JP2016185603A - インクジェットヘッドの製造方法 - Google Patents

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栄樹 平井
敏昭 ▲浜▼口
敏昭 ▲浜▼口
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Abstract

【課題】圧力室を形成する際に駆動回路が破壊されることを抑制できるインクジェットヘッドの製造方法を提供する。
【解決手段】第1の基板51に振動板31及び圧電素子が形成される圧電素子形成工程と、第2の基板52に駆動回路46が形成される駆動回路形成工程と、第1の基板51をエッチングするエッチング溶液に対して耐性のある保護膜56が駆動回路46と重なる位置から第2の基板52の端に亘って形成される保護膜形成工程と、第1の基板51と第2の基板52とが接着剤48により接合される基板接合工程と、第1の基板51及び第2の基板52が接合された状態で、エッチング溶液により第1の基板51がエッチングされて圧力室が形成される圧力室形成工程と、接合された第1の基板51及び第2の基板52が、切断予定ラインLに沿って切断されることで、個々の圧力室形成基板及び封止板に分割される基板切断工程と、を含む。
【選択図】図6

Description

本発明は、電圧の印加により変形する圧電素子を備えたインクジェットヘッドの製造方法に関するものである。
インクジェットプリンターはパーマネントヘッドを備え、このパーマネントヘッドから各種の液体を噴射(吐出)する装置である。インクジェットプリンター(ink jet printer)とは、非衝撃式印字装置であって、文字が用紙上にインクの粒子又は小滴の噴射によって形成されるものである(JIS X0012−1990)。複数の点で表現される文字や画像を印字するプリンターであるドットプリンターの一形態であり、インクの粒子又は小滴の噴射によって形成される複数の点で表現される文字や画像を印字する。また、パーマネントヘッド(permanent head)とは、インクの液滴を連続的又は断続的に生成する、プリンター本体の機械部又は電気部である(以下、「インクジェットヘッド」(Inkjet‐head)という)(JIS Z8123−1:2013)。このインクジェットプリンターは、画像記録装置として使用されるほか、ごく少量の液体を所定位置に正確に着弾させることができるという特長を活かして各種の製造装置にも応用されている。例えば、液晶ディスプレイ等のカラーフィルターを製造するディスプレイ製造装置,有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイやFED(面発光ディスプレイ)等の電極を形成する電極形成装置,バイオチップ(生物化学素子)を製造するチップ製造装置に応用されている。
上記のインクジェットヘッドは、ノズルに連通する圧力室が形成された圧力室形成基板、当該圧力室形成基板上に振動板を介して積層された圧電素子、及び、当該圧電素子に対して間隔を開けて配置された封止板等を備えている。そして、インクジェットヘッドは、圧電素子の駆動により圧力室内の液体に圧力変動を生じさせ、この圧力変動を利用してノズルから液体を噴射する。このようなインクジェットヘッドの製造方法としては、2枚の基板を接合してから個々の圧力室形成基板及び封止板に分割する方法が知られている。具体的には、まず、一方の基板(例えば、シリコンウェハ)に振動板及び圧電素子を形成して圧力室形成基板となる領域を複数形成する。次に、この一方の基板に封止板となる他方の基板(例えば、シリコンウェハ)を接着剤により接合し、この状態で、エッチング溶液(例えば、水酸化カリウム(KOH))を用いたエッチング(ウェットエッチング)により一方の基板に圧力室を形成する。その後、個々の圧力室形成基板及びこれに接合された封止板に分割することで、インクジェットヘッドが製造される。ここで、上記のような基板としては、一般的に、周縁部の角が丸められた(すなわち、面取りされた)ものが用いられている(例えば、特許文献1参照)。
特開2008―73929号公報
ところで、近年、インクジェットヘッドの小型化に伴い、圧電素子を覆う封止板の表面に圧電素子を駆動する駆動回路を形成する技術が開発されている。しかしながら、上記のように圧力室形成基板となる基板と封止板となる基板とを接着剤により接合した状態で、ウェットエッチングにより圧力室を形成しようとすると、エッチング溶液が封止板となる基板の表面を侵食しながら進入し、駆動回路まで到達する虞があった。これにより、駆動回路が破壊される虞があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、圧力室を形成する際に駆動回路が破壊されることを抑制できるインクジェットヘッドの製造方法を提供することにある。
本発明のインクジェットヘッドの製造方法は、上記目的を達成するために提案されたものであり、ノズルに連通した圧力室が複数形成され、前記圧力室の一側の面を区画する振動板と、前記振動板の前記圧力室側とは反対側の面に形成される圧電素子と、が設けられた圧力室形成基板と、
