JP2010025482A - 熱交換器 - Google Patents

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鉉永 金
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Abstract

【課題】結露水の排水を促して通風抵抗を小さく抑えることが可能な空気調和装置の熱交換器を提供する。
【解決手段】第1フィン71は、第1扁平伝熱管51と第2扁平伝熱管52との間に位置しており、厚み方向が空気流れ方向に直交するように配置されている。第1フィン71は、第1扁平伝熱管51と第2扁平伝熱管52とのいずれにも接している。第1扁平伝熱管51の空気流れ方向の下流側端部と、第2扁平伝熱管52の空気流れ方向の下流側端部と、第1フィン71の下流側端部とは、空気流れ方向における5mm以内の幅の内側に位置している。第1フィン71の空気流れ方向の下流側端部には、第1フィン71の下流側端部より上流側の部分と比べて水に対する表面張力が小さい導水部G1が設けられている。
【選択図】図4

Description

本発明は、空気調和装置に用いられ、空冷式でかつ強制通風式の熱交換器に関する。
空気調和装置の熱交換器としては、例えば、水平方向に延びた伝熱管が複数本鉛直方向に並べられており、各伝熱管の間にフィンが配置されてなる、いわゆる積層型の熱交換器が用いられている。
このような積層型の熱交換器としては、例えば、以下の特許文献1に示すように、水平方向に延びている扁平伝熱管と、この扁平伝熱管が延びる方向に直行する面状に広がっており扁平伝熱管によって貫通されているフィンと、を有するものが提案されている。この特許文献1の熱交換器によると、扁平伝熱管の延びる方向と交差する方向を空気流方向としつつ、扁平伝熱管の扁平面を水平方向から傾斜させて風下側が風上側よりも下方に位置するように配置している。そして、フィンには、伝熱性能を向上させるために波形の起伏部が設けられており、その起伏部の稜線は、鉛直方向に延びている。
この熱交換器では、熱交換器が冷媒の蒸発器として機能する場合に、周囲空気に含まれる水分が結露水となってフィン面上に生じ、扁平伝熱管の上面に溜まることがあるが、その場合であっても、風下側が下方になるように扁平伝熱管が傾斜しているため、凝縮水の排水を促すことができるようにしている。これにより、扁平伝熱管上に結露水が滞留している場合よりも、排水を促した場合のほうが、熱交換器を通過する空気抵抗を小さく抑えることができ、熱交換効率を向上させることができている。
特開2005−121318号公報
上述の特許文献1に記載の熱交換器では、扁平伝熱管とフィンが交互に積層された構成を有しており、扁平伝熱管の上面に溜まりがちであっても、風下側が下方になるように扁平伝熱管を傾斜させて配置することで凝縮水の排水を促すようにしている。
しかし、空気流れ方向が水平方向である場合において、上記特許文献1の熱交換器では、偏平伝熱管を傾斜させて配置させることにより、扁平伝熱管を水平方向に配置させる場合と比較して、熱交換器全体として空気流れに対する通風抵抗が増大してしまっている。このため、通風抵抗が増大することにより、熱交換の対象流体である空気の供給量が減少し、熱交換効率が低くなってしまっている。
また、上記特許文献1に記載の熱交換器では、空気流れによってフィンの風下側端部近傍に集められた結露水が、その風下側端部近傍における表面張力によって保持されてしまう。このため、通風抵抗を小さくすることができない。
本発明の課題は、結露水の排水を促して通風抵抗を小さく抑えることが可能な空気調和装置の熱交換器を提供することにある。
第1発明の熱交換器は、空気調和装置に用いられ、空冷式でかつ強制通風式の熱交換器であって、第1扁平伝熱管、第2扁平伝熱管および第1フィンを備えている。第1扁平伝熱管は、扁平面を有しており、強制通風により水平方向に生じる空気流れ方向に対して直交している水平方向に冷媒を流す。第1扁平伝熱管の扁平面は、強制通風により水平方向に生じる空気流れ方向に対して平行である水平面状に広がっている。第2扁平伝熱管は、第1扁平伝熱管の鉛直下方に配置され、扁平面を有しており、第1扁平伝熱管の冷媒流れ方向と平行な方向に冷媒を流す。第2扁平伝熱管の扁平面は、空気流れ方向に対して平行である水平面状に広がっている。第1フィンは、少なくとも第1扁平伝熱管と第2扁平伝熱管との間に位置しており、厚み方向が空気流れ方向に直交するように配置されている。第1フィンは、第1扁平伝熱管と第2扁平伝熱管とのいずれにも接している。第1扁平伝熱管の空気流れ方向の下流側端部と、第2扁平伝熱管の空気流れ方向の下流側端部と、第1フィンの下流側端部とは、空気流れ方向における5mm以内の幅の内側に位置している。第1フィンの空気流れ方向の下流側端部には、第1フィンの下流側端部より上流側の部分と比べて水に対する表面張力が小さい導水部が設けられている。ここで、水平には、正確な水平だけに限られず、水平方向から僅かに傾斜する場合も含まれ、実質的に水平であればよい。また、鉛直は、正確な鉛直だけに限られず、鉛直方向から僅かに傾斜する場合も含まれ、実質的に鉛直であればよい。また、導水部とは、例えば、水滴が触れる部分が非常に細く表面積が小さく形成された線上部材や、部分的にフィンの表面積が増大して形成されているスリットや突起等のような部分ではない部分や、表面において撥水処理が施される等によって部分的に表面張力が小さくなっている部分等が含まれる。
