JP2016193968A - 乾性潤滑被膜形成用組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明に係る乾性潤滑被膜形成用組成物は、固体潤滑剤と、アクリル樹脂と、ハイドロフルオロエーテル溶剤とを含有する。具体的に、固体潤滑剤としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)であることが好ましい。また。アクリル樹脂としては、メタクリル酸メチルとアクリル酸メチルとの共重合体を含み、芳香族モノマーを含まないものであることが好ましい。
【選択図】図1
Description
本実施の形態に係る乾性潤滑被膜形成用組成物は、ハイドロフルオロエーテルを溶剤として含有する。ハイドロフルオロエーテルは、炭素(C)原子、フッ素(F)原子、水素(H)原子、及びエーテル結合(−O−)からなる化合物である。
ハイドロフルオロエーテルは、下記の一般式(I)で表される。
CnF2n+1−O−CxH2x+1 ・・・(I)
ここで、式(I)中において、n、Xは、それぞれ1以上の整数であり、特に1〜6の整数であることが好ましい。
固体潤滑剤としては、上述したハイドロフルオロエーテル溶剤との溶解、分散性の観点から、また低摩擦係数を示すという観点から、フッ素樹脂潤滑剤であることが好ましい。
本実施の形態に係る乾性潤滑被膜形成用組成物においては、ハイドロフルオロエーテル溶剤にアクリル樹脂を溶解させている。アクリル樹脂としては、一例として、メタクリル酸メチルとアクリル酸メチルとが重合した共重合体を含み、スチレン等の芳香族モノマーを共重合成分として含まないものを用いることができる。
なお、乾性潤滑被膜形成用組成物には、その用途に応じて、ハイドロフルオロエーテル溶剤に対する必須成分の溶解性を損なわせない範囲で、各種の添加剤を添加することができる。例えば、界面活性剤、分散剤、防錆剤、防食剤、酸化防止剤、極圧剤、付着性向上剤(ポリマー等)、油性剤等を添加することができる。
本実施の形態に係る乾性潤滑被膜形成用組成物は、上述した構成成分、すなわちフッ素潤滑剤等の固体潤滑剤と、アクリル樹脂と、また必要に応じた各種の添加剤とを、ハイドロフルオロエーテル溶剤中にそれぞれ所定量配合させて溶解させ、攪拌処理を施して均一に分散させることによって得ることができる。
[実施例1]
アクリル樹脂が2.6質量%、固体潤滑剤としてのポリテトラフルオロエチレン(PTFE)が6.0質量%の割合となるように、それぞれハイドロフルオロエーテル溶剤(アサヒクリンAE−300,旭硝子株式会社製)に加え、各成分を十分に攪拌分散させて溶解させた。なお、ハイドロフルオロエーテル溶剤の含有量は組成物中91.6質量%となるようにし、残余を添加剤とした。
比較例1では、アクリル樹脂としてアクリディックKL−345(DIC株式会社製)を用い、これを固体潤滑剤であるPTFEと共に、ハイドロフルオロエーテル溶剤に溶解させる処理を行った。なお、使用したアクリル樹脂の数平均分子量は34,000であり、重量平均分子量は230,000であった。
比較例2では、アクリル樹脂としてアクリディックCL−540(DIC株式会社製)を用い、これを固体潤滑剤であるPTFEと共に、ハイドロフルオロエーテル溶剤に溶解させる処理を行った。なお、使用したアクリル樹脂の数平均分子量は9,100であり、重量平均分子量は60,000であった。
[実施例2]
(乾性潤滑被膜形成用組成物の製造)
上述した実施例1と同様に、乾性潤滑被膜形成用組成物を製造した。
作製した乾性潤滑被膜形成用組成物を用いて摩擦係数測定試験を行った。具体的には、摩擦摩耗試験機(フリクションプレーヤー)(株式会社レスカ製、フリクションプレーヤーFRP−2100)を使用し、乾性潤滑被膜形成用組成物を塗布して形成された乾性潤滑被膜の摩擦係数を測定した。試験の設定条件としては、相手材をφ3/16インチSUS304ボールとし、荷重0.49N(50g)の場合と、荷重1.00N(100g)の場合とで、摺速度0.05m/s(回転円径:φ15mm、回転数63.7rpm)で、測定時間を60分として行った。
比較例3として、フッ素グリースを溶剤に溶解させた潤滑剤組成物を用い、その潤滑剤組成物を刷毛によりテストピースに塗布して潤滑被膜を形成し、その潤滑被膜について摩擦係数を測定した。具体的に、潤滑剤組成物としては、合成油(フッ素オイル)を5質量%、PTFEを5質量%の割合でハイドロフルオロエーテル溶剤(90質量%)に溶解させた組成を有しているものを用いた。なお、摩擦係数測定試験については、実施例1と同じ条件で行った。
Claims (4)
- 固体潤滑剤と、アクリル樹脂と、ハイドロフルオロエーテル溶剤とを含有する乾性潤滑被膜形成用組成物。
- 前記固体潤滑剤は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)である
請求項1に記載の乾性潤滑被膜形成用組成物。 - 前記アクリル樹脂は、メタクリル酸メチルとアクリル酸メチルとの共重合体を含み、芳香族モノマーを含まない
請求項1又は2に記載の乾性潤滑被膜形成用組成物。 - 前記アクリル樹脂は、数平均分子量が65,000〜70,000であり、且つ、重量平均分子量が150,000〜200,000である
請求項3に記載の乾性潤滑被膜形成用組成物。
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JP2013221083A (ja) * | 2012-04-17 | 2013-10-28 | Nok Kluber Kk | 潤滑性塗料組成物 |
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