JP2016197944A - ワイヤハーネスの経路規制装置 - Google Patents

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浩之 秋山
Hiroyuki Akiyama
浩之 秋山
剛孝 小金丸
Yoshitaka Koganemaru
剛孝 小金丸
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Abstract

【課題】余長部の一端側で電線移動方向を他との干渉を回避可能な方向に変化させ、電線と車体側部材との干渉を確実に防止するワイヤハーネスの経路規制装置を提供する。
【解決手段】可撓性のコルゲートチューブ12で取り囲んだ電線群11の一端側の移動部Rw1と余長に応じた湾曲部Rw2との間に、電線移動方向を変化させる偏向区間Rw3を形成する偏向ガイド機構40を備えており、偏向ガイド機構40は、移動部Rw1側に位置するコルゲートチューブ12の第1区間12aを案内する第1ガイド部41と、偏向区間Rw3のうち湾曲部Rw2側に位置する第2区間12bを案内する第2ガイド部42と、第1区間12a内で第1の方向に移動するコルゲートチューブ12により回転駆動され、湾曲部Rw2の湾曲形状を変化させるよう第2区間12b内でコルゲートチューブ12を第1の方向とは異なる第2の方向に軸線方向移動させる歯付回転部材43と、を有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、ワイヤハーネスの経路規制装置に関し、特に電線の配索経路の一部に余長変化を吸収可能な湾曲部を有するワイヤハーネスの経路規制装置に関する。
車両に実装されるワイヤハーネスにおいては、車両の可動部に接続された電線端部が可動部の移動に伴って移動する場合や、車載電装品に接続する電線端部を電装品の実装作業のために移動させる場合がある。そのような場合、可動部の移動に伴う余長変化により電線が車体側部材と繰返し干渉してダメージを受けたり、電装品実装後に電線の余長部が車両振動時に車体側部材に繰返し干渉して異音を生じたりするのを防止する必要がある。
そこで、従来、電線の余長変化を配索経路の一部区間の湾曲形状変化で吸収するようにした経路規制装置が使用されている。
この種のワイヤハーネスの経路規制装置としては、例えば一回転するように湾曲する電線束の余長部の一端側に隣接する第1電線区間と、余長部の他端側に隣接する第2電線区間との間に、第1電線区間にテープ巻き固定される固定片部と、その固定片部に一体に支持された筒状ガイド部とを介在させ、第2電線区間側の電線束を筒状ガイド部により軸線方向にスライド可能に案内するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、電線束の湾曲部の両端側に隣接する第1区間と第2区間に一対の保持部材を介して弾性部材を介装するとともに、一対の保持部材のうち片方を車体側に固定するようにしたものも知られている(例えば、特許文献2参照)。
さらに、電線束の湾曲部を収納する収納部を有するプロテクタを設けるとともに、湾曲部の一端側で電線束の経路を規制するコルゲートチューブの端部付近を、ローラを介してプロテクタに対し移動可能に保持するようにして、電線束の湾曲部の往復移動を円滑ならしめるようにしたものも知られている(例えば、特許文献3参照)。
特開平11−11231号公報 特開平8−85399号公報 特開2013−31300号公報
しかしながら、前述のような従来のワイヤハーネスの経路規制装置にあっては、可動部や電装品(以下、電装品等という)と共に電線端部が車体側部材に対し接近する方向に移動し、余長部の一端側の電線が車体側部材に対し接近する方向に移動することで、余長部が曲率半径を増加させつつ車体側部材に接近するように湾曲姿勢を変化させる構成となっていた。
そのため、電装品等が車体側部材に対し近接配置され、それに接続する電線端部の移動に伴って余長部が車体側部材に近接する場合に、余長部の一端側部分や中間部分が車体側部材と干渉することを確実に防止できないという未解決の課題があった。
