JP2016195590A - 細胞分離機器用コネクタ、コネクタを配した細胞分離フィルター、及び細胞分離フィルターを利用した細胞濃縮液の製造方法 - Google Patents

細胞分離機器用コネクタ、コネクタを配した細胞分離フィルター、及び細胞分離フィルターを利用した細胞濃縮液の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】位置が固定された状態の細胞分離フィルターや容器などの細胞分離機器の通液口部に対しても、配管をキンクさせずに簡単に接続することができるコネクタおよび前記コネクタを装着された細胞分離フィルター、及びこれを利用した細胞濃縮液の製造方法を提供する。【解決手段】細胞分離機器の外面に配されている通液口部に着脱可能に構成されたコネクタであって、前記通液口部と接続する通液口接続部を有する基部と、配管が接続される配管接続部および前記配管接続部に対して回転自在な回転部を有する配管接続体と、を有するコネクタ。【選択図】図1

Description

本発明は、細胞分離機器用コネクタ、コネクタを配した細胞分離フィルター、及び細胞分離フィルターを利用した細胞濃縮液の製造方法に関する。
近年、血液学や科学テクノロジーの急速な進歩に伴い、全血・骨髄・臍帯血・組織抽出物をはじめとする体液から必要な血液分画のみを分離して患者に投与することで治療効果を高め、さらに、治療に必要のない分画は投与しないことで副作用を抑制する、という治療スタイルが広く普及している。
例えば、血液輸血もその1つである。赤血球製剤は、出血及び赤血球が不足する場合、又は赤血球の機能低下により酸素が欠乏している場合に使用される血液製剤である。赤血球製剤には、異常な免疫反応や移植片対宿主病(GVHD)等の副作用を誘導する白血球は不要であり、フィルターで白血球を除去する必要がある。場合によっては白血球に加えて血小板も除去することもある。
一方、血小板製剤は、血液凝固因子の欠乏による出血ないし出血傾向にある患者に使用される血液製剤である。血小板製剤の製造のためには、遠心分離により、血小板以外の不要な細胞や成分は除去され、必要とされる血小板成分のみが採取されている。
加えて近年、白血病や固形癌治療に向けた造血幹細胞移植が盛んに行われるようになり、治療に必要な、造血幹細胞を含む白血球群を分離し投与する方法がとられている。この造血幹細胞のソースとして、ドナーの負担が少ない、増殖能力が優れている、等の利点から、骨髄や末梢血に加えて臍帯血も注目を浴びている。また近年、月経血中にも幹細胞が豊富に存在することが示唆され、これまで廃棄されていた月経血も貴重な幹細胞ソースとして利用される可能性がある。
骨髄や末梢血に関して、不要な細胞を除き白血球を分離・純化して投与することが望まれている一方で、臍帯血についても血縁者のためのバンキングが盛んになり、使用時まで凍結保存する必要性から、凍結保存による赤血球溶血を防ぐことを目的に白血球は分離・純化されている。
これらのような細胞濃縮液の製造に使用される細胞分離フィルターは、第一通液口(例えば流入口)及び第二通液口(例えば流出口)が設けられた容器と、前記第一通液口及び前記第二通液口間に充填されたろ材(例えば不織布)を備えている(例えば、特許文献1参照)。
前記容器内の細胞含有液のフロー方式として、供給液の流れの方向が前記ろ材による濾過方向と直交するクロスフロー方式(例えば、特許文献1の第1図及び第2図参照)と、供給液の流れの方向が前記ろ材による濾過方向と同じであるデッドエンドフロー方式(例えば、特許文献1の第3図及び第4図参照)とがある。
特開昭60−194959号公報
ここで、クロスフロー方式は、供給液の流れの方向が濾過方向と直交するので、ろ材表面への粒子の堆積や目詰まりをし難く、ろ材の全面を使って大量サンプルの濃縮に適しているが回収率が低くなる。
また、デッドエンドフロー方式は、供給液の流れの方向が前記ろ材による濾過方向と同じであるので、ろ材表面への粒子の堆積や目詰まりをし易く、大量サンプルの濃縮には不適であるが、ろ材に負荷する回収圧を高めることができる為、回収率が高くなる。
以上のとおり、クロスフロー方式及びデッドエンドフロー方式には一長一短があり、従来の細胞分離フィルターにおけるフロー方式は、クロスフロー方式及びデッドエンドフロー方式のどちらかである。
よって、使用状態における細胞分離フィルターにおいて、そのフロー方式はクロスフロー方式及びデッドエンドフロー方式のどちらかに固定されるので、細胞濃縮液の製造における各工程に適したフロー方式を選択できない。
そこで本願の発明者らは、細胞濃縮液の製造における細胞分離フィルターの使用実態に基づく上記課題を解決するために鋭意研究を重ねたところ、細胞分離フィルターの容器における通液口の配置を可変にすることにより、クロスフロー方式及びデッドエンドフロー方式を切り換えるという着想を得た。そして、複数の通液口部を備え、所望のフロー方式に応じて通液口部の切り替えを容易にすることができる細胞分離フィルターを完成させることに成功した。しかしながら、細胞分離フィルターや血液、輸液などを収容する容器などの細胞分離機器の通液口部に配管を接続する場合、細胞分離フィルターや容器に配管を回転させながら接続していたため、配管にキンクが発生するというさらなる問題があった。
そこで、本発明が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、位置が固定された状態の細胞分離フィルターや容器などの細胞分離機器の通液口部に対しても、配管をキンクさせずに簡単に接続することができるコネクタを提供する点にある。
また、本発明の別の目的は、前記コネクタを装着された細胞分離フィルター、及びこれを利用した細胞濃縮液の製造方法を提供する点にある。
すなわち、本発明の要旨は以下の通りである。
〔1〕細胞分離機器の外面に配されている通液口部に着脱可能に構成されたコネクタであって、
前記通液口部と接続する通液口接続部を有する基部と、
配管が接続される配管接続部および前記配管接続部に対して回転自在な回転部を有する配管接続体と、を有することを特徴とするコネクタ。
〔2〕前記基部と、前記配管接続体の一方端側が嵌合しており、前記配管接続体の他方端側に配管接続部が設けられる前記〔1〕に記載のコネクタ。
〔3〕前記基部の通液口接続部に、通液口部と嵌合する嵌合機構が設けられる前記〔1〕又は〔2〕に記載のコネクタ。
〔4〕前記基部の通液口接続部の外周面に、前記通液口部の内周面に設けられたねじ溝と螺合するねじ山が設けられる前記〔3〕に記載のコネクタ。
〔5〕前記基部と前記配管接続体との間に、これらの間から液体が漏れ出ることを防止する漏れ防止機構をさらに設けた前記〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載のコネクタ。
〔6〕前記漏れ防止機構が逆止弁である前記〔5〕に記載のコネクタ。
〔7〕前記細胞分離機器が細胞分離フィルターまたは容器である前記〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載のコネクタ。
〔8〕前記〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載のコネクタが、通液口に装着された細胞分離フィルター。
〔9〕第一通液口及び第二通液口が配置された容器と、前記第一通液口及び前記第二通液口の間に充填されたろ材を備えた細胞分離フィルターであって、
前記容器が切り換え機構を備え、前記切り換え機構が、前記第一通液口及び/又は前記第二通液口の配置を移動させることが可能に構成されている、前記〔8〕に記載の細胞分離フィルター。
〔10〕前記切り換え機構が前記容器の第一面及び/又は前記第一面の対面方向に位置する第二面に備えられる前記〔8〕に記載の細胞分離フィルター。
〔11〕前記切り換え機構は、前記第一通液口及び/又は前記第二通液口の配置を、前記容器の第一面及び/又は前記第一面の対面方向に位置する第二面の中心部から最端部の間で移動させることが可能に構成されている前記〔9〕又は〔10〕に記載の細胞分離フィルター。
〔12〕前記切り替え機構が、回転移動式、スライド移動式及び着脱移動式からなる群より少なくとも1つ選ばれる前記〔9〕〜〔11〕のいずれかに記載の細胞分離フィルター。
〔13〕前記ろ材が不織布である前記〔9〕〜〔12〕のいずれかに記載の細胞分離フィルター。