前記圧電素子側の面に前記圧電素子を駆動する駆動回路を有し、前記圧電素子に対して間隔を開けて配置された封止板と、
前記圧力室形成基板と前記封止板とを接合する接着剤と、を備えたインクジェットヘッドの製造方法であって、
前記圧力室形成基板に対応する領域が切断予定ラインにより区画された第1の基板に、前記振動板及び前記圧電素子が形成される圧電素子形成工程と、
前記封止板に対応する領域が切断予定ラインにより区画された第2の基板に、前記駆動回路が形成される駆動回路形成工程と、
前記第1の基板をエッチングするエッチング溶液に対して耐性のある保護膜が前記駆動回路と重なる位置から前記第2の基板の端に亘って形成される保護膜形成工程と、
前記第1の基板の前記圧電素子側の面と前記第2の基板の前記駆動回路側の面とが前記接着剤により接合される基板接合工程と、
前記第1の基板及び前記第2の基板が接合された状態で、前記エッチング溶液により前記第1の基板がエッチングされて前記圧力室が形成される圧力室形成工程と、
接合された前記第1の基板及び前記第2の基板が、前記切断予定ラインに沿って切断されることで、個々の前記圧力室形成基板及び前記封止板に分割される基板切断工程と、を含むことを特徴とする。
この方法によれば、エッチング溶液に対して耐性のある保護膜が駆動回路と重なる位置から第2の基板の端に亘って形成されるため、圧力室形成工程において圧力室を形成する際に、エッチング溶液が駆動回路側に進入することを抑制できる。これにより、駆動回路が破壊されることを抑制できる。
また、上記方法において、前記保護膜は、前記駆動回路を覆って水分から保護することが望ましい。
この方法によれば、保護膜が駆動回路を保護する耐水保護膜を兼ねるため、この耐水保護膜を別途形成する必要が無く、製造が容易になる。また、駆動回路が保護されるため、駆動回路の信頼性が向上し、ひいてはインクジェットヘッドの信頼性が向上する。
さらに、上記各方法において、前記保護膜は、シリコン窒化膜からなることが望ましい。
この方法によれば、保護膜を容易に作成できる。
また、上記各方法において、前記駆動回路は、導体層と当該導体層間に形成される絶縁体層とを備え、
前記絶縁体層は、前記駆動回路の外側まで形成され、
前記保護膜は、前記駆動回路と重なる位置から前記絶縁体層の外側まで覆うことが望ましい。
この方法によれば、保護膜が絶縁体層の外側まで覆うため、エッチング溶液が絶縁体層を介して第2の基板まで進入することを抑制できる。その結果、エッチング溶液が駆動回路まで進入することを一層抑制できる。
プリンターの構成を説明する斜視図である。 記録ヘッドの構成を説明する断面図である。 アクチュエーターユニットの構成を説明する要部を拡大した断面図である。 アクチュエーターユニットの製造方法を説明する斜視図である。 アクチュエーターユニットの製造方法を説明する平面図である。 接合された第1の基板及び第2の基板の要部を拡大した断面図である。 アクチュエーターユニットの製造方法を説明する断面図である。
以下、本発明を実施するための形態を、添付図面を参照して説明する。なお、以下に述べる実施の形態では、本発明の好適な具体例として種々の限定がされているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。また、以下においては、本発明のインクジェットプリンターとして、インクジェットヘッドの一種である記録ヘッド3を搭載したプリンター1を例に挙げて説明する。
プリンター1の構成について、図1を参照して説明する。プリンター1は、記録紙等の記録媒体2(着弾対象の一種)の表面に対してインク(液体の一種)を噴射して画像等の記録を行う装置である。このプリンター1は、記録ヘッド3、この記録ヘッド3が取り付けられるキャリッジ4、キャリッジ4を主走査方向に移動させるキャリッジ移動機構5、記録媒体2を副走査方向に移送する搬送機構6等を備えている。ここで、上記のインクは、液体供給源としてのインクカートリッジ7に貯留されている。このインクカートリッジ7は、記録ヘッド3に対して着脱可能に装着される。なお、インクカートリッジがプリンターの本体側に配置され、当該インクカートリッジからインク供給チューブを通じて記録ヘッドに供給される構成を採用することもできる。
上記のキャリッジ移動機構5はタイミングベルト8を備えている。そして、このタイミングベルト8はDCモーター等のパルスモーター9により駆動される。したがってパルスモーター9が作動すると、キャリッジ4は、プリンター1に架設されたガイドロッド10に案内されて、主走査方向(記録媒体2の幅方向)に往復移動する。キャリッジ4の主走査方向の位置は、位置情報検出手段の一種であるリニアエンコーダー(図示せず)によって検出される。リニアエンコーダーは、その検出信号、即ち、エンコーダーパルス(位置情報の一種)をプリンター1の制御部に送信する。
また、キャリッジ4の移動範囲内における記録領域よりも外側の端部領域には、キャリッジ4の走査の基点となるホームポジションが設定されている。このホームポジションには、端部側から順に、記録ヘッド3のノズル面(ノズルプレート21)に形成されたノズル22を封止するキャップ11、及び、ノズル面を払拭するためのワイピングユニット12が配置されている。