また、電装品等が車体側部材に対し近接して配置されない場合であっても、余長部の一端側部分や中間部分が保持されないため、余長部の自重や慣性力によって電装品等に接続する電線端部のコネクタ等に大きな力がかかってしまうという未解決の課題があった。
本発明は、このような従来の課題を解決すべくなされたものであり、余長部の一端側で電線移動方向を他との干渉を回避可能な方向に変化させつつ電線を保持でき、電線が車体側部材と干渉することを確実に防止できるワイヤハーネスの経路規制装置を提供することを目的とする。
本発明に係るワイヤハーネスの経路規制装置は、上記目的達成のため、軸線方向に移動可能な一端側の移動部と該移動部の移動により湾曲形状を変化させる湾曲部とを有する電線の配索経路を規制するワイヤハーネスの経路規制装置であって、前記湾曲部を含む前記電線の所定長さ領域を取り囲む可撓性の保護チューブと、前記電線の他端側を支持する支持体に支持されるとともに、前記電線の前記移動部と前記湾曲部との間に、前記保護チューブおよび前記電線の移動方向を変化させる偏向区間を形成する偏向ガイド機構と、を備え、前記偏向ガイド機構は、前記偏向区間のうち前記移動部側に位置する前記保護チューブの第1区間を第1の方向に移動可能に案内する第1ガイド部と、前記偏向区間のうち前記湾曲部側に位置する前記保護チューブの第2区間を前記第1の方向とは異なる第2の方向に移動可能に案内する第2ガイド部と、前記第1区間および前記第2区間でそれぞれ前記保護チューブに係合し、前記第1区間内で前記第1の方向に移動する前記保護チューブにより回転駆動される一方、前記湾曲部の湾曲形状を変化させるように前記第2区間内で前記保護チューブを前記第2の方向に軸線方向移動させる回転部材と、を有しており、前記移動部が前記軸線方向に移動するとき、前記偏向区間のうち前記第1区間および前記第2区間の間の前記保護チューブの第3区間が、該区間内の前記軸線を湾曲させるとともに一定長さに保持されるように構成されている。
この構成により、本発明のワイヤハーネスの経路規制装置では、電線の移動部と湾曲部との間に形成される偏向区間で、保護チューブおよび電線の移動方向を他との干渉を回避できる方向に向ける方向変換が可能になる。したがって、電線の湾曲部が車体側部材等に近接して配置されるような場合であっても、余長部の一端側部分で保護チューブおよび電線の移動方向を車体側部材から離れる方向に向けることで、保護チューブおよび電線と車体側部材との干渉を確実に防止できることとなる。また、移動部の移動に応じて第1区間内で保護チューブが移動するのと同時に回転部材が回転駆動され、湾曲部の湾曲形状を変化させるように第2区間の保護チューブを他方向に移動させるので、コンパクトな偏向ガイド機構で省スペースの経路規制ができ、しかも、電線にダメージを与えるほど大きな力が作用することがない。加えて、偏向区間内の保護チューブおよび電線がそれらの軸線方向に移動しても、干渉を回避したい側に突出する第3区間が一定の長さおよび湾曲形状に保持されることで、電線が車体側部材と干渉することを確実に防止することができる。
本発明のワイヤハーネスの経路規制装置においては、前記保護チューブが、コルゲートチューブで構成され、前記回転部材が、前記コルゲートチューブに凹凸係合する外歯状の複数の外突部を有しているとよい。このようにすると、コルゲートチューブで電線の安定した経路規制を行うとともに、移動部の移動に応じた第1区間内での保護チューブの挿入力を回転部材を介して第2区間の保護チューブの他方向への押出し力に効率的にかつ確実に変換できる。
また、本発明のワイヤハーネスの経路規制装置においては、前記第1ガイド部が、前記保護チューブの前記第1区間を直線移動可能に案内し、前記第2ガイド部が、前記保護チューブの前記第2区間を前記第1区間に対し平行にかつ直線移動可能に案内するものであってもよい。この場合、第1区間内での保護チューブの挿入力による回転部材の駆動と、それにより第2区間の保護チューブの他方向への押出しとを効率的に行うことができるとともに、回転部材の支持軸部に余計な側圧が生じないので、簡素な軸受構造にできる。
