JP2016199703A - アルカリ可溶性樹脂ならびにそれを含む硬化性樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
また、本発明の他の課題は、現像性が向上し、パターン形成時間が短縮されて生産性が向上し、且つ、スペーサー径等を小さくでき、高精細化に対応できる硬化物(好ましくはフォトスペーサー)を製造できる硬化性樹脂組成物を提供することにある。
さらにまた、本発明の他の課題は、現像性が向上することで生産性が向上すると同時に、高精細化に対応した硬化物(好ましくはフォトスペーサー)ならびに表示装置を提供することにある。
また、本発明のフォトスペーサーは、上記硬化物を含んでいる。
さらに、本発明の表示装置は、上記フォトスペーサーを含んでいる。
また、現像性が向上し、パターン形成時間が短縮されて生産性が向上し、且つ、高精細化に対応できる硬化物(好ましくはフォトスペーサー)を製造でき、多官能モノマー量を増やしても良好な現像性を維持することができる硬化性樹脂組成物を提供できる。
さらにまた、現像性が向上することで生産性が向上すると同時に、高精細化に対応した硬化物(好ましくはフォトスペーサー)ならびに表示装置を提供できる。
本発明のアルカリ可溶性樹脂は、(a)側鎖に酸基を導入し得るモノマーと、(b)主鎖に環構造を導入し得るモノマーとを必須モノマーとして含むモノマー成分から合成して得られるベースポリマー、または、上記ベースポリマーの酸基の一部または全部(好ましくは、一部)を反応点として、炭素−炭素二重結合を有する化合物を付加したポリマーである。本発明のアルカリ可溶性樹脂は、フォトスペーサー用として好適に使用できる。
ベースポリマーは、(a)側鎖に酸基を導入し得るモノマーと、(b)主鎖に環構造を導入し得るモノマーとを必須モノマーとして含むモノマー成分から合成して得られる。(a)側鎖に酸基を導入し得るモノマーを用いて合成することにより、アルカリ可溶性樹脂は、側鎖に酸基を有する繰り返し単位を有する。
(a)側鎖に酸基を導入し得るモノマー[以下、単に(a)酸基導入モノマーという場合がある]には、もともと酸基を有する(a1)酸基含有モノマーと、(a2)重合後に酸基を付与し得るモノマーが含まれる。なお、(a2)重合後に酸基を付与し得るモノマーを用いる場合には、重合後に例えば後述するような酸基を付与するための処理(後処理)を行う。
本発明のアルカリ可溶性樹脂は、(b)主鎖に環構造を導入し得るモノマー[以下、単に(b)環構造導入モノマーという場合がある]を含むモノマー成分を重合して得ることにより、主鎖に環構造を有する繰り返し単位を有している。
本発明のアルカリ可溶性樹脂は、側鎖にオキシアルキレン基を有していることが好ましい。さらに、オキシアルキレン基に加えて、側鎖に2個以上の芳香環を有していることが好ましい。2個以上の芳香環の導入によって、得られる硬化物の弾性回復力がより向上する。その理由は明確にはなっていないが、芳香環がスタック構造を採って相互作用が発現したことで、架橋密度を上げることによる硬さではない、相互作用による硬さが付与されたためではないかと推測される。なお、2個以上の芳香環とは、ナフタレン環やアントラセン環のような縮合環であってもよい。
(d)側鎖に2個以上の芳香環を導入し得るモノマーは、本明細書においては、上記(c)側鎖にオキシアルキレン基を導入し得るモノマーとして例示されるモノマー以外のモノマーを指す。2個以上の芳香環とは、ナフタレン環やアントラセン環のような縮合環であってもよい。
本発明のアルカリ可溶性樹脂に、アミド結合を導入することも好適な態様である。アミド結合の導入によって、硬化性樹脂組成物から得られる硬化物の強度をより向上させることができる。その理由は明確にはなっていないが、アミド結合が存在していると、ポリマー分子鎖間で水素結合等のインタラクションが強くなるため、強い圧縮力が負荷された後でも、より優れた回復力が発現するものと推定される。
ベースポリマーを得る際に用いられるモノマー成分は、上述した(a)側鎖に酸基を導入し得るモノマーと(b)主鎖に環構造を導入し得るモノマーといった必須モノマー、好適に用いられる(c)側鎖にオキシアルキレン基を導入し得るモノマー、(d)側鎖に2個以上の芳香環を導入し得るモノマー、(e)側鎖にアミド結合を導入し得るモノマーのほかに、得られる硬化物の特性をより向上させるため、必要に応じてその他の共重合可能なモノマーを含むことができる。このような共重合可能なモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸メチル2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸トリシクロデシル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル等の(メタ)アクリル酸エステル類;スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル化合物;ブタジエン、イソプレン等のブタジエンまたは置換ブタジエン化合物;エチレン、プロピレン、塩化ビニル、アクリロニトリル等のエチレンまたは置換エチレン化合物;酢酸ビニル等のビニルエステル類等が挙げられる。
