JP2016184504A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】システム全体の発電効率に優れ、かつシステムの簡略化により信頼性が向上した燃料電池システムを提供する。【解決手段】原料ガスを水蒸気改質して改質ガスを生成する改質部及び燃焼反応により前記改質部を加熱する燃焼部を有する改質器と、前記改質部から供給された前記改質ガスを用いて発電を行なう第1燃料電池と、第1燃料電池から排出された未反応の前記改質ガスを含むオフガスから、水蒸気及び二酸化炭素の少なくとも一方を分離する分離膜と、前記分離膜の下流に配置され、水蒸気及び二酸化炭素の少なくとも一方が分離された前記オフガスを用いて発電を行なう第2燃料電池と、前記分離膜の透過側に配置され、第1燃料電池及び第2燃料電池の少なくとも一方から排出された未反応の酸素を含むガスが流通する酸素供給経路、又は前記分離膜の透過側に配置され、前記燃焼部から排出された排ガスが流通する排気経路と、を備える燃料電池システム。【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池システムに関する。
通常600℃以上の温度で作動する固体酸化物形燃料電池、溶融炭酸塩形燃料電池などの高温作動形燃料電池のシステムでは、高効率化を図るため、高温作動形燃料電池のアノードから排出されるアノード排ガスを再利用することが検討されている。例えば、アノード排ガス中の二酸化炭素又は水蒸気を除去し、そのガスを再利用することで、システム全体の燃料利用率を向上させる技術がいくつか提案されている。
例えば、固体酸化物形燃料電池のアノードオフガスから水蒸気を除去してアノードオフガスを再生し、再生オフガスを固体酸化物形燃料電池の燃料として再利用することにより固体酸化物形燃料電池それ自体での燃料利用率を改善する固体酸化物形燃料電池による発電方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、燃料電池から排出された排出燃料ガスを、燃料再循環ラインを介して前記燃料電池へと再循環することにより、前記燃料電池の燃料ガスとして再利用する構成を有し、前記再循環ラインに再循環中の前記排出燃料ガスから水蒸気の除去と二酸化炭素の除去とを同時に行うガス調整器を備えた燃料電池システムが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
また、燃料吸入流が供給された燃料電池スタックを運転して電気と200℃を超える温度の燃料排気流とを生成し、前記燃料排気流の温度を200℃以下に下げ、前記燃料排気流を第一の燃料排気分流と第二の燃料排気分流とに分割した後、前記第一の燃料排気分流を前記燃料吸入流へとリサイクルする燃料電池システムの運転方法が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
他にも、分離膜を用いてアノード排ガス中の二酸化炭素又は水蒸気を除去する循環型燃料電池システムが提案されている。例えば、分離膜の透過側に空気を供給して、アノード排ガス中の二酸化炭素又は水蒸気を除去する方式、あるいは、真空ポンプにより分離膜の透過側を減圧して、アノード排ガス中の二酸化炭素又は水蒸気を除去する方式を採用した循環型燃料電池システムが提案されている(例えば、特許文献4参照)。
特開2006−31989号公報 特開2006−139984号公報 特許第5542332号公報 米国特許出願公開第2013/0108936号明細書
特許文献4に記載の循環型燃料電池システムのように、特許文献1〜3に記載の燃料電池システムにアノード排ガス中の二酸化炭素又は水蒸気を除去する分離膜を設けた場合、二酸化炭素又は水蒸気を効率よく分離するために、分離膜の透過側に空気を供給する、あるいは、分離膜の透過側を減圧する必要がある。
ここで、分離膜の透過側に空気を供給するため、あるいは、分離膜の透過側を減圧するためには、空気を供給するための経路及び空気ブロア又は減圧ポンプが別途必要となることから、製造コストが増加し、空気ブロア又は減圧ポンプによる消費電力量の増加によりシステム全体の発電効率が低下するという問題がある。さらに、システムが複雑化してしまい、システムの信頼性が低下するという問題もある。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、システム全体の発電効率に優れ、かつシステムの簡略化により信頼性が向上した燃料電池システムを提供することを目的とする。
上記課題は、例えば以下の手段により解決される。
<1> 原料ガスを水蒸気改質して改質ガスを生成する改質部及び燃焼反応により前記改質部を加熱する燃焼部を有する改質器と、前記改質部から供給された前記改質ガスを用いて発電を行なう第1燃料電池と、前記第1燃料電池から排出された未反応の前記改質ガスを含むオフガスから、水蒸気及び二酸化炭素の少なくとも一方を分離する分離膜と、前記分離膜の下流に配置され、水蒸気及び二酸化炭素の少なくとも一方が分離された前記オフガスを用いて発電を行なう第2燃料電池と、前記分離膜の透過側に配置され、前記第1燃料電池及び前記第2燃料電池の少なくとも一方から排出された未反応の酸素を含むガスが流通する酸素供給経路、又は前記分離膜の透過側に配置され、前記燃焼部から排出された排ガスが流通する排気経路と、を備える燃料電池システム。
本形態に係る燃料電池システムは、第1燃料電池と第2燃料電池とを備える多段式の燃料電池システムである。そのため、本形態のような多段式の燃料電池システムは、循環式の燃料電池システムと比較して燃料利用率が向上しており、高い発電効率を得ることができる。
さらに、本形態に係る燃料電池システムでは、分離膜は、第1燃料電池から排出された未反応の改質ガスを含むオフガスから水蒸気及び二酸化炭素の少なくとも一方を分離し、第2燃料電池は、水蒸気及び二酸化炭素の少なくとも一方が分離されたオフガスを用いて発電を行なう。そのため、第2燃料電池では、電極間の酸素分圧差に起因する理論電圧が向上するとともに、オフガス中の水蒸気や二酸化炭素に起因する濃度過電圧が低減される。よって、本形態に係る燃料電池システムは、通常の多段式の燃料電池システムよりも高い発電効率を得ることができる。
また、分離膜により分離された水蒸気及び二酸化炭素の少なくとも一方は、分離膜の透過側に配置された酸素供給経路及び分離膜の透過側に配置された排気経路のいずれかに供給される。第1燃料電池及び第2燃料電池の少なくとも一方から排出された未反応の酸素を含むガスが酸素供給経路内を流通し、燃焼部から排出された排ガスが排気経路内を流通するため、分離された水蒸気及び二酸化炭素の少なくとも一方は、未反応の酸素を含むガス又は排ガスとともに、酸素供給経路内又は排気経路内を流通する。したがって、酸素供給経路又は排気経路を分離膜の透過側に設けることにより、酸素を分離膜の透過側に供給するための経路及び空気ブロア又は減圧ポンプを別途設ける必要は無く、製造コストを削減し、システム全体の発電効率を高めることができる。さらに、システムが簡略化されていることにより、システムの信頼性が向上する。
<2> 原料ガスを水蒸気改質して改質ガスを生成する改質部及び燃焼反応により前記改質部を加熱する燃焼部を有する改質器と、前記改質部から供給された前記改質ガスを用いて発電を行なう燃料電池と、前記燃料電池から排出された未反応の前記改質ガスを含むオフガスから、水蒸気及び二酸化炭素の少なくとも一方を分離する分離膜と、前記分離膜の下流に配置され、水蒸気及び二酸化炭素の少なくとも一方が分離された前記オフガスを前記燃料電池に供給するオフガス循環経路と、前記分離膜の透過側に配置され、前記燃料電池から排出された未反応の酸素を含むガスが流通する酸素供給経路、又は前記分離膜の透過側に配置され、前記燃焼部から排出された排ガスが流通する排気経路と、を備える燃料電池システム。
本形態に係る燃料電池システムは、水蒸気が分離された前記オフガスを燃料電池に供給する循環式の燃料電池システムであり、このようなシステムであっても、燃料利用率が向上し、高い発電効率を得ることができる。
さらに、本形態に係る燃料電池システムでは、分離膜は、燃料電池から排出された未反応の改質ガスを含むオフガスから水蒸気及び二酸化炭素の少なくとも一方を分離し、オフガス循環経路を通じて、水蒸気及び二酸化炭素の少なくとも一方が分離されたオフガスを燃料電池に供給している。そのため、燃料電池では、電極間の酸素分圧差に起因する理論電圧が向上するとともに、オフガス中の水蒸気や二酸化炭素に起因する濃度過電圧が低減される。よって、本形態に係る燃料電池システムは、通常の循環式の燃料電池システムよりも高い発電効率を得ることができる。
