JP2016198720A - アンモニア分解触媒、アンモニア分解触媒の製造方法、水素の製造方法及び水素の製造装置 - Google Patents

アンモニア分解触媒、アンモニア分解触媒の製造方法、水素の製造方法及び水素の製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】より一般的な物質を材料として低温で良好なアンモニア分解率を呈するアンモニア分解触媒の製造方法を提供することである。【解決手段】実施形態に係るアンモニア分解触媒の製造方法は、アンモニア分解触媒の担体とルテニウム前駆体の水溶液とを混合する工程と、前記水溶液中においてルテニウム化合物からルテニウムと化合している原子又は置換基を脱離し、脱離した前記原子又は置換基を前記原子又は置換基に由来するイオン、分子及び化合物の少なくとも1つとして前記ルテニウム及び前記担体から分離する工程と、前記原子又は置換基を分離することによって得られた前記ルテニウム及び前記担体を乾燥させることによって、前記担体で前記ルテニウムが担持された前記アンモニア分解触媒を取得する工程とを有するものである。【選択図】 図1

Description

本発明の実施形態は、アンモニア分解触媒、アンモニア分解触媒の製造方法、水素の製造方法及び水素の製造装置に関する。
エネルギとしての水素を輸送及び貯蔵するエネルギキャリアの候補としてアンモニアが挙げられる。アンモニアから水素を製造する方法は、酸化的分解法と接触分解法に分けられる。酸化的分解法は、アンモニアの部分燃焼と分解とを同時に行う方法である。このため、酸化的分解法は、アンモニアからの水素回収率が低いという欠点を有する。
一方、接触分解法は、触媒の作用によって生じる分解化学反応を利用した方法である。すなわち、接触分解法は、触媒の作用によってアンモニアを分解して水素と窒素を生成する方法である。接触分解法は、単純反応によって水素が生成されるため、水素回収率が高いという特長を有する。そこで、接触分解法では様々なアンモニア分解触媒が提案されている。
具体例として、Cs−Ru/Pr11、Ru/CsO/Pr11、K−Ru/Al、Ru/C12A7、Ru/Al及びNi/La等が提案されている(例えば特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5、非特許文献1及び非特許文献2参照)。
特開2011−056488号公報 特開2011−078888号公報 国際公開第2014/045780号 特開2013−095618号公報 特開2012−254419号公報
K. Nagaoka et al., "Influence of basic dopants on the activity of Ru/Pr6O11 for hydrogen production by ammonia decomposition", International Journal of Hydrogen Energy, 2014, Volume 39, Issue 35, p.20731-20735 G. Li et al., "Preparation of a novel bimodal catalytic membrane reactor and its application to ammonia decomposition for COX-free hydrogen production", International Journal of Hydrogen Energy, 2012, Volume 37, Issue 17, p.12105-12113
アンモニア分解触媒には、450℃以下の低温領域において高いアンモニア分解率(転化率)が得られることが望まれる。従来のいくつかのアンモニア分解触媒においても、低温領域において高いアンモニア分解率が得られているとの報告がなされている。
しかしながら、従来提案されているアンモニア分解触媒は、いずれもアンモニアの分解反応の直前に、水素還元処理によって活性化することが必要である。また、Cs−Ru/Pr11及びRu/CsO/Pr11の場合には、アンモニア分解触媒の担体として希少金属が用いられている。このため、Cs−Ru/Pr11及びRu/CsO/Pr11は、使用量及びコストの面で制限を受ける。一方、K−Ru/Al等の触媒を調製するためには、第3成分としてアルカリ金属、アルカリ土類金属或いは希土類金属を添加する必要がある。このため、K−Ru/Al等の触媒の調製は複雑となる。他方、Ru/C12A7は、触媒の担体自体を調製するために多段階の処理を要するという問題がある。
そこで、本発明は、より一般的な物質を材料として低温で良好なアンモニア分解率を呈するアンモニア分解触媒、アンモニア分解触媒の製造方法、水素の製造方法及び水素の製造装置を提供することを目的とする。
本発明の実施形態に係るアンモニア分解触媒の製造方法は、アンモニア分解触媒の担体とルテニウム前駆体の水溶液とを混合する工程と、前記水溶液中においてルテニウム化合物からルテニウムと化合している原子又は置換基を脱離し、脱離した前記原子又は置換基を前記原子又は置換基に由来するイオン、分子及び化合物の少なくとも1つとして前記ルテニウム及び前記担体から分離する工程と、前記原子又は置換基を分離することによって得られた前記ルテニウム及び前記担体を乾燥させることによって、前記担体で前記ルテニウムが担持された前記アンモニア分解触媒を取得する工程とを有するものである。
また、本発明の実施形態に係るアンモニア分解触媒の製造方法は、アンモニア分解触媒の担体とルテニウム前駆体の水溶液とを混合する工程と、混合された前記ルテニウム前駆体及び前記担体を乾燥させることによって、前記担体で担持されたルテニウム化合物を取得する工程と、前記担体で担持された前記ルテニウム化合物をアンモニア水で洗浄することによって、前記担体で前記ルテニウムが担持された前記アンモニア分解触媒を取得する工程とを有するものである。
また、本発明の実施形態に係るアンモニア分解触媒は、担体とルテニウムとを有し、塩素の含有量が1.0wt%以下である。担体は、無機酸化物からなる。ルテニウムは、前記担体に担持される。
