JP2016185661A - 自着シート積層体 - Google Patents

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【課題】プリンタ等での印刷に支障がなく、自着シートを剥がした後の剥離シート面においても書き込むことが可能であり、シート形状への加工適性にも優れた自着シート積層体を提供する。
【解決手段】基材の片面に自着剤層を設けてなる自着シートと、基材の片面に微弱性自着剤層を設けてなる剥離シートとを、自着剤層及び微弱性自着剤層が対向するように積層させた構成とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、プリンタによる印刷が可能であり、自着シートを剥がした後の剥離シート面においても書き込み可能な自着シート積層体に関するものである。
従来、チューブ、ケーブル、パイプ、ワイヤ等の束の結束や、物品の情報を記載したタグ付けのために用いられる自着テープが知られている(例えば特許文献1及び2参照)。この自着テープは、軽い圧力で自着する接着剤を長尺の基材の片面に塗布した構成であり、接着剤塗布面どうしを重ねて加圧することにより、この加圧部分のみを接着する機能を有する。
特開2001−316646号公報 特開2006−1580号公報
しかしながら、上記の従来の自着テープの構成では、プリンタによる印刷に適用するためにシート形状としたとしても、自着剤塗布面が露出した状態であるため、自着剤層面が障害となり、プリンタ内での搬送不良、重送等のペーパーハンドリングに関するトラブルが頻発し、実用に供し得ないものであった。また、そもそも上記のような自着テープでは、所定のシート形状とする際に、例えば、ギロチン刃で裁断を試みた場合、積層したシート状の自着テープの自着剤層が、ギロチン刃によって、下方に押し下げられて、裁断端面部において、下面の自着テープの自着剤層に達し、自着テープ同士が裁断端面で繋がってしまう、所謂、ブロッキング現象が発生するといった問題があった。
一方、通常の粘着剤が塗布された粘着テープにおいては、剥離シート(一般的なシール用剥離シート)が貼着されているが、この剥離シートの表面はシリコーンやフッ素系の非接着処理が施されている。しかしながら、このような非接着処理された剥離シートでは、そもそも自着シートが貼り付かない。これは、剥離シートとしてフィルムを用いた場合も同様であった。
更には、自着テープや自着シートを使用した際に、自着テープや自着シートの貼着先や貼着した日付等の情報を、剥離シート側に記載して管理したいという要望があるが、上記のような従来技術では、鉛筆やボールペンのような通常の筆記具による書き込みは困難であった。
そこで、本発明は、上記のような状況に鑑みてなされたもので、プリンタ等での印刷が可能であり、さらには、自着シートを剥がした後の剥離シート面においても書き込むことが可能で、シート形状への加工適性にも優れた自着シート積層体を提供することを目的としている。
本発明者らは、上記課題を解決するために、プリンタによる印刷にも適用可能な自着シートの構成について鋭意検討を重ねた結果、特定の自着剤を介して、自着シートと剥離シートとを加圧により貼り合わせた本願発明の自着シート積層体を発明するに至った。したがって、本発明の自着シート積層体は、基材の片面に自着剤層を設けてなる自着シートと、基材の片面に微弱性自着剤層を設けてなる剥離シートとを、上記自着剤層及び上記微弱性自着剤層が対向するように積層させたことを特徴としている。
本発明の自着シート積層体によれば、プリンタ等での印刷も可能であり、自着シートを剥がした後の剥離シート面においても書き込むことが可能で、更には、シート形状への加工適性にも優れている。
また、本発明の自着シート積層体においては、自着剤層は、天然ゴムラテックス原液、天然ゴムラテックス原液/バインダ、天然ゴムラテックス/タッキファイヤー、又は、天然ゴムラテックス/タッキファイヤー/バインダからなることが好ましく、微弱性自着剤層は、天然ゴムMMAグラフト重合体ラテックス、充填剤及びバインダからなることが好ましい。
