JP2016188708A - コルゲートフィン式熱交換器の排水構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】排水機能を向上させることで、フィンピッチを狭くすると共に、フィン面積を増大させ、熱交換性能の向上を図れるようにすること。【解決手段】対峙する一対のヘッダーパイプ2a,2bと、両ヘッダーパイプに接続される互いに平行な複数の扁平状の熱交換チューブ3と、熱交換チューブ間に接合されるコルゲートフィン4と、熱交換チューブの幅方向の端部外面に、該熱交換チューブの上下側に隣接するコルゲートフィンの谷頂点間に保水される水と接触して誘引するエッジ部を有する少なくとも一部がコルゲートフィンの側端部の内側に位置する流水路10と、を具備する熱交換器において、 流水路は、熱交換チューブの幅方向の端部に延設される鍔部に切込みを介して傾斜状に切り起こされる切起し片8にて形成されると共に、切起し片のコルゲートフィンの側端部の内側に位置する表面に流水路に沿う流水促進用細路20(凹溝21)を形成してなる。【選択図】 図1
Description
この発明は、コルゲートフィン式熱交換器の排水構造に関するもので、更に詳細には、コルゲートフィンと扁平状熱交換チューブとを交互に配置されるパラレルフロー型熱交換器の排水性を向上させる排水構造に関するものである。
一般に、対峙する一対のヘッダーパイプ間に、互いに平行な複数の扁平状の熱交換チューブを水平方向に配置し、これら熱交換チューブ間にコルゲートフィンを接合してなるコルゲートフィン式熱交換器を蒸発器として用いた場合、表面に凝縮水(結露水)が付着し、通気抵抗の増大、更には、コルゲートフィン表面に付着する水膜が抵抗となり伝熱を阻害する。
上記問題を解決するために、上記熱交換チューブの幅方向の端部外面に、該熱交換チューブの上下側に隣接する上記コルゲートフィンの谷頂点間に保水される水と接触して誘引するエッジ部を有する流水路を具備する排水構造が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の技術は、上記流水路を熱交換チューブの幅方向の端部に延設される鍔部に切込みを介して傾斜状に切り起こされる切起し片にて形成することで、隣接する切起し片が流水路となり、排水機能として働くことでコルゲートフィンに保水された水{凝縮水(結露水)}が排水され、熱交換チューブを水平配置して蒸発器と使用することができる。
一方、熱交換器の性能は、コルゲートフィンの面積を大きくするほど高まるため、コルゲートフィンのピッチは狭い方がよい。
しかし、排水機能が不十分な場合、フィンピッチを狭くすると、フィン間に凝縮水(結露水)が滞留し易くなり性能が悪化するため、フィンピッチを狭くすることができないという問題がある。
この発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、排水機能を向上させることで、フィンピッチを狭くすると共に、フィン面積を増大させ、熱交換性能の向上を図れるようにした、コルゲートフィン式熱交換器の排水構造を提供することを課題とする。
上記課題を達成するために、この発明のコルゲートフィン式熱交換器の排水構造は、左右に対峙する一対のヘッダーパイプと、上記両ヘッダーパイプに接続される互いに平行な複数の扁平状の熱交換チューブと、上記熱交換チューブ間に接合される山−谷折りを交互に繰り返して成形されるコルゲートフィンと、上記熱交換チューブの幅方向の端部外面に、該熱交換チューブの上下側に隣接する上記コルゲートフィンの谷頂点間に保水される水と接触して誘引するエッジ部を有する少なくとも一部が上記コルゲートフィンの側端部の内側に位置する流水路と、を具備するコルゲートフィン式熱交換器において、上記流水路は、上記熱交換チューブの幅方向の端部に延設される鍔部に切込みを介して傾斜状に切り起こされる切起し片にて形成されると共に、切起し片の上記コルゲートフィンの側端部の内側に位置する表面に流水路に沿う流水促進用細路を形成してなる、ことを特徴とする(請求項1)。この場合、上記熱交換チューブと上記鍔部が押出成形によって一体に形成されている方が好ましい(請求項2)。