次に記録ヘッド3について説明する。図2は、記録ヘッド3の構成を説明する断面図である。図3は、記録ヘッド3の要部を拡大した断面図、すなわちアクチュエーターユニット14の一側(図2における左側)を拡大した断面図である。本実施形態における記録ヘッド3は、図2に示すように、アクチュエーターユニット14および流路ユニット15が積層された状態でヘッドケース16に取り付けられている。なお、便宜上、アクチュエーターユニット14を構成する各部材の積層方向を上下方向として説明する。
ヘッドケース16は、合成樹脂製の箱体状部材であり、その内部には各圧力室30にインクを供給するリザーバー18が形成されている。このリザーバー18は、複数形成された圧力室30に共通なインクが貯留される空間であり、2列に並設(列設)された圧力室30の列に対応して2つ形成されている。なお、ヘッドケース16の上方には、インクカートリッジ7側からのインクをリザーバー18に導入するインク導入路(図示せず)が形成されている。また、ヘッドケース16の下面側には、当該下面からヘッドケース16の高さ方向の途中まで直方体状に窪んだ収容空間17が形成されている。後述する流路ユニット15がヘッドケース16の下面に位置決めされた状態で接合されると、連通基板24上に積層されたアクチュエーターユニット14(圧力室形成基板29、封止板33等)が収容空間17内に収容されるように構成されている。
ヘッドケース16の下面に接合される流路ユニット15は、連通基板24及びノズルプレート21を有している。連通基板24は、シリコン製の板材であり、本実施形態では、表面(上面および下面)を(110)面としたシリコン単結晶基板から作製されている。この連通基板24には、図2に示すように、リザーバー18と連通し、各圧力室30に共通なインクが貯留される共通液室25と、この共通液室25を介してリザーバー18からのインクを各圧力室30に個別に供給する個別連通路26とが、エッチングにより形成されている。共通液室25は、圧力室30の並設方向(ノズル列方向)に沿った長尺な空部であり、2つのリザーバー18に対応して2列形成されている。この共通液室25は、連通基板24の板厚方向を貫通した第1液室25aと、連通基板24の下面側から上面側に向けて当該連通基板24の板厚方向の途中まで窪ませ、上面側に薄板部を残した状態で形成された第2液室25bと、から構成される。個別連通路26は、第2液室25bの薄板部において、圧力室30に対応して当該圧力室30の並設方向に沿って複数形成されている。この個別連通路26は、連通基板24と圧力室形成基板29とが位置決めされて接合された状態で、対応する圧力室30の長手方向における一側の端部と連通する。
また、連通基板24の各ノズル22に対応する位置には、連通基板24の板厚方向を貫通したノズル連通路27が形成されている。すなわち、ノズル連通路27は、ノズル列に対応して当該ノズル列方向に沿って複数形成されている。このノズル連通路27によって、圧力室30とノズル22とが連通する。本実施形態のノズル連通路27は、連通基板24と圧力室形成基板29とが位置決めされて接合された状態で、対応する圧力室30の長手方向における他側(個別連通路26とは反対側)の端部と連通する。
ノズルプレート21は、連通基板24の下面(圧力室形成基板29とは反対側の面)に接合されたシリコン製の基板(例えば、シリコン単結晶基板)である。本実施形態では、このノズルプレート21により、共通液室25となる空間の下面側の開口が封止されている。また、ノズルプレート21には、複数のノズル22が直線状(列状)に開設されている。本実施形態では、2列に形成された圧力室30の列に対応して、ノズル列が2列形成されている。この並設された複数のノズル22(ノズル列)は、一端側のノズル22から他端側のノズル22までドット形成密度に対応したピッチ(例えば600dpi)で、主走査方向に直交する副走査方向に沿って等間隔に設けられている。なお、ノズルプレートを連通基板における共通液室から内側に外れた領域に接合し、共通液室となる空間の下面側の開口を例えば可撓性を有するコンプライアンスシート等の部材で封止することもできる。このようにすれば、ノズルプレートを可及的に小さくできる。
アクチュエーターユニット14は、図2及び図3に示すように、圧力室形成基板29、振動板31、圧電素子32および封止板33が積層されてユニット化されている。このアクチュエーターユニット14は、収容空間17内に収容可能なように、収容空間17よりも小さく形成されている。
圧力室形成基板29は、シリコン製の硬質な板材であり、本実施形態では、表面(上面および下面)を(110)面としたシリコン単結晶基板から作製されている。この圧力室形成基板29には、エッチングにより一部が板厚方向に完全に除去されて、圧力室30となるべき空間がノズル列方向に沿って複数形成されている。この空間は、下側が連通基板24により区画され、上側が振動板31により区画されて、圧力室30を構成する。また、この空間、すなわち圧力室30は、2列に形成されたノズル列に対応して2列に形成されている。各圧力室30は、ノズル列方向に直交する方向に長尺な空部であり、当該方向(すなわち、圧力室30の長手方向)の一側の端部に個別連通路26が連通し、他側の端部にノズル連通路27が連通する。なお、本実施形態の圧力室30のノズル列方向に直交する方向の両側壁は、シリコン単結晶基板の結晶性に起因して、圧力室形成基板29の上面或いは下面に対して傾斜している。
