JP2016193402A - 消毒槽及び浄化槽 - Google Patents

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Abstract

【課題】平面積が狭い空間で一定の流路を確保できるとともに、製造コストの削減も図れる消毒槽を提供すること。
【解決手段】被処理水が流入する流入開口部6と、薬剤筒40を設置する設置部16と、被処理水を整流するバッフルプレート15とを備える消毒槽において、バッフルプレート15と設置部16とが一体成形されている。
【選択図】図4

Description

本発明は、浄化槽に設置される消毒槽に関する。
浄化槽に設置される従来の消毒槽としては、例えば、特許文献1に示すものが挙げられる。この特許文献に示されているように、従来の消毒槽としては、薬剤筒を設置する設置部と、被処理水を整流するバッフルプレートとをそれぞれ別体として備えるものが一般的に知られている。
特開平11−47778号公報
近年の浄化槽の普及に伴い、より一層の浄化槽のコンパクト化と製造コストの削減が望まれている。しかしながら、浄化槽のコンパクト化が進めば進むほど、消毒槽を上部に備える単位装置、例えば沈殿槽や処理水槽などの平面積が狭くなる一方で流入水量自体はかわらないため、一定の流量を確保するための消毒槽内の流路の確保が益々難しくなってきている。
本発明の目的は、平面積が狭い空間で一定の流路を確保できるとともに、製造コストの削減も図れる消毒槽を提供することにある。
本発明に係る消毒槽の第1特徴構成は、被処理水が流入する流入開口部と、薬剤筒を設置する設置部と、被処理水を整流するバッフルプレートとを備える消毒槽において、前記バッフルプレートと前記設置部とが一体成形されている点にある。
〔作用及び効果〕
本構成によれば、バッフルプレートと設置部とが一体成形されているため、消毒槽の構成が簡素化され、組立作業も容易となる。従って、消毒槽のコンパクト化と製造コストの削減を図ることができる。
第2特徴構成は、前記流入開口部を設けてある壁部材と前記バッフルプレートによって、薬剤筒を挟持する挟持部が構成されている点にある。
〔作用及び効果〕
本構成によれば、薬剤筒を挟持する挟持部が、消毒槽の壁部材とバッフルプレートによって構成されるため、薬剤筒を支えるための手段を別途設ける必要がなく、消毒槽の構成がさらに簡素化される。
第3特徴構成は、前記設置部が、被処理水の流れる流路を複数備える点にある。
〔作用及び効果〕
消毒槽を配置する槽の狭さに応じて単純に消毒槽をコンパクト化すると、消毒槽内の薬剤筒を設置している流路の幅が狭められて被処理水が流れ難くなる場合ある。そのため、流量ピーク時等において浄化槽の水位が上昇し易くなり、被処理水が原水流入口に逆流したり、あるいは嫌気処理槽等のスカムが仕切壁を乗り越えて後段の槽に流出し後段処理の負荷上昇を招く虞がある。しかしながら本構成によれば、流路の幅が狭くとも、被処理水が複数の流路に分かれて流れるため全体として流れが滞ることはなく、平面積が狭い空間でも一定の流路を確保できるため、流量ピーク時においても浄化槽の水位上昇が生じ難い。
第4特徴構成は、前記流入開口部から前記薬剤筒までの間に、被処理水の流量に応じて流路が選択される流路選択部を設けてある点にある。
〔作用及び効果〕
本構成のごとく、流入開口部から薬剤筒までの間に流路選択部を設けることにより、例えば、被処理水の流量が少ないときには、被処理水が短絡することなく薬剤筒を通過する流路を選択して確実に被処理水を消毒することができる。一方、被処理水の流量が多いときには、浄化槽の水位上昇を抑える流路を選択して、被処理水の原水流入口への逆流や嫌気処理槽等におけるスカム流出を防ぐことができる。
第5特徴構成は、前記流路選択部が、越流堰によって構成されており、該越流堰が前記設置部の幅方向全体に亘って形成されており、前記越流堰の幅方向の中央部分の高さが両端部分よりも低くなるように構成されている点にある。
〔作用及び効果〕
