JP6722999B2 - 貯留槽、及びサイホン排水システム - Google Patents

貯留槽、及びサイホン排水システム Download PDF

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Description

本発明は、排水を一時的に貯留して排出する貯留槽、及びサイホン排水システムに関する。
例えば特許文献1に示すように、サイホン排水管のサイホン力を利用した排水システムにおいて、水廻り器具とサイホン排水管の横引き管との間に貯留槽を設け、水廻り器具からの排水をサイホンが開始するまで貯留槽に一時的に貯留する構成が知られている。
特開2006−336322号公報
特許文献1に示す排水システムでは、チャンバーと呼ばれる貯留槽の上面に、貯留槽内のエアを抜くためのエア抜きパイプが立設されている。このため、エア抜きパイプの高さ分だけ床下等の収容スペースの高さを高くする必要があり、床下等の収容スペースの高さを高くしない場合には、貯留槽の高さが低くなり、貯留槽の容量を十分に確保することが困難となるため、水平方向に寸法を拡大せざるを得ず、スペースが必要となる。
一般的に、居住スペースの高さを確保するため、床下の収納スペースの高さには制限がある。また、貯留槽からの排水の単位時間当たりの排出量を増加させることで、サイホン起動時間を短縮できるが、貯留槽の高さが抑えられると、貯留槽の流出部に作用する水圧が下がるため、貯留槽からの単位時間当たりの排出量が減少する。
本発明は、上記事実に鑑み、限られた高さのスペースにて貯留槽の高さを確保でき、排水の単位時間当たりの排出量を増加させることが可能な貯留槽、及び貯留槽を備えたサイホン排水システムを提供することを目的とする。
請求項1に記載の貯留槽は、上流から流入した排水を貯留する貯留空間を有する貯留部と、水平方向の幅寸法が鉛直方向の高さ寸法よりも長く形成され、前記貯留部の側部の上側において側方に向けて開口して排気管の側部に連通し、前記貯留部内の空気を前記排気管、及び前記排気管に接続される通気管を介して外部に排出可能な空気排出部と、前記貯留部の排水を下流へ流出させる流出部と、
を有する。
請求項1に記載の貯留槽によれば、貯留部には、上流側から排水が流入する。貯留部に排水が流入し、貯留部内の排水の水位が上昇するに伴って、貯留部内の空気が押されて空気排出部、排気管、及び通気管を介して外部に排出される。また、貯留部内に流入した排水は、流出部を介して下流へ流出される。
空気を排出する空気排出部は、貯留部の側部の上側において側方に向けて開口しているため、貯留部の上側に突出するものが無く、この貯留槽をスラブとスラブの上側に配置される床パネルとの隙間、言い換えれば、床下の空間に配置する場合、該隙間において、貯留部の上端を床パネル近傍まで接近させて貯留部の高さを高くすることが可能となる。これにより、貯留部内に流入させる排水の量を増やすことができる。
また、空気排出部は、水平方向の幅寸法を鉛直方向の高さ寸法よりも長く形成している。これにより、同じ開口面積の、例えば円孔の空気排出部に比較して、空気排出部の下端の位置を高くすることができ、貯留部内に溜まる排水の水位を高くして流出部に作用する水圧を高くすることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の貯留槽において、前記貯留部は、前記流出部が前記排水の上流側よりも下方に位置するように傾斜している。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の貯留槽において、前記貯留部は、上流からの排水が流入する流入部を備え、前記空気排出部は、前記貯留部の流入部側、かつ、前記流入部よりも上方に形成されている。
請求項3に記載の貯留槽では、上流からの排水が流入部から貯留部へ流入する。空気排出部は、貯留部の流入側、かつ流入部よりも上方に配置されているので、貯留部内に流入した排水が空気排出部へ入り難くなり、貯留部内の空気を空気排出部から効率的に排出することができ、その結果、排水を貯留部内に効率的に流入させることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の貯留槽において、前記空気排出部は、前記流入部と前記流出部との中央部よりも前記流入部側で、かつ、前記流入部と対向しない方向に開口している。