このように構成することにより、流水路に誘引された水は、流水路の表面に形成された流水促進用細路によって毛細管現象が働いて下方に排水される。
この発明において、上記流水促進用細路は、上記流水路を形成する上記両切起し片の表面に形成され、かつ、上記流水路の間隔より小さい深さを有する互いに平行な複数の凹溝によって形成されるか(請求項3)、あるいは、上記流水路を形成する上記両切起し片の表面に形成される互いに平行な複数の突起間及び上記突起の先端部間に形成される(請求項5)。この場合、上記凹溝及び上記突起は押出成形によって鍔部に形成されるのが好ましい(請求項4,6)。
このように構成することにより、流水路に誘引された水は、流水路の表面に形成された流水路の間隔より小さい深さを有する互いに平行な複数の凹溝、あるいは、両切起し片の表面に形成される互いに平行な複数の突起間及び突起の先端部間によって毛細管現象が働いて下方に排水される。
また、この発明において、上記凹溝、突起に代えて、上記流水促進用細路を、上記流水路を形成する上記両切起し片の先端部より肉厚の基端部間によって形成してもよい(請求項7)。この場合、上記切起し片は、先端部が漸次肉薄となるテーパ状断面に形成されるか(請求項8)、あるいは、先端部が漸次肉薄となる段付き断面に形成されているのが好ましい(請求項9)。
このように構成することにより、流水路に誘引された水は、流水路を形成する両切起し片の先端部より肉厚の基端部間によって形成される狭小の流水促進用細路によって毛細管現象が働いて下方に排水される。また、両切起し片の先端部間を広くすることで、低温環境の室外機における除霜運転時に、大量の融解水が発生しても速やかに排水することができる。
また、この発明において、上記流水路を形成する上記両切起し片は、先端部から基端部に向かって漸次肉薄となる逆テーパ状断面に形成され、上記流水促進用細路は上記切起し片の基端部に形成される構造としてもよい(請求項10)。
このように構成することにより、流水路に誘引された水は、流水路を形成する切起し片の先端部より肉薄の基端部によって形成される流水促進用細路によって毛細管現象が働いて下方に排水される。また、流水路に誘引されて、流水路を形成する両切起し片の表面に付着する水を、切起し片の先端部より肉薄の基端部間に寄せ集めて排水することができる。
加えて、この発明において、上記ヘッダーパイプ、熱交換チューブ及びコルゲートフィンをアルミニウム製部材にて形成すると共に、表面処理によって上記流水路を形成する上記切起し片の表面に親水性を有する皮膜を施こす方が好ましい(請求項11)。ここで、アルミニウムとは、アルミニウム合金を含む意味である。
このように構成することにより、流水路に誘引された水を更に切起し片の表面に形成される流水促進用細路に導いて速やかに下方に排水することができる。
この発明によれば、上記のように構成されているので、以下のような優れた効果が得られる。
流水路に誘引された水は、流水路の表面に形成された流水促進用細路によって毛細管現象が働いて下方に排水されるので、コルゲートフィン間に水{凝縮水(結露水)}が滞留するのを防止して、熱交換性能を向上させることができる。
また、コルゲートフィンのピッチを狭くすることができると共に、コルゲートフィンの面積を大きくすることができるので、熱交換性能を向上させることができると共に、熱交換器の小型化が図れる。
また、流水促進用細路を、流水路を形成する両切起し片の先端部より肉厚の基端部間によって形成することにより、更に、両切起し片の先端部間を広くすることで、低温環境の室外機における除霜運転時に、大量の融解水が発生しても速やかに排水することができる。
また、切起し片を先端部から基端部に向かって漸次肉薄となる逆テーパ状断面に形成し、切起し片の基端部に流水促進用細路を形成することにより、流水路に誘引されて、流水路を形成する両切起し片の表面に付着する水を、切起し片の先端部より肉薄の基端部間に寄せ集めて排水することができる。
また、ヘッダーパイプ、熱交換チューブ及びコルゲートフィンをアルミニウム製部材にて形成すると共に、表面処理によって流水路を形成する切起し片の表面に親水性を有する皮膜を施こすことにより、更に、流水路に誘引された水を更に切起し片の表面に形成される流水促進用細路に導いて速やかに下方に排水することができる。
