JP2016199856A - 摩擦接続構造を備えたコンクリート造ランプウェー建造物 - Google Patents

摩擦接続構造を備えたコンクリート造ランプウェー建造物 Download PDF

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Abstract

【課題】建物本体とランプウェー(スロープ)とに超耐久性を付与した建造物を提供する。【解決手段】コンクリート造ランプウェー建造物2は、建物本体1に隣接して、基礎と、基礎から建物本体1の所要階まで所定の勾配で各階層に繋がる螺旋状に構築された上部構造躯体とを備えたランプウェー建造物2であって、上部構造躯体は、コンクリート製とする柱と梁とで形成されるラーメン構造であり、建物本体1とランプウェー建造物2との間にエキスパンションジョイントが設けられ、エキスパンションジョイントにおいては、建物本体側に設けられた摩擦接続部材とランプウェー建造物側に設けられた摩擦接続部材とが所要の圧着力で摩擦接続が形成されている構成とする。【選択図】図3

Description

本発明は、物流センターや倉庫等の物流施設である建物本体の各階に大型車両が直接乗り入れできるように、建物本体に隣接して建造される摩擦接続構造を備えたコンクリート造ランプウェー建造物に関するものである。
この種の物流施設におけるランプウェーを備えた建造物は周知又は公知になっている。その周知又は公知に係る一般的な建物本体は、強度を高めるため、鉄筋コンクリート造(RC造)、鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)又はプレストレストコンクリート造(PC造)とすることが多い。その一方で、車両進入用のアプローチであるランプウェー建造物は、軽量で現場での組立が容易であるというメリットから鉄骨造としてきた。
一例として従来技術に係る公知の建造物として、地盤に貫入され基礎となる鋼管杭と建物本体の最下階の大梁との間に免震装置を配設して連結すると共に、建物本体の各階に渡って車両が昇降するためのスロープ(ランプウェー)が2箇所に併設され、該スロープの下側にも免震装置が設けられて建物本体と連結された免震建物(免震倉庫)である(特許第3899354号)。
この免震建物によれば、建物本体の柱と梁はプレキャスト化されPC鋼線によるプレストレスで緊結されるPC造であることについては説明されているが、併設されるスロープ部分の建造については全く説明されていないのであるから、スロープ部分の建造は、従来から採用されている鉄骨造であると認めざるを得ないのである。
鉄骨造ランプウェーは、強度を有するものの剛性が低いため、使用期間中において、大型車両走行時の揺れや振動、または強風や地震等による水平力を受けると、過大な変形や接合部のボルトに破損などが生じやすいため、従来、鉄骨造ランプウェーと建物本体との間にエキスパンションジョイントを設けずに一体化とし、鉄骨造ランプウェーに鉛直荷重のみを負担させ、水平荷重は隣接している建物本体に負担させる構造としている。その結果、建物本体の構造躯体はランプウェーの水平荷重分までを負担させるため、部材断面や使用鋼材量が増えることになり、必然的にコスト高になるという問題点がある。
また、ランプウェーの建造躯体をRCやPC等のコンクリート造とする場合には、ランプウェーと建物本体とをエキスパンションジョイントを設けずに一体化した場合には、従来の鉄骨造ランプウェーに比べてコンクリート造のランプウェーの剛性はかなり高くなり,地震等による水平荷重が生じた時に、建物本体側から過大な水平力がランプウェー側に伝達され、それによってランプウェーの柱部材に大きなせん断力が生ずるという問題点がある。
前記問題点を解決するため、ランプウェーと建物本体との間にエキスパンションジョイントを設けることが考えられる。エキスパンションジョイントについては、従来の技術に開示されている。例えば、建物本体とランプウェーとの間に設けられたものではないが、従来技術に係るコンクリート造におけるエキスパンションジョイントとしては、免震建物の外周部の地盤に形成されるクリアランスを免震蓋で塞ぐエキスパンションジョイントにおいて、クリアランスの建物躯体側に嵌合凹部を形成し、免震蓋の建物躯体側に前記嵌合凹部に嵌合する凸部を形成するとともに、前記凸部が嵌合凹部内で回動可能なように免震蓋の建物躯体側の側面を上方に向かってすぼまるテーパー面に形成し、免震蓋の外周部側の側部を外方に向かって細くなるテーパー部を備えたアングル金物を取り付け、前記外周部側の床部に前記テーパー部が摺接する摺動傾斜部を形成したエキスパンションジョイントである(特開2010−121267)。
この公知技術に係るエキスパンションジョイントは、地震発生時の水平力によってアングル金物のテーパー部が摺動傾斜部によって蓋の外周部側が上方に跳ね上げられて地盤との間に段差が生ずるが、地震がおさまれば蓋が元の位置に復位するようにした場合、蓋の上を車両も走行できる程度に強度も確保でき、建物側との取り合い部においてそのための部材を別途必要とせず、蓋を受け躯体の上に置くだけで接続できる、というものである。
特許第3899354号公報 特開2010−121267号公報
従来から採用されている鉄骨造のスロープ(ランプウェー)は、以下に記載の問題点を有している。
1.スロープ(ランプウェー)を構築する柱や梁の鉄骨部材は、工場で製作して現場に搬入され、ボルトや溶接手段にて連結・接合して一体化される。現場作業での簡素化と効率化を図るために、その大半はボルトによる連結がなされている。現実として、施工時に建物本体のコンクリート躯体(柱や梁)が自重や施工荷重によって弾性変形し、特に、PC造とした場合は、導入されたプレストレスにより柱や梁の弾性変形が生じ、しかも、各階の柱は、負担される荷重が異なるために弾性変形量が異なる。しかし、鉄骨造部材及びボルトによる連結・接合の精度がミリ単位で要求されているため,施工時における建物本体の弾性変形量に追従することができないため、建物本体の各階毎に同時にスロープを取り付けて構築することができない。
また、鉄骨造は、主にボルトによる連結・接合で一体化する場合は、建物全体が完成するまでは自立することができないため、支保工やサポートに依存して構築することになっている。しかしながら、一般に建物本体の工程が長いため,鉄骨造のスロープは、建物本体の各階毎に合わせて構築すると、連続施工できずに各階にて建物本体工事の進み具合を待つことになるから、支保工やサポートを無駄に利用することになり、コスト高に繋がる。
以上の問題点を解決するため、従来は、建物本体の構造躯体を完成した後に、鉄骨造スロープの構築工事を行うようにしている。要するに、建物本体の工事と同時施工することはできないという問題点を有している。
2.鉄骨造のスロープは、強度を有するものの剛性が低いため、使用期間中に常時大型車両の通過により振動を受けるから、過大な変形や連結・接合部におけるボルトの弛みや破損等が生じやすい。常に正常な使用状態を維持するため、頻繁にメンテナンスを行う必要があるから、維持管理の手間やランニングコストが掛かるという問題点を有している。
