JP2010025481A - 熱交換器 - Google Patents

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春男 中田
Genei Kin
鉉永 金
Hirokazu Fujino
宏和 藤野
Toshimitsu Kamata
俊光 鎌田
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Abstract

【課題】波形状のフィンを用いた場合であっても、通風抵抗を小さく抑えつつ、結露水の排水を促すことが可能な空気調和装置の熱交換器を提供する。
【解決手段】第1フィン71は、第1扁平伝熱管51と第2扁平伝熱管52との間に位置しており、第1扁平伝熱管51と第2扁平伝熱管52とのに接している。この第1フィン71は、厚み方向が空気流れ方向に直交するように設けられており、空気流れ方向から見た場合に波形状となっており、波形状の谷の部分において上下に貫通したフィン貫通開口H1を有している。第2扁平伝熱管52は、フィン貫通開口H1と鉛直方向に重なる部分を有する位置において上下に貫通した排水空間M2を有している。
【選択図】図4

Description

本発明は、空気調和装置に用いられ、空冷式でかつ強制通風式の熱交換器に関する。
空気調和装置の熱交換器としては、例えば、水平方向に延びた伝熱管が複数本鉛直方向に並べられており、各伝熱管の間にフィンが配置されてなる、いわゆる積層型の熱交換器が用いられている。
このような積層型の熱交換器としては、例えば、以下の特許文献1に示すように、水平方向に延びている扁平伝熱管と、この扁平伝熱管が延びる方向に直行する面状に広がっており扁平伝熱管によって貫通されているフィンと、を有するものが提案されている。この特許文献1の熱交換器によると、扁平伝熱管の延びる方向と交差する方向を空気流方向としつつ、扁平伝熱管の扁平面を水平方向から傾斜させて風下側が風上側よりも下方に位置するように配置している。そして、フィンには、伝熱性能を向上させるために波形の起伏部が設けられており、その起伏部の稜線は、鉛直方向に延びている。
この熱交換器では、熱交換器が冷媒の蒸発器として機能する場合に、周囲空気に含まれる水分が結露水となってフィン面上に生じ、扁平伝熱管の上面に溜まることがあるが、その場合であっても、風下側が下方になるように扁平伝熱管が傾斜しているため、凝縮水の排水を促すことができるようにしている。これにより、扁平伝熱管上に結露水が滞留している場合よりも、排水を促した場合のほうが、熱交換器を通過する空気抵抗を小さく抑えることができ、熱交換効率を向上させることができている。
特開2005−121318号公報
上述の特許文献1に記載の熱交換器では、扁平伝熱管とフィンが交互に積層された構成を有しており、扁平伝熱管の上面に溜まりがちであっても、風下側が下方になるように扁平伝熱管を傾斜させて配置することで凝縮水の排水を促すようにしている。
しかし、上記特許文献1の熱交換器では、扁平伝熱管を傾斜させて配置しているため、熱交換器自体の通風抵抗が増大してしまっている。
このような通風抵抗を小さく抑えるためには、例えば、扁平伝熱管の扁平面が水平方向となるように配置したり、フィンの厚み方向が空気流れ方向に対して垂直となるように配置したりする対応が考えられる。
ところが、波形状のフィンが採用されている場合に、フィンの厚み方向が空気流れ方向に対して垂直となるように配置した場合には、波形状のフィンの上面側で生じた結露水は、波形状のフィンのうち谷の部分に集まって滞留しがちになる。このような場合には、熱交換を行うための有効熱交換面積が小さくなってしまうだけでなく、滞留している結露水が通風抵抗を増大してしまうことがある。
