以下、この発明の実施形態に係る改札機及び集札処理方法について図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る改札機を備えた改札システム全体を示している。図1に示すように、改札システムは、改札機制御装置として機能するホストコンピュータ10を備えている。このホストコンピュータ10は、例えば、駅あるいは空港の搭乗口に設置された複数の改札機100−1、100−2…と通信回線20を介して接続され、これらの改札機100を監視する。
ホストコンピュータ10は、装置全体を制御するとともに下位に接続された各種機器を制御するものであって、複数の改札機100を統括して制御するCPU11を有している。このCPU11には、メモリ部12、表示部13、入力部14、通信制御部15などが接続されている。
メモリ部12は、ホストコンピュータ10自体及び改札機100などの下位の機器を制御するための制御データを含む各種データを記憶している。表示部13は、ホストコンピュータ10自体の動作状態、下位の機器の動作状態などを表示する。入力部14は、各改札機100の動作モードなど種々の情報を入力するためのキーボードや、接触を検知したのに基づいて対応する情報を出力するタッチパネルなどを有している。通信制御部15は、下位の機器との間で通信回線20を介して種々の情報の送受信を行う。
次に、改札システムに適用可能な改札機100の構成について説明する。図2は改札機100の外観を示している。図2に示す改札機は、通常、2台1組として設置され、両者の間に利用者が通行可能な改札通路が形成される。入場処理や出場処理どの改札処理を行う改札機で利用可能な券媒体としては、通信部を有した無線式の第1券媒体およびバーコードが記載された非接触式の第2券媒体、券面に改札情報が印字され裏面に磁気情報が記録された磁気券媒体を対象とし、より具体的には、普通乗車券、定期券、特急券、回数券、入場券、搭乗券、プリペイドカードなどの磁気券媒体、並びに非接触式および無線式の券媒体(無線ICカード)を対象としている。
図2に示すように、改札機100は、たとえば、細長い偏平は矩形壁状の機器本体1を備えている。機器本体1は、投入口2、放出口3、表示灯4、表示部5、開閉自在なドア16、券媒体がかざされる読取り領域6aに設けられた読取り装置(リーダー)6、スピーカ7、改札機の設定を変更するための操作盤8、人の通過を検知する複数の通過検知器9等を備えている。
投入口2は、機器本体1における改札通路の上流側に設けられ、施設内への入場時または施設内からの出場時に投入された券媒体を受け取り可能である。投入口2の近傍には、券媒体の投入を阻止するためのシャッタ17(図3参照)が設けられている。また、放出口3は、機器本体1における改札通路の下流側に設けられ、投入口2から受け取った券媒体を必要に応じて排出する。
読取り装置6は、機器本体1における改札通路の上流側に配置され、読取り領域6aにかざされた券媒体から情報を読取る。この読取り装置6は、無線アンテナを有し、無線式の券媒体との間で無線通信を行い券媒体から改札情報を読取るとともに、券媒体に所望の情報を書き込む無線リーダー/ライタ、バーコードの付された券媒体から非接触で2次元バーコードを読取るバーコードリーダー等を備えている。
表示部5は、利用者の通行方向に対して機器本体1における放出口3の前方に配置され、利用者や係員などに対して種々の案内情報、例えば改札処理の結果に対応した案内画面を所定の表示パターンで表示する。ドア16は、機器本体1における改札通路側の側面の両端部に配置され、利用者の通行を制御するために開閉可能に構成されている。このドア16は、利用者の通行を可能とする場合に改札通路を開放し、また、利用者の通行を阻止する場合に改札通路を閉鎖する。
複数の通過検知器9は、機器本体1の改札通路側における側面部に配置され、利用者の通行を検知するための出力信号を出力する。表示灯4は、小児券、無効券、または異常券の投入や、機器の異常など装置の動作状態を報知する。
図3は改札機100の内部構造を示している。図3に示すように、改札機100は、複数の搬送ローラおよび搬送ベルトを含み投入口2から投入された券媒体を搬送路に沿って放出口3あるいは後述の集札箱へ搬送する搬送機構と、搬送路に沿って設けられた複数の機構部と、を備えている。すなわち、改札機100は、投入口2から複数枚の一括投入された券媒体を分離する分離部30、投入口2の後段に設けられ投入された券媒体を所定の姿勢に整位する整列部32と、複数の読取りヘッド45a、45b、45cおよび書込みヘッド46を有し、磁気券媒体の磁気データを読み書きする磁気処理部33と、を備えている。改札機100は、投入された券媒体の表裏判定を行う表裏判定部と、反転ポケット29を有し、投入された券媒体が裏方向投入の際に券媒体を反転する反転部34と、搬送される券媒体に印刷された2次元バーコードを読み取る図示しないスキャナを有したバーコード読取部と、を備えている。
