JP2013245884A - フィンチューブ熱交換器 - Google Patents

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Abstract

【課題】排水性の向上した、伝熱性能に優れたフィンチューブ熱交換器を提供すること。
【解決手段】気流が通過する複数のプレートフィン1と、前記プレートフィン1を貫通し、内部を流体が流動する複数の偏平管4と、前記偏平管4の間に形成される伝熱促進部(6、7、9)とを備え、前記偏平管4は、前記気流方向に対して傾くように傾斜して配設されるとともに、前記プレートフィン1の平坦部に、前記伝熱促進部(6、7、9)の一部を始端とする流体経路(101、102)を設けることにより、伝熱促進部(6、7、9)とプレートフィン1の平坦部2との間に滞留する水分を、流体経路(101、102)を介して円滑に流下させることができ、また、傾斜して配置される偏平管4を伝って水分を誘導し、排出することができるので、プレートフィンに水分が流れる流路が形成されることとなり、排水性を向上させ、伝熱性能を向上させることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、特に、冷媒の熱交換に用いられるフィンチューブ熱交換器に関するものである。
従来、この種の熱交換器には、伝熱管として、管の断面形状が偏平状である偏平管を用い、これを傾斜させて用いることで排水性の向上を図っているものがある(例えば、特許文献1を参照)。
図16〜22は、従来のフィンチューブ熱交換器および、同フィンチューブ熱交換器におけるプレートフィンの部分平面図を示すものである。
従来のフィンチューブ熱交換器は、図16に示すように、一定のピッチで平行に積層されるとともに、その間を空気などの気体Wが流動する複数のプレートフィン1と、これらのプレートフィン1に略直角に所定のピッチで挿入され、内部を水や冷媒などの流体Rが流動する、断面外周が偏平状の偏平管4および、偏平管4の両端それぞれが接続され、偏平管4とともに冷媒流路を形成するヘッダー5とから構成されている。
また、図17〜22に示すように、重力方向に平行に並んだ偏平管4の間には、熱交換器の伝熱促進を図ることを目的とする伝熱促進部として、温度境界層を再形成させるルーバー6および切り起し7や、気流の乱流化を促進する起伏部9が設けられている。
また、偏平管4は、気体の主流方向に対して2列設けられ、各列の偏平管4は気体の主流方向に対して傾斜している。そして、2列の偏平管4の間には、プレートフィン1の表面に設けられ、鉛直方向に連通する排水面8が設けられている。
このような構成とすることで、プレートフィン1上に析出する凝縮水が、傾斜した偏平管4の上面を伝って排水面8へと誘導され、さらに排水面8を伝って鉛直方向下向きに誘導されることで、排水性の向上を図っている。
特開2007−183088号公報
しかしながら、前記従来の構成では、偏平管上面への水分の滞留を抑制することができるが、偏平管の間に設けられる伝熱促進部に水分が滞留し、通風抵抗が増大するという課題を有していた。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、複数配設される偏平管の間や伝熱促進部に、水分を円滑に流下させる流体経路を設けることで排水性を向上させ、伝熱性能に優れたフィンチューブ熱交換器を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明のフィンチューブ熱交換器は、気流が通過する複数のプレートフィンと、前記プレートフィンを貫通し、内部を流体が流動する複数の
偏平管と、前記偏平管の間に形成される伝熱促進部とを備え、前記偏平管は、前記気流方向に対して傾くように傾斜して配設されるとともに、前記複数の偏平管の間に形成される、前記プレートフィンの平坦部に、前記伝熱促進部の一部を始端とする流体経路を設けることを特徴とする。
これにより、伝熱促進部とプレートフィンの平面部との間に滞留する水分を、流体経路を介して円滑に流下させることができ、また、傾斜して配置される偏平管を伝って水分を誘導し、排出することができるので、プレートフィンに水分が流れる流路が形成されることとなり、排水性を向上させることができる。
また、本発明のフィンチューブ熱交換器は、気流が通過する複数のプレートフィンと、前記プレートフィンを貫通し、内部を流体が流動する複数の偏平管と、前記偏平管の間に形成される複数の切り起しとを備え、前記偏平管は、前記気流方向に対して傾くように傾斜して配設されるとともに、前記切り起しに流体経路を設けることを特徴とする。
これにより、切り起しに滞留する水分を、流体経路を介して円滑に流下させることができ、また、傾斜して配置される偏平管を伝って水分を誘導し、排出することができるので、プレートフィンに水分が流れる流路が形成されることとなり、排水性を向上させることができる。
また、本発明のフィンチューブ熱交換器は、気流が通過する複数のプレートフィンと、前記プレートフィンを貫通し、内部を流体が流動する複数の偏平管と、前記偏平管の間に形成され、前記気流方向に対して山部および谷部が交互に並んで形成される起伏部とを備え、前記偏平管は、前記気流方向に対して傾くように傾斜して配設されるとともに、前記山部および前記谷部の端点と前記プレートフィンの平坦部とを接続する傾斜面に、流体経路を設けることを特徴とする。