〔14〕前記ろ材が多孔質セルロース粒子である前記〔9〕〜〔12〕のいずれかに記載の細胞分離フィルター。
〔15〕前記ろ材が、前記多孔質セルロース粒子に、logP(Pはオクタノール―水系での分配係数)値が2.50以上の化合物を固定化してなる前記〔14〕に記載の細胞分離フィルター。
〔16〕前記ろ材が、前記多孔質セルロース粒子に、トリプトファン誘導体、及びポリアニオン性化合物を固定化してなる前記〔14〕に記載の細胞分離フィルター。
〔17〕前記〔9〕〜〔16〕のいずれかに記載の細胞分離フィルターの前記第一通液口又は前記第二通液口から細胞含有液を導入し、ろ材と接触させる接触工程、及び前記細胞分離フィルターの前記第一通液口又は前記第二通液口から細胞濃縮液を回収する回収工程、を有する細胞濃縮液の製造方法。
〔18〕前記接触工程において、前記切り換え機構によりクロスフロー方式にし、前記細胞含有液を導入して前記ろ材と接触させる前記〔17〕に記載の製造方法。
〔19〕前記回収工程において、前記切り換え機構によりデッドエンドフロー方式にし、前記細胞分離フィルターの前記第一通液口又は前記第二通液口から細胞濃縮液を回収する前記〔17〕又は〔18〕に記載の製造方法。
本発明に係るコネクタによれば、固定されている細胞分離フィルターや血液、輸液などを収容する容器などの細胞分離機器の通液口部、特に複数の通液口部を備えた細胞分離フィルターのフロー方式を切り替える場合に、所望の位置の通液口部に、配管を簡単にかつキンクを発生させずに接続することができる。
また、前記コネクタを備えた本発明に係る細胞分離フィルターによれば、切り換え機構により通液口の配置を移動させることができるので、細胞濃縮液の製造における各工程に適したフロー方式を選択できる。
また、発明に係る細胞濃縮液の製造方法は、細胞分離フィルターの切り換え機構により、クロスフロー方式で細胞含有液を細胞分離フィルターへ導入することで、細胞分離フィルター内のろ材への粒子の堆積や目詰まりによる流動抵抗の上昇を抑制することができる。次に、細胞分離フィルターの切り換え機構により、デッドエンドフロー方式で細胞回収液を細胞分離フィルターへ導入することで、細胞分離フィルター内のろ材にかかる圧力を高めることができ、ろ材に捕捉された細胞を効率よく回収することができる。
本発明のコネクタの例を示す概略図であり、(a)はコネクタ40の構成例を示す縦断面正面図である。また(b)は、キャップ52の構成例を示す縦断面正面図である。 図1(a)に示すコネクタ40の分解斜視図である。 本発明のコネクタの他の例を示す概略図であり、(a)はコネクタ40aの構成例を示す縦断面正面図である。また(b)は、キャップ52の構成例を示す縦断面正面図である。 図1(a)に示すコネクタ40を備えた細胞分離フィルターの例を示す概略図である。 図3(a)に示すコネクタ40aを備えた細胞分離フィルターの例を示す概略図である。 細胞分離フィルターを用いて閉鎖的に細胞を分離する回路の例を示す概略構成図であり、前記回路において本発明のコネクタ40を使用した例を示す概略構成図である。 本発明の実施の形態1に係る、切り換え機構が回転移動式である細胞分離フィルターの容器の構成例を示す概略図であり、(a)は斜視図、(b)は部分縦断面分解斜視図、(c)は切り換え機構によりデッドエンドフロー方式にした縦断面斜視図、(d)は切り換え機構によりクロスフロー方式にした縦断面斜視図である。 本発明の実施の形態2に係る、切り換え機構が回転移動式である細胞分離フィルターの容器の構成例を示す概略図であり、(a)は斜視図、(b)は分解斜視図、(c)は切り換え機構によりデッドエンドフロー方式にした縦断面斜視図、(d)は切り換え機構によりクロスフロー方式にした縦断面斜視図である。 本発明の実施の形態3に係る、切り換え機構がスライド移動式である細胞分離フィルターの容器の構成例を示す概略図であり、(a)は斜視図、(b)は分解斜視図、(c)は切り換え機構の部分縦断面分解斜視図である。 同概略図であり、(a)は切り換え機構によりデッドエンドフロー方式にした縦断面正面図、(b)は切り換え機構によりクロスフロー方式にした縦断面正面図である。 本発明の実施の形態4に係る、切り換え機構がスライド移動式である細胞分離フィルターの容器の構成例を示す概略図であり、(a)は切り換え機構によりデッドエンドフロー方式にした縦断面正面図、(b)は切り換え機構によりクロスフロー方式にした縦断面正面図である。 本発明の実施の形態5に係る、切り換え機構がスライド移動式である細胞分離フィルターの容器の構成例を示す概略図であり、(a)は斜視図、(b)は部分縦断面分解斜視図、(c)は切り換え機構によりデッドエンドフロー方式にした縦断面斜視図、(d)は切り換え機構によりクロスフロー方式にした縦断面斜視図である。 同概略図であり、(a)は切り換え機構によりデッドエンドフロー方式にした縦断面正面図、(b)は切り換え機構によりクロスフロー方式にした縦断面正面図である。 本発明の実施の形態6に係る、切り換え機構が着脱移動式である細胞分離フィルターの容器の構成例を示す概略図であり、(a)は斜視図、(b)は部分縦断面分解斜視図、(c)は切り換え機構によりデッドエンドフロー方式にした縦断面正面図、(d)は切り換え機構によりクロスフロー方式にした縦断面正面図である。 本発明の実施の形態7に係る、切り換え機構が着脱移動式である細胞分離フィルターの容器の構成例を示す概略図であり、(a)は斜視図、(b)は部分縦断面分解斜視図、(c)は切り換え機構によりデッドエンドフロー方式にした縦断面正面図、(d)は切り換え機構によりクロスフロー方式にした縦断面正面図である。 本発明の実施の形態8に係る、切り換え機構が着脱移動式である細胞分離フィルターの容器の構成例を示す概略図であり、(a)は斜視図、(b)は部分縦断面分解斜視図、(c)は切り換え機構によりデッドエンドフロー方式にした縦断面正面図、(b)は切り換え機構によりクロスフロー方式にした縦断面正面図である。
以下、本発明について図面を用いて詳細に説明する。
<コネクタ>
図1(a)、図3(a)に示すように、本発明に係るコネクタ40、40aは、細胞分離機器SEの外面に配されている通液口部LOに着脱可能に構成され、前記通液口部LOと接続する通液口接続部41を有する基部42と、
配管43が接続される配管接続部44および前記配管接続部44に対して回転自在な回転部45を有する配管接続体46と、を有することを特徴とする。
本発明において細胞分離機器とは、細胞を分離するために使用される機器をいい、特に限定されないが、例えば、細胞分離フィルター、容器、分岐栓、接続管など、細胞分離システムに使用される細胞分離機器であればよい。
例えば、フロー方式を切り替え可能となるように、複数の通液口部を備えた細胞分離フィルターや、血液または輸液を収容できる容器なども細胞分離機器に含まれる。また、図6に示すように、バッグや細胞分離フィルターなど各部間の配管の接続部に、図1(a)に示すコネクタ40を用いてもよいし、図3(a)に示すコネクタ40aを用いてもよい。
本発明において着脱可能とは、例えば、細胞分離フィルターや容器などの細胞分離機器SEに配管43の着脱を切り替えできるように、細胞分離機器SEの外面に配されている通液口部LOに、コネクタ40、40aを取り付けたり、取り外したりできることをいう。本発明に係るコネクタ40、40aは、前記の構成を備えることにより、細胞分離機器SEへの通液用配管43の接続を可能にする。特に、図4(a)、図4(b)、図5(a)、図5(b)に示すように、デッドエンドフロー方式、クロスフロー方式などのフロー形式に応じて使用する通液口部LOの位置を切り替えることができる細胞分離フィルターSFにおいては、本発明に係るコネクタ40、40aを使用することで、配管43にキンクを発生させることなく、スムーズにフロー方式の切り替えを行うことができるため、フロー方式の切り替えにかかる時間を短縮でき、細胞の回収率を向上させることができる。
本発明に係るコネクタ40、40aは、前記基部42と、前記配管接続体46の一方端側とが嵌合しており、かつ、前記配管接続体46の他方端側に配管接続部44が設けられる。
前記基部42の通液口接続部41は、細胞分離機器SEの前記通液口部LOに接続可能で、かつ着脱可能な構成を有していればよい。
前記通液口接続部41の形状としては、筒形状が挙げられる。
また、前記着脱可能な構成として、前記通液口部LOとの接続を簡単にかつしっかりと行う観点から、前記通液口接続部41は前記通液口部LOと嵌合できる嵌合機構を備えることが好ましい。
