JP2016192522A - インプリントモールドの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】第1ハードマスク材料層と第2ハードマスク材料層が当該順序で積層したハードマスク材料層を備える基材の該ハードマスク材料層上に電子線感応型のレジストを塗布してレジスト層を形成し、該レジスト層に電子線を描画した後に現像してレジストパターンを形成し、該レジストパターンに電子線を照射して硬化させ、次いで、硬化したレジストパターンを介して第2ハードマスク材料層をエッチングして第1のハードマスクを形成し、該第1のハードマスクを介して第1ハードマスク材料層をエッチングして第2のハードマスクを形成し、該第2のハードマスクを介して基材をエッチングして凹凸構造パターンを形成する。
【選択図】 図3
Description
このようなレジストパターン、ハードマスクのラインエッジラフネスに起因した寸法精度のバラツキは、レジストパターンをマスクとしたクロム薄膜のエッチングにおいてヘリウムやアルゴン等の希釈ガスを使用する等、エッチング条件を種々調整しても解消されないものであった。
本発明は、上述のような実情に鑑みてなされたものであり、電子線リソグラフィーを用いてインプリントモールドを高い精度で製造するための製造方法を提供することを目的とする。
本発明の他の態様として、電子線の照射量の増大に伴う前記レジストパターンの収縮率(電子線照射後の寸法/電子線照射前の寸法)の変化が0.04の範囲に収まる状態を、前記レジストパターンの寸法変化が収束した状態とするような構成とした。
本発明の他の態様として、レジストパターンに対する電子線の照射量を増大させたときのレジストパターンの前記収縮率の変化を予め測定し、収縮率の変化が0.04の範囲に収まる電子線の照射量範囲から、前記照射工程における電子線の照射量を設定するような構成とした。
本発明の他の態様として、前記第2ハードマスク材料層はシリコンあるいはシリコン化合物を含有するような構成とした。
尚、図面は模式的または概念的なものであり、各部材の寸法、部材間の大きさの比等は、必ずしも現実のものと同一とは限らず、また、同じ部材等を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比が異なって表される場合もある。
図1および図2は、本発明のインプリントモールドの製造方法の一実施形態を説明するための工程図である。
本発明のモールドの製造方法では、まず、ハードマスク材料層12を備えた基材11を準備する(図1(A))。
ハードマスク材料層12は、基材11に第1ハードマスク材料層12aと第2ハードマスク材料層12bが当該順序で積層されたものである。第1ハードマスク材料層12aは金属あるいは金属化合物を含有するものである。また、第2ハードマスク材料層12bは、後述する第1ハードマスク形成工程において、レジストパターンを介して第2ハードマスク材料層12bをエッチングする際のエッチング選択比(第2ハードマスク材料層12bのエッチング速度/レジストパターンのエッチング速度)が0.8〜3の範囲となるものである。
第2ハードマスク材料層12bは、上記のようなエッチング選択比を満足する材料から適宜選択することができ、例えば、シリコンあるいはシリコン化合物を含有するものであってよい。
次に、レジスト層形成工程にて、ハードマスク材料層12上に電子線感応型のレジストをスピンコート法等により塗布してレジスト層13を形成する(図1(B))。電子線感応型のレジストは、公知の化学増幅型レジスト、非化学増幅型レジストを使用することができる。例えば、富士フイルム(株)製 FEPレジスト(化学増幅型レジスト)、日本ゼオン(株)製 ZEP520(非化学増幅型レジスト)等を挙げることができる。
形成するレジスト層13の厚みは、使用する電子線感応型レジスト、ハードマスク材料層12の第2ハードマスク材料層12bの厚み、材質等を考慮して設定することができ、例えば、0.02〜0.1μmの範囲で適宜設定することができる。