これにより、起伏部の傾斜面に滞留する水分を、流体経路を介して円滑に流下させることができ、また、傾斜して配置される偏平管を伝って水分を誘導し、排出することができるので、プレートフィンに水分が流れる流路が形成されることとなり、排水性を向上させることができる。
本発明によれば、排水性の向上した、伝熱性能に優れたプレートフィンチューブ熱交換器を提供することができる。
本発明の実施の形態1におけるフィンチューブ熱交換器のフィンの正面図 同フィンチューブ熱交換器のフィンを積層した際の図1のA−A矢視図 同フィンチューブ熱交換器のフィンの要部拡大詳細正面図 本発明の実施の形態2におけるフィンチューブ熱交換器のフィンの正面図 同フィンチューブ熱交換器のフィンを積層した際の図4のB−B矢視図 同フィンチューブ熱交換器のフィンの要部拡大詳細正面図 同フィンチューブ熱交換器のフィンの別形状の小孔を示す要部拡大詳細正面図 本発明の実施の形態3におけるフィンチューブ熱交換器のフィンの正面図 同フィンチューブ熱交換器のフィンの図8のC−C矢視図 同フィンチューブ熱交換器のフィンの風上側の要部拡大詳細正面図 同フィンチューブ熱交換器のフィンの風下側の要部拡大詳細正面図 (a)同フィンチューブ熱交換器のフィンにおいて断面形状が三角形の溝を示す断面図(b)同フィンチューブ熱交換器のフィンにおいて断面形状が台形の溝を示す断面図(c)同フィンチューブ熱交換器のフィンにおいて断面形状が四角形の溝を示す断面図 本発明の実施の形態4におけるフィンチューブ熱交換器のフィンの正面図 同フィンチューブ熱交換器のフィンの図13のD−D矢視図 同フィンチューブ熱交換器のフィンの要部拡大詳細正面図 従来のフィンチューブ熱交換器の基本構成を示す斜視図 同フィンチューブ熱交換器においてルーバーを形成したフィンの正面図 同フィンチューブ熱交換器のフィンを積層した際の図17のA−A矢視図 同フィンチューブ熱交換器において切り起しを形成したフィンの正面図 同フィンチューブ熱交換器のフィンを積層した際の図19のB−B矢視図 同フィンチューブ熱交換器において起伏部を形成したフィンの正面図 同フィンチューブ熱交換器のフィンの図21のC−C矢視図
第1の発明は、気流が通過する複数のプレートフィンと、前記プレートフィンを貫通し、内部を流体が流動する複数の偏平管と、前記偏平管の間に形成される伝熱促進部とを備え、前記偏平管は、前記気流方向に対して傾くように傾斜して配設されるとともに、前記複数の偏平管の間に形成される、前記プレートフィンの平坦部に、前記伝熱促進部の一部を始端とする流体経路を設けることを特徴とするフィンチューブ熱交換器である。
これにより、伝熱促進部とプレートフィンの平面部との間に滞留する水分を、流体経路を介して円滑に流下させることができ、また、傾斜して配置される偏平管を伝って水分を誘導し、排出することができるので、プレートフィン全体に水分が流れる流路が形成されることとなり、排水性を向上させることができる。よって、通風抵抗の増大を抑制し、伝熱性能を向上させることができる。
第2の発明は、気流が通過する複数のプレートフィンと、前記プレートフィンを貫通し、内部を流体が流動する複数の偏平管と、前記偏平管の間に形成される複数の切り起しとを備え、前記偏平管は、前記気流方向に対して傾くように傾斜して配設されるとともに、前記切り起しに流体経路を設けることを特徴とするフィンチューブ熱交換器である。
これにより、切り起しに滞留する水分を、流体経路を介して円滑に流下させることができ、また、傾斜して配置される偏平管を伝って水分を誘導し、排出することができるので、プレートフィン全体に水分が流れる流路が形成されることとなり、排水性を向上させることができる。よって、通風抵抗の増大を抑制し、伝熱性能を向上させることができる。
第3の発明は、気流が通過する複数のプレートフィンと、前記プレートフィンを貫通し、内部を流体が流動する複数の偏平管と、前記偏平管の間に形成され、前記気流方向に対して山部および谷部が交互に並んで形成される起伏部とを備え、前記偏平管は、前記気流方向に対して傾くように傾斜して配設されるとともに、前記山部および前記谷部の端点と前記プレートフィンの平坦部とを接続する傾斜面に、流体経路を設けることを特徴とするフィンチューブ熱交換器である。
これにより、起伏部の傾斜面に滞留する水分を、流体経路を介して円滑に流下させることができ、また、傾斜して配置される偏平管を伝って水分を誘導し、排出することができるので、プレートフィン全体に水分が流れる流路が形成されることとなり、排水性を向上させることができる。よって、通風抵抗の増大を抑制し、伝熱性能を向上させることができる。
第4の発明は、特に第1〜第3のいずれか1つの発明において、前記流体経路は、フィンの表裏を連通する切り込みであることを特徴とするフィンチューブ熱交換器である。
これにより、加工が容易な切り込みによって水分を誘導することができるとともに、毛細管現象を利用して、水分を円滑に流下させることができるので、排水性を向上させて通風抵抗の増大を抑制し、伝熱性能を向上させることができる。