更に、改札機100は、券媒体を一時保留する保留部35と、パンチ28を有し、必要に応じて券媒体にパンチ穴を開けるパンチ部36と、複数のサーマルヘッド27を有し、必要に応じて券媒体の券面に印刷を行う印刷部37と、回収券媒体を集札箱38に集札する集札部40と、複数枚の券媒体を重ね合わせて放出口3に一括放出する集積放出部42と、を備えている。また、改札機100は、ロール紙から所定のサイズの券媒体をカットして発券する発券部41と、カットした券媒体を発券指令が出るまで待機し、指令が出たのち印刷を実施する発券印刷保留部44と、を備えている。発券部41は、ロール紙47、カッター48、このカッターを駆動するモータ50を備えている。発券印刷保留部44は、発券される券媒体の券面に所望の情報を印字するサーマルヘッド52を有している。
更に、改札機100は、搬送路に沿って多数設けられ、券媒体の通過を検知する複数の通過センサ54、搬送路の分岐部にそれぞれ設けられ、券媒体の搬送方向を切換える複数の振分けゲート53、55、56、57、58、59、各機構部における搬送機構等を駆動する複数のモータ70、71、72、73、74、75、76、搬送路における券媒体を一時的の保留するための複数のストッパ60、61、62、63、64等を備えている。
図4は改札機100の全体構成を示すブロック図である。図4に示すように、改札機100は、装置全体の動作を制御する制御部としてのCPU200を備えている。このCPU200は、券媒体から読取った改札情報に基づいて改札、集札処理を行う改札制御部、さらには、無線リーダー/ライタおよびバーコードリーダーを含む読取り装置6の動作を制御する制御部として機能する。
CPU200には、制御プログラムを記憶しているROM201と、券媒体から読取った情報を記録し及び制御プログラムのバッファとして情報を記録するRAM202と、運賃情報等を記録している運賃メモリ203と、読取りヘッド45a、45b、45cを制御する読取り回路204と、書込みへッド46を制御する書込み回路205と、が接続されている。CPUは読み取りへッド45a、45bで読み取られた情報を基に改札処理を行い、利用者の改札機通過を許可できるか否かの判定を行う。
また、CPU200には、読取り領域6aにかざされた券媒体の2次元バーコードを読取るバーコードリーダーおよび無線リーダー/ライタを有する読取り部6を制御するリーダー制御回路227と、無線リーダー/ライタの無線アンテナ68を介して送信するデータの変調及びアンテナ68を介して受信したデータの復調を行う無線通信回路226と、とが接続されている。CPU200は、読取り装置6及びスキャナで読み取られた情報に基づいて改札処理を行い、利用者の改札機通過を許可できるか否かの判定を行う。
更に、CPU200には、振分けゲート53、55〜59を制御する振り分け制御回路206と、サーマルヘッド27、52を制御する印刷制御回路207と、反転ポケット29を駆動する反転ポケット制御回路209と、パンチ28を制御するパンチ制御回路210と、券媒体を保留するためのストッパ60〜64を制御するストッパ制御回路211と、発券部41のカッターを駆動するモータ76を制御するカッター制御回路212と、が接続されている。
また、CPU200には、多数の通過センサ54からの信号に基づいて券媒体の搬送状況を検知する検知回路213と、搬送機構を駆動するモータ70〜76を制御する搬送制御回路214と、投入口2への券媒体の投入を阻止するシャッタ17を駆動するシャッタ駆動回路215とが接続されている。
更に、CPU200には、操作案内や改札処理の結果に対応した画像を表示するように表示部5を制御する表示回路220と、表示灯4を制御する表示制御回路221と、音声案内を行うスピーカ7を制御する音声制御回路222と、複数の通過検知器9の出力信号から利用者の通過を検知する通過検知回路223と、ドア16の開閉を制御するドア制御回路224と、装置の各種設定を変更するための操作盤8を制御する操作盤制御回路225とが接続されている。また、CPU200には、通信制御部15が接続されている。この通信制御部15は、CPU200の制御に基づき、改札機100より上位の機器、例えばホストコンピュータ10との間で情報通信を行う。
次に、改札機100の回収券媒体、取り忘れ券等を集札する集札部40について詳細に説明する。図5は、券媒体を集札部40へ搬送、投入する集札搬送機構を拡大して示す側面図、図6は、集札部40の外観を示す側面図である。
図3、図5および図6に示すように、搬送機構は、磁気処理部33により改札情報が読取られた券媒体を、放出口3あるいは集札部40に振分ける第1振分けゲート57と、集札部40に向かって2つに分岐する第1集札路80aおよび第2集札路80bと、これら集札路の分岐部に設けられ、券媒体を第1あるいは第2集札路へ振分ける第2振分けゲート59と、を備えている。更に、搬送機構は、一旦、放出口3に放出され取り忘れられた券媒体を、後述する取り忘れ券媒体用の別集積箱に導く第3集札路81と、券媒体を第1、第2集札路80a、80b側あるいは第3集札路81へ振分ける第3振分けゲート53と、を備えている。