また、分離膜により分離された水蒸気及び二酸化炭素の少なくとも一方は、分離膜の透過側に配置された酸素供給経路及び分離膜の透過側に配置された排気経路のいずれかに供給される。燃料電池から排出された未反応の酸素を含むガスが酸素供給経路内を流通し、燃焼部から排出された排ガスが排気経路内を流通するため、分離された水蒸気及び二酸化炭素の少なくとも一方は、未反応の酸素を含むガス又は排ガスとともに、酸素供給経路内又は排気経路内を流通する。したがって、酸素供給経路又は排気経路を分離膜の透過側に設けることにより、酸素を分離膜の透過側に供給するための経路及び空気ブロア又は減圧ポンプを別途設ける必要は無く、製造コストを削減し、システム全体の発電効率を高めることができる。さらに、システムが簡略化されていることにより、システムの信頼性が向上する。
<3> 前記分離膜の透過側に前記酸素供給経路が配置されており、前記酸素供給経路は、前記分離膜により分離された水蒸気及び二酸化炭素の少なくとも一方、並びに未反応の酸素を含むガスを前記燃焼部に供給する<1>又は<2>に記載の燃料電池システム。
本形態に係る燃料電池システムは、燃料電池(第1燃料電池、第2燃料電池であってもよい。)から排出された未反応の酸素を含むガスを燃焼部での燃焼反応に利用している。そのため、燃焼部に酸素を別途供給する必要が無い。さらに、未反応の酸素を含むガスを流通させるための酸素供給経路を分離膜の透過側に設けて、水蒸気及び二酸化炭素の少なくとも一方を分離膜の透過側に透過させている。そのため、酸素を分離膜の透過側に供給するための経路及び空気ブロア又は減圧ポンプを別途設ける必要は無く、システムが簡略化されている。
<4> 前記燃焼部から排出された排ガスから水蒸気を分離し、分離した水蒸気を前記改質部に供給する<3>に記載の燃料電池システム。
本形態に係る燃料電池システムでは、酸素供給経路から水蒸気及び二酸化炭素の少なくとも一方、並びに未反応の酸素を含むガスが燃焼部に供給される。そして、燃焼反応後に燃焼部から排出された排ガスから水蒸気を分離し、分離した水蒸気を改質部での原料ガスの水蒸気改質に利用している。そのため、排ガス中の水蒸気が有効活用されており、原料の水蒸気改質用の水蒸気供給手段を別途設けた場合よりもシステムが簡略化されている。
<5> 前記分離膜の透過側に前記排気経路が配置されており、前記排気経路内を流通する排ガスと、前記分離膜により分離された水蒸気及び二酸化炭素の少なくとも一方との混合ガスから水蒸気を分離し、分離した水蒸気を前記改質部に供給する<1>又は<2>に記載の燃料電池システム。
本形態に係る燃料電池システムは、排ガスを流通させるための排気経路を分離膜の透過側に設けて、水蒸気及び二酸化炭素の少なくとも一方を分離膜の透過側に透過させている。そのため、酸素を分離膜の透過側に供給するための経路及び空気ブロア又は減圧ポンプを別途設ける必要は無く、システムが簡略化されている。
さらに、排ガスと、分離膜により分離された水蒸気及び二酸化炭素の少なくとも一方との混合ガスから水蒸気を分離し、分離した水蒸気を改質部での原料ガスの水蒸気改質に利用している。そのため、排ガス中の水蒸気が有効活用されており、原料の水蒸気改質用の水蒸気供給手段を別途設けた場合よりもシステムが簡略化されている。
<6> 前記分離膜として、未反応の前記改質ガスを含むオフガスから水蒸気を分離する水蒸気分離膜、及び未反応の前記改質ガスを含むオフガスから二酸化炭素を分離する二酸化炭素分離膜をそれぞれ備える<1>〜<5>のいずれか1つに記載の燃料電池システム。
本形態に係る燃料電池システムでは、分離膜として、水蒸気分離膜及び二酸化炭素分離膜を備えている。したがって、それぞれの分離膜での水蒸気又は二酸化炭素の分離条件を調整でき、水蒸気及び二酸化炭素を効率よく分離できる。
<7> 前記分離膜の上流又は下流に配置され、前記オフガスから水蒸気を除去する水蒸気除去部、及び、前記分離膜の上流又は下流に配置され、前記オフガスから二酸化炭素を除去する二酸化炭素除去部の少なくとも一方をさらに備える<1>〜<6>のいずれか1つに記載の燃料電池システム。
本形態に係る燃料電池システムでは、水蒸気除去部及び二酸化炭素除去部の少なくとも一方が分離膜の上流又は下流に配置されており、燃料電池(第2燃料電池)に供給されるオフガス中の水蒸気濃度や二酸化炭素濃度がより低減されている。そのため、本形態に係る燃料電池システムは、さらに高い発電効率を得ることができる。
<8> 前記分離膜の上流又は下流に配置され、前記オフガスから水蒸気を除去する水蒸気除去部をさらに備え、前記水蒸気除去部により除去された水蒸気を前記改質部に供給する<1>〜<7>のいずれか1つに記載の燃料電池システム。
本形態に係る燃料電池システムでは、水蒸気除去部が分離膜の上流又は下流に配置されており、燃料電池(第2燃料電池)に供給されるオフガス中の水蒸気濃度がより低減されている。そのため、本形態に係る燃料電池システムは、さらに高い発電効率を得ることができる。さらに、水蒸気除去部により除去された水蒸気が原料ガスの水蒸気改質に利用されており、オフガス中の水蒸気が有効活用されている。
<9> 前記分離膜の上流を流通する前記オフガスと、前記分離膜の下流を流通する水蒸気が分離された前記オフガスと、の間で熱交換を行なう熱交換器をさらに備える<1>〜<8>のいずれか1つに記載の燃料電池システム。
本形態に係る燃料電池システムでは、分離膜の上流を流通するオフガスと、分離膜の下流を流通するオフガスと、の間で熱交換が行なわれる。そのため、分離膜に供給されるオフガスが水蒸気や二酸化炭素の分離に適した温度まで冷却されるとともに、水蒸気分離後のオフガスが燃料電池(第2燃料電池)での発電に適した温度に加熱される。よって、システム全体の発電効率及び熱効率がより向上する。
本発明によれば、発電効率に優れ、かつシステムの簡略化により信頼性が向上した燃料電池システムを提供することができる。
第1実施形態に係る燃料電池システムを示す概略構成図である。 第2実施形態に係る燃料電池システムを示す概略構成図である。 第3実施形態に係る燃料電池システムを示す概略構成図である。 第4実施形態に係る燃料電池システムを示す概略構成図である。 第5実施形態に係る燃料電池システムを示す概略構成図である。 第6実施形態に係る燃料電池システムを示す概略構成図である。 第7実施形態に係る燃料電池システムを示す概略構成図である。 第8実施形態に係る燃料電池システムを示す概略構成図である。 第9実施形態に係る燃料電池システムを示す概略構成図である。 第10実施形態に係る燃料電池システムを示す概略構成図である。 第11実施形態に係る循環式の燃料電池システムを示す概略構成図である。 第12実施形態に係る循環式の燃料電池システムを示す概略構成図である。
本明細書において、「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
[第1実施形態]
以下、本発明の燃料電池システムの一実施形態について図1を用いて説明する。図1は、第1実施形態に係る燃料電池システムを示す概略構成図である。第1実施形態に係る燃料電池システム10は、原料ガスを水蒸気改質して改質ガスを生成する改質部19及び燃焼反応により改質部19を加熱する燃焼部18を有する改質器14と、改質部19から供給された改質ガスを用いて発電を行なう第1燃料電池11と、第1燃料電池11から排出された未反応の改質ガスを含むオフガスから、水蒸気及び二酸化炭素を分離する分離膜16と、分離膜16の下流に配置され、水蒸気及び二酸化炭素が分離されたオフガスを用いて発電を行なう第2燃料電池12と、分離膜16の透過側16Bに配置され、第2燃料電池12から排出された未反応の酸素を含むガスが流通する酸素供給経路44と、を備えるシステムである。
本実施形態に係る燃料電池システム10は、第1燃料電池11と第2燃料電池12とを備える多段式の燃料電池システムである。循環式の燃料電池システムでは、循環系内での二酸化炭素濃度の増加を抑制するため、アノードから排出されるオフガスを循環系外に一部排出する必要があるが、そのときに未反応の改質ガスも循環系外に一部排出されてしまうため、燃料利用率を高めることに限界がある。一方、多段式の燃料電池システムでは、前段の燃料電池のアノードから排出されるオフガスに含まれる改質ガスが、後段の燃料電池のアノードに全て供給される。そのため、多段式の燃料電池システムは、循環式の燃料電池システムと比較して燃料利用率が向上しており、高い発電効率を得ることができる。
さらに、本実施形態に係る燃料電池システム10では、分離膜16は、第1燃料電池11から排出された未反応の改質ガスを含むオフガスから水蒸気及び二酸化炭素を分離し、第2燃料電池12は、水蒸気及び二酸化炭素が分離されたオフガスを用いて発電を行なう。そのため、第2燃料電池12では、電極間の酸素分圧差に起因する理論電圧が向上するとともに、オフガス中の水蒸気及び二酸化炭素に起因する濃度過電圧が低減される。よって、燃料電池システム10は、通常の多段式の燃料電池システムよりも高い発電効率を得ることができる。