第5の発明は、特に第1〜第3のいずれか1つの発明において、前記流体経路は、フィンの表裏を連通する小孔であることを特徴とするフィンチューブ熱交換器である。
これにより、フィンの熱伝達を阻害することなく、毛細管現象を利用して水分を円滑に流下させることができるので、排水性を向上させて通風抵抗の増大を抑制し、伝熱性能を向上させることができる。
第6の発明は、特に第1〜第3のいずれか1つの発明において、前記流体経路は、凹部であることを特徴とするフィンチューブ熱交換器である。
これにより、フィンの剛性を維持しながら、水分を円滑に流下させることができるので、排水性を向上させて通風抵抗の増大を抑制し、伝熱性能を向上させることができる。
第7の発明は、特に第1〜第6のいずれか1つの発明において、前記偏平管の内部を流通させる冷媒として、HFC冷媒、HFO冷媒、HC冷媒、CO2冷媒の少なくとも一つを含む冷媒を使用することを特徴とするフィンチューブ熱交換器である。
これにより、オゾン層の破壊がなく、またHC冷媒あるいはCO2冷媒は地球温暖化係数が小さいなど環境に配慮した空気調和機や冷凍機などの商品とすることができるとともに、偏平管を用いているので、これらの冷媒の使用量を少なくすることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
本発明の熱交換器の基本構成は、図16に示すように、多数積層されたプレートフィン1と、2列複数段の偏平管とで構成されるプレートフィンアンドチューブ熱交換器である。また、偏平管4を、流体Rの流れが略水平方向になるように、すなわち、各列の偏平管4は長手方向が略水平方向になるように配置されて構成される。
図1は、本実施の形態1におけるプレートフィン1の正面図、図2は、図1のA−A矢視図、図3は、プレートフィン1の要部を拡大した詳細正面図である。
図1〜図3において、偏平管4は、プレートフィン1に略直角に、所定の列ピッチ(気体の主流方向のピッチ)と段ピッチ(重力方向のピッチ)で2列複数段に配設されている。
そして、風上列の偏平管4aと風下列の偏平管4bの両方とも、気体の主流方向に対する角度αを風下方向に向かって下り勾配に約5°〜約30°とし、千鳥状に挿入されている。
風上列の偏平管4aと風下列の偏平管4bの列方向の距離E(列ピッチ)は約1mm〜約4mmで、風上列の偏平管4aと風下列の偏平管4bの間のプレートフィン1の表面に
は鉛直方向に連通する排水面8が設けられている。
段方向に隣接する偏平管4の間には、気体の主流方向に開口する複数の伝熱促進部としてのルーバー6が設けられている。
複数のルーバー6は、図2に示すように、角度θを20〜40°とし、気体の主流方向の幅Wlを、積層されるプレートフィン1の一定のピッチPfと概略等しく設定される。また、高さHlを0.8mm以上、かつ、積層されるプレートフィンの一定のピッチの略1/3以上、略2/3以下となるよう設定されている。
さらに、段方向の偏平管4の間で、かつ、ルーバー6が形成されていないプレートフィン1の平坦部2に、排水のための流体経路として、ルーバー6の一部を始端とする切り込み101が設けられている。本実施の形態では、ルーバー6の下方で、かつ、ルーバー6とプレートフィン1の平坦部2とが接続されている部分を始端とし、鉛直下方に延びる切り込み101を設ける。
以上のように構成された熱交換器について、以下その動作、作用を説明する。
以上のように、本実施の形態においては、気体の風上列の偏平管4aおよび気体の風下列の偏平管4bの2列複数段の偏平管4を、気体の主流方向に対して千鳥状に、かつ、気体の主流方向に対して傾斜させて配置している。
また、気体の風上列の偏平管4aおよび気体の風下列の偏平管4bの両方を、気体の風下方向に向かって下り勾配に傾斜させ、風上列の偏平管4aと風下列の偏平管4bとの間に鉛直方向に連通する排水面8を設けている。
これにより、熱交換器を気体の冷却器として用いたとき、プレートフィン1の表面に生じる凝縮水の一部は、一旦風上列の偏平管4aの上面まで流れ落ち、その後、風上列の偏平管4aの傾斜に従い流れ落ち、その後、プレートフィン1の表面に設けられた鉛直方向に連通する排水面8を流れ落ちる。
また、プレートフィン1の表面に生じる凝縮水の残りは一旦風下列の偏平管4bの上面まで流れ落ち、その後、風下列の偏平管4bの傾斜に従い流れ落ちる、さらに、プレートフィン1風下側の後縁部に形成され、かつ、鉛直方向に連通するように形成される平坦部2を流れ落ちるので、凝縮水はフィン上に滞留することがなく、通風抵抗の増大を抑制することができる。
また、本実施の形態では、偏平管4の水平方向に対する傾斜の角度αを約5°〜約30°となるようにしたことにより、通風抵抗の増大を抑制しながら、プレートフィン1および偏平管4の表面に付着する凝縮水の滞留を抑え、円滑に落下させることができる。
傾斜の角度αが約5°より小さいと凝縮水が滞留しやすくなり、一方約30°より大きくなると、通風抵抗が大幅に増大するので、偏平管4の水平方向に対する傾斜の角度αは約5°〜約30°が適切である。