本発明のアルカリ可溶性樹脂は、上記ベースポリマーの酸基の一部または全部(好ましくは、一部)を反応点として炭素−炭素二重結合を有する化合物を付加したポリマーを含む。このように、ベースポリマーの側鎖に炭素−炭素二重結合を導入することも好適な態様である。炭素−炭素二重結合は、上記ベースポリマーを合成するモノマー成分に、側鎖に炭素−炭素二重結合を導入し得るポリマーを加えることによっても、アルカリ可溶性樹脂に導入できる。
上記アルカリ可溶性樹脂の分子量分布[重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)]は4.5以下であり、好ましくは1.1〜4.5、より好ましくは1.1〜4.2である。分子量分布が上記の範囲内にあると、優れた現像性を有し、パターン形成時間が短縮されて生産性が向上し、且つ、高精細化に対応できる硬化物(好ましくはフォトスペーサー)を製造できるアルカリ可溶性樹脂を提供できる。
ベースポリマーは、ベースポリマーを構成するためのモノマー成分を重合して合成する。重合方法としては、溶液重合法が好ましく、重合温度や重合濃度(重合濃度=[モノマー混合物の全質量/(モノマー混合物の全質量+溶媒質量)]×100とする)は、使用するモノマー混合物(モノマー成分)の組成や比率、目標とするポリマーの分子量によって調整する。
アルカリ可溶性樹脂への炭素−炭素二重結合の付与は、ベースポリマーの酸基の一部または全部(好ましくは、一部)を反応点として炭素−炭素二重結合を有する化合物を付加することにより行うことができる。ベースポリマーへの炭素−炭素二重結合導入反応は公知の方法が採用でき、酸素や他の重合禁止剤および触媒の存在下で、炭素−炭素二重結合導入用モノマーをベースポリマー中の酸基に反応させればよい。
(i)(a)側鎖に酸基を導入し得るモノマーとして、(メタ)アクリル酸やイタコン酸等のカルボキシル基を有するモノマーを用いた場合:
(メタ)アクリル酸グリシジル、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、o−(またはm−、またはp−)ビニルベンジルグリシジルエーテル等のエポキシ基と二重結合とを有する化合物を付加させたり、2−イソシアナトエチル(メタ)アクリレート等のイソシアネート基と二重結合を有する化合物を付加させたり、(メタ)アクリル酸2−ビニロキシエトキシエチル等のビニルエーテル基と炭素−炭素二重結合とを有する化合物を付加させることができる。
(ii)(a)側鎖に酸基を導入し得るモノマーとして、無水マレイン酸や無水イタコン酸等のカルボン酸無水物基を有するモノマーを用いた場合:
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の水酸基と炭素−炭素二重結合とを有する化合物を付加させることができる。
(iii)(a)側鎖に酸基を導入し得るモノマーとして、(メタ)アクリル酸グリシジル、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、o−(またはm−、またはp−)ビニルベンジルグリシジルエーテル等のエポキシ基を有するモノマーを用いた場合:
(メタ)アクリル酸等の酸基と重合性炭素−炭素二重結合とを有する化合物を付加させることができる。
本発明の硬化性樹脂組成物は、上記アルカリ可溶性樹脂と、多官能モノマーとを含む。実用的には、本発明の硬化性樹脂組成物は、重合開始剤(好ましくは光重合開始剤)、溶剤および添加剤をさらに含み得る。
本発明の硬化性樹脂組成物はネガ型の感光性樹脂組成物に用いることが特に好ましい。
本発明の硬化性樹脂組成物に含まれる多官能モノマーとしては、分子中に少なくとも2つ以上のエチレン性不飽和二重結合を有する化合物が好ましい。ラジカル重合性のしやすさを考えると、アクリル基を有する多官能モノマーがより好ましい。
(アルカリ可溶性樹脂)/(多官能モノマー)=40/60〜10/90 (数式1)
さらに好ましくは下記(数式2)を満たすことが好ましい。
(アルカリ可溶性樹脂)/(多官能モノマー)=35/65〜15/85 (数式2)
上記関係式を満たすことで、現像性および得られる硬化物の弾性回復率を高く維持できる傾向がある。
本発明の硬化性樹脂組成物は、実用的には重合開始剤を含有する。中でも光重合開始剤が好ましい。光重合開始剤は、光(紫外線、電子線を含む)により分解および/または反応し、ラジカルを発生させるものであればどのようなものでもよい。
本発明の硬化性樹脂組成物は、必要に応じて、任意の適切な添加剤を含み得る。添加剤としては、例えば、水酸化アルミニウム、タルク、クレー、硫酸バリウム等の充填材、染料、顔料、消泡剤、カップリング剤(好ましくはシランカップリング剤)、レベリング剤、増感剤、離型剤、滑剤、可塑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、重合抑制剤、増粘剤、分散剤、無機材料等が挙げられる。