本発明の課題は、波形状のフィンを用いた場合であっても、通風抵抗を小さく抑えつつ、結露水の排水を促すことが可能な空気調和装置の熱交換器を提供することにある。
第1発明の熱交換器は、空気調和装置に用いられ、空冷式でかつ強制通風式の熱交換器であって、第1伝熱管、第2伝熱管およびフィンを備えている。第1伝熱管は、強制通風により水平方向に生じる空気流れ方向に対して直交している水平方向に冷媒を流す第1冷媒通路を有している。第2伝熱管は、第1伝熱管の鉛直下方に配置され、空気流れ方向に対して平行な方向に冷媒を流す第2冷媒通路を有している。フィンは、少なくとも第1伝熱管と第2伝熱管との間に位置しており、第1伝熱管と第2伝熱管との少なくともいずれかに接している。このフィンは、厚み方向が空気流れ方向に直交するように設けられている。また、このフィンは、空気流れ方向から見た場合に波形状となるように設けられている。フィンは、波形状の谷の部分において上下に貫通したフィン貫通開口を有している。第2伝熱管は、第2冷媒通路以外の位置であってフィン貫通開口と鉛直方向に重なる部分を有する位置において上下に貫通した排水空間を有している。ここで、水平には、正確な水平だけに限られず、水平方向から僅かに傾斜する場合も含まれ、実質的に水平であればよい。また、鉛直は、正確な鉛直だけに限られず、鉛直方向から僅かに傾斜する場合も含まれ、実質的に鉛直であればよい。
この熱交換器では、フィンの板状部分は、その厚み方向が空気流れ方向に直交するように配置されているため、この板状部分により通風抵抗を小さく抑えることができている。そして、フィンは、第1伝熱管と第2伝熱管との少なくともいずれかに接しているため、熱交換に有効な伝熱面積を拡大させることができている。フィンに設けられたフィン貫通開口の鉛直方向下方には第2伝熱管に設けられた排水空間の少なくとも一部が位置しているため、熱交換によって空気中の水分が冷やされて波形状のフィンの上面側や第1伝熱管に結露水が生じて、波形状のフィンの谷部分に結露水が集まってきたとしても、このフィン貫通開口および排水空間を介して結露水を下に排水させることができる。
このように、波形状のフィンを用いた場合であっても、通風抵抗を小さく抑えつつ、結露水の排水を促すことが可能になる。
第2発明の熱交換器は、第1発明の熱交換器において、第2伝熱管は、空気流れ方向上流側に設けられた上流側第2冷媒通路を有する上流側第2伝熱管と、空気流れ方向下流側に設けられた下流側第2冷媒通路を有する下流側第2伝熱管と、を有している。排水空間は、上流側第2伝熱管と下流側第2伝熱管との間に位置している。
この熱交換器では、第2冷媒通路が予め複数に別れているため、第2伝熱管における排水空間を設ける際に冷媒の流れている部分を避ける必要性がなくなり、製造しやすくなる。
第3発明の熱交換器は、第2発明の熱交換器において、上流側第2伝熱管は、複数本の上流側第2冷媒通路が水平方向に互いに平行に並んだ扁平形状である。下流側第2伝熱管は、複数本の下流側第2冷媒通路が水平方向に互いに平行に並んだ扁平形状である。
この熱交換器では、上流側第2伝熱管および下流側第2伝熱管が扁平形状である場合には、その上面側に結露水が滞留しがちになるが、その場合であってもフィン貫通開口および排水空間によって排水を促すことができる。
第4発明の熱交換器は、第2発明の熱交換器において、上流側第2伝熱管および下流側第2伝熱管は、円柱形状である。
この熱交換器では、上流側第2伝熱管および下流側第2伝熱管の表面積を大きくすることができるので、伝熱性能を向上させることができる。
第1発明では、波形状のフィンを用いた場合であっても、通風抵抗を小さく抑えつつ、結露水の排水を促すことが可能になる。
第2発明では、第2伝熱管における排水空間を設ける際に冷媒の流れている部分を避ける必要性がなくなり、製造しやすくなる。