また、本発明の実施形態に係る水素の製造方法は、前記アンモニア分解触媒でアンモニアを分解することによって水素を製造するものである。
また、本発明の実施形態に係る水素の製造装置は、前記アンモニア分解触媒を用いた装置である。
本発明の第1の実施形態に係るアンモニア分解触媒の製造方法の手順を従来の製造方法と比較して示すフローチャート。 本発明の第2の実施形態に係るアンモニア分解触媒の製造方法の手順を従来の製造方法と比較して示すフローチャート。 水素透過メンブレンリアクタを用いた脱平衡下でのアンモニア分解反応を示す図。 NH分解触媒として実施例1及び比較例1のRu/Alを用いた場合におけるNH分解反応の反応時間とNH分解率の関係を示すグラフ。 NH分解触媒として実施例6、実施例7及び比較例6のRu/SiOを用いた場合におけるNH分解反応の反応時間とNH分解率の関係を示すグラフ。 NH分解触媒を用いたNH分解反応における反応温度とNH分解率の関係を示すグラフ。 NH分解触媒として実施例4のRu/CeOを用いた場合におけるNHのGHSVとNH分解率の関係を示すグラフ。 NH分解触媒としてRu/ZrOを用いた場合におけるNH分解反応の反応時間とNH分解率の関係を示すグラフ。
本発明の実施形態に係るアンモニア分解触媒、アンモニア分解触媒の製造方法、水素の製造方法及び水素の製造装置について添付図面を参照して説明する。
(アンモニア分解触媒の製造方法)
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態に係るアンモニア分解触媒の製造方法の手順を従来の製造方法と比較して示すフローチャートである。
まず、ステップS1において、アンモニア(NH)分解触媒の担体が準備される。担体には、希少金属に比べて入手が容易かつ安価な、一般的な金属酸化物や非金属酸化物等の無機酸化物を用いることができる。具体例として、酸化セリウム(CeO)、酸化マグネシウム(MgO)、二酸化ジルコニウム(ZrO)、二酸化ケイ素(SiO)、酸化アルミニウム(Al)及び酸化チタン(TiO)の少なくとも1つを材料として担体を構成することができる。担体は乾燥しておくことが望ましい。
次に、ステップS2において、ルテニウム(Ru)前駆体の水溶液を加えることによって、担体とRu前駆体の水溶液とが混合される。この際、十分に撹拌しておくことが望ましい。撹拌は、常温及び常圧下において行うことができる。
従来のNH分解触媒の製法の場合には、続いてステップS3Aにおいて、担体とRu前駆体の水溶液の混合液が所定の時間加熱され、蒸発乾固される。この結果、担体で担持されたRu化合物が得られる。Ru化合物は、Ru前駆体の種類に応じた化合物となる。例えば、Ru前駆体がRu塩化物である塩化ルテニウム(III)(RuCl)の水和物(RuCl・xHO)であれば、RuClがRu化合物として担体に担持される。
一方、本発明の実施形態に係るNH分解触媒の製造方法では、ステップS3Bで、Ru前駆体の水溶液中において、Ru化合物からRuと化合している原子又は置換基を脱離し、脱離した原子又は置換基をRu及び担体から分離する工程が実行される。Ruと化合している原子又は置換基は、Ru前駆体に含まれる原子又は置換基であり、Ru前駆体の組成に応じた原子又は置換基となる。
Ru前駆体の水溶液中においてRuと化合している原子等を脱離する方法としては、還元剤を用いてRu化合物を還元する方法が挙げられる。すなわち、Ru化合物の還元反応によってRuと化合している原子等を脱離することができる。一方、Ru化合物から脱離した原子等を分離する方法としては、濾過、遠心分離或いはデカンテーションが挙げられる。但し、Ruと化合している原子等の脱離及び脱離した原子等の分離を行うことができれば、脱離及び分離の方法として任意の公知の方法を採用することができる。もちろん、Ru及び担体から原子等を分離した後に付随する処理として温水洗浄等の処理を適宜行うことができる。
具体例として、Ru前駆体がRuCl・xHOであれば、RuClの塩素原子(Cl)が脱離対象となる。従って、Ru前駆体の水溶液中においてRuClからClを脱離し、脱離されたClを分離する処理が実施される。
RuClの溶液還元処理によってClを脱離するための還元剤としては、エチレングリコール(C)、クエン酸(C)、ヒドラジン(HNNH)及び水素化ホウ素ナトリウム(NaBH)等の任意の還元剤を用いることもできる。但し、CやCを還元剤とする場合には、Ru前駆体の水溶液を還元反応に必要な温度まで加熱する必要がある。
一方、還元剤としてNaBHを用いると、常温でRuClの還元反応を行うことができる。換言すれば、還元剤としてNaBHを用いると、常温でClの脱離を行うことができる。より具体的には、NaBHを水に加えることにより生成されるHによって、RuClが還元される。その結果、Clは、塩化水素(HCl)としてRuClから脱離される。RuClの還元反応によって生じたHClは、水溶液中において溶解している状況で存在することになる。
次に、Ru、担体及びHClを含む水溶液が濾過される。これにより、Ru及び担体と、Clとが分離される。すなわち、濾紙上にRu及び担体が濾し取られ、HClを含む水溶液が回収される。尚、RuClの還元反応の進行によって水溶液のpH(potential hydrogen)が中性に近づくため、HClと水酸化ナトリウム(NaOH)との中和反応によって塩化ナトリウム(NaCl)が生成される可能性もある。その場合においても、濾過によってNaCl水溶液を分離することができる。つまり、Clは、HCl水溶液又はNaCl水溶液として濾過によってRu及び担体から分離される。
但し、NaClがRu及び担体の表面に析出又は吸着する可能性がある。そこで、濾過によってClを分離した後にRu及び担体を温水で洗浄することが望ましい。尚、濾過及び温水洗浄は、遠心分離機による洗浄及び分離とデカンテーションで代替することもできる。或いは、沈降、デカンテーション、濾過及び洗浄で代替することもできる。但し、量産等を考慮すると、濾過によってClを分離することが実用的であると考えられる。また、確実にClを分離する観点からも濾過によってClを分離することが好ましいと考えられる。