3.スロープ(ランプウェー)は、一般に円形状であるが、鉄骨造の場合は、円周方向において、鉄骨梁を曲線状(円弧状)に曲げ加工することが困難であるため、直線状部材として架設し、構築されたスロープの外観形状は折れ線状となって美観が損なわれ、建物としての資産価値も低下するという問題点を有している。
4.スロープ(ランプウェー)は、地上(地面)から緩やかな勾配で順次各階に向かって上がって行くため、地面から始まる区間において、構造上では複数の短柱が形成されることになる。そのため鉄骨造のボルトによる連結・接合でピン接合にして、剛接合による短柱の形成を容易に解消してせん断破壊を回避することができるから、鉄骨造が採用されている。ところで、RC造は鉄筋接合であり、また、プレキャストPC造はPC鋼材で圧着接合を用いる場合は、柱と梁の接合において、ピン接合の形成が困難であり、短柱を解消することができないという問題点がある。短柱に対して特殊な構造処理で、例えば、柱の側面にコンクリート壁を設け、せん断力を壁に負担させて短柱の問題点を解消させる方法で対応する必要がある。しかし、壁を設けることにより、施工手間とコストが掛かるという新たな問題点が生ずる。また、その他の方法としては、柱部材に大きなせん断力を生じさせないように建物本体とランプウェーとを一体化せずに、両者間にエキスパンションジョイントを設けて対応させる必要がある。
しかしながら、建物本体と共にランプウェーの上部構造躯体をコンクリート造とし、建物本体とランプウェーとの間にエキスパンションジョイントを設けるとした場合は、エキスパンションジョイントで切り離された建物本体とランプウェーの構造躯体部分が互いに異なった変形が発生しても衝突しないように、常時温度変化により発生しうる伸縮量に、さらに地震動や強風等による変形分を加味して大きなクリアランスを設ける必要があるし、免震工法と組み合わせた場合には、クリアランスをさらに大きくする必要が生ずる。しかし、大型車両が通過できるように、その大きなクリアランスを覆って、しかも大重量に耐え得て変形が少なく強度のあるジョイントカバーが必要とされるが、そのようなカバーは高価になり全体の建築コストが上がるという問題だけでなく、常時大型車両の振動や揺れで破損しやすいから、その正常な使用状態を維持するため、頻繁にメンテナンスを行う必要があるから、維持管理の手間やランニングコストが掛かるという問題点も有する。
さらに、前記公知技術に示されたエキスパンションジョイントのように、免震建物の外周部と地盤との間のクリアランスを免震蓋で塞ぐものであるが、地震発生時の水平力によってアングル金物のテーパー部が摺動傾斜部によって蓋の外周部側が上方に跳ね上げられて地盤との間に段差が生ずる構成であるため、この構成を建物本体とランプウェーとの間のクリアランスに採用した場合に、車両の走行中に予測できない地震が発生して、蓋の外周部が跳ね上げられた状態になると、タイヤによって蓋が破損または跳ね飛ばされる恐れがあり、危険がつきまとうという問題点を有している。
そこで、本発明は、建物本体とランプウェーの構造躯体とをコンクリート造等で構成して同時進行で構築できると共に、ランプウェーと建物本体との間にエキスパンションジョイントを設け、該エキスパンションジョイントは、従来のエキスパンションジョイント構造に比べてクリアランスを著しく小さく設定することができ、且つランプウェーはPC免震構造にして超耐久性を付与してメンテナンスや補修の必要性を解消した新規なエキスパンションジョイントの接続構造とし、より合理的かつ経済的なランプウェー構造物と共に建物本体構造を提供することを目的とするものである。
本発明は、上記目的を達成するための具体的手段として、建物本体に隣接して、基礎と、該基礎から前記建物本体の所要階まで所定の勾配で各階層に繋がる螺旋状に構築された上部構造躯体とを備えたランプウェー建造物であって、前記上部構造躯体は、コンクリート製とする柱と梁とで形成されるラーメン構造であり、前記建物本体とランプウェー建造物との間にエキスパンションジョイントが設けられ、該エキスパンションジョイントにおいては、建物本体側に設けられた摩擦接続部材とランプウェー建造物側に設けられた摩擦接続部材とが所要の圧着力で摩擦接続が形成されていることを特徴とするコンクリート造ランプウェー建造物を提供するものである。
この発明においては、前記摩擦接続部材は、いずれも片持ちに形成されて上下に面接触状態に重ね合わせの状態に配設し、該重ね合わせた摩擦接続部材の垂直方向に前記所要の圧着力を付与する緊張材が設けてある摩擦接続としたこと;前記摩擦接続は、所定の水平力までは静止摩擦力で摩擦接続部材が相対移動しない摩擦接続とし、所定の水平力を超えた時には動摩擦力で摩擦接続部材が相対移動する滑り接続とすること;前記柱と梁は、プレキャストコンクリートで形成されたPC柱とPC梁とし、柱梁接合部はPC鋼材を緊張定着することにより一体的にPC圧着接合され、前記PC柱には、所定の勾配に合わせた高さで梁受け用顎が突出形成され、前記PC梁の内外周縁側の梁は、長手方向において円形状ランプと同心円となる曲線状に形成されていること;前記柱梁接合部において、一部の所定箇所には、一段配線にすると共に、配線しない側を空目地とするPC圧着ピン接合とすること;前記内外周縁側の少なくとも外側周縁のPC梁において、PC柱の梁受け顎の底部までの目隠し部を延設したこと;及び前記基礎と上部構造躯体との間に、免震装置を介在させてあること、を付加的な要件として含むものである。
本発明に係るコンクリート造(免震)ランプウェー建造物によれば、以下に示す通りの効果を奏する。
1.建物本体とランプウェー建造物との間に所要の圧着力で摩擦接続として接続されるエキスパンションジョイントを設けたことにより、所定の水平力までは、静止摩擦力で摩擦接続部材が相対移動しない摩擦接続を維持して建物本体とランプウェー建造物が一体化されて相対変形が発生しない。所定の水平力を超えた時に、動摩擦力で摩擦接続部材が相対移動する滑り接続になり、建物本体とランプウェー建造物とが切り離されて初めて相対変形が生ずることになるため、所要のクリアランスは極めて小さくできるのである。即ち、水平力による建物本体とランプウェー建造物との相対変形に対し、二段階に分けて対応する構造仕組みとしたので、まず、所定の水平力までは、建物本体とランプウェー建造物との相対変形が発生しないように摩擦接続で対応し、所定の水平力を超えた時には、相対変形を許容して動摩擦力による滑り接続で対応するのである。従って、両者間の所要のクリアランスは従来に比べて著しく小さくできるという優れた効果を奏する。
