JP2016199867A - コンクリート構造物の打継ぎ目構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】先打ちコンクリート10と後打ちコンクリート20の接合部位に形成された複数の柱状体30を備えている打継ぎ目構造1であれば、複数の柱状体30を介して先打ちコンクリート10と後打ちコンクリート20が噛み合った構造をとることができるので、先打ちコンクリート10と後打ちコンクリート20を強固に結合することができる。そして、この打継ぎ目構造1は、樹脂材料からなる柱状体30を備えているため、コンクリート構造物100に負荷がかかった場合に、その柱状体30が弾性変形することによる緩衝作用によって打継ぎ目部分の変形を緩和することができるので、打継ぎ目が損傷し難くなっており、その打継ぎ目の強度を向上させることが可能になっている。
【選択図】図1
Description
そこで、新旧コンクリートを強固に結合するため、硬化した旧コンクリートの表面を斫って目荒らした打継面に新コンクリートを打設する手法が知られている。
また、旧コンクリート打設用の打継型枠の内面に突起体付きのシート材を貼設してコンクリートを打設し、打継型枠及びシート材を取り除いた面に凹部が形成されるようにしておき、その凹部が形成されている旧コンクリートの打継面に新コンクリートを打設することで、新旧コンクリートが相互に噛み合う構造とする手法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
コンクリート構造物を分割して施工する際に、先打ちコンクリートと後打ちコンクリートの間に形成される打継ぎ目構造であって、
前後に並んでいる前記先打ちコンクリートと前記後打ちコンクリートの接合部位に、前記コンクリート構造物を上下に貫く樹脂材料からなる柱状体が、前記先打ちコンクリートと前記後打ちコンクリートの界面に沿って所定の間隔をあけて複数設けられているようにした。
ここで「所定の間隔」は、等間隔でも非等間隔でもよい。
特に、この打継ぎ目構造は、樹脂材料からなる柱状体を備えているので、コンクリート構造物に負荷がかかった場合に、その柱状体が弾性変形することによる緩衝作用によって打継ぎ目部分の変形を緩和することができ、打継ぎ目が損傷し難くなっている。
つまり、先打ちコンクリートと後打ちコンクリートの接合部位に形成されている、樹脂材料からなる複数の柱状体を備えている打継ぎ目構造であれば、コンクリート構造物の打継ぎ目の強度を向上させることができる。
前記柱状体の少なくとも1つが、前記コンクリート構造物の側面に露出する位置に設けられているようにした。
前記先打ちコンクリートと前記後打ちコンクリートに跨り、前記先打ちコンクリートと前記後打ちコンクリートの界面に沿って延在するように前記コンクリート構造物の下面に形成されている溝に、樹脂材料からなる下縁体が設けられているようにした。
前記先打ちコンクリートと前記後打ちコンクリートに跨り、前記先打ちコンクリートと前記後打ちコンクリートの界面に沿って延在するように前記コンクリート構造物の上面に形成されている溝に、樹脂材料からなる上縁体が設けられているようにした。
また、樹脂材料からなる上縁体が弾性変形することによる緩衝作用によって打継ぎ目部分の変形を緩和することができ、打継ぎ目が損傷し難くなっている。
柱状体30は、樹脂材料からなる部材であって、例えば、エポキシ樹脂やアクリル樹脂によって形成されている。
これら複数の柱状体30のうち、コンクリート構造物100の左右両側に配設されている柱状体30は、コンクリート構造物100の側面に露出しており、半円筒形状を呈している。また、コンクリート構造物100の側面に露出していない柱状体30は、円筒形状を呈している。例えば、柱状体30は直径が10mmの円筒形状(或いは半円筒形状)を有しており、先打ちコンクリート10と後打ちコンクリート20の界面に沿って500mm間隔で配設されている。
また、円筒形状を呈している柱状体30は、先打ちコンクリート10と後打ちコンクリート20の界面において、先打ちコンクリート10と後打ちコンクリート20に跨ってコンクリート構造物100に形成された円筒状の貫通孔内に設けられている。
次いで、先打ちコンクリート10が硬化した後、柱状体形成用の円柱状型枠3を残して先打ちコンクリート用の型枠を取り外し、後打ちコンクリート20を形成するための型枠を設置して、その型枠内にコンクリートを打設する。型枠内には後打ちコンクリート用の鉄筋が所定箇所に配置されている。
この円筒状の穴と半円筒状の溝に樹脂材料をそれぞれ充填して固化させた柱状体30を形成すると、図1に示した打継ぎ目構造1が得られる。
また、打継ぎ目構造1を構築したコンクリート構造物100の上面には防水剤を塗布するなどして防水工を施すことが好ましい。コンクリート構造物100の上面に防水工を施しておけば、先打ちコンクリート10と後打ちコンクリート20の打継ぎ目に雨水が浸入し難くなり、鉄筋が錆びるなど劣化するのを低減することができる。
特に、この打継ぎ目構造1は、樹脂材料からなる柱状体30を備えているので、コンクリート構造物100に負荷がかかった場合に、その柱状体30が弾性変形することによる緩衝作用によって打継ぎ目部分の変形を緩和することができ、打継ぎ目が損傷し難い構造になっている。