前記嵌合機構は、前記通液口接続部41が前記通液口LOに嵌合できる形状を有する。
例えば、図1(a)に示すように、前記通液口部LOが細胞分離機器SEの外面に設けられた穴である場合(例えば、図14、図15、図16の着脱穴17A、17B、18A、18B、19A、19B)、前記嵌合機構としては、前記穴の内周面にねじ溝47を設け、そのねじ溝47と螺合するねじ山48を前記通液口接続部41の外周面に設ける構成が挙げられる。このような構成とすることで、通液口接続部41と前記通液口部LOとをしっかりと固定することができる。
また、図示しないが、前記穴の周囲に磁石を設け、その穴の周囲と接触する通液口接続部41の表面に穴とは異なる極の磁石や鉄などの強磁性体を設けてもよい。このように磁石を利用することで、前記通液口接続部41と前記通液口部LOとの接続を簡単に、かつ確実に行うことができる。さらに、異方性のある磁石や鉄などの強磁性体を設けることにより、例えば、細胞分離フィルターにおいて細胞回収時に圧力を掛けたとき、前記通液口部LOの端面から垂直方向には、発生する磁力により外れることが無いが、前記通液口接続部41を回転させるときは、異方性の特性により容易にはずすことができる。
また、図示しないが、前記通液口接続部41の端部にビン針を形成し、前記通液口部LOに切込みを設けたゴム栓を備えていていもよい。この場合、前記通液口LOのゴム栓の切込みに前記ビン針を挿入したときのみ通液可能となるような構成が挙げられる。
また、図3(a)に示すように、前記通液口部LOが細胞分離機器SEの外面側に突き出た円筒49である場合(例えば、図7、図8、図9、図10、図11、図12、図13の第一通液口11、第二通液口12)、前記嵌合機構としては、前記円筒49の内周面に、前記通液口接続部41端部の外周面が嵌合する態様が挙げられる。
この場合、前記円筒49および前記通液口接続部41が嵌合して接触する面は互いに平滑であればよい。また、前記接触面には図示しないが、ねじ山およびそのねじ山と螺合するねじ溝を設けることで、通液口接続部41と前記円筒49とをよりしっかりと固定することができる。
また、前記円筒49と、前記通液口接続部41との接触面には磁石を設け、その円筒49の接触面および通液口接続部41側の接触面に円筒49側とは異なる極の磁石や鉄などの強磁性体を設ける構成が挙げられる。このように磁石を利用することで、前記通液口接続部41と前記円筒49との接続をより確実に行うことができる。さらに、異方性のある磁石や鉄などの強磁性体を設けることにより、例えば、細胞分離フィルターにおいて細胞回収時に圧力を掛けたとき、前記通液口部LOの端面から垂直方向には、発生する磁力により外れることが無いが、前記通液口接続部41を回転させるときは、異方性の特性により容易にはずすことができる。
また、図示しないが、前記通液口接続部41の端部にビン針を形成し、前記通液口部LOに切込みを設けたゴム栓を備えていてもよい。この場合、前記通液口LOのゴム栓の切込みに前記ビン針を挿入したときのみ通液可能となるような構成が挙げられる。
図1(a)、図3(a)に示すように、前記配管接続体46は、細胞分離機器SEへ通液するための配管43が接続される配管接続部44および前記配管接続部44に対して回転自在な回転部45を有する。
前記配管接続部44は、配管43の内面または外面に通液可能な状態で固定できる形状を有していればよい。
前記配管接続部44は、前記回転部45に回転自在に保持される。
前記回転部45の形状としては、手で回転させやすい観点から、筒形状であればよい。また、回転部45の軸方向断面形状としては、円形、四角形、多角形などが挙げられるが、特に限定はない。
前記配管接続部44が、前記回転部45に回転自在に保持される態様としては、例えば、図1(a)に示すように、前記配管接続部44の外周面に凹部50を設け、この凹部50に合う凸部51を前記回転部45の内面に設けることが挙げられる。また、図3(a)に示すように、前記配管接続部44の外周面に凸部51aを設け、この凸部51aに合う凹部50aを前記回転部45の内面に設けてもよい。
前記回転部45は、前記細胞分離機器SEに固定するために使用される。前記固定の態様としては、細胞分離機器SEの外面に配されている通液口部LOの形態に応じて、適当な態様を選択することができる。例えば、図1(a)に示すように、通液口部LOが穴であれば、穴形状の通液口部LOに予め固定された基部42に、前記回転部45が固定される態様が挙げられる。また、図3(a)に示すように、通液口部LOが円筒49であれば、前記円筒49に前記回転部45が固定される態様が挙げられる。
いずれの場合も、前記回転部45をその中心線を軸として回転させることで、配管接続部44に接続・固定された前記配管43を回転させることなく、前記基部42または円筒49を介して、配管43を細胞分離機器SEに接続することができる。
また、本発明に係るコネクタ40、40aを構成する前記配管接続部44と回転部45との間には、液体が漏れ出ることを防止するために、シール53を設けてもよい。特に、シール53としてシリコーン製のゴムパッキンやOリングを好適に用いることが出来る。
また、本発明に係るコネクタ40、40aでは、前記基部42と前記配管接続部44との間のいずれかの位置に、これらの間から液体が漏れ出ることを防止する液漏れ防止機構をさらに設けてもよい。具体的には、図1(a)、図3(a)に示すコネクタ40、40aでは、前記基部42の内腔の適当な位置に設けられても良い。また、前記配管接続部44の内腔の適当な位置に液漏れ防止機構が設けられても良い。さらに、前記基部42の内腔の適当な位置および前記配管接続部44の内腔の適当な位置の両方に液漏れ防止機構が併用されても良い。
かかる液漏れ防止機構としては、ボール式、ディスク式、スイング式などの逆止弁が挙げられる。
また、図4(a)、図4(b)、図5(a)、図5(b)に示すように、通液口LOを複数有する細胞分離フィルターでは、本発明に係るコネクタ40、40aを取り付けない通液口LOには、閉止用着脱体としてキャップ52を装着することができる。前記キャップ52は、細胞分離機器SEの外面に配されている通液口部LOの形態に応じて、適当な方法を選択することができる。例えば、図1(a)に示すように、通液口部LOが穴であれば、穴形状の通液口部LOに固定された基部42に、前記キャップ52は固定される。また、図3(a)に示すように、通液口部LOが円筒49であれば、前記円筒49に前記キャップ52が固定される。
また、図示しないが、前記コネクタ40、40aにおいて配管接続部44の通液部分である内腔を塞いだ形状のキャップであってもよい。
前記コネクタ40、40aの各部は、任意の構造材料を使用して作成することができる。当該各部の構造材料としては特に限定されないが、非反応性ポリマー、生物親和性金属、合金、ガラス等が挙げられる。
非反応性ポリマーとしては、アクリロニトリルブタジエンスチレンターポリマー等のアクリロニトリルポリマー;ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレンのコポリマー、ポリ塩化ビニル等のハロゲン化ポリマー;ポリアミド、ポリイミド、ポリスルホン、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルクロリドアクリルコポリマー、ポリカーボネートアクリロニトリルブタジエンスチレン、ポリスチレン、ポリメチルペンテン等が挙げられる。
生物親和性金属及び合金としては、ステンレス鋼、チタン、白金、タンタル、金、及びそれらの合金、並びに金メッキ合金鉄、白金メッキ合金鉄、コバルトクロミウム合金、窒化チタン被膜ステンレス鋼等が挙げられる。
滅菌耐性を有する点から、当該コネクタの構造材料として、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリメチルペンテン等が好ましい。
前記コネクタ40、40aは、常法に基づいて、各部を組み合わせることで作製することができる。例えば、図1(a)に示すコネクタ40であれば、図2に示すように、前記回転部45を、配管接続部44の上部44aと下部44bとで挟みながら、前記上部44aおよび下部44bの接触面を接着剤などで固着し、次いで、前記配管接続部44の上部44aの端部に、配管43を接続する。一方、細胞分離機器SEの外面に設けた通液口LOには、基部42の通液口接続部41を差し込み、回転止めする。そして、前記配管接続部44bの端部を前記基部42の内腔に挿入しながら、回転部45を手で回転させることによって、前記回転部45の端面を前記基部42の外面に押し当てるようにして固定することができる。