さらに、本発明の自着シート積層体においては、基材は、木質パルプ、天然非木質パルプ、合成繊維から選ばれる少なくとも1種を原料とする原紙、又は合成紙からなることが好ましく、自着剤層及び微弱性自着剤層間の接着力は、5g/25mm〜25g/25mmであることが好ましい。
本発明の自着シート積層体によれば、プリンタ等での印刷も可能であり、自着シートを剥がした後の剥離シート面においても書き込むことが可能で、更には、シート形状への加工適性にも優れた自着シート積層体を提供することができる。
本発明の自着シート積層体の一実施形態における自着シートと剥離シートとの構成を示す概略断面図である。 本発明の自着シート積層体の一実施形態の使用態様を説明する斜視図である。
以下、本発明のより好適な実施の形態について詳細に説明する。図1は、本発明の自着シート積層体の一実施形態における自着シートと剥離シートとの構成を示す概略断面図であり、図2は、本発明の自着シート積層体の一実施形態の使用態様を説明する斜視図である。なお、図2に示された自着シートは余白部分をカス上げ加工した状態である。
本発明の自着シート積層体10は、図1に示されているように、自着シート1と剥離シート2とが積層された断面構成を有する。自着シート1は、基材3の片面に自着剤層4が設けられており、剥離シート2は、基材5の片面に微弱性自着剤層6が設けられている。本発明の自着シート積層体10においては、自着シート1の自着剤層4と、剥離シート2の微弱性自着剤層6とを対向させて積層させ、例えば、厚さ方向から加圧することにより、自着剤層4と微弱性自着剤層6とを貼り合わせた構成が形成されている。
本発明における基材3及び5としては、木質パルプ、天然非木質パルプ、合成繊維から選ばれる少なくとも1種を原料とする原紙、又は合成紙を用いることができる。木質パルプとしては、広葉樹晒クラフトパルプ(以下、LBKPともいう)、針葉樹晒クラフトパルプ(以下、NBKPともいう)、広葉樹未晒クラフトパルプ(LUKP)、針葉樹未晒クラフトパルプ(NUKP)、広葉樹半晒クラフトパルプ(LSBKP)、針葉樹半晒クラフトパルプ(NSBKP)、広葉樹亜硫酸パルプ、針葉樹亜硫酸パルプ等の化学パルプ、 ストーングランドパルプ(SGP)、加圧ストーングランドパルプ(PGW)、リファイナーグランドパルプ(RGP)、サーモグランドパルプ(TGP)、ケミグランドパルプ(CGP)、砕木パルプ(GP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)などの機械パルプ、天然非木質パルプとしては、ケナフ、麻、葦、木綿、竹等の非木材繊維から化学的又は機械的に製造されたパルプ繊維、等が挙げられる。さらに、合成繊維としては、ポリアミド繊維、ポリエチレンテフタレート繊維(以下、PET、又はPET繊維ともいう)に代表されるポリエステル系繊維、アクリル繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維等のポリオレフィン繊維、アラミド繊維、ポリエチレンナフタレート繊維、ポリブチレンテレフタレート繊維、ポリフェニレンサルファイド繊維(以下、PPS繊維ともいう)、ポリアセタール繊維、液晶ポリマー繊維、ポリイミド繊維等が使用可能である。これら木質パルプ、天然非木質パルプ、合成繊維は、それぞれ単独で使用することが出来る他、2種類以上を組み合わせて使用することもできる。合成紙としては、合成樹脂に充填剤等の添加剤を加えて混合し、押出し機で溶融混練後、ダイスリットから押出して成膜した無延伸タイプ、その後に延伸加工を施した延伸タイプ等のものを使用することができる。
また、本発明においては、自着シート1側の基材3と剥離シート2側の基材5は、同じものであってもよいが、用途に応じて、材質、厚さ、特性等が異なるものを用いてもよい。基材3は、自着シートのハンドリング性を考慮した場合、90μm〜200μmの厚さが好ましく、更に好ましくは、120μm〜180μmである。また、基材5の厚さは、やはりハンドリング性、加工適性、更には、基材5は廃棄される場合もあることから、コストを考慮して適宜決定すればよい。