振動板31は、弾性を有する薄膜状の部材であり、圧力室形成基板29の上面(連通基板24とは反対側の面)に積層されている。この振動板31によって、圧力室30となるべき空間の上部開口が封止されている。換言すると、振動板31によって、圧力室30の上面が区画されている。この振動板31における圧力室30の上面を区画する区画領域35は、圧電素子32の撓み変形に伴ってノズル22から遠ざかる方向あるいは近接する方向に変形(変位)する変位部として機能する。すなわち、振動板31における区画領域35は、撓み変形が許容される領域であり、振動板31における区画領域35から外れた領域は撓み変形が阻害される領域である。なお、振動板31は、例えば、圧力室形成基板29の上面に形成された二酸化シリコン(SiO)からなる弾性膜と、この弾性膜上に形成された酸化ジルコニウム(ZrO)からなる絶縁体膜と、から成る。そして、この絶縁膜上(振動板31の圧力室30側とは反対側の面)における区画領域35に対応する位置に圧電素子32がそれぞれ積層されている。
本実施形態の圧電素子32は、所謂撓みモードの圧電素子である。この圧電素子32は、2列に並設された圧力室30の列に対応して2列に並設されている。各圧電素子32は、図3に示すように、振動板31上に、下電極層37、圧電体層38、上電極層39、及び金属層40が順次積層されてなる。本実施形態では、下電極層37が圧電素子32毎に独立して形成される個別電極となっており、上電極層39が複数の圧電素子32に亘って連続して形成される共通電極となっている。すなわち、下電極層37及び圧電体層38は、圧力室30毎に形成されている。一方、上電極層39は、複数の圧力室30に亘って形成されている。図3に示すように、本実施形態における各層37、38、39のノズル列方向に直交する方向における両端は、区画領域35よりも外側まで延設されている。
そして、下電極層37と上電極層39との間に圧電体層38が挟まれた領域が、圧電素子32として機能することになる。すなわち、下電極層37と上電極層39との間に両電極の電位差に応じた電界が付与されると、圧電体層38がノズル22から遠ざかる方向あるいは近接する方向に撓み変形し、区画領域35の振動板31を変形させる。なお、圧電素子32のうち区画領域35の外側まで延在された部分は、圧力室形成基板29により変形(変位)が阻害される。
また、本実施形態における圧電素子32は、長手方向(ノズル列方向に直交する方向)における両端部に密着層41を介して金属層40が設けられている。圧電素子32の他側(アクチュエーターユニット14における内側)の端部に形成された金属層40は、上電極層39上に積層されて共通電極となる第1の共通金属層40aである。圧電素子32の一側(アクチュエーターユニット14における外側)の端部に形成された金属層40は、上電極層39上に積層され、第1の共通金属層40aと同様に、共通電極となる第2の共通金属層40bである。第2の共通金属層40bよりも外側(第1の共通金属層40a側とは反対側)に形成された金属層40は、一部が下電極層37上に積層されて個別電極となる個別金属層40cである。なお、個別金属層40cの下側に形成される密着層41は、アクチュエーターユニット14の端まで延設されている。そして、本実施形態では、第1の共通金属層40a及び個別金属層40cに、後述するバンプ電極42が接続される。
なお、上記した下電極層37及び上電極層39としては、イリジウム(Ir)、白金(Pt)、チタン(Ti)、タングステン(W)、ニッケル(Ni)、パラジウム(Pd)、金(Au)等の各種金属、及び、これらの合金やLaNiO等の合金等が用いられる。また、圧電体層38としては、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)等の強誘電性圧電性材料や、これにニオブ(Nb)、ニッケル(Ni)、マグネシウム(Mg)、ビスマス(Bi)又はイットリウム(Y)等の金属を添加したリラクサ強誘電体等が用いられる。その他、チタン酸バリウムなどの非鉛材料も用いることができる。さらに、金属層40としては、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)、タングステン(W)、及び、これらの合金等からなる密着層上に金(Au)、銅(Cu)等が積層されたものが用いられる。
封止板33は、複数のバンプ電極42を介在させた状態で振動板31(或いは、圧電素子32)に対して間隔を開けて配置された平板状の部材である。なお、この間隔は、圧電素子32の変形が阻害されない程度の間隔に設定されている。本実施形態の封止板33は、表面(上面および下面)が(110)面のシリコン単結晶基板から成り、平面視において圧力室形成基板29の外径と略同じに揃えられている。図3に示すように、この封止板33の下面(圧電素子32側の面)における圧電素子32と対向する領域には、各圧電素子32を個々に駆動する信号(駆動信号)を出力する駆動回路46(ドライバー回路)が形成されている。駆動回路46は、封止板33となるシリコン単結晶基板(シリコンウェハ)の表面に、半導体プロセス(即ち、成膜工程、フォトリソグラフィー工程及びエッチング工程など)を用いて作成される。本実施形態の駆動回路46は、図6に示すように、複数の導体層54、及び、当該複数の導体層54間の層間膜となる絶縁体層55等が積層されて成る。また、封止板33の圧電素子32側の駆動回路46が形成された領域を含むほぼ全面には、保護膜56が積層されている。なお、この保護膜56は、その表面が平坦になるように加工されている。