以下に、この発明を実施するための形態について、添付図面に基づいて詳細に説明する。ここでは、この発明に係る熱交換器を蒸発器に適用した場合について説明する。なお、添付図面はこの発明の構造を判りやすくするために概略的に図示したもので、各部の寸法比率は図面に図示したものに限定されるものではない。
<第1実施形態>
この発明に係るコルゲートフィン式熱交換器1は、図1に示すように、それぞれアルミニウム(アルミニウム合金を含む)製の左右に対峙する一対のヘッダーパイプ2a,2bと、これらヘッダーパイプ2a,2b間に互いに平行に水平方向に接続(連結)される複数の扁平状の熱交換チューブ3と、熱交換チューブ3間に接合される山−谷折りを交互に繰り返して成形されるコルゲートフィン4と、をろう付けによって接合してなる。なお、熱交換チューブ3には複数に区画された熱媒体流路3aが形成されている。また、上下端のコルゲートフィン4の上部外方側及び下部開放側には、それぞれアルミニウム製のサイドプレート5がろう付けされている。また、ヘッダーパイプ2a,2bの上下開口端にはアルミニウム製のエンドキャップ6がろう付けされている。
この発明に係るコルゲートフィン式熱交換器1は、図1に示すように、それぞれアルミニウム(アルミニウム合金を含む)製の左右に対峙する一対のヘッダーパイプ2a,2bと、これらヘッダーパイプ2a,2b間に互いに平行に水平方向に接続(連結)される複数の扁平状の熱交換チューブ3と、熱交換チューブ3間に接合される山−谷折りを交互に繰り返して成形されるコルゲートフィン4と、をろう付けによって接合してなる。なお、熱交換チューブ3には複数に区画された熱媒体流路3aが形成されている。また、上下端のコルゲートフィン4の上部外方側及び下部開放側には、それぞれアルミニウム製のサイドプレート5がろう付けされている。また、ヘッダーパイプ2a,2bの上下開口端にはアルミニウム製のエンドキャップ6がろう付けされている。
上記のように構成される熱交換器1において、図1ないし図4に示すように、熱交換チューブ3の幅方向の端部外面に、該熱交換チューブ3の上下側に隣接するコルゲートフィン4の谷頂点間に保水される水と接触して誘引するエッジ部11を有する少なくとも一部がコルゲートフィン4の側端部の内側に位置する流水路10が熱交換チューブ3の長手方向に沿って等ピッチに設けられている。
また、流水路10を形成する切起し片8のコルゲートフィン4の側端部の内側に位置する表面には、流水路10に沿う流水促進用細路20が形成されている。この流水促進用細路20は、流水路10の間隔より小さい深さを有する互いに平行な複数の例えば断面略V字状の凹溝21によって形成されている。なお、凹溝21の断面形状は必ずしも略V字状である必要はない。
この場合、熱交換チューブ3の幅方向の側端部には、熱交換チューブ3の長手方向に沿って鍔部7が延設されており、鍔部7の表裏面には、熱交換チューブ3の長手方向に沿って互いに平行な複数の断面略V字状の凹溝21が形成されている。このように形成される熱交換チューブ3は、アルミニウム製押出形材にて形成されている。
上記のように形成される熱交換チューブ3において、鍔部7に等間隔の切込みを介して傾斜状に切り起こされる等ピッチの切起し片8によって、熱交換チューブ3の上下側に隣接するコルゲートフィン4の谷頂点間に保水される水を誘引する流水路10が形成されると共に、切起し片8のコルゲートフィン4の側端部の内側に位置する表面に、流水促進用細路20を形成する複数の断面略V字状の凹溝21が形成される。
一方、コルゲートフィン4は、薄板を所定の高さになるように山−谷折りを交互に繰り返して成形されており、熱交換器正面からの視点では、略V字形状の連続として見ることができる。なお、コルゲートフィン4にフィンルーバ4aを設けることにより、熱交換能力の向上が図れる、すなわち、空気の通路に所定角度に成形された所定数のフィンルーバ4aを設けることで、乱流効果等により熱伝達性能の向上が図れる。