この熱交換器では、第1偏平伝熱管も第2扁平伝熱管も、いずれも扁平面が水平に広がっているため、水平方向から傾斜させて配置されている場合と比較して、水平方向に流れている空気流れに対する通風抵抗を小さく抑えることができる。第1フィンは、その厚み方向が空気流れ方向に直交するように配置されているため、第1フィンにおける通風抵抗についても小さく抑えることができている。そして、第1フィンは、第1扁平伝熱管と第2扁平伝熱管との両方に接しているため、熱交換に有効な伝熱面積を拡大させることができている。
また、熱交換器の表面において生じた結露水は、空気流れによって、下流側に導かれやすい。ここで、第1扁平伝熱管の下流端と第2扁平伝熱管の下流端と第1フィンの下流端とが5mm以内の範囲で密集しているため、第1扁平伝熱管で生じた結露水を、下方に位置している第1フィンに受け渡しやすくなっている。また、第1フィンに生じた結露水を、下方に位置している第2扁平伝熱管に受け渡しやすくなっている。そして、第1フィンの導水部は表面張力が小さいため、結露水を保持しにくい。
このため、第1フィンの導水部に導かれた結露水の排水を促すことができ、熱交換器の表面上に結露水が滞留しにくくすることができるため、熱交換効率を向上させることが可能になる。
第2発明の熱交換器は、第1発明の熱交換器において、導水部は、少なくとも第1フィンの下半分に設けられている。
なお、第1フィンの上半分を、熱交換の有効面積を確保させるために用いてもよい。
この熱交換器では、第1フィンの下流側端部において特に結露水が溜まりやすい下方に導水部が位置しているため、排水効果を向上させることができる。
第3発明の熱交換器は、第1発明の熱交換器において、導水部は、少なくとも第1フィンが第1扁平伝熱管と接している部分の近傍から、第1フィンが第2扁平伝熱管と接している部分の近傍までの間の8割の部分に設けられている。
この熱交換器では、導水部が第1フィンの上方から下方に掛けて8割以上形成されているため、第1扁平伝熱管の空気流れ方向の下流側を介して第1フィンが結露水を受け止めやすくなっている。そして、第1フィンの導水部が受け取った結露水をさらに下方の第2扁平伝熱管に送りやすくなっている。これにより、排水効果をさらに向上させることができる。
第4発明の熱交換器は、第1発明の熱交換器において、導水部は、第1フィンが第1扁平伝熱管と接している部分の近傍から、第1フィンが第2扁平伝熱管と接している部分の近傍まで、延びている。
この熱交換器では、導水部は、第1フィンが第1扁平伝熱管と接している部分の近傍から第2扁平伝熱管と接している部分の近傍まで延びている。このため、第1扁平伝熱管の空気流れ方向の下流側を介して第1フィンが結露水を受け止めやすくなっている。そして、第1フィンの導水部が受け取った結露水をさらに下方の第2扁平伝熱管に送りやすくなっている。これにより、排水効果をよりいっそう向上させることができる。
第5発明の熱交換器は、第1発明から第4発明のいずれかの熱交換器において、第1フィンは、空気流れ方向の下流側に板厚方向に貫通したフィン開口を有している。導水部は、フィン開口の下流端と第1フィンの下流端とによって挟まれた部分である。
この熱交換器では、フィン開口部分には、部材が存在しないため、水に対する表面張力も無く、結露水は保持されない。そして、第1フィンのフィン開口の下流側には表面積が少ないため表面張力も小さい導水部が位置しており、排水が促される。このため、第1フィンの空気流れ方向の下流側において、結露水の滞留を抑えることができる。
第6発明の熱交換器は、第5発明の熱交換器であって、フィン開口の下流端と第1フィンの下流端との間の空気流れ方向の幅は、5mm以下である。
この熱交換器では、導水部は、幅が5mm以下となるように設計されているため、導水部の表面積を小さくすることができている。このため、導水部における水に対する表面張力が小さく抑えられているため、導水部において結露水が保持されにくくすることができている。
第7発明の熱交換器は、第5発明または第6発明の熱交換器において、フィン開口の空気流れ方向の幅は、5mm以上である。
この熱交換器では、フィン開口の空気流れ方向の幅が5mm以上に大きく形成されているため、フィン開口の上流端部と下流端部とによって結露水を保持されにくいようにすることができている。これにより、導水部自体の表面張力を小さく抑えた場合であっても導水部の上流側に位置するフィン開口の下流側端部と共同して結露水が保持されてしまう、という事態が生じにくいようにすることができている。
第8発明の熱交換器は、第1発明から第6発明のいずれかの熱交換器において、第1フィンは、空気流れ方向から見た場合に山部分と谷部分とを含んだ波形状となるように形成されている。
この熱交換器では、第1フィンが波形状に配置されることで有効伝熱面積を大きくすることができる。このように有効伝熱面積を大きくする場合であっても、下流端において結露水が滞留しにくいようにすることができる。
第9発明の熱交換器は、第1発明から第8発明のいずれかの熱交換器において、第3扁平伝熱管と第2フィンとをさらに備えている。第3扁平伝熱管は、第2扁平伝熱管の鉛直下方に配置され、空気流れ方向に対して平行である水平面状に広がっている扁平面を有しており、第2扁平伝熱管の冷媒流れ方向と平行な方向に冷媒を流す。第2フィンは、少なくとも第2扁平伝熱管と第3扁平伝熱管との間に位置しており、厚み方向が空気流れ方向に直交するように配置され、第2扁平伝熱管と第3扁平伝熱管とのいずれにも接している。第1フィンと第2フィンとは、第2扁平伝熱管によって仕切られることで互いに連続することなく独立している。
この熱交換器では、第3扁平伝熱管の上層に第2フィンを、第2フィンの上層に第2扁平伝熱管を、第2扁平伝熱管の上層に第1フィンを、第1フィンの上層に第1扁平伝熱管を、それぞれ積層配置させた構造になっている。そして、各扁平伝熱管同士の間隔は、介在する第1フィンや第2フィンによって容易に確保することができる。このため、熱交換器の組立作業性が向上する。