第3発明では、上流側第2伝熱管および下流側第2伝熱管が扁平形状であっても、フィン貫通開口および排水空間によって排水を促すことができる。
第4発明では、伝熱性能を向上させることができる。
<1>本発明の熱交換器が用いられる空気調和装置について
本発明の熱交換器は、少なくとも空気調和装置における冷媒の蒸発器として用いることができるものである。本発明の熱交換器は、冷房運転と暖房運転とを切り換えることができる空気調和装置に用いられる場合には、冷媒の蒸発器として機能することができるだけでなく、冷媒の放熱器として機能することができるものであってもよい。
本発明の熱交換器は、空冷式でかつ強制通風式の熱交換器である。このため、空気調和装置には、本発明の熱交換器に対して空気流れを供給する送風機(図示せず)が備わっている。
ここで、送風機は、自己が生じさせる空気流れ方向に対して、熱交換器の下流側に配置されていてもよいし、上流側に配置されていてもよい。また、送風機が形成する空気流れは、送風流路を形成する他の部材等によって自在に空気流れ方向の向きを変更できる。ここでは、そのようにして自在に向きを変更した後で、熱交換器を通過する際には、熱交換器を略水平方向に通過するように配置されている。
そして、本発明の熱交換器が空気調和装置において冷媒の蒸発器として機能している際に、送風機から空気が供給される状態では、熱交換器は、送風機によって供給される空気を利用して熱交換が行われる。ここでの熱交換では、送風機によって供給される空気の熱によって、伝熱管の内部を流れる冷媒が暖められて、蒸発する。他方、熱交換器に供給され、熱交換器を通過した空気は、伝熱管の内部を流れる冷媒の熱によって冷やされて、温度が低下する。この際、熱交換器の表面温度が、供給される空気の温度よりも低い状態となっていることから、供給される空気が冷やされる際に、熱交換器の表面に結露水が生じることがある。
本発明の熱交換器は、結露水等の熱交換器表面に付着した水の排水を促す構造を有する熱交換器を提供するものである。
以下、本発明の一実施形態である熱交換器について、図面を参照しつつ説明する。
<2>熱交換器
(全体構成)
図1に、熱交換器1の外観斜視図を示す。なお、この図1においては、後述する扁平伝熱管5の詳細部分は省略して示している。
なお、図1に示されるように熱交換器1が見える側を正面側とし、背面側、左側面側、右側面側、上面側および底面側は正面側を基準として把握されるものとして、以下、説明する。
図2に、図1中においてAで示す部分の部分拡大図を示す。
図3に、図2におけるB−B断面で扁平伝熱管5とフィン7とを詳細する側面視断面図を示す。なお、図3では、説明のために、フィン7のうち断面に位置していない部分も合わせて示している。
図4に、熱交換器1の部分拡大概略斜視図を示す。
熱交換器1は、分流ヘッダ2、合流ヘッダ3、扁平伝熱管5およびフィン7を備えている。
分流ヘッダ2には、図1中においてR1で示す方向から、液状態の冷媒や気液二相状態の冷媒が送り込まれる。そして、分流ヘッダ2に供給された冷媒は、扁平伝熱管5の複数の流路に別れて、合流ヘッダ3まで流れる。
合流ヘッダ3は、分流ヘッダ2と空気流れ方向成分において同様の位置に設けられており、扁平伝熱管5の複数の流路から流れてきた冷媒を合流させ、図1中においてR2で示す方向に冷媒を送り出す。
扁平伝熱管5は、図3、図4に示すように、アルミニウムまたはアルミニウム合金から成形されており、鉛直方向に並んで配置される第1扁平伝熱管51、第2扁平伝熱管52および第3扁平伝熱管53等を有している。第1扁平伝熱管51、第2扁平伝熱管52および第3扁平伝熱管53等は、鉛直上側において水平方向に広がった扁平面と、鉛直下側とにおいて水平方向に広がった扁平面を有しており、長手方向が空気流れ方向に対して直交する向きであって水平方向となるように伸びている。このように、偏平伝熱管5は、扁平面が水平に広がっているため、水平方向から傾斜して配置される場合と比較して、水平方向に流れている空気流れに対する通風抵抗を小さく抑えることができる。