つまり、先打ちコンクリート10と後打ちコンクリート20の接合部位であって、先打ちコンクリート10と後打ちコンクリート20の領域に跨って形成されている、樹脂材料からなる柱状体30を備えている打継ぎ目構造1であれば、コンクリート構造物100の打継ぎ目の強度を向上させることができる。
上記実施形態では、円柱状型枠3を用いて設けた円筒状の穴と半円筒状の溝に樹脂材料を充填して柱状体30を形成したが、例えば、円柱状型枠3の代わりに、その内部に樹脂材料が封入されている円柱状カプセルを用いてもよい。
その円柱状カプセルは、円柱状型枠3と略同じ形状を有しており、円柱状型枠3と同様に用いてコンクリートの打設を行う。そして、後打ちコンクリート20が硬化した後に、先打ちコンクリート10と後打ちコンクリート20に挟まれている円柱状カプセルを割って、その円柱状カプセルに封入されていた樹脂材料を穴や溝に満たして固化させれば、先打ちコンクリート10と後打ちコンクリート20の接合部位に柱状体30を形成することができる。
なお、2液反応性の樹脂材料である場合、各樹脂をそれぞれ袋に封入したものを円柱状カプセル内にセットしておき、円柱状カプセルを割って袋を破いた後、必要に応じて樹脂材料を撹拌混合して、柱状体30を形成するようになっている。
下縁体40は、柱状体30と同様に樹脂材料からなる部材であって、例えば、エポキシ樹脂やアクリル樹脂によって形成されている。この下縁体40も、柱状体30と同様に、下縁体形成用の円柱状型枠3を用いて設けた半円筒状の溝に樹脂材料を充填して固化させることで形成することができる。
上縁体50は、柱状体30と同様に樹脂材料からなる部材であって、例えば、エポキシ樹脂やアクリル樹脂によって形成されている。この上縁体50も、柱状体30と同様に、上縁体形成用の円柱状型枠3を用いて設けた半円筒状の溝に樹脂材料を充填して固化させることで形成することができる。
また、樹脂材料からなる上縁体50が弾性変形することによる緩衝作用によって打継ぎ目部分の変形を緩和することができ、打継ぎ目が損傷し難い構造になっている。
また、従来の打継ぎ目構造1aを有する試験体は、打設面にチッピングを施した先打ちコンクリート10に後打ちコンクリート20を接合したものである。
その載荷試験結果を図6に示す。
一方、図6(b)に示すように、従来の打継ぎ目構造1aを有する試験体は、2500万回の載荷を行った段階で、既に発生していた打継ぎ目の全域に亘るひび割れに加え、さらに載荷点と支点を結ぶ斜め方向のひび割れが発生してしまい、崩壊した。
このような結果から、本実施形態の打継ぎ目構造1は、従来の打継ぎ目構造1aよりもコンクリート構造物100の打継ぎ目の強度を向上させたことがわかる。
この場合、円柱状型枠3の表面に凹凸を付けておけば、円柱状型枠3が消失して露出する打継面に凹凸が形成されるようになる。
例えば、柱状体30と上縁体50を介して先打ちコンクリート10と後打ちコンクリート20とが噛み合う打継ぎ目構造1であってもよい。
また、複数の柱状体30が、円筒形状を呈している柱状体30のみであっても、コンクリート構造物100の両側面に露出している半円筒形状の柱状体30のみであってもよい。
1 打継ぎ目構造
10 先打ちコンクリート
20 後打ちコンクリート
30 柱状体
40 下縁体
50 上縁体
Claims (4)
- コンクリート構造物を分割して施工する際に、先打ちコンクリートと後打ちコンクリートの間に形成される打継ぎ目構造であって、
前後に並んでいる前記先打ちコンクリートと前記後打ちコンクリートの接合部位に、前記コンクリート構造物を上下に貫く樹脂材料からなる柱状体が、前記先打ちコンクリートと前記後打ちコンクリートの界面に沿って所定の間隔をあけて複数設けられていることを特徴とするコンクリート構造物の打継ぎ目構造。 - 前記柱状体の少なくとも1つが、前記コンクリート構造物の側面に露出する位置に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のコンクリート構造物の打継ぎ目構造。
- 前記先打ちコンクリートと前記後打ちコンクリートに跨り、前記先打ちコンクリートと前記後打ちコンクリートの界面に沿って延在するように前記コンクリート構造物の下面に形成されている溝に、樹脂材料からなる下縁体が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のコンクリート構造物の打継ぎ目構造。
- 前記先打ちコンクリートと前記後打ちコンクリートに跨り、前記先打ちコンクリートと前記後打ちコンクリートの界面に沿って延在するように前記コンクリート構造物の上面に形成されている溝に、樹脂材料からなる上縁体が設けられていることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載のコンクリート構造物の打継ぎ目構造。
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CN114439051A (zh) * | 2022-03-15 | 2022-05-06 | 南京长江都市建筑设计股份有限公司 | 一种地下室顶板后浇带防水构造及其施工方法 |
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