JP2016193625A - 船舶 - Google Patents

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    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T70/00Maritime or waterways transport
    • Y02T70/10Measures concerning design or construction of watercraft hulls

Abstract

【課題】船尾にダクトを配置した船舶において、ダクト部材による推力を得られると共に、ダクト部材とストラットの接続部位によりビルジ渦を整流して、プロペラ回転方向と同じ向きの流れを弱めると共に、ストラットにより、プロペラ面に流入する水流の方向をプロペラの回転方向と逆方向に方向変換させて、プロペラ効率を向上できる船舶を提供する。【解決手段】ダクト部材11とストラット12a、12bの接続部位13をダクト10を設けない場合における船尾で生じるビルジ渦の近辺に配置し、ダクト部材11を前端側が後端側よりもプロペラ回転軸線に対して外方になる0°以上40°以下の開き角度を持って形成すると共に、ストラット12a、12bを船体前後方向に関して、プロペラ回転方向Rと逆向きの流れ成分が増加するように誘導する角度を付けて設ける。【選択図】図2

Description

本発明は、船尾にダクトを備えた船舶に関する。
一般の商用船等の排水量型の船舶においてプロペラ軸の高さより上方では、船尾側の船体によって発生するビルジ渦により、船尾から見て右回りに回転するプロペラの場合は、左舷側ではビルジ渦の外側でプロペラ回転と同じ向きの流れが誘起され、右舷側ではビルジ渦の内側でプロペラ回転と同じ向きの流れが誘起され、左回転のプロペラの場合はその逆となるので、プロペラに流入する水流の相対的な流速が遅くなり、プロペラ効率が悪くなるという問題がある。
これに対する対策の一つとして、省エネルギー効果が高く、製造が容易な船舶のダクト装置として、略円錐台形状の筒を中心軸を含む平面で略半分に切断した略半円錐台形状の外殻と、外殻を船尾部に固定する2枚の連結板とを備え、外殻の径の短い方をプロペラ側に向けるとともに外殻がプロペラの上半分の部分と相対するように外殻を配置した船舶のダクト装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この船舶のダクト装置では、通常の円形のダクトにおける、プロペラ回転軸よりも下の部分に抵抗が発生し、ダクトによる推力に比べて抵抗が大きくなって省エネルギー効果が低下するという問題に対して、ダクトが有効に推力を発生し、かつ整流効果を高めるように、円形のダクトの下側部分を排除して、推力を発生するダクトの上の部分だけ(外殻)を残した半円弧ダクトを採用し、この外殻の寸法と高さ位置を設定している。
しかしながら、この船舶のダクト装置では、外殻を船尾部に固定する外殻の両端部に接続する2枚の連結板に関しては、ダクト装置を通る水流に対して抵抗となりにくい形状であることが好ましいとされているが、単なる外殻の支持構造としてのみ使用されている。
更に、これに関連して、半円形のダクトの側面部分で推力の発生量が小さいことを改良すべく、船尾部に設けられたプロペラと、プロペラの前方且つ船尾部に生じる船尾縦渦の中心位置よりも上方に配置され、船舶後方から前方へ向かって拡径された円弧状のダクトと、ダクトの両下端部と船尾部の側面との間をプロペラの半径方向に各々延出し、船舶後方から前方へ向かって前上がりに傾斜する主フィンとを備えた船舶が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
この船舶では、主フィンは、下方に凸の翼断面形状に形成される共に、船舶後方から前方に向かって前上がりに傾斜して、ダクトの内側を上方から下方に向かって流れる下降流から補助推力を得ることにより、効率的に推力を発生することができ、また、抵抗が増えることが無いとされている。