ここで、第1扁平伝熱管51は、図3、図4に示すように、空気流れ方向の上流側に配置される上流側第1扁平伝熱管51fと下流側第1扁平伝熱管51bとを有している。この上流側第1扁平伝熱管51fと下流側第1扁平伝熱管51bとは、空気流れ方向に延びる接続部51mを介して接続されることで一体化されている。ここで、上流側第1扁平伝熱管51fと下流側第1扁平伝熱管51bと隣接する2つの接続部51mとによって囲まれる空間である排水空間M1を有している。
また、同様に、第2扁平伝熱管52は、空気流れ方向の上流側に配置される上流側第2扁平伝熱管52fと下流側第2扁平伝熱管52bとを有している。この上流側第2扁平伝熱管52fと下流側第2扁平伝熱管52bとは、空気流れ方向に延びる接続部52mを介して接続されることで一体化されている。ここで、上流側第2扁平伝熱管52fと下流側第2扁平伝熱管52bと隣接する2つの接続部52mとによって囲まれる空間である排水空間M2を有している。
そして、第3扁平伝熱管53は、空気流れ方向の上流側に配置される上流側第3扁平伝熱管53fと下流側第3扁平伝熱管53bとを有している。この上流側第3扁平伝熱管53fと下流側第3扁平伝熱管53bとは、空気流れ方向に延びる接続部53mを介して接続されることで一体化されている。ここで、上流側第3扁平伝熱管53fと下流側第3扁平伝熱管53bと隣接する2つの接続部53mとによって囲まれる空間である排水空間M3を有している。
これら上流側第1扁平伝熱管51f、下流側第1扁平伝熱管51b、上流側第2扁平伝熱管52f、下流側第2扁平伝熱管52b、上流側第3扁平伝熱管53fおよび下流側第3扁平伝熱管53b等は、図3に示すように、いずれも、空気流れ方向に直交する方向である長手方向に冷媒を流すための複数の冷媒流路Pを有している、いわゆる多穴管と呼ばれる伝熱管となっている。これらの複数の冷媒流路Pは、伝熱管を扁平形状に形成させるために、伝熱管内において空気流れ方向に互いに平行になるように並んで設けられている。また、冷媒流路Pの管径は、非常に小さく、1つが、250μm×250μmの正方形状となっており、いわゆるマイクロチャンネル熱交換器となっている。
フィン7は、図2、図3、図4の正面図に示すように、正面視において山部分と谷部分とが繰り返し形成されている波形状となっており、アルミニウム製またはアルミニウム合金製であり、第1扁平伝熱管51、第2扁平伝熱管52および第3扁平伝熱管53等の間に、互いに分離して配置された第1フィン71および第2フィン72等を有している。フィン7は、山部分から谷部分までにかけて、平らに広がっている板状部分を有している。また、第1フィン71は、図3、図4、上面図である図5に示すように、空気流れ方向の中央近傍であってかつ谷部分において鉛直方向に貫通した第1フィン貫通開口H1を有している。また、第2フィン72も同様に、空気流れ方向の中央近傍であってかつ谷部分において鉛直方向に貫通した第2フィン貫通開口H2を有している。
また、第1フィン71および第2フィンは、図3に示すように、それぞれの板状部分に、伝熱面積を増大させるための切り込みSを有している。なお、フィン7の板厚方向は、空気流れ方向に直交する方向となるように設けられている。これにより、フィン7を設けることによる通風抵抗を小さく抑えることができている。また、フィン7の肉厚は、0.1mmである。なお、このフィン7には、切り込みS以外には、板厚方向に凹凸が設けられていない。