2.建物本体とランプウェー建造物とを摩擦接続とすることにより、建物本体とランプウェー建造物と構造躯体の剛性および耐力のバランスによって摩擦接続部材間に発生する摩擦力を予め設定し、建物本体からランプウェー建造物に伝達されるせん断力をコントロールし、建物に作用する水平力をバランスよくランプと建物本体に分配することができる。それによって、従来鉄骨造としたランプウェー建造物の場合に、水平力を全て建物本体に負担させることを解消できる。また、ランプウェー建造物をコンクリート造とする場合には、建物本体からランプウェー建造物に過大な水平力が伝達されることを回避でき、合理的且つ経済的なランプウェー建造物と共に建物本体の構造物を構築することができるし、ランプウェーと建物本体を別体で独立構造体として合理的に設計することができる。
3.従来の鉄骨造ランプは、建物本体の構造躯体が出来上がってから建造されるので、特に、建物本体の施工時における機材や部材等の搬入は、全てクレーンに頼るしかないから、施工手間、工期及びコストが掛かる。それに比べて、プレキャスト部材を現場でPC圧着関節工法によって、本発明のコンクリート造とするランプウェー建造物は建物本体と同時に構築することができるから、施工時にも車両を各階に乗り入れ、直接荷役作業を行えるから、作業性が大幅に向上する。
4.直線で形成される鉄骨造部材に比べ、コンクリートは造形しやすいので、曲線で形成されるプレキャストコンクリート造部材を用いて構築されるコンクリート造ランプウェー建造物は、外観の美観と共にランプウェー建造物の資産価値を向上させることができる。
5.PC圧着ピン接合によって、短柱形成を解消し脆性的なせん断破壊を回避することができる。
6.PC柱の梁受け顎部を目隠しする目隠し部を、少なくとも外側周縁(円周方向)のPC梁に延設したことによって、ランプウェー建造物の外形上の美観を高く維持できる。
7.免震工法と摩擦接続を用いるコンクリート造ランプウェー建造物とを組み合わせた免震構造により、ランプウェー建造物と建物本体との相対変形量を抑制することができるので、免震装置によるランプウェー建造物と建物本体との間に過大な相対変形の発生を防ぐことが可能であり、安価で最適な免震構造を構築することができる。また、ランプウェー建造物の上部躯体構造が鉄骨造とする場合に比べ、剛性が高くて振動を小さく抑えることができ、さらに、上部躯体構造をPCとする場合は、地震を受けた後に、PC復元力によってPCランプ構造物が元の状態に復帰し残留変形は生じないという特性を持つ構造物になり、地震に対しては、免震装置の免震効果とPC構造の耐震・制震効果との相乗効果により、震度7級の巨大地震にも対応可能となる。
8.従来鉄骨ランプ(スロープ)は、供用期間中に常に大型車両による振動を受け、ランプ自体だけではなく、ランプウェー建造物と建物本体との連結部分が破損しやすいから、耐久性に劣るため、常時メンテナンスや補修が必要である。それに比べ、本発明のPC(免震)ランプウェー建造物は超耐久性を有し、クリアランスの極めて小さいエキスパンションジョイントで接続するから、メンテナンスの必要がない、等の種々の優れた効果を奏する。
本発明の実施の形態に係るPCランプウェー建造物を備えた物流施設における建物構造の基礎部分を略示的に示した平面図である。 同実施の形態に係る建物構造の基礎部分に係る2例の実施例を示すものであって、(a)は盛土をしない場合の断面図であり、(b)は盛土をした場合の断面図である。 同実施の形態に係る建物の全体を略示的に示した斜視図である。 同実施の形態に係る建物の全体を示した側面図である。 同実施の形態に係る建物構造の2階以上の構成部分を略示的に示した平面図である。 同実施の形態に係る建物構造で、1階部分のPCランプウェー建造物における平面を略示的に拡大して示した説明図である。 同実施の形態に係る建造物で、1階から2階部分のPCランプウェー建造物における平面を略示的に拡大して示した説明図である。 同実施の形態に係るPCランプウェー建造物における外側部分を略示的に展開して示した説明図である。 同実施の形態に係るPCランプウェー建造物における内側部分を略示的に展開して示した説明図である。 同実施の形態に係るPCランプウェー建造物における半径方向の上部構造躯体の走行車路状況を理解するための説明図である。 同実施の形態に係るPCランプウェー建造物において、(a)はPC圧着剛接合を示し、(b)は短柱部分をPC圧着ピン接合にして短柱解消を示す模式図である。 同実施の形態に係るPCランプウェー建造物における柱と梁のPC圧着剛接合状態を示す説明図である。 同実施の形態に係るPCランプウェー建造物における柱と梁のPC圧着ピン接合状態を示す説明図である。 同実施の形態に係るPCランプウェー建造物における外側周縁(円周)方向の梁柱接合部を分離して要部のみを示す斜視図である。 同接合構造の接続状態を示す要部のみを示す側面図である。 同実施の形態に係る建物本体とPCランプウェー建造物との間に構築される第1の実施の形態に係るエキスパンションジョイントにおいて、(a)は建物本体側の摩擦接続部材のみを示し、(b)は重ね合わさった両方の摩擦接続部材を示す要部のみの平面図である。 図16(b)のC−C線に沿う拡大断面図である。 図16(b)のD−D線に沿う拡大断面図である。 同実施の形態に係る建物本体とPCランプウェー建造物との間に構築される第2の実施の形態に係るエキスパンションジョイントにおいて、(a)は建物本体側の摩擦接続部材のみを示し、(b)は重ね合わさった両方の摩擦接続部材を示す要部のみの平面図である。 図19(b)のC−C線に沿う拡大断面図である。 図19(b)のD−D線に沿う拡大断面図である。 本発明の実施の形態に係る建物本体とPCランプウェー建造物とが設定された所要の圧着力で摩擦接続された状態を示す模式図である。 同模式図において、設定された所要の圧着力の範囲内において、水平力を受けた状態を示す説明図である。 同模式図において、設定された所要の圧着力の範囲を超えた水平力を受けた時に、建物本体とPCランプウェー建造物とがそれぞれ受ける水平力の負担分を示す説明図である。
本発明を図示の複数の実施の形態に基づいて詳しく説明する。まず、図1〜図5に示した物流施設における建物構造の全体と基礎部分とについて説明する。図1〜図5において、物流施設は、プレストレストコンクリート造(PC造)として構築された建物本体1とランプウェー建造物2とから構成されており、各々は、基礎Aと、上部躯体構造(構造骨組)Bと、その間に介在させて設けられた免震装置9とを備えたものとする。ランプウェー建造物2の上部構造躯体Bは、コンクリート製とする柱3と大梁4とで形成されるラーメン構造とし、主として1階部分の最下部の現場打ちコンクリートとした大梁4と、プレキャストコンクリートで形成されたPC柱3とPC大梁4とから構成してあり、建物本体1に隣接して円形状のランプウェー建造物2が別体で独立して建造されている。