さらに、本発明のワイヤハーネスの経路規制装置においては、前記偏向ガイド機構が、前記第1ガイド部および前記第2ガイド部と、前記支持体に固定される固定部とを一体に形成するとともに、前記回転部材を回転可能に収納するハウジングを有していてもよい。この場合、偏向ガイド機構を容易にかつ安価に作製できる。
本発明によれば、余長部の一端側で電線の移動方向を他との干渉を回避可能な方向に変化させつつ電線を保持でき、電線が車体側部材と干渉することを確実に防止できるワイヤハーネスの経路規制装置を提供することができる。
本発明の第1の実施の形態に係るワイヤハーネスの経路規制装置の要部の概略構成を示す断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係るワイヤハーネスの経路規制装置を実装する車両のインストゥルメントパネル付近の概略構成およびを示す断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係るワイヤハーネスの経路規制装置を用いて経路規制されるワイヤハーネスの車室側の端部に装着されるスイッチの実装作業の説明図である。 本発明の第1の実施の形態に係るワイヤハーネスの経路規制装置の要部の内部構成を示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係るワイヤハーネスの経路規制装置の要部の外観斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係るワイヤハーネスの経路規制装置に設けられる歯付回転部材の支持軸部の異なる2つの態様を示す斜視図で、(a)はその支持軸部を丸棒状にして歯付回転部材に嵌入する態様を、(b)はその支持軸部を歯付回転部材に一体成形する態様を、それぞれ示している。 本発明の第2の実施の形態に係るワイヤハーネスの経路規制装置の要部の内部構成を示す組付け前の正面図である。 本発明の第3の実施の形態に係るワイヤハーネスの経路規制装置の要部の内部構成を示す組付け前の正面図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
第1の実施の形態のワイヤハーネスの経路規制装置は、自動車用ワイヤハーネスの電線群の所定長さ領域に樹脂製のコルゲートチューブを外装して、所定長さ領域の電線を所定の配索経路内に経路規制しつつ保護するもので、その配索経路の一部に電線およびコルゲートチューブの余長変化を吸収可能な湾曲部を有するものである。
まず、本実施の形態のワイヤハーネスの経路規制装置の構成を説明する。
図1ないし図3に示すように、本実施形態のワイヤハーネス10は、複数の絶縁被覆電線11eを含む電線群11と、電線群11の所定長さ領域を取り囲む可撓性のコルゲートチューブ12と、電線群11の一端部11aに装着されたコネクタ部材13とを含んで構成されている。
電線群11の各絶縁被覆電線11eは、詳細を図示しないが、中心部の線状の導体と、その導体を同心的に取り囲む被覆とを有している。導体は、例えば複数本の軟銅線を撚り合わせた円形より線からなり、被覆は、例えば塩化ビニル樹脂を主体とする樹脂製のチューブで構成されている。
コルゲートチューブ12は、電気絶縁性、耐熱性、耐水性、耐薬品性等に優れたポリプロピレンやナイロン樹脂等の絶縁性の樹脂からなる可撓性の蛇腹管であり、その外周壁面が波形の縦断面形状をなすよう複数の環状凸部12pおよび環状凹部12qを交互に連設した保護チューブとなっている。
図2に示すように、電線群11およびコルゲートチューブ12の配索経路Rwは、軸線方向に移動可能な一端側の移動部Rw1と、その移動部Rw1の移動により湾曲形状を変化させる湾曲部Rw2とを有している。
ここで、一端側の移動部Rw1は、車両のインストゥルメントパネル30に装着される電装品、例えば保安用の表示灯である図示しないハザードランプの作動/非作動を切り替えるスイッチ31の装着位置に近接しており、湾曲部Rw2は、インストゥルメントパネル30の内方(車両前方)側に位置している。