<細胞分離フィルター>
本発明に係る細胞分離フィルターSFは、図4(a)、図4(b)、図5(a)、図5(b)に示すように、前記コネクタ40、40aが、通液口LOに装着された細胞分離フィルターSFである。
なお、図4(a)、図4(b)は、図1(a)に示すコネクタ40および図1(b)に示すキャップ52が装着された細胞分離フィルターSFを示し、図5(a)、図5(b)は、図3(a)に示すコネクタ40aおよび図3(b)に示すキャップ52が装着された細胞分離フィルターSFを示す。
また、細胞分離フィルターSFとしては、一般的な細胞分離フィルターでよいが、特に、フロー方式を切り替えることができる細胞分離フィルターであっても、前記コネクタ40、40aを好適に接続することができる。
以下、フロー方式を切り替えることができる細胞分離フィルターについて、図面を用いて説明する。
なお、図面において、細胞分離フィルターの容器の第一面を上、第二面を下にした状態で側面に向かって見た図を正面図とする。
また、図7〜図16に示す細胞分離フィルターの容器1の構成例は、いずれも発明の概念を説明するための概略図であり、それらにおける切り換え機構の動作性やシール性等については、要求仕様等に応じて適宜の配慮を行った設計をすれば良い。
本発明に係る細胞分離フィルターは、第一通液口及び第二通液口が配置された容器と、前記第一通液口及び前記第二通液口の間に充填されたろ材を備えるとともに、前記第一通液口及び/又は前記第二通液口の配置を移動させる切り換え機構を備える。
細胞分離フィルターに用いられる容器は、任意の構造材料を使用して作成することができる。当該容器の構造材料としては特に限定されないが、非反応性ポリマー、生物親和性金属、合金、ガラス等が挙げられる。
非反応性ポリマーとしては、アクリロニトリルブタジエンスチレンターポリマー等のアクリロニトリルポリマー;ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレンのコポリマー、ポリ塩化ビニル等のハロゲン化ポリマー;ポリアミド、ポリイミド、ポリスルホン、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルクロリドアクリルコポリマー、ポリカーボネートアクリロニトリルブタジエンスチレン、ポリスチレン、ポリメチルペンテン等が挙げられる。
生物親和性金属及び合金としては、ステンレス鋼、チタン、白金、タンタル、金、及びそれらの合金、並びに金メッキ合金鉄、白金メッキ合金鉄、コバルトクロミウム合金、窒化チタン被膜ステンレス鋼等が挙げられる。
滅菌耐性を有する点から、当該容器の構造材料として、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリメチルペンテン等が好ましい。
本発明において、細胞分離フィルターに用いられるろ材は、不織布や多孔質担体が挙げられる。
本発明において不織布の材質は特に制限されないが、滅菌耐性や細胞への安全性の観点からは、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ポリビニルアルコール、塩化ビニリデン、レーヨン、ビニロン、ポリプロピレン、アクリル(ポリメチルメタクリレート、ポリヒドロキシエチルメタクリレート、ポリアクリルニトリル、ポリアクリル酸、ポリアクリレート)、ナイロン、ポリイミド、アラミド(芳香族ポリアミド)、ポリアミド、キュプラ、カーボン、フェノール、ポリエステル、パルプ、麻、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリカーボネート等の合成高分子、アガロース、セルロース、セルロースアセテート、キトサン、キチン等の天然高分子、ガラス等の無機材料や金属等が挙げられる。好ましくは、細胞捕捉能が高いポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレン、アクリル、ナイロン、ポリウレタンである。さらに好ましくは、有核細胞捕捉能が高いポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタラート、ナイロンである。2種以上の材質を組み合わせて繊維とする場合の繊維の形態としては、1本の繊維が異成分同士の材質よりなる繊維でもよく、異成分同士が剥離分割した分割繊維でもよい。また異成分同士の材質よりなる繊維をそれぞれ複合化した形態でもよい。ここでいう複合化とは、特に制限は無く、2種以上の繊維が混在した状態より構成される形態、あるいは単独の材質よりなる形態をそれぞれ張り合わせたもの等が挙げられる。さらに、蛋白質、ペプチド、アミノ酸、糖類等のように、特定の細胞に親和性のある分子を固定してもよい。
また、不織布に親水化処理を施してもよく、親水化処理により有核細胞以外の細胞の非特異的な捕捉が抑制され、体液や生体組織の処理液が偏りなく細胞分離フィルター中を通過するので、性能の向上、必要細胞の回収率の向上等を付与することができる。親水化処理としては、水溶性多価アルコール、又は水酸基やカチオン基、アニオン基を有するポリマー、あるいはその共重合体(例えば、ヒドロキシエチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、あるいはその共重合体等)を吸着させる方法;水溶性高分子(ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール等)を吸着させる方法;疎水性膜に親水性高分子を固定化する方法;細胞分離フィルターに電子照射する方法;含水状態で細胞分離フィルターに放射線を照射することで親水性高分子を架橋不溶化する方法;疎水性膜の表面をスルホン化する方法;親水性高分子と、疎水性ポリマードープとの混合物から膜をつくる方法;アルカリ水溶液処理(NaOH、KOH等)により膜表面に親水基を付与する方法;疎水性多孔質膜をアルコールに浸漬した後、水溶性ポリマー水溶液で処理、乾燥後、熱処理や放射線等で不溶化処理する方法;界面活性作用を有する物質を吸着させる方法等が挙げられる。親水性高分子としては、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、エチレン−ビニルアルコール共重合体、水溶性多価アルコール等が挙げられる。
不織布に固定するタンパク質としては、特定の細胞に親和性のあるタンパク質であれば特に限定されないが、具体的にはフィブロネクチン、ラミニン、ビトロネクチン、コラーゲン等が挙げられる。また、不織布に固定する糖類としては、細胞に親和性のある糖類であれば特に限定されないが、セルロース、キチン、キトサン等の多糖類やマンノース、グルコース、ガラクトース、フコース等のオリゴ糖等が挙げられる。
本発明における多孔質担体としては、セルロース、アセチルセルロース、デクストリン等の多糖類、及びポリスチレン、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、ポリビニルアルコール等の、合成ポリマーからなる有機担体が含まれる。これらは、ヒドロキシエチルメタクリレートのようなヒドロキシル基含有のポリマー材料や、ポリエチレンオキサイド鎖含有モノマーや、他の重合化モノマーの共重合体のような、グラフト共重合体からなるコーティング層を有していても構わない。活性基が担体表面に容易に導入されることから、これらの中ではセルロースやポリビニルアルコールのような合成ポリマーが実用的には好ましい。特に多孔質セルロース粒子が最も好ましい。
多孔質担体(特に多孔質セルロース粒子)には、logP(Pはオクタノール−水系での分配係数)値が2.50以上の化合物を固定化してなるものであることが好ましい。
logP値が2.50以上の化合物としては、トリプトファン誘導体、ポリアニオン性化合物等が挙げられ、トリプトファン誘導体及びポリアニオン性化合物が多孔質担体に固定されていることが好ましい。