本発明の硬化性樹脂組成物は、任意の適切な溶剤を含み得る。溶剤としては、例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−メトキシブチルアセテート等のエステル類;メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のアルコール類;トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素類;クロロホルム、ジメチルスルホキシド等が挙げられる。溶剤の量は、所望とする硬化性樹脂組成物の粘度に応じて、任意の適切な量に設定され得る。
本発明の硬化性樹脂組成物は、現像性、硬化性に優れ、かつ、所望の形状を有する成形体を精度よく形成することができる。このような本発明の硬化性樹脂組成物は、例えば、フォトスペーサーの形成に用いられる他、光硬化性塗料、光硬化性インクとしても用いられ得る。また、カラーフィルタ、オーバーコート、絶縁膜、保護膜等の材料としても用いられ得る。本発明の硬化性樹脂組成物は、光照射部位を硬化させるネガ型用の硬化性樹脂組成物として使用した場合に、特に上記の効果を発揮できる。
本発明の硬化性樹脂組成物は、例えば、アルカリ可溶性樹脂、多官能モノマー、光重合開始剤、および必要によりラジカル重合性オリゴマー、その他の添加剤を任意の溶媒に加え、撹拌して均一に溶解させた後、得られた溶液を濾過することにより得られる。
本発明の硬化物は、上記硬化性樹脂組成物を硬化させて得られる(好ましくは後述するフォトスペーサー)。硬化物の形成方法は、特に限定されるものではないが、例えば、上記硬化性樹脂組成物を、ガラスや透明プラスチックフィルム等の基板に塗布、乾燥し、塗膜を形成し、次いで、フォトリソグラフィにより形成することができる。本発明の硬化物は、現像性が向上し、パターン形成時間が短縮され、生産性が向上した上記硬化性樹脂組成物から製造されるため、高い弾性回復率を保ちながら生産性が高い。さらに、高精細化に対応できる。
本発明のフォトスペーサーは、上記硬化物を含んでいる。本発明のフォトスペーサーは、上記硬化性樹脂組成物を用いて得ることができる。上記硬化性樹脂組成物を用いれば、基板密着性に優れ、弾性回復率および破壊強度が高いフォトスペーサーを形成することができる。さらには本発明の硬化性樹脂組成物を用いたフォトリソグラフィで製造することにより、本発明のフォトスペーサーは形状に優れている。例えば、高さ方向で実質的に径差のないフォトスペーサー10[図1(a)]、または下部より上部の方が細いフォトスペーサー20[図1(b)]を得ることができる。なお、本明細書においては、高さ方向で実質的に径差のない形状および下部より上部の方が細い形状を、「非逆テーパー形状」と総称する。
本発明には、本発明のフォトスペーサーを用いた表示装置(好ましくは液晶表示装置)も包含される。液晶表示装置の基本的な構成態様としては、(a)薄膜トランジスタ(TFT)等の駆動素子と画素電極(導電層)とが配列形成された駆動側基板と、対向電極(導電層)を備えた対向基板とをフォトスペーサーを介在させて対向配置し、その間隙部に液晶材料を封入して構成したもの、(b)駆動基板と、対向電極(導電層)を備えた対向基板とをフォトスペーサーを介在させて対向配置し、その間隙部に液晶材料を封入して構成したもの、等が挙げられ、本発明の液晶表示装置は、各種液晶表示機器に好適に適用することができる。液晶表示装置の構成や使用材料については、特に限定されず、公知の構成や材料がいずれも採用可能である。例えば、特開2011−180549号公報、特開2009−162871号公報に開示の構成や材料を採用できる。
(1)重量平均分子量:Mw、分子量分布:Mw/Mn
GPC(HLC−8220GPC、東ソー社製)にてTHFを溶離液とし、カラムにTSKgel SuperHZM−N(東ソー社製)を用いて測定し、標準ポリスチレン換算にて算出した。
製造例で調製した共重合体溶液をアルミカップに約0.3gはかり取り、アセトン約1gを加えて溶解させた後、常温で自然乾燥させた。その後、熱風乾燥機(商品名:PHH−101、エスペック株社製)を用い、140℃で3時間乾燥した後、デシケータ内で放冷し、重量を測定した。その重量減少量から、ポリマー溶液の固形分(アクリル系樹脂)の重量を計算した。
製造例で調製した共重合体溶液を1.5g精秤し、アセトン90gと水10gの混合溶媒に溶解させ、0.1NのKOH水溶液で滴定した。滴定は、自動滴定装置(商品名:COM−555、平沼産業社製)を用いて行い、固形分濃度から、ポリマー1g当たりの酸価を求めた(mgKOH/g)。
硬化性樹脂組成物を、10cm角のガラス基板上にスピンコーターにより塗布し、オーブン中90℃で3分間乾燥した。乾燥後、塗膜から100μmの距離のところに8μmφのパターンフォトマスクを配置して2.0kWの超高圧水銀ランプを装着したUVアライナ(TME−150RNS、TOPCON社製)によって50mJ/cm2の強度(365nm照度換算)で紫外線を照射した。紫外線照射後、塗布膜に0.05%の水酸化カリウム水溶液をスピン現像機にて10〜60秒の条件で散布し、未露光部を溶解、除去し、残った露光部を純水で10秒間水洗することにより現像した。 現像後に形成したスペーサーをレーザー顕微鏡(VK−9700、キーエンス社製)で確認し、未露光部が完全に除去される最短の時間(ブレイクタイム)で現像速度を評価した。
また、現像残渣については、現像後、硬化性樹脂組成物のとけ残りの有無を目視観察にて評価した。