第1フィン71は、図2に示すように、第1扁平伝熱管51と第2扁平伝熱管52とによって挟まれるように配置されており、第1扁平伝熱管51の下面側の扁平面に対して山部分の上面側が、第2扁平伝熱管52の上面側の扁平面に対して谷部分の下面側が、それぞれ接している。第2フィン71も同様に、第2扁平伝熱管52と第3扁平伝熱管53とによって挟まれるように配置されており、第2扁平伝熱管52の下面側の扁平面に対して山部分の上面側が、第3扁平伝熱管53の上面側の扁平面に対して谷部分の下面側が、それぞれ接している。
そして、扁平伝熱管5とフィン7とがこのように接している部分は、ロウ付け溶接されることで固着されている。このようにして、第1フィン71および第2フィンは、扁平伝熱管5に固着されていることで、扁平伝熱管5内を流れる冷媒が有している熱を、扁平伝熱管5の表面だけでなく、フィン7の表面にも伝熱させることができる。これにより、熱交換器1の伝熱面積を増大させ、熱交換効率を向上させて、熱交換器1自体をコンパクト化させることができている。また、熱交換器1は、扁平伝熱管5とフィン7とが鉛直方向に交互に積み重ねられており、いわゆる積層型の熱交換器となっている。このように、熱交換器1は、積層型の熱交換器であるために、第3扁平伝熱管53の上層に第2フィン72を、第2フィン72の上層に第2扁平伝熱管52を、第2扁平伝熱管52の上層に第1フィン71を、第1フィン71の上層に第1扁平伝熱管51を、それぞれ積層配置させることができ、扁平伝熱管5の間隔は介在するフィン7によって容易に確保することができ、熱交換器の組立作業性を向上させることができる。
(冷媒の流れ)
以上の構成を有する熱交換器1に対して冷媒が流れ込み、熱交換器1から冷媒が流れ出る態様を説明する。
まず、分流ヘッダ2に対して液冷媒もしくは気液二相状態の冷媒が流入し、各第1扁平伝熱管51、第2扁平伝熱管52および第3扁平伝熱管53等の各冷媒流路Pに概ね均等に分流される。
第1扁平伝熱管51、第2扁平伝熱管52および第3扁平伝熱管53等の各冷媒流路Pを流れる間に、送風機によって供給される空気によってフィン7および扁平伝熱管5自体が暖められることで、内部を流れている冷媒も暖められる。このようにして冷媒に熱が加わることで、冷媒流路Pを通過する過程で、冷媒は徐々に蒸発して気相状態となっていく。なお、この過程において、熱交換器1の表面は、冷媒の熱によって冷やされた空気中の水分が結露水となって付着した状態となっている。
そして、ほぼ気相状態となった冷媒は、第2扁平伝熱管52および第3扁平伝熱管53等の各冷媒流路Pを通過した後、合流ヘッダ3によって合流され、1つの冷媒流れとなって、熱交換器1から流出していく。
(扁平伝熱管5の排水空間M1,M2,M3とフィン7のフィン貫通開口H1,H2)
第1フィン71の有する第1フィン貫通開口H1と第2扁平伝熱管52の有する排水空間M1との上面視における位置関係を、図5に示す。
第1フィン71の第1フィン貫通開口H1は、波形状によって繰り返しも受けられる谷部分の各部分において設けられている。また、第2扁平伝熱管52の排水空間M2は、冷媒流路Pの長手方向である冷媒流れ方向に向けて所定間隔で並んで設けられている。この所定間隔は、第1フィン71の第1フィン貫通開口H1の間隔と同様にされている。
このため、図5に示すように、各第1フィン貫通開口H1と排水空間M2とは鉛直方向において重なるように位置している。
なお、図5において、重なって表示されている第1フィン貫通開口H1および排水空間M2と、隣接する第1フィン貫通開口H1および排水空間M2と、の間には、第1フィン71の山部分を点線で示している。
(結露水の排水)
上述のように、熱交換器1が冷媒の蒸発器として機能している場合には、熱交換器1の表面に結露水が生じる。そして、この結露水は、熱交換器1の通風抵抗を増大させるため、熱交換器1の表面に滞留し続けてしまうと、熱交換効率を良好に保つことができなくなってしまう。