本発明の自着シート積層体によれば、基材5が存在することにより、プリンタ等による印字時の紙搬送不良を防止することが出来ると共に、本発明の自着シート積層体を多数枚重ねて、ギロチン刃等で裁断する際にも、自着剤層が、下に積層した自着シート積層体の自着剤層に到達することを防ぎ、裁断時の裁断端面ブロッキング現象を効果的に防止することが可能となる。
さらに、本発明における自着剤層4は、通常の状態で殆どの物質に接着することなく、加圧により自着剤層同士が接着する感圧自着剤の中から任意に選択することが可能である。例えば、塩化ビニル系樹脂、塩化ビニリデン系樹脂、合成ゴム系樹脂、天然ゴムラテックス原液、天然ゴムラテックス系、アクリル系樹脂、等が挙げられるが、性能とコストのバランスを考慮すると、天然ゴムラテックス原液、天然ゴムラテックス原液/バインダ、天然ゴムラテックス/タッキファイヤー、又は、天然ゴムラテックス/タッキファイヤー/バインダからなる自着剤を、基材上に塗工することにより形成されることが好ましい。
また、自着剤層におけるバインダは、剥離シートに対する自着力調整、充填剤の脱落防止及び基材との密着性向上に寄与するものであり、例えば、アクリル共重合体、アクリルニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、クロロプレンゴム等が用いられる。また、自着剤層におけるタッキファイヤーは、粘着付与剤として働き、例えばロジン誘導体(ロジン、重合ロジン、水添ロジン及びそれらのグリセリン、ペンタエリスリトール、エチレングリコール、ジエチレングリコール等とのエステル等)、テルペン系樹脂(α−ピネン、β−ピネン等の重合体或いは共重合体)、石油系樹脂、フェノール系樹脂、キシレン系樹脂等が挙げられる。固体可塑剤としては、例えばフタル酸ジフェニル、フタル酸ジヘキシル、フタル酸ジシクロヘキシル、フタル酸ジヒドロアビエチル、イソフタル酸ジメチル、安息香酸スクロース、二安息香酸エチレングリコール、三安息香酸トリメチロールエタン、三安息香酸グリセリド、四安息香酸ペンタエリトリット、クエン酸トリシクロヘキシル、N−シクロヘキシル−p−トルエンスルフォンアミド、カテコールジ安息香酸エステル等が挙げられる。このような自着剤層は、優れた自己接着性を有するため、この自着剤層どうしを重ね合わせて加圧することにより、加圧部分のみを貼り合わせることができる。
さらに、本発明における微弱性自着剤層6は、天然ゴムMMAグラフト重合体ラテックス、充填剤及びバインダを、基材上に塗工等により形成することができる。微弱性自着剤層における充填剤としては、タルク、シリカ、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム等の無機充填剤、及び、小麦澱粉、コーンスターチ、やし澱粉等の有機充填剤が用いられる。無機充填剤は、自着シートを剥がした後の剥離シート表面への書き込みの際のインク吸収性向上、鉛筆筆記性等に寄与するものであり、有機充填剤は、自着シート積層体のブロッキング防止に寄与するものである。また、微弱性自着剤層におけるバインダは、自着シートに対する自着力調整、充填剤の脱落(所謂、粉落ち)防止及び基材との密着性向上に寄与するものであり、例えば、アクリル共重合体、アクリルニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、クロロプレンゴム等が用いられる。バインダと無機充填剤の添加比率に関しては、印刷・筆記特性と、充填剤の脱落防止の両面を考慮の上、適宜決定すればよいが、好ましくは、バインダ/無機充填剤=2/1〜1/3の範囲である。
さらに、本発明における微弱性自着剤層には、必要に応じて、防腐剤、消臭剤、消泡剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、界面活性剤、硬化剤、帯電防止剤、分散剤、増粘剤、離型剤、蛍光染料、有色染料、染料定着剤、インク定着剤等の添加剤を添加してもよい。
また、本発明においては、微弱性自着剤の乾燥時塗布量は3〜15g/mの範囲であることが好ましく、更に好ましくは5〜12g/mである。この塗布量が3g/m未満の場合には、微弱性自着剤層が薄すぎて、基材との密着性が悪化する。一方、上記塗布量が15g/mを超えると、逆に厚過ぎて、基材との剥離の問題が発生しやすくなる。