形成されたフォトスペーサーの欠損の有無を目視にて観察し、以下の基準で評価した。
○:欠損無く、密着性が非常に優れる
△:一部に欠損あり、密着性がよい
×:全欠損、密着性が悪い
フォトスペーサーの圧縮率を、微小圧縮試験機(商品名:HM2000、フィッシャー・インストルメンツ社製)を用いて測定した。100μm角の平面圧子により、負荷速度および徐荷速度をともに4.7mN /秒として、80mNまでの荷重を負荷したのち0.49mNまで除荷して、負荷時の荷重−変形量曲線および徐荷時の荷重−変形量曲線を作成した。このとき、負荷時の荷重80mNでの変形量をL1として、下記式により、圧縮率を算出した。
圧縮率(%)=L1×100/スペーサー高さ
フォトスペーサーの弾性回復率を、微小圧縮試験機(商品名:HM2000、フィッシャー・インストルメンツ社製)を用いて測定した。100μm角の平面圧子により、負荷速度および徐荷速度をともに4.7mN /秒として、80mNまでの荷重を負荷したのち0.49mNまで除荷して、負荷時の荷重−変形量曲線および徐荷時の荷重−変形量曲線を作成した。このとき、負荷時の荷重80mNでの変形量をL1とし、除荷時の荷重0.49mNでの変形量をL2として、下記式により、弾性回復率を算出した。
弾性回復率(%)=(L1−L2)×100/L1
フォトスペーサーの破壊強度を、微小圧縮試験機(商品名:HM2000、フィッシャー・インストルメンツ社製)を用いて測定した。100μm角の平面圧子により、負荷速度および徐荷速度をともに4.7mN /秒として、300mNまでの荷重を負荷し、スペーサーが破壊されるときの荷重を荷重−変形量曲線から読み取った。
フォトスペーサーの直径および高さは、レーザー顕微鏡(商品名「VK−9700」、キーエンス社製)を用いて測定した。
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備した。他方、モノマー滴下槽中に、モノマー組成物として、ベンジルマレイミド(BzMI)15g、アクリル酸(AA)44.5g、1モルエトキシ化フェニルフェノールアクリレート(商品名「HRD−01」、日本蒸溜社製、以下HRD−01ともいう)40.5g、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(商品名「パーブチル(登録商標)O」、日本油脂社製、以下PBOともいう)2g、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート(PGMEA)48gおよびプロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)12gを投入し、撹拌混合した。また、連鎖移動剤滴下槽中に、連鎖移動剤溶液として、ドデシルメルカプタン(nDM)1.6g、PGMEA21gおよびPGME5gを投入し、撹拌混合した。
反応槽にPGMEA80gとPGME20gを仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、モノマー組成物および連鎖移動剤溶液を滴下した。モノマー組成物および連鎖移動剤溶液は、それぞれ温度を90℃に保ちながら、180分間かけて滴下した。
滴下が終了してから60分後に反応槽を115℃に昇温した。1.5時間、115℃を維持した後、セパラブルフラスコにガス導入管を付け、酸素/窒素=7/93(v/v)混合ガスのバブリングを開始した。次いで、反応槽に、メタクリル酸グリシジル(GMA)69g、重合禁止剤として6−tert−ブチル−2,4−キシレノール(商品名「トパノール」、東京化成工業社製)0.3g、触媒としてジメチルベンジルアミン(DMBA)0.5g、PGMEA139g、PGME35gを仕込み、110℃で1時間、115℃で8時間反応させた。その後、室温まで冷却し、アクリル系樹脂(アルカリ可溶性樹脂)31.2重量%を含む共重合体溶液(A−1)を得た。
アクリル系樹脂の重量平均分子量(Mw)は21100、分子量分布(Mw/Mn)3.5、酸価は56mgKOH/gであった。共重合体溶液の製造条件、固形分濃度、重量平均分子量(Mw)、分子量分布(Mw/Mn)および酸価を、製造例2〜13とともに、表1に示す。
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備した。他方、モノマー滴下槽中に、モノマー組成物として、BzMI15g、AA55g、HRD−01 30g、PBO2g、PGMEA48gおよびPGME12gを投入し、撹拌混合した。また、連鎖移動剤滴下槽中に、連鎖移動剤溶液として、nDM1.6g、PGMEA21gおよびPGME5gを投入し、撹拌混合した。
反応槽にPGMEA80gとPGME20gを仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、モノマー組成物および連鎖移動剤溶液を滴下した。モノマー組成物および連鎖移動剤溶液は、それぞれ温度を90℃に保ちながら、180分間かけて滴下した。