また、分離膜16により分離された水蒸気及び二酸化炭素は、分離膜16の透過側に配置された酸素供給経路44に供給される。第2燃料電池12から排出された未反応の酸素を含むガスであるカソードオフガスが酸素供給経路44内を流通するため、分離された水蒸気及び二酸化炭素は、カソードオフガスとともに、酸素供給経路44内を流通する。したがって、酸素供給経路44を分離膜16の透過側16Bに設けることにより、酸素を分離膜16の透過側16Bに供給するための経路及び空気ブロア又は減圧ポンプを別途設ける必要は無く、製造コストを削減し、システム全体の発電効率を高めることができる。さらに、システムが簡略化されていることにより、システムの信頼性が向上する。
また、分離膜16を透過した水蒸気及び二酸化炭素はカソードオフガスとともに酸素供給経路44内を流通するため、分離膜16の透過側16Bの水蒸気分圧及び二酸化炭素分圧は低くなり、水蒸気及び二酸化炭素の分離が促進される。したがって、燃料電池システム10では、システムの簡略化とともに水蒸気及び二酸化炭素の分離が促進されている。その結果、第2燃料電池12に供給されるオフガス中の水蒸気濃度及び二酸化炭素濃度をより小さくすることができ、燃料電池システム10の発電効率をより高めることができる。
次に、本実施形態に係る燃料電池システム10が、燃料電池のカソードに酸素を含むガスとして空気を供給する経路を分離膜16の透過側16Bに設けた場合よりも、発電効率に優れ、かつ分離膜の耐久性が好適に維持されていることについて説明する。
燃料電池のカソードに空気を供給する経路を分離膜の透過側に設けることで、燃料電池のカソードに酸素を供給するための空気ブロアを分離膜による水蒸気及び二酸化炭素の分離の高効率化に利用することができ、酸素を分離膜の透過側に供給するための経路及び空気ブロア又は減圧ポンプを別途設ける必要はない。しかしながら、このような構成では、燃料電池のカソードに供給されるガスに、二酸化炭素及び水蒸気が含まれてしまい、カソード側の酸素分圧が低下し、その結果、燃料電池の起電力が低下してしまう。
また、分離膜により燃料電池のアノードから排出されるオフガスから二酸化炭素及び水蒸気を分離する場合、オフガス中に含まれる水素や一酸化炭素も微量に分離されうる。水素及び一酸化炭素は、酸素との反応性が高いため、分離膜の透過側に分離された水素や一酸化炭素が、透過側を流通する酸素と反応することで、局所的な分離膜の温度上昇が発生しやすく、分離膜の耐久性が低下するおそれがある。そのため、分離膜の耐久性を好適に維持するため、酸素比率がより低いガスを分離膜の透過側に供給することが好ましい。
本実施形態に係る燃料電池システム10では、空気よりも酸素比率が小さいカソードオフガスを分離膜16の透過側16Bに供給しているため、酸素と水素又は一酸化炭素との反応が生じにくく、局所的な分離膜16の温度上昇が抑制されており、分離膜16の耐久性を好適に維持することができる。
さらに、燃料電池システム10の第2燃料電池12から排出されたカソードオフガス中には実質的に二酸化炭素及び水蒸気が含まれていない。そのため、燃料電池システム10は、排ガス(二酸化炭素及び水蒸気を含むガス)を分離膜16の透過側16Bに供給する後述の第6実施形態に係る燃料電池システム60よりも、分離膜16における供給側16Aと透過側16Bとの水蒸気分圧差及び二酸化炭素分圧差が大きくなっており、水蒸気及び二酸化炭素の分離が促進されている。よって、燃料電池システム10は、発電効率により優れる。
以下、本実施形態に係る燃料電池システム10の各構成について説明する。
(原料ガス供給経路)
本実施形態に係る燃料電池システム10は、原料ガスを改質器14に供給する原料ガス供給経路24を備えており、原料ガス供給経路24は、原料ガスを流通させるためのブロワ25が設置されている。
原料ガス供給経路24内を流通する原料ガスとしては、水蒸気改質が可能なガスであれば特に限定されず、炭化水素燃料が挙げられる。炭化水素燃料としては、天然ガス、LPガス(液化石油ガス)、石炭改質ガス、低級炭化水素ガスなどが例示される。低級炭化水素ガスとしては、メタン、エタン、エチレン、プロパン、ブタン等の炭素数4以下の低級炭化水素が挙げられ、特にメタンが好ましい。なお、炭化水素燃料としては、上述した低級炭化水素ガスを混合したものであってもよく、上述した低級炭化水素ガスを天然ガス、都市ガス、LPガス等のガスであってもよい。
原料ガス供給経路24は、後述する水蒸気供給経路37と接続しており、水蒸気供給経路37内を流通する水蒸気が原料ガス供給経路24に供給される。そして、水蒸気供給経路37より供給された水蒸気は、原料ガスとともに改質器14に供給される。なお、原料ガス供給経路24は、経路内での水蒸気の凝縮を防ぐ観点から、水蒸気供給経路37と接続されずに水蒸気が水蒸気供給経路37を通じて改質器14に直接供給される構成であってもよい。
(改質器)
本実施形態に係る燃料電池システム10は、原料ガスを水蒸気改質して改質ガスを生成する改質器14を備えている。改質器14は、例えば、バーナ又は燃焼触媒を配置した燃焼部18と、改質用触媒を備える改質部19とにより構成される。
改質部19は、上流側にて原料ガス供給経路24と接続しており、下流側にて改質ガス供給経路42と接続している。そのため、原料ガス供給経路24を通じてメタンなどの原料ガスが改質部19に供給され、改質部19にて原料ガスを水蒸気改質した後に、生成された改質ガスが改質ガス供給経路42を通じて第1燃料電池11に供給される。
燃焼部18は、上流側にて酸素供給経路44及びオフガス経路46と接続しており、下流側にて排気経路48と接続している。燃焼部18は、第2燃料電池12のカソード側から排出され、酸素供給経路44を通じて供給された未反応の酸素を含むガスと、オフガス経路46を通じて供給されたオフガスとの混合ガスを燃焼させ、改質部19内の改質用触媒を加熱する。燃焼部18からの排ガスは、排気経路48内を流通する。
改質部19で起こる水蒸気改質は大きな吸熱を伴うので、反応の進行のためには外部から熱の供給が必要であり、そのため、燃焼部18で発生する燃焼熱により改質部19を加熱することが好ましい。
原料ガスの一例であるメタンを水蒸気改質させた場合、改質部19にて、以下の式(a)の反応により一酸化炭素および水素が生成される。
CH+HO→CO+3H・・・・(a)
改質部19内に設置される改質用触媒としては、水蒸気改質反応の触媒となるものであれば特に限定されないが、Ni,Rh,Ru,Ir,Pd,Pt,Re,Co,Fe及びMoの少なくとも一つを触媒金属として含む水蒸気改質用触媒が好ましい。
改質器14の改質部19に供給される単位時間当たりの水蒸気の分子数Sと、改質器14の改質部19に供給される単位時間当たりの原料ガスの炭素原子数Cとの比であるスチームカーボン比S/Cは、1.5〜3.5であることが好ましく、2.0〜3.0であることがより好ましく、2.0〜2.5であることがさらに好ましい。スチームカーボン比S/Cがこの範囲にあることにより、原料ガスが効率よく水蒸気改質され、水素および一酸化炭素を含む改質ガスが生成される。さらに、燃料電池システム10内での炭素析出を抑制することができ、燃料電池システム10の信頼性を高めることができる。
また、燃焼部18は、水蒸気改質を効率よく行なう観点から、改質部19を、600℃〜800℃に加熱することが好ましく、600℃〜700℃に加熱することがより好ましい。
排気経路48内を流通する排ガスは、気化器の役割を有する熱交換器31にて、改質水供給経路33内を流通する改質水と熱交換を行なう。これにより、排気経路48内を流通する排ガスは冷却された後に水タンク32(凝縮器)に供給され、改質水供給経路33内を流通する改質水は気化された後に水蒸気供給経路37を通じて原料ガス供給経路24に供給される。
水タンク32は、排気経路48内を流通する排ガス中に含まれる水蒸気を凝縮して得られた水を貯留する容器である。水タンク32では、水蒸気以外の排ガスは外部に排出され、所定量以上の水が貯留された際には、例えばオーバーフローによりドレン排水される。
水タンク32は、改質水供給経路33と接続しており、改質水供給経路33には、改質水ポンプ34が設けられている。改質水ポンプ34により、水タンク32に貯留された水は改質水として、改質水供給経路33を通じて熱交換器31に供給される。
なお、排気経路48内を流通する排ガスから水蒸気を分離する構成としては、水タンク32に限定されず、例えば、分離膜により水蒸気と、水蒸気以外のガスとを分離してもよく、吸着剤に水蒸気以外のガスを吸着させて、水蒸気改質用の水蒸気を分離してもよい。
また、排気経路48内を流通する排ガスと、改質水供給経路33内を流通する改質水との間で熱交換を行なう熱交換器31の代わりに、改質部19、第1燃料電池11、第2燃料電池12の内少なくとも一つより放出される熱を利用して、改質水を気化する気化器を設けてもよい。