また、インストゥルメントパネル30は、図2に略図で示す固定板35を介して車体側に支持されており、車両左右方向に延びるインストゥルメントパネル30の長手方向の中央部に、スイッチ31を着脱可能な取付け孔32が形成されている。
一方、電線群11は、その一端側のコネクタ部材13を介して、スイッチ31の背面側のコネクタ部31aに接続されている。
そして、この電線群11へのスイッチ31の接続を行うために、一端側の移動部Rw1は、図2の右端側に仮想線で示すように、インストゥルメントパネル30から車室側(図2中の右側)にいったん引き出される。そして、電線群11の一端部11aに接続されたスイッチ31をインストゥルメントパネル30の取付け孔32に取付けるために、一端側の移動部Rw1は、図2中に実線で示すように、インストゥルメントパネル30内に押し込まれるようになっている。
コルゲートチューブ12は、このインストゥルメントパネル30の内方側において、湾曲部Rw2を含む電線群11の所定長さ領域を取り囲むとともに、電線群11の所定長さ領域と略一体的に移動するようになっている。そのため、コルゲートチューブ12は、例えば図2中の下方側で、その所定長さ領域に隣接する電線群11の露出部に対して、あるいは所定長さ領域の両端近傍に設定された電線群11の露出部または結束部に対して、粘着テープ等で一体的に固定されている。
電線群11の他端側は、インストゥルメントパネル30の内方側においてスイッチ31から離隔する方向、例えば図2の下方側に延びており、図外の表示灯の駆動回路に接続されるとともに、固定板35を支持する車体側部材または固定板35に支持されている。
電線群11およびコルゲートチューブ12の移動部Rw1と湾曲部Rw2との間には、前述のスイッチ31の実装作業に伴う電線群11およびコルゲートチューブ12の移動方向を変化させる偏向区間Rw3が設定されている。
この偏向区間Rw3は、一端側の移動部Rw1と湾曲部Rw2の間でコルゲートチューブ12に係合する偏向ガイド機構40によって略U字形状に形成されており、湾曲部Rw2および偏向区間Rw3により略S字状に湾曲した配索経路が形成されている。
この偏向ガイド機構40は、電線群11の他端側を支持する支持体、例えば固定板35係止固定されている。
図1および図2に示すように、偏向ガイド機構40は、偏向区間Rw3のうち移動部Rw1側に位置するコルゲートチューブ12の第1区間12aを第1の方向に移動可能に案内保持する第1ガイド部41と、偏向区間Rw3のうち湾曲部Rw2側に位置するコルゲートチューブ12の第2区間12bを第1の方向とは異なる第2の方向に移動可能に案内保持する第2ガイド部42とを有している。ここで、第1の方向は、例えば図1中の左向き矢印d1で示す移動方向(以下、第1の方向d1という)であり、第2の方向は、例えば図1中の右向き矢印d2で示す移動方向(以下、第2の方向d2という)である。
第1ガイド部41および第2ガイド部42は、所定の軸間距離を隔てて互いに平行に離間する同一内径の略円筒状のガイド筒壁であり、第1ガイド部41は、コルゲートチューブ12の第1区間12aを直線移動可能に案内する内壁形状を有している。第2ガイド部42は、コルゲートチューブ12の第2区間12bを第1区間12aに対して平行にかつ直線移動可能に案内する内壁形状を有している。
偏向ガイド機構40は、また、コルゲートチューブ12の第1区間12aおよび第2区間12bで、それぞれコルゲートチューブ12に対して径方向に凹凸係合する複数の外歯状突部43tが周方向等間隔に形成された歯付回転部材43を有している。歯付回転部材43は、例えば合成樹脂製であるが、材料が特に限定されるものではない。
偏向ガイド機構40は、さらに、第1ガイド部41および第2ガイド部42を一体に形成するとともに、歯付回転部材43を回転可能に収納する凹部44が形成されたハウジング45が設けられている。そして、このハウジング45には、固定板35またはその支持体に固定されるパネル固定部46が、例えばクリップ状の係止爪として一体に設けられている。なお、パネル固定部46は、クリップ状の係止爪でなく、パネル固定可能な任意の固定手段で構成され得るものである。