図7は、集札部40のガイドシュート、一旦保留箱および集札箱を示す側面図、図8はガイドシュートおよび一旦保留箱を示す斜視図、図9は、図8と異なる方向から見たガイドシュートおよび一旦保留箱を示す斜視図である。
図6ないし図9に示すように、集札部40は、並列に並んで設けられた、例えば、水平方向に並んで設けられた第1一旦保留箱82aおよび第2一旦保留箱82bと、第1および第2集札路80a、80bに搬送された券媒体を第1一旦保留箱82aおよび第2一旦保留箱82bにそれぞれ導く第1および第2ガイドシュート84a、84bと、第1および第2一旦保留箱の下方に配置された集札箱38と、第1および第2一旦保留箱82a、82bの底を開放する底蓋開閉機構88と、を備えている。なお、図6に示すように、第2一旦保留箱82bと並んで、別集積箱85が設けられている。この別集積箱85には、第3集札路81を通して送られた取り忘れ券媒体が集札される。
図10は、一旦保留箱の背面側、底蓋開閉機構、各種センサを示す背面図、図11は一旦保留箱の側面側、底蓋開閉機構、各種センサを示す背面図、図12は、底蓋が開放した状態における一旦保留箱の背面側、開閉機構、各種センサを示す背面図、図13は、底蓋が開放した状態における一旦保留箱の側面側、底蓋開閉機構、各種センサを示す側面図である。
図7ないし図11に示すように、集札部40は、支持フレーム86を有し、第1および第2一旦保留箱82a、82bは、それぞれ独立して引き抜き可能(取り出し可能)に支持フレーム86に支持されている。第1および第2一旦保留箱82a、82bの各々は、ほぼ矩形箱状に形成され、4辺の側壁、底壁(底蓋)、および上部開口を有している。前方の側壁には、取っ手87が取り付けられている。各一旦保留箱の平面寸法は、券媒体、例えば、新幹線の乗車券を平らに積み重ねて収容可能な大きさに形成されている。
第1および第2一旦保留箱82a、82bの各々の底壁は、第1底蓋90aおよび第2底蓋90bのほぼ半々に分割され、これらの底蓋は下方に向かって開閉可能に支持されている。すなわち、第1底蓋90aは、第2底蓋90bと反対側の一端が枢軸91aにより回動自在に支持され、同様に、第2底蓋90bは、第1底蓋90aと反対側の一端が枢軸91bにより回動自在に支持されている。そして、第1および第2底蓋90a、90bは、枢軸91a、91bの回りで回動することにより、いわゆる観音開き状に開放可能となっている。第1および第2底蓋90a、90bは、通常、図示しないねじりばね等により付勢されて閉塞位置に保持され、一旦保留箱の底を閉じている。
枢軸91aには押圧ピン92aが連結されている。この押圧ピン92aは、枢軸91aに対し偏心しているとともに、一旦保留箱の背面側に突出している。押圧ピン92aを押圧することにより、押圧ピン92aは枢軸91aの回りで枢軸91aと一体に回動する。また、枢軸91bには押圧ピン92bが連結されている。この押圧ピン92bは、枢軸91bに対し偏心しているとともに、一旦保留箱の背面側に突出している。押圧ピン92bを押圧することにより、押圧ピン92bは枢軸91bの回りで枢軸91bと一体に回動する。
このように構成された第1、第2一旦保留箱82a、82bは、その上端開口がガイドシュート84a、84bに対向し、また、底壁が、集札箱38の上部開口に対向した状態で、支持フレーム86に装着している。そして、第1、第2一旦保留箱82a、82bは、第1、第2ガイドシュート84a、84bから送られた回収券媒体を受け入れ、底壁上に順次、平らに積み重ねて収納する。また、底壁を開放することにより、収納された回収券媒体を集札箱38内に投下し、集札箱に収納する。
集札箱38は、機器本体1に対して、引き出し可能に配置されている。また、集札箱38は、矩形箱状に形成され、その上端開口は、第1および第2一旦保留箱82a、82bの底壁に対向している。この上端開口は、第1および第2保留箱の両方の底面積よりも大きく形成されている。なお、集札箱38内に、第1一旦保留箱82aに対向する領域と、第2一旦保留箱82bに対向する領域とに仕切る仕切り壁を設けてもよい。
図7ないし図12に示すように、底蓋開閉機構88は、第1、第2一旦保留箱82a、82bの各々の背面側で、それぞれ支持フレーム86に支持された駆動モータ93、この駆動モータ93によりギア94を介して回動される駆動軸95と、一対のアーム96a、96bを介して駆動軸に支持され、駆動軸に対して偏心して位置する押圧ロッド97と、駆動軸の回転位置、すなわち、底蓋の開閉を検知する2つの開閉検知センサ98a、98bと、駆動軸と一体に回動可能に駆動軸に取り付けられ、前記開閉検知センサをオン、オフするための検知カム102と、を備えている。
