられている。また、止水体50は、径方向に延びるヒダ状の複数の突出部51を有する。
本体10は、円筒形状を有している。本体10の外周部11には、本体10の外周部11から内部12まで貫通する開口部20が設けられている。図1〜図3に示すように、開口部20には、弁体30が挿入されて、弁体30は、本体10の内部12に配置される。開口部20は、本体10の外周部11において、円周方向に延びるスリットである。開口部20は、上流側5を凸とする湾曲曲線Lに沿って形成されている。図2に示すように、開口部20は、下流側6を向く第1面20aと、上流側5を向く第2面20bとを有している。第1面20aと第2面20bとは、互いに対向している。開口部20の幅である第1面20aと第2面20bとの間の隙間は、弁体30の厚さより大きくなっており、開口部20から弁体30を挿入できる。
弁体30は圧縮変形できるため、前記隙間は弁体30の厚さ以下としても良い。この場合、開口部20と弁体30はより密着する。
図2および図4を基に開口部20および湾曲曲線Lについて説明する。なお、図4は、図2の視野IVから見た開口部20の矢視図である。
図2に示すように、本体10の中心軸に対して、角度θで傾く基準線Jを設定する。仮想平面Pは基準線Jと直交する平面である。
図4に示すように視野IVから見ると、湾曲曲線Lは仮想平面P上に、曲率半径Rで湾曲する円弧に現れる。開口部20は、湾曲曲線Lに沿った湾曲する形状で本体10に設ける。
図2に示すように、開口部20は、本体10の外周部11から内部12に達するように基準線Jに沿う方向に貫通する。開口部20の第1面20aおよび第2面20bは、基準線Jに沿って傾斜している。開口部20に挿入された弁体30は、開口部20に沿って曲率半径Rで湾曲すると共に、角度θだけ傾斜する。
湾曲曲線Lは、上流側5に凸であり、その曲率半径Rは、150mm以下とすることが好ましい。後段において説明するように、開口部20には、弁体30が挿入され、湾曲曲線Lに沿って弁体30を湾曲させる。湾曲曲線Lの曲率半径Rを150mm以下とする場合には、弁体30の湾曲も曲率半径が150mm以下となる。150mm以下の曲率半径で湾曲された弁体30は、剛性が高まるため、いかなる姿勢で配置された場合であっても、自重でめくれることがない。したがって、例えば逆流防止装置1を、上流側5を上方に下流側6を下方として、急勾配の管路62(図10参照)に配置した場合であっても、弁体30が、本体10の内部12を区画した状態を保つことができる。
また、弁体30は、150mm以下の曲率半径で湾曲されていることで、下流側6から高い圧力が作用しても、上流側5に屈曲しにくい。管路60の下流から本体10に向かって大量の流体が流れ込み、本体10の下流側6の圧力が高まった場合であっても、流体が上流側5に流入することを抑制できる。さらに、弁体30は、上流側5に凸に湾曲されているため、上流側5からの圧力に対しては、容易に屈曲できる。したがって、上流側5から下流側6に向かう流体の流れを阻害しがたい。
本体10の内部12には、下流側6の流路を広げる段差13が設けられている。段差13は、開口部20と同様に、湾曲曲線Lに沿って形成されている。段差13の下流側6を向く段差面13aは、基準線Jに沿って傾斜している。また、段差面13aは、開口部20の第1面20aと連続している。開口部20の第1面20aと段差面13aは、弁体30と接触する。即ち、開口部20から挿入された弁体30は、開口部20の第1面20aと段差面13aに沿って本体10の内部12に配置される。なお、本実施例では、下流側6の流路を広げる段差13としたが、上流側5の流路を狭める段差としても良い。つまり、段差が弁体30と接触する座面として機能する構成であれば良い。
本体10は、例えば、塩化ビニル樹脂などの合成樹脂からなる。また、塩化ビニル樹脂に可塑剤、安定剤、充填剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、加工助剤等の各種添加剤を適宜配合したものであってもよい。本体10の素材は合成樹脂に限定せず、例えば金属であっても良い。
弁体30は、可撓性を有する板状の部材であり、開口部20から本体10の内部12に挿入されている。弁体30は、自然状態で平坦な平板であり、湾曲する開口部20に挿入されることで、開口部20に沿って湾曲する。また、弁体30は、開口部20から本体10の下流側6に向かって傾斜して配置される。