第10発明の熱交換器は、空気調和装置に用いられ、空冷式でかつ強制通風式の熱交換器であって、第4扁平伝熱管、第5扁平伝熱管、第6扁平伝熱管、第7扁平伝熱管および第3フィンを備えている。第4扁平伝熱管は、強制通風により水平方向に生じる空気流れ方向に対して平行である水平面状に広がっている扁平面を有しており、空気流れ方向に対して直交している水平方向に冷媒を流す。第5扁平伝熱管は、強制通風により水平方向に生じる空気流れ方向に対して平行である水平面状に広がっている扁平面を第4扁平伝熱管の扁平面と同一面状であって空気流れ方向の下流側に位置するように有しており、第4扁平伝熱管の冷媒流れ方向と平行な方向に冷媒を流す。第6扁平伝熱管は、第4扁平伝熱管の鉛直下方に配置され、空気流れ方向に対して平行である水平面状に広がっている扁平面を有しており、第4扁平伝熱管の冷媒流れ方向と平行な方向に冷媒を流す。第7扁平伝悦管は、第5扁平伝熱管の鉛直下方に配置され、空気流れ方向に対して平行である水平面状に広がっている扁平面を第6扁平伝熱管の扁平面と同一面状であって空気流れ方向の下流側に位置するように有しており、第5扁平伝熱管の冷媒流れ方向と平行な方向に冷媒を流す。第3フィンは、少なくとも第4扁平伝熱管および第5扁平伝熱管と第6扁平伝熱管および第7扁平伝熱管との間に位置しており、厚み方向が空気流れ方向に直交するように配置され、第4扁平伝熱管と第5扁平伝熱管と第6扁平伝熱管と第7扁平伝熱管とのいずれにも接している。第4扁平伝熱管の下流端と第5扁平伝熱管の上流端との間である上方乖離部分の距離が3mm以上5mm以下である。第6扁平伝熱管の下流端と第7扁平伝熱管の上流端との下方乖離部分の距離が3mm以上5mm以下である。第3フィンは、上方乖離部分から下方乖離部分まで延びている乖離ガイドを有している。前記第3フィンは、乖離ガイドの空気流れ方向の下流端より下流側において板厚方向に貫通した下流開口と、乖離ガイドの空気流れ方向の上流端より上流側において板厚方向に貫通した上流開口と、を有している。
この熱交換器では、第4偏平伝熱管も第5扁平伝熱管も第6偏平伝熱管も第7扁平伝熱管も、いずれも扁平面が水平に広がっているため、水平方向から傾斜させて配置されている場合と比較して、水平方向に流れている空気流れに対する通風抵抗を小さく抑えることができる。第3フィンは、その厚み方向が空気流れ方向に直交するように配置されているため、第3フィンにおける通風抵抗についても小さく抑えることができている。そして、第3フィンは、第4扁平伝熱管と第5扁平伝熱管と第6偏平伝熱管も第7扁平伝熱管のいずれにも接しているため、熱交換に有効な伝熱面積を拡大させることができている。上方乖離部分に滞留しやすい結露水は、乖離ガイドによって排水を促すことができる。そして、乖離ガイドの上流側には上流開口が、下流側には下流開口がそれぞれ設けられているため、乖離ガイド自体が結露水を保持しないようにすることができる。
第1発明では、第1フィンの導水部に導かれた結露水の排水を促すことができ、熱交換器の表面上に結露水が滞留しにくくすることができるため、熱交換効率を向上させることが可能になる。
第2発明では、第1フィンの下流側端部において特に結露水が溜まりやすい下方に導水部が位置しているため、排水効果を向上させることができる。
第3発明では、排水効果をさらに向上させることができる。
第4発明では、排水効果をよりいっそう向上させることができる。
第5発明では、第1フィンの空気流れ方向の下流側において、結露水の滞留を抑えることができる。
第6発明では、導水部において結露水が保持されにくくすることができている。
第7発明では、導水部自体の表面張力を小さく抑えた場合であっても導水部の上流側に位置するフィン開口の下流側端部と共同して結露水が保持されてしまう、という事態が生じにくいようにすることができている。
第8発明では、有効伝熱面積を大きくする場合であっても、下流端において結露水が滞留しにくいようにすることができる。
第9発明では、熱交換器の組立作業性が向上する。
第10発明では、上方乖離部分に滞留しやすい結露水の排水を乖離ガイドによって促しつつ、乖離ガイド自体が結露水を保持しないようにすることができる。
<1>本発明の熱交換器が用いられる空気調和装置について
本発明の熱交換器は、少なくとも空気調和装置における冷媒の蒸発器として用いることができるものである。本発明の熱交換器は、冷房運転と暖房運転とを切り換えることができる空気調和装置に用いられる場合には、冷媒の蒸発器として機能することができるだけでなく、冷媒の放熱器として機能することができるものであってもよい。
本発明の熱交換器は、空冷式でかつ強制通風式の熱交換器である。このため、空気調和装置には、本発明の熱交換器に対して空気流れを供給する送風機(図示せず)が備わっている。
ここで、送風機は、自己が生じさせる空気流れ方向に対して、熱交換器の下流側に配置されていてもよいし、上流側に配置されていてもよい。また、送風機が形成する空気流れは、送風流路を形成する他の部材等によって自在に空気流れ方向の向きを変更できる。ここでは、そのようにして自在に向きを変更した後で、熱交換器を通過する際には、熱交換器を略水平方向に通過するように配置されている。
そして、本発明の熱交換器が空気調和装置において冷媒の蒸発器として機能している際に、送風機から空気が供給される状態では、熱交換器は、送風機によって供給される空気を利用して熱交換が行われる。ここでの熱交換では、送風機によって供給される空気の熱によって、伝熱管の内部を流れる冷媒が暖められて、蒸発する。他方、熱交換器に供給され、熱交換器を通過した空気は、伝熱管の内部を流れる冷媒の熱によって冷やされて、温度が低下する。この際、熱交換器の表面温度が、供給される空気の温度よりも低い状態となっていることから、供給される空気が冷やされる際に、熱交換器の表面に結露水が生じることがある。