滴下が終了してから60分後に反応槽を115℃に昇温した。1.5時間、115℃を維持した後、セパラブルフラスコにガス導入管を付け、酸素/窒素=7/93(v/v)混合ガスのバブリングを開始した。次いで、反応槽に、GMA69g、重合禁止剤としてトパノール0.3g、触媒としてDMBA0.5g、PGMEA139g、PGME35gを仕込み、110℃で1時間、115℃で8時間反応させた。その後、室温まで冷却し、アクリル系樹脂(アルカリ可溶性樹脂)31.1重量%を含む共重合体溶液(A−2)を得た。アクリル系樹脂の重量平均分子量(Mw)は21300、分子量分布(Mw/Mn)3.7、酸価は104mgKOH/gであった。
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備した。他方、モノマー滴下槽中に、モノマー組成物として、BzMI15g、AA42g、HRD−01 43g、PBO2g、PGMEA48gおよびPGME12gを投入し、撹拌混合した。また、連鎖移動剤滴下槽中に、連鎖移動剤溶液として、nDM1.6g、PGMEA21gおよびPGME5gを投入し、撹拌混合した。
反応槽にPGMEA80gとPGME20gを仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、モノマー組成物および連鎖移動剤溶液を滴下した。モノマー組成物および連鎖移動剤溶液は、それぞれ温度を90℃に保ちながら、180分間かけて滴下した。
滴下が終了してから60分後に反応槽を115℃に昇温した。1.5時間、115℃を維持した後、セパラブルフラスコにガス導入管を付け、酸素/窒素=7/93(v/v)混合ガスのバブリングを開始した。次いで、反応槽に、GMA69g、重合禁止剤としてトパノール0.3g、触媒としてDMBA0.5g、PGMEA139g、PGME35gを仕込み、110℃で1時間、115℃で8時間反応させた。その後、室温まで冷却し、アクリル系樹脂(アルカリ可溶性樹脂)31.0重量%を含む共重合体溶液(A−3)を得た。アクリル系樹脂の重量平均分子量(Mw)は20600、分子量分布(Mw/Mn)3.5、酸価は46mgKOH/gであった。
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備した。他方、モノマー滴下槽中に、モノマー組成物として、BzMI15g、AA44.5g、HRD−01 40.5g、PBO2g、PGMEA48gおよびPGME12gを投入し、撹拌混合した。また、連鎖移動剤滴下槽中に、連鎖移動剤溶液として、nDM1.1g、PGMEA21gおよびPGME5gを投入し、撹拌混合した。
反応槽にPGMEA80gとPGME20gを仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、モノマー組成物および連鎖移動剤溶液を滴下した。モノマー組成物および連鎖移動剤溶液は、それぞれ温度を90℃に保ちながら、180分間かけて滴下した。
滴下が終了してから60分後に反応槽を115℃に昇温した。1.5時間、115℃を維持した後、セパラブルフラスコにガス導入管を付け、酸素/窒素=7/93(v/v)混合ガスのバブリングを開始した。次いで、反応槽に、GMA69g、重合禁止剤としてトパノール0.3g、触媒としてDMBA0.5g、PGMEA139g、PGME35gを仕込み、110℃で1時間、115℃で8時間反応させた。その後、室温まで冷却し、アクリル系樹脂(アルカリ可溶性樹脂)31.3重量%を含む共重合体溶液(A−4)を得た。アクリル系樹脂の重量平均分子量(Mw)は23800、分子量分布(Mw/Mn)4.0、酸価は55mgKOH/gであった。
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備した。他方、モノマー滴下槽中に、モノマー組成物として、BzMI15g、AA44.5g、HRD−01 38.5g、メトキシポリエチレングリコール(400)アクリレート(商品名「ライトアクリレート130A」、共栄社化学社製、エチレンオキサイドモル数n=9、以下130Aともいう)2g、PBO2g、PGMEA48gおよびPGME12gを投入し、撹拌混合した。また、連鎖移動剤滴下槽中に、連鎖移動剤溶液として、nDM1.6g、PGMEA21gおよびPGME5gを投入し、撹拌混合した。
反応槽にPGMEA80gとPGME20gを仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、モノマー組成物および連鎖移動剤溶液を滴下した。モノマー組成物および連鎖移動剤溶液は、それぞれ温度を90℃に保ちながら、180分間かけて滴下した。
滴下が終了してから60分後に反応槽を115℃に昇温した。1.5時間、115℃を維持した後、セパラブルフラスコにガス導入管を付け、酸素/窒素=7/93(v/v)混合ガスのバブリングを開始した。次いで、反応槽に、GMA69g、重合禁止剤としてトパノール0.3g、触媒としてDMBA0.5g、PGMEA139g、PGME35gを仕込み、110℃で1時間、115℃で8時間反応させた。その後、室温まで冷却し、アクリル系樹脂(アルカリ可溶性樹脂)31.1重量%を含む共重合体溶液(A−5)を得た。アクリル系樹脂の重量平均分子量(Mw)は21200、分子量分布(Mw/Mn)3.6、酸価は57mgKOH/gであった。