また、その外側に延接された補助フィンは、上方に凸の翼断面形状に形成されると共に、船舶後方から前方に向かって前下がりに傾斜して、ダクトの外側を下方から上方に向かって流れる上昇流から補助推力を得ることにより、効率的に推力を発生することができ、また、抵抗が増えることが無いとされている。
特開2008−137462号公報 特開2011−178222号公報
本発明者らは、このダクト(外殻)とこのダクトを支持するストラット(連結板、主フィン)の流体的な効果を考えた結果、ストラットのダクト支持機能は必要であるが、従来技術においては、ダクトもストラットも推力を得ることを目的にその形状が決定されている。しかし、推力発生以外にも、ビルジ渦を整流して、プロペラの回転方向と同じ向きの流れを弱める機能や、プロペラ面に流入する水流の方向をプロペラの回転方向と逆になるようにする流向変換機能を持たせることができ、推力を得るだけでなく、プロペラ効率の向上に大きな役割を果たすことができるのではないかと考えて、本発明に想到した。
本発明は、上記の状況を鑑みてなされたものであり、その目的は、船尾にダクト部材とこのダクト部材を支持するストラットとを有して構成されたダクトを、プロペラの直前でプロペラ回転軸線よりも上方に配置した船舶において、ダクト部材とこのダクト部材を支持するストラットにより、ダクト部材による推力を得られると共に、ダクト部材とストラットの接続部位によりビルジ渦を整流して、プロペラの回転方向と同じ向きの流れを弱めると共に、ストラットにより、プロペラ面に流入する水流の方向をプロペラの回転方向と逆方向に方向転換させて、プロペラ効率を向上できる船舶を提供することにある。
上記のような目的を達成するための船舶は、ダクト部材と該ダクト部材を船体に支持するストラットを有して構成されたダクトを、プロペラの直前でプロペラ軸線よりも上方に配置した船舶において、前記ダクト部材の両端部に前記ストラットを接続して、前記ダクト部材と前記ストラットの接続部位を前記ダクトを設けない場合における船尾で生じるビルジ渦の中心の近辺に配置し、前記ダクト部材を前端側が後端側よりも前記プロペラ回転軸線に対して外方になる0°以上40°以下の開き角度を持って形成すると共に、前記ストラットを船体前後方向に関して、プロペラ回転方向と逆向きの流れ成分が増加するように誘導する角度を付けて設けて構成する。
この構成によれば、ダクト部材では、プロペラ面の上部に流入する、船体に沿って流れる下向きの水流による翼効果で揚力を発生し、この揚力の船体前後方向成分を推力として利用する。一方、ダクト部材を船体に支持するストラットでは、流入してくる水流の方向に対して角度を持って配置され、水流の方向変換を行うことで、つまり、プロペラ面に流入する水流をプロペラ回転方向と逆向きの流れの成分が増加するよう変えることで、プロペラの推進効率を高める効果を得る。
更に、船尾で発達するビルジ渦は、船尾から見て、右回転のプロペラの場合は、左舷側ではビルジ渦の外側で、右舷側ではビルジ渦の内側で、プロペラ回転方向と同じ向きの流れを誘起し、左回転のプロペラの場合は、左舷側ではビルジ渦の内側で、右舷側ではビルジ渦の外側で、プロペラ回転方向と同じ向きの流れを誘起するのでプロペラ効率が悪くなるが、ダクト部材とストラットの接続部位をビルジ渦の中心近傍に配置することで、ダクト部材とストラットにより、ビルジ渦を整流して、ビルジ渦のプロペラ回転方向と同じ向きの流れを弱めることができる。
上記の船舶において、前記ストラットの断面形状を、プロペラが回転していく方向側に凸のキャンバーを持った形状に形成して構成すると、ストラットにより、プロペラ面に流入する水流において、プロペラの回転方向と逆方向に流れの成分を大きくすることができるので、プロペラ効率を向上できる。
上記の船舶において、前記ダクト部材の断面形状を内側に凸のキャンバーを持った翼形状に形成すると、よりダクト部材で発生する揚力を大きくすることができ、ダクトから得られる推力を大きくすることができる。