本発明の熱交換器は、結露水等の熱交換器表面に付着した水の排水を促す構造を有する熱交換器を提供するものである。
以下、本発明の一実施形態である熱交換器について、図面を参照しつつ説明する。
<2>熱交換器
(全体構成)
図1に、熱交換器1の外観斜視図を示す。なお、この図1においては、後述するフィン7の詳細部分は省略して示している。
なお、図1に示されるように熱交換器1が見える側を正面側とし、背面側、左側面側、右側面側、上面側および底面側は正面側を基準として把握されるものとして、以下、説明する。
図2に、図1中においてAで示す部分の部分拡大図を示す。
図3に、図2におけるB−B断面で扁平伝熱管5とフィン7とを詳細する側面視断面図を示す。なお、図3では、説明のために、フィン7のうち断面に位置していない部分も合わせて示している。
図4に、熱交換器1の部分拡大概略斜視図を示す。
熱交換器1は、分流ヘッダ2、合流ヘッダ3、扁平伝熱管5およびフィン7を備えている。
分流ヘッダ2には、図1中においてR1で示す方向から、液状態の冷媒や気液二相状態の冷媒が送り込まれる。そして、分流ヘッダ2に供給された冷媒は、扁平伝熱管5の複数の流路に別れて、合流ヘッダ3まで流れる。
合流ヘッダ3は、分流ヘッダ2と空気流れ方向成分において同様の位置に設けられており、扁平伝熱管5の複数の流路から流れてきた冷媒を合流させ、図1中においてR2で示す方向に冷媒を送り出す。
扁平伝熱管5は、図3、図4に示すように、アルミニウムまたはアルミニウム合金から成形されており、鉛直方向に並んで配置される第1扁平伝熱管51、第2扁平伝熱管52および第3扁平伝熱管53等を有している。第1扁平伝熱管51、第2扁平伝熱管52および第3扁平伝熱管53等は、鉛直上側と鉛直下側とにおいてそれぞれ水平方向に広がった扁平面を有しており、長手方向が空気流れ方向に対して直交する向きであって水平方向となるように伸びている。このように、偏平伝熱管5は、扁平面が水平に広がっているため、水平方向から傾斜して配置される場合と比較して、水平方向に流れている空気流れに対する通風抵抗を小さく抑えることができる。これら第1扁平伝熱管51、第2扁平伝熱管52および第3扁平伝熱管53等は、図3に示すように、いずれも、空気流れ方向に直交する方向である長手方向に冷媒を流すための複数の冷媒流路Pを有している、いわゆる多穴管と呼ばれる伝熱管となっている。これらの複数の冷媒流路Pは、伝熱管を扁平形状に形成させるために、伝熱管内において空気流れ方向に互いに平行になるように並んで設けられている。また、冷媒流路Pの管径は、非常に小さく、1つが、250μm×250μmの正方形状となっており、いわゆるマイクロチャンネル熱交換器となっている。
フィン7は、図2、図3、図4の正面図に示すように、正面視において山部分と谷部分とが繰り返し形成されている波形状となっており、アルミニウム製またはアルミニウム合金製であり、第1扁平伝熱管51、第2扁平伝熱管52および第3扁平伝熱管53等の間に、互いに分離して配置された第1フィン71および第2フィン72等を有している。フィン7は、山部分から谷部分までにかけて、平らに広がっている板状部分を有している。第1フィン71および第2フィンは、図3に示すように、それぞれの板状部分に、伝熱面積を増大させるためのガイド部Sを有している。なお、フィン7の板厚方向は、空気流れ方向に直交する方向となるように設けられている。これにより、フィン7を設けることによる通風抵抗を小さく抑えることができている。また、フィン7の肉厚は、0.1mmである。
この第1フィン71は、空気流れ方向の下流側端部近傍において板厚方向に貫通した第1フィン開口C1を有している。また、第1フィン71は、第1フィン71の下流端において、山部分近傍から谷部分近傍まで延びており、第1フィン開口C1の下流側の辺を兼ねている第1ガイドG1を有している。この点については、第2フィン72についても同様であって、第2フィン開口C2および第2ガイドG2を有している。
なお、第1扁平伝熱管51の空気流れ方向の下流側端部と、第2扁平伝熱管52の空気流れ方向の下流側端部と、第1フィン71の下流側端部と、第2フィン72の下流側端部とは、それぞれ空気流れ方向における5mm以内の幅の内側に位置している。ここでは、第1フィン71の下流側端部と、第2フィン72の下流側端部とが、空気流れ方向において同じ位置となるように配置されている。また、第1扁平伝熱管51の空気流れ方向の下流側端部と、第2扁平伝熱管52の空気流れ方向の下流側端部とが、空気流れ方向において同じ位置となるように配置されている。
そして、第1フィン71の下流側端部および第2フィン72の下流側端部の空気流れ方向の位置が、第1扁平伝熱管51の下流側端部および第2扁平伝熱管52の下流側端部の空気流れ方向の位置よりも5mmだけ下流側に位置している。
第1フィン71は、図2に示すように、第1扁平伝熱管51と第2扁平伝熱管52とによって挟まれるように配置されており、第1扁平伝熱管51の下面側の扁平面に対して山部分の上面側が、第2扁平伝熱管52の上面側の扁平面に対して谷部分の下面側が、それぞれ接している。第2フィン71も同様に、第2扁平伝熱管52と第3扁平伝熱管53とによって挟まれるように配置されており、第2扁平伝熱管52の下面側の扁平面に対して山部分の上面側が、第3扁平伝熱管53の上面側の扁平面に対して谷部分の下面側が、それぞれ接している。そして、扁平伝熱管5とフィン7とがこのように接している部分は、ロウ付け溶接されることで固着されている。このようにして、第1フィン71および第2フィンは、扁平伝熱管5に固着されていることで、扁平伝熱管5内を流れる冷媒が有している熱を、扁平伝熱管5の表面だけでなく、フィン7の表面にも伝熱させることができる。これにより、熱交換器1の伝熱面積を増大させ、熱交換効率を向上させて、熱交換器1自体をコンパクト化させることができている。また、熱交換器1は、扁平伝熱管5とフィン7とが鉛直方向に交互に積み重ねられており、いわゆる積層型の熱交換器となっている。このように、熱交換器1は、積層型の熱交換器であるために、第3扁平伝熱管53の上層に第2フィン72を、第2フィン72の上層に第2扁平伝熱管52を、第2扁平伝熱管52の上層に第1フィン71を、第1フィン71の上層に第1扁平伝熱管51を、それぞれ積層配置させることができ、扁平伝熱管5の間隔は介在するフィン7によって容易に確保することができ、熱交換器の組立作業性を向上させることができる。