空気排出部を、流入部と流出部との中央部よりも流入部側で、かつ、流入部と対向しない方向に開口させることで、流入部から貯留部内に排出される排水の排水方向に空気排出部が位置しない構成となる。これにより、流入部から排出される排水の勢いで、排水が空気排出部に入り込むことが抑制される。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の貯留槽において、前記空気排出部の下端は、水平に形成されている。
空気排出部の下端を水平に形成することで、空気排出部の下端は貯留部に貯留される排水の液面と平行となるため、空気排出部から排水を流さないように、貯留部内に貯留可能な排水の量を増大できる。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の貯留槽において、前記空気排出部に連結される通気管を備え、前記通気管の流路面積が前記空気排出部の流路面積以上である。
請求項6に記載の貯留槽では、貯留部内の空気が、空気排出部、及び通気管を介して外部へ排出される。ここで、通気管の流路面積が空気排出部の流路面積以上とされているので、通気管の流路面積が空気排出部の流路面積未満の場合に比較して、空気が排出される際の抵抗を少なくすることができ、貯留部内の空気を効率的に排出することができる。
請求項7に記載のサイホン排水システムは、排水を排出する水廻り器具と、請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の貯留槽と、前記水廻り器具からの排水を前記貯留部に流入させる配管と、前記流出部に連結され前記流出部からの前記排水を横方向に排出する横引き管、及び前記横引き管よりも下流側に配置され、前記横引き管からの前記排水を流下させることによりサイホン力を発生させる竪管を含んで構成されるサイホン排水管と、を有する。
請求項7に記載のサイホン排水システムでは、水廻り器具からの排水が、配管を介して貯留部に流入する。貯留部に流入した排水は流出部から排出され、流出部から排出された排水は、横引き管を横方向に流れ、その後、竪管を流下する。竪管内で排水が流下することによってサイホン力が発生し、効率的に排水を排出することができる。
本発明の貯留槽、及びサイホン排水システムによれば、限られた高さのスペースにて貯留槽の高さを確保でき、排水の単位時間当たりの排出量を増加させることが可能となる、という優れた効果を有する。これにより、サイホンの起動時間を短縮することが可能となる。
(A)はサイホン排水システムの全体構成を示す側面図であり、(B)はサイホン排水システムの平面図である。 本発明の一実施形態に係る貯留槽を示す斜視図である。 貯留部の軸線に沿った縦断面図である。 貯留槽の上流側の一部分を示す分解斜視図である。 一部を断面にした通気管接続継手を示す斜視図である。 (A)は通気管接続継手を示す縦断面図であり、(B)は通気管接続継手を示す側面図である。 流入部と開口部との鉛直方向の位置関係を示した側面図である。 (A)、(B)は、空気排出部の変形例を示す通気管接続継手の側面図である。
本発明の貯留槽を用いたサイホン排水システムの一実施形態について、図1〜図6を用いて説明する。
図1(A),(B)に示すように、サイホン排水システム10は、複数の水廻り器具12A〜Cと、複数の水廻り器具12A〜Cから排出される排水を流す配管14A〜Cと、排水を一時的に貯留する貯留槽16と、貯留槽16の排水をサイホン力によって流すサイホン排水管18A〜Cとを含んで構成されている。サイホン排水管18A〜Cで流された排水は、合流継手20を介して立て管22に排出される。
サイホン排水管18Aは、スラブ23に沿って配設される横引き管18Aaと、横引き管18Aaの下流側端部に連続する竪管18Abとを備えている。なお、他のサイホン排水管18B、及びサイホン排水管18Cも同様の構成である。横引き管18Aaは、貯留槽16と接続され、スラブ23上で水平方向に無勾配で配設されている。横引き管18Aaに連続する竪管18Abは、立て管22に沿って下方向(鉛直方向下向き)に配設されている。