次いで、描画工程にて、レジスト層13に電子線を描画してパターン潜像を形成し、その後、現像工程にて、レジスト層13を現像してレジストパターン14を形成する(図1(C))。このように形成されたレジストパターン14は、凸状のパターン14aを有し、パターン14aが存在しない箇所では、第2ハードマスク材料層12bが露出している。
尚、上記の所定の照射量Dは、使用する電子線硬化型レジストに応じて異なる。このため、使用するレジストに対する電子線の照射量を変化させたときのレジストパターンの収縮率の変化を予め測定して照射量Dを決定し、これを基に照射工程における電子線照射量を設定してもよい。
次に、基材エッチング工程にて、第2のハードマスク16bを介して基材11をエッチングして、凹部18aを備えた凹凸構造パターン18を基材11に形成する(図2(C))。その後、残存するハードマスクを除去して、インプリントモールドを得ることができる。ハードマスク16bを介した基材11のエッチングは、例えば、基材11が石英ガラスである場合、フッ素系ガスを用いた反応性イオンエッチングとすることができる。このエッチングでは、エッチング選択比(基材11のエッチング速度/第2のハードマスク16bのエッチング速度)を10〜30の範囲とすることができる。このような範囲でエッチング選択比を設定することにより、壁面が垂直、あるいは、略垂直である凹部18aを所望の深さで形成することができる。
厚み6.35mmの石英ガラス(152mm角)を基材として準備し、この基材の表面にスパッタリング法によりクロム薄膜(厚み15nm)を成膜して第1ハードマスク材料層とし、次いで、ALD法により酸化シリコン薄膜(厚み3nm)を成膜して第2ハードマスク材料層として、2層構造のハードマスク材料層を形成した。
次に、上記の基材のハードマスク材料層上に、市販の電子線感応型のレジストをスピンコート法で塗布して、レジスト層を形成した。
次いで、市販の電子線描画装置内のステージ上に、基材の裏面がステージと対向するように基材を配置し、レジスト層に電子線を照射して、所望のパターン潜像を形成した。
次いで、上記の電子線描画装置内のステージ上に、基材の裏面がステージと対向するように基材を配置し、レジストパターンに電子線を照射(照射量2400μC/cm2)して硬化させた。この電子線の照射量は、上記のレジストパターンに対する電子線の照射量を増大変化させたときのレジストパターンの収縮率の変化を予め測定し、図5に示される照射量Dに相当した照射量D(2000μC/cm2)を決定し、この照射量の1.2倍として設定した。
次に、電子線を照射して硬化させたレジストパターンをエッチングマスクとして、フッ素系ガスを用いた反応性イオンエッチング(CF4:20sccm、CHF3:20sccm、Ar:70sccm)で第2ハードマスク材料層(酸化シリコン薄膜)をエッチングして第1のハードマスクを形成した。このときのエッチング選択比(第2ハードマスク材料層のエッチング速度/レジストパターンのエッチング速度)は、1.1であった。
次に、上記のように形成した第2のハードマスクをエッチングマスクとして基材をフッ素系ガスによる反応性イオンエッチング(CF4:20sccm、CHF3:20sccm)でエッチングすることにより、凹凸構造パターンを形成した。このときのエッチング選択比(基材のエッチング速度/第2のハードマスクのエッチング速度)は20であった。
このように凹凸構造パターンを形成した基材について、凹部の底面に対する側壁面の角度(図6に示されるθ)をカールツアイス社製 観察SEM装置 Ultra55を用いて測定したところ、88.2°であった。
上記のように石英ガラスの基材のエッチングを終了した時点で、凹凸構造パターンのLERを上記と同様に測定し、結果を下記の表1に示した。
このような操作を10回行い、各回の操作における凹凸構造パターンのLERの測定結果のバラツキを求めて、下記の表1に示した。
レジストパターンに対する電子線照射を行わなかった他は、実施例と同様にして、第1のハードマスクの形成までを実施した。
その後、実施例と同様にして、基材のエッチングまでを実施して、凹凸構造パターンを形成した。このように凹凸構造パターンを形成した基材について、凹部の底面に対する側壁面の角度を実施例と同様に測定し、結果を下記の表1に示した。