弁体30は、図5、図6に示すように、本体10の内部12に挿入された状態で、本体10の内部12に位置する挿入部31と、開口部20から本体10の外周部11に露出する露出部32と、を有する。
挿入部31は、略楕円形状を有し、本体10の開口部20から斜めに挿入することで、外縁が本体10の内周面に沿った状態で配置される。
露出部32は、挿入部31の外縁の一部を外側に拡大した形状を有する。露出部32は、開口部20の長さより湾曲曲線Lに沿う方向に長く、開口部20に挿入されない。なお、ここで開口部20の長さとは、開口部20における湾曲曲線Lに沿った距離である。露出部32によって、弁体30は、開口部20に係止される。露出部32は、弁体30が本体10の内部12に完全に入ってしまうこと防止する。
弁体30は、図2に示すように、本体10の内部12において上流側5を向く第1面30aと、下流側6を向く第2面30bと、を有する。弁体30は、自然状態で平坦な板であり開口部20沿って弾性変形により湾曲している。したがって、弁体30は、平坦な形状に戻ろうとして開口部20の第1面20a側に付勢されている。本体10の内部12に流体が流れていない状態(即ち、上流側5と下流側6との圧力差がない状態)においては、弁体30の第1面30aは、段差面13aおよび開口部20の第1面20aに密着する。これにより、下流側6の異臭が上流側5に流れることを抑制できる。また、弁体30の第2面30bは、開口部20の第2面20bと僅かに離間して対向する。
次に弁体30の逆流防止作用について図2を基に説明する。管路60の下流から本体10に向かって大量の流体が流れ込み、本体10の下流側6の圧力が高まった状態を逆流防止状態とする。逆流防止状態において、本体10の下流側6は圧力が高まっており、弁体30の第1面30aは、開口部20の第1面20aおよび段差13の段差面13aに確実に密着する。開口部20の第1面20aおよび段差13の段差面13aは、弁体30に対する弁座として機能し、下流側6から上流側5への流体の逆流を抑制できる。
一方、本体10の上流側5から下流側6に流体が流れる順流状態について、図3を基に説明する。本体10の上流側5に流体が達すると、流体の圧力によって、弁体30は露出部32の反対側となる挿入部31の先端側からめくれ上がる。弁体30は、開口部20の湾曲曲線Lに沿う方向の両端を軸として、下流側6にめくれ上がる。弁体30のめくれ上がり量は、流体の流入量によって変わる。上流側5から下流側6への流体の流入が途絶えると、めくれ上がった弁体30は基の状態(図2に示す逆流防止状態)に戻る。
以上に説明したように、弁体30は、逆流防止状態において、逆流を確実に抑制できる。また、弁体30は、順流状態において、上流側5から下流側6への流入を阻害しがたい。加えて、弁体30は、自身の弾性作用により、順流状態から逆流状態へスムーズに切り替わる。
弁体30は、低反発素材などの弾性を有するゴム材料等で形成する。弁体30の素材としては、例えば、ポリウレタン、硬質ウレタン、ニトリルゴム、水素化ニトリルゴム、各種フッ素ゴム、EPDM、シリコーンゴム、パーフロロエラストマー、PTFE、PEEK、PA、POM、UHMW−PEなどを用いることができる。
弁体30は、上記の弾性を有する材料からなる層に加えて、さらに剛性を高める樹脂材料からなる層を有する多層構造としても良い。即ち、弁体30は、異なる硬度を有する複数の材質を積層してなるものであってもよい。剛性を高めるための樹脂材料としては、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタラート(PET)を用いることができる。剛性を高めるための樹脂材料を設けることで、下流側6から弁体30に加わる流体の圧力に対して、十分な抵抗力を有する弁体30を低コストで製造できる。また、弁体30を多層構造にすることで、弁体30の耐久性を高めることができる。
弁体30を多層構造とする場合は、弾性を有する材料を弁体30の第1面30a側に配置することが好ましい。第1面30aは、開口部20の第1面20aおよび段差面13aに対向する面であるため、第1面30a側に弾性部材を配置することで、弁体30による密閉性を高めることができる。