スラブ23の上には、間隔をあけて床パネル25が配置されており、床パネル25の上に水廻り器具12A〜Cが配置されている。水廻り器具12A〜Cとは、例えば、浴槽、台所流し、及び食洗機等の排水を流すものであるが、洗面台、浴室防水パン等その他のものであってもよい。
図2に示すように、貯留槽16は、複数の貯留部材24、貯留部材24の上流側の端部に取り付けられる貯留部接続継手26、及び貯留部接続継手26に取り付けられる通気管接続継手28、接続パイプ40を含んで構成されている。
(貯留部材)
貯留部材24は、塩化ビニル樹脂等の合成樹脂から成る管状部材で構成されており、断面が円形状に形成された一定径で一直線状に延びる長尺状の本体部24Aを備えている。本体部24Aの下流側の端部の下端側には、断面が円形状で本体部24Aよりも小径に形成された流出部24Bが一体的に形成されている。なお、本体部24Aの下流側の端部の上側部分は、長手方向外側に突出する湾曲面とされている。
流出部24Bは、本体部24Aの下流側の端部から本体部24Aの軸線と平行に突出形成されており、サイホン排水管18Aの横引き管18Aaが接続されている。
図3に示すように、貯留部材24の本体部24Aの内部には、排水を貯留する貯留空間32が形成されている。貯留部材24は、本体部24Aの軸心24ACLが上流から下流に向かって下向きに傾斜するよう配置されており、貯留部材24の内で流出部24Bが最も下方に位置している。このため、流出部24Bは、貯留空間32に貯留された排水の水圧が最も高くなる部位となる。
(貯留部接続継手)
図2に示すように、本実施形態の貯留槽16では、同一形状の3個の貯留部材24が並列に配置されており、隣接する貯留部材24同士が貯留部接続継手26、及び接続パイプ40を介して互いに接続されている。
図4に示すように、貯留部接続継手26は、貯留部材24の本体部24Aの上流側の端部、言い換えれば、本体部24Aの流出部24B側とは反対側の端部が挿入される円筒状の第1の接続部34を備えている。貯留部接続継手26は、第1の接続部34の貯留部材24側とは反対側の上側部分に円筒状の一対の第2の接続部36を備え、下側部分に円筒状の流入部38を備えている。なお、流入部38の内径、及び第2の接続部36の内径は、第1の接続部34の内径よりも小径に形成されている。
図3に示すように、流入部38の軸心38CLは、第1の接続部34の軸心34CLと平行に設けられている。貯留部接続継手26の流入部38には、水廻り器具12A〜Cからの排水が排出される配管14A〜Cの下流側の端部が挿入される。
図4に示すように、第2の接続部36の軸心36CLは、第1の接続部34の軸心34CLとは直交する水平方向である。一方の第2の接続部36は、第1の接続部34の軸心を挟んで一方側に配置され、他方の第2の接続部36は、第1の接続部34の軸心を挟んで他方側に配置されており、一方の第2の接続部36と他方の第2の接続部36とは同軸的、かつ一直線上に配置されている。
貯留部材24同士を接続するには、貯留部接続継手26の第1の接続部34に貯留部材24の本体部24Aの端部を挿入し、互いに隣接する一方の貯留部接続継手26の第2の接続部36に接続パイプ40の一端を挿入し、他方の貯留部接続継手26の第2の接続部36に接続パイプ40の他端を挿入する。これにより、貯留部接続継手26を介して貯留部材24同士を簡単に接続することができる。
本実施形態では、3つの貯留部接続継手26が一方向に並ぶように接続され、これにより3つの貯留部材24が互いに接続されている。なお、3つの貯留部材24は、各々の貯留空間32が貯留部接続継手26、及び接続パイプ40を介して互いに連通している。したがって、何れかの貯留部材24内の排水の水位が第2の接続部36の内周の下端の高さまで上昇すると、第2の接続部36、及び接続パイプ40を通して隣接する他の貯留部材24内へと排水が越流する。
図2に示すように、矢印L方向側の貯留部接続継手26においては、矢印L方向側の第2の接続部36が蓋42で閉塞されている。また、矢印R方向側の貯留部接続継手26においては、矢印R方向側の第2の接続部36に、以下に説明する通気管接続継手28が接続されている。