また、本実施の形態では、プレートフィン1の風上列の偏平管4aと風下列の偏平管4bの間に設けた鉛直方向に連通する排水面8の列方向の幅Eを、約1mm〜約4mmとしたことにより、プレートフィン1の効率を維持しながら、プレートフィン1および偏平管4の表面に付着する凝縮水を、円滑に落下させることができる。
プレートフィン1の風上列の偏平管4aと風下列の偏平管4bの間に設けた鉛直方向に連通する排水面8の列方向の幅Eが約1mmより狭いと、流路が不足して凝縮水が流れ落ちにくく、また一方約4mmより広いと、フィン効率が悪化するので、排水面8の列方向の幅Eは約1mm〜約4mmが適切である。
また、本実施の形態では、段方向に隣接する偏平管4の間のプレートフィン1の表面の領域に、前記気体の主流方向に開口する複数のルーバー6を設けたことにより、熱交換器に流入した空気は、プレートフィン1に設けた複数のルーバー6を通り抜け、温度境界層前縁効果と、プレートフィン1の表裏にわたる気流の混合攪拌効果とによる優れた伝熱性能が得られる。
また、本実施の形態では、ルーバー6の角度θを20〜40°とし、ルーバー6の気体の主流方向の幅Wlを、積層されるプレートフィン1の一定のピッチPfと概略等しくしたこと、あるいは、ルーバー6の高さHlを0.8mm以上、かつ積層されるプレートフィン1の一定のピッチPfの略1/3以上、略2/3以下としている。
これにより、熱交換器に流入した空気は、プレートフィン1に設けた複数のルーバー6を素通りすることなく適切に通り抜けることができ、温度境界層前縁効果と、前記プレートフィンの表裏にわたる気流の混合攪拌効果とにより、伝熱性能が向上し、熱交換能力を増大させることができる。
また、段方向の偏平管4の間で、かつ、ルーバー6が形成されていないプレートフィン1の平坦部2に、ルーバー6の一部を始端とする切り込み101が設けられているので、熱交換器を蒸発器として使用する場合に、プレートフィン1の表面に付着する凝縮水を毛細管現象により誘引して、鉛直下方に排水することができる。
さらに、切り込み101は表裏に連通しているので、凝縮水は、プレートフィン1の反対側に通り抜けるように誘導され、より円滑に排水することができるので、伝熱面積の減少を抑制しながら、伝熱性能を向上することができる。
以上のような構成により、プレートフィン1の全体にわたって、水分が流れる流路が形成されることとなるので、排水性が向上し、伝熱性能を向上させることができる。
(実施の形態2)
図4は、本発明の実施の形態2におけるプレートフィン1の正面図、図5は、図4のB−B矢視図、図6は、プレートフィン1の要部を拡大した詳細正面図、図7は、プレートフィン1において別形状の小孔を示す詳細正面図である。
図4〜図7において、偏平管4は、プレートフィン1に略直角に、所定の列ピッチと段ピッチで2列複数段、かつ、風上列の偏平管4aは、気体の主流方向に対する角度αを風下方向に向かって下り勾配に約5°〜約30°とし、さらに、風下列の偏平管4bは気体の主流方向に対する角度βを風上方向に向かって下り勾配に約5°〜約30°として、気流の主流方向に対して千鳥状に挿入されている。
風上列の偏平管4aと風下列の偏平管4bの列方向の距離Eは、約1mm〜約4mmで、風上列の偏平管4aと風下列の偏平管4bの間のプレートフィン1の表面には鉛直方向に連通する排水面8が設けられている。
段方向に隣接する偏平管4の間の領域のプレートフィン1の表面には、気体の主流方向に開口する、伝熱促進部としての切り起し7が複数設けられている。切り起し7の高さH
sは積層されるプレートフィン1の一定のピッチPfの約1/4〜約3/4、切り起し7の幅Wsはプレートフィンベースの幅Wbの約1/2〜約1/3である。
さらに、段方向の偏平管4の間で、かつ、切り起し7が形成されていないプレートフィン1の平坦部2に、排水のための流体経路として、切り起し7の一部を始端とする切り込み101が設けられている。本実施の形態では、切り起し7の下方で、かつ、切り起し7の立ち上り部の両脇を始端とし、鉛直下方に延びる切り込み101を設けている。
また、切り起し7の上方で、かつ、切り起し7の立ち上り部の稜線には、排水のための流体経路として、小孔102を設けている。
以上のように構成された熱交換器について、以下その動作、作用を説明する。
以上のように、本実施の形態においては、偏平管4をプレートフィン1に略直角に所定の列ピッチと段ピッチで2列複数段千鳥状に、かつ、風上列の偏平管4aは風下方向に向かって下り勾配に、風下列の偏平管4bは風上方向に向かって下り勾配に挿入される。
また、風上列の偏平管4aと風下列の偏平管4bとの間のプレートフィン1の表面に、鉛直方向に連通する排水面8を設けている。
これにより、熱交換器を気体の冷却器として用いたときプレートフィン1の表面に生じる凝縮水の一部は、一旦風上列の偏平管4aの上面あるいは風下列の偏平管4bの上面まで流れ落ち、その後、風上列の偏平管4aあるいは風下列の偏平管4bの傾斜に従い流れ落ち、その後、プレートフィン1の表面に設けられた鉛直方向に連通する排水面8を流れ落ちるので、凝縮水は滞留することがなく、通風抵抗の増大を抑制することができる。
また、本実施の形態では、風上列の偏平管4aの水平方向に対する傾斜の角度αと風下列の偏平管4bの水平方向に対する傾斜の角度βを約5°〜約30°となるようにしたことにより、通風抵抗の増大を抑制しながら、プレートフィン1および偏平管4の表面に付着する凝縮水を、滞留させることなく、円滑に流下させることができる。