logP値とは、化合物の疎水性のパラメータであり、代表的なオクタノール−水系での分配係数Pは以下のように求められる。まず、化合物をオクタノール(又は水)に溶解し、これに等量の水(又はオクタノール)を加え、グリッフィン・フラスク・シェイカー(Griffin flask shaker)(グリッフィン・アンド・ジョージ・リミテッド(Griffin & George Ltd.)製)で30分間振盪する。そののち2000rpmで1〜2時間遠心分離し、オクタノール層及び水層中の化合物の各濃度を分光学的又はGLCなどの種々の方法で測定する。これらの値を次式に代入することにより、Pが求められる。
P=Coct/Cw(Coct:オクタノール層中の化合物濃度、Cw:水層中の化合物濃度)
これまでに多くの研究者らにより種々の化合物のlogP値が実測されているが、それらの実測値はシー・ハンシュ(C.Hansch)らによって整理されている(「パーティション・コーフィシエンツ・アンド・ゼア・ユージズ;ケミカル・レビューズ(PARTITION COEFFICIENTS AND THEIR USES;Chemical Reviews)、71巻、525頁、1971年」参照)。
また実測値の知られていない化合物についてはアール・エフ・レッカー(R.F.Rekker)がその著書「ザ・ハイドロフォビック・フラグメンタル・コンスタント(THE HYDROPHOBIC FRAGMENTAL CONSTANT)」,エルセビア・サイエンティフィック・パブリッシング・カンパニー・アムステルダム(Elsevier Sci.Pub.Com.,Amsterdam)(1977)中に示している疎水性フラグメント定数fを用いて計算した値(Σf)が参考となる。疎水性フラグメント定数は数多くのlogP実測値をもとに、統計学的処理を行い決定された種々のフラグメントの疎水性を示す値であり、化合物を構成するおのおののフラグメントのf値の和はlogP値とほぼ一致すると報告されている。本発明においては、logP値とはΣfをも包含するものである。
(実施の形態1)
図7(a)の斜視図に示すように、本発明の実施の形態1に係る細胞分離フィルターは、円形状の第一面1A、第一面の対面方向に位置する(第一面と平行な)円形状の第二面1B、及び第一面1A及び第二面1Bの最端部間を繋ぐ円筒面である側面1Cを有する。
また、図7(c)及び(d)の縦断面斜視図に示す容器1内の収容空間Sには、前記ろ材が収容される。なお、図面を見やすくするために前記ろ材の図示を省略している。
図7(b)の部分縦断面分解斜視図、並びに図7(c)及び(d)の縦断面斜視図に示すように、容器1の第一面1Aには、その中心から偏心した位置に円形のガイド穴4Aが形成され、第一面1Aに対向する第二面1Bには、その中心からガイド穴4Aの偏心方向と逆方向へ偏心した位置に円形のガイド穴4Bが形成される。
そして、第一面1Aに形成された円形のガイド穴4Aに対し、円盤状の回転体2に形成された円形のガイド溝2Aが係合するので、回転体2は容器1の本体に対して回転可能に支持される。
また、同様に、第二面1Bに形成された円形のガイド穴4Bに対し、円盤状の回転体3に形成された円形のガイド溝3Aが係合するので、回転体3は容器1の本体に対して回転可能に支持される。
さらに、回転体2の外周寄り位置に第一通液口11が取り付けられるとともに、回転体3の外周寄り位置に第二通液口12が取り付けられているので、容器1の本体に対して回転体2,3を回転させた位置に応じて第一通液口11及び第二通液口12の位置が移動する。なお、図7(a)、(b)、(c)及び(d)に示す細胞分離フィルターSFでは、前記の円筒状の第一通液口11及び第二通液口12にはいずれも図3(a)に示すコネクタ40aが装着されているが、前記第一通液口11及び第二通液口12を穴形状の通液口にしてもよく、この場合には図1(a)に示すコネクタ40が装着される。
このように回転体2,3を回転可能に支持して通液口11,12を移動させる機構が、回転移動式の切り換え機構A1,B1を構成する。
このような切り換え機構A1,B1を備えた細胞分離フィルターは、図7(c)で示すように、通液口11,12を、それぞれ第一面1A、第二面1Bの中心部に移動させることでデッドエンドフロー方式を実現できる。さらに、図7(d)で示すように通液口11,12をそれぞれ第一面1A、第二面1Bの最端部に移動させることでクロスフロー方式を実現できる。従って、切り替え機構A1、B1により容易にフロー方式を切り換えることができる。
(実施の形態2)
図8(a)の斜視図、図8(b)の分解斜視図、並びに図8(c)及び(d)の縦断面斜視図における本発明の実施の形態2に係る細胞分離フィルターにおいて、実施の形態1と同一の符号は同一又は相当部分を示しているので、共通する部分の説明は省略する。
図8(b)の分解斜視図、並びに図8(c)及び(d)の縦断面斜視図に示すように、容器1の第一面1Aには、その中心位置に管路6Aが、中心から径方向へ離間した最端部近傍位置に管路7Aが形成され、管路6A及び7A間の中点に支持孔5Aが形成される。また、第一面1Aに対向する第二面1Bには、その中心位置に管路6Bが、管路7Aの中心から径方向への離間方向と逆方向である、中心から径方向へ離間した最端部近傍位置に管路7Bが形成され、管路6B及び7B間の中点に支持孔5Bが形成される。
ここで、管路6Aは第一面1Aから、第一面1Aに対し垂直下方に収容空間Sまで導通している。管路6Bは第二面1Bから、第二面1Bに対し垂直上方に収容空間Sまで導通している。
ここで、管路7Aは、第一面1Aから第一面1Aに対し垂直下方に伸びた後に、第一面1Aに対し水平に径方向内方へ伸びるように屈曲しており、収容空間Sまで導通している。管路7Bは、第二面1Bから第二面1Bに対し垂直上方に伸びた後に第二面1Bに対し水平に径方向内方へ延びるように屈曲しており、収容空間Sまで導通している。
そして、第一面1Aに形成された支持孔5Aに対し、円盤状の回転体2中央の支軸2Bが嵌合するので、回転体2は容器1の本体に対して回転可能に支持される。
また、同様に、第二面1Bに形成された支持孔5Bに対し、円盤状の回転体3中央の支軸3Bが嵌合するので、回転体3は容器1の本体に対して回転可能に支持される。
よって、実施の形態2における第一通液口11、第二通液口12を移動させる機構は、実施の形態1と同様の回転移動式の切り換え機構A1,B1である。
このような切り換え機構A1,B1を備えた細胞分離フィルターは、図8(c)で示すように、第一面1Aの中心位置の管路6Aに第一通液口11が連通するとともに、第二面1Bの中心位置の管路6Bに第二通液口12が連通することで、デッドエンドフロー方式を実現する。さらに、図8(d)で示すように、第一面1Aの最端部近傍位置の管路7Aに第一通液口11が連通するとともに、第二面1Bの最端部近傍位置の管路7Bに第二通液口12が連通することで、クロスフロー方式を実現できる。従って、切り替え機構A1、B1により容易にフロー方式を切り換えることができる。
なお、図8(a)の斜視図、図8(b)の分解斜視図、並びに図8(c)及び(d)の縦断面斜視図に示す細胞分離フィルターSFでは、前記の円筒状の第一通液口11及び第二通液口12にはいずれも図3(a)に示すコネクタ40aが装着されているが、前記第一通液口11及び第二通液口12を穴形状の通液口にしてもよく、この場合には図1(a)に示すコネクタ40が装着される。
(実施の形態3)
図9(a)の斜視図、図9(b)の分解斜視図、及び図9(c)の部分縦断面分解斜視図、並びに図10(a)及び(b)の縦断面正面図における本発明の実施の形態3に係る細胞分離フィルターにおいて、実施の形態1と同一の符号は同一又は相当部分を示しているので、共通する部分の説明は省略する。
図9(b)の分解斜視図、並びに図10(a)及び(b)の斜視図に示すように、容器1の第一面1Aには、その中央部から径方向へ伸びて最端部近傍までわたる矩形状の収容開口1Dが形成され、第一面1Aに対向する第二面1Bには、その中央部から、収容開口1Dが伸びる径方向と逆方向の径方向へ伸びて最端部近傍までわたる矩形状の収容開口1Eが形成される。
そして、第一面1Aに形成された収容開口1Dには、長手方向の前後位置に通孔8A,8Bを形成したスライドガイド体8が収容される。
同様に、第二面1Bに形成された収容開口1Eには、長手方向の前後位置に通孔9A,9Bを形成したスライドガイド体9が収容される。
さらに、閉止用スライド体13A、第一通液口11を備えた通液用スライド体10A、閉止用スライド体13Bは、スライドガイド体8により、スライド可能に支持される。また、閉止用スライド体14A、第二通液口12を備えた通液用スライド体10B、閉止用スライド体14Bは、スライドガイド体9により、スライド可能に支持される。
