JP2016191464A - 管体固定用の支持具 - Google Patents
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Abstract
【課題】配管用などの管体の絶縁性を確保する共に、管体と回動防止具間の緩みを防止し、両者が充分な回転阻止力をもって押圧され、堅牢に固定保持することが可能な管体固定用の支持具を提供する。【解決手段】管体2と、所定範囲の外周に外嵌されると共に、軸方向に沿う複数のストッパー用凸条41aが条設され、かつ上記管体2と回転阻止力をもって押圧される回動防止具3と、上記管体2および上記回動防止具3を外嵌すると共に、上記回動防止具3のストッパー用凸条41aに嵌合されるストッパー用凹溝31を内面側に有し、かつ建物などの上記固定部材Xを挿通して掛り止められる開口部42aを有する固定用の取付け具4とよりなる管体固定用の支持具。【選択図】図2
Description
この発明は、特に配管用などの管体を回転阻止力をもって堅牢に固定保持することができる管体固定用の支持具に関する。
従来、水道管などのような管体を配管する場合には、管体をしっかりと固定支持する必要がある。例えば、建物の内部に配管するような場合には、建物などの固定部材に取付け金具を介して管体を固定支持させている。
この固定部材としては、天井裏の裏面側に野縁および野縁受けなどより構成される支持部材が敷設され、この支持部材である野縁受け間に固定部材が懸け渡されるなどのようにしている。したがって、この固定部材に取り付けられる取付け金具は、管体の外周に嵌合される挟持部、固定部材に掛り止められる取付け部、この取付け部に設けられ挟持部に嵌合された管体と取付け部に掛り止められた固定部材を締結する締め付け用ネジなどによって構成される。
尚、この場合には、取付け金具の挟持部は嵌合する管体の部分が滑り止めと異種金属間に生ずる電位差による電蝕を防止するために、熱収縮性チューブや絶縁テープなどよりなる絶縁部材が装着されることが多い。
このような固定を行う金具として、特開平7−217775号、特開平7−246252号や特開平8−257160号、特開平11−159506号など多数の固定用の金具があるが、なかでもU字状の挟持部によって管体などを挟持し、滑り止めや異種金属間に生ずる電蝕を防止するものとして特許文献1や特許文献2などがある。
特許文献1は、本願出願人に係る文献であり、本願出願の図面の図2を援用して説明すれば、U字状を呈する取付け金具4の挟持部分が、管体2および管体2の外周に取り付けられた回動防止具3を嵌合すると共に、管体2と外面に形成されたストッパー用凹溝(凹凸条)31を有する回動防止具3とが、内面にストッパー用凸条(凹凸条)41が突出された取付け金具4に挟持されて係り止められることにより、滑り止めと異種金属間に生ずる電蝕を防止して固定部材Xに取付けられる。
特許文献2は、図4に示すように固定金具は、U字状を呈する湾曲部M1と固定板M2と蝶ボルトM3よりなり、固定金具の保持部M4に設けられた凸状突起M8が断面正八角形のスプリンクラーヘッド取付管F1の頂点外周を挟み込むことにより、スプリンクラーヘッド取付管F1が角パイプPに固定されることを特徴としている。
しかしながら、このような構成よりなる特許文献2では、断面正八角形の管体の頂点外周を挟み込み固定するのに有効であっても、異種金属間に生ずる電位差による電蝕を防止する手段などは何ら開示されていない。
また、特許文献1は、管体および管体の外面に取付けられた回動防止具を嵌合すると共に、管体の外面部分に形成されたストッパー用凹溝を有する回動防止具とが、内面にストッパー用凸条が突出された取り付け金具に挟持されて係り止められることにより、滑り止めが可能となり、また、絶縁部材の装着により異種金属間に生ずる電位差による電蝕を防止することができるが、振動や加圧などにより管体に回動力が加わると、管体と回動防止具間に捻れや剥離などが生じて正常な配管系を維持することができず、破損などの原因になるという不具合があった。
また、特許文献1は、管体および管体の外面に取付けられた回動防止具を嵌合すると共に、管体の外面部分に形成されたストッパー用凹溝を有する回動防止具とが、内面にストッパー用凸条が突出された取り付け金具に挟持されて係り止められることにより、滑り止めが可能となり、また、絶縁部材の装着により異種金属間に生ずる電位差による電蝕を防止することができるが、振動や加圧などにより管体に回動力が加わると、管体と回動防止具間に捻れや剥離などが生じて正常な配管系を維持することができず、破損などの原因になるという不具合があった。