PC柱3が立設される位置には、図1と図2に示したように、地盤5に杭6が打ち込まれ、該杭6の頭部は基礎スラブ7により連結されている。さらに、杭6の頭部には台座部8が一体に形成され、該台座部8に免震装置9を介してフーチング10が取り付けられ、該フーチング10は隣接同士が最下階の現場打ちコンクリートとした大梁4によって連結され、該大梁4間に小梁12が配設され、その上面には1階の床スラブ11が形成されている。そして、前記フーチング10には、建物本体1及びランプウェー建造物2のPC柱3が取り付けられ、各柱は内部に配設されたPC鋼材(図示せず)で立設状態に緊張連結して固定されている。なお、図2(a)では、1階の床面が地面より1m程度高く形成して雨水等が建造物の床下内に入らないようにしたものであり、図2(b)では、さらに、1m程度の高さを空間部にして置かないで建造物周辺を所要範囲(広さ)において盛土5aをして、1階の床面に対して安定させたものであり、基礎部分についてはいずれを採用しても良いのである。
物流施設に係る建物全体としては、図3、図4に示したように、一例として、例えば、6階建ての建物本体1であって、該建物本体1に隣接して円形で螺旋状のランプウェー建造物2が別体で独立して建造され、建物本体1の2階部分から5階(所定階)部分の各階まで、大型車両が登れるようにランプウェー建造物2が構築され、該ランプウェー建造物2は、好ましくは建物本体1の短辺側の側面に構築され、登り用と下り用とに利用される。なお、ランプウェー建造物2を登り用と下り用とに分けて2箇所に設けてもよい。また、2階以上の上部階は、図5に示したように、PC柱3間に配設したPC大梁4a、4b、4cの間に、それぞれ複数の小梁12を配設し、該PC大梁4a、4b、4cと小梁12の上部に合成床版からなる床スラブが形成される。
本発明に係るランプウェー建造物2について、図6〜図9について説明する。ランプウェー建造物2の上部構造躯体Bは、コンクリート製とする柱3と大梁4とで形成されるラーメン構造とし、主として1階部分の最下部の現場打ちコンクリートとした大梁4と、プレキャストコンクリートで形成されたPC柱3とPC梁4a、4b、4cとで円形で螺旋状に構築されるものであって、プレキャスト製としたPC柱3については、建物本体1も含めて全ての柱は、出願人自身のブランド品とも言える「顎付き柱」が採用され、プレキャスト製としたPC大梁4a、4b、4cが顎に載置されて取り付けられる。そこで、図6に示したように、一階の部分は、建物本体1と同様に、例えば、ランプウェー建造物2の形状に沿って円形状に適宜間隔をもって内側と外側とに設けた杭6の頭部に免震装置9を介してそれぞれ取り付けられた外側フーチング10aと内側フーチング10bとのそれぞれの間に、隣接同士を連結すると共に、外側と内側とを連結する最下部の大梁が配設されている。
この場合に、1階部分の最下部の大梁4(地中梁ともいう)は、現場打ちRCやSRCまたは現場打ちPC等によりフーチング10a、10bと一体的に連結させて形成し、外側と内側とを連結する大梁4の間に小梁12を配設して1階のフロアー部分を形成する。さらに、各フーチング10a、10b上にプレキャストコンクリートで形成されたPC柱3がPC鋼材で緊張連結(図示せず)して立設状態に取り付けられる。なお、符号14で示した部分は、1階の建物本体1およびランプウェー建造物2に入る平坦な出入り口通路であり、各階毎に略同じ位置関係をもって平坦な入り口通路14a、14b、…が形成され、該出入り口通路は、建物本体1の長辺側の一側面側に設けられたメイン通路15に繋がるように構成されているが、建物本体1とランプウェー建造物2とは別体で独立して建造されるので、図1、5にも示したように、建物本体1のメイン通路15とランプウェー建造物2の出入り口通路14、14a、14b…との間に、所要の空間部が1階から5階までの各階で生ずることになり、これらの空間部にエキスパンションジョイント16が設けられる。
ランプウェー建造物2において、1階から2階部分に登る起ち上がりの部分としては、図7に示すように、1階の平坦な通路14から所定の勾配をもって起ち上がり部17が形成され、その勾配を維持するようにPC柱3間にPC大梁4a、4b、4cを順次緊張定着して架設すると共に,PC大梁4c間に所要の勾配をもって小梁12を架設して2階の平坦な通路14aまで形成する。なお、2階から3階及び3階から4階、さらに上層階への接続部分(アクセス部分)についても略同一の構成で構築されている。この場合に、円形状で螺旋状に形成されたランプウェー建造物2の内外周縁側、即ち、外側周縁側の大梁4aと内側周縁側のPC大梁4bは、長手方向において円形状ランプと同心円となる曲線状(円弧状)に形成されると共に、手すりとも言うべき所要高さの立設形状(立上り形状)に形成されている。この形状については後述する。
このようにPC柱3とPC大梁4a、4b、4cとの柱梁接合部をPC鋼材で緊張定着して(図示せず)PC圧着接合して一体的に形成されたランプウェー建造物2の上部構造躯体Bを構築することによって、図8〜図9に示したように、1階から順次2階、3階及び所要階へと螺旋状に所定の勾配をもった車輌進入用のアプローチが形成される。この場合に、PC柱3とPC大梁4a、4b、4cとの柱梁接合部では、PC鋼材を緊張定着することにより、基本的にPC圧着剛接合であるが、ランプウェー建造物2は、1階の平坦部分から所定の勾配をもって起ち上げているため、起ち上げ初期位置に近い部分の複数の柱においては、コンクリート壁30付きのものを除いて、上下端の梁間の柱長さは、通常の柱に比べ非常に短くてその間で柱が自由に曲げ変形できる長さ(主要支点間距離という)が、実質的な柱長さとなり、柱の断面寸法に対して極端に短くなったため、必然的に短柱3aとなる。また、図10に示したように、ランプウェー建造物2は、円形の螺旋状に形成されているので、走行する車両に回転運動により遠心力が必然的に生じ、車両を外周方向に転倒するように作用することになり、その遠心力の作用をなくすことを考慮して、走行車路27を形成するための幅方向(半径方向)に架設されるPC大梁4cは内側(円心)方向に僅かに傾斜させて取り付けてある。
これら短柱3aとPC大梁4との接合部を、図11(a)に示したように、通常の長さのPC柱3と同様に、PC圧着剛接合18にすると、上下端の柱梁接合部により上下端で曲げ回転が拘束されるため、その間で形成された柱が短柱3aとなる。短柱は曲げ破壊に先行してせん断力が集中して変形能力が極端に乏しく脆性的なせん断破壊となる可能性が高いため、構造設計上に最も好ましくない破壊形態である。そこで、せん断破壊を回避するために、矢印Aで示す図(b)のように、元短柱3aとなっていた柱とPC大梁4a、4b、4cとの接合部をPC圧着ピン接合19にして、柱梁剛接合部間(図(b)の下部の3で示す範囲)の長さがPC柱3の実質的な長さとなり、柱が自由に曲げ変形できる長さが長くなり短柱3aの形成を解消したのである。つまり、通常の長いPC柱3とPC大梁4a、4b、4cとはPC圧着剛接合18にし、短柱3aとPC大梁4a、4b、4cとはPC圧着ピン接合19にすることによって、短柱3aの形成を解消して柱のせん断破壊の問題点を解決したのである。