上記の船舶において、前記ストラットの断面形状を翼形状に形成すると、水流の方向を変化させる機能を維持したまま、ストラットに働く抵抗成分を弱めることができ、ストラットの抵抗を少なくすることができる。
上記の船舶において、前記ダクト部材を多角形形状で構成すると、ダクトを円弧形状で形成する場合よりも、より揚力の発生に適した部位にダクトの部材を配置することができると共に、ダクト部材の迎角をそれぞれの多角形の辺のダクト部材の位置に対して最適な角度とすることができ、ダクト部材で発生する推力を増加させることができる。なお、多角形形状にすると円弧形状に比べて、ダクト部材の溶接などの接続作業は増加するが、ダクト部材を曲げ加工する必要がなくなるので工作性は悪くならない。
上記の船舶において、前記プロペラの直前でプロペラ回転軸線の高さに、プロペラ回転方向が船尾から見て右回転の場合は左舷側に、または、プロペラ回転方向が船尾から見て左回転の場合は右舷側に、船体外板から船幅方向に延出し、先端位置がプロペラ回転円の近傍となる第1水平フィンを設け、前記ビルジ渦の外側のプロペラ回転方向と同じ向きの流れを抑制するように構成すると、つまり、第1水平フィンにより、プロペラ前方のビルジ渦の外側の上昇流を抑制するように構成すると、船尾から見て右回転のプロペラでは左舷側で、船尾から見て左回転のプロペラでは右舷側で、プロペラ回転方向と同じ向きの流れを有する領域に第1水平フィンの先端側が配置されて、プロペラ回転方向と逆向きの流れとなるように水流を誘導するので、プロペラ効率を上げることができる。
上記の船舶において、前記プロペラの直前でプロペラ回転軸線の高さに、プロペラ回転方向が船尾から見て右回転の場合は右舷側に、または、プロペラ回転方向が船尾から見て左回転の場合は左舷側に、船体外板から船幅方向に延出し、先端位置が前記ビルジ渦の中心の船幅方向位置の近傍となる第2水平フィンを設け、前記ビルジ渦の内側のプロペラ回転方向と同じ向きの流れを抑制するように構成すると、つまり、第2水平フィンにより、ビルジ渦の中心より内側に生じる下降流を抑制するように構成すると、船尾から見て右回転のプロペラでは右舷側で、船尾から見て左回転のプロペラでは左舷側で、プロペラ回転方向と同じ向きの流れを有する、ビルジ渦の中心の船幅方向位置の近傍までの範囲にのみ、水平フィンを配置できるので、この水平フィンにより、プロペラ回転方向と逆向きの流れとなるように水流を誘導して、プロペラ効率を上げることができる。
なお、この「第1水平フィン」と「第2水平フィン」における「水平フィン」とは、船舶を真後から見た場合に略水平に、例えば、水平のプラス・マイナス10°以内の角度で、取り付けられるフィンのことをいう。また、この第1水平フィンと第2水平フィンの断面形状は好ましくは前縁が船首側、後縁が船尾側にある翼形とする。
本発明によれば、ダクト部材の翼効果で推力を発生すると共に、ダクト部材を支持するストラットにおけるプロペラ面に流入する水流の方向変換の効果により、プロペラの推進効率を高めることができる。更に、ダクト部材とストラットの接続部位をビルジ渦の中心近傍に配置することで、船尾で発生するビルジ渦を整流して、ビルジ渦のプロペラ回転方向と同じ向きの流れを弱めることができ、プロペラ効率を向上できる。
本発明の実施の形態の船舶におけるダクトの配置を模式的に示す側面図である。 図1の船舶の後方から見たダクトの配置を模式的に示す背面図である。 ダクト部材の開き角度を説明するための側面図である。 ダクト部材とストラットの断面位置を示すための背面図である。 ダクト部材の断面を示す図4のY1−Y1断面図である。 右舷側のストラットの断面を示す図4のY2−Y2断面図である(船尾より見て右回転プロペラの場合)。 左舷側のストラットの断面を示す図4のY3−Y3断面図である(船尾より見て右回転プロペラの場合)。 四角形形状のダクトを模式的に示す背面図である。 五角形形状のダクトを模式的に示す背面図である。 六角形形状のダクトを模式的に示す背面図である。 第1水平フィンと第2水平フィンを模式的に示す背面図である。