図10および図11に示すように、駆動軸95は、ほぼ水平に、すなわち、第1、第2一旦保留箱82a、82bの底壁とほぼ平行に延在し、同様に、押圧ロッド97も一旦保留箱の底壁とほぼ平行に延在している。押圧ロッド97の軸方向両端部は、第1、第2一旦保留箱82a、82bの一対の枢軸91a、91bに設けられた押圧ピン92a、92bと係合可能に対向している。一旦保留箱の底蓋が閉じた状態において、押圧ロッド97は押圧ピン92a、92bの上方の第1位置にあり、また、検知カム102は、両方の開閉検知センサ98a、98bをオン状態に押圧している。そして、図12および図13に示すように、一旦保留箱の底蓋を開放する際、駆動モータ93により駆動軸95を回動させ、この駆動軸に対して偏心して位置する押圧ロッド97を駆動軸に連動して所定角度回動させると、押圧ロッドは図示の第2位置に移動し、押圧ロッドの両端部がそれぞれ押圧ピン92a、92bを押し下げる。このような押圧ピン92a、92bの移動、すなわち、枢軸回りでの回動に連動して、第1および第2底蓋90a、90bが下方に約90度回動し、一旦保留箱の第1、第2底蓋90a、90bを開放する。検知カム102は、2つの開閉検知センサ98a、98bをオフに切換え、底蓋の開放を検知する。
駆動モータ93を逆転駆動して押圧ロッド97を第2位置から第1位置へ戻すことにより、一旦保留箱の第1および第2底蓋90a、90bは、ねじりばねにより閉塞位置に回動され、自動的に底が閉じされる。
図7ないし図13に示すように、集札部40は、更に、第1、第2一旦保留箱82a、82b内の回収券媒体の量を検出するセンサ、および、一旦保留箱が支持フレーム86から引き出されたこと、および、一旦保留箱が支持フレーム86の所定位置にセットされたことを検知する装填検知センサ104、更に、一旦保留箱の使用状態を表示する、ここでは、点灯により使用中の一旦保留箱を表示する一対の表示灯106a、106bを備えている。表示灯106a、106bは、第1、第2一旦保留箱82a、82bの近傍で、例えば、第1、第2一旦保留箱82a、82bの下方にそれぞれ設けられている。
券媒体の収納量を検知するセンサとして、各一旦保留箱の上端部近傍、すなわち、上端開口近傍に設けられ、一旦保留箱を間に挟んで互いに対向して配置された一対のエンド検知(満杯検知)センサ110a、110bと、一旦保留箱の高さ方向中間部に設けられ、一旦保留箱を間に挟んで互いに対向して配置されたニアエンド検知センサ112a、112bと、を備えている。エンド検知センサ110a、110bおよびニアエンド検知センサ112a、112bは、例えば、光学センサにより構成され、検出光が回収券媒体によって遮光されることにより回収券媒体の有無を検知する。
また、装填検知センサ104は、一旦保留箱の後端に当接可能に支持フレーム86に設けられ、一旦保留箱が所定位置に装着された際、一旦保留箱により押されてオンとなり、一旦保留箱の装着を検知する。一旦保留箱が抜き取られている場合、装填検知センサ104はオフとなり、一旦保留箱が引き出されたことを検知し、誤動作を防止する。
図4に示すように、底蓋開閉機構88の駆動モータ93は、モータ制御回路114を介してCPU200に接続され、CPU200の制御の下、モータ制御回路により駆動される。また、開閉検知センサ98a、98b、エンド検知センサ110a、110b、ニアエンド検知センサ112a、112b、装填検知センサ104は、検知回路116を介してCPU200に接続され、検出信号をCPU200に送る。2つの表示灯106a、106bは、表示制御回路221により、点灯制御される。
次に、上記のように構成された改札機100において、券媒体、例えば、乗車券、特急券等の磁気券媒体が投入口2に投入された場合の処理について説明する。
図14に示すように、利用者が券媒体を投入口2から改札機100内に挿入すると、CPU200は、通過センサ54からの出力信号に基づき、券媒体を検出し、投入が確認されると(ST1)、シャッタ17を閉じて投入口2を閉塞する(ST2)。続いて、CPU200は、読取り部6の読取りを禁止する(ST3)とともに、複数のモータを駆動して券媒体を搬送する(ST4)。挿入された券媒体は、整列部32にて所定の姿勢に整位され(ST5)、その後、磁気処理部33で券媒体の情報を読み取り(ST6)、更に、券媒体の表裏を判定する(ST7)。
裏と判定された場合、CPU200は、振分けゲート55を駆動して券媒体を反転ポケット29に搬送し、その後、反転ポケット29を駆動して券媒体を主搬送路に戻し、表裏反転する(ST8)。表と判定された場合、券媒体はそのままの状態で後段の磁気処理部33に搬送される。
CPU200は券媒体の移動を停止し、券媒体を一時的に保留する(ST9)。CPU200は、券媒体から読取った情報に基づいて、改札機100を通過可能であるか否かの通過判定をする(ST10)。通過判定許可の場合、CPU200はドア16を開放して(ST11)利用者の通過を許容し、表示部5に案内を表示するとともに券媒体の保留を解除し搬送を開始する(ST12)。CPU200は、通過判定結果に伴い、券媒体に情報を印刷する必要があるか否か判断し(ST13)、必要な場合は、印刷部37のサーマルヘッド27により、所望の情報を券媒体の券面に印字する(ST14)。