また、上記のように石英ガラスの基材のエッチングを終了した時点で、凹凸構造パターンのLERを実施例と同様に測定し、結果を下記の表1に示した。
基材の表面にスパッタリング法によりクロム薄膜(厚み6m)を成膜して、単層構造のハードマスク材料層を形成した。
レジスト層に電子線を照射して、所望のパターン潜像を形成し、その後、レジスト層を現像してライン/スペース形状のレジストパターンを形成した。このレジストパターンのLERを実施例と同様に測定し、結果を下記の表1に示した。
次に、レジストパターンに対して実施例と同様に電線照射を行い、その後、電子線を照射して硬化させたレジストパターンをエッチングマスクとして、塩素系ガスと酸素の混合ガスを用いた反応性イオンエッチング(Cl2:60sccm、O2:20sccm)でハードマスク材料層(クロム薄膜)をエッチングしてハードマスクを形成した。このときのエッチング選択比(ハードマスク材料層のエッチング速度/レジストパターンのエッチング速度)は、0.4であった。
次に、上記のように形成したハードマスクをエッチングマスクとして基材をフッ素系ガスによる反応性イオンエッチング(CF4:20sccm、CHF3:20sccm)でエッチングすることにより、凹凸構造パターンを形成した。このときのエッチング選択比(基材のエッチング速度/ハードマスクのエッチング速度)は、20であった。
その後、実施例と同様にして、基材のエッチングまでを実施して、凹凸構造パターンを形成した。このように凹凸構造パターンを形成した基材について、凹部の底面に対する側壁面の角度を実施例と同様に測定し、結果を下記の表1に示した。
また、上記のように石英ガラスの基材のエッチングを終了した時点で、凹凸構造パターンのLERを実施例と同様に測定し、結果を下記の表1に示した。
レジストパターンに対する電子線の照射量を、実施例で予め測定した照射量D(2000μC/cm2)よりも少ない800μC/cm2とした他は、実施例と同様にして、第1のハードマスクの形成までを実施した。
その後、実施例と同様にして、基材のエッチングまでを実施して、凹凸構造パターンを形成した。このように凹凸構造パターンを形成した基材について、凹部の底面に対する側壁面の角度を実施例と同様に測定し、結果を下記の表1に示した。
また、凹凸構造パターンのLERを実施例と同様に測定し、結果を下記の表1に示した。
このような操作を10回行い、各回の操作における凹凸構造パターンのLERの測定結果のバラツキを求めて、下記の表1に示した。
第2ハードマスク材料層として、スパッタリング法により酸化チタン薄膜(厚み3nm)を成膜して、2層構造のハードマスク材料層を形成した他は、実施例と同様にして、第1のハードマスクの形成までを実施した。この第1のハードマスクを形成するエッチング時のエッチング選択比(第2ハードマスク材料層のエッチング速度/レジストパターンのエッチング速度)は、0.6であった。
その後、実施例と同様にして、基材のエッチングまでを実施して、凹凸構造パターンを形成した。ここで、上記の第1のハードマスクをエッチングマスクとして、塩素系ガスと酸素の混合ガスを用いた反応性イオンエッチング(Cl2:60sccm、O2:20sccm)で第1ハードマスク材料層(クロム薄膜)をエッチングして第2のハードマスクを形成した。このときのエッチング選択比(第1ハードマスク材料層のエッチング速度/第1のハードマスクのエッチング速度)は、5.0であった。
このように凹凸構造パターンを形成した基材について、凹部の底面に対する側壁面の角度を実施例と同様に測定し、結果を下記の表1に示した。
また、凹凸構造パターンのLERを実施例と同様に測定し、結果を下記の表1に示した。
第2ハードマスク材料層として、スパッタリング法によりカーボン薄膜(厚み3nm)を成膜して、2層構造のハードマスク材料層を形成した他は、実施例と同様にして、第1のハードマスクの形成までを実施した。この第1のハードマスクを形成するエッチング時のエッチング選択比(第2ハードマスク材料層のエッチング速度/レジストパターンのエッチング速度)は、3.5であった。