傾斜の角度αが約5°より小さいと凝縮水が滞留しやすくなり、一方約30°より大きくなると、通風抵抗が大幅に増大するので、偏平管4の水平方向に対する傾斜の角度αは約5°〜約30°が適切である。
また、本実施の形態では、プレートフィン1の風上列の偏平管4aと風下列の偏平管4bの間に設けた鉛直方向に連通する排水面8の列方向の幅Eを、約1mm〜約4mmとしたことにより、プレートフィン1の効率を維持しながら、プレートフィン1および偏平管4の表面に付着する凝縮水を、円滑に落下させることができる。
プレートフィン1の風上列の偏平管4aと風下列の偏平管4bの間に設けた鉛直方向に連通する排水面8の列方向の幅Eが約1mmより狭いと、流路が不足して凝縮水が流れ落ちにくく、一方、約4mmより広いと、フィン効率が悪化するので、排水面8の列方向の幅Eは約1mm〜約4mmが適切である。
また、本実施の形態では、段方向に隣接する前記偏平管の間の領域のプレートフィン1の表面に、積層されるプレートフィン1の一定のピッチPfの約1/4〜約3/4の高さHsの、気体主流方向に開口する複数の切り起し7を設けたことにより、複数の前記切り起し7の温度境界層前縁効果による優れた通風特性と伝熱性能が得られる。
また、本実施の形態では、切り起し7の幅Wsを、プレートフィンベースの幅Wbの約1/2〜約1/3としたことにより、気体の風下側の切り起し7の温度境界層はその風上側の切り起し7の温度境界層に埋没することなく、それぞれの切り起し7が高い温度境界層前縁効果を有し、さらに優れた通風特性と伝熱性能が得られる。
また、段方向の偏平管4の間で、かつ、切り起し7が形成されていないプレートフィン1の平坦部2に、切り起し7の下方で、かつ、切り起し7の立ち上り部の両脇を始端とする切り込み101が設けられている。
よって、熱交換器を蒸発器として使用する場合に、プレートフィン1の表面に付着する凝縮水を毛細管現象により誘引して、鉛直下方に排水することができ、また、切り込み101は表裏に連通しているので、凝縮水は、反対側の鉛直下側の面に通り抜けて、より円滑に排水されるので、通風抵抗の増大を抑制することとなり、伝熱面積の減少を抑制しながら、伝熱性能を向上させることができる。
また、切り起し7の上方で、かつ、切り起し7の立ち上り部の稜線には、プレートフィン1の表裏を連通する小孔102が設けられている。
よって、熱交換器を蒸発器として使用する場合に、プレートフィン1の表面に付着し、立ち上り部の上面に保水される凝縮水は、小孔102を通り抜け、反対側の面に抜け出して、円滑に排水されるので、通風抵抗の増大と伝熱面積の減少を抑制することとなり、伝熱性能を向上することができる。
なお、小孔102は図6に示すような略円形以外の形状、例えば、図7に示すような略楕円形の小孔102aや、三角形の小孔102b、逆三角形の小孔102c、菱形の小孔102dでもよいが、本実施の形態では比較的加工が容易と考えられる略円形としている。
(実施の形態3)
図8は、本発明の実施の形態3におけるプレートフィン1の正面図、図9は、図8のC−C矢視図、図10は、プレートフィン1の風上列の要部を拡大した詳細正面図、図11は、プレートフィンの風下列の要部を拡大した詳細正面図である。
図8〜図11において、偏平管4は、プレートフィン1に略直角に所定の列ピッチと段ピッチで2列複数段千鳥状に、風上列の偏平管4aはプレートフィン1の風上前縁の切り欠き部3aから挿入される。
風下列の偏平管4bは、プレートフィン1の風下後縁の切り欠き部3bから挿入され、そして風上列の偏平管4aは気体の主流方向に対する角度αを風下方向に向かって下り勾配に約5°〜約30°と、風下列の偏平管4bは気体の主流方向に対する角度βを風上方向に向かって下り勾配に約5°〜約30°と、設定されている。
風上列の偏平管4aと風下列の偏平管4bの列方向の距離Eは約1mm〜約4mmで、風上列の偏平管4aと風下列の偏平管4bの間のプレートフィン1の表面には鉛直方向に連通する排水面8が設けられている。また、段方向に隣接する偏平管4の間の領域のプレートフィン1の表面には、稜線が段方向に伸びる山部と谷部を交互に並べた、伝熱促進部としての起伏部9が設けられている。
また、風上列の偏平管4aの間に形成される、起伏部9の山部および谷部の端点とフィンの平坦部2をつなぐ傾斜面105に、排水のための流体経路として、切り込み101a
および切り込み101bが設けられている。本実施の形態では、起伏部9の下方に形成される傾斜面105に、略鉛直方向に伸びる切り込み101aを設け、起伏部9の上方に形成される傾斜面105の斜辺に、切り込み101bが設けられている。
さらに、風下列の偏平管4bの間に形成される起伏部9の山部の稜線には、排水のための流体経路として細かい筋状の溝103が設けられている。
以上のように構成された熱交換器について、以下その動作、作用を説明する。
以上のように、本実施の形態においては、偏平管4が、プレートフィン1に略直角に所定の列ピッチと段ピッチで2列複数段千鳥状に挿入され、そして風上列の偏平管4aは風下方向に向かって下り勾配に、風下列の偏平管4bは風上方向に向かって下り勾配に配置される。