この発明の排水メカニズムとしては、V字形状(谷折り)フィン表面に凝縮した凝縮水(結露水)は、下段への水路がないため、コルゲートフィン4の幅方向に互いに並行に設けられた複数の縦スリット4bを切り起こして形成されたフィンルーバ4a(図2(b)参照)を介して隣の逆V字形状(山折り)部に移動し、逆V字形状部すなわちコルゲートフィン4の谷頂点間に集まった凝縮水は、下方の開口部から、熱交換チューブ3に形成された流水路10を形成する切起し片8のエッジ部11と接触することで、流れ落ちる起点となり、流水路10内に誘引される。この際、流水路10内に誘引された凝縮水は、流水促進用細路20を形成する複数の凹溝21によって毛細管現象が働いて下方に排水される。このようにして、順次下方側のコルゲートフィン4に流れ込むといったメカニズムをスムーズに繰り返すことにより、排水が促進される。
この排水メカニズムにおいて、熱交換チューブ3に形成される流水路10のピッチがコルゲートフィン4のピッチ(山頂点−谷頂点寸法)の4倍以上になると、コルゲートフィン4の保水力に対し、上下に連続する排水路が少なくなるため、排水スピードが極端に遅くなり、実用上有効な排水効果が得られなくなる。そのため、図1(b)に示すように、流水路10すなわち切起し片8のピッチP1はコルゲートフィン4のピッチP(山頂点−谷頂点寸法)の4倍以下が好ましい。これにより、コルゲートフィン4の谷頂点間に少なくとも1つの切起し片8が位置するので、排水性の向上が図れる。
上記のように構成される第1実施形態の排水構造によれば、熱交換器表面がウェットな状態となると、コルゲートフィン4の表面に凝縮し、水滴となった凝縮水(結露水)が、熱交換チューブ3の上下側に隣接するコルゲートフィン4間に保水された状態で、切起し片8(流水路10)のエッジ部11が保水に接触することで、流れ落ちる起点となり、水を流水路10内に誘引する。流水路10内に誘引された水は、流水促進用細路20を形成する複数の凹溝21によって毛細管現象が働いて下方側のコルゲートフィン4へ排出される。以下同様にして、コルゲートフィン4の表面に凝縮し、水滴となった凝縮水(結露水)は、順次下方側のコルゲートフィン4へ排出される。
<第2実施形態>
第2実施形態の排水構造は、図5及び図6に示すように、流水促進用細路20Aを、流水路10を形成する両切起し片8Aの表面に形成される互いに平行な複数の突起22間及び突起22の先端部間に形成した場合である。
第2実施形態の排水構造は、図5及び図6に示すように、流水促進用細路20Aを、流水路10を形成する両切起し片8Aの表面に形成される互いに平行な複数の突起22間及び突起22の先端部間に形成した場合である。
第2実施形態では、流水路10を形成する切起し片8Aのコルゲートフィン4の側端部の内側に位置する表面には、流水路10に沿う流水促進用細路20Aが形成されている。この流水促進用細路20Aは、流水路10を形成する両切起し片8Aの表面に形成される互いに平行な複数の断面略三角形状の突起22間及び突起22の先端部間に形成されている。なお、突起22の断面形状は必ずしも三角形状である必要はない。
この場合、熱交換チューブ3の幅方向の側端部には、熱交換チューブ3の長手方向に沿って鍔部7Aが延設されており、鍔部7Aの表裏面には、熱交換チューブ3の長手方向に沿って互いに平行な複数の突起22が形成されている。このように形成される熱交換チューブ3は、アルミニウム製押出形材にて形成されている。
上記のように形成される熱交換チューブ3において、鍔部7Aに等間隔の切込みを介して傾斜状に切り起こされる等ピッチの切起し片8Aによって、熱交換チューブ3の上下側に隣接するコルゲートフィン4の谷頂点間に保水される水を誘引する流水路10が形成されると共に、切起し片8Aのコルゲートフィン4の側端部の内側に位置する表面に、流水促進用細路20Aが複数の突起22間及び突起22の先端部間に形成される。
なお、第2実施形態において、その他の部分は第1実施形態と同じであるので、同一部分には同一符号を付して説明は省略する。