また、図3に示すように、封止板33における区画領域35から外れた領域であって、圧電体層38上に形成された第1の共通金属層40aおよび個別金属層40cに対向する領域には、圧力室形成基板29側に突出した、弾性を有するバンプ電極42が形成されている。このバンプ電極42は、弾性を有する内部樹脂43と、駆動回路46内の対応する配線と電気的に接続され、内部樹脂43の表面を覆う導電膜44と、からなる。本実施形態では、個別金属層40cに接続される個別バンプ電極42bが、2列に形成された圧電素子32に対応して2列に形成されている。また、第1の共通金属層40aに接続される共通バンプ電極42aが、2列に形成された個別バンプ電極42bの間において1列に形成されている。なお、内部樹脂43としては、例えば、ポリイミド樹脂等の樹脂が用いられる。また、導電膜44としては、金(Au)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、タングステン(W)等の金属が用いられる。
封止板33と、振動板31及び圧電素子32が積層された圧力室形成基板29とは、図3に示すように、各バンプ電極42を介在させた状態で接着剤48により接合されている。この接着剤48は、各バンプ電極42のノズル列方向に直交する方向における両側にノズル列方向に沿って帯状に配置されている。個別バンプ電極42bよりも外側(共通バンプ電極42a側とは反対側)に配置された接着剤48は、圧力室形成基板29の外周に形成されている。すなわち、この接着剤48は、各圧電素子32及びバンプ電極42を囲繞するように形成されている。また、各接着剤48は、駆動回路46の一部と重なるように形成されている。
なお、接着剤48としては、感光性かつ熱硬化性を有する樹脂等が好適に用いられる。例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂、スチレン樹脂等を主成分に含む樹脂が望ましい。このように、感光性を有するものを接着剤48として用いれば、接着剤48を塗布した後に露光及び現像することで、所定の位置に正確に接着剤48を配置できるようになる。これにより、接着剤48のはみ出しを抑制でき、ひいては記録ヘッド3を小型化できる。すなわち、接着剤48が予定された位置からはみ出すことによりアクチュエーターユニット14を構成する他の部分と干渉することを抑制ができ、接着剤48を当該部分に可及的に近づけることができる。その結果、アクチュエーターユニット14を小型化でき、ひいては記録ヘッド3を小型化できる。
そして、上記のように形成された記録ヘッド3は、インクカートリッジ7からのインクをインク導入路、リザーバー18、共通液室25および個別連通路26を介して圧力室30に導入する。この状態で、駆動回路46からの信号が各バンプ電極42を介して圧電素子32に供給されると、圧電素子32が駆動し、圧力室30内に圧力変動が生じる。記録ヘッド3は、この圧力変動を利用することで、ノズル連通路27を介してノズル22からインク滴を噴射する。
次に、上記した記録ヘッド3、特にアクチュエーターユニット14の製造方法について説明する。図4は、圧力室形成基板29となる第1の基板51と、封止板33となる第2の基板52とを表わす斜視図である。図5は、接合された第1の基板51及び第2の基板52を分割する切断予定ラインLを表わす第2の基板52側から見た平面図である。図6は、接合された第1の基板51及び第2の基板52の端部を拡大した断面図である。図7は、アクチュエーターユニットの製造過程を説明する断面における状態遷移図である。本実施形態のアクチュエーターユニット14は、図4に示すように、振動板31及び圧電素子32が積層されて圧力室形成基板29となる領域が複数形成されたシリコン単結晶基板(シリコンウェハ)からなる第1の基板51と、封止板33となる領域が複数形成されたシリコン単結晶基板(シリコンウェハ)からなる第2の基板52とを接着剤48により貼りあわせた状態で、図4及び図5に示す切断予定ラインL(スクライブライン)に沿って切断して個片化することで得られる。なお、第1の基板51及び第2の基板52の端部には、図6に示すように、角が丸められた面取り部51a、52aが形成されている。
詳しく説明すると、第1の基板51(圧力室形成基板29側のシリコン単結晶基板)では、まず、圧電素子形成工程において、振動板31及び圧電素子32等を形成する。具体的には、第1の基板51の上面(封止板33と対向する側の表面)に振動板31を形成する。次に、半導体プロセスにより、下電極層37、圧電体層38、上電極層39、密着層41、及び金属層40等を順次パターニングし、圧電素子32等を形成する。これにより、第1の基板51に、個々の記録ヘッド3に対応した圧力室形成基板29となる領域が複数形成される。すなわち、第1の基板51の切断予定ラインLにより区画された複数の領域に、圧力室形成基板29に対応する領域がそれぞれ形成される。