その後、CPU200は、券媒体を排出口に放出するか、集札して回収するか判断し(ST15)、集札する場合、第1振分けゲート57を駆動して券媒体を集札部40に搬送する(ST16)。この時、確実に集札されたかどうかはセンサにより検知する。その後、モータを停止する(ST17)。
ST15において、券媒体を放出する場合、第1振分けゲート57により券媒体を集積放出部42へ搬送し放出口3から放出する(ST18)。更に、CPU200は、モータを停止した後(ST19)、通過センサ54の信号出力に基づいて券媒体が放出口3から抜き取られたか否かを検知し(ST20)、抜き取られている場合には、通過検知器9の信号出力に基づいて、利用者が改札機から外に出たか否かを判断する(ST21)。利用者の出場が確認された場合は、処理を終了する。
ST20において、券媒体が放出口3から抜き取られず、放出口に残っている場合、CPU200は搬送機構を駆動して券媒体を放出口3から第3振分けゲート53および第3集札路81を通して、別集積箱85に回収する(ST22)。
ST36において通過判定が不可となった場合、CPU200は、ドア16を閉じて(ST23)利用者の通過を禁止し、券媒体の保留を解除して搬送を開始する(ST24)とともに表示灯4を点灯させる(ST25)。更に、CPU200は、スピーカ7により通過判定NGの内容を音声にて利用者に案内する(ST26)とともに、表示部5に通過判定NGの内容を表示する(ST27)。以後、ST18に続き、券媒体を放出口3へ放出する。
その後、CPU200は、通過検知器9の出力信号に基づき、利用者が改札機100の外に出たか否かを検知し(ST21)、出ている場合には、表示灯4を消灯、音声案内終了、表示部5への案内表示終了、ドア16を開放、シャッタ17を開放、読取り部6による読取り許可を順次行う。以後、改札機は、次の利用者の待機状態となる。
一方、上述した券媒体の集札処理について詳細に説明する。図15A、図15Bに示すように、改札機100の電源がオンされると(ST1)、CPU200は、開閉機構88により第1一旦保留箱82a(A)の底蓋を開放し、第1一旦保留箱内に収納されていた券媒体を集札箱38内に投下し、第1一旦保留箱82aを空にする(ST2)。同様に、CPU200は、開閉機構88を作動させて、第2一旦保留箱82b(B)を空にする(ST3)。次いで、CPU200は、表示灯106a(A)および表示灯106b(B)を消灯する(ST4)。
CPU200は、券媒体を集札する一旦保留箱を決定する(ST5)。ここでは、例えば、第1一旦保留箱82aを指定の一旦保留箱とする。この状態で、券媒体の受付を開始し(ST6)、CPU200は、第1一旦保留箱82aの使用を示す表示灯106aを点灯し(ST7)、更に、第2振分けゲート59を、券媒体を第1集札路80aへ送る向きに設定する(ST8)。CPU200は、この状態で、券媒体の集札を継続し、その間、CPU200は、装填検知センサ104からの信号に基づき、第1あるいは第2一旦保留箱82a、82bが抜き取られたか否かを監視する(ST9)。一旦保留箱が抜き取られることなく装填状態に維持されている場合、CPU200は、第1一旦保留箱82aのエンド検知センサ110a、110bにより満杯検知を行い(ST9)、第1一旦保留箱内の券媒体の収納状態を監視する。そして、CPU200は、エンド検知センサ110a、110bにより満杯が検知されるまで、第1一旦保留箱82aへの券媒体の集札を継続する。
エンド検知センサ110a、110bにより満杯が検知されると、CPU200は、次の券媒体から第2一旦保留箱82bに収納することを決定し(ST11)、その後、開閉機構88により第2一旦保留箱82b(B)の底蓋を開放して第2一旦保留箱82bを空にする(ST12)。次いで、CPU200は、表示灯106a(A)および表示灯106b(B)を消灯した後(ST13)、第2一旦保留箱82bの使用を示す表示灯106bを点灯する(ST14)。また、CPU200は、第2振分けゲート59を、券媒体を第2集札路80bへ送る向きに設定する(ST15)。
CPU200は、この状態で、券媒体の集札を継続し、その間、CPU200は、装填検知センサ104からの信号に基づき、第1あるいは第2一旦保留箱82a、82bが抜き取られたか否かを監視する(ST16)。一旦保留箱が抜き取られることなく装填状態に維持されている場合、CPU200は、第2一旦保留箱82bのエンド検知センサ110a、110bにより満杯検知を行い(ST17)、第2一旦保留箱内の券媒体の収納状態を監視する。そして、エンド検知センサ110a、110bにより満杯が検知されるまで、第2一旦保留箱82bへの券媒体の集札を継続する。
ST17において、エンド検知センサ110a、110bにより満杯が検知されると、CPU200は、次の券媒体から第1一旦保留箱82aに収納することを決定し(ST18)、その後、開閉機構88により第1一旦保留箱82a(A)の底蓋を開放して第1一旦保留箱82aを空にする(ST19)。次いで、CPU200は、表示灯106a(A)および表示灯106b(B)を消灯した後(ST20)、ST7に戻り、ST7ないしST20を繰り返す。