上記のように構成される第2実施形態の排水構造によれば、熱交換器表面がウェットな状態となると、コルゲートフィン4の表面に凝縮し、水滴となった凝縮水(結露水)が、熱交換チューブ3の上下側に隣接するコルゲートフィン4間に保水された状態で、切起し片8A(流水路10)のエッジ部11が保水に接触することで、流れ落ちる起点となり、水を流水路10内に誘引する。流水路10内に誘引された水は、流水促進用細路20Aを形成する複数の突起22間及び突起22の先端部間によって毛細管現象が働いて下方側のコルゲートフィン4へ排出される。以下同様にして、コルゲートフィン4の表面に凝縮し、水滴となった凝縮水(結露水)は、順次下方側のコルゲートフィン4へ排出される。
<第3実施形態>
第3実施形態の排水構造は、図7及び図8に示すように、流水促進用細路20Bを、流水路10を形成する両切起し片8Bの先端部23aより肉厚の基端部23b間によって形成した場合である。この場合、切起し片8Bは、先端部23aが漸次肉薄となるテーパ状断面に形成されている。
第3実施形態の排水構造は、図7及び図8に示すように、流水促進用細路20Bを、流水路10を形成する両切起し片8Bの先端部23aより肉厚の基端部23b間によって形成した場合である。この場合、切起し片8Bは、先端部23aが漸次肉薄となるテーパ状断面に形成されている。
第3実施形態では、流水路10を形成する切起し片8Bのコルゲートフィン4の側端部の内側に位置する表面には、流水路10に沿う流水促進用細路20Bが形成されている。この流水促進用細路20Bは、流水路10を形成する先端部23aが漸次肉薄となるテーパ状の両切起し片8Bの先端部23aより肉厚の基端部23b間によって形成されている。
この場合、熱交換チューブ3の幅方向の側端部には、熱交換チューブ3の長手方向に沿って先端部23aが漸次肉薄となるテーパ状の鍔部7Bが延設されている。このように形成される熱交換チューブ3は、アルミニウム製押出形材にて形成されている。
上記のように形成される熱交換チューブ3において、鍔部7Bに等間隔の切込みを介して傾斜状に切り起こされる等ピッチの切起し片8Bによって、熱交換チューブ3の上下側に隣接するコルゲートフィン4の谷頂点間に保水される水を誘引する流水路10が形成されると共に、切起し片8Bのコルゲートフィン4の側端部の内側に位置する表面に、流水促進用細路20Bがテーパ状の両切起し片8Bの先端部23aより肉厚の基端部23b間に形成される。
なお、第3実施形態において、その他の部分は第1実施形態と同じであるので、同一部分には同一符号を付して説明は省略する。
上記のように構成される第3実施形態の排水構造によれば、熱交換器表面がウェットな状態となると、コルゲートフィン4の表面に凝縮し、水滴となった凝縮水(結露水)が、熱交換チューブ3の上下側に隣接するコルゲートフィン4間に保水された状態で、切起し片8B(流水路10)のエッジ部11が保水に接触することで、流れ落ちる起点となり、水を流水路10内に誘引する。流水路10内に誘引された水は、流水促進用細路20Bを形成するテーパ状の両切起し片8Bの先端部23aより肉厚の基端部23b間によって毛細管現象が働いて下方側のコルゲートフィン4へ排出される。以下同様にして、コルゲートフィン4の表面に凝縮し、水滴となった凝縮水(結露水)は、順次下方側のコルゲートフィン4へ排出される。
また、第3実施形態の排水構造によれば、両切起し片8Bの先端部23a間を広くすることで、低温環境の室外機における除霜運転時に、大量の融解水が発生しても速やかに排水することができる。
<第4実施形態>
第4実施形態の排水構造は、図9及び図10に示すように、流水促進用細路20Cを、流水路10を形成する両切起し片8Cの先端部24aより肉厚の基端部24b間によって形成した場合である。この場合、切起し片8Cは、先端部が漸次肉薄となる段付き断面、具体的には、先端部24aが肉薄の矩形状に形成され、基端部24bが肉厚の矩形状に形成されている。
第4実施形態の排水構造は、図9及び図10に示すように、流水促進用細路20Cを、流水路10を形成する両切起し片8Cの先端部24aより肉厚の基端部24b間によって形成した場合である。この場合、切起し片8Cは、先端部が漸次肉薄となる段付き断面、具体的には、先端部24aが肉薄の矩形状に形成され、基端部24bが肉厚の矩形状に形成されている。
