JP2019179707A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】オフガスから除去された水蒸気及び二酸化炭素の少なくとも一方を再利用できる燃料電池システムを供給する。【解決手段】燃料電池システム10は、原料ガスを改質して燃料ガスを生成する改質器14と、改質器14から供給された燃料ガスと酸化ガスとを反応させて発電を行なう燃料電池(第1燃料電池セルスタック22)と、燃料電池から排出されたオフガスからスイープガスへ水蒸気及び二酸化炭素の少なくとも一方を移動させる分離膜26Cと、スイープガスから原料ガスへ水蒸気及び二酸化炭素の少なくとも一方を移動させる分離膜74Cと、水蒸気及び二酸化炭素の少なくとも一方を含んだ原料ガスを改質器14へ供給する供給管P14、P17と、を備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池システムに関する。
下記特許文献1には、分離膜を備えた燃料電池システムが開示されている。この燃料電池システムは、分離膜によって燃料電池セルスタックから排出されたオフガスから、水蒸気及び二酸化炭素の少なくとも一方を分離する。分離膜を透過した水蒸気や二酸化炭素は、燃料電池セルスタックのカソードへ供給される。
特開2017−84542号公報
上記特許文献1に記載された燃料電池システムでは、オフガスから除去された水蒸気及び二酸化炭素は、燃料電池セルスタックのカソードへ供給される。カソードでは水蒸気及び二酸化炭素を利用した反応は行なわれない。このため、水蒸気及び二酸化炭素を再利用することは難しい。
本発明は上記事実を考慮して、オフガスから除去された水蒸気及び二酸化炭素の少なくとも一方を再利用できる燃料電池システムを供給することを目的とする。
請求項1の燃料電池システムは、原料ガスを改質して燃料ガスを生成する改質部と、前記改質部で生成された前記燃料ガスと酸化ガスとを反応させて発電を行なう燃料電池と、前記燃料電池から排出されたオフガスからスイープガスへ水蒸気及び二酸化炭素の少なくとも一方を移動させる分離膜と、前記スイープガスから前記原料ガスへ前記水蒸気及び前記二酸化炭素の少なくとも一方を移動させる再分離膜と、前記水蒸気及び前記二酸化炭素の少なくとも一方を含んだ前記原料ガスを前記改質部へ供給する供給経路と、を備えている。
請求項1の燃料電池システムによると、分離膜によって、燃料電池から排出されたオフガスから、水蒸気及び二酸化炭素の少なくとも一方がスイープガスへ移動する。また、再分離膜によって、スイープガスから、水蒸気及び二酸化炭素の少なくとも一方が原料ガスへ移動する。さらに、供給経路によって、水蒸気及び二酸化炭素の少なくとも一方が原料ガスと共に改質部へ供給される。このため、オフガスから除去された水蒸気及び二酸化炭素の少なくとも一方を改質原料として再利用できる。なお「改質部」とは、燃料電池と別体に設けられた改質器のほか、燃料電池内で改質反応が行われる部分の双方を指すものとする。
請求項2の燃料電池システムは、請求項1の燃料電池システムにおいて、前記水蒸気及び前記二酸化炭素の少なくとも一方が除去された前記スイープガスをシステム外へ排出する排気経路又はシステム内へ再供給する再供給経路と、を備えている。
請求項2の燃料電池システムによると、スイープガスから除去されなかった水蒸気及び二酸化炭素が、排気経路によって気体のままシステム外へ排出されるか、再供給経路によってシステム内へ再供給される。このため水蒸気を凝縮する凝縮タンクや凝縮水を排出するドレン管が必要ない。
さらに、オフガスから除去された水蒸気が改質器へ供給される場合は、改質のために水(液相)を気化させる熱が不要である。このため気化器を備えた構成と比較して燃料電池システムの熱効率を高くすることができる。
請求項3の燃料電池システムは、請求項2の燃料電池システムにおいて、前記再分離膜の非透過側の圧力を制御する圧力制御機構を備えている。
