JP6151682B2 - 固定装置 - Google Patents

Description

本発明は、例えば、プレートを屋根に固定するための固定装置（fastening arrangement）に関するものである。

安全システム用のアンカープレートのようなプレートを屋根に留めるときに、一般に、トグル留め具が、屋根の遠い表面と係合させるべく、プレートおよび屋根を介して挿入されて、トグル留め具が締め付けられるものとなっている。アンカープレートと組み合わせて使用される場合のそのようなトグル留め具の問題点の一つは、屋根に通してアンカープレートを屋根に固定するために留め具に再適用される前に、プレートの開口にねじ留め具を通すことができるように、トグルをねじ留め具から取り外す必要があるということである。これは、設置する者にとって非常に厄介で時間を要することがあり、留め具のパーツを紛失したり、屋根の一部に損傷を与えたりすることに繋がる場合もある。

そこで、本発明は、上記課題を解決するか、または少なくとも改善する固定装置を提供することを目的とする。

本発明によれば、固定装置が提供され、この固定装置は、頭部、胴部（shank）および横方向に拡張可能な部材（laterally expandable member）を有するねじ留め具（threaded fastener）と、前記留め具の胴部上に提供されるブリッジ部材（bridging member）とを具え、前記ブリッジ部材は、前記胴部が通る開口部を有し、前記開口部は、前記胴部の寸法よりも大きいが前記頭部の寸法よりも小さい寸法を有するとともに、第１配置にある前記横方向に拡張可能な部材の寸法よりも大きいが第２配置にある前記横方向に拡張可能な部材の寸法よりも小さい外のり寸法を有する。

前記横方向に拡張可能な部材は、トグル部材を含むことができる。

前記ブリッジ部材は、円錐台形状、あるいはトップハット（top-hat）の形態とすることができる。

前記ねじ留め具の頭部と前記ブリッジ部材の間に、シールを設けるようにしてもよい。

前記ねじ留め具の胴部には、前記頭部と前記横方向に拡張可能な部材の間に、管状部材が取り付けられるものであってもよい。前記管状部材は、その内部に、絶縁材料からなる中空円筒が設けられるものであってもよい。

また、本発明は、少なくとも１の開口部が設けられたプレートと、前記開口部を通り抜ける上述したような固定装置との組み合わせにも関する。

前記プレートの開口部は、前記ブリッジ部材の外のり寸法よりも小さい寸法を有するものであってもよい。

前記少なくとも１の開口部の縁部を、前記プレートの面から変形させるようにしてもよい。

前記ブリッジ部材と前記プレートの間には、Ｏリングシールのようなシールが設けられるものであってもよい。

前記プレートおよび前記少なくとも１の固定装置には、保護被覆層が設けられるものであってもよい。

本発明のより良好な理解のために、かつ、それを実行に移す方法をより明らかに示すために、ここで一例として、添付図面について申し述べることとする。
図１は、本発明に係る固定装置の一実施形態を示す断面図である。 図２は、本発明に係る固定装置の別の実施形態を示す断面図である。

図１に示す固定装置は、プレート１、例えば、安全装置の一部を形成するアンカープレートの一部を備える。プレート１には実質的に円形の開口部が形成され、開口部の縁部３が、プレートが固定される屋根の方向にプレート１の面から変形されている。しかしながら、代替的には、プレート１は平面的なものであってもよい。開口部は、自由端の部分にトグル部材等（図示省略）が設けられるねじ部材５のような留め具の通過を可能にするように、サイズ設定されている。ねじ部材は、インサート（またはブリッジ部材）７を通り抜ける。インサートは、ほぼ環状であり、開口部周囲のプレート１の材料と係合するような外のり寸法と、ねじ部材の胴部９を通過させるが頭部１１を通過させないような内のり寸法とを有する。頭部１１には、プレートを屋根に固定すべくねじ部材を回転させる手段と係合する、六角形の窪みのような手段が設けられている。頭部の設計は標準的な設計のものであっても、あるいは代替的にはカスタム設計のものであってもよい。インサート７は、好都合なことに、ねじ部材の頭部を受け入れるとともに防水膜（図示省略）をプレート上に配置させることができるように、屋根の方向に延びる円錐台形状となっている。また、開口部の縁部とインサートの構成は、プレートに対して定位置にインサートを維持するのに摩擦のみに依存することが好ましい横方向の動きに対する物理的抵抗が存在するようなものとなっている。横方向の動きに対する物理的抵抗は摩擦のみに依存することが好ましいが、代替的には、インサートは、トップハット設計のような任意の適当な設計のものであってもよい。シール（図示省略）を、ねじ部材５の頭部１１とインサート７の間に設けるようにしても、かつ／または、必要に応じて、インサートと開口部の縁部との間に設けるようにしてもよい。

このため、インサート７は、胴部が開口部を通過することができるようにねじ部材の胴部の寸法よりも大きいが、ねじ部材に対してインサートを維持するために頭部の寸法よりも小さい中央開口部を有する。インサート７の外のり寸法は、トグルが屋根を通り抜けるように構成される場合、トグル等の寸法よりも大きいが、インサートの外のり寸法は、固定装置を屋根の内面に固定するためにねじ部材の軸方向に対して横方向に拡張した構成となるようにトグルが展開される場合、トグル等の寸法よりも小さい。

実際には、ねじ部材５は、管状部材１３を通り抜け、管状部材は、屋根を貫通し、管状部材は、例えば、発泡プラスチック材料またはその他の適当な断熱材料から形成することができる。管状部材１３は、その内部に設けられる中空円筒１５を有することができ、この中空円筒は、例えば、（例えば、管状部材１３よりも密度が軽い）発泡プラスチック材料からなる。管状部材１３は、ねじ部材およびトグル等が通り抜けることを可能にするために、屋根の一部を形成する絶縁材料にギャップが作られることの影響を低減するのを補助する。管状部材は、熱伝導および熱対流を完全に除去することはないが、ねじ部材およびトグルによる熱の橋渡しの影響を弱める。