弁体30の硬度は、60HA以上90HA以下とすることが好ましい。弁体30の硬度を60HA以上とすることで、弁体30の剛性を十分に確保して、下流側6からの流体の圧力に対して十分な抵抗力を発揮できる。弁体30の硬度を90HA以下とすることで、弁体30の剛性が過度に高まることを抑制できる。したがって、上流側5から下流側6に流体が流れ、弁体30が流路を開放するように下流側6にめくれた状態から、スムーズに流路を閉じた状態に戻ることができる。
弁体30の厚さは、1mm以上3mm以下とすることが好ましい。弁体30を1mm以上とすることで、弁体30の剛性を十分に確保して、下流側6からの流体の圧力に対して十分な抵抗力を発揮できる。加えて、弁体30を1mm以上とすることで、弁体30の強度を十分に確保して、流体に混在する固形物などによって弁体30が破損することを抑制できる。弁体30を3mm以下とすることで、弁体30の剛性が過度に高まることを抑制し、弁体30の上流側5からの流体の流入に対して、弁体30の開閉をスムーズにすることができる。加えて、弁体30を3mm以下とすることで、弁体30の重量が重くなりすぎることを抑制し取り扱いを容易にできる上に、弁体30の材料費を圧縮できる。
止水体50は、可撓性の材料からなる。止水体50は、本体10の外周部11に一体的に設けられている。即ち、止水体50は、本体10の外周部11に一体成形されているか、圧入されて密着しているか、若しくは、接着剤で固定されている。止水体50は、本体10の外周部11に位置する開口部20に対応する開口部25を有し、本体10の内部12への弁体30の挿入を阻害しない。
止水体50は、可撓性を有するヒダ状の複数の突出部51を有する。突出部51は、管路60(図3参照)に逆流防止装置1を挿入することで、管路60の内周面61に押し当てられて弾性変形する。突出部51は、弾性変形に伴う緊迫力によって、逆流防止装置1を管路60内に保持すると共に、管路60の内周面61と逆流防止装置1の本体10との間を止水する。
それぞれの突出部51は、本体10の径方向に突出し、周方向に沿って延びている。複数の突出部51は、それぞれ径方向の高さが異なる。複数の突出部51は、管路60に挿入する先端側から、突出部51の高さが低いものから高いものが順番に並んでいる。本実施形態において、逆流防止装置1は、本体10の下流側6から管路60に挿入する。したがって、複数の突出部51は、本体10の下流側6から上流側5にむかって、突出部51の高さが高くなっている。
図3に示すように、本実施形態の逆流防止装置1は、高さの異なる8個の突出部51が設けられている。これらの突出部51を、下流側6の先端から順に51A、51B、51C、51D、51E、51F、51G、51Hと符号を付ける。本実施形態において、管路60の内径は、下流側6の先端から2番目の突出部51Bの外径より大きく、3番目の突出部51Cの外径より小さい。逆流防止装置1を管路60に取り付けると、3番目の突出部51Cより上流側5に位置する突出部のうち、1つ以上の突出部が、管路60の内周面61に変形して密着する。例えば、図3に示す例では、下流側6の先端から3番目の突出部51Cと、4番目の突出部51Dとが、弾性変形して密着する。突出部51C、51Dは、弾性変形に伴う緊迫力によって、逆流防止装置1を管路60内に保持すると共に、管路60の内周面61と逆流防止装置1の本体10との間を止水する。
逆流防止装置1の止水体50は、複数の突出部51に設けられている。複数の突出部51は、径方向に高さが異なり、挿入側から順に径方向の高さが高くなっているために、幅広い管径の管路60に固定し、止水できる。
本実施形態の逆流防止装置1によれば、本体10の開口部20から弁体30を挿入することで、容易に弁体30の装着が可能である。また、開口部20から弁体30を取り外す作業も容易に行うことができる。
また、本実施形態の逆流防止装置1によれば、弁体30が湾曲した状態で設定されているために、勾配が急な管路60に配置した場合であっても、弁体30が、自重で解放されることがなく、本体10の内部12を区画した状態を保つことができる。
また、本実施形態の逆流防止装置1によれば、弁体30は、上流側5が凸となるように湾曲していることで下流側6からの流体の圧力に対する弁体30の抵抗力を高めて、逆流を確実に抑制できる。加えて、上流側5からの流体の圧力に対して、容易に弁体30が屈曲し、上流側5から下流側6への流体の流れを阻害しがたい。