請求項3の燃料電池システムは、再分離膜の非透過側の圧力を制御する圧力制御機構を備えている。これにより再分離膜の非透過側の圧力を高めて、原料ガスへ水蒸気又は二酸化炭素を移動しやすくできる。
請求項4の燃料電池システムは、請求項3の燃料電池システムにおいて、前記スイープガスを前記分離膜の透過側へ供給するスイープガス供給経路と、前記分離膜と前記再分離膜との間に配置され前記スイープガスが流れる中間経路と、前記スイープガス供給経路、前記中間経路、及び、前記排気経路又は前記再供給経路に設けられた流量計測部と、前記流量計測部の測定値に基づき前記圧力制御機構を制御する制御装置と、を備えている。
請求項4の燃料電池システムによると、流量計測部によって、分離膜の透過側へ供給されたスイープガスの流量と、再分離膜の非透過側へ供給されたスイープガスの流量と、再分離膜の非透過側を通過後のスイープガスの流量とを測定できる。制御装置は、分離膜へ供給されたスイープガスの流量と再分離膜へ供給されたスイープガスの流量とを比較することで、再分離膜へ供給されたスイープガス(分離膜を通過後のスイープガス)に含まれる水蒸気又は二酸化炭素の量を把握できる。さらに、再分離膜へ供給されたスイープガスの流量と再分離膜を通過後のスイープガスの流量とを比較することで、原料ガスに含まれる水蒸気又は二酸化炭素の量を判断できる。
再分離膜の非透過側に投入される前のスイープガス流量と通過後のスイープガスの流量の差を確認することで、透過側へ移動した水蒸気又は二酸化炭素の量を把握できる。原料ガスに対して必要な水蒸気又は二酸化炭素の量が決まっている場合において、例えば、再分離膜を通過後のスイープガス流量が、再分離膜に投入される前のスイープガス流量から本来減るべき水蒸気又は二酸化炭素量を差し引いた流量より少ないときは、制御装置は、移動した水蒸気又は二酸化炭素の量が多いと判断する。そこで制御装置は、圧力制御機構を制御して、再分離膜を介した原料ガスへの水蒸気又は二酸化炭素の移動を抑制することができる。
請求項5の燃料電池システムは、請求項3に記載の燃料電池システムにおいて、前記原料ガスを前記再分離膜の透過側へ供給する原料ガス供給経路と、前記供給経路及び前記原料ガス供給経路に設けられた原料ガス流量計測部と、前記原料ガス流量計測部の測定値に基づき前記圧力制御機構を制御する制御装置と、を備えている。
請求項5の燃料電池システムによると、原料ガス流量計測部によって、再分離膜の透過側へ供給された原料ガスの流量と、再分離膜の透過側を通過後の原料ガスの流量とを測定できる。制御装置は、再分離膜へ供給された原料ガスの流量と再分離膜を通過後の原料ガスの流量とを比較することで、原料ガスに含まれる水蒸気又は二酸化炭素の量を判断できる。
再分離膜を通過後の原料ガス流量が、再分離膜に投入される前の原料ガス流量に本来増えるべき水蒸気又は二酸化炭素量を加えた流量より多い場合、制御装置は、移動した水蒸気又は二酸化炭素の量が多いと判断する。そこで制御装置は、圧力制御機構を制御して、再分離膜を介した原料ガスへの水蒸気又は二酸化炭素の移動を抑制することができる。
請求項6の燃料電池システムは、請求項2〜5の何れか1項に記載の燃料電池システムにおいて、前記再供給経路は、前記水蒸気及び前記二酸化炭素の少なくとも一方が除去された前記スイープガスを前記酸化ガスとして前記燃料電池へ供給する。
請求項6の燃料電池システムによると、水蒸気及び前記二酸化炭素の少なくとも一方が除去されたスイープガスが、再供給経路によって燃料電池へ再供給される。このため、酸化ガスを減らすことができる。また、システム外への排気箇所を減らすことができる。
請求項7の燃料電池システムは、請求項2〜5の何れか1項に記載の燃料電池システムにおいて、前記再供給経路は、前記水蒸気及び前記二酸化炭素の少なくとも一方が除去された前記スイープガスを前記分離膜の透過側へ供給する。