なお、図6に示すように、個別金属層40cの下側に形成された密着層41は、切断予定ラインLを越えて隣接する領域(圧力室形成基板29とならずに破棄される領域)まで延設されている。また、第1の基板51の上面であって、振動板31の外側から第1の基板51の端に亘る領域は、熱酸化膜58により覆われている。本実施形態における熱酸化膜58は、二酸化シリコン(SiO)からなり、振動板31を構成する二酸化シリコン(SiO)を当該振動板31から第1の基板51の端(詳しくは、上面側の面取り部51aを越えて側面)に亘って設けることで形成される。これにより、振動板31を作製する工程と同じ工程で熱酸化膜58を形成することができる。このような熱酸化膜58は、熱酸化処理により形成される。そして、熱酸化膜58は、後述する第1の基板51をエッチングするエッチング溶液(水酸化カリウム(KOH))に対して比較的良好な耐性を有するため、第1の基板51をエッチング(ウェットエッチング)する際にエッチング溶液が第1の基板51の表面に浸食することを抑制できる。
一方、第2の基板52(封止板33側のシリコン単結晶基板)では、まず、上面(圧力室形成基板29側とは反対側の表面)の全体に、第1の基板51の表面に形成された二酸化シリコン(SiO)と同様の熱酸化膜58を形成する。本実施形態における熱酸化膜58は、図6に示すように、第2の基板52の上面から上面側の面取り部52aを越えて側面まで形成されている。
次に、駆動回路形成工程において、図6に示すように、半導体プロセスにより下面(圧力室形成基板29と対向する側の表面)に駆動回路46等を形成する。なお、図6に示す切断予定ラインLよりも外側に形成される回路は、有効露光範囲から外れた領域に形成されるダミー回路47であり、両基板51、52の切断後において切断片(切れ端)と共に破棄される。これらの駆動回路46及びダミー回路47は、金属等からなる導体層54(半導体も含む)及びシリコン酸化膜やシリコン窒化膜等からなる絶縁体層55が交互に積み重ねられて構成される。すなわち、駆動回路46及びダミー回路47は、半導体プロセスにより導体層54と、当該導体層54間に形成される絶縁体層55とを順次パターニングすることで形成される。本実施形態における絶縁体層55は、駆動回路46、ダミー回路47、及びこれらの外側に亘って形成されている。この絶縁体層55の端部は、下面側の面取り部52aの端まで延設されている。ここで、本実施形態における絶縁体層55は、二酸化シリコン(SiO)からなり、膜の成長速度等の製造上の理由からCVD(化学気相成長)法を用いて形成される。このように形成された絶縁体層55は、エッチング溶液(水酸化カリウム(KOH))に対する保護膜としての能力が比較的弱く、第1の基板51側へのエッチング溶液の進入を十分に抑制できない。このため、第1の基板51が侵食され、エッチング溶液がダミー回路47のみならず、駆動回路46まで進入して駆動回路46を破壊する虞がある。このため、本実施形態では、この絶縁体層55を覆うように保護膜56を形成する。
具体的には、保護膜形成工程により、第1の基板51をエッチングするエッチング溶液に対して耐性のある保護膜56を第2の基板52の下面に形成する。本実施形態における保護膜56は、半導体プロセスにより、駆動回路46及びダミー回路47と重なる位置から第2の基板52の端に亘って形成される。より詳しく説明すると、保護膜56は、駆動回路46を覆うように駆動回路46の外側まで形成され、その端部が第2の基板52の下面側の面取り部52a及び側面を越えて上面側の面取り部52aまで延設されている。すなわち、この保護膜56により、絶縁体層55が覆われると共に、第2の基板52の側面及び上面側の面取り部52aにおける熱酸化膜58が覆われる。ここで、保護膜56は、第1の基板51をエッチングするエッチング溶液(水酸化カリウム(KOH))に対して比較的良好な耐性を有し、且つ耐水性も有することが望ましい。本実施形態では、熱酸化膜58及び絶縁体層55よりも水酸化カリウム(KOH)に対する耐性が優れ、且つ耐水性も有することから、シリコン窒化膜(SiN)を保護膜56として用いている。このように、保護膜56が耐水性も有するため、この保護膜56で駆動回路46を覆うことにより、駆動回路46を水分から保護する耐水保護膜として利用することができる。
保護膜56が形成されたならば、平坦化工程において、CMP(化学機械研磨)法等の研磨方法を用いて保護膜56を削り、保護膜56の表面を平坦化させる。これにより、保護膜56に接着される接着剤48の接着力の低下を抑制できる。その後、表面に樹脂膜を製膜し、フォトリソグラフィー工程及びエッチング工程により、内部樹脂43を形成した後、加熱により当該内部樹脂43を溶融してその角を丸める。そして、蒸着やスパッタリング等により内部樹脂43の表面に金属膜を成膜し、フォトリソグラフィー工程及びエッチング工程により、導電膜44を形成する。これにより、第2の基板52に、個々の記録ヘッド3に対応した封止板33となる領域が複数形成される。すなわち、第2の基板52の切断予定ラインLにより区画された複数の領域に、封止板33に対応する領域がそれぞれ形成される。