そこで、PC柱3とPC大梁4との具体的な接合構造について、図12〜図13について説明する。まず、図12に示したように、PC柱3は「顎付き柱」であって、内部に挿通して配設したPC鋼材20を柱の繋ぎ部分21(柱節間のPC圧着接合部)でPC鋼材接続部22を介して各階毎に順次連結しながら緊張定着することによって上階まで一連に緊張立設固定される。そして、PC柱3には、円周方向に架設されるPC大梁4a、4bを載置して架設するための顎13aが、勾配の角度に対応して段差をもって形成され、幅(半径)方向に架設されるPC大梁4cについては内側(円心)方向に僅かに傾斜させて取り付けられるので、その端部を載置する顎13bは、外側周縁側よりも内側周縁側の顎13bを僅かに低く形成させてあり、各顎13a、13bに載置した各PC大梁4a、4b、4cは、内部の上下に挿通して顎13a、13bよりも上方位置と顎13a、13bの略中央部を貫通してそれぞれ配設された2段配線とする複数のPC鋼材23、24により緊張定着すると共に、PC柱3及び顎13a、13bとPC大梁4a、4b、4cの端部との隙間に目地モルタル等の目地材25を充填してPC圧着剛接合18にする。ただし、柱梁のPC圧着剛接合としては、図示の2段配線で形成されるものに限定することなく、必要に応じて多段配線とする場合がある。つまり、PC圧着剛接合の配線は、2段以上とする。また、各段は、単数または複数のPC鋼材で形成される。
なお、本発明の特徴を従来の技術と区別して分かりやすくするため、本発明では、従来のPC圧着接合をPC圧着剛接合と呼び、従来の技術にない新規な短柱解消用のPC圧着接合構造をPC圧着ピン接合と称する。
次に、短柱3aを解消するためにPC柱3とPC大梁4との具体的なPC圧着ピン接合構造については、図13に示したように、短柱3aに形成された顎13aに載置されたPC大梁4a、4bに対しては、1段配線として該PC大梁の下部側(スラブで形成された走行斜路27側)に挿通配設したPC鋼材24が顎13aを貫通した状態で、顎13bに載置されたPC大梁4cについては、該PC大梁4cの上部側(スラブ側)に挿通配設したPC鋼材23が顎13bよりも上方位置を貫通してそれぞれ緊張定着すると共に、各PC鋼材24、23が貫通した短柱3aとPC大梁4a、4b、4cの端部との間の隙間にのみ目地部材25を充填し、PC鋼材24、23が貫通していない部分の隙間は空目地26としてPC圧着ピン接合19とする。
即ち、上記のPC圧着ピン接合とは、「顎付き柱」を用いることと、一段配線及び空目地との3つの必要な構成条件として構成したものである。要するに、柱が顎を有するため、プレキャスト製とするPC大梁の梁端が顎の上で回転可能になり、曲げモーメントが生ずることなく、せん断力だけを伝達できるようにしたピン接合である。顎がなければ梁端が柱とPC圧着接合となって回転出来ないため、上記のPC圧着ピン接合にはならないのである。
また、PC圧着ピン接合構造としては、柱梁接合部において、梁のスラブ付き側に1段配線とし、配線しない側の目地を空目地とすることは基本構成である。
従って、前記の主旨に逸脱しない範囲で種々の変形を付け加えて変更することが可能なものである。例えば、「顎付き柱」とは、大梁と同様にプレキャスト製とすることが望ましいが、これに限定することなく、現場打ちコンクリートとしても良い。また、図示は省略するが、顎付柱と大梁とをプレキャスト製とするが、パネルゾーン(柱と梁の仕口部)を現場打ちコンクリートとし、セミ圧着工法(PC鋼材と鉄筋)によって柱と大梁とを接合してもよい。
なお、本発明のランプウェー建造物の上部躯体構造においては、上記の趣旨に従って、走行車路27の幅方向(ランプの半径方向)のPC大梁4cが順梁である場合には、大梁4cの上部に、内外周縁側(ランプの円周方向)のPC大梁4a、4bが逆梁である場合には、大梁4a、4bの下部に走行車路27が位置し、図7〜図10に示すように柱梁接合部の一部の所定箇所にPC圧着ピン接合19(図7〜図10に黒丸で図示)を形成して短柱の問題点を解消したのである。
但し、柱の側面にコンクリート壁が付く(壁付き柱)場合は、壁がせん断力を負担することになるため、壁付きの方法で短柱が解消されるので、上記のPC圧着ピン接合としなくても良い。
さらに、本発明においては、長さ方向(円周方向)のPC梁4a、4bの具体的な構成について、図14と図15について説明する。これらのPC大梁4a、4bの両端部は、PC柱3に突出して形成した顎13の上に載置して架設するものであるが、顎13にPC大梁4a、4bを載置しただけでは、突出した顎13がそのまま外部に露出する状態になり、構成として外観上の体裁を損なうものである。しかしながら、本発明においては、突出した顎13の少なくとも外側部分を全面的にカバーすると共に、逆梁の下面に走行車路27として配設するスラブの外周面をもカバーすべく、顎13の底部まで伸長させた目隠し部28を設けたものである。つまり、PC大梁4a、4bの強度を維持するための高さ方向の厚みを十分確保して立ち上がりの手すり部とし、且つPC柱3の両端部に突出した顎13が嵌まり込む凹部29を設けて顎13が外部に露出しないようにしたことに特徴があるのである。このように構成することにより、仕上がったランプウェー建造物2のPC柱3とPC大梁4a、4bが面一状態になり、外観上の体裁を向上させたのである。
このように独立構造体としてそれぞれ構築される建物本体1のメイン通路15とランプウェー建造物2の出入り口通路14、14a、14b…との間に空間部が存在し、該空間部にエキスパンションジョイント16が設けられるのであり、該エキスパンションジョイント16に所要の部材を敷設して両者間にアプローチできるようにする。
このエキスパンションジョイント16における第1の実施の形態としては、図16〜図18に示してある。この実施の形態においては、建物本体1とランプウェー建造物2との間のエキスパンションジョイント16の所要の部材として、建物本体1側におけるメイン通路15側に設けた所要大きさ(広さ)の摩擦接続部材31と、ランプウェー建造物2側における出入り口通路14、14a、14b…側に設けた所要大きさ(広さ)の摩擦接続部材32との面接触に所要の圧着力を付与することによって実質的に摩擦接続されるようにしたものである。