請求項7の燃料電池システムによると、水蒸気及び前記二酸化炭素の少なくとも一方が除去されたスイープガスが、再供給経路によって分離膜の透過側へ再供給される。このため、スイープガスがシステム外に排出される量を減らすことができる。また、スイープガスに残った水蒸気、二酸化炭素を再利用できる。
請求項8の燃料電池システムは、請求項1〜5の何れか1項に記載の燃料電池システムにおいて、前記燃料電池から排出されたオフガスを燃焼する燃焼器を備え、前記分離膜の透過側へ供給される前記スイープガスは、前記燃焼器から排出された排出ガスとされている。
請求項8の燃料電池システムによると、燃焼器から排出された排出ガスがスイープガスとして利用される。これにより、システム外への排出ガスの排出量を低減できる。また、別途スイープガスを供給しなくてもよい。
請求項9の燃料電池システムは、原料ガスを改質して燃料ガスを生成する改質部と、
前記改質部で生成された前記燃料ガスと酸化ガスとを反応させて発電を行なう燃料電池と、前記燃料電池の燃料極から排出されたオフガスからスイープガスへ水蒸気を移動させる分離膜と、前記スイープガスから前記原料ガスへ前記水蒸気を移動させる再分離膜と、前記水蒸気を含んだ前記原料ガスを前記改質部へ供給する供給経路と、前記水蒸気が除去された前記スイープガスをシステム外へ排出する排気経路又はシステム内へ再供給する再供給経路と、前記再分離膜の非透過側の圧力を制御する圧力制御機構と、前記スイープガスを前記分離膜の透過側へ供給するスイープガス供給経路と、前記分離膜と前記再分離膜との間に配置され前記スイープガスが流れる中間経路と、前記スイープガス供給経路、前記中間経路、及び、前記排気経路又は前記再供給経路に設けられた水蒸気量計測部と、前記水蒸気量計測部の測定値に基づき前記圧力制御機構を制御する制御装置と、を備えている。
請求項9の燃料電池システムによると、水蒸気量計測部によって、分離膜の透過側へ供給されたスイープガスに含まれる水蒸気量と、再分離膜の非透過側へ供給されたスイープガスに含まれる水蒸気量と、再分離膜の非透過側を通過後のスイープガスに含まれる水蒸気量とを測定できる。制御装置は、分離膜へ供給されたスイープガスに含まれる水蒸気量と再分離膜へ供給されたスイープガスに含まれる水蒸気量とを比較することで、再分離膜へ供給されたスイープガス(分離膜を通過後のスイープガス)に含まれる水蒸気量を把握できる。さらに、再分離膜へ供給されたスイープガスに含まれる水蒸気量と再分離膜を通過後のスイープガスに含まれる水蒸気量とを比較することで、原料ガスに含まれる水蒸気量を判断できる。
再分離膜の非透過側に投入される前のスイープガスに含まれる水蒸気量と通過後のスイープガスに含まれる水蒸気量の差を確認することで、透過側へ移動した水蒸気量を把握できる。原料ガスに対して必要な水蒸気量が決まっている場合において、例えば、再分離膜を通過後のスイープガスに含まれる水蒸気量が、再分離膜に投入される前のスイープガスに含まれる水蒸気量から本来減るべき水蒸気量を差し引いた水蒸気量より少ないときは、制御装置は、移動した水蒸気量が多いと判断する。そこで制御装置は、圧力制御機構を制御して、再分離膜を介した原料ガスへの水蒸気の移動を抑制することができる。
請求項10の燃料電池システムは、請求項9に記載の燃料電池システムにおいて、前記原料ガスを前記再分離膜の透過側へ供給する原料ガス供給経路と、前記供給経路及び前記原料ガス供給経路に設けられた原料ガス流量計測部と、前記原料ガス流量計測部の測定値に基づき前記圧力制御機構を制御する制御装置と、を備えている。
請求項10の燃料電池システムによると、原料ガス流量計測部によって、再分離膜の透過側へ供給された原料ガスの流量と、再分離膜の透過側を通過後の原料ガスの流量とを測定できる。制御装置は、再分離膜へ供給された原料ガスの流量と再分離膜を通過後の原料ガスの流量とを比較することで、原料ガスに含まれる水蒸気量を判断できる。
再分離膜を通過後の原料ガス流量が、再分離膜に投入される前の原料ガス流量に本来増えるべき水蒸気量を加えた流量より多い場合、制御装置は、移動した水蒸気量が多いと判断する。そこで制御装置は、圧力制御機構を制御して、再分離膜を介した原料ガスへの水蒸気の移動を抑制することができる。