RuCl・xHO以外のRu前駆体としては、臭化ルテニウム(III)(RuBr)の水和物(RuBr・xHO)、ヨウ化ルテニウム(III)(RuI)、酸化ルテニウム(IV)(RuO)の水和物(RuO・xHO)、塩化ニトロシルルテニウム(Ru(NO)Cl)の1水和物(Ru(NO)Cl・1HO)、トリス(2,4−ペンタンジオナト)ルテニウム(III)(ルテニウム(III)アセチルアセトナートとも呼ばれる)C1521Ru及び硝酸ニトロシルルテニウムの硝酸水溶液(Ru(NO)(NO(OH))等が市販されている。
これらのRu前駆体を用いる場合においても、RuCl・xHOを用いる場合と同様に、Ruと化合している原子又は置換基を脱離し、脱離した原子又は置換基をRu及び担体から分離することができる。RuBrやRuI等のハロゲン化ルテニウム又はその水和物からなるRu前駆体を用いる場合には、RuCl・xHOをRu前駆体として用いる場合と同様に、NaBH等の還元剤を用いた溶液還元法によって臭素原子(Br)又はヨウ素原子(I)をハロゲン化ルテニウムから脱離することができる。他のRu前駆体を用いる場合には、Ruと化合している原子又は置換基を脱離することが可能な還元剤を用いた溶液還元法やその他の公知の手法によってRuと化合している原子又は置換基を脱離することができる。
特に、RuCl・xHO、RuBr・xHO或いはRuI等のハロゲン化ルテニウム又はその水和物からなるRu前駆体を用いる場合には、上述したように還元剤としてNaBHを用いることによって常温でハロゲン化ルテニウムの還元反応を行うことができる。
RuBr或いはRuIをNaBHで還元する場合においても、NaBHから生じるHによって臭化水素(HBr)或いはヨウ化水素(HI)等のハロゲン化水素が生成される。これらのハロゲン化水素も水への溶解性は高いため、HClと同様にハロゲン化水素の水溶液として濾過等によって分離することができる。但し、HI及びHBrは強酸であるため、ヨウ化ナトリウム(NaI)及び臭化ナトリウム(NaBr)等のハロゲン化ナトリウムとして水溶液中に存在する場合もある。その場合においても、ハロゲン化ナトリウムの水溶液として濾過等によって分離することができる。
このように、イオン結合によって結合しているハロゲン化ルテニウムから還元反応によってハロゲン原子を脱離し、脱離したハロゲン原子をハロゲン化水素やハロゲン化ナトリウム等のハロゲン化物として濾過等によって分離することができる。但し、塩化物イオン(Cl)、臭化物イオン(Br)或いはヨウ化物イオン(I)等のハロゲン化物イオン又は単体として塩素(Cl)、臭素(Br)或いはヨウ素(I)等のハロゲン分子が生成される可能性もある。
従って、ハロゲン化ルテニウム又はその水和物からなるRu前駆体を用いる場合には、ハロゲン化ルテニウムから脱離されたハロゲン原子が、ハロゲン原子に由来するハロゲン化物イオン、ハロゲン分子及びハロゲン化物の少なくとも1つとして分離されることになる。また、任意のRu前駆体を用いる場合には、ルテニウム化合物から脱離された原子又は置換基が、原子又は置換基に由来するイオン、分子及び化合物の少なくとも1つとして分離されることになる。
以上のような工程が完了すると、続いて、従来のNH分解触媒の製法と、本発明の実施形態に係るNH分解触媒の製造方法に共通の工程として、ステップS4において、乾燥工程が実施される。従来のNH分解触媒の製法の場合には、ステップS3Aにおいて得られた、担体で担持されたRu化合物が乾燥工程の対象となる。尚、ステップS3Aにおける蒸発乾固とステップS4における乾燥工程を区別せずに行ってもよい。
一方、本発明の実施形態に係るNH分解触媒の製造方法の場合には、ステップS3Bにおいて得られたRu及び担体が乾燥工程の対象となる。すなわち、Ru前駆体の水溶液中においてRuと化合していた原子等を脱離及び分離することによって得られたRu及び担体を乾燥させる。これにより、担体でRuが担持されたNH分解触媒が取得される。
続いて、従来のNH分解触媒の製法と、本発明の実施形態に係るNH分解触媒の製造方法に共通の工程として、必要に応じてステップS5において、整粒を行うことができる。本発明の実施形態に係るNH分解触媒の製造方法の場合には、例えば、錠剤成型器でNH分解触媒のペレットを作製することができる。また、作製したペレットの粉砕や分級によってNH分解触媒の粒径を、NHとの分解触媒反応に適した表面積を有するサイズにすることができる。これにより、NH分解触媒を充填した場合における単位体積当たりのNH分解触媒の表面積を確保することができる。
尚、担体の材料として複数の無機酸化物を選択した場合には、複数の無機酸化物を混合させて各ペレットを製作しても良いし、無機酸化物ごとに別々にペレットを製作してもよい。
次に、従来のNH分解触媒の製法と、本発明の実施形態に係るNH分解触媒の製造方法に共通の工程として、必要に応じてステップS6において、加熱処理が実施される。加熱処理を行うと、表面における水分を一層確実に除去することができる。加えて、500℃程度まで加熱すれば、担体を焼き固めることによって強度を向上させる効果が得られる。加熱処理を行う場合には、雰囲気との反応を回避するために、アルゴン(Ar)ガス等の不活性ガスを封入することが適切である。もちろん、窒素(N)ガスを不活性ガスとして封入してもよい。
従来のNH分解触媒の製法の場合には、続いてステップS7において、水素(H)ガスを還元剤として用いる還元処理が実施される。これにより、担体でRuが担持されたNH分解触媒が取得される。すなわち、NH分解触媒の活性化処理が実施される。このような従来のNH分解触媒の製法は、含浸法と呼ばれる。