以下、本発明に係る実施の形態の船舶について、図面を参照しながら説明する。図1に示すように、この船舶1は、船体2の後部にプロペラ3と舵4を有しており、船尾において、プロペラ3の直前で、かつ、プロペラ回転軸線Lpよりも上方に、ダクト10を配置して構成される。
図1及び図2に示すように、このダクト10は、ダクト部材11とこのダクト部材11を船体2に支持するストラット12a、12bを有して構成されている。このストラット12a、12bは、ダクト部材11の端部と船体2との間に設けられており、ダクト部材11の右舷側端部に右舷側のストラット12aを接続し、ダクト部材11の左舷側端部に左舷側のストラット12bを接続している。つまり、ダクト部材11の両端部にストラット12a、12bを接続している。なお図2の円20はプロペラ3の先端が描く円(プロペラ回転円)を示しており、この円20の直径がプロペラ径Dpとなる。
そして、本発明では、図2に示すように、このダクト部材11とストラット12a、12bの接続部位13を、ダクト10を設けない場合における船尾で生じるビルジ渦の中心Pwの近辺に配置する。言い換えれば、この接続部位13の前端を、この前端を含むプロペラ回転軸線Lpに垂直な面内において、ダクト10を設けない場合における船尾で生じるビルジ渦の中心Pwを中心とし、半径raがプロペラ直径Dpの0.15倍の円C1よりも内側に配置する。なお、このダクト10を設けないときのビルジ渦の中心Pwの位置は水槽試験や流体解析プログラムによる計算により、容易に特定することができる。
これにより、ダクト10ではダクト部材11をビルジ渦の中心Pwまで持っていくことで適切な迎角でダクト部材11に水が流入し推力を得ることができ、また、ストラット12a、12bによりビルジ渦により生じるプロペラ回転方向と同じ向きの流れを逆向きに変換することができるので、推進性能、プロペラ効率を向上することができる。
更に、図3に示すように、ダクト部材11を前端側が後端側よりもプロペラ回転軸線Lpに対して外方になる0°以上40°以下の開き角度αを持って形成する。これにより、ダクト部材11で、プロペラ面Spの上部に流入する、船体2に沿って流れる下向きの水流Wによる翼効果で揚力Lを発生し、この揚力Lの船体前後方向成分Lfを推力として利用する。
更に、図5に示すように、ダクト部材11の断面形状を内側に凸のキャンバーを持った翼形状に形成することが好ましい。これにより、よりダクト部材11で発生する揚力Lを大きくすることができ、ダクト10から得られる推力Lfを大きくすることができる。
また、図6及び図7に示すように、ストラット12a、12bについては、船体の前後方向に対して、ストラット12a、12bの前縁と後縁を結ぶ線の角度γa、γbを0°〜20°とすることが好ましい。
この構成により、ダクト部材11を船体2に支持するストラット12a、12bでは、流入してくる水流Wの方向に対して角度βa、βbを持って配置され、水流Wの方向変換を行うので、つまり、プロペラ面Spに流入する水流Wの向きをプロペラ回転方向Rと逆向きの流れの成分を増加させることができるので、プロペラ3の推進効率を高める効果を得ることができる。
また、図6及び図7に示すように、ストラット12a、12bの断面形状を、プロペラ3が回転していく方向側Rに凸のキャンバーを持った形状に形成して構成すると、ストラット12a、12bにより、プロペラ面Spに流入する水流Wにおいてプロペラ回転方向Rと逆方向の成分を増加することができるので、プロペラ効率を向上できる。
また、ストラット12a、12bの断面形状を翼形状に形成すると、水流Wの方向を変更させる機能を維持したまま、ストラット12a、12bに働く抵抗成分を弱めることができ、ストラット12a、12bの抵抗を少なくすることができる。
また、図8〜図10に示すようなダクト10A、10B、10Cに示すように、四角形形状、五角形形状、六角形形状等の多角形形状で構成すると、ダクト10を円弧形状で形成する場合よりも、より揚力Lの発生に適した部位にダクト部材11を配置することができると共に、ダクト部材11の開き角度(迎角)αをそれぞれの多角形の辺のダクト部材11の位置に対して最適な角度とすることができ、ダクト部材11で発生する推力Lfを増加させることができる。なお、多角形形状にすると円弧形状に比べて、ダクト部材11の溶接などの接続作業は増加するが、ダクト部材11を曲げ加工する必要がなくなるので工作性は悪くならない。