第4実施形態では、流水路10を形成する切起し片8Cのコルゲートフィン4の側端部の内側に位置する表面には、流水路10に沿う流水促進用細路20Cが形成されている。この流水促進用細路20Cは、流水路10を形成する先端部24aが漸次肉薄となる段付き断面の両切起し片8Bの先端部24aより肉厚の基端部24b間によって形成されている。
この場合、熱交換チューブ3の幅方向の側端部には、熱交換チューブ3の長手方向に沿って先端部が漸次肉薄となる段付き断面の鍔部7Cが延設されている。このように形成される熱交換チューブ3は、アルミニウム製押出形材にて形成されている。
上記のように形成される熱交換チューブ3において、鍔部7Cに等間隔の切込みを介して傾斜状に切り起こされる等ピッチの切起し片8Cによって、熱交換チューブ3の上下側に隣接するコルゲートフィン4の谷頂点間に保水される水を誘引する流水路10が形成されると共に、切起し片8Cのコルゲートフィン4の側端部の内側に位置する表面に、流水促進用細路20Cが段付き断面の両切起し片8Cの先端部24aより肉厚の基端部24b間に形成される。
なお、第4実施形態において、その他の部分は第1実施形態と同じであるので、同一部分には同一符号を付して説明は省略する。
上記のように構成される第4実施形態の排水構造によれば、熱交換器表面がウェットな状態となると、コルゲートフィン4の表面に凝縮し、水滴となった凝縮水(結露水)が、熱交換チューブ3の上下側に隣接するコルゲートフィン4間に保水された状態で、切起し片8C(流水路10)のエッジ部11が保水に接触することで、流れ落ちる起点となり、水を流水路10内に誘引する。流水路10内に誘引された水は、流水促進用細路20Bを形成するテーパ状の両切起し片8Cの先端部24aより肉厚の基端部24b間によって毛細管現象が働いて下方側のコルゲートフィン4へ排出される。以下同様にして、コルゲートフィン4の表面に凝縮し、水滴となった凝縮水(結露水)は、順次下方側のコルゲートフィン4へ排出される。
また、第4実施形態の排水構造によれば、両切起し片8Cの先端部24a間を広くすることで、低温環境の室外機における除霜運転時に、大量の融解水が発生しても速やかに排水することができる。
<第5実施形態>
第5実施形態の排水構造は、図11に示すように、流水促進用細路20Dを、流水路10を形成する両切起し片8Dの先端部25aより肉薄の基端部25bによって形成した場合である。この場合、切起し片8Dは、先端部25aから基端部25bに向かって漸次肉薄となる逆テーパ状断面に形成されている。
第5実施形態の排水構造は、図11に示すように、流水促進用細路20Dを、流水路10を形成する両切起し片8Dの先端部25aより肉薄の基端部25bによって形成した場合である。この場合、切起し片8Dは、先端部25aから基端部25bに向かって漸次肉薄となる逆テーパ状断面に形成されている。
第5実施形態では、流水路10を形成する切起し片8Dのコルゲートフィン4の側端部の内側に位置する表面には、流水路10に沿う流水促進用細路20Dが形成されている。この流水促進用細路20Dは、流水路10を形成する基端部25bが漸次肉薄となる逆テーパ状の両切起し片8Dの先端部25aより肉厚の基端部25bによって形成されている。
この場合、熱交換チューブ3の幅方向の側端部には、熱交換チューブ3の長手方向に沿って基端部25bが漸次肉薄となる逆テーパ状の鍔部7Dが延設されている。このように形成される熱交換チューブ3は、アルミニウム製押出形材にて形成されている。
上記のように形成される熱交換チューブ3において、鍔部7Dに等間隔の切込みを介して傾斜状に切り起こされる等ピッチの切起し片8Dによって、熱交換チューブ3の上下側に隣接するコルゲートフィン4の谷頂点間に保水される水を誘引する流水路10が形成されると共に、切起し片8Dのコルゲートフィン4の側端部の内側に位置する表面に、流水促進用細路20Dがテーパ状の両切起し片8Dの先端部25aより肉厚の基端部25bに形成される。
なお、第5実施形態において、その他の部分は第1実施形態と同じであるので、同一部分には同一符号を付して説明は省略する。