即ち、図16(a)、図17に示したように、建物本体1のメイン通路15側に配設したPC大梁4に、エキスパンションジョイント16の略両サイドとなる位置に、摩擦接続部材31を突出させて一体的に形成すると共に、該摩擦接続部材31に複数本(2対4本)の緊張材(例えば、PC鋼棒、高強度棒鋼またはボルト等)33の基部側にアンカープレートとナットとからなるデッドアンカー34を介して抜け出さないように埋め込み、上部が所要長さ突出する状態で取り付け、さらに複数の顎13cも所要間隔で一体的に形成する。また、図16(b)、図17に示したように、ランプウェー建造物2の出入り口通路14、14a、14b…となる側に配設したPC大梁4に複数の顎13dを所要間隔で一体的に形成すると共に、ランプウェー建造物2側の走行車路27であるスラブと一体的に、前記摩擦接続部材31と重ね合わさる位置に摩擦接続部材32を形成し、該摩擦接続部材32に前記1対づつの緊張材33が緩く挿通されるルーズ孔35を形成すると共に、該ルーズ孔35の上部に該緊張材33を定着するための長方形の凹部36が形成してあり、前記ルーズ孔35に挿通した緊張材33の上端部は、凹部36の底部に敷設した滑り手段として滑り材37、例えばテフロン(登録商標)材等を介してアンカープレート38と締付材(例えば、ナット等)39により、所定の圧着力(締付力)を付与し、重ね合わせた摩擦接続部材31と摩擦接続部材32とが所定の摩擦力によって摩擦接続が形成されて連結され、該摩擦力を超える水平方向の外力が加わった時にのみ,摩擦接続部材31と摩擦接続部材32とが動摩擦力で相対移動する滑り接続となり、建物本体1とランプウェー建造物2との間に相対変形が生ずるので、エキスパンションジョイント16における所要のクリアランス(隙間)a、換言すれば摩擦接続部材32の端部と建物本体1との間に設ける隙間aは、従来より著しく小さくして設ければ良いのである。なお、これら摩擦接続部材31と摩擦接続部材32とは,現場打ちコンクリートにより大梁4と一体的に形成しても良い。但し、両者は別体としてそれぞれ形成される。また、摩擦接続部材31のデッドアンカーの代わりに,摩擦接続部材32と同様に凸部36を設けてアンカープレート38と締付材39によって緊張定着部を形成することができる。
さらに、図18に示したように、エキスパンションジョイント16に位置する建物本体1側の一方の顎13cに滑り材40として、例えば、テフロン(登録商標)材(シート)を敷設し、他方の顎13dとの間にプレキャストPC小梁12を載置する。ランプウェー建造物2側において、プレキャストPC小梁が複数のPC鋼材23、24により2段配線として緊張定着し目地材25を充填してPC大梁4とPC圧着接合される。この場合に、建物本体1側のPC大梁4との間に所要の隙間aが生ずるようにPC小梁12を載置し、該PC小梁12上にランプウェー建造物2側のスラブ、即ち、走行車路27が形成されて一体化し、水平方向の移動については、滑り材40であるテフロン(登録商標)材(シート)に載置したPC小梁12の端部側が摺動するのである。
また、エキスパンションジョイント16における第2の実施の形態として、摩擦接続部材31と摩擦接続部材32とを建物本体1およびランプウェー建造物2と別体に形成した場合を、図19〜図21に示してある。
まず、図19(a)、図20に示したように、別体に形成された摩擦接続部材31は、エキスパンションジョイント16の略両サイドとなる位置における建物本体1のPC大梁4に対して、複数本のPC鋼線41によってPC圧着剛接合させて一体的に取り付ける。この場合に、建物本体1におけるPC大梁4と隣接するPC小梁12との間につなぎ梁42を介在させ、該つなぎ梁42を貫通させてPC鋼線41を配設し、該PC鋼線41の先端側は摩擦接続部材31に固定し、後端側はPC小梁12に緊張定着することで摩擦接続部材31をPC大梁4に強固に取り付けられ、該摩擦接続部材31には、前記第1の実施の形態と同様に複数本の緊張材33が取り付けられている構成は同じである。
また、図19(b)、図20に示したように、別体に形成された摩擦接続部材32は、上記と同様に、エキスパンションジョイント16に臨むランプウェー建造物2のPC大梁4に対して、複数本のPC鋼線43によってPC圧着剛接合させて一体的に取り付ける。この場合も前記と同様に、ランプウェー建造物2におけるPC大梁4と隣接するPC小梁12との間につなぎ梁44を介在させ、該つなぎ梁44を貫通させてPC鋼線43を配設し、該PC鋼線43の先端側は摩擦接続部材32に固定し、後端側はPC小梁12に緊張定着することで摩擦接続部材32をPC大梁4に強固に取り付けられて前記建物本体1側の摩擦接続部材31と重なり合うこと、および前記第1の実施の形態と同様に、緊張材33が緩く挿通されるルーズ孔35を形成すると共に、該ルーズ孔35の上部に該緊張材33を定着するための長方形の凹部36が形成されている点、および凹部36内で緊張材の一定の緊張力で定着する点についても同じであるのでその説明は省略する。
さらに、図21に示したように、空間部16に位置する建物本体1側の一方の顎13cに滑り材40として、例えば、テフロン(登録商標)材(シート)を敷設し、他方の顎13dとの間にプレキャストPC小梁12を載置する。この場合に、建物本体1側のPC大梁4との間に所要の隙間aが生ずるようにPC小梁12を載置し、該PC小梁12は、ランプウェー建造物2側において、他の小梁と同様に適宜のPC鋼材23等によって緊張定着されて安定し、水平方向については、滑り材40であるテフロン(登録商標)材(シート)に載置したPC小梁12の端部側が摺動するのである。
いずれにしても、独立して構築される建物本体1とランプウェー建造物2との間に設けられたエキスパンションジョイント16は、前記第1および第2の実施の形態で説明したように、摩擦接続部材31、32間の摩擦力によって摩擦接続されており、つまり、建物本体1とランプウェー建造物2とは摩擦力で一体化され、所定の水平力以下、例えば、中小地震の弱震程度では相対変形は発生しない。そして、所定の水平力を超える時に最大静止摩擦力を超える水平力が作用(付与)された場合にのみ、動摩擦力で摩擦接続部材が相対移動する滑り接続となり、建物本体1とランプウェー建造物2とが相対変形することになるので、所要のクリアランス(隙間)aは著しく狭く(小さく)しても良いのである。
つまり、エキスパンションジョイントにおいて、水平力による建物本体1とランプウェー建造物2との相対変形に対し、静止摩擦接続と動摩擦接続との二段階に分けて対応する摩擦接続構造とし、所定の水平力までは、両者間に相対変形が発生しないように摩擦接合で維持し、所定の水平力を超えた場合にのみ、動摩擦力で対応できるのである。従って、両建造物のクリアランスは、従来に比べて著しく小さくすることができるのである。なお、建造物は階層によって受ける水平力が異なる場合は、摩擦接続部材の大きさや形状を変えたり、階層毎に緊張材33の緊張力を調整できるように設計できる。
次に、図22〜図24に示した模式図によって、建物本体1とランプウェー建造物2との摩擦接続における構造仕組みについて説明する。
まず、図22は、建物本体1とランプウェー建造物2とのエキスパンションジョイント16における摩擦接続部材31、32を配設し、緊張材33の締め付けまたは緊張力による圧着力Pによって両者間に摩擦力Fを発生させて摩擦接合したものである。周知のように、摩擦力Fの大きさは圧着力Pと摩擦係数μによって定められるので、摩擦係数は常数であり、摩擦力Fは圧着力Pに比例する。