一方、集札処理の継続中に一旦保留箱が引き出された場合、例えば、ST9において、集札に使用中の第1一旦保留箱82aが支持フレームから引き出された場合、CPU200は、装填検知センサ104からの検知信号に基づいて一旦保留箱82aの抜き取りを検知し、表示灯106a、106bを消灯する(ST21)とともに、装置の運転を停止する(ST22)。続いて、CPU200は、装填検知センサ104の検出信号に基づいて、一旦保留箱82aが再装着されたか否かを監視する(ST23)。
第1保留箱82aの再装填が検知されると、CPU200は、エンド検知センサ110a、110bおよびニアエンド検知センサ112a、112bにより、第1一旦保留箱82a内の券媒体の収納状態および第2一旦保留箱82b内の券媒体の収納状態を確認する(ST24)。そして、CPU200は、エンド検知センサおよびニアエンド検知センサの検知結果に基づく券媒体の収納状態に応じて、再セット後に券媒体を収納する一旦保留箱を決定する(ST25)。
収納先の一旦保留箱は、例えば、図16に示す設定条件に従って決定する。ここでは、一旦保留箱を抜き取る前に使用している第1一旦保留箱Aを優先保留箱とし、再セット後は、第1一旦保留箱Aに決定する。すなわち、図16に示すように、第1一旦保留箱Aの券媒体収納状態がニアエンド検知が明、エンド検知が明の場合、すなわち、まだ充分に収納可能な状態である場合、並びに、第1一旦保留箱Aの券媒体収納状態がニアエンド検知が暗、エンド検知が明の場合、すなわち、満杯までまだ余裕がある場合、第2一旦保留箱Bの券媒体収納状態がどのような状態であっても、収納先として第1一旦保留箱Aを選定する。
通常、一旦保留箱が抜き取られる前に使用していた第1一旦保留箱Aだけが抜き取られるため、抜き取られた時点で、第1一旦保留箱Aが満杯の状態となっていることは殆どない。しかし、一旦保留箱が抜き取られる前に使用していた第1一旦保留箱Aのエンド検知が暗で満杯が検知された場合、以下のようにすることができる。
例えば、第1および第2一旦保留箱の双方が引き抜かれ、元の場所ではなく逆に再セットされ、あるいは、駅係員により一旦保留箱に収納していた券媒体が取り出され、収納状態が変化する等が考えられる。そのため、エンド検知センサおよびニアエンド検知センサの検知状態により収納先の一旦保留箱を選定する。満杯でない一旦収納箱を選定する、あるいは、抜き取られる前に使用していた一旦保留箱が満杯であるため、この一旦保留箱を空にしてから収納する。双方の一旦保留箱が満杯のときは、どちらかの一旦保留箱を空にして収納する。双方の一旦保留箱を空にして、どちらかの一旦保留箱を選定することも可能である。
ここでは、図16に示すように、第1一旦保留箱Aのエンド検知が暗で満杯が検知された場合、第2一旦保留箱Bも満杯(エンド検知が暗)であると、CPU200は、第2一旦保留箱Bを空にした後、第2一旦保留箱Bを選定し、再セット後、第2一旦保留箱Bに券媒体を収納する、あるいは、第1一旦保留箱Aを空にした後、第1一旦保留箱Aを選定し、再セット後、第1一旦保留箱Aに券媒体を収納する。また、第2一旦保留箱Bのニアエンド検知が暗、エンド検知が明であると、CPU200は、第2一旦保留箱Bを選定し、あるいは、第1一旦保留箱Aを空にした後に第1一旦保留箱Aを選定する。第2一旦保留箱Bのニアエンド検知が明、エンド検知が明であると、CPU200は、第2一旦保留箱Bを選定し、あるいは、第1一旦保留箱Aを空にした後に第1一旦保留箱Aを選定する。
図16に示すように、第1一旦保留箱Aのエンド検知が明、ニアエンド検知が暗の場合、および、第1一旦保留箱Aのエンド検知が明、ニアエンド検知が明の場合、第2一旦保留箱Bの収納状態がいずれの場合でも、CPU200は、第1一旦保留箱Aを優先的に選定し、再セット後、第1一旦保留箱Aに券媒体を収納する。
上記のように、一旦保留箱の再装填後に収納する一旦保留箱を決定すると(ST25)、図15に示すように、CPU200は、装置停止を解除して運転を再開する(ST26)。CPU200は、券媒体の受付を開始し(ST27)、更に、次の券媒体を収納する一旦保留箱が第1一旦保留箱82a(A)であるか否かを判断する(ST28)。決定された一旦保留箱が第1一旦保留箱Aであると、CPU200は、ST7に進み、ST8ないしST20を繰り返し実施する。
また、ST28において、決定された一旦保留箱が第1一旦保留箱Aでない場合、すなわち、第2一旦保留箱Bである場合、CPU200は、ST14に進み、ST15ないしST20を繰り返し実施する。
上述した集札処理中において、例えば、ST16において、一旦保留箱が支持フレームから引き出された場合、CPU200は、前述したST21ないしST28を実行する。
一旦保留箱の再セット後の券媒体収納先設定条件は、図16に示した設定条件(1)に限らず、図17に示す設定条件(2)を用いてもよい。