上記のように構成される第5実施形態の排水構造によれば、熱交換器表面がウェットな状態となると、コルゲートフィン4の表面に凝縮し、水滴となった凝縮水(結露水)が、熱交換チューブ3の上下側に隣接するコルゲートフィン4間に保水された状態で、切起し片8D(流水路10)のエッジ部11が保水に接触することで、流れ落ちる起点となり、水を流水路10内に誘引する。流水路10内に誘引された水は、流水促進用細路20Dを形成する逆テーパ状の両切起し片8Dの先端部25aより肉薄の基端部25bによって毛細管現象が働いて下方側のコルゲートフィン4へ排出される。以下同様にして、コルゲートフィン4の表面に凝縮し、水滴となった凝縮水(結露水)は、順次下方側のコルゲートフィン4へ排出される。
また、第5実施形態の排水構造によれば、切起し片8Dを先端部25aから基端部25bに向かって漸次肉薄となる逆テーパ状断面に形成して、流水促進用細路20Dを切起し片8Dの基端部25bに形成することで、切起し片8Dの表面の水を切起し片8Dの先端部25aより肉薄の基端部25bに寄せ集めて下方側へ排水することができる。
<その他の実施形態>
上記のように、ヘッダーパイプ2a,2b、熱交換チューブ3及びコルゲートフィン4がアルミニウム製部材にて形成される熱交換器1において、表面処理によって流水路10を形成する切起し片8,8A,8B,8C,8Dの表面に親水性を有する皮膜を施す方が望ましい。例えば、親水性を有する無機成分や合成樹脂をコーティングによって切起し片8,8A,8B,8C,8Dの表面に親水性を有する皮膜を施すことができる。
上記のように、ヘッダーパイプ2a,2b、熱交換チューブ3及びコルゲートフィン4がアルミニウム製部材にて形成される熱交換器1において、表面処理によって流水路10を形成する切起し片8,8A,8B,8C,8Dの表面に親水性を有する皮膜を施す方が望ましい。例えば、親水性を有する無機成分や合成樹脂をコーティングによって切起し片8,8A,8B,8C,8Dの表面に親水性を有する皮膜を施すことができる。
このように、流水路10を形成する切起し片8,8A,8B,8C,8Dの表面に親水性を有する皮膜を施すことにより、流水路10に誘引された水を更に切起し片8,8A,8B,8C,8Dの表面に形成される流水促進用細路20,20A,20B,20C,20Dに導いて速やかに下方に排水することができる。
上記実施形態では、この発明に係る排水構造を蒸発器に適用した場合について説明したが、この発明は、蒸発器以外のパラレルフロー型コルゲートフィン式熱交換器において、熱交換チューブを水平配置した場合でも、表面に付着した水滴の排水性を十分に有し、通気抵抗及び熱交換効率に与える悪影響を抑制することができる。
1 熱交換器
2a,2b ヘッダーパイプ
3 熱交換チューブ
4 コルゲートフィン
7,7A,7B,7C,7D 鍔部
8,8A,8B,8C,8D 切起し片
10 流水路
11 エッジ部
20,20A,20B,20C、20D 流水促進用細路
21 凹溝
22 突起
23a,24a,25a 先端部
23b,24b,25b 基端部
2a,2b ヘッダーパイプ
3 熱交換チューブ
4 コルゲートフィン
7,7A,7B,7C,7D 鍔部
8,8A,8B,8C,8D 切起し片
10 流水路
11 エッジ部
20,20A,20B,20C、20D 流水促進用細路
21 凹溝
22 突起
23a,24a,25a 先端部
23b,24b,25b 基端部
Claims (11)
- 左右に対峙する一対のヘッダーパイプと、上記両ヘッダーパイプに接続される互いに平行な複数の扁平状の熱交換チューブと、上記熱交換チューブ間に接合される山−谷折りを交互に繰り返して成形されるコルゲートフィンと、上記熱交換チューブの幅方向の端部外面に、該熱交換チューブの上下側に隣接する上記コルゲートフィンの谷頂点間に保水される水と接触して誘引するエッジ部を有する少なくとも一部が上記コルゲートフィンの側端部の内側に位置する流水路と、を具備するコルゲートフィン式熱交換器において、
上記流水路は、上記熱交換チューブの幅方向の端部に延設される鍔部に切込みを介して傾斜状に切り起こされる切起し片にて形成されると共に、切起し片の上記コルゲートフィンの側端部の内側に位置する表面に流水路に沿う流水促進用細路を形成してなる、