なお、本実施形態の貯留槽16において、貯留部材24、貯留部接続継手26、通気管接続継手28、及び接続パイプ40が本発明の貯留部に相当しており、これらの内部空間が、本発明の貯留空間に相当している。
(通気管接続継手)
図5に示すように、通気管接続継手28は、貯留部接続継手26の第2の接続部36に挿入される円筒状の接続部43を備えている。図5、及び図6に示すように、接続部43の長手方向一端部は、円板状の閉塞壁44で塞がれており、閉塞壁44の上部に円筒状に形成された排気管46の軸方向中央部分が一体的に形成されている。
排気管46の軸心46CLは、第1の接続部34の軸心34CLと直交している。本実施形態では、排気管46の軸心46CLが水平となるように、通気管接続継手28が貯留部接続継手26に接続されている。
図3、図5、及び図6に示すように、通気管接続継手28の内部には、貯留部材24、貯留部接続継手26、通気管接続継手28、及び接続パイプ40で形成される貯留空間と排気管46の内部空間とを連通する開口部48が、該貯留空間と該内部空間との間に形成されている。開口部48は、通気管接続継手28の閉塞壁44の最上部分に開口しているので、前記貯留空間は、上部が排気管46の内部空間と連通していることになる。
図6(B)に示すように、開口部48は、上端部が接続部43の内周面に沿った円弧形状に形成され、下端部が水平方向に延びた直線形状に形成されている。言い換えれば、開口部48の下端は、貯留部材24に一時的に貯留される排水の水面WSと平行となる。そして、開口部48は、水平方向の幅寸法Wが鉛直方向の高さ寸法(最大高さ)Hよりも長く形成されている。なお、上記幅寸法W、及び高さ寸法Hは、貯留槽16の設置状態で、開口部48の開口部分を正面視して計測した際の寸法、言い換えれば、開口部48の形成されている閉塞壁44の壁面に対して垂直な方向から見て計測した際の寸法である。
開口部48は、排気管46に対して、排気管46の軸心46CLから上側に形成されている。なお、排気管46の流路面積、言い換えれば、排気管46の内側の空間部分の長手方向に直交する方向の断面積は、開口部48の開口面積以上に設定されている。
図6に示すように、排気管46の接続部43側の外周面には、開口部48の下端に沿って、排気管46の径方向外側へ向けて延びる返し部50が水平に形成されている。
排気管46の両端部には、内径が排気管46と同径で、外径が排気管46よりも若干小径とされた通気管接続部46Aが形成されている。図2に示すように、上流側である矢印A方向側の通気管接続部46Aは、キャップ52で閉塞されている。一方、下流側である矢印B方向側の通気管接続部46Aには、接続パイプ54を介して通気管56の一端が接続されている。図1に示すように、通気管56の他端は、合流継手20に接続されており、通気管56と立て管22とが連通している。
これにより、貯留部材24、貯留部接続継手26、通気管接続継手28、及び接続パイプ40の内部の空気を、排気管46、及び通気管56を介して、本実施形態では、立て管22に排出することができる。
(作用)
次に、本実施形態のサイホン排水システム10の作用を説明する。
一例として、水廻り器具12Aからの排水が配管14Aから排出されると、排水は一時的に貯留部材24に貯留されると共に、一部が貯留部材24を介してサイホン排水管18Aに流れる。
貯留部材24は、排水の流入する流入部38側が、排水が排出される流出部24B側よりも上側となるように傾斜している、言い換えれば、流出部24B側が流入部38側よりも下方となるように傾斜しているため、排水は貯留部材24の中を流入部38側から流出部24B側へ流れ、かつ、流出部24B側から溜まり初め、流入部38側よりも流出部24B側の水深が深くなる。
そして、貯留部材24に排水が流入して貯留部内の排水の水位が上昇するに伴い、貯留部内の空気は押されて貯留槽16の側部の最上部に開口する開口部48、通気管56、及び合流継手20を介して立て管22に排出される。これにより、貯留部材24内に迅速、かつ効率的に排水を流入させることができる。