これに対して、本実施形態の熱交換器1の扁平伝熱管5に設けられた排水空間M1、M2、M3と、フィン7に設けられたフィン貫通開口H1、H2とが、鉛直方向に貫通するように重ねて設けられている。
このため、図6に示すように、例えば、第2扁平伝熱管52の上方に位置している第1扁平伝熱管51や第1フィン71の上面側の部分において生じて、第1フィン71の谷部分の上面側に集まってくる結露水は、第1フィン71に設けられた第1フィン貫通開口H1と、第2扁平伝熱管52に設けられた排水空間M2と、の重複部分を通過することで下方に排水させることができる。
このため、結露水は、熱交換器1のフィン7の上面側において滞留することなく、排水されやすいため、熱交換器1の通風抵抗を小さく抑えることができている。
<3>本実施形態の熱交換器の特徴
従来の熱交換器901は、例えば、図10に示すように、冷媒流路Pを有する扁平伝熱管951、952、953と、その扁平伝熱管951,952,953の間に配置されたフィン971,972によって構成されている。そして、フィン971、972には、鉛直方向に伸びるスリットSが設けられている。この従来の熱交換器901では、熱交換器901のフィン971、972の上面側に付着した結露水は、フィン971,972の谷部分の上面側に溜まりやすく、通風抵抗が増大してしまっている。
これに対して、本実施形態の熱交換器1は、フィン7の有するフィン貫通開口H1、H2と扁平伝熱管5の有する排水空間M1、M2、M3との鉛直方向の貫通部分が鉛直方向に重なって配置されている。このため、フィン7の谷部分の上面側に結露水が集まった場合であっても、結露水は滞留することなく、効率的に排水されることになる。
これにより、通風抵抗を小さく抑えつつ、結露水の排水を促すことで通風抵抗を小さく抑えて熱交換効率を向上させることができるようになっている。
また、上流側第1扁平伝熱管51fと下流側第1扁平伝熱管51bとは、それぞれ独立しているものであり、これらを接続部51mによって接続することで、扁平伝熱管51が得られる。この際に排水空間M1が形成される。このため、多穴管タイプの扁平伝熱管に対して排水空間M1を設ける場合には、冷媒流路Pの位置と重複しない位置を探す作業が必要になるが、本実施形態の熱交換器1では、このような必要を無くすることができている。
<4>変形例
上記実施形態では、本発明の一実施形態を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で、以下のような種々の変更が可能である。
(A)
上記実施形態の熱交換器1では、上流側第1扁平伝熱管51fと下流側第1扁平伝熱管51bと隣接する2つの接続部51mとによって囲まれた排水空間M1が設けられた第1扁平伝熱管51を例に挙げて説明した。
しかし,本発明はこれに限られるものではない。例えば、図7および側面視断面図である図8に示す熱交換器201のように、第1扁平伝熱管51が、第1扁平伝熱管51p、第1扁平伝熱管51q、第1扁平伝熱管51rおよび第1扁平伝熱管51sの4本の冷媒配管によって構成されていてもよい。ここで、第1扁平伝熱管51p、第1扁平伝熱管51q、第1扁平伝熱管51rおよび第1扁平伝熱管51sは、いずれも冷媒流路Pを内部に1本だけ有している円筒形状となっている。これにより、上記実施形態で説明した多穴管タイプの扁平伝熱管5よりも、冷媒が流れる配管が有している熱交換に有効な表面積を増大させることができている。
そして、第1扁平伝熱管51pと第1扁平伝熱管51qとの間、第1扁平伝熱管51qと第1扁平伝熱管51rとの間、第1扁平伝熱管51rと第1扁平伝熱管51sとは、それぞれ離れて配置されており、それらの間にはそれぞれ排水空間M1が設けられている。
また、フィン7は、上記実施形態と同様である。
これによって、フィン7の谷部分の上面側に結露水が集まったとしても、排水空間M1から効率的に排水することができる。