また、本実施形態の逆流防止装置1によれば、弁体30が本体10の内部12に設けられた段差面13aに付勢されて密着し、逆流を確実に抑制できる。加えて、下流側6からの異臭が上流側5に立ちのぼることを抑制できる。
また、本実施形態の逆流防止装置1によれば、弁体30が開口部20から下流側6に傾斜して配置されていることで、上流側5からの流体の流入に対して、よりスムーズに下流側6に動作して流路を開放でき上流側5から下流側6への流体の流れを阻害しない。
<開口部の変形例>
上述した実施形態における開口部20は、スリット状に形成されていたが、上流側5を凸とする湾曲曲線Lに沿って延び、開口部20の縁において弁体30を支持するものであれば、その他の形態であっても良い。ここでは、本実施形態に適用可能な変形例の開口部20A、20B、20C、20Dについて説明する。
図7(A)〜(D)は、それぞれ開口部20A〜20Dを示す図である。図7(A)〜図7(D)は、上述した実施形態における開口部20を示す図4と対応している。即ち、図7(A)〜(D)は、図2の視野IVから見た開口部20A〜20Dの矢視図である。
開口部20A〜20Dは、図2における開口部20と同様に、湾曲曲線Lに沿った湾曲する形状で本体10に形成されている。以下、それぞれの変形例について、開口部20と異なる部分を中心に説明する。
図7(A)に示す開口部20Aは、湾曲曲線Lに沿うスリット21Aと、スリット21Aの一部を拡大する矩形開口22Aを有する。スリット21Aは、スリット21Aの幅方向に対向する第1面20aと第2面20bを有している。矩形開口22Aは、スリット21Aの第1面20aの長さ方向中央の一定領域から上流側5の方向に広がっている。
図7(B)に示す開口部20Bは、湾曲曲線Lに沿うスリット21Bと、スリット21Bの一部を拡大する矩形開口22Bを有する。スリット21Bは、スリット21Bの幅方向に対向する第1面20aと第2面20bを有している。矩形開口22Bは、スリット21Bの第1面20aおよび第2面20bの長さ方向中央の一定領域から、それぞれ上流側5および下流側6の方向に広がっている。
図7(C)に示す開口部20Cは、湾曲曲線Lに沿うスリット21Cと、スリット21Cの一部を拡大する円形開口22Cを有する。スリット21Cは、スリット21Cの幅方向に対向する第1面20aと第2面20bを有している。円形開口22Cは、スリット21Cの第1面20aの長さ方向の中央近傍にのみ形成されている。
図7(D)に示す開口部20Dは、二等辺三角形のうち底辺を湾曲曲線Lに沿って広げた形状を有する。開口部20Dは、湾曲曲線Lに沿って延びる第1面20aを有する。
以上に説明した開口部20A〜20Dを採用した場合であっても、逆流防止装置1は、同様の機能を奏することができる。
また、弁体の抜け止め機能を備えた付属品を開口部20A〜20Dに挿入することで、弁体30が脱落することを防止しても良い。
さらに、平板状の弁体に対しリブを設けて弁体の剛性を高める場合に、リブの形状に合わせて上述した開口部20A〜20Dを採用することで、弁体がスムーズに挿入できる。
<止水体の変形例>
次に、本実施形態に適用可能な変形例の止水体52について説明する。
図8は、本体10とその外周部11に一体的に設ける止水体52である。止水体52は、複数の突出部53を有する。止水体52は、上述した実施形態の止水体50と概略同様の構成を有するが、突出部53がスリット54により周方向に分割されている点が異なる。
複数の突出部53は、上述の実施形態と同様に、管路60に挿入する先端側から、突出部53の高さが低いものから高いものが順番に並んでいる。また、それぞれの突出部53には、複数のスリット54が設けられており、周方向に分割されている。
管路60に本体10を挿入すると、止水体52の突出部53が弾性変形して倒れ、弾性変形による緊迫力で本体10を管路60内に保持すると共に、本体10の外周を止水する。突出部53は、径方向外側に延びているため、突出部53の先端55の直径は、根元56の直径より大きい。突出部53は、根元56を支点として先端55が倒れる。このとき、先端55の周長と根元56の周長との差分だけ、先端55側の部材の余剰分が波打った状態となる虞がある。波打った先端55と管路60の内周面61との間には、隙間が形成されて十分な止水効果が発揮できない虞がある。突出部53にスリット54を設けることで、突出部53が倒れると共に、スリット54で分割された突出部53が重なり合った状態となる。これにより、十分な止水性を発揮させることができる。また、突出部53波打った状態で保持されることがなく、突出部53に部分的に過大な応力が集中して加わることがない。したがって、長期使用における突出部53の破損を防止できる。
