JP2006183446A - コンクリート又はモルタルの補強材及び補強工法 - Google Patents
コンクリート又はモルタルの補強材及び補強工法 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】3号ケイ酸ナトリウム14.8Kgを、イオン交換水19.36Kgに希釈した後、ケイ酸カリウム(SiO2:20.07%、K20:9.27%、SiO2とK20とのモル比:3.39)6.79Kgおよびケイ酸リチウム9.00Kgを添加して、シリカ含有溶液を調製した。そして、ポリカルボン酸系の界面活性剤0.05Kgを添加して、補強材50kgを製造した。
【選択図】図1
Description
シリカ成分を含有する溶液であることを特徴とするコンクリート又はモルタルの補強材を要旨とする。
前記シリカ成分としては、コンクリート中のクラックや毛管空隙に、シリカ成分の結晶を生じさせるものであれば特に限定されないが、例えば、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、ケイ酸リチウム、ケイ酸アンモニウム等のアルカリケイ酸塩、シリカゾルや活性ケイ酸、又はそれらの混合物等が挙げられる。
本発明の補強材を構成する溶媒(シリカ成分を分散させる分散媒)としては、例えば、水等が挙げられる。
(2)請求項2の発明は、
キレート剤を含むことを特徴とする請求項1記載のコンクリート又はモルタルの補強材を要旨とする。
(3)請求項3の発明は、
フッ化物を含むことを特徴とする請求項1又は2記載のコンクリート又はモルタルの補強材を要旨とする。
(4)請求項4の発明は、
界面活性剤を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のコンクリート又はモルタルの補強材を要旨とする。
本発明の補強材に含まれる界面活性剤は、表面張力を低下させ、かつ本補強材中で溶解し安定なものであれば特に限定されないが、例えば、ポリカルボン酸系界面活性剤、脂肪酸エステル系界面活性剤、フッ素系界面活性剤等が挙げられる。
(5)請求項5の発明は、
前記シリカ成分がケイ酸アルカリ塩を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のコンクリート又はモルタルの補強材を要旨とする。
本発明の補強材に含まれるケイ酸アルカリ塩は、一般に、二酸化ケイ素とアルカリ金属の酸化物として表される化合物である。アルカリ金属としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム等が挙げられる。また、アルカリ金属の酸化物に対する二酸化ケイ素のモル比は特に限定されるものではないが、2〜10のものが好適である。
(6)請求項6の発明は、
無機塩類を含むことを特徴とする請求項5記載のコンクリート又はモルタルの補強材を要旨とする。
(7)請求項7の発明は、
金属水酸化物を含むことを特徴とする請求項5又は6記載のコンクリート又はモルタルの補強材を要旨とする。
(8)請求項8の発明は、
前記シリカ成分が、シリカゾル、活性ケイ酸、又はそれらの混合物を含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のコンクリート又はモルタルの補強材を要旨とする。
(9)請求項9の発明は、
請求項1〜8のいずれかに記載のコンクリート又はモルタルの補強材を、コンクリート又はモルタルの表面に塗布、あるいは前記表面から注入することを特徴とするコンクリート又はモルタルの補強工法を要旨とする。
本発明の補強工法をコンクリートに対し実施する場合は、例えば、以下(i)〜(vi)の工程により行うことができる。
(i)まず、下地調査を行い、コンクリート表面のエフロレッセンス、ジャンカ、キレツ等を確認し、はつり、注入等適切な処置を行う。
(ii)次に、高圧洗浄機やブラシ等を用いて、コンクリート表面にある油分、スポット、レイタンスなどの異物を除去し、清水で洗浄する。
(iii)そして、十分に乾燥を行う。
(iv)乾燥後、補強材を吹付けあるいはローラー、ハケ、モップなどを用いて均一に十分浸透するように塗布する。
(v)約60分間放置後、ブラシなどを用いて施工箇所を清水で洗浄する。