酸素供給経路44は、空気などの酸素を含むガスが流通する経路であり、酸素供給経路44には熱交換器22が設置されており、第1燃料電池11の上流側の酸素供給経路44と、第2燃料電池12の下流側の酸素供給経路44と、の間で熱交換を行なう。これにより、第2燃料電池12の下流側の酸素供給経路44内を流通するカソードオフガスは分離膜16により水蒸気及び二酸化炭素を分離する際に好ましい温度まで冷却され、第1燃料電池11の上流側の酸素供給経路44内を流通する酸素を含むガスは、第1燃料電池11の作動温度に適した温度に加熱された後に第1燃料電池11のカソードに供給される。
(第1燃料電池)
本実施形態に係る燃料電池システム10は、改質ガス供給経路42を通じて改質器14から供給された改質ガスを用いて発電を行なう第1燃料電池11を備えている。第1燃料電池11としては、例えば、空気極(カソード)、電解質及び燃料極(アノード)を備える燃料電池セルであってもよく、燃料電池セルを複数積層した燃料電池スタックであってもよい。また、第1燃料電池としては、600℃〜800℃程度で作動する高温型の燃料電池、例えば、700℃〜800℃程度で作動する固体酸化物形燃料電池、600℃〜700℃程度で作動する溶融炭酸塩形燃料電池が挙げられる。
第1燃料電池11が固体酸化物形燃料電池の場合、第1燃料電池11のカソード(図示せず)には、酸素供給経路44を通じて酸素を含むガスが供給される。酸素を含むガスがカソードに供給されることにより、以下の式(b)に示す反応が起こり、その際、酸素イオンが固体酸化物電解質(図示せず)の内部を移動する。
+4e→2O2−・・・・(b)
第1燃料電池11が固体酸化物形燃料電池の場合、第1燃料電池11のアノード(図示せず)には、改質ガス供給経路42を通じて水素を含む改質ガスが供給される。固体酸化物電解質の内部を移動する酸素イオンからアノードと固体酸化物電解質との界面にて水素が電子を受け取ることにより、以下の式(c)に示す反応が起こる。
+O2−→HO+2e・・・・(c)
第1燃料電池11が溶融炭酸塩形燃料電池の場合、第1燃料電池11のカソード(図示せず)には、酸素供給経路44を通じて酸素及び二酸化炭素を含むガスが供給される。酸素及び二酸化炭素を含むガスがカソードに供給されることにより、以下の式(d)に示す反応が起こり、その際、炭酸イオンが電解質(図示せず)の内部を移動する。
+2CO+4e→2CO 2−・・・・(d)
第1燃料電池11が溶融炭酸塩形燃料電池の場合、第1燃料電池11のアノード(図示せず)には、改質ガス供給経路42を通じて水素を含む改質ガスが供給される。電解質の内部を移動する炭酸イオンからアノードと電解質との界面にて水素が電子を受け取ることにより、以下の式(e)に示す反応が起こる。
+CO 2−→HO+CO+2e・・・・(e)
上記式(c)及び式(e)に示すように、第1燃料電池11での改質ガスの電気化学的な反応により、固体酸化物形燃料電池では主に水蒸気が生成され、溶融炭酸塩形燃料電池では主に水蒸気及び二酸化炭素が生成される。また、アノードで生成された電子は、外部回路を通じてカソードに移動する。このようにして電子がアノードからカソードに移動することにより、第1燃料電池11にて発電が行なわれる。なお、固体酸化物形燃料電池であっても、一部の一酸化炭素が発電に用いられることで、二酸化炭素が生成される。
カソードから排出された未反応の酸素を含むガスは、下流側の酸素供給経路44を通じて、第2燃料電池12のカソード(図示せず)に供給される。
一方、アノードから排出された未反応の改質ガスを含むオフガスは、オフガス経路52を通じて分離膜16の供給側16Aへ供給される。ここで、未反応の改質ガスを含むオフガスは、水素、一酸化炭素、二酸化炭素、水蒸気などを含む混合ガスである。
オフガス経路52及びオフガス経路54には熱交換器21が設置されており、熱交換器21により、オフガス経路52内を流通するオフガスと、オフガス経路54内を流通する水蒸気及び二酸化炭素が分離されたオフガスと、の間で熱交換を行なう。これにより、オフガス経路52内を流通するオフガスは、分離膜16により水蒸気及び二酸化炭素を分離する際に好ましい温度まで冷却され、オフガス経路54内を流通する水蒸気及び二酸化炭素が分離されたオフガスは、第2燃料電池12の作動温度に適した温度に加熱される。そのため、システム全体の発電効率及び熱効率がより向上する。
(分離膜)
本実施形態に係る燃料電池システム10は、第1燃料電池11から排出された未反応の改質ガスを含むオフガスから、水蒸気及び二酸化炭素を分離する分離膜16を備えている。オフガス経路52内を流通するオフガスは、分離膜16の供給側16Aに供給され、オフガス中の水蒸気及び二酸化炭素は、供給側16Aから透過側16Bへ矢印A方向に分離膜16を通過する。水蒸気及び二酸化炭素を分離した後のオフガスは、供給側16Aからオフガス経路54内を流通し、第2燃料電池12へ供給される。一方、分離された水蒸気及び二酸化炭素は、透過側16Bを流れる第2燃料電池12から排出されたカソードオフガス(未反応の酸素を含むガス)と混合され、透過側16Bから酸素供給経路44内を流通し、改質器14の燃焼部18へ供給される。そのため、第2燃料電池12から排出されたカソードオフガスを燃焼部18での燃焼反応に利用され、燃焼部18に酸素を別途供給する必要が無い。
さらに、カソードオフガスを流通させるための酸素供給経路44を分離膜16の透過側に設けて、水蒸気及び二酸化炭素を分離膜16の透過側に透過させている。そのため、酸素を分離膜16の透過側に供給するための経路及び空気ブロア又は減圧ポンプを別途設ける必要は無く、システムが簡略化されている。
さらに、分離膜16を透過した水蒸気及び二酸化炭素はカソードオフガスとともに酸素供給経路44内を流通するため、分離膜16の透過側16Bの水蒸気分圧及び二酸化炭素分圧は低くなり、供給側16Aと透過側16Bとの水蒸気分圧差及び二酸化炭素分圧差を大きくすることができる。そのため、より多くの水蒸気及び二酸化炭素を透過側16Bへ移動させることができ、水蒸気及び二酸化炭素の分離が促進される。
したがって、燃料電池システム10では、システムの簡略化とともに水蒸気及び二酸化炭素の分離が促進されている。その結果、第2燃料電池12に供給されるオフガス中の水蒸気濃度及び二酸化炭素濃度をより小さくすることができ、燃料電池システム10の発電効率をより高めることができる。
分離膜は、水蒸気及び二酸化炭素を透過する膜であれば特に限定されないが、例えば、有機高分子膜、無機材料膜、有機高分子−無機材料複合膜、液体膜などが挙げられる。また、分離膜は、ガラス状高分子膜、ゴム状高分子膜、イオン交換樹脂膜、アルミナ膜、シリカ膜、炭素膜、ゼオライト膜、セラミック膜、アミン水溶液膜又はイオン液体膜であることがより好ましい。
分離膜としては、例えば、ガラス状高分子膜、ゴム状高分子膜、イオン交換樹脂膜などの有機高分子膜が挙げられる。有機高分子膜の材質としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン系樹脂、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン等のフッ素樹脂、ポリスチレン、酢酸セルロース、ポリウレタン、ポリアクリロニトリル、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンサルファイド、ポリイミド、ポリアミド、ポリエーテルイミド、ポリピロール、ポリフェニレンオキシド、ポリアニリン、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリエチレングリコール等の各種有機材料が挙げられる。また、有機高分子膜は、1種の有機材料から構成される膜であってもよく、2種以上の有機材料から構成される膜であってもよい。
また分離膜としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリビニルアルコール−ポリアクリル酸塩共重合体、ポリエチレングリコールなどの吸水性を有する有機高分子と、二酸化炭素と親和性を有し、かつ水溶性を示す二酸化炭素キャリアとを含む有機高分子膜であってもよい。
二酸化炭素キャリアとしては、無機材料及び有機材料が用いられ、例えば、無機材料としては、アルカリ金属塩(好ましくはアルカリ金属炭酸塩)、アンモニア、アンモニウム塩などが挙げられ、有機材料としては、例えば、アミン、アミン塩、ポリアミンなどが挙げられる。なお、二酸化炭素キャリアは、無機材料膜、有機高分子−無機材料複合膜、液体膜等に含まれていてもよい。