貯留部材24内の空気を排出するための開口部48は、貯留部材24の側方の上側に開口しており、開口部48に連通する排気管46は開口部48の側部に設けられ貯留槽16の上方に突出していないので、スラブ23と床パネル25との間の隙間、言い換えれば、床下の空間において、貯留部材24の上端を床パネル25近傍まで接近させて貯留部材24の高さを最大限高くすることができる。
上記のように開口部48を設けることで、貯留部材24内に一時的に貯留する排水の水位を高くして貯留部材24内に流入させる排水の量を増やすことができる。
さらに、開口部48は、水平方向の幅寸法Wを鉛直方向の高さ寸法Hよりも長く形成している。これにより、同じ開口面積の、例えば円孔の空気排出部に比較して、開口部48の下端の位置を高くすることができ、排水の水位を高くして流出部24Bに作用する水圧を高くすることができる。このように流出部24Bに作用する水圧が高くなることで、サイホン排水管18Aに流れ込む単位時間当たりの排水の量が増え、竪管18Abに排水が流れ込んで生ずるサイホン力の起動が速くなる。竪管18Abにサイホン力が発生することで、貯留部材24内の排水を効率的に立て管22に排出することが可能となる。
貯留部材24内に排水が流入することで、排水の水面SWが波打つ場合があるが、開口部48の下端に貯留部材24側に突出する返し部50が設けられており、返し部50の下面に波の山が当たることで、波の山が貯留部材24側に返される。これにより、排水が開口部48の下端を超え難くなり、通気管56に排水が進入することが抑制される。
なお、開口部48は、排水が流入する貯留部材24の流入部38側、より詳細には、流入部38と流出部24Bとの中央部よりも流入部38側、かつ、流入部38よりも上方に形成されており、流入部38から流入した排水の向きに対して、開口部48が異なる方向に開口している、言い換えれば、開口部48が流入部38と対面していない。これにより、貯留部材24内に流入した排水が勢いで開口部48へ入り難くなり、貯留部材24内の空気を開口部48から効率的に排出することができ、その結果、排水を貯留部材24内に効率的に流入させることができる。
本実施形態の開口部48は、下端が水平に形成されているので、開口部48の下端を貯留部材24に一時的に貯留される排水の水面と平行となる。したがって、開口部48から排水を流さないように、貯留部材24内に貯留可能な排水の量を増大できる。
この貯留槽16では、貯留部材24内の空気が、開口部48、及び通気管56を介して立て管22に排出されるが、通気管56の通路の流路面積が開口部48の流路面積以上とされているので、通気管56の流路面積が開口部48の流路面積未満の場合に比較して、空気が排出される際の抵抗を少なくすることができ、貯留部材24内の空気を効率的に排出することができる。
なお、水廻り器具12Bの排水が流入する貯留部材24、及び水廻り器具12Cの排水が流入する貯留部材24においても、上記水廻り器具12Aの排水が流入する貯留部材24と同様の作用効果が得られる。
本実施形態の貯留槽16においては、3個の貯留部材24の貯留空間32が、それぞれ貯留部接続継手26、及び接続パイプ40を介して互いに連通されているため、何れかの貯留部材24内の排水の水面WSが貯留部接続継手26の第2の接続部36の下端を超えた場合に、排水を隣接する他の貯留部材24に流出させることができるとともに、第2の接続部36、及び接続パイプ40によってそれぞれの貯留部材24内の空気を開口部48から排出することができる。
なお、開口部48と流入部38との鉛直方向の位置関係としては、図7の実線で示すように、開口部48は、流入部38の開口部分の上端を通る仮想水平面FLよりも上側に配置することが好ましい。開口部48が、図7の2点鎖線で示すように仮想水平面FLよりも下側に配置される場合、流入部38から排出された排水が開口部48に流入し易くなる。
(その他の実施形態)
なお、本発明について実施形態の一例を説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能である。
上記実施形態の貯留槽16においては、3個の貯留部材24を備えていたが、水廻り器具の数に応じて、貯留部材24の数は適宜増減できる。
貯留部材24は、管状部材で構成され、断面が円形状に形成された一定径で一直線状に延びる長尺状の本体部24Aを備えていたが、貯留部材24の断面形状は円形に限らず、矩形等、他の形状であってもよい。