本構成によれば、被処理水の流量が少ないときには、被処理水が越流堰の幅方向の中央部分から流れ込むことになり、薬剤筒に案内され易くなるため、より確実に被処理水を消毒することができる。一方、被処理水の流量が多いときには、越流堰の両端からも被処理水が流れ込むようになる。越流堰の両端から流れ込んだ被処理水は、薬剤筒や設置部をほとんど経由せずに消毒槽の貯留空間へ略直接に流下する。そのため流れが滞ることがなく、浄化槽の水位上昇を抑えることができる。
第6特徴構成は、前記薬剤筒を前記設置部に設置した際に、被処理水が流れる第1補助流路が前記薬剤筒と前記バッフルプレートとの間に形成される点にある。
〔作用及び効果〕
本構成のごとく、薬剤筒とバッフルプレートとの間に第1補助流路が形成されることによって、流入開口部より流入した被処理水が、薬剤筒を通過して第1補助流路に流れるという流路が形成され易くなる。そのため、被処理水がより確実に薬剤筒を通過して消毒される。
第7特徴構成は、前記第1補助流路が、前記薬剤筒の側に向かって下降傾斜する点にある。
〔作用及び効果〕
本構成によれば、被処理水が第1補助流路に流れると、その傾斜に従って薬剤筒に向かって流れるため、被処理水がより確実に薬剤筒を通過して消毒される。
第8特徴構成は、前記薬剤筒を前記設置部に設置した際に、被処理水が流れる第2補助流路が前記薬剤筒と前記流入開口部との間に形成される点にある。
〔作用及び効果〕
本構成のごとく、薬剤筒と流入開口部との間に第2補助流路が形成されることによって、流入開口部より流入した被処理水が、第2補助流路を通過して薬剤筒に流れるという流路が形成され易くなる。そのため、被処理水がより確実に薬剤筒を通過して消毒される。
第9特徴構成は、前記薬剤筒を前記設置部に設置した際に、被処理水が流れる第2補助流路が前記薬剤筒と前記流入開口部との間に形成され、前記流路選択部が前記第2補助流路によって構成されており、該第2補助流路が、前記設置部の幅方向全体に亘って形成され、幅方向の両端部分から中央部分に向かって下降傾斜している点にある。
〔作用及び効果〕
本構成によれば、被処理水の流量が少ないときには、被処理水が第2補助流路の幅方向の中央部分に集められ、薬剤筒に案内され易くなるため、より確実に被処理水を消毒することができる。一方、被処理水の流量が多いときには、第2補助流路の両端からも被処理水が流れ込むようになる。第2補助流路の両端から流れ込んだ被処理水は、薬剤筒や設置部をほとんど経由せずに消毒槽の貯留空間へ略直接に流下する。そのため流れが滞ることがなく、浄化槽の水位上昇を抑えることができる。
第10特徴構成は、複数の薬剤筒を前記設置部に設置可能に構成されている点にある。
〔作用及び効果〕
本構成によれば、複数の薬剤筒を設置することで消毒効果を簡単に高められるので、大人数用の浄化槽にも対応し易い。
本発明に係る浄化槽の内部構成の概略を示す模式図である。 本発明に係る消毒槽(第1実施形態)の表側の外観斜視図である。 本発明に係る消毒槽(第1実施形態)の裏側の外観斜視図である。 本発明に係る消毒槽(第1実施形態)の分解斜視図である。 本発明に係る消毒槽(第1実施形態)の縦断側面図である。 本発明に係る消毒槽(第1実施形態)の横断平面図である。 本発明に係る消毒槽(第1実施形態)の背面図である。 本発明に係る消毒槽(第2実施形態)の裏側の外観斜視図である。 本発明に係る消毒槽(第2実施形態)の縦断側面図である。 本発明に係る消毒槽(第2実施形態)の横断平面図である。 本発明に係る消毒槽(第2実施形態)の背面図である。
〔第1実施形態〕
以下、本発明の第1実施形態について、図面に基づいて説明する。
(浄化槽)
図1に示すように、本実施形態に係る浄化槽1は、上流側から嫌気ろ床槽A1、第2嫌気ろ床槽A2、好気処理槽B、沈殿槽C及び消毒槽Dを備えて構成されている。
被処理水の原水は、原水流入口2から嫌気ろ床槽A1に流入し、第2嫌気ろ床槽A2、好気処理槽Bの順に下流へ移送されつつ分解処理される。そして、沈殿槽Cに流入した被処理水は、消毒槽Dの背面に設けてある流入開口部6を介してオーバーフローにより消毒槽Dに流入し、薬剤筒40内の消毒剤と接触して消毒された後、一時貯留されてから放流口3より槽外に放流される。
(消毒槽)
各図の2方向矢印に示すように、本明細書中便宜上、奥行き方向とはX-X方向、幅方向とはY−Y方向、及び上下方向とはZ−Z方向を示すものとする。また奥行き方向(X−X方向)における図4紙面上各部材の右側を表側、左側を裏側と称する。