請求項11の燃料電池システムは、請求項9又は請求項10に記載の燃料電池システムにおいて、前記再供給経路は、前記水蒸気が除去された前記スイープガスを前記酸化ガスとして前記燃料電池へ供給する。
請求項11の燃料電池システムによると、水蒸気が除去されたスイープガスが、再供給経路によって燃料電池へ再供給される。このため、酸化ガスを減らすことができる。また、システム外への排気箇所を減らすことができる。
請求項12の燃料電池システムは、請求項9又は請求項10に記載の燃料電池システムにおいて、前記再供給経路は、前記水蒸気が除去された前記スイープガスを前記分離膜の透過側へ供給する。
請求項12の燃料電池システムによると、水蒸気が除去されたスイープガスが、再供給経路によって分離膜の透過側へ再供給される。このため、スイープガスがシステム外に排出される量を減らすことができる。また、スイープガスに残った水蒸気を再利用できる。
請求項13の燃料電池システムは、請求項9又は請求項10に記載の燃料電池システムにおいて、前記燃料電池から排出されたオフガスを燃焼する燃焼器を備え、前記分離膜の透過側へ供給される前記スイープガスは、前記燃焼器から排出された排出ガスとされている。
請求項13の燃料電池システムによると、燃焼器から排出された排出ガスがスイープガスとして利用される。これにより、システム外への排出ガスの排出量を低減できる。また、別途スイープガスを供給しなくてもよい。
請求項14の燃料電池システムは、請求項9〜13の何れか1項に記載の燃料電池システムにおいて、前記水蒸気量計測部は露点計である。
請求項14の燃料電池システムによると、水蒸気量を露点計で計測する。このため、例えば湿度計等を用いる場合と比較して計測精度を高くできる。
本発明に係る燃料電池システムによると、オフガスから除去された水蒸気及び二酸化炭素の少なくとも一方を再利用できる。
本発明の第1実施形態における燃料電池システムの全体構成の一例を示すブロック図である。 本発明の第2実施形態における燃料電池システムの全体構成の一例を示すブロック図である。
[第1実施形態]
<燃料電池システム>
図1に示すように、本発明の第1実施形態に係る燃料電池システム10は、改質器14、燃焼器16、第1燃料電池セルスタック22、第2燃料電池セルスタック24、燃料再生器26、流量計64、67、流量調整機構66、熱交換器72、水蒸気分離器74、圧力制御機構としての昇圧ブロワ82及び背圧弁84を備えている。
(改質器)
改質器14は、原料ガスを水蒸気改質して改質ガスを生成する。改質器14には、原料ガス及び水蒸気を供給する供給管P17が接続されている。これにより原料ガス及び水蒸気が供給管P17を通じて改質器14に供給される。
改質器14において原料ガスの一例であるメタンを水蒸気改質させた場合、以下の(1)式の反応により一酸化炭素及び水素が生成される。
CH+HO→CO+3H ・・・(1)
さらに、一酸化炭素をシフト改質させた場合、以下の(2)式の反応により水素及び二酸化炭素が生成される。
CO+HO→H+CO ・・・(2)
なお、本実施形態では、原料ガスの一例としてメタンが採用されているが、改質が可能なガスであれば特に限定されず、炭化水素燃料を用いることができる。炭化水素燃料としては、天然ガス、LPガス(液化石油ガス)、石炭改質ガス、低級炭化水素ガスなどが例示される。低級炭化水素ガスとしては、メタン、エタン、エチレン、プロパン、又はブタン等の炭素数4以下の低級炭化水素が挙げられ、本実施形態で用いるメタンが好ましい。なお、炭化水素燃料としては、上述した低級炭化水素ガスを混合したものであってもよく、上述した低級炭化水素ガスは、天然ガス、都市ガス、又はLPガス、バイオガス等のガスであってもよい。さらに、原料ガスは、これらの混合ガスであってもよい。