分離膜としては、例えば、アルミナ膜、シリカ膜、炭素膜、ゼオライト膜、セラミック膜などの無機材料膜が挙げられ、無機材料膜としては、中でもゼオライト膜が好ましい。ゼオライトとしては、例えば、A型、Y型、T型、ZSM−5型、ZSM−35型、モルデナイト系などが挙げられる。また、無機材料膜は、1種の無機材料から構成される膜であってもよく、2種以上の無機材料から構成される膜であってもよい。
分離膜は、有機高分子−無機材料複合膜であってもよい。有機高分子−無機材料複合膜としては、有機材料及び無機材料から構成される膜であれば特に限定されないが、例えば、上述した有機材料から選択される少なくとも1種の有機材料及び上述した無機材料から選択される少なくとも1種の無機材料から構成される複合膜であることが好ましい。
分離膜としては、例えば、アミン水溶液、イオン液体などの液体膜が挙げられる。これら液体膜は、前述の有機高分子膜、無機材料膜、有機高分子−無機材料複合膜に、アミン水溶液又はイオン液体を含浸させたものであってもよい。
分離膜として、アミン水溶液膜を用いた場合、オフガス中の二酸化炭素をアミン水溶液膜に化学的に吸着させた後、加熱することで二酸化炭素が分離され、アミン水溶液膜の透過側に二酸化炭素が移動する。アミン水溶液としては、モノエタノールアミンなどのアミノアルコールなどが挙げられる。
分離膜として、イオン液体膜を用いた場合、オフガス中の二酸化炭素がイオン液体膜に吸着し、吸着された二酸化炭素をイオン液体膜から分離することで、イオン液体膜の透過側に二酸化炭素が移動する。ここで、イオン液体は、150℃以下の比較的低温の融点を有する塩であり、例えば、イミダゾリウムイオン、ピリジニウムイオンなどの陽イオンと、トリフルオロメタンスルホン酸イオン、テトラフルオロホウ酸イオン、ヘキサフルオロリン酸イオンなどの陰イオンと、から構成される。
分離膜の厚さは、特に限定されないが、機械的強度の観点からは、通常、10μm〜3000μmの範囲が好ましく、より好ましくは10μm〜500μmの範囲であり、さらに好ましくは15μm〜150μmの範囲である。
なお、分離膜は、多孔質性の支持体に支持されていてもよい。支持体の材質としては、紙、セルロース、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリイミド、ポリスルホン、ポリカーボネート、金属、ガラス、セラミックなどが挙げられる。
二酸化炭素及び水蒸気を分離する分離膜としては、例えば、「Zi Tong et al., "Water vapor and CO2 transport through amine-containing facilitated transport membranes", Reactive & Functional Polymers (2014)に記載の膜を用いてもよい。
水蒸気及び二酸化炭素を分離した後のオフガスは、供給側16Aからオフガス経路54内を流通し、第2燃料電池12へ供給される。このとき、前述のように、オフガス経路52及びオフガス経路54に設置された熱交換器21により、オフガス経路54内を流通する水蒸気分離後のオフガスは、第2燃料電池12の作動温度に適した温度に加熱される。
(第2燃料電池)
本実施形態に係る燃料電池システム10は、分離膜16の下流に配置され、水蒸気及び二酸化炭素が分離されたオフガスを用いて発電を行なう第2燃料電池12を備えている。第2燃料電池12としては、例えば、空気極(カソード)、電解質及び燃料極(アノード)を備える燃料電池セルであってもよく、燃料電池セルを複数積層した燃料電池スタックであってもよい。なお、第2燃料電池12は、上述の第1燃料電池11と同様の構成であるため、共通する事項に関する説明は省略する。
燃料電池システム10では、第2燃料電池12は、水蒸気及び二酸化炭素が分離されたオフガスを用いて発電を行なう。そのため、第2燃料電池12では、電極間の酸素分圧差に起因する理論電圧が向上するとともに、オフガス中の水蒸気及び二酸化炭素に起因する濃度過電圧が低減され、特に高電流密度時に高い性能を発揮することができる。よって、燃料電池システム10は、後段の燃料電池にて水蒸気が分離されていないオフガスを用いて発電を行なう多段式の燃料電池システムと比較して、高い発電効率を得ることができる。
第2燃料電池12のカソードから排出されたカソードオフガスは、下流側の酸素供給経路44を通じて、分離膜16により分離された水蒸気及び二酸化炭素とともに改質器14の燃焼部18へ供給される。一方、第2燃料電池12のアノードから排出されたオフガスは、オフガス経路46を通じて改質器14の燃焼部18へ供給される。
本実施形態では、酸素供給経路44が直列となっているため、第1燃料電池11に酸素を供給した後、第2燃料電池12に酸素が供給されるが、酸素供給経路44は並列であってもよい。つまり、酸素が流通する酸素供給経路44が分岐し、第1燃料電池11及び第2燃料電池12のカソードに酸素をそれぞれ供給する構成であってもよい。このとき、第1燃料電池11のカソードから排出されたカソードオフガス及び第2燃料電池12のカソードから排出されたカソードオフガスの少なくとも一方が分離膜16の透過側16Bに供給される構成であればよい。
本実施形態では、2つの燃料電池(第1燃料電池11及び第2燃料電池12)を備える燃料電池システムについて説明したが、本発明はこれに限定されず、3つ以上の燃料電池を備える燃料電池システムであってもよく、例えば、第2燃料電池12の下流に第3燃料電池を備える構成であってもよい。このとき、第3燃料電池のカソードから排出されたカソードオフガスが、下流側の酸素供給経路を通じて、分離膜により分離された水蒸気及び二酸化炭素とともに改質器の燃焼部へ供給され、第3燃料電池のアノードから排出されたオフガス(アノードオフガス)が、オフガス経路を通じて改質器の燃焼部へ供給される構成であってもよい。
[第2実施形態]
図2に示すような第2実施形態に係る燃料電池システム20は、分離膜16として水蒸気及び二酸化炭素を分離する分離膜の代わりに水蒸気を分離する水蒸気分離膜を用いたこと以外は第1実施形態に係る燃料電池システム10と同じである。なお、第2実施形態〜第12実施形態において、上述の第1実施形態に係る燃料電池システム10と共通する構成については、その説明を省略する。
燃料電池システム20においても、第2燃料電池12は、水蒸気が分離されたオフガスを用いて発電を行なうため、第2燃料電池12では、電極間の酸素分圧差に起因する理論電圧が向上するとともに、オフガス中の水蒸気に起因する濃度過電圧が低減される。よって、燃料電池システム20は、通常の多段式の燃料電池システムよりも高い発電効率を得ることができる。
水蒸気分離膜としては、水蒸気を透過する膜であれば特に限定されないが、例えば、有機高分子膜、無機材料膜、有機高分子−無機材料複合膜、液体膜などが挙げられる。また、分離膜は、ガラス状高分子膜、ゴム状高分子膜、イオン交換樹脂膜、アルミナ膜、シリカ膜、炭素膜、ゼオライト膜、セラミック膜、アミン水溶液膜又はイオン液体膜であることがより好ましい。また、水蒸気分離膜の材質としては、前述の分離膜の材質と同様である。
燃料電池システム20は、第1燃料電池11の下流かつ第2燃料電池12の上流に配置され、オフガスから二酸化炭素を除去する二酸化炭素除去部をさらに備えることが好ましい。これにより、第1実施形態同様に、第2燃料電池12は水蒸気及び二酸化炭素が分離されたオフガスを用いて発電を行なうため、発電効率をより高めることができる。
二酸化炭素除去部は、オフガスから二酸化炭素を除去するためのものであり、例えば、二酸化炭素を吸着、吸収するフィルター、二酸化炭素を吸収する二酸化炭素吸収剤、二酸化炭素を除去する二酸化炭素除去材を含むものが挙げられ、他にも、電気化学的な反応によりオフガスから二酸化炭素を除去するものであってもよい。
二酸化炭素を吸着、吸収するフィルター、二酸化炭素吸収剤、二酸化炭素除去材としては、例えば、化学吸着剤、物理吸着剤、多孔質セラミックフィルターが挙げられる。より具体的には、活性炭、ゼオライト、チタン酸二バリウム、珪酸リチウム、アルミナ、シリカ、ジルコニア、チタニアなどの金属酸化物、リチウム化ジルコニア、リチウムシリケートなどが挙げられ、これらの材料を組み合わせたり、混合したりして用いてもよい。また、多孔質セラミックフィルターに対してより緻密な細孔を有する材料をコーティングしてもよい。コーティングの具体例としては、多孔質セラミックフィルターの細孔表面に対して、アミノ基系シランカップリング剤で修飾されたメソポーラスシリカやゼオライトなどをコーティングする方法が挙げられる。これにより、二酸化炭素の高い選択性を実現でき、好適に二酸化炭素を除去することができる。多孔質セラミックフィルターとしては、市販のものを用いてもよく、例えば、日本碍子社製のサブナノセラミック膜フィルターを用いることができる。