よって、第一通液口11を備えた通液用スライド体10Aをスライドガイド体8に沿ってスライドさせることにより第一通液口11を移動させることができるとともに、第二通液口12を備えた通液用スライド体10Bをスライドガイド体9に沿ってスライドさせることにより第二通液口12を移動させることができる。
このように通液用スライド体10A,10Bをスライド可能に支持して第一通液口11,第二通液口12を移動させる機構が、スライド移動式の切り換え機構A2,B2を構成する。
なお、図10(a)で示すように、通孔8Bを閉止用スライド体13Bで塞ぎながら、通液用スライド体10Aを移動させて第一通液口11を通孔8Aに連通し、通孔9Bを閉止用スライド体14Bで塞ぎながら、スライド体10Bを移動させて第二通液口12を通孔9Aに連通することで、デッドエンドフロー方式を実現する。さらに、図10(b)で示すように、通孔8Aは閉止用スライド体13Aで塞ぎながら、スライド体10Aを移動させて第一通液口11を通孔8Bに連通し、通孔9Aは閉止用スライド体14Aで塞ぎながら、スライド体10Bを移動させて第二通液口12を通孔9Bに連通することで、クロスフロー方式を実現する。従って、スライド移動式の切り替え機構A2,B2により容易にフロー方式を切り換えることができる。
なお、図9(a)の斜視図、図9(b)の分解斜視図、並びに図9(c)の部分縦断面分解斜視図、並びに図10(a)及び(b)の縦断面正面図における細胞分離フィルターSFでは、前記の円筒状の第一通液口11及び第二通液口12には、上述したコネクタ40、40aを設けてもよい。
(実施の形態4)
図11(a)及び(b)の縦断面正面図における本発明の実施の形態4に係る細胞分離フィルターにおいて、実施の形態3と同一の符号は同一又は相当部分を示しているので、共通する部分の説明は省略する。
図11(a)及び(b)の縦断面正面図に示すように、スライドガイド体8の通孔8A,8Bは、それぞれ管路6A,管路7Aと連通し、スライドガイド体9の通孔9A,9Bは、それぞれ管路6B,管路7Bと連通する。
実施の形態4における第一通液口11、第二通液口12を移動させる機構は、実施の形態3と同様のスライド移動式の切り換え機構A2,B2であり、図11(a)のような供給液の流れの方向が前記ろ材による濾過方向と同じであるデッドエンドフロー方式、図11(b)のような供給液の流れの方向が前記ろ材による濾過方向と直交するクロスフロー方式に容易に切り換えることができる。
なお、図11(a)及び図11(b)の縦断面正面図における細胞分離フィルターSFでは、前記の円筒状の第一通液口11及び第二通液口12には、上述したコネクタ40、40aを設けてもよい。
(実施の形態5)
図12(a)の斜視図、図12(b)の部分縦断面分解斜視図、並びに図12(c)及び(d)の縦断面斜視図、並びに図13(a)及び(b)の縦断面正面図における本発明の実施の形態5に係る細胞分離フィルターにおいて、実施の形態3と同一の符号は同一又は相当部分を示しているので、共通する部分の説明は省略する。
本実施の形態における第一通液口11を備えた通液用スライド体10Aは、実施の形態4で示されている通孔8A,8Bを塞ぐ閉止用スライド体も兼ねるように、実施の形態3で示されている通液用スライド体10Aよりも長い矩形状をしており、ガイド溝1Fに係合した状態で径方向へスライド可能に支持され、第一面1Aの中央部から径方向へ伸びる長穴1Hを通って外方へ、第一通液口11が突出する。
また、同様に、本実施の形態における第二通液口12を備えた通液用スライド体10Bは、実施の形態4で示されている通孔9A,9Bを塞ぐ閉止用スライド体も兼ねるように、実施の形態3で示されている通液用スライド体10Bよりも長い矩形状をしており、ガイド溝1Gに係合した状態で径方向へスライド可能に支持され、第二面1Bの中央部から長穴1Hが伸びる径方向と逆方向の径方向へ伸びる長穴1Iを通って外方へ、第二通液口12が突出する。
実施の形態5における第一通液口11、第二通液口12を移動させる機構は、実施の形態3及び4と同様のスライド移動式の切り換え機構A2,B2であるが、実施の形態5では、第一通液口11が長穴1H内を移動できる範囲内で第一通液口11の配置を連続的に変えることができるとともに、第二通液口12が長穴1I内を移動できる範囲内で第二通液口12の配置を連続的に変えることができる。
なお、図12(a)の斜視図、図12(b)の分解斜視図、並びに図12(c)及び(d)の部分縦断面分解斜視図、並びに図13(a)及び(b)の縦断面正面図における細胞分離フィルターSFでは、前記の円筒状の第一通液口11及び第二通液口12には、上述したコネクタ40、40aを設けてもよい。
(実施の形態6)
図14(a)の斜視図、図14(b)の分解斜視図、並びに図14(c)及び(d)の縦断面斜視図における本発明の実施の形態6に係る細胞分離フィルターにおいて、実施の形態1と同一の符号は同一又は相当部分を示しているので、共通する部分の説明は省略する。
図14(b)の分解斜視図、並びに図14(c)及び(d)の縦断面斜視図に示すように、容器1の第一面1Aには、その中心位置に着脱穴17Aが、中心から径方向へ離間した最端部近傍位置に着脱穴18Aが形成され、容器1の第二面1Bには、その中心位置に着脱穴17Bが、着脱穴18Aの中心から径方向への離間方向と逆方向である、中心から径方向へ離間した最端部近傍位置に着脱穴18Bが形成される。
前記着脱穴17A、17B、18A、18Bは、通液口となる。
そして、第一面1Aに形成された着脱穴17A及び18Aは、通液用着脱体15Aであるコネクタ40および閉止用着脱体16Aであるキャップ52の一方がそれぞれ取り付けられ、第二面1Bに形成された着脱穴17B及び18Bには、通液用着脱体15Bであるコネクタ40および閉止用着脱体16Bであるキャップ52の一方がそれぞれ取り付けられる。
このように、着脱穴17A,18A、並びにコネクタ40(15A)及びキャップ52(16A)からなる、着脱穴17A,18Aに対してコネクタ40及びキャップ52を付け替える機構が、着脱移動式の切り換え機構A3を構成する。
また、着脱穴17B,18B、並びにコネクタ40(15B)及びキャップ52(16B)からなる、着脱穴17B,18Bに対してコネクタ40及びキャップ52を付け替える機構が、着脱移動式の切り換え機構B3を構成する。
このような切り換え機構A3,B3によれば、図14(c)で示すように、着脱穴17A、着脱穴17Bに、それぞれコネクタ40を接続することでデッドエンドフロー方式を実現することができる。さらに、図14(d)で示すように着脱穴18A、着脱穴18Bに、それぞれコネクタ40を接続することでクロスフロー方式を実現できる。従って、着脱移動式の切り換え機構により容易にフロー方式を切り換えることができる。なお、コネクタ40を接続していない着脱穴には、キャップ52を接続する。
図14(a)、(b)、(c)及び(d)に示す細胞分離フィルターSFでは、前記の穴状の第一通液口11及び第二通液口12にはいずれも図1(a)に示すコネクタ40が装着されているが、前記第一通液口11及び第二通液口12を円筒状の通液口にしてもよく、この場合には図3(a)に示すコネクタ40aが装着される。
(実施の形態7)
図15(a)の斜視図、図15(b)の分解斜視図、並びに図15(c)及び(d)の縦断面斜視図における本発明の実施の形態7に係る細胞分離フィルターにおいて、実施の形態6と同一の符号は同一又は相当部分を示しているので、共通する部分の説明は省略する。なお、管路6A,6B,7A,7Bは、実施の形態2の図8、及び実施の形態4の図11と同様である。
実施の形態7におけるフロー方式の切り替え機構は、実施の形態6と同様の着脱移動式の切り換え機構A3,B3である。
このような切り換え機構A3,B3によれば、図15(c)で示すように、着脱穴17A、着脱穴17Bに、それぞれコネクタ40を接続することでデッドエンドフロー方式を実現することができる。さらに、図15(d)で示すように着脱穴18A、着脱穴18Bに、それぞれコネクタ40を接続することでクロスフロー方式を実現できる。従って、着脱移動式の切り換え機構により容易にフロー方式を切り換えることができる。なお、コネクタ40を接続していない着脱穴には、キャップ52を接続する。
ここで、図15(c)の状態では、第一面1Aの中心位置の管路6Aに第一通液口11が連通するとともに、第二面1Bの中心位置の管路6Bに第二通液口12が連通する。