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備した。他方、モノマー滴下槽中に、モノマー組成物として、ジメチル−2、2’−[オキシビス(メチレン)]ビス−2−プロペノエート(MD)15g、AA44.5g、HRD−01 40.5g、PBO2g、PGMEA48gおよびPGME12gを投入し、撹拌混合した。また、連鎖移動剤滴下槽中に、連鎖移動剤溶液として、nDM1.6g、PGMEA21gおよびPGME5gを投入し、撹拌混合した。
反応槽にPGMEA80gとPGME20gを仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、モノマー組成物および連鎖移動剤溶液を滴下した。モノマー組成物および連鎖移動剤溶液は、それぞれ温度を90℃に保ちながら、180分間かけて滴下した。
滴下が終了してから60分後に反応槽を115℃に昇温した。1.5時間、115℃を維持した後、セパラブルフラスコにガス導入管を付け、酸素/窒素=7/93(v/v)混合ガスのバブリングを開始した。次いで、反応槽に、GMA69g、重合禁止剤としてトパノール0.3g、触媒としてDMBA0.5g、PGMEA139g、PGME35gを仕込み、110℃で1時間、115℃で8時間反応させた。その後、室温まで冷却し、アクリル系樹脂(アルカリ可溶性樹脂)31.1重量%を含む共重合体溶液(A−6)を得た。アクリル系樹脂の重量平均分子量(Mw)は20800、分子量分布(Mw/Mn)3.5、酸価は55mgKOH/gであった。
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備した。他方、モノマー滴下槽中に、モノマー組成物として、(α−アリルオキシメチル)アクリル酸メチル(AMA)15g、AA44.5g、HRD−01 40.5g、PBO2g、PGMEA48gおよびPGME12gを投入し、撹拌混合した。また、連鎖移動剤滴下槽中に、連鎖移動剤溶液として、nDM1.6g、PGMEA21gおよびPGME5gを投入し、撹拌混合した。
反応槽にPGMEA80gとPGME20gを仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、モノマー組成物および連鎖移動剤溶液を滴下した。モノマー組成物および連鎖移動剤溶液は、それぞれ温度を90℃に保ちながら、180分間かけて滴下した。
滴下が終了してから60分後に反応槽を115℃に昇温した。1.5時間、115℃を維持した後、セパラブルフラスコにガス導入管を付け、酸素/窒素=7/93(v/v)混合ガスのバブリングを開始した。次いで、反応槽に、GMA69g、重合禁止剤としてトパノール0.3g、触媒としてDMBA0.5g、PGMEA139g、PGME35gを仕込み、110℃で1時間、115℃で8時間反応させた。その後、室温まで冷却し、アクリル系樹脂(アルカリ可溶性樹脂)31.2重量%を含む共重合体溶液(A−7)を得た。アクリル系樹脂の重量平均分子量(Mw)は20900、分子量分布(Mw/Mn)3.4、酸価は56mgKOH/gであった。
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備した。他方、モノマー滴下槽中に、モノマー組成物として、BzMI15g、AA44.5g、HRD−01 40.5g、PBO2g、PGMEA48gおよびPGME12gを投入し、撹拌混合した。また、連鎖移動剤滴下槽中に、連鎖移動剤溶液として、nDM1.0g、PGMEA21gおよびPGME5gを投入し、撹拌混合した。
反応槽にPGMEA118gとPGME29gを仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、モノマー組成物および連鎖移動剤溶液を滴下した。モノマー組成物および連鎖移動剤溶液は、それぞれ温度を90℃に保ちながら、180分間かけて滴下した。
滴下が終了してから30分後にPBO0.5gを加えた。さらに30分後、反応槽を115℃に昇温した。1.5時間、115℃を維持した後、セパラブルフラスコにガス導入管を付け、酸素/窒素=7/93(v/v)混合ガスのバブリングを開始した。次いで、反応槽に、GMA69g、重合禁止剤としてトパノール0.3g、触媒としてDMBA0.5g、PGMEA100g、PGME25gを仕込み、110℃で1時間、115℃で8時間反応させた。その後、室温まで冷却し、アクリル系樹脂(アルカリ可溶性樹脂)31.4重量%を含む共重合体溶液(A−8)を得た。アクリル系樹脂の重量平均分子量(Mw)は23500、分子量分布(Mw/Mn)4.4、酸価は55mgKOH/gであった。
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備した。他方、モノマー滴下槽中に、モノマー組成物として、BzMI15g、AA44.5g、1HRD−01 40.5g、PBO2g、PGMEA48gおよびPGME12gを投入し、撹拌混合した。また、連鎖移動剤滴下槽中に、連鎖移動剤溶液として、nDM1.6g、PGMEA21gおよびPGME5gを投入し、撹拌混合した。