二酸化炭素除去部は、電気化学的な反応によりオフガスから二酸化炭素を除去するものであってもよい。例えば、二酸化炭素除去部は、アノードと、電解質と、カソードとを備え、アノード及びカソードには電源が接続されていてもよい。電源としては、第1燃料電池11又は第2燃料電池12を用いてもよい。このとき、アノードに二酸化炭素を含むオフガスが供給され、かつ、アノード及びカソードに電圧が印加されると、アノード及びカソードでそれぞれ次のような反応が生じる。この結果、カソードより二酸化炭素が除去される。
アノード:2HO→2H+O+2CO+4e→2CO 2−
カソード:2CO 2−→O+2CO+4e
二酸化炭素除去部が電気化学的な反応によりオフガスから二酸化炭素を除去するものである場合、前述のアノードの反応では、水(水蒸気)が必要となるため、分離膜16の上流側に二酸化炭素除去部を配置することが好ましい。これにより、電気化学的な反応を行なう際に必要となる水を十分に供給することができ、二酸化炭素を好適に除去することができる。
なお、二酸化炭素除去部は、第1燃料電池11の下流かつ第2燃料電池12の上流に配置されていれば、配置場所は特に限定されない。
例えば、二酸化炭素除去部は、分離膜16の供給側16Aの上流かつ熱交換器21の下流、又は分離膜16の供給側16Aの下流かつ熱交換器21の上流に配置される。熱交換器21を通過したオフガスは、熱交換により温度が比較的低温(例えば、200℃程度)となっているため、二酸化炭素除去部は、低温度域で二酸化炭素を除去できる構成であることが好ましい。
また、例えば、二酸化炭素除去部は、第1燃料電池11の下流かつ熱交換器21の上流、又は熱交換器21の下流かつ第2燃料電池12の上流に配置されていてもよい。このとき、オフガス経路52にて熱交換器21を通過する前のオフガス、又はオフガス経路54にて熱交換器21を通過した後のオフガスは、比較的高温(例えば、750℃)であるため、二酸化炭素除去部は、高温領域で二酸化炭素を除去できる構成であることが好ましい。
なお、第1実施形態に係る燃料電池システム10にて、第1燃料電池11の下流かつ第2燃料電池12の上流に前述の二酸化炭素除去部をさらに設けてもよい。
[第3実施形態]
図3に示すような第3実施形態に係る燃料電池システム30は、分離膜16として水蒸気及び二酸化炭素を分離する分離膜の代わりに二酸化炭素を分離する二酸化炭素分離膜を用いたこと以外は第1実施形態に係る燃料電池システム10と同じである。
燃料電池システム30においても、第2燃料電池12は、二酸化炭素が分離されたオフガスを用いて発電を行なうため、第2燃料電池12では、電極間の酸素分圧差に起因する理論電圧が向上するとともに、オフガス中の二酸化炭素に起因する濃度過電圧が低減される。よって、燃料電池システム30は、通常の多段式の燃料電池システムよりも高い発電効率を得ることができる。
二酸化炭素分離膜は、二酸化炭素を透過する膜であれば特に限定されないが、例えば、有機高分子膜、無機材料膜、有機高分子−無機材料複合膜、液体膜などが挙げられる。また、二酸化炭素分離膜は、ガラス状高分子膜、ゴム状高分子膜、イオン交換樹脂膜、アルミナ膜、シリカ膜、炭素膜、ゼオライト膜、セラミック膜、アミン水溶液膜又はイオン液体膜であることがより好ましい。また、二酸化炭素分離膜の材質としては、前述の分離膜の材質と同様である。
燃料電池システム30は、第1燃料電池11の下流かつ第2燃料電池12の上流に配置され、オフガスから水蒸気を除去する水蒸気除去部をさらに備えることが好ましい。これにより、第1実施形態同様に、第2燃料電池12は水蒸気及び二酸化炭素が分離されたオフガスを用いて発電を行なうため、発電効率をより高めることができる。
水蒸気除去部は、オフガスから水蒸気を除去するためのものであり、水蒸気を分離する分離膜、水蒸気を吸着する吸着剤、水蒸気を凝縮する凝縮器などであればよい。
水蒸気除去部が凝縮器である場合、オフガスから二酸化炭素を分離する際の分離膜16の加熱温度に応じて、配置場所を変更することが好ましい。例えば、分離膜16を高温に加熱して二酸化炭素を分離する場合、水蒸気除去部を分離膜16の供給側16Aの下流に配置することが好ましい。このとき、水蒸気除去部を分離膜16の供給側16Aの上流に配置すると、例えば、水蒸気を凝縮するために冷却したオフガスを、二酸化炭素を分離するために再度加熱する必要があり、熱効率的に不利である。
例えば、分離膜16を40℃以上に加熱して二酸化炭素を分離する場合、凝縮器である水蒸気除去部を分離膜16の供給側16Aの下流に配置することが好ましい。
一方、分離膜16を高温に加熱せずに常温付近で二酸化炭素を分離する場合、凝縮器である水蒸気除去部を分離膜16の供給側16Aの上流に配置することが好ましい。このとき、水蒸気除去部を分離膜16の供給側16Aの上流に配置することで、分離膜16で、二酸化炭素の分離を阻害する液水の発生を抑制することができる。
例えば、分離膜16を40℃未満の常温にて二酸化炭素を分離する場合、凝縮器である水蒸気除去部を分離膜16の供給側16Aの上流に配置することが好ましい。
なお、第1実施形態に係る燃料電池システム10にて、第1燃料電池11の下流かつ第2燃料電池12の上流に前述の水蒸気除去部をさらに設けてもよい。
[第4実施形態]
図4に示すような第4実施形態に係る燃料電池システム40は、主に、分離膜16として水蒸気及び二酸化炭素を分離する分離膜の代わりに二酸化炭素を分離する二酸化炭素分離膜を用いた点、並びに、分離膜16の供給側16Aの下流かつ熱交換器21の上流に水タンク35(凝縮器)をさらに設けた点で第1実施形態に係る燃料電池システム10と相違する。
燃料電池システム40において、分離膜16にて二酸化炭素が分離され、かつ凝縮器である水タンク35にて水蒸気が分離される。そのため、第2燃料電池12は、水蒸気及び二酸化炭素が分離されたオフガスを用いて発電を行なうため、第2燃料電池12では、電極間の酸素分圧差に起因する理論電圧が向上するとともに、オフガス中の水蒸気及び二酸化炭素に起因する濃度過電圧が低減される。よって、燃料電池システム40は、通常の多段式の燃料電池システムよりも高い発電効率を得ることができる。
水タンク35の上流側のオフガス経路54、及び酸素供給経路44には熱交換器41が設置されており、熱交換器41により、オフガス経路54内を流通する二酸化炭素が分離されたオフガスと、酸素供給経路44内を流通する酸素を含むガスと、の間で熱交換を行なう。これにより、オフガス経路54内を流通するオフガスは、冷却された後に水タンク35に供給され、水蒸気が凝縮されるため、オフガスの有する熱を有効に利用することができる。
水タンク35は、オフガス経路54内を流通するオフガス中に含まれる水蒸気を凝縮して得られた水を貯留する容器である。水タンク35に貯留された水は、給水経路36を通じて水タンク32に供給され、原料ガスの水蒸気改質に用いられる。
[第5実施形態]
図5に示すような第5実施形態に係る燃料電池システム50は、分離膜16として水蒸気及び二酸化炭素を分離する分離膜の代わりに、二酸化炭素を分離する二酸化炭素分離膜16’及び水蒸気を分離する水蒸気分離膜16’’をそれぞれ用いたこと以外は第1実施形態に係る燃料電池システム10と同じである。
燃料電池システム50では、分離膜として、二酸化炭素分離膜16’及び水蒸気分離膜16’’をそれぞれ備えている。したがって、オフガス経路52内を流通するオフガスは、二酸化炭素分離膜16’の供給側16A’に供給され、オフガス中の二酸化炭素は、供給側16A’から透過側16B’へ矢印A’方向に二酸化炭素分離膜16’’を通過する。また、オフガス経路52内を流通するオフガスは、水蒸気分離膜16’’の供給側16A’’に供給され、オフガス中の水蒸気は、供給側16A’’から透過側16B’’へ矢印A’’方向に水蒸気分離膜16’’を通過する。
このとき、二酸化炭素分離膜16’での分離条件及び水蒸気分離膜16’’での分離条件をそれぞれ調整できるため、燃料電池システム10よりも水蒸気及び二酸化炭素を効率よく分離できる。
なお、二酸化炭素分離膜16’及び水蒸気分離膜16’’を厳密に区別する必要は無く、二酸化炭素分離膜16’が二酸化炭素とともに水蒸気を透過する分離膜であってもよく、水蒸気分離膜16’’が水蒸気とともに二酸化炭素を分離する分離膜であってもよい。また、二酸化炭素分離膜16’及び水蒸気分離膜16’’を設ける順番は特に限定されず、二酸化炭素分離膜16’及び水蒸気分離膜16’’の加熱温度に応じて順番を定めてもよい。例えば、加熱温度が高い分離膜を上流に配置してもよい。二酸化炭素分離膜16’及び水蒸気分離膜16’’の間に熱交換器を設けてもよい。
二酸化炭素分離膜16’としては、第3実施形態に記載の二酸化炭素分離膜を用いればよく、水蒸気分離膜16’’としては、第2実施形態に記載の水蒸気分離膜を用いればよい。
[第6実施形態]