図2〜図4に示すように、本実施形態に係る消毒槽Dは、壁部材4、薬剤筒40、バッフルプレート15、及び本体カバー30を備えて構成される。
(壁部材)
図3及び図4に示すように、壁部材4は、縦長略板状の部材であり、消毒槽Dの背面部分を構成する。壁部材4の裏側の下端及び左右両側端に亘って外縁壁部5が立設されている。
図4〜図6に示すように、壁部材4の上部の幅方向中央部には、被処理水が流入する流入開口部6が形成されている。流入開口部6の下端には、裏側に膨出する膨出部7と、その端部に立設する越流堰9が設けられている。
図4に示すように、膨出部7は、流入開口部6の幅方向全体に亘って設けられており、船底形状の横断平面(図6参照)を形成するように裏側に膨出する。また図7に示すように、開口部6は、開口幅を横方向に広げるように構成されており、越流堰9は、その幅方向の中央部分の高さが両端部分よりも低くなるように構成されている。
図3及び図4に示すように、膨出部7の下方には、裏側に凹んだ奥行き方向視にて長方形状の凹部10が形成されている。消毒槽Dを組み立てる際、凹部10には後述するバッフルプレート15の凸部18が嵌め込まれる。
流入開口部6の上方の幅方向中央部には、上下方向に延びる溝11が設けられている。溝11は裏側に凹んでおり、船底形状の横断平面を有する。
溝11の上端部分(壁部材4の上端部分)には、表側に下降傾斜する傾斜面を有するガイド部12が設けられている。
壁部材4の構成素材としては、例えば繊維強化プラスチック(FRP)が挙げられる。また壁部材4は、例えば公知のハンドレイアップ成形法によって製造することができる。
(薬剤筒)
薬剤筒40は、消毒剤を収容可能な円筒状の部材であって、被処理水が流入・流出可能な穴が下端周方向に複数設けられている。
(バッフルプレート)
図4に示すように、バッフルプレート15は、縦長略板状の部材であって、消毒槽Dに流入してきた被処理水の整流を行う。バッフルプレート15と壁部材4との間に薬剤筒40を設置する設置部16を設ける。設置部16は別部材であってもよいが、本実施形態においては、設置部16がバッフルプレート15の裏面の略中央部に突設されており、バッフルプレート15と設置部16とが一体成形されている。
薬剤筒40を設置する設置面Fが、設置部16の上面の幅方向中央部に形成されている。設置面Fは、上面の他の部分よりもわずかに低くなるように形成されている。壁部材4に接する側の設置部16の側面には、奥行き方向視にて長方形状の凸部18が形成されている。
バッフルプレート15の上部の幅方向中央部には、表側に膨出する膨出部19が設けられている。膨出部19の底面20は、設置面Fと面一であり、船底形状の横断平面を有する。
バッフルプレート15の上端部分には、裏側に下降傾斜する傾斜面を有するガイド部25が設けられている。
バッフルプレート15の構成素材としては、例えば繊維強化プラスチック(FRP)が挙げられる。またバッフルプレート15は、例えば公知のハンドレイアップ成形法によって製造することができる。
(本体カバー)
図4に示すように、本体カバー30は、縦長略箱状の部材であり、消毒槽Dの正面及び両側面部分を構成する。本体カバー30の裏側の下端及び左右両側端に亘って嵌合段部31が形成されている。
本体カバー30の上部の幅方向中央部には、放流口3を構成する放流管(図示せず)を取り付けるための円形開口部32が形成されている。
本体カバー30の裏側の左右両側端上部には、浄化槽の仕切壁Wに消毒槽Dを固定するための取付部33が奥行き方向に張り出すように設けられている。また本体カバー30の裏側の下端及び片方の側端下部のそれぞれには、消毒槽Dの姿勢保持のための姿勢保持部34が奥行き方向に張り出すように設けられている。
本体カバー30の構成素材としては、例えば繊維強化プラスチック(FRP)が挙げられる。また本体カバー30は、例えば公知のハンドレイアップ成形法によって製造することができる。
(消毒槽の組み立て方法)
上述の、壁部材4、薬剤筒40、バッフルプレート15、及び本体カバー30を一体に組み立てる消毒槽Dの組立方法の一例を以下に説明する。