一方、本発明の実施形態に係るNH分解触媒の製造方法においても、必要に応じてステップS7において、Hガスを還元剤とするH還元処理を行うことができる。但し、本発明の実施形態に係るNH分解触媒の製造方法の場合には、既に、Ru前駆体の水溶液中においてRuと化合していた原子等が脱離及び分離されている。このため、Ruと化合していた原子等の残留量が十分に少なければ、必ずしも調製条件としてH還元処理を行う必要はない。すなわち、Ru及び担体を乾燥させた後に、調製条件としてRuと化合していた原子等を脱離する活性化処理を行わずにNH分解触媒が取得されるようにしてもよい。特に、Ruと化合していた原子等の残留量が十分に少ない場合には、H還元処理を行わない方がNH分解触媒の好適な調製条件となる場合もある。
以上のような本発明の実施形態に係るNH分解触媒の製造方法によってNH分解触媒を製造すると、従来のNH分解触媒の製法でNH分解触媒を製造する場合に比べて、Ruと化合していた原子等の残留量を飛躍的に減少させることができる。すなわち、本発明の実施形態に係るNH分解触媒の製造方法によれば、還元剤を用いた溶液還元法等によって、Ru前駆体由来の第三成分を十分に除去しつつ、Ru金属を担体上に担持することができる。
例えば、Ru前駆体がRuCl・xHOであれば、従来のNH分解触媒の製法で製造されるRu/担体には、2.0wt%から6.0wt%程度の範囲でClが残留する。
これに対して、本発明の実施形態に係るNH分解触媒の製造方法によってNH分解触媒を製造すれば、Ru/担体中に残留するCl成分を1.0wt%以下まで減少させることができる。すなわち、本発明の実施形態に係るNH分解触媒の製造方法によれば、無機酸化物からなる担体と、担体に担持されるRuとを有し、塩素の含有量が1.0wt%以下であるNH分解触媒を生成することができる。
このような組成を有するNH分解触媒は、従来のNH分解触媒よりも低温でかつより高いNH分解率を呈する触媒となる。具体例として、350℃から400oCの温度において、NH分解率が70%から90%となるNH分解触媒を得ることができる。或いは、少なくとも従来と同程度のNH分解率を従来よりも低い温度で実現することができる。
しかも、NH分解触媒の担体には、一般的な金属酸化物や非金属酸化物等の無機酸化物を用いることができる。従って、本発明の実施形態に係るNH分解触媒を生成するために、アルカリ金属、アルカリ土類金属又は希土類金属等の第三成分を添加する必要がない。つまり、安価な材料で本発明の実施形態に係るNH分解触媒を調製することができる。
更に、本発明の実施形態に係るNH分解触媒を生成するために、H還元処理やその他の特段の触媒活性化処理を行う必要もない。換言すれば、NHの分解反応直前において、H還元等の特段の触媒活性化処理を行わなくても、NH分解触媒の活性が発現する。従って、NH分解触媒の調製が簡便である。特に、H還元処理が不要となるため、NH分解で生成されたHをH還元処理に利用する必要がない。従って、H還元処理を要する従来のNH分解触媒の製造方法に比べて高いHの回収率を確保することができる。
以上の特長によって、本発明の実施形態に係るNH分解触媒は、非常に安価に製造することができる。
(第2の実施形態)
図2は本発明の第2の実施形態に係るアンモニア分解触媒の製造方法の手順を従来の製造方法と比較して示すフローチャートである。尚、図1に示すステップと同様なステップには同符号を付して説明を省略する。
第2の実施形態では、ステップS1からステップS3Aの工程において、従来の方法と同様な方法で、担体で担持されたRu化合物の粒子が製造される。すなわち、NH分解触媒の担体とRu前駆体の水溶液とを混合する工程に続いて、混合されたRu前駆体及び担体を乾燥させることによって、担体で担持されたRu化合物を取得する工程が実施される。
本発明の実施形態に係るNH分解触媒の製造方法の場合には、続いてステップS3Cにおいて、担体で担持されたRu化合物がNH水で洗浄される。これにより、Ru化合物からRuと化合していた原子等が脱離し、担体でRuが担持されたNH分解触媒が取得される。
続いて、従来のNH分解触媒の製法と、本発明の実施形態に係るNH分解触媒の製造方法に共通の工程として、必要に応じてステップS4からステップS7において、更なる乾燥工程、整粒、加熱処理及びH還元処理が行われる。これにより、担体でRuが担持されたNH分解触媒が取得される。尚、第2の実施形態においても第1の実施形態と同様の理由からH還元によるNH分解触媒の活性化処理を省略することができる。
このような、第2の実施形態に係るNH分解触媒の製造方法においても、第1の実施形態に係るNH分解触媒の製造方法と同様な効果を得ることができる。尚、NH水で洗浄することによって、Ru塩化物に含まれる塩素原子を脱離する処理についても、常温で実施することができる。
また、担体の種類によっては、第1の実施形態のように還元剤を用いた溶液還元法によってRu前駆体由来の第三成分を脱離するよりも、第2の実施形態のようにNH水で洗浄することによってRu前駆体由来の第三成分を脱離する方が、第三成分の残留量を低減できる場合がある。そのような場合には、第2の実施形態におけるNH分解触媒の製造方法によって、より低温でより高いNH分解率を呈するNH分解触媒を得ることができる。
(第3の実施形態)
上述した第1の実施形態に係るアンモニア分解触媒の製造方法及び第2の実施形態に係るアンモニア分解触媒の製造方法を併用してもよい。すなわち、還元剤を用いた溶液還元法によってRu前駆体由来の第三成分を脱離した後に、NH水で洗浄する方法によって更に残留する第三成分を脱離するようにしてもよい。
以上のように、担体として用いられる無機酸化物の種類に応じて還元剤を用いた溶液還元法及びNH水で洗浄する方法の少なくとも一方を実施することができる。特に、NaBHを還元剤とする溶液還元法及びNH水で洗浄する方法の少なくとも一方を実施すれば、常温で第三成分を脱離することができる。
(水素の製造方法及び水素の製造装置)
次に、上述の実施形態で調製されたアンモニア分解触媒を用いた水素の製造方法について説明する。
図3は水素透過メンブレンリアクタを用いた脱平衡下でのアンモニア分解反応を示す図である。
図3は、NH分解触媒でNHを分解することによってHを製造するための水素透過メンブレンリアクタを示す。尚、メンブレンリアクタは、膜を利用した分離と化学反応とによって物質を合成又は取出すための反応器である。