図4および図5に示すように、ハウジング45は、第1ガイド部41および第2ガイド部42を構成する片側の半円筒部41a、42aを一体化した凹状のハウジング部材47と、第1ガイド部41および第2ガイド部42を構成する他の片側の半円筒部41b、42bを一体化した凹状のハウジング部材48と、これらハウジング部材47、48をヒンジ結合するヒンジ部49と、ハウジング部材47、48をヒンジ部49とは反対側でロック可能な図示しないロック機構と、ハウジング部材47、48のいずれか一方に一体に形成された前述のクリップ状のパネル固定部46とを、一体に射出成形した合成樹脂製のものである。
ハウジング部材47、48には一対の凹部44a、44bが形成されており、これら一対の凹部44a、44bによって歯付回転部材43を収納する凹部44が画成されている。また、歯付回転部材43は、その回転中心部で両側面側に突出する支持軸部43aを有しており、歯付回転部材43はこの支持軸部43aを介してハウジング45に対し回転自在に支持されている。
図6(a)に示すように、歯付回転部材43は、その支持軸部43aを丸棒状に形成し、歯付回転部材43の本体部43bに対して嵌入させるものであってもよい。あるいは、図6(b)に示すように、歯付回転部材43は、その支持軸部43aを歯付回転部材43の本体部43bに一体成形させたものであってもよい。
ところで、歯付回転部材43の複数の外歯状突部43tは、歯付回転部材43の回転に応じてそれぞれ第1ガイド部41および第2ガイド部42の内方に所定の高さhだけ突出するようになっている。この所定の高さhは、コルゲートチューブ12の複数の環状凸部12pおよび環状凹部12qの半径方向の凹凸の高さに近いものである。
また、歯付回転部材43の複数の外歯状突部43tの角度間隔に対応する周方向ピッチは、コルゲートチューブ12の複数の環状凹部12qのピッチあるいは複数の環状凸部12pのピッチと同等の値に設定されている。
したがって、歯付回転部材43は、複数の外歯状突部43tによってコルゲートチューブ12の第1区間12aおよび第2区間12bに対してラックピニオン式の噛合いが可能である。
そして、前述のスイッチ31の実装作業に伴って、ハウジング45に対しコルゲートチューブ12の第1区間12aが図1の左方向である第1の方向d1に移動するとき、歯付回転部材43は、コルゲートチューブ12の第1区間12aの移動に応じて図1中の第1の回転方向r1に回転駆動されながら、コルゲートチューブ12の第2区間12bを同図中の右方向である第2の方向d2に軸方向移動させるようになっている。
反対に、ハウジング45に対しコルゲートチューブ12の第1区間12aが第2の方向d2に移動するときは、歯付回転部材43は、コルゲートチューブ12の第1区間12aの移動に応じて第1の回転方向r1とは反対の方向に回転駆動されながら、コルゲートチューブ12の第2区間12bを第1の方向d1に軸方向移動させるようになっている。
すなわち、前述のスイッチ31の実装作業に伴って電線群11およびコルゲートチューブ12の一端側の移動部Rw1が車室側に引き出されたりインストゥルメントパネル30側に押し込まれたりするとき、歯付回転部材43は、第1区間12a内で軸方向のいずれか一方側に移動するコルゲートチューブ12によって回転駆動される一方で、湾曲部Rw2の湾曲形状を変化させるように第2区間12b内でコルゲートチューブ12を軸方向のいずれか他方側に軸線方向移動させるようになっている。
偏向ガイド機構40は、このように、ハウジング45に対しコルゲートチューブ12の第1区間12aが軸方向に移動するとき、歯付回転部材43によってコルゲートチューブ12の第2区間12bを逆方向に軸方向移動させる。