また、風上列の偏平管4aと風下列の偏平管4bとの間のプレートフィン1の表面に鉛直方向に連通する排水面8を設けている。
これにより、熱交換器を気体の冷却器として用いたときプレートフィン1の表面に生じる凝縮水の一部は、一旦風上列の偏平管4aの上面あるいは風下列の偏平管4bの上面まで流れ落ち、その後、風上列の偏平管4aあるいは風下列の偏平管4bの傾斜に従い流れ落ちる。
さらに、プレートフィン1の表面に設けられた鉛直方向に連通する排水面8を流れ落ちるので、凝縮水は滞留することがなく、通風抵抗の増大を抑制させることができる。
また、本実施の形態では、風上列の偏平管4aはプレートフィン1の風上前縁の切り欠き部3aから挿入され、風下列の偏平管4bはプレートフィン1の風下後縁の切り欠き部3bから挿入されていることにより、風上列の偏平管4aが挿入されるプレートフィン1の風上前縁の切り欠き部3aおよびプレートフィン1の風下後縁の切り欠き部3bは、偏平管4の傾斜方向の上側にある構成となる。
よって、熱交換器を気体の冷却器として用いたとき、プレートフィン1の表面に生じる凝縮液が滞留することがなく、通風抵抗の増大を抑制させることができる。
さらに、風上列の偏平管4aはプレートフィン1の風上前縁の切り欠き部3aから挿入され、風下列の偏平管4bはプレートフィン1の風下後縁の切り欠き部3bから挿入されるので、熱交換器の組立作業性が良好である。
また、本実施の形態では、風上列の偏平管4aの水平方向に対する傾斜の角度αと風下列の偏平管4bの水平方向に対する傾斜の角度βを約5°〜約30°となるようにしたことにより、通風抵抗の増大を抑制しながら、プレートフィン1および偏平管4の表面に付着する凝縮水を、滞留させることなく、円滑に落下させることができる。
傾斜の角度αが約5°より小さいと凝縮水が滞留しやすくなり、一方、約30°より大きくなると、通風抵抗が大幅に増大するので、偏平管4の水平方向に対する傾斜の角度αは約5°〜約30°が適切である。
また、本実施の形態では、プレートフィン1の風上列の偏平管4aと風下列の偏平管4bの間に設けた鉛直方向に連通する排水面8の列方向の幅Eを約1mm〜約4mmとしたことにより、フィン効率を維持しながら、プレートフィン1および偏平管4の表面に付着
する凝縮水を、円滑に落下させることができる。
プレートフィン1の風上列の偏平管4aと風下列の偏平管4bの間に設けた鉛直方向に連通する排水面8の列方向の幅Eが約1mmより狭いと、流路が不足して凝縮水が流れ落ちにくく、一方、約4mmより広いと、フィン効率が悪化するので、排水面8の列方向の幅Eは約1mm〜約4mmが適切である。
また、本実施の形態では、段方向に隣接する偏平管4の間の領域のプレートフィン1の表面に、稜線が段方向に伸びる山部と谷部を交互に並べた起伏部9を設けたことにより、優れた伝熱性能が得られる。
また、本実施の形態の熱交換器を空気調和機の室外熱交換器として用いたとき、暖房運転時に外気が低温になると、プレートフィン1の表面に霜が付着するが、温度境界層前縁効果で高性能を得る切り起しなどのように、性能が良好な切り起しの前縁に霜が集中して付着し、付着した霜によりプレートフィン1が目詰まりを起こすことで通風が行われず、暖房性能が急激に下がるという課題も生じにくい。
また、起伏部9の山部および谷部の端点とフィンの平坦部2をつなぐ傾斜面105に、切り込み101aおよび切り込み101bが設けられているので、熱交換器を蒸発器として使用する場合に、の表面に付着し、傾斜面105に保水される凝縮水を毛細管現象により誘引して、鉛直下方に排水することができる。
また、切り込み101aと切り込み101bは、それぞれ表裏に連通しているので、凝縮水は、反対側の鉛直下側の面に通り抜けて、より円滑に排水することができるので、通風抵抗の増大を抑制することとができる。
よって、伝熱面積の減少を抑制しながら、伝熱性能を向上することができる。
また、起伏部9の山部の稜線に細かい筋状の溝103を設けていると、熱交換器を蒸発器として使用する場合に、プレートフィン1の表面に付着し、傾斜面の上面に保水される凝縮水を毛細管現象により誘引して、鉛直下方に排水することができる。
よって、通風抵抗の増大を抑制することとなり、伝熱性能を向上することができるとともに、細かい筋状の溝103は気流を乱す効果を有するので、伝熱を促進し、熱交換性能を向上させることができる。
なお、細かい筋状の溝103の断面形状は、図12(a)〜(c)に示すように、三角形、台形および四角形などがあり、いずれの形状であっても、ほぼ同様の効果を有する。ここで、溝103の幅14は、毛細管現象を利用するために、2mm以下であることが好ましく、さらに毛細管現象の効果を向上させるために、0.5mm以下であることが好ましい。
(実施の形態4)
図13は、本発明の実施の形態4におけるプレートフィン1の正面図、図14は、図13のD−D矢視図、図15は、プレートフィン1の要部を拡大した詳細正面図である。
図13〜図15において、偏平管4は、プレートフィン1に略直角に所定の列ピッチと段ピッチで2列複数段千鳥状に、風上列の偏平管4aはプレートフィン1の風上前縁の切り欠き部3aから挿入され、その幅Lbが風上列の偏平管4aの幅Laの約30%〜約60%の風下列の偏平管4bはプレートフィン1の風下後縁の切り欠き部3bから挿入され