図3に示すように、水素透過メンブレンリアクタは、ガスの流路を形成する筒状構造体の内部に、筒状構造を有するH透過膜を配置して構成することができる。筒状構造体の内部におけるH透過膜の外部は、透過性を有する仕切りによって仕切られている。そして、仕切りで囲まれた上流側の閉空間にNH分解触媒が充填される。
従って、水素透過メンブレンリアクタの入口にNHが流入すると、NH分解触媒によってNHがNとHに分解される。NH分解触媒によって生じたHは、H透過膜を透過してH透過膜の内側に導かれる。一方、Nは、H透過膜の外部に設けられた仕切りを透過する。これにより、水素透過メンブレンリアクタの出口からは、NとHとが分離した状態で排出される。すなわち、H透過膜内にHが回収され、H透過膜の外部からNが排出される。
このように、図3に示すメンブレンリアクタは、NH分解触媒によるNH分解とH透過膜を利用したHの分離とを同時に行うアンモニア分解用水素透過メンブレンリアクタである。このため、原理的に高純度のHを回収することが可能である。
NHの分解反応及びNとHとの間における化学反応は、それぞれ以下の化学反応式で表される。
2NH→3H+N
3H+N→2NH
従って、NHの分解反応と、NとHの化学反応との間における平衡状態がNH分解触媒によって崩れれば、水素透過メンブレンリアクタによってNHからHを取出すことが可能となる。すなわち、NH分解触媒の活性化によって、NHの分解反応が促進されれば、Hの回収率が向上することになる。
一方、H透過膜として用いられるパラジウム(Pd)膜の作動温度は、350℃から400℃程度である。従って、Pd膜の作動温度である350℃から400℃において活性を示すNH分解触媒を用いなければ、図3に示す水素透過メンブレンリアクタを製作しても、Hを効果的に回収することが困難となる。
実際に従来のNH分解触媒を用いてHの回収を行ったところ、Pd膜の作動温度である350℃から400℃では従来のNHの分解速度がHの透過速度よりも小さくなり、水素透過メンブレンリアクタの性能を十分に生かせない結果となった。
これに対して、本発明の実施形態に係るNH分解触媒の製造方法によって製造されたNH分解触媒は、水素透過メンブレンリアクタの操作条件である350℃から400℃において十分なNH分解活性を示す。その結果、NHの分解速度が大きくなり、H透過膜によるHの分離効果を十分に発揮できるようになった。つまり、図3に示すような水素透過メンブレンリアクタを用いてHを回収する場合において、Hの回収率を向上させることができた。
このため、図3に示す水素透過メンブレンリアクタをNHを原料としてHを製造するHの製造装置として用いることができる。すなわち、本発明の実施形態に係るNH分解触媒の製造方法によって製造されたNH分解触媒と、当該NH分解触媒によって促進されるNHの分解反応によって生成されるHを透過させる透過膜とによって、Hの製造装置を構成することができる。
このように構成されたHの製造装置は、例えば、携帯電話の基地局に設置される非常用電源又はバックアップ用電源の燃料電池として使用されるHの製造に用いることができる。また、燃料電池自動車(FCV:Fuel Cell Vehicle)の燃料として用いられるHの製造に用いることもできる。もちろん、FCV向けのHの供給ステーションに、上述したHの製造装置を配置することもできる。
もちろん、本発明の実施形態に係るNH分解触媒の製造方法によって製造されたNH分解触媒を構成要素として、水素透過メンブレンリアクタ以外のHの製造装置を構成してもよい。
(実施例1)
第1の実施形態として図1に示す溶液還元処理を含む調製法で、NH分解触媒を調製した。具体的には、NH分解触媒の担体として160m/gのAlを準備し、乳鉢で粉砕した。次に、粉砕したAlを110oCで12時間乾燥させた。尚、Alとしては、触媒学会参照触媒部会によって配布されるJRC−ALO−1を用いた。
次に、Ru前駆体であるRuCl・3HOの水溶液を、Ruが5wt%となるように準備した。このRuCl・3HOの水溶液を乾燥後のAlに加え、常温及び常圧下において1時間撹拌した。
次に、NaBHを還元剤として2時間、溶液還元処理を行った。続いて、溶液還元処理後の水溶液の濾過及び触媒の熱水洗浄を行った。次に、濾過によって濾し取られた洗浄後の固体を110oCで12時間乾燥させることによって、Alで担持されるRuを得た。
次に、Alで担持されたRu(Ru/Al)を錠剤成型器によりペレット化した。更に、Ru/Alのペレットを粉砕し、分級によってRu/Alを0.5mmから0.7mmの粒子径となるように整粒した。
次に、Arガス雰囲気中において整粒後のRu/Alを500oCで1時間加熱した後、450oCで2時間、RuCl/AlのH還元処理を行った。これにより、Alを担体とするRu/AlがNH分解触媒として得られた。
(比較例1)
一方、同じAlを担体として、従来の蒸発乾固による調製法によってRu/Alを作製した。具体的には、Ruの濃度が5wt%のRuCl・3HOの水溶液を、粉砕及び乾燥後の160m/gのAlに含浸させた後、水分を蒸発させた。これにより得られるRuCl/Alを110oCで12時間乾燥させた。その後、実施例1と同様に、RuCl/Alの整粒、Arガス中における加熱及びH還元処理を行った。こうして、Alを担体とするRu/AlがNH分解触媒として得られた。
(実施例2から実施例6)
実施例1と同様な条件で担体を変えてNH分解触媒を調製した。実施例2として、ZrOを担体とするRu/ZrOを調製した。ZrOからなる担体の原料としては、36m/gのJRC−ZRO−3を使用した。実施例3として、MgOを担体とするRu/MgOを調製した。MgOからなる担体の原料としては、18m/gのJRC−MGO−4 1000Aを使用した。実施例4として、CeOを担体とするRu/CeOを調製した。CeOからなる担体の原料としては、39m/gのSigma−Aldrich製のCeOを使用した。実施例5として、TiOを担体とするRu/TiOを調製した。TiOからなる担体の原料としては、50m/gのJRC−TIO−4を使用した。