また、地震や強風が建物に対して水平力(荷重)を作用するが、その力の大きさは、建物の重量や形状・高さ等によって異なる。例えば、同じ規模の地震が同じ場所で起きたとしても、建物本体1とランプウェー建造物2とでは地震によって作用する水平力が異なるのである。そこで、説明上に、図23に示したように、ランプウェー建造物2に作用する水平力をQr、建物本体1に作用する水平力をQbとすると、一般的に、建物本体1はランプウェー建造物2に比べて規模や重量が遙かに大きいため、建物本体1に作用する水平力をQbはランプウェー建造物2に作用する水平力をQrよりも遙かに大きいのであるが、所要の水平力内であれば、建物本体1とランプウェー建造物2とは、摩擦接続部材31、32の摩擦接合によって同じ方向に同じ方向に同一変形δするのである。なお、本発明における所要の水平力とは、地震や強風等によって建物本体1に作用する水平力Qbとランプウェー建造物2に作用する水平力Qrの内大きな方に合わせて予め設定したものとし、これら水平力QbとQrの計算値は、予め確認することができる。
この場合に、最大摩擦力Fmaxの大きさも必要に応じて予め圧着力Pを設定して定めることができる。つまり、模式図に示されている「Qb−Fmax」と「Qr+Fmax」との大きい方を所定の水平力として予めその大きさを確認し調整することができる。そして、まず、所定の水平力までは第一段階とし、建物本体1とランプウェー建造物2とが相対変形を発生しないように摩擦接続で対応し、圧着接合面の摩擦力が最大静止摩擦力Fmaxとなり、この最大静止摩擦力によって建物本体1とランプウェー建造物2とが一体的に接合されて同一変形δになるのである。要するに、水平力Qbが水平力Qrより遙かに大きいため、最大静止摩擦力Fmaxがランプウェー建造物2側に伝達され、ランプウェー建造物2が負担する水平力はQr+Fmaxとなって負担分が増加する。もう一方の建物本体1では、実際に作用する水平力がQb−Fmaxとなり、負担分が減少するのである。
次に、所定の水平力を超えた場合を第二段階として、図24について説明する。所定の水平力を超えた場合には、相対変形を許容し動摩擦力F‘で滑り接続として対応させる。その時に、ランプウェー建造物2が負担する水平力はQr+F’となり、建物本体1が負担する水平力はQb−F‘となって、初めて相対変形が発生し、その変形値はδb−δr=aになる。この原理によれば、所定の水平力までは相対変形がなく、所定の水平力を越えた時に初めて相対変形が発生するのであり、それを予め計算して設計することにより、クリアランスaは従来に比べて著しく小さくできるのである。
なお、所定の水平力は、建物本体1とランプウェー建造物2との構造躯体剛性および耐力のバランスによって適切に設定することができるのである。例えば、常時大型車両走行や強風による微振動時に発生する水平力としても良く、または中小地震の弱震度による水平力とすることもできる。即ち、所定の水平力の値は、予め相対変形量と共に、建物本体1からランプウェー建造物2に伝達される水平力をコントロールして設定することができ、それによって、ランプウェー建造物2の柱に大きなせん断力が発生することなく、短柱形成を解消し脆性的なせん断破壊を回避することができる。これによってランプウェー建造物2にPC圧着ピン接合を設けなくても回避することが可能となる場合がある。本発明の実施の形態では、摩擦接続部材がエキスパンションジョイントの両側に配置した例を示したが、これに限定されるべきではなく、予め所定の水平力の設定値に応じて配置する箇所を増やすことができるし、また、緊張材(PC鋼棒)を1箇所に付き2対(4本)としたが、所要の摩擦力の設定値に応じて増減することができる。さらに、緊張材としてPC鋼棒について説明したが、これに限らず、例えば、PC鋼線、PC鋼より線、強高度棒鋼または高力ボルトのいずれかにしても良いのである。
以上説明した実施例は本発明の構成に限定するものではなく、本発明の主旨に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、基礎と上部構造躯体との間に免震装置を介在させることなく、PC耐震ランプとしてもよい。また、本発明で示したPC圧着ピン接合構造は、ランプウェー建造物だけではなく、その他の建造物にも短柱解消の手段として適用できるし、さらに、エキスパンションジョイントの摩擦接続構造は、独立して構築された既存の建造物に対しても適用できるのである。
本発明に係るコンクリート造ランプウェー建造物2は、建物本体1に隣接して、基礎Aと、該基礎から前記建物本体1の所要階まで所定の勾配で各階層に繋がる螺旋状で構築された上部構造躯体Bとを備えたランプウェー建造物2であって、前記の上部構造躯体Bは、コンクリート製とする柱と梁とで形成されるラーメン構造であり、前記建物本体1とランプウェー建造物2との間にエキスパンションジョイント16が設けられ、該エキスパンションジョイント16において、建物本体1側に設けられた摩擦接続部材31とランプウェー建造物2側に設けられた摩擦接続部材32とが所要の圧着力で摩擦接続が形成されることにより、コンクリート造ランプウェー建造物2は建物本体1とは独立させて同時に構築することができ、摩擦接続構造で接続できるので、建物本体1とのクリアランスを著しく小さくできる。さらに、前記上部構造躯体Bは、主としてプレキャストコンクリートで形成されたPC柱3とPC梁4a、4b、4cとし、柱梁接合部でPC鋼材を緊張定着することにより一体的にPC圧着接合されて構成され、前記PC柱3には、所定の勾配に合わせた高さで梁受け用顎13、13a、13b、13c、13dが突出形成され、前記PC梁の内外周縁側の梁4a、4bは、長手方向において円形状ランプと同心円となる曲線状に形成されている構成としたことにより、建物本体1と同様のプレキャスト部材を現場でPC圧着関節工法によって、本発明のコンクリート造ランプウェー建造物2は建物本体1と同時進行で構築することができ、しかも、両建造物はエキスパンションジョイント機構によって摩擦接続されるから、施工時にも車両を各階に乗り入れ、直接荷役作業を行えるから、作業性が大幅に向上するのであり、この種の物流センターや倉庫等の物流施設において広く利用できる。
また、本発明において、コンクリート造ランプウェー建造物の上部構造躯体は、主な柱梁ともプレキャストプレストレストコンクリート造(PCaPC造)とする場合は、柱梁構造部材の断面に配置されたPC鋼材を緊張定着することによって、想定される荷重に対して、予め抵抗できるようにコンクリート部材断面にプレストレスは与えられている。
プレストレス力は、予め部材内部に存在している内力であり、常に部材の変形方向と反対に作用しているから、PC鋼材が弾性範囲であればバネのように働き、地震などによって建物が変形しようとしたときの抵抗する力になり、振り子のように変形した建物を元に戻そうとしている。これは、プレストレスによる復元力と言い、変形時元の状態に戻そうとする力になる。この効果をプレストレスによる制震/制振効果と称する。この制震/制振効果は、RC構造や鉄骨構造等には得られないものである。
従って、本発明のPCランプ構造物は、極めて耐震性能が高い構造物だけでなく、制震/制振構造物にもなる。常時大型車両による振動を大幅に軽減すると共に、地震時の変形を小さく押えることができる。さらに、常時車両振動や地震を受けた後に、PC復元力によってPCランプ構造物が元の状態に復帰し残留変形は生じないという特性を持つ構造物になる。