先ず、バッフルプレート15と壁部材4とを組み付ける。壁部材4に対するバッフルプレート15の接合部分である設置部16の側面に接着剤を塗布する。そしてバッフルプレート15の凸部18を壁部材4の凹部10に嵌め込むことにより壁部材4に対するバッフルプレート15の位置決めがなされ、バッフルプレート15が所定の位置に接着固定される。
壁部材4の膨出部7の幅方向の長さは、バッフルプレート15の設置部16の幅方向の長さと略等しく、壁部材4の膨出部7がバッフルプレート15の設置部16の幅方向全体に亘るように組み付けられる。このとき、壁部材4の膨出部7とバッフルプレート15の設置面Fとが面一となる。また壁部材4のガイド部12とバッフルプレート15のガイド部25とが奥行き方向に対面配置される。
次いで、壁部材4の外縁壁部5を本体カバー30の嵌合段部31に嵌め込んで固定する。これにより、バッフルプレート15が内側に配設されると共に被処理水の貯留空間Sが形成される。
最後に、図5に示すように、壁部材4のガイド部12とバッフルプレート15のガイド部25との間に薬剤筒40を挿入するようにしてバッフルプレート15の設置面Fに設置する。このとき、壁部材4の溝11とバッフルプレート15の上部裏面部分17によって薬剤筒40が挟持される。つまり壁部材4の溝11とバッフルプレート15の上部裏面部分17によって薬剤筒40の挟持部が構成される。
また図6に示すように、薬剤筒40を設置面Fに設置したとき、設置部16の上面における薬剤筒40の幅方向左右両側のそれぞれが第1流路L1及び第2流路L2となり、被処理水が薬剤筒40から左右に分かれて流れる。また薬剤筒40とバッフルプレート15との間、即ちバッフルプレート15の膨出部19の底面20が被処理水の流れる第1補助流路となる。また流入開口部6と薬剤筒40との間、即ち壁部材4の膨出部7の底面8が被処理水の流れる第2補助流路となる。
以上のように組立てられた消毒槽Dは、図2に示すように取付部33を介して仕切壁Wの所定位置に接着剤等で固定される。このとき、姿勢保持部34が仕切壁Wに当接することによって消毒槽Dの壁部材4が鉛直方向に沿うものとなり、さらに消毒槽Dの設置面Fが水平となる。
(被処理水の流れ)
図7に示すように、本実施形態における越流堰9は、幅方向の中央部分の高さが両端部分よりも低く設定されていることによって、被処理水の流量に応じて流路を選択する流路選択部としての機能を備える。
図6に示すように、沈殿槽Cからの被処理水の流量が通常の量か又はそれよりも少ない量である場合は、被処理水は越流堰9の中央部分から流れ込み、壁部材4の膨出部7の底面8(第2補助流路)を通って薬剤筒40内に流れて消毒剤と接触する。
薬剤筒40を通過した被処理液は、バッフルプレート15の膨出部19の底面20(第1補助流路)に流れ出た後、第1流路L1及び第2流路L2の左右に分かれて流れ、設置部16の上面から消毒槽Dの貯留空間Sに流下する。勿論バッフルプレート15の膨出部19の底面20を通過せずに第1流路L1及び第2流路L2に直接流れ出る場合もある。
一方、流量ピーク時のように沈殿槽Cからの被処理水の流量が大量となる場合は、越流堰9の中央部分だけでなく、越流堰9の幅方向両端部分からも被処理水が流れ込む。越流堰9の幅方向両端部分から流れ込んだ被処理水は、薬剤筒40を通過せず、また第1流路L1及び第2流路L2もほとんど通過することなく、貯留空間Sに略直接に流下する。
上述の越流堰9を設けることにより、被処理水の流量が少ないときには、薬剤筒40内の消毒剤と確実に接触させて消毒することができる。一方、被処理水の流量が多いときには、浄化槽1の水位上昇を抑えて、原水流入口2への被処理水の逆流や、嫌気ろ床槽A1及び第2嫌気ろ床槽A2におけるスカム流出を防ぐことができる。
貯留空間Sに流下した被処理水は一時貯留された後、オーバーフローにより放流口から槽外に放流される。
〔第2実施形態〕
以下、本発明の第2実施形態について、図面に基づいて説明する。尚、先の第1実施形態と同様の作用・効果を有する構成部材については同じ符号を付して説明を省略し、異なる構成を主として説明する。
図8に示すように本実施形態に係る消毒槽Dは、複数の薬剤筒40を設置部16(図9参照)に設置することができるように複数の挟持部を備える。