ことを特徴とするコルゲートフィン式熱交換器の排水構造。 - 請求項1に記載のコルゲートフィン式熱交換器の排水構造において、
上記熱交換チューブと上記鍔部が押出成形によって一体に形成されている、ことを特徴とするコルゲートフィン式熱交換器の排水構造。 - 請求項1又は2に記載のコルゲートフィン式熱交換器の排水構造において、
上記流水促進用細路は、上記流水路を形成する上記両切起し片の表面に形成され、かつ、上記流水路の間隔より小さい深さを有する互いに平行な複数の凹溝によって形成されている、ことを特徴とするコルゲートフィン式熱交換器の排水構造。 - 請求項3に記載のコルゲートフィン式熱交換器の排水構造において、
上記凹溝は押出成形によって鍔部に形成される、ことを特徴とするコルゲートフィン式熱交換器の排水構造。 - 請求項1又は2に記載のコルゲートフィン式熱交換器の排水構造において、
上記流水促進用細路は、上記流水路を形成する上記両切起し片の表面に形成される互いに平行な複数の突起間及び上記突起の先端部間に形成されている、ことを特徴とするコルゲートフィン式熱交換器の排水構造。 - 請求項5に記載のコルゲートフィン式熱交換器の排水構造において、
上記突起は押出成形によって鍔部に形成される、ことを特徴とするコルゲートフィン式熱交換器の排水構造。 - 請求項1又は2に記載のコルゲートフィン式熱交換器の排水構造において、
上記流水促進用細路は、上記流水路を形成する上記両切起し片の先端部より肉厚の基端部間によって形成されている、ことを特徴とするコルゲートフィン式熱交換器の排水構造。 - 請求項7に記載のコルゲートフィン式熱交換器の排水構造において、
上記切起し片は、先端部が漸次肉薄となるテーパ状断面に形成されている、ことを特徴とするコルゲートフィン式熱交換器の排水構造。 - 請求項7に記載のコルゲートフィン式熱交換器の排水構造において、
上記切起し片は、先端部が漸次肉薄となる段付き断面に形成されている、ことを特徴とするコルゲートフィン式熱交換器の排水構造。 - 請求項1又は2に記載のコルゲートフィン式熱交換器の排水構造において、
上記流水路を形成する上記両切起し片は、先端部から基端部に向かって漸次肉薄となる逆テーパ状断面に形成され、上記流水促進用細路は上記切起し片の基端部に形成されている、ことを特徴とするコルゲートフィン式熱交換器の排水構造。 - 請求項1ないし10のいずれかに記載のコルゲートフィン式熱交換器の排水構造において、
上記ヘッダーパイプ、熱交換チューブ及びコルゲートフィンをアルミニウム製部材にて形成すると共に、表面処理によって上記流水路を形成する上記切起し片の表面に親水性を有する皮膜を施してなる、ことを特徴とするコルゲートフィン式熱交換器の排水構造。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015067895A JP2016188708A (ja) | 2015-03-30 | 2015-03-30 | コルゲートフィン式熱交換器の排水構造 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108253834A (zh) * | 2016-12-28 | 2018-07-06 | 丹佛斯微通道换热器(嘉兴)有限公司 | 用于换热器的扁管和具有该扁管的换热器 |
EP3546878A1 (en) * | 2018-03-26 | 2019-10-02 | Mitsubishi Electric R&D Centre Europe B.V. | Heat exchanger with guiding plates for condensed water |
CN110741218A (zh) * | 2017-06-12 | 2020-01-31 | 株式会社电装 | 热交换器及波纹状翅片 |
-
2015
- 2015-03-30 JP JP2015067895A patent/JP2016188708A/ja active Pending
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