以下、本発明の燃料電池システムの第6実施形態について図6を用いて説明する。図6は、第6実施形態に係る燃料電池システムを示す概略構成図である。第6実施形態に係る燃料電池システム60は、原料ガスを水蒸気改質して改質ガスを生成する改質部19及び燃焼反応により改質部19を加熱する燃焼部18を有する改質器14と、改質部19から供給された改質ガスを用いて発電を行なう第1燃料電池11と、第1燃料電池11から排出された未反応の改質ガスを含むオフガスから、水蒸気及び二酸化炭素を分離する分離膜16と、分離膜16の下流に配置され、水蒸気及び二酸化炭素が分離されたオフガスを用いて発電を行なう第2燃料電池12と、分離膜16の透過側16Bに配置され、燃焼部18から排出された排ガスが流通する排気経路48と、を備えるシステムである。このシステムは、主に、酸素供給経路44を分離膜16の透過側16Bに配置せずに、排気経路48を分離膜16の透過側16Bに配置した点で、燃料電池システム10と相違する。
燃料電池システム60では、分離膜16により分離された水蒸気及び二酸化炭素は、分離膜16の透過側に配置された排気経路48に供給される。燃焼部18から排出された排ガスが排気経路48内を流通するため、分離された水蒸気及び二酸化炭素は、この排ガスとともに排気経路48内を流通する。したがって、排気経路48を分離膜16の透過側16Bに設けることにより、酸素を分離膜の透過側に供給するための経路及び空気ブロア又は減圧ポンプを別途設ける必要は無く、製造コストを削減し、システム全体の発電効率を高めることができる。さらに、システムが簡略化されていることにより、システムの信頼性が向上する。
また、分離膜16を透過した水蒸気及び二酸化炭素は排ガスとともに排気経路48内を流通するため、分離膜16の透過側16Bの水蒸気分圧及び二酸化炭素分圧は低くなり、水蒸気及び二酸化炭素の分離が促進される。したがって、燃料電池システム60では、システムの簡略化とともに水蒸気及び二酸化炭素の分離が促進されている。その結果、第2燃料電池12に供給されるオフガス中の水蒸気濃度及び二酸化炭素濃度をより小さくすることができ、燃料電池システム60の発電効率をより高めることができる。
さらに、本実施形態に係る燃料電池システム60は、第1実施形態に係る燃料電池システム10と同様に、燃料電池のカソードに酸素を含むガスとして空気を供給する経路を分離膜の透過側に設けた場合よりも発電効率に優れる。
また、本実施形態に係る燃料電池システム60では、空気よりも酸素比率が小さい燃焼部18から排出された排ガスを分離膜16の透過側16Bに供給しているため、酸素と、分離膜16を透過する水素又は一酸化炭素との反応が生じにくく、局所的な分離膜16の温度上昇が抑制されており、分離膜16の耐久性を好適に維持することができる。
燃料電池システム60は、第1実施形態とは異なり、排気経路48及び酸素供給経路44に熱交換器22が設置されており、熱交換器22により、排気経路48内を流通する排ガスと、酸素供給経路44内を流通する酸素を含むガスと、の間で熱交換を行なう。これにより、排気経路48内を流通する排ガスは冷却された後に水タンク32(凝縮器)に供給され、改質水供給経路33内を流通する改質水は気化された後に水蒸気供給経路37を通じて原料ガス供給経路24に供給される。
熱交換器22にて熱交換が行なわれた後、第1燃料電池11のカソードには、酸素供給経路44を通じて酸素を含むガスが供給されて発電が行なわれ、次いで、第1燃料電池11のカソードから排出された未反応の酸素を含むガスは、下流側の酸素供給経路44を通じて第2燃料電池12のカソードに供給されて発電が行なわれる。
第2燃料電池12のカソードから排出された未反応の酸素を含むガスは、下流側の酸素供給経路44を通じて改質器14の燃焼部18へ供給される。一方、第2燃料電池12のアノードから排出されたオフガスは、オフガス経路46を通じて改質器14の燃焼部18へ供給される。
酸素供給経路44を通じて供給された未反応の酸素を含むガスと、オフガス経路46を通じて供給されたオフガスとの混合ガスを燃焼部18にて燃焼させて発生する排ガスは、排気経路48に排出される。
排気経路48内を流通する排ガスは、改質水供給経路33内を流通する改質水を気化する熱交換器31にて、改質水と熱交換を行なう。これにより、熱交換器31の下流側の排気経路48内を流通する排ガスは分離膜16により水蒸気及び二酸化炭素を分離する際に好ましい温度まで冷却され、改質水供給経路33内を流通する改質水は気化された後に水蒸気供給経路37を通じて原料ガス供給経路24に供給される。
本実施形態に係る燃料電池システム60は、第1燃料電池11から排出された未反応の改質ガスを含むオフガスから、水蒸気及び二酸化炭素を分離する分離膜16を備えている。そのため、分離された水蒸気及び二酸化炭素は、透過側16Bを流れる燃焼部18から排出された排ガスと混合され、透過側16Bから排気経路48内を流通する。熱交換器22は、排気経路48内を流通する排ガスと、酸素供給経路44内を流通する酸素を含むガスと、の間で熱交換を行なう。
[第7実施形態]
図7に示すような第7実施形態に係る燃料電池システム70は、分離膜16として水蒸気及び二酸化炭素を分離する分離膜の代わりに水蒸気を分離する水蒸気分離膜を用いたこと以外は第6実施形態に係る燃料電池システム60と同じである。
なお、燃料電池システム70で用いられる水蒸気分離膜は、第2実施形態に係る燃料電池システム20で用いられる水蒸気分離膜と同様である。
燃料電池システム70は、第1燃料電池11の下流かつ第2燃料電池12の上流に配置され、オフガスから二酸化炭素を除去する二酸化炭素除去部をさらに備えることが好ましい。これにより、第2実施形態同様に、第2燃料電池12は水蒸気及び二酸化炭素が分離されたオフガスを用いて発電を行なうため、発電効率をより高めることができる。なお、二酸化炭素除去部の構成、設置場所などは、第2実施形態と同様である。
[第8実施形態]
図8に示すような第8実施形態に係る燃料電池システム80は、分離膜16として水蒸気及び二酸化炭素を分離する分離膜の代わりに二酸化炭素を分離する二酸化炭素分離膜を用いたこと以外は第6実施形態に係る燃料電池システム60と同じである。
なお、燃料電池システム80で用いられる二酸化炭素分離膜は、第3実施形態に係る燃料電池システム30で用いられる水蒸気分離膜と同様である。
燃料電池システム80は、第1燃料電池11の下流かつ第2燃料電池12の上流に配置され、オフガスから水蒸気を除去する水蒸気除去部をさらに備えることが好ましい。これにより、第3実施形態同様に、第2燃料電池12は水蒸気及び二酸化炭素が分離されたオフガスを用いて発電を行なうため、発電効率をより高めることができる。なお、水蒸気除去部の構成、設置場所などは、第3実施形態と同様である。
[第9実施形態]
図9に示すような第9実施形態に係る燃料電池システム90は、主に、分離膜16として水蒸気及び二酸化炭素を分離する分離膜の代わりに二酸化炭素を分離する二酸化炭素分離膜を用いた点、並びに、分離膜16の供給側16Aの下流かつ熱交換器21の上流に水タンク35(凝縮器)をさらに設けた点で第6実施形態に係る燃料電池システム60と相違する。
[第10実施形態]
図10に示すような第10実施形態に係る燃料電池システム100は、分離膜16として水蒸気及び二酸化炭素を分離する分離膜の代わりに、二酸化炭素を分離する二酸化炭素分離膜16’及び水蒸気を分離する水蒸気分離膜16’’をそれぞれ用いたこと以外は第6実施形態に係る燃料電池システム60と同じである。
なお、燃料電池システム100で用いられる二酸化炭素分離膜16’及び水蒸気分離膜16’’は、第5実施形態に係る燃料電池システム50で用いられる二酸化炭素分離膜16’及び水蒸気分離膜16’’と同様である。
[第11実施形態]
前述した第1実施形態〜第10実施形態は、多段式の燃料電池システムであるが、本発明はこれに限定されず、循環式の燃料電池システムであってもよい。以下、本発明の一実施形態に係る循環式の燃料電池システム200について、図11を用いて説明する。図11は、第11実施形態に係る循環式の燃料電池システムを示す概略構成図である。
図11に示すように、第11実施形態に係る燃料電池システム200は、水蒸気及び二酸化炭素が分離されたオフガスを燃料電池61に再度供給するオフガス循環経路56、57を備える循環式の燃料電池システムである。なお、第1実施形態に係る燃料電池システム10と共通する構成については、その説明を省略する。また、燃料電池61は前述の第1燃料電池11と同様の構成であるため、その説明を省略する。
燃料電池システム200では、分離膜16は、燃料電池61から排出された未反応の改質ガスを含むオフガスから水蒸気及び二酸化炭素を分離し、水蒸気及び二酸化炭素が分離されたオフガスを用いて燃料電池61で発電を行なう。そのため、燃料電池61では、電極間の酸素分圧差に起因する理論電圧が向上するとともに、オフガス中の水蒸気及び二酸化炭素に起因する濃度過電圧が低減される。よって、燃料電池システム200は、水蒸気及び二酸化炭素を分離せずにオフガスを再利用する循環式の燃料電池システムよりも高い発電効率を得ることができる。