固定装置の使用において、固定アセンブリは、（屋根の内面と係合する固定部材とともに）設置場所から離れた位置でねじ部材５に取り付けられるインサート７を有し、ねじ部材および固定部材は、プレート１の開口部を通過するようにサイズ設定されるが、インサート７はプレートにより保持されるようにサイズ設定される。このように、屋根を通る必要な孔を形成することができ、管状部材をその孔に挿入することができる。その後、プレート１は、定位置に配置させることができ、固定アセンブリは、固定アセンブリのパーツを失う危険性なく、組立時間を低減しながら、開口部の各々に挿入させることができる。何故なら、プレートにねじ部材を通した後にねじ部材に固定部材を取り付ける必要性がないからである。このため、固定アセンブリは、プレート１の片面から設置することができ、プレートの他方の面にまたは屋根の内面にアクセスする必要性が無い。代替的には、管状部材を固定装置の一部として提供することができ、プレートが屋根に固定されるときにプレートの開口部を介して管状部材を挿入させることができる。

固定アセンブリは、都合の良い任意の直径および長さのものであってよいが、ある場合には、屋根の内面において固定アセンブリが過度に突出するのを防ぐためにアセンブリの長さが制限されることもある。

トグル固定の代替として、中実または中空コンクリートに固定するための横方向拡張部材のような、代替的な拡張固定部材を使用することもできる。

図２に示す固定装置は、図１のそれの変形であり、同一または類似の構成要素を示すために同じ符号が使用されている。図２は、ほぼ円形の開口部が形成された金属プレート１を示している。しかしながら、この場合、開口部の縁部は、プレートの面から曲げられていない。ねじ部材５は、開口部を通り抜け、その自由端に螺合されたトグル１７が設けられている。ねじ部材５は、トップハット形式の構成要素のインサート７を通り抜け、シール１９がねじ部材の頭部１１とインサート７の間に配置されている。Ｏリングシール２１は、インサート７とプレート１の間に配置されている。プレート１、インサート７および頭部１１は、例えば、ＰＶＣまたはビチューメンからなる保護層２５により覆われている。

ねじ部材５は、図１に関連して説明したように、管状部材１３を通り抜け、図２から分かるように、トグル１７（または代替的な横方向に拡張可能な部材）が屋根の内面２３に押し付けられる。

Claims (10)

1. 少なくとも１の開口部が設けられたプレート（１）と、固定装置との組み合わせであって、
   前記固定装置が、
   頭部（１１）と、胴部（９）と、横方向に拡張可能な部材（１７）とを有するねじ留め具（５）と、
   前記留め具の胴部上に提供されるブリッジ部材（７）とを備え、
   前記ブリッジ部材は、前記開口部周囲の前記プレート（１）の材料と係合するように外のり寸法を有するとともに、前記胴部が通る開口部を有し、この胴部が通る開口部は、前記胴部の寸法よりも大きいが前記頭部の寸法よりも小さい寸法を有し、前記ブリッジ部材は、第１配置にある前記横方向に拡張可能な部材の寸法よりも大きいが第２配置にある前記横方向に拡張可能な部材の寸法よりも小さい外のり寸法を有し、
   前記固定装置がさらに、
   前記頭部（１１）と前記横方向に拡張可能な部材（１７）の間において、前記ねじ留め具（５）の胴部（９）に取り付けられた管状部材（１３）を備え、前記管状部材（１３）が断熱材料からなり、前記管状部材（１３）の内部に、絶縁材料からなる中空円筒（１５）が設けられており、
   前記管状部材（１３）は、その全体が、屋根を貫通する孔内に配置されるように構成され、前記ねじ留め具（５）が、前記屋根と係合するように構成されていることを特徴とする組み合わせ。
2. 請求項１に記載の組み合わせにおいて、
   前記横方向に拡張可能な部材（１７）がトグル部材を含むことを特徴とする組み合わせ。
3. 請求項１または２に記載の組み合わせにおいて、
   前記ブリッジ部材（７）が円錐台形状であることを特徴とする組み合わせ。
4. 請求項１または２に記載の組み合わせにおいて、
   前記ブリッジ部材（７）がトップハット（top-hat）の形態であることを特徴とする組み合わせ。
5. 請求項１乃至４の何れか一項に記載の組み合わせにおいて、
   前記ねじ留め具（５）の頭部（１１）と前記ブリッジ部材（７）の間にシール（１９）が設けられていることを特徴とする組み合わせ。
6. 請求項１乃至５の何れか一項に記載の組み合わせにおいて、
   前記プレート（１）の開口部が、前記ブリッジ部材（７）の外のり寸法よりも小さい寸法を有することを特徴とする組み合わせ。
7. 請求項１乃至６の何れか一項に記載の組み合わせにおいて、
   前記少なくとも１の開口部の縁部（３）が、前記プレート（１）の面から曲げられていることを特徴とする組み合わせ。
8. 請求項１乃至７の何れか一項に記載の組み合わせにおいて、
   前記ブリッジ部材（７）と前記プレート（１）の間にシール（２１）が設けられていることを特徴とする組み合わせ。
9. 請求項８に記載の組み合わせにおいて、
   前記シール（２１）がＯリングシールを含むことを特徴とする組み合わせ。
10. 請求項１乃至９の何れか一項に記載の組み合わせにおいて、
    前記プレート（１）および前記少なくとも１の固定装置に保護被覆層（２５）が設けられていることを特徴とする組み合わせ。

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