したがって、偏向ガイド機構40は、一端側の移動部Rw1の軸線方向および移動距離に関係なく、偏向区間Rw3内において、コルゲートチューブ12の第1区間12aおよび第2区間12bの間に位置する第3区間12c内における電線群11およびコルゲートチューブ12の軸線を湾曲させるとともに、その第3区間12c内における電線群11およびコルゲートチューブ12の折返し経路の長さを一定長さに保持することができるようになっている。
なお、ハウジング45の一対のハウジング部材47、48は、それぞれ凹部44a、44bに隣接しつつ互いに平行に対面する各一対の対向面部分47f、48f(図4参照)に、互いに凹凸嵌合する位置決めピンおよび位置決め孔等を設けて、歯付回転部材43の支持軸部43aを支持する一対の軸孔45aの同軸精度や、第1ガイド部41および第2ガイド部42の内壁面の円筒度を確保するようにしたものであってもよい。
次に、作用を説明する。
上述のように構成された本実施の形態のワイヤハーネス10の経路規制装置においては、電線群11の移動部Rw1と湾曲部Rw2との間に形成される偏向区間Rw3において、コルゲートチューブ12および電線群11の移動方向を、固定板35その他の車体側部材との干渉を回避できる方向に変化させることができる。
したがって、電線群11の湾曲部Rw2が車体側部材等に近接して配置されるような場合であっても、余長部の一端側部分でコルゲートチューブ12および電線群11の移動方向を車体側部材から離れる方向に向ける方向変換を行うことで、コルゲートチューブ12および電線群11と車体側部材との干渉を防止できることとなる。
また、本実施形態では、電線群11およびコルゲートチューブ12の一端側の移動部Rw1の移動に応じて第1区間12a内でコルゲートチューブ12が移動するときに、これに噛合する歯付回転部材43を回転駆動して、第2区間12bのコルゲートチューブ12を他方向に移動させる。したがって、ワイヤハーネス10の経路規制に要するスペースをコンパクトな偏向ガイド機構40によって省スペース化できるとともに、一端側の移動部Rw1にダメージを与えるほど大きな圧縮力や引張力が加わらず、湾曲部Rw2側からの余計な曲げが加わることもないから、電線群11とスイッチ31の接続の信頼性も高まる。
しかも、偏向区間Rw3内のコルゲートチューブ12および電線群11がそれらの軸線方向に移動しても、固定板35等との干渉を回避したい側に突出するコルゲートチューブ12の第3区間12cが一定の長さおよび湾曲形状に保持されるので、電線群11が固定板35等の車体側部材と干渉するのを確実に防止することができる。
さらに、本実施形態では、電線群11を保護する保護チューブがコルゲートチューブで構成され、歯付回転部材43が、コルゲートチューブ12に凹凸係合する外歯状の複数の外歯状突部43tを有している。したがって、コルゲートチューブ12で電線群11の安定した経路規制を行うとともに、その一端側の移動部Rw1の移動に応じた第1区間12a内でのコルゲートチューブ12の挿入力もしくは引張力を、歯付回転部材43を介して、第2区間12bのコルゲートチューブ12の他方向への押出し力もしくは引込力に効率的にかつ確実に変換できる。
加えて、本実施形態では、第1ガイド部41がコルゲートチューブ12の第1区間12aを直線移動可能に案内し、第2ガイド部42がコルゲートチューブ12の第2区間12bを第1区間12aに対し平行にかつ直線移動可能に案内する。したがって、第1区間12aのコルゲートチューブ12の一方向ヘの挿入による歯付回転部材43の回転駆動と、第2区間12bのコルゲートチューブ12の他方向への押出しとを効率的に実行できるとともに、歯付回転部材43の支持軸部43aに余計な側圧が生じることがなく、支持軸部43aをハウジング45側の軸孔に挿入する程度の簡素な軸受構造を採用できる。
また、本実施形態では、偏向ガイド機構40が、第1ガイド部41および第2ガイド部42とパネル固定部46とを一体に形成したハウジング45を有しているので、偏向ガイド機構40を容易にかつ安価に作製できる。