すなわち、取付け金具とこの内側に接する回動防止具との軸方向に対する周方向の回動防止は可能であっても、回動防止具と管体の接続に際しては良好な接続維持はできない恐れがあり、管体と回動防止具間に回動力(トルク)が加わると正常な配管系を維持することができない恐れがあった。
この発明は、このような事情に基づいてなされたものであり、その目的とするところは、配管用などの管体の絶縁性を確保する共に、管体と回動防止具間の緩みを防止し、両者が充分な回転阻止力をもって押圧され、堅牢に固定保持することが可能な管体固定用の支持具を提供することにある。
この発明は、上記のような目的を達成するために、管体固定用の支持具として、請求項1記載のように、建物などに設けられた固定部材に、配管用などの管体を取付けて固定保持する管体固定用の支持具であって、断面が円形状または多角形状を呈すると共に、軸方向に長尺に形成された管体と、所定範囲の外周に外嵌されると共に、軸方向に沿う複数のストッパー用凸条が条設され、かつ上記管体と回転阻止力をもって押圧される回動防止具と、上記管体および上記回動防止具を外嵌すると共に、上記回動防止具のストッパー用凹溝に嵌合されるストッパー用凸条を内面側に有し、かつ建物などの上記固定部材を挿通して掛り止められる開口部を有する固定用の取付け具と、よりなることを特徴とする。
また、請求項2記載のように、上記管体と上記回動防止具の回転阻止力は、400Pa以上であることを特徴とする。
また、請求項3記載のように、上記固定用の取付け具は、挟持する上記回動防止具の直径に適合したU字状とされることを特徴とする。
また、請求項4記載のように、上記回動防止具は、樹脂部材などによって成形された絶縁部材よりなることを特徴とする。
また、請求項2記載のように、上記管体と上記回動防止具の回転阻止力は、400Pa以上であることを特徴とする。
また、請求項3記載のように、上記固定用の取付け具は、挟持する上記回動防止具の直径に適合したU字状とされることを特徴とする。
また、請求項4記載のように、上記回動防止具は、樹脂部材などによって成形された絶縁部材よりなることを特徴とする。
この発明によれば、管体および管体の外周に固着される回動防止具は、射出成型時に400Pa以上で押圧されているので、両者間には回転阻止のための充分な回転防止力が働いているので、従来に比してより一層堅牢にかつ長期間に亘り固定保持することが可能となる。
図1に示すように、支持具1は、長尺な管体2と、管体2の所定範囲に設けられるリング状の回動防止具3と、この回動防止具3を挟持して固定支持する取付け金具4とによって構成される。回動防止具3は、その外周面には管体2の長手方向に沿って条設されるストッパー用凸条31(凹凸条)が一定間隔で複数条穿設されている。
すなわち、この実施例による回動防止具3の断面は、図3に示すように、一定の厚みを以って形成された回動防止具3の外周面に所定幅の16個の凹凸が繰り返される形状となっており、これにより取付け金具4に対する管体2の取付けは360度のいずれでもよく、取付けの際の使い勝手に優れるものである。
取付け金具4は、管体2および回動防止具3に外嵌され、U字状の挟持部41と、建物などの固定部材X(図2参照)に掛り止められる取付け部42と、この取付け部42に設けられ挟持部41に嵌合された回動防止具3と取付け部42に掛り止められた固定部材Xを締結する締結部5とが一体的に構成されている。
挟持部41は、その内面に回動防止具3のストッパー用凹溝31に嵌合されるストッパー用凸条41aが突設されている。取付け部42は、固定部材Xを挿通することができるようにコ字状の開口部42aが開設されている。締結部5は、取付け部42の開口部42aにおける上下縁辺に設けられたネジ通し孔42bに、図中下方側からネジ体51が螺合されて構成されている。
尚、固定部材Xとしては種々のものがある。例えば、建物の場合には、建物の天井の裏面側に野縁および野縁受けなどより構成される支持部材が敷設され、この野縁受け間に懸け渡されるものなどがある。