オフガス循環経路57には、改質ガスを流通させるためのリサイクルブロワ28が配置されている。なお、リサイクルブロワの配置は、特に限定されず、分離膜16の上流であってもよく、分離膜16の下流であってもよいが、分離膜16の上流に設ける場合には、熱交換器21と分離膜16との間に配置することが好ましく、分離膜16の下流に設ける場合には、分離膜16と熱交換器21との間に配置することが好ましい。
また、分離膜16により分離された水蒸気及び二酸化炭素は、分離膜16の透過側16Bに配置された酸素供給経路44に供給される。燃料電池61から排出された未反応の酸素を含むガスが酸素供給経路44内を流通するため、分離された水蒸気及び二酸化炭素は、未反応の酸素を含むガスとともに、酸素供給経路44内を流通する。したがって、酸素供給経路44を分離膜16の透過側16Bに設けることにより、酸素を分離膜16の透過側16Bに供給するための経路及び空気ブロア又は減圧ポンプを別途設ける必要は無く、製造コストを削減し、システム全体の発電効率を高めることができる。さらに、システムが簡略化されていることにより、システムの信頼性が向上する。
[第12実施形態]
以下、本発明の燃料電池システムの第12実施形態について図12を用いて説明する。図12は、第12実施形態に係る循環式の燃料電池システムを示す概略構成図である。第12実施形態に係る燃料電池システム300は、主に、分離膜16により分離された水蒸気及び二酸化炭素は、分離膜16の透過側に配置された排気経路48に供給される点で第11実施形態に係る燃料電池システム200と相違する。
燃料電池システム300では、分離膜16により分離された水蒸気及び二酸化炭素は、分離膜16の透過側16Bに配置された排気経路48に供給される。燃焼部18から排出された排ガスが排気経路48内を流通するため、分離された水蒸気及び二酸化炭素は、排ガスとともに、排気経路48内を流通する。したがって、排気経路48を分離膜16の透過側16Bに設けることにより、酸素を分離膜16の透過側16Bに供給するための経路及び空気ブロア又は減圧ポンプを別途設ける必要は無く、製造コストを削減し、システム全体の発電効率を高めることができる。さらに、システムが簡略化されていることにより、システムの信頼性が向上する。
本発明は、前述の第1実施形態〜第12実施形態に限定されず、本発明の技術的思想内で、当業者によって、前述の各実施形態を組み合わせて実施される。例えば、第11実施形態に係る燃料電池システム200及び第12実施形態に係る燃料電池システム300について、第2実施形態〜第10実施形態に係る燃料電池システムの各構成を適宜組み合わせてもよい。さらに、熱交換器の設置場所、組み合わせなどについてもこれら実施形態に限定されない。
[ガス組成の対比]
以下では、水蒸気及び二酸化炭素を分離膜16にて完全に分離した場合に、第2燃料電池12から排出されるカソードオフガス及び燃焼部18から排出される排ガスと、空気とについて、ガス組成を比較した。カソードオフガスのガス組成としては、前述の第1実施形態に係る燃料電池システム10を前提とし、排ガスのガス組成としては、前述の第6実施形態に係る燃料電池システム60を前提としてシミュレーションした。シミュレーションの条件としては、いずれも第1燃料電池11及び第2燃料電池12での酸素利用率は50%、第1燃料電池11での燃料利用率は60%、第2燃料電池12での燃料利用率は75%とした。結果を表1に示す。
表1に示すように、カソードオフガス及び排ガス中の酸素濃度が空気と比較して半分程度である。そのため、燃料電池システム10及び燃料電池システム60では、耐久性低下の原因となる、分離膜16を微量に透過する水素や一酸化炭素と、分離膜16の透過側を流通する酸素との反応による局所的な分離膜16の温度上昇が発生しにくく、分離膜16の耐久性を好適に維持できることが推測される。
10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、200、300…燃料電池システム、11…第1燃料電池、12…第2燃料電池、14…改質器、16…分離膜、16’…二酸化炭素分離膜、16’’…水蒸気分離膜、16A、16’A,16’’A…供給側、16B、16B’、16B’’…透過側、18…燃焼部、19…改質部、21、22、31、41…熱交換器、24…原料ガス供給経路、25…ブロワ、28…リサイクルブロワ、32、35…水タンク、33…改質水供給経路、34…改質水ポンプ、36…給水経路、37…水蒸気供給経路、42…改質ガス供給経路、44…酸素供給経路、46、52、54…オフガス経路、48…排気経路、56、57…オフガス循環経路、61…燃料電池

Claims (9)

  1. 原料ガスを水蒸気改質して改質ガスを生成する改質部及び燃焼反応により前記改質部を加熱する燃焼部を有する改質器と、
    前記改質部から供給された前記改質ガスを用いて発電を行なう第1燃料電池と、
    前記第1燃料電池から排出された未反応の前記改質ガスを含むオフガスから、水蒸気及び二酸化炭素の少なくとも一方を分離する分離膜と、
    前記分離膜の下流に配置され、水蒸気及び二酸化炭素の少なくとも一方が分離された前記オフガスを用いて発電を行なう第2燃料電池と、
    前記分離膜の透過側に配置され、前記第1燃料電池及び前記第2燃料電池の少なくとも一方から排出された未反応の酸素を含むガスが流通する酸素供給経路、又は前記分離膜の透過側に配置され、前記燃焼部から排出された排ガスが流通する排気経路と、を備える燃料電池システム。
  2. 原料ガスを水蒸気改質して改質ガスを生成する改質部及び燃焼反応により前記改質部を加熱する燃焼部を有する改質器と、
    前記改質部から供給された前記改質ガスを用いて発電を行なう燃料電池と、
    前記燃料電池から排出された未反応の前記改質ガスを含むオフガスから、水蒸気及び二酸化炭素の少なくとも一方を分離する分離膜と、
    前記分離膜の下流に配置され、水蒸気及び二酸化炭素の少なくとも一方が分離された前記オフガスを前記燃料電池に供給するオフガス循環経路と、
    前記分離膜の透過側に配置され、前記燃料電池から排出された未反応の酸素を含むガスが流通する酸素供給経路、又は前記分離膜の透過側に配置され、前記燃焼部から排出された排ガスが流通する排気経路と、を備える燃料電池システム。
  3. 前記分離膜の透過側に前記酸素供給経路が配置されており、
    前記酸素供給経路は、前記分離膜により分離された水蒸気及び二酸化炭素の少なくとも一方、並びに未反応の酸素を含むガスを前記燃焼部に供給する請求項1又は請求項2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記燃焼部から排出された排ガスから水蒸気を分離し、分離した水蒸気を前記改質部に供給する請求項3に記載の燃料電池システム。
  5. 前記分離膜の透過側に前記排気経路が配置されており、
    前記排気経路内を流通する排ガスと、前記分離膜により分離された水蒸気及び二酸化炭素の少なくとも一方との混合ガスから水蒸気を分離し、分離した水蒸気を前記改質部に供給する請求項1又は請求項2に記載の燃料電池システム。
  6. 前記分離膜として、未反応の前記改質ガスを含むオフガスから水蒸気を分離する水蒸気分離膜、及び未反応の前記改質ガスを含むオフガスから二酸化炭素を分離する二酸化炭素分離膜をそれぞれ備える請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  7. 前記分離膜の上流又は下流に配置され、前記オフガスから水蒸気を除去する水蒸気除去部、及び、前記分離膜の上流又は下流に配置され、前記オフガスから二酸化炭素を除去する二酸化炭素除去部の少なくとも一方をさらに備える請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  8. 前記分離膜の上流又は下流に配置され、前記オフガスから水蒸気を除去する水蒸気除去部をさらに備え、前記水蒸気除去部により除去された水蒸気を前記改質部に供給する請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
  9. 前記分離膜の上流を流通する前記オフガスと、前記分離膜の下流を流通する水蒸気が分離された前記オフガスと、の間で熱交換を行なう熱交換器をさらに備える請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
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