ている。
そして、風上列の偏平管4aは、気体の主流方向に対する角度αを風下方向に向かって下り勾配に約5°〜約30°と、風下列の偏平管4bは気体の主流方向に対する角度βを風上方向に向かって下り勾配に約5°〜約30°と、設定されている。
風上列の偏平管4aと風下列の偏平管4bの列方向の距離Eは約1mm〜約4mmで、風上列の偏平管4aと風下列の偏平管4bの間のプレートフィン1の表面には鉛直方向に連通する排水面8が設けられている。
段方向に隣接する偏平管4の間の領域のプレートフィン1の表面には、稜線が段方向に伸びる山部と谷部を交互に並べた、伝熱促進部としての起伏部9が設けられ、さらに起伏部9の山部の稜線には切り込み10が設けられている。
さらに、起伏部9の山部および谷部の端点とフィンの平面部をつなぐ傾斜面105の稜線に、排水のための流体経路として、凹部104が設けられている。
以上のように構成された熱交換器について、以下その動作、作用を説明する。
以上のように、本実施の形態においては、偏平管4は、プレートフィン1に略直角に所定の列ピッチと段ピッチで2列複数段千鳥状に挿入されている。
そして、風上列の偏平管4aは、風下方向に向かって下り勾配に、風下列の偏平管4bは、風上方向に向かって下り勾配に配置され、風上列の偏平管4aと風下列の偏平管4bとの間のプレートフィン1の表面に鉛直方向に連通する排水面8を設けている。
これにより、熱交換器を気体の冷却器として用いたとき、プレートフィン1の表面に生じる凝縮水の一部は、一旦風上列の偏平管4aの上面あるいは風下列の偏平管4bの上面まで流れ落ち、その後、風上列の偏平管4aあるいは風下列の偏平管4bの傾斜に従い流れ落ちる。
さらに、プレートフィン1の表面に設けられた鉛直方向に連通する排水面8を流れ落ちるので、凝縮水は滞留することがなく、通風抵抗の増大を抑制することができる。
また、本実施の形態では、風上列の偏平管4aはプレートフィン1の風上前縁の切り欠き部3aから挿入され、風下列の偏平管4bはプレートフィン1の風下後縁の切り欠き部3bから挿入されている。
これにより、風上列の偏平管4aが挿入されるプレートフィン1の風上前縁の切り欠き部3aおよびプレートフィン1の風下後縁の切り欠き部3bは、偏平管4の傾斜方向の上側にある構成となるので、熱交換器を気体の冷却器として用いたときプレートフィン1の表面に生じる凝縮液が滞留することがなく、通風抵抗の増大を抑制することができる。
さらに、風上列の偏平管4aはプレートフィン1の風上前縁の切り欠き部3aから挿入され、風下列の偏平管4bはプレートフィン1の風下後縁の切り欠き部3bから挿入されるので、熱交換器の組立作業性が良好である。
また、本実施の形態では、風下列の偏平管4bの幅Lbを風上列の偏平管4aの幅Laの約30%〜約60%となるようにしたことにより、この比率約30%〜60%は風上側に対する風下側の熱負荷または熱流束の比率約40%〜約50%にほぼ等しくすることが
できる。
よって、風上列の偏平管4aと風下列の偏平管4bのそれぞれの伝熱管に流れる冷媒の流量の比率も風上側と風下側の熱負荷または熱流束の比率にほぼ等しくなり、風上列の偏平管4aと風下列の偏平管4bのそれぞれの伝熱管に流れる冷媒の状態量の変化がほぼ同様となることにより、熱交換器の性能を最大限に活かすことができる。
また、本実施の形態では、風上列の偏平管4aの水平方向に対する傾斜の角度αと風下列の偏平管4bの水平方向に対する傾斜の角度βを約5°〜約30°となるようにしたことにより、通風抵抗をあまり増大させず、プレートフィン1および偏平管4の表面に付着する凝縮水を、滞留させることなく、円滑に落下させることができる。
傾斜の角度αが約5°より小さいと凝縮水が滞留しやすくなり、一方約30°より大きくなると、通風抵抗が大幅に増大するので、偏平管4の水平方向に対する傾斜の角度αは約5°〜約30°が適切である。
また、本実施の形態では、プレートフィン1の風上列の偏平管4aと風下列の偏平管4bの間に設けた鉛直方向に連通する排水面8の列方向の幅Eを約1mm〜約4mmとしたことにより、フィン効率を維持しながら、プレートフィン1および偏平管4の表面に付着する凝縮水を、円滑に落下させることができる。
プレートフィン1の風上列の偏平管4aと風下列の偏平管4bの間に設けた鉛直方向に連通する排水面8の列方向の幅Eが約1mmより狭いと、流路が不足して凝縮水が流れ落ちにくく、一方、約4mmより広いと、フィン効率が悪化するので、排水面8の列方向の幅Eは約1mm〜約4mmが適切である。
また、本実施の形態では、段方向に隣接する偏平管4の間の領域のプレートフィン1の表面に、稜線が段方向に伸びる山部と谷部を交互に並べた起伏部9を設けたことにより、優れた伝熱性能が得られる。
また、本実施の形態の熱交換器を空気調和機の室外熱交換器として用いたとき、暖房運転時に外気が低温になると、プレートフィン1の表面に霜が付着するが、温度境界層前縁効果で高性能を得る切り起しなどのように、性能が良好な切り起しの前縁に霜が集中して付着し、付着した霜によりプレートフィン1が目詰まりを起こし、ほとんど通風できなくなってしまうのが早く、暖房性能が急激に下がるという課題も生じにくい。