実施例6として、SiOを担体とするRu/SiOを調製した。SiOからなる担体の原料としては、109m/gのJRC−SIO−6を使用した。尚、SiOからなる担体の原料として球状成形品を用いたため、粉砕を行わずにRu/SiOを調製した。
(比較例2から比較例6)
比較例1と同様な条件で、担体を変えてNH分解触媒を調製した。具体的には、実施例2から実施例6の各NH分解触媒との比較対象となるNH分解触媒として、Ru/ZrO、Ru/MgO、Ru/CeO、Ru/TiO及びRu/SiOを調製した。担体の原料は、実施例2から実施例6で使用した担体の原料と同一である。
(実施例7)
第2の実施形態として図2に示すNH水による洗浄を含む調製法で、NH分解触媒を調製した。具体的には、実施例6と同様のSiOを原料としてSiOで担持されたRuCl/SiOを作製した。RuCl/SiOの調製条件は、整粒工程として粉砕を行わない点を除いて、比較例1におけるRuCl/Alの調製条件と同じである。続いて、RuCl/SiOを1時間NH水で洗浄した。
(実験結果)
上述した実施例1から実施例7及び比較例1から比較例6の各NH分解触媒の組成及びNH分解率を測定した。結果を表1に示す。
Figure 2016198720
表1に示すように蛍光X線分析法(XRF:X−ray Fluorescence)によってRuの担持量及びClの残存量を測定した。
また、NH分解反応装置を用いて各NH分解触媒のNH分解率を測定した。具体的には、ガスクロマトグラフィ(GC:gas chromatography)及び熱伝導度検出器(TCD:Thermal Conductivity Detector)によってNH分解反応装置から排出されるH及びNの濃度を測定し、H及びN以外は未反応のNHと判断することによってNHの分解率を算出した。
尚、NH分解反応装置内に設置した各NH分解触媒の量は、0.1gから0.3gである。また、NH分解反応装置に供給したNHの流速は、8.5ml/mから87.3ml/m、NHのGHSV(Gas Hourly Space Velocity)は、1700ml/h.g−catから52300ml/h.g−cat、NHの濃度は、100%である。また、反応温度は、350oC及び400oCに設定した他、300oCから700oCの範囲で変化させた。
図4はNH分解触媒として実施例1及び比較例1のRu/Alを用いた場合におけるNH分解反応の反応時間とNH分解率の関係を示すグラフである。
図4において横軸は反応時間(h)を示し、縦軸はNH分解率(%)を示す。また、図4において正方形の記号は、NaBHを用いた溶液還元及びH還元によってCl原子を脱離した実施例1のRu/AlをNH分解触媒として用いた場合におけるNH分解反応の反応時間とNH分解率の関係を示すデータであり、三角形の記号は、H還元のみによってCl原子を脱離した従来法による比較例1のRu/AlをNH分解触媒として用いた場合におけるNH分解反応の反応時間とNH分解率の関係を示すデータである。尚、図4に示すデータは、反応温度を400(oC)、GHSVを1700(ml/h.g−cat)として測定したデータである。
図4によれば、実施例1のRu/Alを用いた場合におけるNH分解率が、比較例1のRu/Alを用いた場合におけるNH分解率よりも反応時間に依らず飛躍的に向上することが確認できる。
一方、表1に依れば、比較例1のRu/Alに含まれるRu成分の含有量よりも実施例1のRu/Alに含まれるRu成分の含有量の方が多く、逆に、比較例1のRu/Alに含まれるCl成分の含有量よりも、実施例1のRu/Alに含まれるCl成分の含有量の方が桁違いに少ないことが確認できる。つまり、比較例1のRu/Alでは、H還元によって十分にCl成分が脱離されておらず残留しているのに対し、実施例1のRu/Alでは、NaBHを用いた溶液還元及びH還元によって十分にCl成分が脱離されていることが分かる。具体的には、実施例1のRu/Alでは、残留するCl成分の割合が0.04wt%である。
従って、図4の結果と表1の結果とにより、Ru/Al中に残存するRuCl・3HOのCl成分をNaBHを用いた溶液還元によって脱離すれば、NH分解率を飛躍的に向上できることが分かる。
これは、実施例2から実施例5についても同様である。すなわち、溶液還元処理を経て調製された実施例2のRu/ZrO、実施例3のRu/MgO、実施例4のRu/CeO及び実施例5のRu/TiOのいずれに残留するCl成分の量も、1wt%未満のオーダとなっている。その結果、350℃又は400℃の低温領域において従来よりもNH分解率が向上している。特に、実施例2のRu/ZrO、実施例3のRu/MgO及び実施例4のRu/CeOについては、350℃又は400℃の低温領域において69%以上のNH分解率を達成している。
従って、実施例1から実施例5のようにAl、ZrO、MgO、CeO及びTiOを担体としてRuを担持したNH分解触媒を調製する場合には、NaBH等の還元剤を用いた溶液還元によってClを脱離した後、濾過等によって脱離したClを分離することが好適な調製条件であることが分かる。
図5はNH分解触媒として実施例6、実施例7及び比較例6のRu/SiOを用いた場合におけるNH分解反応の反応時間とNH分解率の関係を示すグラフである。
図5において横軸は反応時間(h)を示し、縦軸はNH分解率(%)を示す。また、図5において、円形の記号はNaBHを用いた溶液還元及びH還元によってCl原子を脱離した実施例6のRu/SiOをNH分解触媒として用いた場合におけるNH分解反応の反応時間とNH分解率の関係を示すデータを、三角形の記号はNH水での洗浄及びH還元によってCl原子を脱離した実施例7のRu/SiOをNH分解触媒として用いた場合におけるNH分解反応の反応時間とNH分解率の関係を示すデータを、正方形の記号はH還元のみによってCl原子を脱離した従来法による比較例6のRu/SiOをNH分解触媒として用いた場合におけるNH分解反応の反応時間とNH分解率の関係を示すデータを、それぞれ示す。尚、図5に示すデータは、反応温度を400(oC)、GHSVを1700(ml/h.g−cat)として測定したデータである。