そして、第1の基板51に振動板31及び圧電素子32が形成され、第2の基板52に駆動回路46等が形成されたならば、基板接合工程において、両基板51、52を接合する。すなわち、第1の基板51の圧電素子32側の面と第2の基板52の駆動回路46側の面とを、間隔を開けた状態で接着剤48により接合する。本実施形態では、第1の基板51の表面(第2の基板52に対向する面)に、感光性および熱硬化性を有する液体状の接着剤をスピンコーター等により塗布し、加熱させることで弾性を有する接着剤層を形成する。次に、露光及び現像することで、各バンプ電極42の両側に対応する位置に接着剤48の形状をパターニングする。この際、図6に示すように、圧力室形成基板29の外周に形成される接着剤48は、駆動回路46と重なる領域よりも外側であって、ダミー回路47の一部と重なる領域まで延設されている。すなわち、圧力室形成基板29の端に形成される接着剤48は、切断予定ラインLを越えて隣接する領域まで延設されている。換言すると、切断予定ラインLと重なる領域であって、切断公差を含めた領域に亘って接着剤48が形成される。なお、接着剤48は、製膜後における加熱量及び露光時における露光量の調整により、硬化反応が進められて、ある程度の硬化度まで硬化されている。これにより、接着剤48が濡れ広がることを抑制できる。その結果、接着剤48のパターニング精度を向上させることができる。
接着剤48が形成されたならば、第1の基板51又は第2の基板52の何れか一方の基板を他方の基板に向けて相対的に移動させて、接着剤48を両基板51、52の間に挟んで張り合わせる。この状態で、バンプ電極42の弾性復元力に抗して、第1の基板51及び第2の基板52を上下に加圧する。これにより、バンプ電極42が押し潰され、確実に導通をとることができる。また、接着剤48を第2の基板52の表面に確実に接着させることができる。そして、加圧しながら、接着剤48の硬化温度まで加熱する。その結果、バンプ電極42が押し潰された状態で、接着剤48が硬化し、両基板が接合される(図6及び図7(a)参照)。
両基板51、52が接合されたならば、図7(b)に示すように、第1の基板51を下面側(第2の基板52側とは反対側)から研磨し、当該第1の基板51を薄くする。その後、圧力室形成工程において、フォトリソグラフィー工程及びエッチング工程により、薄くなった第1の基板51に圧力室30を形成する。具体的には、第1の基板51の下面にフォトレジストをパターニングし、両基板51、52が接合された状態で、エッチング溶液(本実施形態では水酸化カリウム(KOH))に浸す。これにより圧力室30がエッチングされる。このとき、第1の基板51の上面及び第2の基板52の上面は、熱酸化膜58により保護される。また、第2の基板52の下面は、保護膜56により保護される。その後、図7(c)に示すように、フォトレジストを剥離して圧力室30が形成される。なお、このとき、図7に示すように、切断予定ラインLと重なる領域であって、切断公差を含めた領域もシリコン単結晶基板が除去される。最後に、基板切断工程において、図7(d)に示すように、接合された第1の基板51及び第2の基板52を、切断予定ラインLに沿って切断することで、個々の圧力室形成基板29及び封止板33に分割する。このとき、図7(c)に示すように、第1の基板51の切断予定ラインLと重なる領域が除去されているため、切断が容易になる。また、切断予定ラインLと重なる領域に接着剤48を配置したので、切断時の衝撃により、圧力室形成基板29と封止板33との相対位置がずれたり、圧力室形成基板29と封止板33との間隔がばらついたりする不具合を抑制できる。さらに、切断予定ラインLと重なる領域に密着層41を配置したので、靱性を得ることができ、破片等が発生することを抑制できる。なお、第1の基板51及び第2の基板52を切断する方法としては、ダイヤモンド等からなるカッターを用いる方法やレーザーを用いる方法等、種々の方法を採用できる。
そして、上記の過程により製造されたアクチュエーターユニット14は、接着剤等を用いて流路ユニット15(連通基板24)に位置決めされて固定される。そして、アクチュエーターユニット14をヘッドケース16の収容空間17に収容した状態で、ヘッドケース16と流路ユニット15とを接合することで、上記の記録ヘッド3が製造される。
このように、本実施形態における記録ヘッド3の製造方法では、エッチング溶液に対して耐性のある保護膜56が駆動回路46と重なる位置から第2の基板52の端に亘って形成されるため、圧力室形成工程において圧力室30を形成する際に、エッチング溶液が駆動回路46側に進入することを抑制できる。これにより、駆動回路46が破壊されることを抑制できる。また、保護膜56が駆動回路46を保護する耐水保護膜を兼ねるため、この耐水保護膜を別途形成する必要が無く、製造が容易になる。さらに、駆動回路46が保護されるため、駆動回路46の信頼性が向上し、ひいては記録ヘッド3の信頼性が向上する。また保護膜56をシリコン窒化膜(SiN)としたので、保護膜56を容易に作成できる。そして、保護膜56が絶縁体層55の外側まで覆うため、エッチング溶液が絶縁体層55を介して第2の基板52まで進入することを抑制できる。その結果、エッチング溶液が駆動回路46まで進入することを一層抑制できる。