このような微弱性自着剤層は、加圧により自着シートに対して適切な自着力を発揮するため、使用前の自着シートを好適に貼り合わせ、使用の際に自着シート側に微弱性自着剤が付着することなく自着シートを好適に剥がすことができる。また、本発明の自着シート積層体における剥離シートは、微弱性自着剤層が優れたインク吸収性、鉛筆筆記性等を有することから、剥離シートの微弱性自着剤表面においても書き込み可能である。
なお、本発明においては、上記のような加圧による自着剤層及び微弱性自着剤層間の接着力は5g/25mm〜25g/25mmであることが好ましい。この接着力が5g/25mm未満であると、プリンタによる印刷等の際に、自着シートが剥離シートから剥がれてしまう恐れがある。一方、この接着力が25g/25mmを超えると、自着シートの使用の際に自着シートが良好に剥がれず、自着シート側に微弱性自着剤が付着してしまい、目的とする自着性能を発揮できない恐れがある。
次に、上記構成の本発明の自着シート積層体10の使用態様について説明する。図2に示されたように、本発明の自着シート積層体10は、加圧により自着剤層及び微弱性自着剤層(図示せず)を介して自着シート1が剥離シート2上に貼り合わされている。本発明の自着シート積層体は、この状態(自着シート1の不要部分がカス上げされていない状態)でプリンタによる印刷等が可能であり、自着シートを使用する前に、図2に示された符号A及びBのように自着シート表面に情報等を書き込むことができる。なお、本実施形態においては、上記の書き込みの例示としてプリンタによる印刷を例示したが、筆記具等を用いて手書きで直接書き込むことも可能である。
そして、自着シートの使用に際しては、この自着シート1を剥離シート2から剥がし、自着剤層どうしを重ね合わせて加圧することにより、自着剤層の加圧部分のみを貼り合わせて結束やタグ付けを行う。このようにして貼着された自着シートには、様々な情報が書き込まれているため、保管、搬送等の際に有用である。
一方、本発明の自着シート積層体における剥離シートは、微弱性自着剤層表面においても書き込みが可能であるため、自着シート1を剥がした剥離シート2表面に、図2に示された符号Cのように自着シートの貼着先や貼着した日付等の情報を書き込むことにより記録を残しておくことが可能である。
また、本発明の自着シート積層体に用いられる自着剤及び微弱性自着剤は、従来の巻物形態自着テープのような構成において保管されると、自着層、紙基材層の繰り返しの積層となるため、自着層を塗工した紙基材層面は、パルプ繊維とのアンカー効果により、その密着性が維持されるものの、自着面は軽い接着力で紙基材に付着しているのみであるため、外気によるアタックを受け易くなり、自着剤層面同士を加圧したとしても自着力が発揮できないといった問題を有していた。これに対して、本発明の自着シート積層体の構成においては、自着シートの自着剤層面と剥離シートの微弱性自着剤層面が対向して存在するため、自着剤層と微弱性自着剤層が互いに密着して、外気に曝され難くなり、経年時に於いても良好な自着力を保持することができる。
さらに、本発明の自着シート積層体においては、自着シートの自着剤及び剥離シートの微弱性自着剤の物性を適正な範囲に調整することにより、剥離シートの不要部分のカス上げ加工等を可能とすると共に、剥離シートを有することによって、複数枚の自着シート積層体のギロチン裁断や、プリンタ印字時の紙搬送トラブルを抑制することができる。
以下、実施例によって、本発明の構成及び効果を具体的に説明するが、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。
1.自着シート積層体の作製
<実施例1>
まず、坪量70g/mの晒クラフト紙を基材とし、この基材の片面に天然ゴムラテックス原液をリバースロールコーターにより塗布、乾燥して厚さ8μmの自着剤層を形成し、自着シートを作製した。次いで、坪量127.9g/mの木質パルプからなる上質紙(王子製紙社製、OKプリンス上質紙)を基材とし、この基材の片面に下記の微弱性自着剤層用塗料をリバースロールコーターにより乾燥時の塗布量が8g/mとなるように塗布し、厚さ6μmの微弱性自着剤層を有する剥離シートを作製した。