本体10の軸方向に沿って前後に並んで配置された突出部53に設けられたスリット54同士は、重なり合わないように配置されていることが好ましい。スリット54が前後に並んで配置していると、スリット54を抜けて下流側6から上流側5に臭気が達する虞がある。前後に位置する突出部53のスリット54同士を本体10の軸方向から見て重なり合わないように配置することで、臭気が上流側5に達することを抑制できる。
以上に、本発明の様々な実施形態を説明したが、各実施形態における各構成およびそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能である。また、本発明は実施形態によって限定されることはない。
例えば、上述した実施形態において、湾曲曲線は、一定の曲率半径を有する円弧形状を有していたが、上流側5に凸であれば、円弧形状に限られるものではない。湾曲曲線が円弧形状でない場合には、曲率半径の最小値が150mmであることが好ましい。
以下、実施例を示して本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
まず、硬度が50HA、60HA、70HA、80HAおよび90HAの何れかのゴム材料からなり、厚さが0.5mm、1.0mm、1.5mm、2.0mmおよび3.0mmの何れかである円形の弁体30を用意した。弁体30は、挿入部31の湾曲曲線Lに沿う長さ(図5における寸法W)が118mmである。
弁体30は、上述した硬度および厚さを有する全ての組み合わせである25種類を用意した。
また、図9に示すように、弁体30を保持するため保持治具70を用意した。保持治具70は、樹脂材料からなる厚さ40mmの板材である。保持治具70には、開口部20を模した保持孔71、72、73、74が設けられている。保持孔71、72、73、74は、保持治具70の厚み方向に貫通している。保持孔71、72、73、74のスリットの幅は、3.5mmであり、保持孔71〜74は、弁体30を挿入することができる。
保持孔71は、直線状のスリットである。
保持孔72は、曲率半径150mmの湾曲曲線L2に沿って延びるスリットである。
保持孔73は、曲率半径100mmの湾曲曲線L3に沿って延びるスリットである。
保持孔74は、曲率半径70mmの湾曲曲線L4に沿って延びるスリットである。
次に、上述した25種類の弁体30のうち何れか1つを保持孔71、72、73、74のうち何れか1つに挿入して保持させた。このとき、円形の弁体30は、中心から半分以上を保持孔71、72、73、74から飛び出させた状態とした。また、湾曲して保持する保持孔72、73、74に弁体30を挿入した場合には、弁体30を下に凸とした状態で、保持した。
次に、保持孔71、72、73、74のうち何れか1つに保持された弁体30の、飛び出した部分の先端から10mmの部位に直径12mmの円柱を垂直方向下向きに30mm/分の速度で降下させて、弁体30を押圧した。この時の円柱に対する反力のピーク値を最大荷重として測定した。25種類の弁体30を4種類の保持孔71、72、73、74にそれぞれ挿入して、合計100回(試験No.1〜No.100)の試験を行った。また、この試験は、測定機として、微小強度評価試験機(島津製作所製、MST−I)に50Nのロードセルを選択して使用した。このとき、微小強度評価試験機の最大荷重の測定範囲は、0.2N以上、50N以下である。
この試験は、図2に示すような逆流防止状態において、下流側6からの流体の圧力に対する弁体30の抵抗力を測定するものである。即ち、本体10の開口部20から弁体30を挿入し、弁体30を湾曲した状態で支持して、下流側6から上流側5に逆流しようとする流体の圧力に対する抵抗力を測定するものである。試験結果としての最大荷重が大きいことは、即ち、下流側6からの流体の圧力に対する抵抗力が大きいことを意味する。
本試験では、一般的な逆流圧力と流路の断面形状を鑑みて、最大荷重が0.4N以上であれば、弁体30は逆流を抑制するための十分な抵抗力を有するとして試験結果を評価した。