すなわち、一旦保留箱が抜き取られる前に収納していた一旦保留箱を無視して、エンド検知とニアエンド検知の状態によって一旦保留箱を選定する。例えば、保留枚数が多い方の一旦保留箱、あるいは少ない方の一旦保留箱を選定し収納する。図17に示すように、第1および第2一旦保留箱82a(A)、82b(B)が双方ともに満杯の場合(エンド検知が暗)、いずれか一方の一旦保有箱を空とした後、その一旦保留を選定し次の券媒体を収納する。一方の一旦保留箱が満杯で他方の一旦保留箱に空きがある場合、他方の一旦保留箱を選定し、次の券媒体を収納する。エンド検知およびニアエンド検知が2つの一旦保留箱で同等な場合、例えば、双方の一旦保留箱ともにエンド検知明、ニアエンド検知暗の場合、抜き取られる前に使用していた一旦保留箱を選定し、次の券媒体を収納する。また、第1および第2一旦保留箱A、Bで空き状態が異なる場合、放流枚数が多い方の一旦保留箱を選定し、次の券媒体を収納する。
このように、集札部40は、片方の一旦保留箱が満杯になった時点で、他方の一旦保留箱に切り換えて券媒体を収納し、両方の一旦保留箱が満杯になった時点で、先の一旦保留箱、すなわち、古い券媒体を収納している一旦保留箱から券媒体を集札箱38内に投下して集札箱に集積する。これにより、集札した最新の券媒体を第1および第2一旦保留箱に残し、古い券媒体から順に、集札箱38に移すように処理する。第1および第2一旦保留箱82a、82b内に積層状態で収納された券媒体を、積層状態のまま、集札箱38内に投下して集積する。また、例えば、旅客に返却する回収券を検索する目的で、集札処理中に一旦保留箱が引き抜かれた場合、改札機は、一旦、装置の運転を停止し、再び一旦保留箱が装着された際、各一旦保留箱の券媒体収納状態を検知し、この収納状態に応じて、次に券媒体を収納する一旦保留箱を選定し、券媒体の収納を開始する。
以上のように構成された改札機100によれば、集札部40において、2つの一旦保留箱82a、82bは、並列に配置されているため、大容量の一旦保留箱を用いた場合でも集札部全体を小型にすることが可能となる。2つの一旦保留箱が集札箱の真上に配置され、交互に券媒体を集札箱に投下させるため、券媒体を集札箱内に均等に集積することができ、集札箱における券媒体の収納枚数を増やすことが可能となる。これにより、小型の集札箱であってもの充分な集札量を確保することができ、また、集札箱の大きさが同等であれば、より多くの券媒体を集積可能となる。
第1および第2一旦保留箱を備えることにより、券媒体の検索が容易となる。一旦保留箱に最新の券媒体を一次保留しておくことにより、券媒体取り忘れの利用者が券を取りに来た場合等、第1あるいは第2一旦保留箱から容易に券媒体を検索することができる。これにより、駅員の負担を軽減することができるとともに、利用者の検索待ち時間を短縮しサービス向上を図ることが可能となる。例えば、旅客に返却する回収券を検索する目的で、集札処理中に一旦保留箱が引き抜かれた場合、改札機は、一旦、装置の運転を停止し、再び一旦保留箱が装着された際、エンド検知センサおよびニアエンド検知センサにより各一旦保留箱の券媒体収納状態を検知し、この収納状態に応じて、再稼動時に券媒体を収納する一旦保留箱を選定し、券媒体の収納を開始する。これにより、一旦保留箱の中に回収券媒体を残した状態でも、あるいは、再装填前と券媒体の収納状態が変化している場合でも、障害を生じることなく装置の再稼動が可能となる。
以上のことから、大型化することなく集札券の収納枚数を増加可能であるとともに、集札券の検索が容易な改札機、および改札機の集札処理方法が得られる。
次に、他の実施形態に係る改札機について説明する。券媒体の集札処理は、エンド検知センサによる収納量の検知に限らず、センサにより収納枚数をカウントするようにしてもよい。また、一旦保留箱の再装填後、第1および第2一旦保留箱をリセットし、すなわち、空にし、その後、集札処理を継続するようにしてもよい。
図18A、図18Bは、他の実施形態に係る改札機の集札処理動作を示している。なお、改札機の他の構成は、前述した第1の実施形態と同一であり、異なる部分について詳細に説明する。他の実施形態によれば、券媒体の集札処理は、以下のように行う。図18A、図18Bに示すように、改札機100の電源がオンされると(ST1)、CPU200は、開閉機構88により第1一旦保留箱82a(A)の底蓋を開放し、第1一旦保留箱内に収納されていた券媒体を集札箱38内に投下し、第1一旦保留箱82aを空にする(ST2)。同様に、CPU200は、開閉機構88を作動させて、第2一旦保留箱82b(B)を空にする(ST3)。次いで、CPU200は、表示灯106a(A)および表示灯106b(B)を消灯する(ST5)。
CPU200は、券媒体を集札する一旦保留箱を決定する(ST5)。ここでは、例えば、第1一旦保留箱82aを指定の一旦保留箱とする。この状態で、券媒体の受付を開始し(ST6)、CPU200は、第1一旦保留箱82aの使用を示す表示灯106aを点灯し(ST7)、更に、第2振分けゲート59を、券媒体を第1集札路80aへ送る向きに設定する(ST8)。続いて、CPU200は、第1一旦保留箱82aへの収納枚数カウントXaをゼロにセットする(ST9)。次いで、CPU200は、装填検知センサ104からの信号に基づき、第1あるいは第2一旦保留箱82a、82bが抜き取られたか否かを監視する(ST10)。一旦保留箱が抜き取られることなく装填状態に維持されている場合、CPU200は、券媒体が第1一旦保留箱82aへ送られる度に、通過センサ54の検出信号に基づいて回収券媒体をカウントする(Xa=Xa+1)(ST11)。