表1に示すように、SiOを担体とする実施例6においても、NaBHを用いた溶液還元によってCl原子を脱離すれば、残留するCl成分の量を1wt%以下、実験結果では0.2%にすることができる。このため、図5に示すようにSiOを担体とする実施例6においても、実施例1から実施例5と同様にNHの分解活性が安定し、NH分解率を向上できる。すなわち、NaBH等の還元剤を用いた溶液還元処理を行えば、H還元によって触媒の活性化のみを行う場合に比べてRu/SiOのNH分解率を向上させることができる。
但し、表1に示すように、SiOを担体とする場合には、NH水での洗浄及びH還元によってCl原子を脱離した実施例7のRu/SiOの方が、NaBHを用いた溶液還元及びH還元によってCl原子を脱離した実施例6のRu/SiOに比べてRuの担持量が多い。しかも、実施例7のRu/SiOにおいても実施例6のRu/SiOと同様に、Cl成分の残留量を十分に低減させることができる。
つまり、SiOを担体とする場合には、NH水で洗浄することによってCl原子を脱離すれば、Ruの担持量を確保しつつCl原子の残留量を十分に低減させることができる。その結果、図5に示すように、実施例7のRu/SiOのNH分解率の方が、実施例6のRu/SiOのNH分解率よりも向上している。
従って、SiOを担体とする場合には、Hの生成効率を向上させる観点からは、蒸発乾固した後にNH水で洗浄することによってCl原子を脱離することが好適な調製条件であると言える。
図6はNH分解触媒を用いたNH分解反応における反応温度とNH分解率の関係を示すグラフである。
図6において横軸は反応温度(oC)を示し、縦軸はNH分解率(%)を示す。図6に示すように、実施例1(Ru/Al)、実施例2(Ru/ZrO)、実施例3(Ru/MgO)、実施例4(Ru/CeO)、実施例7(Ru/SiO)、比較例としての市販のRu/Al及び別の比較例としての市販のNi/Alを対象としてNH分解率の反応温度依存性を調べた。尚、図6に示すデータは、反応温度を300−700(oC)、GHSVを1700(ml/h.g−cat)として測定したデータである。また、市販のRu/AlとNi/Alは、H還元によって調製されたNH分解触媒である。
図6に示すように反応温度を300℃から700oCに変化させてNH分解反応の活性化の度合いをNH分解触媒別に調査した。その結果、反応温度を350oCとする場合におけるNH分解触媒の活性序列は、NH分解率が80%の実施例4(Ru/CeO)、NH分解率が75%の実施例2(Ru/ZrO)、NH分解率が69%の実施例3(Ru/MgO)、NH分解率が44%の実施例7(Ru/SiO)、NH分解率が42%の実施例1(Ru/Al)の順となった。
また、350oCにおける比較例(Ru/Al)のNH分解率は36%であり、別の比較例(Ni/Al)のNH分解率は4%であった。図6に示す結果からも、還元剤を用いた溶液還元及びNH水による洗浄の少なくとも一方を調製条件とすることにより、300℃から400℃の低温領域におけるNHの分解活性を向上できることが確認できる。
図7はNH分解触媒として実施例4のRu/CeOを用いた場合におけるNHのGHSVとNH分解率の関係を示すグラフである。
図7において横軸はNHのGHSV(ml/h.g−cat)を示し、縦軸はNH分解率(%)を示す。また、図7において、正方形の記号は0.3(g)の実施例4(Ru/CeO)を直径が3/8(inch)の反応管に充填した場合におけるNHのGHSVとNH分解率の関係を示すデータを、円形の記号は0.2(g)の実施例4(Ru/CeO)を直径が1/4(inch)の反応管に充填した場合におけるNHのGHSVとNH分解率の関係を示すデータを、三角形の記号は0.1(g)の実施例4(Ru/CeO)を直径が1/4(inch)の反応管に充填した場合におけるNHのGHSVとNH分解率の関係を示すデータを、それぞれ示す。尚、図7に示すデータは、反応温度を350(oC)、GHSVを1700−22740(ml/h.g−cat)、NHの供給速度を8.5−38(ml/分)として測定したデータである。
図7に示すように、NHの供給速度、NH分解触媒の量及びGHSVを変化させて実施例4(Ru/CeO)のNH分解率を測定した。また、同様な測定を実施例2(Ru/ZrO)及び実施例3(Ru/MgO)についても行った。その結果、NHのGHSVの増加に伴ってNH分解率が減少するものの、実施例4(Ru/CeO)及び実施例2(Ru/ZrO)については、GHSV=3000(ml/h.g−cat)及び反応温度350oCの条件下においてNH分解率70%を達成できることが確認された。
測定データを考慮すると、NHのGHSVを少なくとも1000(ml/h.g−cat)以上10000(ml/h.g−cat)以下の範囲とすれば、必要なNH分解率を確保することが可能であると考えられる。また、NHのGHSVを1500(ml/h.g−cat)以上6000(ml/h.g−cat)以下の範囲とすれば、良好なNH分解率を得ることが可能であると考えられる。
一方、NH分解反応の時間を確保できるようにNHの供給速度を4(ml/分)程度まで低くできることを考慮すれば、必要なNH分解触媒の量は、0.01g以上10g以下の範囲であると考えられる。また、NH分解触媒の量を0.05g以上0.5g以下の範囲とすれば、良好なNH分解率を得ることが可能であると考えられる。
図8はNH分解触媒としてRu/ZrOを用いた場合におけるNH分解反応の反応時間とNH分解率の関係を示すグラフである。
図8において横軸は反応時間(h)を示し、縦軸はNH分解率(%)を示す。また、図8において正方形の記号は、H還元を行った実施例2のRu/ZrOの反応時間とNH分解率の関係を示すデータであり、円形の記号は、H還元を行っていない実施例2のRu/ZrOの反応時間とNH分解率の関係を示すデータである。尚、図8に示すデータは、反応温度を350(oC)、GHSVを5000(ml/h.g−cat)として測定したデータである。