一方、回動防止具3は、滑り止め作用と絶縁作用を果たすものであれはよいが、この実施例においては、管体2の外周面に予め凹凸(図示略)を形成し、この部分にポリプロピレン樹脂により成形された回動防止具3が取付け形成される。
管体2と回動防止具3の固着については、射出成型時に管体2と回動防止具3とが充分な回転阻止力(トルク阻止力)をもって接合される。本実施例のステンレス鋼管とポリプロピレン樹脂の場合には、400Pa以上の回転阻止力で押圧され両者は不動状態で固着されることとなる。また、樹脂部材が管体2の外周面に溶融状態で固化され、回動防止具3は管体2の外周に不動状態で固着されてもよい。尚、管体2と回動防止具3との固着は適宜設計変更が可能であり、接着剤を介して固着させてもよいし、管体2側からの突出部などにより回動防止具3を規制するようにしてもよい。
このように、この実施例によれば、管体と管体の外周に固着される回動防止具とが回転阻止力をもって押圧され不動状態で固着されているので、両者間には回転阻止のための充分な回転防止力が働いており、かつ異種金属間に生ずる電蝕を防止することができ、堅牢な固定保持を長時間維持することができる管体固定用の支持具である。
しかも、管体および管体の外周に固着される回動防止具は、射出成型時に400Pa以上で押圧されているので、両者間には回転阻止のための充分な回転防止力が働いているので、従来に比してより一層堅牢にかつ長期間に亘り固定保持することが可能となる。
しかも、管体および管体の外周に固着される回動防止具は、射出成型時に400Pa以上で押圧されているので、両者間には回転阻止のための充分な回転防止力が働いているので、従来に比してより一層堅牢にかつ長期間に亘り固定保持することが可能となる。
この発明は、上記のような目的を達成するために、管体用の固定支持具として、建物などに設けられた固定部材に、配管用などの管体を取付けて固定保持する管体固定用の支持具であって、断面が円形状または多角形状を呈すると共に、軸方向に長尺に形成された管体と、所定範囲の外周に外嵌されると共に、軸方向に沿う複数のストッパー用凸条が条設され、かつ樹脂部材によって成形され上記管体との回転阻止力が射出成型時に400Pa以上で押圧してなる絶縁部材層を介して形成される回動防止具と、上記管体および上記回動防止具を外嵌すると共に、上記回動防止具のストッパー用凹溝に嵌合されるストッパー用凸条を内面側に有し、かつ建物などの上記固定部材を挿通して掛り止められる開口部を有し、挟持する上記回動防止具の直径に適合したU字状とされる固定用の取付け具と、よりなることを特徴とする。
Claims (4)
- 建物などに設けられた固定部材に、配管用などの管体を取付けて固定保持する管体固定用の支持具であって、
断面が円形状または多角形状を呈すると共に、軸方向に長尺に形成された管体と、
所定範囲の外周に外嵌されると共に、軸方向に沿う複数のストッパー用凸条が条設され、かつ上記管体と回転阻止力をもって押圧される回動防止具と、
上記管体および上記回動防止具を外嵌すると共に、上記回動防止具のストッパー用凹溝に嵌合されるストッパー用凸条を内面側に有し、かつ建物などの上記固定部材を挿通して掛り止められる開口部を有する固定用の取付け具と、
よりなることを特徴とする管体固定用の支持具。 - 上記管体と上記回動防止具の回転阻止力は、400Pa以上であることを特徴とする請求項1記載の管体固定用の支持具。
- 上記取付け具は、挟持する上記回動防止具の直径に適合したU字状とされることを特徴とする請求項1または2記載の管体固定用の支持具。
- 上記回動防止具は、樹脂部材などによって成形された絶縁部材よりなることを特徴とする請求項1、2または3記載の管体固定用の支持具。
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- 2015-03-30 JP JP2015084560A patent/JP2016191464A/ja active Pending
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Legal Events
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A02 | Decision of refusal |
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