その後、CPU200は、カウント数Xaが所定の枚数M以上になったか比較し(ST12)、Xa<Mの場合は、更に、第1一旦保留箱82aのエンド検知センサ110a、110bにより満杯検知を行い(ST13)、保留箱内の券媒体の収納状態を監視する。そして、満杯が検知されていない場合、CPU200は、ST10に戻り、収納枚数が所定枚数Mに達するまで、第1一旦保留箱82aへの券媒体の集札を継続する。
ST12において、カウント枚数Xaが所定枚数M以上となった場合、CPU200は、次の券媒体から第2一旦保留箱82bに収納することを決定し(ST14)、その後、開閉機構88により第2一旦保留箱82b(A)の底蓋を開放して第2一旦保留箱82bを空にする(ST15)。また、ST13において、カウント枚数が所定枚数Mに達する前においても、エンド検知センサ110a、110bにより満杯が検知されると、CPU200は、次の券媒体から第2一旦保留箱82bに収納することを決定し(ST14)、その後、開閉機構88により第2一旦保留箱82b(A)の底蓋を開放して第2一旦保留箱82bを空にする(ST15)。
次いで、CPU200は、表示灯106a(A)および表示灯106b(B)を消灯した後(ST16)、第2一旦保留箱82bの使用を示す表示灯106bを点灯する(ST17)。また、CPU200は、第2振分けゲート59を、券媒体を第2集札路80bへ送る向きに設定する(ST18)。続いて、CPU200は、第2一旦保留箱82bへの収納枚数カウントXbをゼロにセットする(ST19)。次いで、CPU200は、装填検知センサ104からの信号に基づき、第1あるいは第2一旦保留箱82a、82bが抜き取られたか否かを監視する(ST20)。一旦保留箱が抜き取られることなく装填状態に維持されている場合、CPU200は、券媒体が第2一旦保留箱82bへ送られる度に、通過センサ54の検出信号に基づいてカウントする(Xb=Xb+1)(ST21)。
また、CPU200は、カウント数Xbが所定の枚数M以上になったか比較し(ST22)、Xa<Mの場合は、更に、第2一旦保留箱82bのエンド検知センサ110a、110bにより満杯検知を行い(ST23)、保留箱内の券媒体の収納状態を監視する。そして、満杯が検知されていない場合、CPU200は、ST20に戻り、カウント枚数Xbが所定枚数Mに達するまで、第2一旦保留箱82bへの券媒体の集札を継続する。
ST22において、カウント枚数Xbが所定枚数M以上となった場合、CPU200は、次の券媒体から第1一旦保留箱82aに収納することを決定し(ST24)、その後、開閉機構88により第1一旦保留箱82a(A)の底蓋を開放して第1一旦保留箱82aを空にする(ST24)。また、ST22において、カウント枚数が所定枚数Mに達する前においても、エンド検知センサ110a、110bにより満杯が検知されると、CPU200は、次の券媒体から第1一旦保留箱82aに収納することを決定し(ST24)、その後、開閉機構88により第1一旦保留箱82a(A)の底蓋を開放して第1一旦保留箱82aを空にする(ST25)。次いで、CPU200は、表示灯106a(A)および表示灯106b(B)を消灯した後(ST26)、ST7に戻り、ST7ないしST26を繰り返す。
一方、集札処理の継続中に一旦保留箱が引き出された場合、例えば、ST10あるいはST20において、第1あるいは第2一旦保留箱A、Bが支持フレームから引き出された場合、CPU200は、装填検知センサ104からの検知信号に基づいて一旦保留箱の抜き取りを検知し、表示灯106a、106bを消灯する(ST27)とともに、装置の運転を停止する(ST28)。続いて、CPU200は、装填検知センサ104の検出信号に基づいて、一旦保留箱が再装着されたか否かを監視する(ST29)。
一旦保留箱の再装填が検知されると、CPU200は、装置停止を解除して運転を再開する(ST26)。CPU200は、ST2に戻り、第1一旦保留箱82aを空にし、更に、第2一旦保留箱82bを空にし(ST3)、第1および第2一旦保留箱をリセットする。その後、CPU200は、ST4ないしST26を繰り返し、集札処理を継続する。
以上のように構成された改札機においても、券媒体の集札処理において、一旦保留箱の再装填後、障害を生じることなく装置の再稼動を行い、集札処理を継続することができる。
なお、この発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、その実施の段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。