反応槽にPGMEA118gとPGME29gを仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、モノマー組成物および連鎖移動剤溶液を滴下した。モノマー組成物および連鎖移動剤溶液は、それぞれ温度を90℃に保ちながら、180分間かけて滴下した。
滴下が終了してから30分後にPBO0.5gを加えた。さらに30分後、反応槽を115℃に昇温した。1.5時間、115℃を維持した後、セパラブルフラスコにガス導入管を付け、酸素/窒素=7/93(v/v)混合ガスのバブリングを開始した。次いで、GMA69g、重合禁止剤としてトパノール0.3g、触媒としてDMBA0.5g、PGMEA18g、PGME4gを仕込み、110℃で1時間、115℃で8時間反応させた。その後、室温まで冷却し、アクリル系樹脂39.1重量%を含む共重合体溶液(A−9)を得た。アクリル系樹脂の重量平均分子量(Mw)は21000、分子量分布(Mw/Mn)4.7、酸価は55mgKOH/gであった。
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備した。他方、モノマー滴下槽中に、モノマー組成物として、BzMI15g、AA44.5g、HRD−01 40.5g、PBO2g、PGMEA48gおよびPGME12gを投入し、撹拌混合した。また、連鎖移動剤滴下槽中に、連鎖移動剤溶液として、nDM1.1g、PGMEA21gおよびPGME5gを投入し、撹拌混合した。
反応槽にPGMEA118gとPGME29gを仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、モノマー組成物および連鎖移動剤溶液を滴下した。モノマー組成物および連鎖移動剤溶液は、それぞれ温度を90℃に保ちながら、180分間かけて滴下した。
滴下が終了してから30分後にPBO0.5gを加えた。さらに30分後、反応槽を115℃に昇温した。1.5時間、115℃を維持した後、セパラブルフラスコにガス導入管を付け、酸素/窒素=7/93(v/v)混合ガスのバブリングを開始した。次いで、反応槽に、GMA69g、重合禁止剤としてトパノール0.3g、触媒としてDMBA0.5g、PGMEA18g、PGME4gを仕込み、110℃で1時間、115℃で8時間反応させた。その後、室温まで冷却し、アクリル系樹脂39.4重量%を含む共重合体溶液(A−10)を得た。アクリル系樹脂の重量平均分子量(Mw)は24000、分子量分布(Mw/Mn)4.9、酸価は54mgKOH/gであった。
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備した。他方、モノマー滴下槽中に、モノマー組成物として、MD15g、AA44.5g、HRD−01 40.5g、PBO2g、PGMEA48gおよびPGME12gを投入し、撹拌混合した。また、連鎖移動剤滴下槽中に、連鎖移動剤溶液として、nDM1.6g、PGMEA21gおよびPGME5gを投入し、撹拌混合した。
反応槽にPGMEA118gとPGME29gを仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、モノマー組成物および連鎖移動剤溶液を滴下した。モノマー組成物および連鎖移動剤溶液は、それぞれ温度を90℃に保ちながら、180分間かけて滴下した。
滴下が終了してから30分後にPBO0.5gを加えた。さらに30分後、反応槽を115℃に昇温した。1.5時間、115℃を維持した後、セパラブルフラスコにガス導入管を付け、酸素/窒素=7/93(v/v)混合ガスのバブリングを開始した。次いで、反応槽に、GMA69g、重合禁止剤としてトパノール0.3g、触媒としてDMBA0.5g、PGMEA18g、PGME4gを仕込み、110℃で1時間、115℃で8時間反応させた。その後、室温まで冷却し、アクリル系樹脂39.0重量%を含む共重合体溶液(A−11)を得た。アクリル系樹脂の重量平均分子量(Mw)は20900、分子量分布(Mw/Mn)4.7、酸価は53mgKOH/gであった。
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備した。他方、モノマー滴下槽中に、モノマー組成物として、AMA15g、AA44.5g、HRD−01 40.5g、PBO2g、PGMEA48gおよびPGME12gを投入し、撹拌混合した。また、連鎖移動剤滴下槽中に、連鎖移動剤溶液として、nDM1.6g、PGMEA21gおよびPGME5gを投入し、撹拌混合した。
反応槽にPGMEA118gとPGME29gを仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、モノマー組成物および連鎖移動剤溶液を滴下した。モノマー組成物および連鎖移動剤溶液は、それぞれ温度を90℃に保ちながら、180分間かけて滴下した。
滴下が終了してから30分後にPBO0.5gを加えた。さらに30分後、反応槽を115℃に昇温した。1.5時間、115℃を維持した後、セパラブルフラスコにガス導入管を付け、酸素/窒素=7/93(v/v)混合ガスのバブリングを開始した。次いで、反応槽に、GMA69g、重合禁止剤としてトパノール0.3g、触媒としてDMBA0.5g、PGMEA18g、PGME4gを仕込み、110℃で1時間、115℃で8時間反応させた。その後、室温まで冷却し、アクリル系樹脂39.1重量%を含む共重合体溶液(A−12)を得た。アクリル系樹脂の重量平均分子量(Mw)は21100、分子量分布(Mw/Mn)4.7、酸価は54mgKOH/gであった。