その後、実施例と同様にして、基材のエッチングまでを実施して、凹凸構造パターンを形成した。ここで、上記の第1のハードマスクをエッチングマスクとして、塩素系ガスと酸素の混合ガスを用いた反応性イオンエッチング(Cl2:60sccm、O2:20sccm)で第1ハードマスク材料層(クロム薄膜)をエッチングして第2のハードマスクを形成した。このときのエッチング選択比(第1ハードマスク材料層のエッチング速度/第1のハードマスクのエッチング速度)は、5.0であった。
このように凹凸構造パターンを形成した基材について、凹部の底面に対する側壁面の角度を実施例と同様に測定し、結果を下記の表1に示した。
また、凹凸構造パターンのLERを実施例と同様に測定し、結果を下記の表1に示した。
12…ハードマスク材料層
12a…第1ハードマスク材料層
12b…第2ハードマスク材料層
13…レジスト層
14…レジストパターン
14′…電子線照射による硬化後のレジストパターン
16a…第1のハードマスク
16b…第2のハードマスク
18…凹凸構造パターン
Claims (6)
- 金属あるいは金属化合物を含有する第1ハードマスク材料層と、第2ハードマスク材料層とが当該順序で積層してなるハードマスク材料層を備える基材の該ハードマスク材料層上に電子線感応型のレジストを塗布してレジスト層を形成するレジスト層形成工程と、
前記レジスト層に電子線を描画する描画工程と、
電子線描画後の前記レジスト層を現像してレジストパターンを形成する現像工程と、
前記レジストパターンに電子線を照射して硬化させる照射工程と、
硬化した前記レジストパターンを介して前記第2ハードマスク材料層をエッチングして第1のハードマスクを形成する第1ハードマスク形成工程と、
前記第1のハードマスクを介して前記第1ハードマスク材料層をエッチングして第2のハードマスクを形成する第2ハードマスク形成工程と、
前記第2のハードマスクを介して前記基材をエッチングして凹凸構造パターンを形成する基材エッチング工程と、を有し、
前記第1ハードマスク形成工程における前記レジストパターンを介した前記第2ハードマスク材料層のエッチング時のエッチング選択比(第2ハードマスク材料層のエッチング速度/レジストパターンのエッチング速度)を0.8〜3の範囲とすることを特徴とするインプリントモールドの製造方法。 - 前記照射工程では、前記レジストパターンの寸法変化が収束した状態となるように電子線を照射することを特徴とする請求項1に記載のインプリントモールドの製造方法。
- 電子線の照射量の増大に伴う前記レジストパターンの収縮率(電子線照射後の寸法/電子線照射前の寸法)の変化が0.04の範囲に収まる状態を、前記レジストパターンの寸法変化が収束した状態とすることを特徴とする請求項2に記載のインプリントモールドの製造方法。
- レジストパターンに対する電子線の照射量を増大させたときのレジストパターンの前記収縮率の変化を予め測定し、収縮率の変化が0.04の範囲に収まる電子線の照射量範囲から、前記照射工程における電子線の照射量を設定することを特徴とする請求項3に記載のインプリントモールドの製造方法。
- 前記第2ハードマスク形成工程では、前記第1のハードマスクを介した前記第1ハードマスク材料層のエッチング時のエッチング選択比(第1ハードマスク材料層のエッチング速度/第1のハードマスクのエッチング速度)を5〜30の範囲とし、
前記基材エッチング工程では、前記第2のハードマスクを介した前記基材のエッチング時のエッチング選択比(基材のエッチング速度/第2のハードマスクのエッチング速度)を10〜30の範囲とすることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のインプリントモールドの製造方法。 - 前記第2ハードマスク材料層はシリコンあるいはシリコン化合物を含有することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のインプリントモールドの製造方法。
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