(冷媒の流れ)
以上の構成を有する熱交換器1に対して冷媒が流れ込み、熱交換器1から冷媒が流れ出る態様を説明する。
まず、分流ヘッダ2に対して液冷媒もしくは気液二相状態の冷媒が流入し、各第1扁平伝熱管51、第2扁平伝熱管52および第3扁平伝熱管53等の各冷媒流路Pに概ね均等に分流される。
第1扁平伝熱管51、第2扁平伝熱管52および第3扁平伝熱管53等の各冷媒流路Pを流れる間に、送風機によって供給される空気によってフィン7および扁平伝熱管5自体が暖められることで、内部を流れている冷媒も暖められる。このようにして冷媒に熱が加わることで、冷媒流路Pを通過する過程で、冷媒は徐々に蒸発して気相状態となっていく。なお、この過程において、熱交換器1の表面は、冷媒の熱によって冷やされた空気中の水分が結露水となって付着した状態となっている。
そして、ほぼ気相状態となった冷媒は、第2扁平伝熱管52および第3扁平伝熱管53等の各冷媒流路Pを通過した後、合流ヘッダ3によって合流され、1つの冷媒流れとなって、熱交換器1から流出していく。
(フィン7の開口CおよびガイドG)
フィン7の第1フィン71は、図3に示すように、空気流れ方向の下流側において板厚方向に貫通した第1フィン開口C1を有している。また、第1フィン71の空気流れ方向の下流側端部において、山部分近傍から谷部分近傍まで延びている第1ガイドG1を有している。
この第1フィン開口C1は、側面視において長方形状であり、各辺がそれぞれ第1扁平伝熱管51の下面(もしくは第2扁平伝熱管52の上面)およびガイド部Sの長手方向と平行となるように設けられている。第1フィン開口C1と第2フィン開口C2とは同様の形態となっている。ここで、図5に示すように、第1フィン開口C1の縦幅w3は、第1扁平伝熱管51の下面における接触部分と第2扁平伝熱管52の上面側における接触部分との基準距離の8割以上の長さであって、この基準距離よりわずかに短い長さとなっている。また、第1フィン開口C1の横幅w2は、10mmである。このように、第1フィン開口C1の横幅w2が5mm以上設けられていることで、第1フィン開口C1において、第1フィン開口C1の上流側端部における表面張力と下流側端部における表面張力とによって第1フィン開口C1自体が結露水を保持する、という事態が生じにくいようにしている。すなわち、第1フィン開口C1の縁によって結露水が保持されないようにしている。
ここで、第1フィン開口C1の上端と第1扁平伝熱管51の下面側との距離w4とは、5mm以下となっている。また、第1フィン開口C1の下端と第2扁平伝熱管52の上面側との距離w5も、5mm以下となっている。
そして、第1フィン開口C1の下流側の辺を兼ねている第1ガイドG1は、空気流れ方向5mmの幅が第1扁平伝熱管51の下面近傍から第2扁平伝熱管52の上面近傍まで延びて形成されている。なお、この第1ガイドG1部分の肉厚についても、他のフィン7の部分と同様に0.1mmである。
(結露水の排水)
上述のように、熱交換器1が冷媒の蒸発器として機能している場合には、熱交換器1の表面に結露水が生じる。そして、この結露水は、熱交換器1の通風抵抗を増大させるため、熱交換器1の表面に滞留し続けてしまうと、熱交換効率を良好に保つことができなくなってしまう。
これに対して、本実施形態の熱交換器1のフィン7では、空気流れ方向の下流端より5mm上流側からさらに上流側に10mmの幅の第1フィン開口C1が形成されている。
したがって、図6に示すように、第1フィン開口C1の上流側で生じた結露水は、なにも存在しない第1フィン開口C1の内側に存在することができず、自重によって第2扁平伝熱管52の上面側であって第1フィン開口C1の下辺近傍に集まる。そして、空気流れFによって第1フィン開口C1の下辺に沿うように第1フィン71の下流端まで導かれる。
第1フィン71の下流端まで空気流れFによって導かれた結露水は、第2扁平伝熱管52の下端部よりもより下流側に突出して設けられている第1ガイドG1の下端部と、この第1ガイドG1の下端部に近接している第2扁平伝熱管52の下端部と、を介して第2フィン72の下流端の上方に導かれる。
第2フィン72の下流端の上方に導かれた結露水は、第2フィン72の第2ガイドG2を沿うようにさらに下方に排水されていく。
ここで、第2ガイドG2(第1ガイドG1も同様)は、空気流れ方向の幅が5mmであって、肉厚が0.1mmであり、表面積が非常に少ないため、結露水を保持するための表面張力が無く、結露水は、自重によって第2ガイドG2を沿うようにして排水が促進されることになる。
このため、熱交換器1において生じた結露水は、熱交換器1の表面において滞留することなく、空気流れFと第1ガイドG1や第2ガイドG2等によって、より下方に排水されやすくなっており、熱交換器1の通風抵抗を小さく抑えることができている。
<3>本実施形態の熱交換器の特徴