また、免震工法との組みあわせによるPCランプウェー構造は、上部ランプ構造を鉄骨造とする場合に比べ、剛性が高くて振動を小さく抑えることができ、超耐久性を有するから、常時メンテナスに必要はない。さらに、地震に対しては、免震装置の免震効果とPC圧着関節工法によるPC構造の耐震・制震効果との相乗効果、並びに独立して構築される建物本体とコンクリート造ランプウェー建造物とは、二段階の機能を有する摩擦接続構造によって摩擦接続されるから、ランプウェー建造物の柱に大きなせん断力は発生することなく,短柱形成を解消し脆性的なせん断破壊を回避することができると共に、震度7級の巨大地震に対しても充分対応可能となる。
1 建物本体
2 ランプウェー建造物
3 柱(PC柱)
3a 短柱
4、4a、4b、4c 大梁(PC大梁)
5 地盤
5a 盛土
6 杭
7 基礎スラブ
8 台座部
9 免震装置
10 フーチング
10a 外側フーチング
10b 内側フーチング
11 床スラブ
12 小梁
13、13a、13b、13c、13d 顎
14、14a、14b、… 出入り口通路
15 メイン通路
16 エキスパンションジョイント
17 起ち上がり部
18 PC圧着剛接合
19 PC圧着ピン接合
20、23、24 PC鋼材
21 繋ぎ部分
22 PC鋼材接続部
25 目地材(目地モルタル)
26 空目地
27 走行車路(スラブ)
28 目隠し部
29 凹部
30 コンクリート壁
31、32 摩擦接続部材
33 緊張材
34 デッドアンカー
35 ルーズ孔
36 凹部
37、40 滑り材
38 アンカープレート
41、43 PC鋼線
42、44 つなぎ梁
A 基礎
B 上部構造躯体
a クリアランス(隙間)
本発明は、上記目的を達成するための具体的手段として、建物本体に隣接して、基礎と、該基礎から前記建物本体の所要階まで所定の勾配で各階層に繋がる螺旋状に構築された上部構造躯体とを備えたランプウェー建造物であって、前記上部構造躯体は、コンクリート製とする柱と梁とで形成されるラーメン構造であり、前記建物本体とランプウェー建造物との間に所要のクリアランスを設けてエキスパンションジョイントが設けられ、該エキスパンションジョイントにおいては、建物本体側に設けられた摩擦接続部材とランプウェー建造物側に設けられた摩擦接続部材とが所要の圧着力で摩擦接続が形成され、前記摩擦接続部材は,いずれも片持ちに形成されて上下に面接触状態に重ね合わせの状態に配設すると共に、該重ね合わせた摩擦接続部材の垂直方向に前記所要の圧着力を付与する緊張材を挿通するための孔を形成し、該孔に緊張材を挿通してその両端はアンカープレートと締付材とからなる定着部材で緊張定着し、前記孔において、少なくとも一方の摩擦接続部材側にはルーズ孔が形成され、該ルーズ孔側の定着部材と摩擦接続部材との間に滑り材を配設し、前記摩擦接続は、所定の水平力までは、静止摩擦力で摩擦接続部材が相対移動しない摩擦接続にすると共に、所定の水平力を超えた時には、動摩擦力で摩擦接続部材間、及び前記ルーズ孔側の定着部と摩擦接続部材との間が前記滑り材で相対移動する滑り接続とすることで前記クリアランスを小さくすることを可能にしたことを特徴とするコンクリート造ランプウェー建造物を提供するものである。
この発明においては、前記柱と梁は、主としてプレキャストコンクリートで形成されたPC柱とPC梁であり、柱梁の接合部において、PC柱には、所定の勾配に合わせた高さで梁受け用顎が突出形成され、PC柱とPC梁の端部との隙間に目地材を充填し、PC鋼材を緊張定着することにより一体的にPC圧着接合して構成され、前記柱梁接合部における一部の所定箇所には、前記PC鋼材を一段配線にすると共に、前記隙間においては、配線側にのみ目地材を充填し、配線しない側を空目地としたPC圧着ピン接合が形成されること前記PC梁の内外周縁側の梁は、長手方向において円形状ランプと同心円となる曲線状に形成されていること;前記内外周縁側の少なくとも外側周縁のPC梁において、PC柱の梁受け顎の底部までの目隠し部を延設したこと;及び前記基礎と上部構造躯体との間に、免震装置を介在させてあること、を付加的な要件として含むものである。

Claims (7)

  1. 建物本体に隣接して、基礎と、該基礎から前記建物本体の所要階まで所定の勾配で各階層に繋がる螺旋状に構築された上部構造躯体とを備えたランプウェー建造物であって、
    前記上部構造躯体は、コンクリート製とする柱と梁とで形成されるラーメン構造であり、
    前記建物本体とランプウェー建造物との間にエキスパンションジョイントが設けられ、
    該エキスパンションジョイントにおいては、建物本体側に設けられた摩擦接続部材とランプウェー建造物側に設けられた摩擦接続部材とが所要の圧着力で摩擦接続が形成されていること
    を特徴とするコンクリート造ランプウェー建造物。
  2. 前記摩擦接続部材は、いずれも片持ちに形成されて上下に面接触状態に重ね合わせの状態に配設し、
    該重ね合わせた摩擦接続部材の垂直方向に前記所要の圧着力を付与する緊張材が設けてある摩擦接続としたこと
    を特徴とする請求項1に記載のコンクリート造ランプウェー建造物。
  3. 前記摩擦接続は、所定の水平力までは静止摩擦力で摩擦接続部材が相対移動しない摩擦接続とし、所定の水平力を超えた時には動摩擦力で摩擦接続部材が相対移動する滑り接続とすること
    を特徴とする請求項1または2に記載のコンクリート造ランプウェー建造物。
  4. 前記柱と梁は、プレキャストコンクリートで形成されたPC柱とPC梁とし、柱梁接合部はPC鋼材を緊張定着することにより一体的にPC圧着接合され、
    前記PC柱には、所定の勾配に合わせた高さで梁受け用顎が突出形成され、
    前記PC梁の内外周縁側の梁は、長手方向において円形状ランプと同心円となる曲線状に形成されていること
    を特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のコンクリート造ランプウェー建造物。
  5. 前記柱梁接合部において、一部の所定箇所には、一段配線にすると共に、配線しない側を空目地とするPC圧着ピン接合とすること
    を特徴とする請求項4に記載のコンクリート造ランプウェー建造物。
  6. 前記内外周縁側の少なくとも外側周縁のPC梁において、PC柱の梁受け顎の底部までの目隠し部を延設したこと
    を特徴とする請求項4または請求項5に記載のコンクリート造ランプウェー建造物。
  7. 前記基礎と上部構造躯体との間に、免震装置を介在させてあること
    を特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のコンクリート造ランプウェー建造物。
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