ところで、上記した実施形態では、駆動回路46が保護膜56により覆われたが、これには限られない。保護膜が少なくとも一部の駆動回路と重なっていればよい。また、上記した実施形態では、エッチング溶液として水酸化カリウム(KOH)が用いられ、このエッチング溶液に耐性を有する保護膜56としてシリコン窒化膜(SiN)が用いられたが、これには限られない。すなわち、エッチング溶液は、第1の基板の材質に合わせて適宜に選択でき、また、保護膜は、これに合わせて適宜に選択できる。さらに、上記した実施形態では、第1の基板51の上面及び第2の基板52の上面は、熱酸化膜58により保護されたが、これには限られない。例えば、熱酸化膜に代えて、シリコン窒化膜(SiN)を用いることもできる。
また、上記した実施形態では、下電極層37及び上電極層39とこれらに対応する各バンプ電極42が、それぞれ圧電体層38上に積層された金属層40と接続されたが、これには限られない。圧電体層上において、複数のバンプ電極の少なくとも一部が、下電極層又は上電極層の何れか一方と電気的に接続されていればよい。さらに、上記した実施形態では、バンプ電極42を封止板33側に設けたが、これには限られない。例えば、バンプ電極を圧力室基板側に設けることもできる。
そして、以上で述べた実施形態では、インクジェットヘッドとして、インクジェットプリンターに搭載されるインクジェット式記録ヘッドを例示したが、インク以外の液体を噴射するものにも適用することができる。例えば、液晶ディスプレイ等のカラーフィルターの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ、FED(面発光ディスプレイ)等の電極形成に用いられる電極材噴射ヘッド、バイオチップ(生物化学素子)の製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等にも本発明のインクジェットヘッドを用いることができる。
1…プリンター,3…記録ヘッド,14…アクチュエーターユニット,15…流路ユニット,16…ヘッドケース,17…収容空間,18…リザーバー,21…ノズルプレート,22…ノズル,24…連通基板,25…共通液室,26…個別連通路,29…圧力室形成基板,30…圧力室,31…振動板,32…圧電素子,33…封止板,35…区画領域,37…下電極層,38…圧電体層,39…上電極層,40…金属層,42…バンプ電極,43…内部樹脂,44…導電膜,46…駆動回路,47…ダミー回路,48…接着剤,51…第1の基板,52…第2の基板,54…導体層,55…絶縁体層,56…保護膜,58…熱酸化膜

Claims (4)

  1. ノズルに連通した圧力室が複数形成され、前記圧力室の一側の面を区画する振動板と、前記振動板の前記圧力室側とは反対側の面に形成される圧電素子と、が設けられた圧力室形成基板と、
    前記圧電素子側の面に前記圧電素子を駆動する駆動回路を有し、前記圧電素子に対して間隔を開けて配置された封止板と、
    前記圧力室形成基板と前記封止板とを接合する接着剤と、を備えたインクジェットヘッドの製造方法であって、
    前記圧力室形成基板に対応する領域が切断予定ラインにより区画された第1の基板に、前記振動板及び前記圧電素子が形成される圧電素子形成工程と、
    前記封止板に対応する領域が切断予定ラインにより区画された第2の基板に、前記駆動回路が形成される駆動回路形成工程と、
    前記第1の基板をエッチングするエッチング溶液に対して耐性のある保護膜が前記駆動回路と重なる位置から前記第2の基板の端に亘って形成される保護膜形成工程と、
    前記第1の基板の前記圧電素子側の面と前記第2の基板の前記駆動回路側の面とが前記接着剤により接合される基板接合工程と、
    前記第1の基板及び前記第2の基板が接合された状態で、前記エッチング溶液により前記第1の基板がエッチングされて前記圧力室が形成される圧力室形成工程と、
    接合された前記第1の基板及び前記第2の基板が、前記切断予定ラインに沿って切断されることで、個々の前記圧力室形成基板及び前記封止板に分割される基板切断工程と、を含むことを特徴とするインクジェットヘッドの製造方法。
  2. 前記保護膜は、前記駆動回路を覆って水分から保護することを特徴とする請求項1に記載のインクジェットヘッドの製造方法。
  3. 前記保護膜は、シリコン窒化膜からなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のインクジェットヘッドの製造方法。
  4. 前記駆動回路は、導体層と当該導体層間に形成される絶縁体層とを備え、
    前記絶縁体層は、前記駆動回路の外側まで形成され、
    前記保護膜は、前記駆動回路と重なる位置から前記絶縁体層の外側まで覆うことを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載のインクジェットヘッドの製造方法。
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