従来の熱交換器901は、例えば、図16に示すように、冷媒流路Pを有する扁平伝熱管951、952、953と、その扁平伝熱管951,952,953の間に配置されたフィン971,972によって構成されている。そして、フィン971、972には、鉛直方向に伸びるスリットSが設けられている。この従来の熱交換器901では、熱交換器901の表面で生じた結露水がフィン971,972に付着したとしても、フィン971、972の空気流れ方向の下流端において結露水が保持されてしまう。このため、空気流れが供給されても、結露水が空気流れ方向における同じ位置に留まってしまい、通風抵抗が増大してしまっている。
これに対して、本実施形態の熱交換器1は、フィン7の下流端において、結露水を保持するだけの表面張力を有していない第1ガイドG1や第2ガイドが設けられている。
このため、空気流れFによってフィン7の下流端まで導かれた結露水は、フィン7の下流側端部において留まるのではなく、自重によって第1ガイドG1や第2ガイドG2を沿うように下方に流れ落ちやすくなっている。
これにより、結露水がフィン7の下流端において滞留することによる通風抵抗を小さく抑えることができ、熱交換器1からの排水を促すことができる。このため、熱交換器1に滞留している結露水を少なくして、通風抵抗を小さく抑え、熱交換効率を向上させることができている。
さらに、幅w5の大きさが5mm程度に小さく設計されているため、上述のように結露水が第1ガイドG1を伝って流れ落ちる際に、簡単に第1フィン71の第1ガイドG1から第2扁平伝熱管52の下流端まで伝わせることができる。さらに、幅w4の大きさも5mm程度に小さく設計されているため、上述のように結露水が第2扁平伝熱管52の下流端を伝って流れ落ちる際に、簡単に第2フィン72の第2ガイドG2の上端まで伝わせることができる。このようにして、第1ガイドG1、第2扁平伝熱管52の下流端、第2ガイドG2の順に、結露水を伝わせることができるため、仮に、第2ガイドG2における小さな表面張力によって保持されている結露水が存在したとしても、上方の第1ガイドG1および第2扁平伝熱管52の下流端を伝って流れ落ちてくる結露水と同伴するようにして、第2ガイドG2を伝って下方に排水させることができる。これにより、さらに排水効果を向上させることができる。
<4>変形例
上記実施形態では、本発明の一実施形態を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で、以下のような種々の変更が可能である。
(A)
上記実施形態の熱交換器1では、第1フィン開口C1や第2フィン開口C2の形状が長方形状である場合を例に挙げて説明した。
しかし,本発明はこれに限られるものではない。例えば、図7に示す熱交換器201のように、第1フィン271に設けられた略直角三角形状の第3フィン開口C3や、第2フィン272に設けられた略直角三角形状の第4フィン開口C4を採用してもよい。
この場合であっても、第1フィン271は、上記実施形態の第1ガイドG1と同様の形状である、第3フィン開口C3の下流側の辺を兼ねる第3ガイドG3を有している。第2フィン272も、上記実施形態の第1ガイドG1と同様の形状である、第4フィン開口C4の下流側の辺を兼ねる第4ガイドG4を有している。
したがって、このような略直角三角形状であっても、図8に示すように、上記実施形態と同様の結露水の排水促進効果を得ることができる。
(B)
上記実施形態の熱交換器1では、第1扁平伝熱管51および第2扁平伝熱管52が空気流れ方向の上流側から下流側まで連続して設けられている場合を例に挙げて説明した。
しかし,本発明はこれに限られるものではない。例えば、図9に示す熱交換器301のように、第4扁平伝熱管54、第5扁平伝熱管55、第6扁平伝熱管56、第7扁平伝熱管57、第8扁平伝熱管58、第9扁平伝熱管59、第5フィン375、および、第6フィン376を有していてもよい。
ここで、第4扁平伝熱管54、第5扁平伝熱管55、第6扁平伝熱管56、第7扁平伝熱管57、第8扁平伝熱管58および第9扁平伝熱管59は、いずれも空気流れ方向に対して平行である水平面状に広がっている扁平面を上面と下面とに有している。
そして、第5扁平伝熱管55は、第4扁平伝熱管54の空気流れ方向の下流側であって鉛直方向の高さ位置が同じ位置に設けられており、第4扁平伝熱管54と同じ方向に冷媒を流す冷媒流路Pを有している。ここで、第4扁平伝熱管54の下流端と第5扁平伝熱管55の上流端との距離が5mmとなっている。第6扁平伝熱管56は、第4扁平伝熱管54との間で、上記実施形態における第1扁平伝熱管51と第2扁平伝熱管52との位置関係と同じ位置関係となるように設けられている。ここで、第7扁平伝熱管57は、第6扁平伝熱管56の空気流れ方向の下流側であって鉛直方向の高さ位置が同じ位置に設けられており、第6扁平伝熱管56と同じ方向に冷媒を流す冷媒流路Pを有している。ここで、第6扁平伝熱管56の下流端と第7扁平伝熱管57の上流端との距離が5mmとなっている。第8扁平伝熱管58は、第6扁平伝熱管56との間で、上記実施形態における第2扁平伝熱管52と第3扁平伝熱管53との位置関係と同じ位置関係となるように設けられている。ここで、第9扁平伝熱管59は、第8扁平伝熱管58の空気流れ方向の下流側であって鉛直方向の高さ位置が同じ位置に設けられており、第8扁平伝熱管58と同じ方向に冷媒を流す冷媒流路Pを有している。ここで、第8扁平伝熱管58の下流端と第9扁平伝熱管59の上流端との距離が5mmとなっている。
第5フィン375は、第4扁平伝熱管54および第5扁平伝熱管55と、第6扁平伝熱管56および第7扁平伝熱管57と、の間に位置している波形状のフィンであって、山部分が第4扁平伝熱管54および第5扁平伝熱管55の下面とロウ付け溶接され、谷部分が第6扁平伝熱管56および第7扁平伝熱管57の上面とロウ付け溶接されている。