また、図15(d)の状態では、第一面1Aの最端部近傍位置の管路7Aに第一通液口11が連通するとともに、第二面1Bの最端部近傍位置の管路7Bに第二通液口12が連通する。
図15(a)、(b)、(c)及び(d)に示す細胞分離フィルターSFでは、前記の穴状の第一通液口11及び第二通液口12にはいずれも図1(a)に示すコネクタ40が装着されているが、前記第一通液口11及び第二通液口12を円筒状の通液口にしてもよく、この場合には図3(a)に示すコネクタ40aが装着される。
(実施の形態8)
図16(a)の斜視図、図16(b)の分解斜視図、並びに図16(c)及び(d)の縦断面斜視図における本発明の実施の形態8に係る細胞分離フィルターにおいて、実施の形態6と同一の符号は同一又は相当部分を示しているので、共通する部分の説明は省略する。
本実施の形態は、実施の形態6における第一面1Aに形成された着脱穴18A、及び第二面に形成された着脱穴18Bを無くし、側面1Cの上部に着脱穴19Aを形成するとともに、第一面1A及び第二面1B中央の着脱穴17A,17Bの中心を通って第一面1A及び第二面1Bから等距離の点を基準にして、側面1Cにおける着脱穴19Aと点対称位置である、側面1Cの下部に着脱穴19Bを形成したものである。第一面1Aに形成された着脱穴17A及び側面1Cの上部の着脱穴19Aには、コネクタ40及びキャップ52の一方がそれぞれ取り付けられ、第二面1Bに形成された着脱穴17B及び18Bには、コネクタ40及びキャップ52の一方がそれぞれ取り付けられる。
本実施の形態において、着脱穴17A,19Aに対してコネクタ40及びキャップ52を付け替える機構が、着脱移動式の切り換え機構A3を構成する。
また、着脱穴17B,19B、並びにコネクタ40及びキャップ52からなる、着脱穴17B,19Bに対してコネクタ40及びキャップ52を付け替える機構が、着脱移動式の切り換え機構B3を構成する。
このような切り換え機構A3,B3によれば、図16(c)で示すように、着脱穴17A、着脱穴17Bに、それぞれコネクタ40を接続することでデッドエンドフロー方式を実現することができる。さらに、図16(d)で示すように着脱穴19A、着脱穴19Bに、それぞれコネクタ40を接続することでクロスフロー方式を実現できる。従って、着脱移動式の切り換え機構により容易にフロー方式を切り換えることができる。
図16(a)、(b)、(c)及び(d)に示す細胞分離フィルターSFでは、前記の穴状の第一通液口11及び第二通液口12にはいずれも図1(a)に示すコネクタ40が装着されているが、前記第一通液口11及び第二通液口12を円筒状の通液口にしてもよく、この場合には図3(a)に示すコネクタ40aが装着される。
<細胞濃縮液の製造方法>
本発明の細胞濃縮液の製造方法は、前記細胞分離フィルターの第一通液口11又は第二通液口12から細胞含有液を導入し、ろ材と接触させる接触工程、及び細胞分離フィルターSFの第一通液口11又は第二通液口12から細胞濃縮液を回収する回収工程、を有する。
本発明における細胞含有液とは、末梢血、骨髄、臍帯血、月経血、組織抽出物等の有核細胞を含有する体液、あるいはこれらの体液を生理食塩液、カルシウムイオンやマグネシウムイオン等の2価カチオンを含むリンゲル液、細胞培養に使用するRPMI、MEM、IMEM、DMEM等の培地、PBS等のリン酸緩衝液で希釈したもの、あるいは体液から細胞を粗分離したものであっても構わない。また動物種も、哺乳動物であれば特に限定されず、例えばヒト、ウシ、マウス、ラット、ブタ、サル、イヌ、ネコ等が挙げられる。細胞含有液が抗凝固剤を含有する場合も、抗凝固剤の種類は限定されず、例えばヘパリン、低分子ヘパリン、フサン(メチル酸ナフォモスタット)、EDTA、ACD(acid-citrate-dextrose)液、CPD(citrate-phosphate-dextrose)液等のクエン酸抗凝固が挙げられる。使用する目的に影響がなければ、保存条件も限定されない。
本発明における有核細胞とは、核を含有する細胞であれば特に限定されず、例えば、単核球、白血球、顆粒球、好中球、好酸球、好塩基球、赤芽球、骨髄芽球、前骨髄球、骨髄球、後骨髄球、リンパ球、単球、マクロファージ、Tリンパ球、Bリンパ球、NK細胞、NK/T細胞、樹状細胞、多核巨細胞、上皮細胞、内皮細胞、間葉系細胞、間葉系幹細胞、造血幹細胞、ES細胞、iPS細胞及び幹細胞等が挙げられる。
本発明における細胞濃縮液とは、有核細胞を含有する液体であって、前記細胞含有液と比較して液体中における有核細胞数が多い、又は細胞密度が高い液体をいう。なお、本発明における幹細胞とは、体液中から分離され、多分化能及び自己複製能を有する細胞をいう。
本発明における間葉系幹細胞は、分化誘導因子の添加により骨芽細胞、軟骨細胞、血管内皮細胞、心筋細胞、あるいは、脂肪、歯周組織構成細胞であるセメント芽細胞、歯周靱帯繊維芽細胞等へ分化する細胞である。また、造血幹細胞は、白血球、リンパ球、好中球、好酸球、好塩基球、顆粒球、単球、マクロファージ、赤血球、血小板、巨核球、樹状細胞等の血球系細胞を分化する細胞である。
本発明における細胞分離フィルターから細胞濃縮液を回収する工程は、フィルターを通過して得られる有核細胞を多く含有する液体を回収する工程であり、細胞分離フィルターの性質に応じて、細胞濃縮液を回収できればよい。
フィルター内に充填されたろ材が、除去目的とする細胞や夾雑物と親和性を持つ場合は、フィルターの流入口から細胞含有液を導入し、ろ材と細胞含有液を接触させる接触工程の後、流出口から細胞濃縮液を回収することができる。フィルターの流出口から細胞濃縮液を回収する際に、回収液をフィルターの流入口から導入して細胞濃縮液を流出口から回収することが好ましい。除去目的の細胞としては、例えば顆粒球、単球、血小板、Bリンパ球、特定のサブクラスを有するリンパ球等が挙げられる。具体的には、顆粒球をフィルターに捕捉して除去し、単核球含有分画を回収する方法が挙げられる。
フィルター内に充填されたろ材が、回収目的とする有核細胞と親和性を持つ場合は、フィルターの流入口から細胞含有液を導入して、除去目的とする細胞や夾雑物を流出口より流出させた後、流入口から細胞濃縮液を回収することができる。フィルターの流入口から細胞濃縮液を回収する際に、回収液をフィルターの流出口から導入し細胞濃縮液を流入口から回収することが好ましい。除去目的の細胞としては、例えば赤血球、Tリンパ球、特定のサブクラスを有するリンパ球等が挙げられる。具体的には、不要な細胞を通過させ、フィルターに捕捉された幹細胞を回収する方法が挙げられる。
また、回収液をフィルターの流出口から導入して細胞濃縮液を回収する場合には、回収の前に、洗浄液をフィルターの流入口から導入することで、より効率的に、除去目的とする細胞や夾雑物を流出口より流出させることができる。洗浄液は除去目的とする細胞や夾雑物のみを洗い流すことができれば特に限定されず、例えば生理食塩水、リンゲル液、細胞培養に用いる培地、リン酸緩衝液等の一般的な緩衝液、あるいはこれら溶液に血清やタンパク質を添加した溶液が挙げられる。
回収液は、フィルター内に捕捉された有核細胞、あるいはフィルター内に残留する単核球を回収する目的で好適に使用される。回収液は特に限定されず、例えば生理食塩水の他、マグネシクムイオンやカルシウムイオン等の2価カチオン、糖類、血清、蛋白質を含む液体、緩衝液、培地、血漿やそれらを含む液体等が挙げられる。フィルターに捕捉された有核細胞の回収率を上げるために、回収液の粘張度を上げても良い。粘張度を上げるために回収液に添加する物質は特に限定されず、例えばアルブミン、フィブリノーゲン、グロブリン、デキストラン、ヒドロキシエチルスターチ、ヒドロキシルセルロース、コラーゲン、ヒアルロン酸、ゼラチン等が挙げられる。
細胞含有液及び回収液を通液する速度及びその方法は特に制限されず、例えば重力を利用して通液する方法、ローラークレンメやシリンジポンプを用いて流速を一定にしながら通液する方法、高い圧力をかけて一気に通液する方法等が挙げられる。フィルター内に捕捉された有核細胞を回収する目的には、有核細胞回収効率の点から、回収液を高い圧力をかけて一気に通液する方法が好ましい。シリンジを用いて手動もしくは、ポンプを用いて90mL/min以上での流速で通液する方法が、より多くの有核細胞を回収することができる点で好ましい。
本発明の細胞分離フィルターを用いて閉鎖的に細胞を分離する回路の例を図6に示す。