試験結果を表1に示す。表1において、「弁体形状」とは、保持孔71、72、73、74の何れかによって保持され湾曲する弁体30の曲率半径を意味する。保持孔71に保持した場合の弁体形状は、平板である。保持孔72、73、74に保持された場合の弁体形状は、それぞれの曲率半径であるR150、R100、R70である。
表1において最大荷重(N)が「0.2未満」とは、使用した測定機において、測定範囲未満の荷重であったことを示す。
Figure 2016199943
表1において、弁体30の硬度に着目する。硬度が50HA以下の場合には、最大荷重が0.4N未満となるケースが少なからずあることがわかる。これに対し、硬度が60HA以上の場合は、弁体30の厚さが0.5mmの場合と弁体30の形状が平板である場合を除いて、最大荷重が0.4N以上となっており、十分な反力を得ていることがわかる。このことから、硬度を50HA以上とすることで、弁体30の抵抗力を十分に確保できることが確認できた。
表1において、弁体形状に着目する。弁体30が平板(湾曲していない状態で保持されている)の場合には、硬度が60HA以上であっても、最大荷重が0.4N未満となるケースが多くある。これに対し、弁体をR150以下で湾曲させている場合には、厚さが0.5mmの場合と硬度50HAの場合を除いて、最大荷重が0.4N以上となっており、十分な反力を得ていることがわかる。このことから、弁体30は、曲率半径150mm以下に湾曲させることが好ましいと確認できた。
表1において、弁体30の厚さに着目する。弁体30の厚さが0.5mmの場合には、最大荷重が0.4N未満となるケースが過半数を占めていることがわかる。これに対して、弁体30の厚さが1.0mm以上の場合には、弁体30の硬度が50HAである場合と弁体30の形状が平板である場合とを除いて、最大荷重が0.4N以上となっており十分な反力を得ていることがわかる。
1…逆流防止装置、5…上流側、6…下流側、10…本体、11…外周部、12…内部、13…段差、13a…段差面、20、20A、20B、20C、20D…開口部、21A、21B、21C…スリット、22A、22B…矩形開口、22C…円形開口、30…弁体、50、52…止水体、51、53…突出部、54…スリット、60…管路、61…内周面、70…保持治具、J…基準線、L、L2、L3、L4…湾曲曲線、P…仮想平面、R…曲率半径、θ…角度

Claims (10)

  1. 管路の下流側からの逆流を防止する逆流防止装置であって、
    前記管路の端部内側に挿入する筒状の本体と、
    前記本体の外周部に設けられた開口部から前記本体の内部に挿入される可撓性を有する板状の弁体と、を有し、
    前記開口部は、前記管路の上流側を凸とする湾曲曲線に沿って形成され、
    前記弁体は、前記開口部から一部が前記本体の外周部に露出して配置され前記開口部において前記湾曲曲線に沿って湾曲された状態で支持されている、
    逆流防止装置。
  2. 前記本体の内部に段差が設けられ、
    前記段差が、前記湾曲曲線に沿って形成されて下流側を向く面を前記弁体と接触させる、
    請求項1に記載の逆流防止装置。
  3. 前記弁体が、前記開口部から前記下流側に向かって傾斜して配置されている、
    請求項1又は2に記載の逆流防止装置。
  4. 前記湾曲曲線の曲率半径が、150mm以下である、
    請求項1〜3の何れか一項に記載の逆流防止装置。
  5. 前記弁体の硬度が、60HA以上90HA以下である、
    請求項1〜4の何れか一項に記載の逆流防止装置。
  6. 前記弁体が、異なる硬度を有する複数の材質を積層してなる、
    請求項1〜5の何れか一項に記載の逆流防止装置。
  7. 前記弁体の厚さが、1mm以上3mm以下である、
    請求項1〜6の何れか一項に記載の逆流防止装置。
  8. 前記本体の外周部に周方向に沿って一体的に設けられ、可撓性を有するヒダ状の突出部を有する、
    請求項1〜7の何れか一項に記載の逆流防止装置。
  9. 径方向の高さが異なる複数の前記突出部を有し、
    前記管路に挿入する先端側から、前記突出部の高さが低いものから高いものが順番に並ぶ、
    請求項8に記載の逆流防止装置。
  10. 前記突出部が、スリットにより周方向に分割されている、
    請求項8又は9に記載の逆流防止装置。
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