第6フィン376は、第6扁平伝熱管56および第7扁平伝熱管57と、第8扁平伝熱管58および第9扁平伝熱管59と、の間に位置している波形状のフィンであって、山部分が第6扁平伝熱管56および第7扁平伝熱管57の下面とロウ付け溶接され、谷部分が第8扁平伝熱管58および第9扁平伝熱管59の上面とロウ付け溶接されている。
そして、第5フィン375は、第4扁平伝熱管54と第5扁平伝熱管55との乖離部分から第6扁平伝熱管56と第7扁平伝熱管57との乖離部分まで延びる第5ガイドG5を有している。この第5ガイドG5は、空気流れ方向の幅が5mmであって、肉厚が0.1mmである。そして、第5フィン375は、この第5ガイドG5の上流側端を一辺としてより上流側において厚み方向に貫通するように設けられた第5フィン開口C5と、第5ガイドG5の下流側端を一辺としてより下流側において厚み方向に貫通するように設けられた第6フィン開口C6と、を有している。この第5フィン開口C5および第6フィン開口C6はいずれも空気流れ方向の幅が10mmであって、第5扁平伝熱管55や第6扁平伝熱管56の下面との距離や、第6扁平伝熱管56や第7扁平伝熱管57の上面との距離が5mm程度となるように形成されている。さらに、第5フィン375は、空気流れ方向の下流端に第7ガイドG7を有している。そして、この第7ガイドG7の上流側端部を一辺として板厚方向に貫通した第9フィン開口C9をさらに有している。この第9フィン開口C9も空気流れ方向の幅も10mmである。この第9フィン開口C9の上端と第5扁平伝熱管55の下面との距離および第9フィン開口C9の下端と第7扁平伝熱管57の上面との距離が5mmとなるように設けられている。
第6フィン376については、第5フィン375と同様な配置であるため説明を省略する。
この熱交換器301では、扁平伝熱管5の空気流れ方向の途中に5mmの乖離が存在している。そして、この乖離部分のすぐ下方には第5ガイドG5が設けられている。このため、熱交換器301で生じた結露水は、フィン7の下流端にまで空気流れFによって導かれる前に、第5ガイドG5や第6ガイドG6によって排水を促すことができる。これによって、より通風抵抗を小さく抑えて、熱交換効率を上げることができるようになる。
(C)
上述した実施形態では、第1ガイドG1および第2ガイドG2については、空気流れ方向の幅が5mmであって肉厚が0.1mmの場合を例に挙げて説明した。
しかし、本発明はこれに限られるものではなく、例えば、上記実施形態における物理的な第1ガイドG1や第2ガイドG2や、第1フィン開口C1や第2フィン開口C2等を設けるかわりに、ガイド部S以外の物理的な凹凸形状が設けられていない形状のフィンにおいて、上記実施形態の第1ガイドG1や第2ガイドG2に相当する幅の部分の表面に撥水表面処理を施す等の表面処理がされたものであってもよい。
この場合でも、フィン7の下流端において結露水が保持されにくくなっているので、上記実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
(D)
上記実施形態においては、第2フィン開口C2の上辺と、第1扁平伝熱管51の下面との距離w4が5mmである場合を例に挙げて説明した。
しかし、本発明はこれに限られるものではない。例えば、上記距離w4がより長く設けられている場合でもよい。例えば、第1フィン開口C1や第2フィン開口C2が、第1フィン71や第2フィン72における下半分の位置に設けられていてもよい。
(E)
上述した実施形態では、フィン7の形状が波形状である場合を例に挙げて説明した。
しかし、本発明はこれに限られるものではなく、例えば、板状部分が鉛直方向に延びるように設けられたものであってもよい。
(F)
上述した実施形態では、積層型の熱交換器を例に挙げて説明した。
しかし、本発明はこれに限られるものではなく、例えば、上記実施形態においては扁平伝熱管5によって不連続となっているフィン7を、扁平伝熱管5よりも空気流れ方向に突出した部分を設けて連続化させるように形成したクロスフィンチューブ型の熱交換器であってもよい。
本発明の熱交換器は、結露水の排水を促して通風抵抗を小さく抑えることが可能になるため、空気調和装置において冷媒の蒸発器として機能することが可能な熱交換器に適用する場合に特に有用である。
本実施形態の熱交換器の概略外観斜視図である。 図1においてAで示す部分の部分拡大図である。 図2においてB−Bで示す面で切断した場合の横断面図である。 熱交換器の概略斜視図である。 熱交換器のフィンの各部の寸法を説明する図である。 熱交換器において結露水が排水される様子を示す図である。 変形例(A)にかかる熱交換器の横断面図である。 変形例(A)にかかる熱交換器において結露水が排水される様子を示す図である。 変形例(B)にかかる熱交換器の横断面図である。 変形例(B)にかかる熱交換器において結露水が排水される様子を示す図である。 従来の積層型熱交換器の横断面図である。
符号の説明
1 熱交換器
2 分流ヘッダ
3 合流ヘッダ
5 扁平伝熱管
7 フィン
51〜59 第1扁平伝熱管〜第9扁平伝熱管
71〜76 第1フィン〜第6フィン
201 熱交換器
301 熱交換器
901 熱交換器
C1〜C10 第1フィン開口〜第10フィン開口
G1〜G8 第1ガイド〜第8ガイド
P 冷媒流路
S スリット

Claims (10)

  1. 空気調和装置に用いられ、空冷式でかつ強制通風式の熱交換器(1)であって、
    前記強制通風により水平方向に生じる空気流れ方向に対して平行である水平面状に広がっている扁平面を有しており、前記空気流れ方向に対して直交している水平方向に冷媒を流す第1扁平伝熱管(51)と、
    前記第1扁平伝熱管の鉛直下方に配置され、前記空気流れ方向に対して平行である水平面状に広がっている扁平面を有しており、前記第1扁平伝熱管の冷媒流れ方向と平行な方向に冷媒を流す第2扁平伝熱管(52)と、