更に、図11に示すように、プロペラ3の直前でプロペラ回転軸線Lpの高さに、プロペラ回転方向Rが船尾から見て右回転の場合は左舷側に、または、図示しないが、プロペラ回転方向が船尾から見て左回転の場合は右舷側に、船体外板から船幅方向に延出し、先端位置がプロペラ回転円20の近傍となる第1水平フィン14を設け、ビルジ渦の外側のプロペラ回転方向Rと同じ向きの流れを抑制するように構成する。つまり、先端位置がプロペラ回転円20の近傍R1となる第1水平フィン14を設ける。この第1水平フィン14を横方向から見たときに、前縁が後縁に対して上になる角度をプラスとしたときに、±30°以内、好ましくは、±20°以内、より好ましくは−10°以上20°以下の角度を有して配置される。この第1水平フィン14により、プロペラ回転方向Rと同じ向きの流れを抑制するように水流を誘導する。つまり、第1水平フィン14により、第1水平フィン14の先端側におけるプロペラ前方の上昇流、言い換えれば、ビルジ渦の外側の上昇流を抑制する。なお、図11では、見易くするために、ビルジ渦は右舷側のみ図示している。
これにより、船尾から見て右回転のプロペラでは左舷側で、または、船尾から見て左回転のプロペラでは右舷側で、プロペラ回転方向Rと同じ向きの流れを有する領域に第1水平フィン14の先端側を配置して、プロペラ回転方向Rと同じ向きの流れを抑制するように水流を誘導するので、プロペラ効率を上げることができる。
また、図11に示すように、プロペラ3の直前でプロペラ回転軸線Lpの高さに、プロペラ回転方向Rが船尾から見て右回転の場合は右舷側に、または、図示しないが、プロペラ回転方向が船尾から見て左回転の場合は左舷側に、船体外板から船幅方向に延出し、先端位置がビルジ渦の中心Pwの船幅方向位置の近傍となる第2水平フィン15を設け、ビルジ渦の内側のプロペラ回転方向Rと同じ向きの流れを抑制するように構成する。つまり、先端位置がビルジ渦の中心Pwの船幅方向位置の近傍R2となる第2水平フィン15を設ける。この第2水平フィン15は横方向から見たときに、前縁が後縁に対して上になる角度をプラスとしたときに±30°以内、好ましくは、±20°以内、より好ましくは−10°以上20°以下の角度を有して配置される。この第2水平フィン15により、プロペラ回転方向Rと同じ向きの流れを抑制するように水流を誘導する。つまり、第2水平フィン15により、ビルジ渦の中心Pwより内側に生じる下降流を抑制する。
これにより、船尾から見て右回転のプロペラ3では右舷側で、船尾から見て左回転のプロペラ3では左舷側で、プロペラ回転方向Rと同じ向きの流れを有する、ビルジ渦の中心Pwの船幅方向位置の近傍R2までの範囲にのみ、第2水平フィン15を配置できるので、この第2水平フィン15により、プロペラ回転方向Rと同じ向きの流れを抑制するように水流を誘導して、プロペラ効率を上げることができる。
なお、この第1水平フィン14と第2水平フィン15は、船舶を真後から見た場合に略水平に、例えば、水平のプラス・マイナス10°以内の角度で、取り付けられている。また、この第1水平フィン14と第2水平フィン15の断面形状は好ましくは前縁が船首側、後縁が船尾側にある翼形とする。
また、この第1水平フィン14の先端位置を示すプロペラ回転円20の近傍の範囲R1とは、プロペラ直径Dpに対して、Dp×0.5倍の円とDp×1.15倍の円との間であり、第2水平フィン15の先端位置を示すビルジ渦の中心Pwの船幅方向位置の近傍の範囲R2とは、船体中心線からの水平距離が、船体中心線からビルジ渦の中心Pwまでの距離に対して、プロペラ直径Dpの0.15倍の距離だけプラス・マイナスした範囲の内側R2のことをいう。