上記実施形態では、開口部48が貯留部接続継手26に設けられていたが、本発明はこれに限らず、開口部48は貯留部材24の側部に設けられていてもよい。この場合、貯留部材24の長手方向中央部よりも流入部38側に設けることが好ましい。
なお、開口部48は、貯留部接続継手26に設けてもよい。この場合、開口部48は流入部38よりも上側に設けることが好ましい。
上記実施形態の貯留槽16では、本発明の空気排出部として、開口部48が1個設けられていたが、開口部48は複数設けられていてもよい。空気排出部は、単一の開口部48に限らず、例えば、図8(A)に示すように開口部48を複数個に分割してもよく、図8(B)に示すように、大きさの異なる複数の円形の孔58から構成されていてもよい。図7(B)に示すように空気排出部が複数の孔58から構成されている場合、空気排出部の幅寸法Wとは、水平方向の一方側の孔58の一方側の端部から他方側の孔58の他方側の端部までの水平方向に計測した寸法であり、高さ寸法Hは、鉛直方向の寸法が最も長い部分の寸法である。また、空気排出部を、例えば、複数の孔58から構成する場合、各々の孔58の下端の位置は、水平方向に揃えることが好ましい。なお、開口部48、及び孔58の形状は、楕円、長方形、偏平形状等、種々の形態をとることができる。
上記実施形態では、通気管接続継手28が矢印R方向側の貯留部接続継手26に取り付けられていたが、矢印L方向側の貯留部接続継手26に取り付けることもできる。
10…サイホン排水システム、12A〜C…水廻り器具、14A〜C…配管、16…貯留槽、16A〜C…サイホン排水管、24…貯留部材(貯留部)、24B…流出部、26…貯留部接続継手(貯留部)、28…通気管接続継手(貯留部)、38…流入部、40…接続パイプ(貯留部)、48…開口部(空気排出部)、56…通気管、

Claims (7)

  1. 上流から流入した排水を貯留する貯留空間を有する貯留部と、
    水平方向の幅寸法が鉛直方向の高さ寸法よりも長く形成され、前記貯留部の側部の上側において側方に向けて開口して排気管の側部に連通し、前記貯留部内の空気を前記排気管、及び前記排気管に接続される通気管を介して外部に排出可能な空気排出部と、
    前記貯留部の排水を下流へ流出させる流出部と、
    を有する貯留槽。
  2. 前記貯留部は、前記流出部が前記排水の上流側よりも下方に位置するように傾斜している、請求項1に記載の貯留槽。
  3. 前記貯留部は、上流からの排水が流入する流入部を備え、
    前記空気排出部は、前記貯留部の流入部側、かつ、前記流入部よりも上方に形成されている、請求項1または請求項2に記載の貯留槽。
  4. 前記空気排出部は、前記流入部と前記流出部との中央部よりも前記流入部側で、かつ、前記流入部と対向しない方向に開口している、請求項3に記載の貯留槽。
  5. 前記空気排出部の下端は、水平に形成されている、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の貯留槽。
  6. 前記空気排出部に連結される通気管を備え、
    前記通気管の流路面積が前記空気排出部の流路面積以上である、
    請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の貯留槽。
  7. 排水を排出する水廻り器具と、
    請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の貯留槽と、
    前記水廻り器具からの排水を前記貯留部に流入させる配管と、
    前記流出部に連結され前記流出部からの前記排水を横方向に排出する横引き管、及び前記横引き管よりも下流側に配置され、前記横引き管からの前記排水を流下させることによりサイホン力を発生させる竪管を含んで構成されるサイホン排水管と、
    を有するサイホン排水システム。
JP2015224109A 2015-11-16 2015-11-16 貯留槽、及びサイホン排水システム Active JP6722999B2 (ja)

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