また、本実施の形態では、プレートフィン1の表面の、段方向に隣接する偏平管4の間の領域に設けた起伏部9の山部の稜線に切り込み10を設けている。
これにより、本実施の形態の熱交換器を、凝縮器やプレートフィン1表面に霜が付かない条件で蒸発器として使用したとき、起伏部9の山部の稜線に設けた切り込み10の温度境界層前縁効果により、高性能化を図ることができる。
また、霜が付く条件で蒸発器として使用したときには、温度境界層前縁効果により局所熱伝達率が高い切り込み10へ早く着霜するが、切り込み10が霜で閉塞しても、起伏部9としての伝熱促進性能を維持するので、暖房性能の急激な減少を抑制することができる。
さらに、プレートフィン1の表面に凝縮水が付着する場合には、起伏部9の山部の稜線に設けた切り込み10が、毛細管現象により、凝縮水を速やかに排出する。
なお、本実施の形態の熱交換器において、切り込み10を起伏部9の山部の稜線だけに設けたが、起伏部9の谷部の稜線だけに設けても、山部だけに稜線を設けた場合と同様の効果が得られる。また、切り込み10を、起伏部9の山部および谷部双方の稜線に設けた場合には、その効果はさらに大きくなる。
また、起伏部9の山部および谷部の端点とフィンの平面部をつなぐ傾斜面105の稜線に、凹部104が設けられているので、熱交換器を蒸発器として使用する場合に、前記プレートフィンの表面に付着し、傾斜面105に保水される凝縮水を、毛細管現象により誘引して、鉛直下方に排水することができるので、通風抵抗の増大を抑制することができる。よって、プレートフィン1の剛性を維持しながら、伝熱性能を向上させることができる。
なお、実施の形態1〜4において、内部を流通させる冷媒として、HFC冷媒、HFO冷媒、HC冷媒、CO2冷媒の少なくとも1つを含む冷媒、または、それらの混合冷媒を使用することで、オゾン層の破壊がなく、さらに、HC冷媒あるいはCO2冷媒は、地球温暖化係数が小さいので環境に配慮した空気調和機や冷凍機などの商品とすることができる。
さらに、偏平管を用いているので、これらの冷媒の使用量を少なくして省エネルギー性を向上させることができる。
以上のように、本発明にかかるフィンチューブ熱交換器は、気体の主流方向に対して傾斜して配置された偏平管と、伝熱促進部やその周囲に形成される流体経路により、排水性を向上させることができるので、空気調和装置、給湯装置、暖房装置などに用いられる熱交換器に適用することができる。
1 プレートフィン
2 平坦部
4 偏平管
4a 風上列の偏平管
4b 風下列の偏平管
3a 風上前縁の切り欠き部
3b 風下後縁の切り欠き部
8 排水面
5 ヘッダー
6 ルーバー(伝熱促進部)
7 切り起し(伝熱促進部)
9 起伏部(伝熱促進部)
10、101、101a、101b 切り込み(流体経路)
102、102a、102b、102c、102d 小孔(流体経路)
103 溝(流体経路)
104 凹部(流体経路)
105 傾斜面

Claims (7)

  1. 気流が通過する複数のプレートフィンと、前記プレートフィンを貫通し、内部を流体が流動する複数の偏平管と、前記偏平管の間に形成される伝熱促進部とを備え、前記偏平管は、前記気流方向に対して傾くように傾斜して配設されるとともに、前記複数の偏平管の間に形成される、前記プレートフィンの平坦部に、前記伝熱促進部の一部を始端とする流体経路を設けることを特徴とするフィンチューブ熱交換器。
  2. 気流が通過する複数のプレートフィンと、前記プレートフィンを貫通し、内部を流体が流動する複数の偏平管と、前記偏平管の間に形成される複数の切り起しとを備え、前記偏平管は、前記気流方向に対して傾くように傾斜して配設されるとともに、前記切り起しに流体経路を設けることを特徴とするフィンチューブ熱交換器。
  3. 気流が通過する複数のプレートフィンと、前記プレートフィンを貫通し、内部を流体が流動する複数の偏平管と、前記偏平管の間に形成され、前記気流方向に対して山部および谷部が交互に並んで形成される起伏部とを備え、前記偏平管は、前記気流方向に対して傾くように傾斜して配設されるとともに、前記山部および前記谷部の端点と前記プレートフィンの平坦部とを接続する傾斜面に、流体経路を設けることを特徴とするフィンチューブ熱交換器。
  4. 前記流体経路は、フィンの表裏を連通する切り込みであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のフィンチューブ熱交換器。
  5. 前記流体経路は、フィンの表裏を連通する小孔であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のフィンチューブ熱交換器。
  6. 前記流体経路は、凹部であることを特徴とする請求項1または2に記載のフィンチューブ熱交換器。
  7. 前記偏平管の内部を流通させる冷媒として、HFC冷媒、HFO冷媒、HC冷媒、CO2冷媒の少なくとも一つを含む冷媒を使用することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のフィンチューブ熱交換器。
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