改質器14には、改質ガス供給管P4の一端が接続されている。改質ガス供給管P4の他端は、第1燃料電池セルスタック22におけるアノード(燃料極、不図示)に接続されている。これにより、改質器14にて生成された改質ガスが、改質ガス供給管P4を通じて第1燃料電池セルスタック22に供給される。改質ガスには、未反応のメタン、改質器14で生成された二酸化炭素、水素、一酸化炭素及び水蒸気等が含まれている。
(燃料電池セルスタック)
第1燃料電池セルスタック22は例えば固体酸化物系の燃料電池セルスタックであり、積層された複数の燃料電池セル(不図示)を有している。個々の燃料電池セルは、電解質層と、電解質層の表裏面にそれぞれ積層されたカソード及びアノードと、を有する。なお、第1燃料電池セルスタック22は溶解炭酸塩型の燃料電池セルスタックとしてもよい。
第1燃料電池セルスタック22のカソードには、酸化ガスが流れる管である酸化ガス管P5の一端が接続されている。カソードには、酸化ガス管P5を介して酸化ガス(例えば空気)が供給される。カソードでは、以下の(3)式に示すように、酸化ガス中の酸素と電子とが反応して酸素イオンが生成される。生成された酸素イオンは電解質層を通ってアノードに到達する。
1/2O+2e→O2− ・・・(3)
一方、アノードでは、以下の(4)式及び(5)式に示すように、電解質層を通ってきた酸素イオンが改質ガス中の燃料ガスである水素及び一酸化炭素と反応し、水(水蒸気)、二酸化炭素及び電子が生成される。アノードで生成された電子がアノードから外部回路を通ってカソードに移動することで、各燃料電池セルにおいて発電される。なお、各燃料電池セルは、発電時に発熱する。
+O2−→HO+2e ・・・(4)
CO+O2−→CO+2e ・・・(5)
第1燃料電池セルスタック22のアノードには、アノードオフガスが流れる管であるアノードオフガス管P6の一端が接続されており、アノードオフガス管P6にはアノードオフガスが排出される。アノードオフガスには、未反応の水素、未反応の一酸化炭素、二酸化炭素、及び水蒸気等が含まれている。
第1燃料電池セルスタック22のカソードには、カソードオフガスが流れる管であるカソードオフガス管P7の一端が接続されており、カソードオフガス管P7にはカソードオフガスが排出される。カソードオフガスには、未反応の酸化ガスなどが含まれている。
アノードオフガス管P6の他端は、燃料再生器26の流入部26Aに接続され、カソードオフガス管P7の他端は、第2燃料電池セルスタック24のカソード(不図示)に接続されている。
第2燃料電池セルスタック24の構成は第1燃料電池セルスタック22と同様であり詳細の説明は省略するが、上述したように、第2燃料電池セルスタック24のカソードには、カソードオフガス管P7の一端が接続されている。また、第2燃料電池セルスタック24のアノードには、後述する再生ガス管P8の一端が接続されている。なお、カソードオフガス管P7は、第2燃料電池セルスタック24のカソードではなく、燃焼器16へ接続してもよい。この場合、第2燃料電池セルスタック24のカソードには、例えば第1燃料電池セルスタック22と並列して酸化ガスを供給するなど、別途酸化ガス管を接続して酸化ガスを供給する。
さらに、第2燃料電池セルスタック24のカソードには、カソードオフガスが流れる管であるカソードオフガス管P11の一端が接続されており、カソードオフガス管P11には、カソードオフガスが排出される。カソードオフガスには、未反応の酸化ガスなどが含まれており、カソードオフガスは、カソードオフガス管P11を介して燃焼器16へ供給される。
第2燃料電池セルスタック24のアノードには、アノードオフガスが流れる管であるアノードオフガス管P13の一端が接続されており、アノードオフガス管P13には、アノードオフガスが排出される。アノードオフガスには、未反応の水素、未反応の一酸化炭素、二酸化炭素、及び水蒸気等が含まれており、アノードオフガスはアノードオフガス管P13を介して燃焼器16へ供給される。
(燃料再生器)