(vi)さらに、上記(iii)→(iv)→(v)の工程を繰り返し、2回塗布操作を行う。場合によっては3回以上行ってもよい。
(10)請求項10の発明は、
請求項1〜8のいずれかに記載のコンクリート又はモルタルの補強材に、コンクリート又はモルタルを含浸することを特徴とするコンクリート又はモルタルの補強工法を要旨とする。
(ii)次に、高圧洗浄機やブラシ等を用いて、コンクリートの表面にある油分、スポット、レイタンスなどの異物を除去し、清水で洗浄した。
(iii)そして、十分に乾燥を行った。
(iv)乾燥後、実施例1で製造した補強材を吹付け、あるいはローラー、ハケ、モップなどを用いて均一に十分浸透するように、コンクリートの表面に塗布した。
(v)約60分間放置後、ブラシなどを用いて施工箇所を清水で洗浄した。
(vi)さらに、上記(iii)→(iv)→(v)の工程を繰り返し、2回塗布操作を行った。補強材の塗布は、場合によっては3回以上行ってもよい。
(a)圧縮強度試験
補強工法を実施したコンクリートに対し、「JIS A 1108」(コンクリートの圧縮強度試験方法)の条件で圧縮強度試験を行った。また、コンクリート自体は同じであるが、補強工法を行っていないコンクリート(未処理のコンクリート)に対しても同様の試験を行った。結果を表3に示す。
(b)耐摩耗性試験
補強工法を実施したコンクリートに対し、「JIS K 7205」(研磨材によるプラスチックの摩耗試験方法)の条件で耐摩耗性試験を行った。また、コンクリート自体は同じであるが、補強工法を行っていないコンクリート(未処理のコンクリート)に対しても同様の試験を行った。結果を表4に示す。
(c)促進中性化試験
補強工法を実施したコンクリートに対し、「JIS A 1153」(コンクリートの促進中性化試験方法)の条件で促進中性化試験を行った。また、また、コンクリート自体は同じであるが、補強工法を行っていないコンクリート(未処理のコンクリート)に対しても同様の試験を行った。結果を表5に示す。
(d)透水性試験
補強工法を実施したコンクリートに対し、「JASS 8T−301」(ケイ酸質系塗布防水材料の品質および試験方法)の条件で透水試験を行った。また、コンクリート自体は同じであるが、補強工法を行っていないコンクリート(未処理のコンクリート)に対しても同様の試験を行った。結果を表6に示す。
前記実施例2〜7の補強材も、実施例1の補強材と同様の効果を奏することができる。
また、補強材でコンクリート又はモルタルを処理する方法(補強工法)は、補強材の溶液が入った水槽に、コンクリートやモルタルを含浸させる方法であってもよい。
Claims (10)
- シリカ成分を含有する溶液であることを特徴とするコンクリート又はモルタルの補強材。
- キレート剤を含むことを特徴とする請求項1記載のコンクリート又はモルタルの補強材。
- フッ化物を含むことを特徴とする請求項1又は2記載のコンクリート又はモルタルの補強材。
- 界面活性剤を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のコンクリート又はモルタルの補強材。
- 前記シリカ成分がケイ酸アルカリ塩を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のコンクリート又はモルタルの補強材。
- 無機塩類を含むことを特徴とする請求項5記載のコンクリート又はモルタルの補強材。
- 金属水酸化物を含むことを特徴とする請求項5又は6記載のコンクリート又はモルタルの補強材。
- 前記シリカ成分が、シリカゾル、活性ケイ酸、又はそれらの混合物を含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のコンクリート又はモルタルの補強材。
- 請求項1〜8のいずれかに記載のコンクリート又はモルタルの補強材を、コンクリート又はモルタルの表面に塗布、あるいは前記表面から注入することを特徴とするコンクリート又はモルタルの補強工法。
- 請求項1〜8のいずれかに記載のコンクリート又はモルタルの補強材に、コンクリート又はモルタルを含浸することを特徴とするコンクリート又はモルタルの補強工法。
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