上記の構成の船舶1によれば、ダクト部材11の翼効果で発生する推力Lfと、ダクト部材11を支持するストラット12a、12bにおけるプロペラ面Spに流入する水流Wの方向変換の効果により、プロペラ3の推進効率を高めることができる。更に、ダクト部材11とストラット12a、12bの接続部位13をビルジ渦の中心Pwの近傍に配置することで、ビルジ渦を整流して、プロペラ回転方向Rと同じ向きのビルジ渦の流れを弱めることができ、プロペラ効率を向上できる。
本発明の船舶によれば、ダクト部材の翼効果で発生する推力と、ダクト部材を支持するストラットにおけるプロペラ面に流入する水流の方向変換の効果により、プロペラの推進効率を高めることができる。更に、ダクト部材とストラットの接続部位をビルジ渦の中心近傍に配置することで、ビルジ渦を整流して、プロペラ回転方向と同じ向きのビルジ渦の流れを弱めることができ、プロペラ効率を向上できるので、多くの船舶に利用することができる。
1 船舶
2 船体
3 プロペラ
4 舵
10、10A、10B、10C ダクト
11 ダクト部材
12a、12b ストラット
13 接続部位
14 第1水平フィン
15 第2水平フィン
20 プロペラの先端軌跡の円(プロペラ回転円)
C1 円(ビルジ渦の近傍)
Dp プロペラ径
L 揚力
Lf 推力
Lp プロペラ回転軸線
Ls 揚力Lの鉛直方向成分
Pc プロペラ回転中心
Pw ビルジ渦の中心
R プロペラ回転方向
ra 円の半径
Sp プロペラ面
W 水流
α ダクト部材の開き角度
βa、βb ストラットの水流に対する角度
γa、γb ストラットの船体前後方向に対する角度
δ 水流の船体前後方向に対する角度

Claims (7)

  1. ダクト部材と該ダクト部材を船体に支持するストラットを有して構成されたダクトを、プロペラの直前でプロペラ回転軸線よりも上方に配置した船舶において、
    前記ダクト部材の両端部に前記ストラットを接続して、前記ダクト部材と前記ストラットの接続部位を前記ダクトを設けない場合における船尾で生じるビルジ渦の中心の近辺に配置し、
    前記ダクト部材を前端側が後端側よりも前記プロペラ回転軸線に対して外方になる0°以上40°以下の開き角度を持って形成すると共に、
    前記ストラットを船体前後方向に関して、プロペラ回転方向と逆向きの流れ成分が増加するように誘導する角度を付けて設けたことを特徴とする船舶。
  2. 前記ストラットの断面形状を、プロペラが回転していく方向側に凸のキャンバーを持った形状に形成したことを特徴とする請求項1に記載の船舶。
  3. 前記ダクト部材の断面形状を内側に凸のキャンバーを持った翼形状に形成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の船舶。
  4. 前記ストラットの断面形状を翼形状に形成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の船舶。
  5. 前記ダクト部材を多角形形状で構成したことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の船舶。
  6. 前記プロペラの直前でプロペラ回転軸線の高さに、プロペラ回転方向が船尾から見て右回転の場合は左舷側に、または、プロペラ回転方向が船尾から見て左回転の場合は右舷側に、船体外板から船幅方向に延出し、先端位置がプロペラ回転円の近傍となる第1水平フィンを設け、前記ビルジ渦の外側のプロペラ回転方向と同じ向きの流れを抑制するように構成した請求項1〜5のいずれか1項に記載の船舶。
  7. 前記プロペラの直前でプロペラ回転軸線の高さに、プロペラ回転方向が船尾から見て右回転の場合は右舷側に、または、プロペラ回転方向が船尾から見て左回転の場合は左舷側に、船体外板から船幅方向に延出し、先端位置が前記ビルジ渦の中心の船幅方向位置の近傍となる第2水平フィンを設け、前記ビルジ渦の内側のプロペラ回転方向と同じ向きの流れを抑制するように構成した請求項1〜6のいずれか1項に記載の船舶。
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