反応槽として冷却管を付けたセパラブルフラスコを準備した。他方、モノマー滴下槽中に、モノマー組成物として、BzMI15g、AA44.5g、HRD−01 40.5g、PBO2g、PGMEA48gおよびPGME12gを投入し、撹拌混合した。また、連鎖移動剤滴下槽中に、連鎖移動剤溶液として、nDM4g、PGMEA21gおよびPGME5gを投入し、撹拌混合した。
反応槽にPGMEA118gとPGME29gを仕込み、窒素置換した後、攪拌しながらオイルバスで加熱して反応槽の温度を90℃まで昇温した。反応槽の温度が90℃に安定してから、モノマー組成物および連鎖移動剤溶液を滴下した。モノマー組成物および連鎖移動剤溶液は、それぞれ温度を90℃に保ちながら、180分間かけて滴下した。
滴下が終了してから30分後にPBO0.5gを加えた。さらに30分後、反応槽を115℃に昇温した。1.5時間、115℃を維持した後、セパラブルフラスコにガス導入管を付け、酸素/窒素=7/93(v/v)混合ガスのバブリングを開始した。次いで、反応槽に、GMA69g、重合禁止剤としてトパノール0.3g、触媒としてDMBA0.5g、PGMEA18g、PGME4gを仕込み、110℃で1時間、115℃で8時間反応させた。その後、室温まで冷却し、アクリル系樹脂39.1重量%を含む共重合体溶液(A−13)を得た。アクリル系樹脂の重量平均分子量(Mw)は17500、分子量分布(Mw/Mn)3.5、酸価は54mgKOH/gであった。
上記共重合体溶液(A−1)64g(すなわち、アクリル系樹脂20g)、多官能モノマーとしてトリペンタエリスリトールオクタアクリレート(商品名「ビスコート#802」、大坂有機化学社製)80g、および光重合開始剤として2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−プロパン−1−オン(商品名「IRGACURE(登録商標)907」、BASFジャパン社製)1.7gの混合物に、固形分濃度が35重量%となるようにPGMEAを加え、孔径0.5μmのフィルタでろ過し、フォトスペーサー用感光性樹脂組成物を調製した。
10cm角のガラス基板上に、上記フォトスペーサー用感光性樹脂組成物をスピンコーターにより塗布し、オーブンで90℃3分間乾燥した。乾燥後、塗膜から100μmの距離にフォトマスクを配置して2.0kWの超高圧水銀ランプを装着したUVアライナ(商品名「TME−150RNS」、TOPCON社製)によって50mJ/cm2の強度(365nm照度換算)で紫外線を照射した。紫外線照射後、塗膜に0.05%の水酸化カリウム水溶液をスピン現像機にて10〜60秒間散布し、未露光部を溶解、除去し、残った露光部を純水で10秒間水洗することにより現像して、円柱状のフォトスペーサーを形成した。この時、スペーサーを形成できる最短の現像時間(ブレイクタイム)と現像残渣の有無を確認し(評価(4))、得られたフォトスペーサーを上記評価(5)〜(9)に供した。結果を表2に示す。
フォトスペーサー用感光性樹脂組成物の組成を表2に示す組成とした以外は、実施例1と同様にしてフォトスペーサーを形成し、実施例1と同様の評価に供した。結果を表2に示す。
なお、表2中、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(共栄社化学社製)を「DPHA」と、ペンタエリスリトールテトラアクリレート(共栄社化学社製)を「PETA」と表記する。
フォトスペーサー用感光性樹脂組成物の組成を表3に示す組成とした以外は、実施例1と同様にしてフォトスペーサーを形成し、実施例1と同様の評価に供した。結果を表3に示す。
さらに、(アルカリ可溶性樹脂)/(多官能モノマー)の比率を40/60〜10/90の範囲としても、現像時間の短縮とともに、得られるフォトスペーサーの弾性回復率がより優れており、弾性回復率を向上させるために多官能モノマーを多く使用しても現像時間(ブレイクタイム)を短くできるという特有の効果が得られた。
Claims (7)
- (a)側鎖に酸基を導入し得るモノマーと(b)主鎖に環構造を導入し得るモノマーとを含むモノマー成分から合成したベースポリマーであるか、又は
該ベースポリマーに炭素−炭素二重結合を導入して得られたポリマーである
アルカリ可溶性ポリマーを含み、
分子量分布(Mw/Mn)が4.5以下である
アルカリ可溶性樹脂。 - 重量平均分子量Mwが20,000以上である
請求項1に記載のアルカリ可溶性樹脂。 - 請求項1又は2に記載のアルカリ可溶性樹脂と多官能モノマーとを含む
硬化性樹脂組成物。 - 前記多官能モノマーの含有量が、前記硬化性樹脂組成物の固形分100質量%中65〜95質量%である、
請求項3に記載の硬化性樹脂組成物。 - 請求項3又は4に記載の硬化性樹脂組成物を硬化して得られた、硬化物。
- 請求項5に記載の硬化物を含む、フォトスペーサー。
- 請求項6に記載のフォトスペーサーを含む、表示装置。
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