JP2016196409A - コンクリート保護材、コンクリート構造物の補修方法 - Google Patents
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Abstract
Description
コンクリート保護剤は、アルカリ金属ケイ酸塩と、二酸化珪素と、アルカリ性電解水と、を含む。なお、コンクリート改質剤には、その用途に応じて、所定の添加剤が含まれていても良い。
アルカリ金属ケイ酸塩は、主として、カルシウムイオンとの反応を介して、コンクリート構造物にてC−S−Hゲルを生成するためのものである。アルカリ金属ケイ酸塩は、例えば、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、及びケイ酸リチウム等がある。
二酸化珪素は、主として、コンクリート構造物の欠陥を充填する作用と、アルカリ金属ケイ酸塩の擬集を促す作用と得るためのものである。二酸化珪素の擬集作用によれば、二酸化珪素を核とするアルカリ金属ケイ酸塩を集めて、集合体を形成する。この集合体の大きさは、均一のもの(図2(A)参照)よりも、ばらついているもの(図2(B)参照)ほうが、コンクリート構造物の欠陥に対する充填効率が高い、すなわち、劣化原因物質の通り道は狭くなる。この結果、コンクリート構造物の保護効果が向上する。二酸化珪素としては、前述の作用を奏するものであれば特に限定されないが、非晶質シリカ、中でも乾式シリカであることが好ましい。例えば、レオロシール 親水性CP,QSシリーズ(株式会社トクヤマ CAS番号7631−86−9)等がある。
このアルカリ性電解水は、pHが11以上であることが好ましい。また、アルカリ性電解水のpHの上限は、特に限定されないが、コンクリート構造物に供給した場合、アルカリ骨材反応が起こらない程度、すなわち、コンクリートアルカリ総量の記載(Na2O換算 3.0kg/m3以下)となる範囲であればよい。
コンクリート改質剤は、カルシウムイオンが溶解したアルカリ性電解水である。なお、必要に応じて、アルカリ性電解水に、所定の溶質が添加されていてもよい。
コンクリート構造物の補修方法は、コンクリート改質剤をコンクリート構造物へ供給する改質剤供給工程と、コンクリート保護剤をコンクリートへ供給する保護剤供給工程とを有する。改質剤供給工程では、カルシウムイオンを含むアルカリ性電解水をコンクリート改質剤としてコンクリート構造物に塗布する。保護剤供給工程では、上述のコンクリート保護剤をコンクリート改質剤としてコンクリート構造物に塗布する。なお、改質剤供給工程や保護剤供給工程各工程においては、スプレーで吹き付ける等、所定の薬剤がコンクリート構造物と接触する方法であれば特に限定されない。
次に、コンクリート改質剤の製造設備について説明する。
以下、実験1〜2の手順を説明する。
コンクリート板のサンプルは、300mm四方、厚み50mmの板状に形成されたものである。その配合は、セメント:砂=1:3であり、水セメント比は65%である。
保護剤Aは、以下の成分を含む無機コロイドゾルである。
ナトリウムシリケート 15.7 重量%
カリウムシリケート 4.3 重量%
アルカリ性電解水 79.7 重量%
二酸化珪素 0.3 重量%
保護剤Bは、以下の成分を含む無機コロイドゾルである(製品名 RCガード 株式会社エービーシー紹介)。
ナトリウムシリケート 10〜20 重量%
カリウムシリケート 20〜40 重量%
水(H2O) 40〜70 重量%
図4に示すように、サンプルAの上に計量管Tを立て、シーリング材で固定した(図7参照)。その後、計量管Tに水を溜めた。水位は、5mmであった。蒸発を防ぐために、計量管T内の水面にはパラフィンを配し、試験を開始した。試験開始から所定の経過時間において、水位の変化を調べた。経過時間ごとの水の変化は、表1に示す。なお、試験を行なった環境は、温度23±2℃、湿度50±5%であった。
サンプルAに代えて、サンプルBを用いたこと以外は、実験1と同様にして行なった。
コンクリート板のサンプルに保護剤Aを塗布したもの(以下、サンプルCと称する)と、コンクリート板のサンプルに何も塗布していないもの(以下、サンプルDと称する)とを用意した。保護剤Aの塗布量は0.25リットル/m2とした。養生時間は14日間とした。
透水比=サンプルCの透水量/サンプルDの透水量×100
コンクリート板のサンプルに保護剤Aを塗布したもの(以下、サンプルEと称する)と、コンクリート板のサンプルに何も塗布していないもの(以下、サンプルFと称する)とを用意した。コンクリート板のサンプルは、一辺が100mmの立方体であり、コンクリートの配合は、呼び強度=21、スランプ=8、粗骨材の最大寸法=25であり、水セメント比は65%である。保護剤Aの塗布量は0.25リットル/m2とした。養生時間は14日間とした。
中性化深さ比=サンプルEの中性化深さ/サンプルFの中性化深さ×100
次のようにして、コンクリート改質剤をつくった。50gの乳酸カルシウム(株式会社武蔵野科学研究所)を、1000mlの水道水(25℃)に溶かした。なお、当該水道水は、表4の採水地点番号5〜7のものを用いた。このようにして得られた水を図3に示すコンクリート改質剤の製造設備2の水槽10に注ぎ、電気分解を行ない、電気分解によって得られたアルカリ性電解水を、コンクリート改質剤とした。ICP発光分光分析法(JIS K0101 No49)に基づき、コンクリート改質剤のCaイオン量を測定したところ、コンクリート改質剤のCaイオン量は、2.5×105mg/Lであった。
Claims (7)
- アルカリ金属を含むケイ酸塩と、
アルカリ性電解水と、を含むことを特徴とするコンクリート保護材。 - アルカリ金属を含むケイ酸塩と、
二酸化珪素と、を含むことを特徴とするコンクリート保護材。 - アルカリ性電解水を含むことを特徴とする請求項2記載のコンクリート保護材。
- 前記アルカリ金属は、ナトリウム、カリウム、及びリチウムのうち少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1ないし3のうちいずれか1項記載のコンクリート保護材。
- コンクリート改質材をコンクリート構造物へ供給する改質剤供給工程と、
前記改質剤供給工程の後に行なわれ、請求項1ないし4のうちいずれか1項記載のコンクリート保護材を前記コンクリート構造物へ供給する保護剤供給工程と、を有し、
前記コンクリート改質材はアルカリ性電解水と、カルシウムイオンとを含む
ことを特徴とするコンクリート構造物の補修方法。 - アルカリ性電解水を含むことを特徴とするコンクリート構造物の含浸誘導剤。
- 二酸化珪素を含むことを特徴とするコンクリート構造物の欠陥充填剤。
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