挟持部は、壁部材4の流入開口部6の上方で幅方向に並設されている複数の溝11と、バッフルプレート15の上部で幅方向に並設されている複数の溝22によって構成されている。これらの溝11及び溝22はいずれも上下方向に延び且つ船底形状の横断平面を有する。またバッフルプレート15の複数の溝22は、裏側に膨出する膨出部分23(図9参照)に設けられている。
壁部材4の溝11とバッフルプレート15の溝22とが奥行き方向にて互いに対向するように配置され、対峙する溝11と溝22との間に薬剤筒40を嵌め込むことによって設置部16の上面に薬剤筒40を設置・固定することができる。
尚、本実施形態では、3本の薬剤筒40を幅方向に並べて設置部16に設置することができるように構成されているが、被処理水が流れ易くなるように、図8のように設置部16の幅方向の中央部分に薬剤筒40を設置せずに、その両端側にのみ設置して使用することが望ましい。
図9に示すように、本実施形態では、バッフルプレート15が第1実施形態のような表側に膨出する膨出部19を備えておらず、設置部16の上面におけるバッフルプレート15側の端部分24が、設置した薬剤筒40の側に向かって下降傾斜する。尚、薬剤筒40は端部分24に設置されないように構成されており、端部分24が被処理水の流れる第1補助流路となる。
本実施形態では、図9に示すように越流堰9の高さが幅方向全体に亘り一定に設定されている。また壁部材4の膨出部の底面8(第2補助流路)が、図10に示すように設置部16の幅方向全体に亘って形成されており、また図11に示すように幅方向の両端部分から中央部分に向かってV字状に下降傾斜するように構成されている。
本実施形態における壁部材4の膨出部の底面8(第2補助流路)は、被処理水の流量に応じて流路を選択する流路選択部としての機能を備える。
図10に示すように、沈殿槽Cからの被処理水の流量が通常の量か又はそれよりも少ない量である場合、被処理水が越流堰9を越えて流れ込むと、壁部材4の膨出部の底面8(第2補助流路)の幅方向中央部分に集まりそのまま設置部16の上面の幅方向中央部に流れ出す。
次いで被処理液は、設置部16の端部分24に流れ出た後、その傾斜に従って戻るようにして左右に分かれ、設置部16の幅方向両端に設置してある薬剤筒40のそれぞれに流れて消毒剤と接触し、設置部16の上面から消毒槽Dの貯留空間Sに流下する。勿論設置部16の端部分24を通過せずに薬剤筒40に直接流れ込む場合もある。
一方、流量ピーク時のように沈殿槽Cからの被処理水の流量が大量となる場合は、越流堰9の幅方向両端部分から流れ込んだ被処理水は、壁部材4の膨出部の底面8(第2補助流路)の幅方向中央部分に集まることなく、また薬剤筒40をほとんど通過することなく、貯留空間Sに略直接に流下する。
壁部材4の膨出部の底面8を上述のように構成することにより、被処理水の流量が少ないときには、薬剤筒40内の消毒剤と確実に接触させて消毒することができる。一方、被処理水の流量が多いときには、浄化槽の水位上昇を抑えて、原水流入口2への被処理水の逆流や、嫌気ろ床槽A1及び第2嫌気ろ床槽A2におけるスカム流出を防ぐことができる。
〔その他の実施形態〕
1.本発明に係る消毒槽Dを適用可能な浄化槽については、上述の構成を備えるものに限定されるものではない。
2.上述の第1実施形態では、第1流路L1及び第2流路L2の2つの流路を設置部16に設ける構成を示したが、この構成に限定されるものではなく、必要に応じてこれよりも多くの流路を設けるようにして良い。
3.上述の第1実施形態における溝11は、壁部材4ではなくバッフルプレート15に設けるように構成しても良く、また壁部材4とバッフルプレート15の両方に設けても良い。
4.上述の第1実施形態では、薬剤筒40を設置し易くするために壁部材4及びバッフルプレート15のそれぞれにガイド部12及びガイド部25を設ける構成を示しているが、この構成に限定されるものではなく、他にも例えば、ガイド部を設ける代わりに、壁部材4及びバッフルプレート15のそれぞれの上端の高さに差を設けて薬剤筒40を挿入し易いように構成しても良い。
5.上述の第1実施形態では、越流堰9は幅方向の中央部分の高さが両端部分より低く設定されているが、必ずしもこの構成に限らない。例えば、越流堰9の幅方向の一方端部分の高さがもう一方端部分より低く構成されていても良い。