微弱性自着剤層用塗料
天然ゴムMMAグラフト重合ラテックス 100重量部
タルク(無機充填剤) 100重量部
小麦澱粉(有機充填剤) 75重量部
スチレン−ブタジエンゴム(バインダ) 100重量部
次に、上記のようにして作製した自着シート及び剥離シートを、自着剤層と微弱性自着剤層が対向するように積層させ、ラミネータにより線圧500kg/mで圧着させて本発明の実施例1の自着シート積層体を作製した。
<実施例2>
実施例1の自着シート用自着剤に10重量部のタルク(無機充填剤)を添加し、微弱性自着剤層用塗料を下記のものに変更した以外は実施例1と同様にして、本発明の実施例2の自着シート積層体を作製した。
微弱性自着剤層用塗料
天然ゴムMMAグラフト重合ラテックス 100重量部
タルク(無機充填剤) 175重量部
スチレン−ブタジエンゴム(バインダ) 100重量部
<実施例3>
実施例1の自着シート用基材を厚さ95μm(ユポ・コーポレーション社製、商品名:ニューユポ、グレード名:FGS)、剥離シート用基材を厚さ130μm(ユポコーポレーション社製、商品名:ニューユポ、グレード名:FGS)に変更した以外は実施例1と同様にして、本発明の実施例3の自着シート積層体を作製した。
<実施例4>
実施例1の微弱性自着剤層用塗料を下記のものに変更した以外は実施例1と同様にして、本発明の実施例4の自着シート積層体を作製した。
微弱性自着剤層用塗料
天然ゴムMMAグラフト重合ラテックス 100重量部
タルク(無機充填剤) 100重量部
コーンスターチ(有機充填剤) 75重量部
スチレン−ブタジエンゴム(バインダ) 125重量部
<実施例5>
実施例1の微弱性自着剤層用塗料を下記のものに変更した以外は実施例1と同様にして、本発明の実施例5の自着シート積層体を作製した。
微弱性自着剤層用塗料
天然ゴムMMAグラフト重合ラテックス 100重量部
タルク(無機充填剤) 100重量部
コーンスターチ(有機充填剤) 75重量部
スチレン−ブタジエンゴム(バインダ) 90重量部
<比較例1>
実施例1の自着剤層用塗料及び微弱性自着剤層用塗料をアクリル系粘着剤(綜研化学社製、商品名:SKダインRE−339)に変更した以外は実施例1と同様にして、比較例1の自着シート積層体を作製した。
<比較例2>
剥離シートとして、微弱性自着剤層を有さない剥離紙(サンエー化研社製、商品名:N−80HS)を使用したこと以外は実施例1と同様にして、比較例2の自着シート積層体を作製した。
<比較例3>
剥離シートを有さないこと以外は実施例1と同様にして、比較例3の自着シートを作製した。
2.評価
上記のようにして作製された実施例及び比較例の自着シート積層体について、以下の方法にしたがって、自着剤層と微弱性自着剤層との接着力(測定値、実使用性)、鉛筆筆記性、通紙特性、自着シート自着力を評価した。これらの評価結果は表1に示した。
<自着剤層と微弱性自着剤層との接着力>
自着シート積層体を23℃、50%RHの雰囲気下で1日放置した後、引っ張り試験機(商品名:テンシロンUCT−5T、オリエンテック社製)を用いて引っ張り速度300mm/分でのT型剥離による接着力(g/25mm)を測定した。
<実使用性>
打ち抜き加工された自着シート積層体の自着シートを手で剥がし、その剥離感を確認した。
◎:スムーズに剥離可能
○:剥離感がやや重い、若しくはやや軽いが問題なく剥離可能
△:剥離が重く、剥離に若干の困難さを感じる場合がある、若しくは剥離が軽く、意図しない剥離の恐れを感じる場合がある
×:剥離出来ない、若しくは自着していない
<鉛筆筆記性>
微弱性自着剤層面への手書きによる筆記性を確認した。筆記には、ユニ0.5−100HBのシャープペン替芯(三菱鉛筆社製)を使用した。
○:筆記部がはっきりと判別可能
△:筆記部が判別可能
×:筆記が事実上出来ない
<通紙特性>
市販のレーザープリンタの給紙トレイに、A4サイズに裁断した自着シート積層体をセットし、通紙特性を確認した。
○:自着シート積層体が問題なく排紙された
△:問題なく排紙されるが、端部で自着シートと剥離シートの剥離が発生する場合がある