図6に記載の回路は、細胞含有液を収容する容器20は通液口を備え、通液可能な配管28を通して三方活栓25に接続されている。同様に、プライミング用の液体を収容する容器21も通液口を備え、通液可能な配管29を通して三方活栓25と接続している。三方活栓25と三方活栓26は通液可能な配管30で接続されている。細胞濃縮液を収容する容器22は通液口を備え、通液可能な配管31を通して三方活栓26と接続している。本発明の細胞分離フィルターについては、流入口が三方活栓27と、流出口が三方活栓26と接続している。細胞回収液を収納する容器23は通液口を備え、通液可能な配管32を通して三方活栓27と接続している。同様に、細胞分離フィルターSFを通過したプライミング用の液体および細胞含有液を収容する容器24は通液口を備え、通液可能な配管33を通して、三方活栓27と接続している。
図6に記載の回路を用いた具体的な細胞濃縮液の製造手順は次の通りである。
まず初めに、細胞分離フィルター内のエアーを除去する目的、細胞捕捉効率を向上する目的、及び血液流路を確保する目的でプライミングを行う為に、容器21に収納されているプライミング用の液体を、細胞分離フィルターを通過させて、容器24へと流す。この時、三方活栓25は配管29と配管30を導通し、配管28への流れを遮断している。三方活栓26は配管30と細胞分離フィルターを導通し、配管31への流れを遮断している。さらに三方活栓27は、細胞分離フィルターと配管33を導通し、配管32への流れを遮断している。
次に、細胞含有液を細胞分離フィルター内のろ材に接触させるために、容器20に収容されている細胞含有液を、細胞分離フィルターに通過させて、容器24へと流す。この時、三方活栓25は配管28と配管30を導通し、配管29への流れを遮断している。三方活栓26は配管30と細胞分離フィルターを導通し、配管31への流れを遮断している。さらに三方活栓27は、細胞分離フィルターと配管33を導通し、配管32への流れを遮断している。
最後に、細胞濃縮液を回収するために、容器23に収容されている細胞回収液を細胞分離フィルターに通過させて、容器22へと流す。この時、三方活栓27は細胞分離フィルターと配管32を導通し、配管33への流れを遮断している。さらに三方活栓26は、細胞分離フィルターと配管31を導通し、配管30への流れを遮断している。
回路は、液の流れを制御するために、三方活栓、ローラークレンメ、クランプ等を備えていることが好ましい。
細胞分離フィルターに細胞含有液を導入しろ材と接触させる接触工程を、細胞分離フィルターの切り換え機構によりクロスフロー方式にした状態で行うことにより、細胞含有液の流れが、ろ材表面への粒子の堆積や目詰まりによる流動抵抗の上昇を緩やかにし、ろ材の全面を使って大量の細胞含有液を濾過できる。
また、前記接触工程の後に行う細胞濃縮液を回収する回収工程を、細胞分離フィルターの切り換え機構によりデッドエンドフロー方式にした状態で行うことにより、回収液の流れの方向がろ材による濾過方向と同じであるため細胞回収率を向上できる。
A1,B1 回転移動式の切り換え機構
A2,B2 スライド移動式の切り換え機構
A3,B3 着脱移動式の切り換え機構
S 収容空間
SF 細胞分離フィルター
1 容器
1A 第一面
1B 第二面
1C 側面
1D,1E 収容開口
1F,1G ガイド溝
1H,1I 長穴
2,3 回転体
2A,3A ガイド溝
2B,3B 支軸
4A,4B ガイド穴
5A,5B 支持孔
6A,6B,7A,7B 管路
8,9 スライドガイド体
8A,8B,9A,9B 通孔
10A,10B 通液用スライド体
11 第一通液口
12 第二通液口
13A,13B,14A,14B 閉止用スライド体
15A,15B 通液用着脱体
16A,16B 閉止用着脱体
17A,17B,18A,18B,19A,19B 着脱穴
20 細胞含有液を収容する容器
21 プライミング用の液体を収容する容器
22 細胞濃縮液を収容する容器
23 細胞回収液を収容する容器
24 細胞分離フィルターを通過したプライミング用の液体および細胞含有液を収容する容器
25,26,27 三方活栓
28 20と25に接続している通液可能な配管
29 21と25に接続している通液可能な配管
30 25と26に接続している通液可能な配管
31 23と27に接続している通液可能な配管
32 24と27に接続している通液可能な配管
40,40a コネクタ
41 通液口接続部
42 基部
43 配管
44 配管接続部
44a 上部
44b 下部
45 回転部
46 配管接続体
47 ねじ溝
48 ねじ山
49 円筒
50,50a 凹部
51,51a 凸部
52 キャップ
53 シール
SE 細胞分離機器
LO 通液口部

Claims (19)

  1. 細胞分離機器の外面に配されている通液口部に着脱可能に構成されたコネクタであって、
    前記通液口部と接続する通液口接続部を有する基部と、
    配管が接続される配管接続部および前記配管接続部に対して回転自在な回転部を有する配管接続体と、を有することを特徴とするコネクタ。
  2. 前記基部と、前記配管接続体の一方端側が嵌合しており、前記配管接続体の他方端側に配管接続部が設けられる請求項1に記載のコネクタ。
  3. 前記基部の通液口接続部に、通液口部と嵌合する嵌合機構が設けられる請求項1又は2に記載のコネクタ。
  4. 前記基部の通液口接続部の外周面に、前記通液口部の内周面に設けられたねじ溝と螺合するねじ山が設けられる請求項3に記載のコネクタ。
  5. 前記基部と前記配管接続体との間に、これらの間から液体が漏れ出ることを防止する漏れ防止機構をさらに設けた請求項1〜4のいずれかに記載のコネクタ。
  6. 前記漏れ防止機構が逆止弁である請求項5に記載のコネクタ。
  7. 前記細胞分離機器が細胞分離フィルターまたは容器である請求項1〜6のいずれかに記載のコネクタ。
  8. 請求項1〜6のいずれかに記載のコネクタが、通液口に装着された細胞分離フィルター。
  9. 第一通液口及び第二通液口が配置された容器と、前記第一通液口及び前記第二通液口の間に充填されたろ材を備えた細胞分離フィルターであって、
    前記容器が切り換え機構を備え、前記切り換え機構が、前記第一通液口及び/又は前記第二通液口の配置を移動させることが可能に構成されている、請求項8に記載の細胞分離フィルター。
  10. 前記切り換え機構が前記容器の第一面及び/又は前記第一面の対面方向に位置する第二面に備えられる請求項8に記載の細胞分離フィルター。
  11. 前記切り換え機構は、前記第一通液口及び/又は前記第二通液口の配置を、前記容器の第一面及び/又は前記第一面の対面方向に位置する第二面の中心部から最端部の間で移動させることが可能に構成されている請求項9又は10に記載の細胞分離フィルター。
  12. 前記切り替え機構が、回転移動式、スライド移動式及び着脱移動式からなる群より少なくとも1つ選ばれる請求項9〜11のいずれかに記載の細胞分離フィルター。
  13. 前記ろ材が不織布である請求項9〜12のいずれかに記載の細胞分離フィルター。
  14. 前記ろ材が多孔質セルロース粒子である請求項9〜12のいずれかに記載の細胞分離フィルター。
  15. 前記ろ材が、前記多孔質セルロース粒子に、logP(Pはオクタノール―水系での分配係数)値が2.50以上の化合物を固定化してなる請求項14に記載の細胞分離フィルター。
  16. 前記ろ材が、前記多孔質セルロース粒子に、トリプトファン誘導体、及びポリアニオン性化合物を固定化してなる請求項14に記載の細胞分離フィルター。
  17. 請求項9〜16のいずれかに記載の細胞分離フィルターの前記第一通液口又は前記第二通液口から細胞含有液を導入し、ろ材と接触させる接触工程、及び前記細胞分離フィルターの前記第一通液口又は前記第二通液口から細胞濃縮液を回収する回収工程、を有する細胞濃縮液の製造方法。
  18. 前記接触工程において、前記切り換え機構によりクロスフロー方式にし、前記細胞含有液を導入して前記ろ材と接触させる請求項17に記載の製造方法。
  19. 前記回収工程において、前記切り換え機構によりデッドエンドフロー方式にし、前記細胞分離フィルターの前記第一通液口又は前記第二通液口から細胞濃縮液を回収する請求項17又は18に記載の製造方法。

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