6.上述の第1及び第2実施形態における第1補助流路及び第2補助流路は必ずしも形成されていなくとも良い。即ち、第1補助流路及び第2補助流路のうちのいずれか一方のみを形成しても良いし、あるいはいずれも形成していなくとも良い。
7.上述の第2実施形態における端部分24は、必ずしも薬剤筒40の側に向かって降下傾斜していなくても良い。また、上述の第2実施形態における壁部材4の膨出部の底面8は、必ずしも幅方向の両端部分から中央部分に向かって降下傾斜していなくて良い。
本発明に係る消毒槽は、少人数用の浄化槽だけでなく、大人数用の浄化槽にも適用することができる。
1 浄化槽
2 原水流入口
3 放流口
4 壁部材
5 外縁壁部
6 流入開口部
7 壁部材の膨出部
8 壁部材の膨出部の底面(第2補助流路、流路選択部)
9 越流堰(流路選択部)
10 凹部
11 壁部材の溝(挟持部)
12 壁部材のガイド部
15 バッフルプレート
16 設置部
17 上部裏面部分(挟持部)
18 凸部
19 バッフルプレートの膨出部
20 バッフルプレートの膨出部の底面(第1補助流路)
22 バッフルプレートの複数の溝(挟持部)
23 バッフルプレートの膨出部分
24 端部分(第1補助流路)
25 バッフルプレートのガイド部
30 本体カバー
31 嵌合段部
32 円形開口部
33 取付部
34 姿勢保持部
40 薬剤筒
A1 嫌気ろ床槽
A2 第2嫌気ろ床槽
B 好気処理槽
C 沈殿槽
D 消毒槽
F 設置面
S 貯留空間
L1 第1流路
L2 第2流路
W 仕切壁

Claims (11)

  1. 被処理水が流入する流入開口部と、薬剤筒を設置する設置部と、被処理水を整流するバッフルプレートとを備える消毒槽において、
    前記バッフルプレートと前記設置部とが一体成形されていることを特徴とする消毒槽。
  2. 前記流入開口部を設けてある壁部材と前記バッフルプレートによって、薬剤筒を挟持する挟持部が構成されていることを特徴とする請求項1に記載の消毒槽。
  3. 前記設置部が、被処理水の流れる流路を複数備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の消毒槽。
  4. 前記流入開口部から前記薬剤筒までの間に、被処理水の流量に応じて流路が選択される流路選択部を設けてあることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の消毒槽。
  5. 前記流路選択部が、越流堰によって構成されており、該越流堰が前記設置部の幅方向全体に亘って形成されており、前記越流堰の幅方向の中央部分の高さが両端部分よりも低くなるように構成されていることを特徴とする請求項4に記載の消毒槽。
  6. 前記薬剤筒を前記設置部に設置した際に、被処理水が流れる第1補助流路が前記薬剤筒と前記バッフルプレートとの間に形成されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の消毒槽。
  7. 前記第1補助流路が、前記薬剤筒の側に向かって下降傾斜することを特徴とする請求項6に記載の消毒槽。
  8. 前記薬剤筒を前記設置部に設置した際に、被処理水が流れる第2補助流路が前記薬剤筒と前記流入開口部との間に形成されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の消毒槽。
  9. 前記薬剤筒を前記設置部に設置した際に、被処理水が流れる第2補助流路が前記薬剤筒と前記流入開口部との間に形成され、
    前記流路選択部が前記第2補助流路によって構成されており、該第2補助流路が、前記設置部の幅方向全体に亘って形成され、幅方向の両端部分から中央部分に向かって下降傾斜していることを特徴とする請求項4に記載の消毒槽。
  10. 複数の薬剤筒を前記設置部に設置可能に構成されていることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の消毒槽。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の消毒槽を備える浄化槽。






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