×:用紙搬送トラブルが発生した
<自着シート自着性>
自着シートの塗工面同士を合わせて1kg/6mmの荷重を掛けて圧着した後、引っ張り試験機(商品名:テンシロンUCT−5T、オリエンテック社製)を用いて引っ張り速度300mm/分でT型剥離し、自着特性を確認した。
○:自着シートは貼り付き、基材破壊となる
△:自着シートは貼り付くが、基材破壊せずに剥がれる
×:自着剤層の界面で剥離する
<裁断特性>
A4サイズの大きさの自着シート積層体を10枚重ね、押し切り式ペーパーカッターを使用して裁断した時のブロッキングの有無を確認した。
○:重ね合わせた自着シート積層体同士が、裁断面でブロッキングすることなく裁断できた
×:重ね合わせた自着シート積層体同士が、裁断面でブロッキングが発生した
Figure 2016185661
表1から明らかなように、本発明の実施例の自着シート積層体では、全ての評価項目で充分な特性を示していた。なお、微弱性自着剤層用塗料におけるバインダ量を多くした実施例4では、自着剤層と微弱性自着剤層との接着力が低いためプリンタ印刷の際に自着シートと剥離シートとの間に、端部で若干の剥離が発生する場合もあった。また、実使用性においては、剥離感が軽く、鉛筆筆記性も若干劣っていたが、実使用には耐えるレベルであった。さらに、微弱性自着剤層用塗料におけるバインダ量を少なくした実施例5では、自着剤層と微弱性自着剤層との接着力が高いため自着シートが剥離し難くなる場合もあったが、実使用には耐えるレベルであった。
これに対して、比較例1の自着シート積層体では、自着剤及び微弱性自着剤がアクリル系粘着剤に変更されたため、自着シートと剥離シートが完全に貼着されており、剥離シートから自着シートを良好に剥がすことができず、自着シートとして機能することができなかった。このため、剥離シートの微弱性自着剤表面上における鉛筆筆記性については全く評価できなかった。また、比較例2の自着シート積層体は、自着シートと剥離シートが自着せず、接着力、実使用性が評価できず、鉛筆筆記性も劣り、通紙試験においては、通紙不良が頻発した。比較例3の自着シートは、剥離シートを有しておらず、通紙試験において通紙不良が頻発し、裁断特性確認試験においてもブロッキングが発生する結果であった。
以上説明したように、本発明の自着シート積層体によれば、プリンタ等での印刷も可能であり、自着シートを剥がした後の剥離シート面においても書き込むことが可能で、更には、シート形状への加工適性にも優れていることが示された。

Claims (6)

  1. 基材の片面に自着剤層を設けてなる自着シートと、
    基材の片面に微弱性自着剤層を設けてなる剥離シートとを、
    上記自着剤層及び上記微弱性自着剤層が対向するように積層させたことを特徴とする自着シート積層体。
  2. 前記自着剤層は、天然ゴムラテックス原液、天然ゴムラテックス原液/バインダ、天然ゴムラテックス/タッキファイヤー、又は、天然ゴムラテックス/タッキファイヤー/バインダからなることを特徴とする請求項1に記載の自着シート積層体。
  3. 前記微弱性自着剤層は、天然ゴムMMAグラフト重合体ラテックス、充填剤及びバインダからなることを特徴とする請求項1または2に記載の自着シート積層体。
  4. 前記基材は、木質パルプ、天然非木質パルプ、合成繊維から選ばれる少なくとも1種を原料とする原紙、又は合成紙からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の自着シート積層体。
  5. 前記自着剤層及び前記微弱性自着剤層間の接着力は、5g/25mm〜25g/25mmであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の自着シート積層体。
  6. 前記微弱性自着剤層は、表面が印刷又は書き込み可能であることを特徴とする請求項3に記載の自着シート積層体。
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Citations (4)

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