(B)
上述した実施形態では、フィン7の形状が波形状である場合を例に挙げて説明した。
しかし、本発明はこれに限られるものではなく、例えば、板状部分が鉛直方向に延びるように設けられたものであってもよい。
(C)
上述した実施形態では、積層型の熱交換器を例に挙げて説明した。
しかし、本発明はこれに限られるものではなく、例えば、上記実施形態においては扁平伝熱管5によって不連続となっているフィン7を、扁平伝熱管5よりも空気流れ方向に突出した部分を設けて連続化させるように形成したクロスフィンチューブ型の熱交換器であってもよい。
本発明の熱交換器は、結露水の排水を促して通風抵抗を小さく抑えることが可能になるため、空気調和装置において冷媒の蒸発器として機能することが可能な熱交換器に適用する場合に特に有用である。
本実施形態の熱交換器の概略外観斜視図である。 図1においてAで示す部分の部分拡大図である。 図2においてB−Bで示す面で切断した場合の横断面図である。 熱交換器の概略斜視図である。 熱交換器の扁平伝熱管とフィンとの開口部分の重なりを示す上面図である。 熱交換器において結露水が排水される様子を示す図である。 変形例(A)にかかる熱交換器の概略斜視図である。 変形例(A)にかかる熱交換器の側面視断面図である。 変形例(A)にかかる熱交換器において結露水が排水される様子を示す図である。 従来の積層型熱交換器の横断面図である。
符号の説明
1 熱交換器
2 分流ヘッダ
3 合流ヘッダ
5 扁平伝熱管
7 フィン
51〜53 第1扁平伝熱管〜第3扁平伝熱管
71〜72 第1フィン〜第2フィン
H1、H2 フィン貫通開口
M1〜M3 排水空間
P 冷媒流路

Claims (4)

  1. 空気調和装置に用いられ、空冷式でかつ強制通風式の熱交換器(1)であって、
    前記強制通風により水平方向に生じる空気流れ方向に対して直交している水平方向に冷媒を流す第1冷媒通路を有している第1伝熱管(51)と、
    前記第1伝熱管の鉛直下方に配置され、前記空気流れ方向に対して平行な方向に冷媒を流す第2冷媒通路を有している第2伝熱管(52)と、
    少なくとも前記第1伝熱管と前記第2伝熱管との間に位置しており、厚み方向が前記空気流れ方向に直交するように設けられ、前記空気流れ方向から見た場合に波形状となっており、前記第1伝熱管と前記第2伝熱管との少なくともいずれかに接しているフィン(71)と、
    を備え、
    前記フィン(71)は、前記波形状の谷の部分において上下に貫通したフィン貫通開口(H1)を有しており、
    前記第2伝熱管(52)は、前記第2冷媒通路以外の位置であって前記フィン貫通開口(H1)と鉛直方向に重なる部分を有する位置において上下に貫通した排水空間(M2)を有している、
    熱交換器(1)。
  2. 前記第2伝熱管(52)は、前記空気流れ方向上流側に設けられた上流側第2冷媒通路を有する上流側第2伝熱管(52b)と、前記空気流れ方向下流側に設けられた下流側第2冷媒通路を有する下流側第2伝熱管(52c)と、を有しており、
    前記排水空間(M2)は、前記上流側第2伝熱管と前記下流側第2伝熱管との間に位置している、
    請求項1に記載の熱交換器(1)。
  3. 前記上流側第2伝熱管(52)は、複数本の前記上流側第2冷媒通路が水平方向に互いに平行に並んだ扁平形状であり、
    前記下流側第2伝熱管(52)は、複数本の前記下流側第2冷媒通路が水平方向に互いに平行に並んだ扁平形状である、
    請求項2に記載の熱交換器(1)。
  4. 前記上流側第2伝熱管(52b)および前記下流側第2伝熱管(52c)は、円柱形状である、
    請求項2に記載の熱交換器(1)。
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