図8に示すように、実施例2のRu/ZrOを対象として、H還元処理の有無による影響を調べた。すなわち、正方形の記号は、図1に示すフローチャートのステップS3Bにおける溶液還元処理、ステップS6における加熱処理及びステップS7におけるH還元を含む調製条件で得られたRu/ZrOのデータである。一方、円形の記号は、図1に示すフローチャートのステップS3Bにおける溶液還元処理及びステップS6における加熱処理を含むが、ステップS7のH還元を含まない調製条件で得られた実施例2のRu/ZrOのデータである。尚、加熱処理は、Arガス雰囲気中において500oCで1時間加熱する処理とし、H還元処理は、温度を450oCとして2時間行った。
図8によれば、H還元処理を行わない方がH還元処理を行う場合に比べて高いNH分解率が得られることが確認できる。つまり、H還元処理を行う調製条件が不適な条件であることが確認された。同様な結果が、実施例1のRu/Alを対象とする測定によって確認された。
この結果は、溶液還元及び濾過によってCl原子が十分に脱離及び分離されるため、その後にH還元処理を行ってもNH分解触媒の活性化に寄与しないという表1の結果と一致している。つまり、溶液還元処理を行えば、担体で担持されるRuが金属となっているため、H還元処理が不要であることが確認できる。換言すれば、H還元処理を行わなくてもNH分解触媒の活性が発現することが分かる。表1の結果によれば、NH水での洗浄によってもCl成分が十分に除去されるため、H還元処理が不要であると考えられる。
一方、H還元処理を行うことによってNH分解率が減少する理由としては、H還元処理によってNH分解触媒のRu粒子径が増加し、NH分解触媒のRu金属表面積が減少してしまうことが考えられる。実際に、透過型電子顕微鏡(Transmission Electron Microscope; TEM)を用いて実施例4のRu/CeOのRu平均粒子径を測定した。TEM像を観察した結果、NaBHで還元した後におけるRu/CeOのRu平均粒子径は3.8nm、450oCでH還元した後におけるRu/CeOのRu平均粒子径は10.8nm、反応温度を300oCから700oCに変化させてNH分解反応した後におけるRu/CeOのRu平均粒子径は8.8nm、NHのGHSVを変化させて350oCでNH分解反応した後におけるRu/CeOのRu平均粒子径は5nmであった。このため、TEM像の観察結果においても、H還元によってRu/CeOのRu粒子径が大きくなることが確認できる。
尚、調製条件としてH還元処理を行う場合には、NHの分解によって生成されたHの一部をH還元処理のために使用することが必要となる。このため、Hの生成量を確保する観点からも、H還元処理を行わない調製条件が好適な条件となる。
但し、TEM像による観察結果から、NaBHで還元した後におけるRu/CeOのRu平均粒子径よりも、NH分解反応後におけるRu/CeOのRu平均粒子径の方が大きくなっていることが分かる。従って、調製条件としてNH分解触媒のH還元処理を行わなかったとしても、実際には、NHの分解によって生成されたHの一部によってNH分解触媒が還元されていると考えられる。
以上、特定の実施形態について記載したが、記載された実施形態は一例に過ぎず、発明の範囲を限定するものではない。ここに記載された新規な方法及び装置は、様々な他の様式で具現化することができる。また、ここに記載された方法及び装置の様式において、発明の要旨から逸脱しない範囲で、種々の省略、置換及び変更を行うことができる。添付された請求の範囲及びその均等物は、発明の範囲及び要旨に包含されているものとして、そのような種々の様式及び変形例を含んでいる。

Claims (8)

  1. アンモニア分解触媒の担体とルテニウム前駆体の水溶液とを混合する工程と、
    前記水溶液中においてルテニウム化合物からルテニウムと化合している原子又は置換基を脱離し、脱離した前記原子又は置換基を前記原子又は置換基に由来するイオン、分子及び化合物の少なくとも1つとして前記ルテニウム及び前記担体から分離する工程と、
    前記原子又は置換基を分離することによって得られた前記ルテニウム及び前記担体を乾燥させることによって、前記担体で前記ルテニウムが担持された前記アンモニア分解触媒を取得する工程と、
    を有するアンモニア分解触媒の製造方法。
  2. 前記ルテニウム及び前記担体を乾燥させた後に、調製条件として前記原子又は置換基を脱離する活性化処理を行わずに前記アンモニア分解触媒を取得する請求項1記載のアンモニア分解触媒の製造方法。
  3. 前記原子又は置換基を、前記ルテニウム化合物の還元反応によって脱離する請求項1又は2記載のアンモニア分解触媒の製造方法。
  4. アンモニア分解触媒の担体とルテニウム前駆体の水溶液とを混合する工程と、
    混合された前記ルテニウム前駆体及び前記担体を乾燥させることによって、前記担体で担持されたルテニウム化合物を取得する工程と、
    前記担体で担持された前記ルテニウム化合物をアンモニア水で洗浄することによって、前記担体で前記ルテニウムが担持された前記アンモニア分解触媒を取得する工程と、
    を有するアンモニア分解触媒の製造方法。
  5. 無機酸化物からなる担体と、
    前記担体に担持されるルテニウムと、
    を有し、
    塩素の含有量が1.0wt%以下であるアンモニア分解触媒。
  6. 前記担体は、酸化セリウム、酸化マグネシウム、二酸化ジルコニウム、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム及び酸化チタンの少なくとも1つからなる請求項5記載のアンモニア分解触媒。
  7. 請求項5又は6記載のアンモニア分解触媒でアンモニアを分解することによって水素を製造する水素の製造方法。
  8. 請求項5又は6記載のアンモニア分解触媒を用いた水素の製造装置。
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