このように、本実施形態においては、ワイヤハーネス10の余長部である湾曲部Rw2の一端側で、電線群11の移動方向を固定板35等の車体側部材との干渉を回避可能な方向に変化させつつ電線群11を保持でき、電線群11が車体側部材と干渉することをワイヤハーネス10側で確実に防止することができるワイヤハーネスの経路規制装置を提供することができる。
(第2の実施の形態)
図7は、本発明の第2の実施の形態に係るワイヤハーネスの経路規制装置の要部構成を示している。なお、以下に説明する各実施の形態は、上述の第1の実施の形態とは偏向ガイド機構のハウジングの形状が相違するものの、他の構成については第1の実施の形態と同一または類似である。したがって、以下、第1の実施の形態と同一または類似する構成については図1ないし図6に示した第1の実施の形態中の対応する構成要素の符号を用いつつ、第1の実施の形態との相違点について説明する。
図7に示すように、第2の実施の形態のワイヤハーネスの経路規制装置においては、偏向ガイド機構40が、第1の実施の形態におけるハウジング45に代えて、ハウジング55を使用するように構成されている。
同図に示すように、ハウジング55は、第1ガイド部41および第2ガイド部42を構成する片側の半円筒部41a、42aを一体化した凹状のハウジング部材57と、第1ガイド部41および第2ガイド部42を構成する他の片側の半円筒部41b、42bを一体化した凹状のハウジング部材58と、これらハウジング部材57、58をヒンジ結合するヒンジ部59と、ハウジング部材57、58のそれぞれ一体に形成された分割クリップ状のパネル固定部56a、56bとを、一体に射出成形した合成樹脂製のものである。
このようにしても、第1の実施の形態と同様な効果を得ることができる。また、本実施形態では、ハウジング55に一対のハウジング部材57、58をロックする手段が無くてもよいので、ハウジング55をより簡素化およびコンパクト化できる。
(第3の実施の形態)
図8は、本発明の第3の実施の形態に係るワイヤハーネスの経路規制装置の要部構成を示している。
同図に示すように、本実施の形態においては、偏向ガイド機構40が、第1の実施の形態におけるハウジング45に代えて、ハウジング65を使用するように構成されている。
このハウジング65は、第1ガイド部41および第2ガイド部42を構成する片側の半円筒部41a、42aを一体化した凹状のハウジング部材67と、第1ガイド部41および第2ガイド部42を構成する他の片側の半円筒部41b、42bを一体化した凹状のハウジング部材68と、これらハウジング部材67、68のそれぞれ一体に形成された分割クリップ状のパネル固定部66a、66bと、ハウジング部材67、68をパネル固定部66a、66bとは反対側でロック可能な一対のスナップロック機構69a、69bとを、一体に射出成形した合成樹脂製のものである。
このようにしても、第1の実施の形態と同様な効果を得ることができる。
なお、上述の各実施の形態では、電線群11およびコルゲートチューブ12の一端側の移動部Rw1がスイッチ31の装着作業に伴って移動するものとして説明したが、本発明は、電線群11の一端部11aが可動部と共に往復移動する場合にも適用可能である。
また、上述の各実施の形態では、第1ガイド部41および第2ガイド部42が互いに平行な直円筒形状をなすものとしたが、第1ガイド部41および第2ガイド部42が平行でなくてもよい。偏向ガイド機構40は、1本のコルゲートチューブ12に対応する第1ガイド部41および第2ガイド部42が複数組併設され、複数本のコルゲートチューブおよび電線の余長調整を行うものであってもよい。
さらに、上述の各実施の形態では、略U字形状に折り返したコルゲートチューブ12の第1区間12aおよび第2区間12bに、単一の歯付回転部材43を周方向の2箇所で凹凸係合させるものとしたが、略U字形状に折り返すか所定角度に湾曲させたコルゲートチューブ12の第1区間および第2区間に対し、複数、例えばアイドラを間に挟む複数の歯車状の歯付回転部材を噛合させてもよい。あるいは、歯付回転部材43のように歯車状のものに限らず、例えば一対のプーリと歯付きの無端ベルトによって歯付回転部材を構成することも考えられる。