    少なくとも前記第1扁平伝熱管と前記第2扁平伝熱管との間に位置しており、厚み方向が前記空気流れ方向に直交するように配置され、前記第1扁平伝熱管と前記第2扁平伝熱管とのいずれにも接している第1フィン(71)と、
    を備え、
    前記第1扁平伝熱管(51)の前記空気流れ方向の下流側端部と、前記第2扁平伝熱管(52)の前記空気流れ方向の下流側端部と、前記第1フィン(71)の下流側端部とは、前記空気流れ方向における5mm以内の幅の内側に位置しており、
    前記第1フィン(71)の前記空気流れ方向の下流側端部には、前記第1フィン(71)の下流側端部より上流側の部分と比べて水に対する表面張力が小さい導水部(G1)が設けられている、
    熱交換器(1)。
  2. 前記導水部(G1)は、少なくとも前記第1フィン(71)の下半分に設けられている、
    請求項1に記載の熱交換器(1)。
  3. 前記導水部(G1)は、少なくとも前記第1フィン(71)が前記第1扁平伝熱管(51)と接している部分の近傍から、前記第1フィン(71)が前記第2扁平伝熱管(52)と接している部分の近傍までの間の8割の部分に設けられている、
    請求項1に記載の熱交換器(1)。
  4. 前記導水部(G1)は、前記第1フィン(71)が前記第1扁平伝熱管(51)と接している部分の近傍から、前記第1フィン(71)が前記第2扁平伝熱管(52)と接している部分の近傍まで、延びている、
    請求項1に記載の熱交換器(1)。
  5. 前記第1フィン(71)は、前記空気流れ方向の下流側に板厚方向に貫通したフィン開口(C1)を有しており、
    前記導水部(G1)は、前記フィン開口(C1)の下流端と前記第1フィン(71)の下流端とによって挟まれた部分である、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の熱交換器(1)。
  6. 前記フィン開口(C1)の下流端と前記第1フィン(71)の下流端との間の前記空気流れ方向の幅は、5mm以下である、
    請求項5に記載の熱交換器(1)。
  7. 前記フィン開口(C1)の前記空気流れ方向の幅は、5mm以上である、
    請求項5または6に記載の熱交換器(1)。
  8. 前記第1フィン(71)は、前記空気流れ方向から見た場合に山部分と谷部分とを含んだ波形状となるように形成されている、
    請求項1から7のいずれか1項に記載の熱交換器(1)。
  9. 前記第2扁平伝熱管(52)の鉛直下方に配置され、前記空気流れ方向に対して平行である水平面状に広がっている扁平面を有しており、前記第2扁平伝熱管の冷媒流れ方向と平行な方向に冷媒を流す第3扁平伝熱管(53)と、
    少なくとも前記第2扁平伝熱管と前記第3扁平伝熱管との間に位置しており、厚み方向が前記空気流れ方向に直交するように配置され、前記第2扁平伝熱管と前記第3扁平伝熱管とのいずれにも接している第2フィンと(72)、
    をさらに備え、
    前記第1フィン(71)と前記第2フィン(72)とは、前記第2扁平伝熱管(52)によって仕切られることで互いに連続することなく独立している、
    請求項1から8のいずれか1項に記載の熱交換器(1)。
  10. 空気調和装置に用いられ、空冷式でかつ強制通風式の熱交換器(1)であって、
    前記強制通風により水平方向に生じる空気流れ方向に対して平行である水平面状に広がっている扁平面を有しており、前記空気流れ方向に対して直交している水平方向に冷媒を流す第4扁平伝熱管(54)と、
    前記強制通風により水平方向に生じる空気流れ方向に対して平行である水平面状に広がっている扁平面を前記第4扁平伝熱管の前記扁平面と同一面状であって前記空気流れ方向の下流側に位置するように有しており、前記第4扁平伝熱管の冷媒流れ方向と平行な方向に冷媒を流す第5扁平伝熱管(55)と、
    前記第4扁平伝熱管の鉛直下方に配置され、前記空気流れ方向に対して平行である水平面状に広がっている扁平面を有しており、前記第4扁平伝熱管の冷媒流れ方向と平行な方向に冷媒を流す第6扁平伝熱管(56)と、
    前記第5扁平伝熱管の鉛直下方に配置され、前記空気流れ方向に対して平行である水平面状に広がっている扁平面を前記第6扁平伝熱管の前記扁平面と同一面状であって前記空気流れ方向の下流側に位置するように有しており、前記第5扁平伝熱管の冷媒流れ方向と平行な方向に冷媒を流す第7扁平伝熱管(57)と、
    少なくとも前記第4扁平伝熱管(54)および前記第5扁平伝熱管(55)と前記第6扁平伝熱管(56)および前記第7扁平伝熱管(57)との間に位置しており、厚み方向が前記空気流れ方向に直交するように配置され、前記第4扁平伝熱管(54)と前記第5扁平伝熱管(55)と前記第6扁平伝熱管(56)と前記第7扁平伝熱管(57)とのいずれにも接している第3フィン(375)と、
    を備え、
    前記第4扁平伝熱管(54)の下流端と前記第5扁平伝熱管(55)の上流端との間である上方乖離部分の距離が3mm以上5mm以下であって、
    前記第6扁平伝熱管(56)の下流端と前記第7扁平伝熱管(57)の上流端との下方乖離部分の距離が3mm以上5mm以下であって、
    前記第3フィン(375)は、前記上方乖離部分から前記下方乖離部分まで延びている乖離ガイド(G5)を有しており、
    前記前記第3フィン(375)は、前記乖離ガイド(G5)の前記空気流れ方向の下流端より下流側において板厚方向に貫通した下流開口(C6)と、前記乖離ガイド(G5)の前記空気流れ方向の上流端より上流側において板厚方向に貫通した上流開口(C5)と、を有している、
    熱交換器(1)。
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