また、パネル固定部46のハウジング45に対する向きや配設位置が特に限定されることはなく、図1におけるコルゲートチューブ12の折返し方向は、上下方向でも水平方向でもよい。パネル固定部46は、公知の任意のパネル固定手段でよく、非円形の開口内周縁部に係止されるもの、ステーに嵌合されるもの、あるいは、車体側部材の雌ねじ孔もしくは雄ねじ部に締結固定されるもの等でもよい。電線が複数本でなくてもよいことはいうまでもなく、電線以外の他の通信線や細い可撓性の配管等と1本または複数本の電線をコルゲートチューブに収納したものでもよい。
以上説明したように、本発明は、湾曲部の一端側で電線移動方向を他との干渉を回避可能な方向に変化させつつ電線を保持可能なワイヤハーネスの経路規制装置を提供できるものであり、電線の配索経路の一部に余長変化を吸収可能な湾曲部を有するワイヤハーネスの経路規制装置全般に有用である。
10 ワイヤハーネス
11 電線群(電線)
12 コルゲートチューブ
12a 第1区間
12b 第2区間
12c 第3区間
30 インストゥルメントパネル
31 スイッチ
35 固定板(車体側部材)
40 偏向ガイド機構
41 第1ガイド部
42 第2ガイド部
43 歯付回転部材(回転部材)
43t 外歯状突部(外突部)
44、44a、44b 凹部
45、55、65 ハウジング
69a、69b スナップロック機構
d1 第1の方向
d2 第2の方向
r1 第1の回転方向
Rw 配索経路
Rw1 移動部(一端側の移動部)
Rw2 湾曲部
Rw3 偏向区間

Claims (4)

  1. 軸線方向に移動可能な一端側の移動部と該移動部の移動により湾曲形状を変化させる湾曲部とを有する電線の配索経路を規制するワイヤハーネスの経路規制装置であって、
    前記湾曲部を含む前記電線の所定長さ領域を取り囲む可撓性の保護チューブと、
    前記電線の他端側を支持する支持体に支持されるとともに、前記電線の前記移動部と前記湾曲部との間に、前記保護チューブおよび前記電線の移動方向を変化させる偏向区間を形成する偏向ガイド機構と、を備え、
    前記偏向ガイド機構は、
    前記偏向区間のうち前記移動部側に位置する前記保護チューブの第1区間を第1の方向に移動可能に案内する第1ガイド部と、
    前記偏向区間のうち前記湾曲部側に位置する前記保護チューブの第2区間を前記第1の方向とは異なる第2の方向に移動可能に案内する第2ガイド部と、
    前記第1区間および前記第2区間でそれぞれ前記保護チューブに係合し、前記第1区間内で前記第1の方向に移動する前記保護チューブにより回転駆動される一方、前記湾曲部の湾曲形状を変化させるように前記第2区間内で前記保護チューブを前記第2の方向に軸線方向移動させる回転部材と、を有しており、
    前記移動部が前記軸線方向に移動するとき、前記偏向区間のうち前記第1区間および前記第2区間の間の前記保護チューブの第3区間が、該区間内の前記軸線を湾曲させるとともに一定長さに保持されることを特徴とするワイヤハーネスの経路規制装置。
  2. 前記保護チューブが、コルゲートチューブで構成され、
    前記回転部材が、前記コルゲートチューブに凹凸係合する外歯状の複数の外突部を有していることを特徴とする請求項1に記載のワイヤハーネスの経路規制装置。
  3. 前記第1ガイド部が、前記保護チューブの前記第1区間を直線移動可能に案内し、
    前記第2ガイド部が、前記保護チューブの前記第2区間を前記第1区間に対し平行にかつ直線移動可能に案内することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のワイヤハーネスの経路規制装置。
  4. 前記偏向ガイド機構が、前記第1ガイド部および前記第2ガイド部と、前記支持体に固定される固定部とを一体に形成するとともに、前記回転部材を回転可能に収納するハウジングを有していることを特徴とする請求項1ないし請求項3のうちいずれか1項に記載のワイヤハーネスの経路規制装置。
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