燃料再生器26は、流入部26Aと透過部26Bとを備えており、流入部26A及び透過部26Bは、分離膜26Cにより区画されている。
第1燃料電池セルスタック22のアノードから排出されたアノードオフガスは、アノードオフガス管P6を介して流入部26Aに流入する。
透過部26Bには、酸化ガス管P5から分岐したスイープガス供給管P9から供給された空気が、スイープガスとして流入する。これにより、透過部26Bにおける水蒸気の分圧が下がり、水蒸気が流入部26Aから分離膜26Cを透過して透過部26Bへ移動し易くなる。透過部26Bには中間管P16の一端が接続されている。スイープガスは、分離膜26Cを透過したアノードオフガス中の水蒸気と共に、透過部排出ガス(本発明におけるスイープガスの一例)として透過部26Bから中間管P16へ排出される。なお、スイープガス供給管P9は、必ずしも酸化ガス管P5から分岐させる必要はなく、酸化ガス管P5から独立して設けてもよい。
なお、以下の説明においては、流入部26Aを「分離膜26Cの非透過側」と称す場合がある。また、透過部26Bを「分離膜26Cの透過側」と称す場合がある。
スイープガス供給管P9の途中箇所には、燃料再生器26へ供給する空気の流量を測定して調整できる流量調整機構66が設けられている。流量調整機構66は、例えば流量調整弁を用いて構成される。
流入部26Aにおいて水蒸気等が除去されたガスは、再生ガスとして再生ガス管P8を介して第2燃料電池セルスタック24のアノードへ流入する。
(燃焼器)
燃焼器16は、第2燃料電池セルスタック24のカソード及びアノードから供給された使用済みのガスを焼却に供する。燃焼器16には、排気管P12の一端が接続されており、燃焼後の排出ガスは排気管P12へ排出される。
(熱交換器)
熱交換器72は、燃焼器16から排気管P12へ排出された高温の排出ガスと、後述する水蒸気分離器74から供給管P14へ排出された水蒸気を含む原料ガスとを熱交換し、原料ガスの温度を昇温させる。熱交換器72には供給管P17の一端が接続されており、供給管P17へ原料ガスが排出される。供給管P17の他端は改質器14に接続されている。燃焼器16で熱交換された排出ガスは、排気管P12からシステム外へ排出される。
(水蒸気分離器)
水蒸気分離器74は、燃料再生器26から排出される透過部排出ガスの流路に配置されている。
水蒸気分離器74は、燃料再生器26と同様に、流入部74Aと透過部74Bとを備えており、流入部74A及び透過部74Bは、分離膜74Cにより区画されている。なお、分離膜74Cは、本発明における再分離膜の一例である。
燃料再生器26の透過部26Bから排出された透過部排出ガスは、中間管P16を介して水蒸気分離器74の流入部74A(分離膜74Cの非透過側)に流入する。また、水蒸気分離器74の透過部74B(分離膜74Cの透過側)には、原料ガス管P15から供給された原料ガスが、スイープガスとして流入する。これにより、透過部74Bにおける水蒸気の分圧が下がり、流入部74Aから分離膜74Cを透過して水蒸気などが透過部74Bへ移動し易くなる。
透過部74Bには供給管P14の一端が接続されている。これにより、水蒸気を含んだ原料ガスが、供給管P14、熱交換器72、供給管P17を介して改質器14へ送出される。また、流入部74Aにおいて水蒸気が除去されたガスは、流入部排出ガスとして、流入部74Aから排気管P10へ排出される。排気管P10へ排出された流入部排出ガス(本発明におけるスイープガスの一例)は、システム外へ排出される。
(制御装置)
制御装置68は、流量計64、67、流量調整機構66、昇圧ブロワ82及び背圧弁84と電気的に接続されている。
流量計64は、排気管P10に設けられており、水蒸気分離器74の流入部74Aから排出された流入部排出ガスの流量を測定できる。
流量計67は、燃料再生器26と水蒸気分離器74の間(水蒸気分離器74の上流側)の中間管P16に設けられており、燃料再生器26から排出されたスイープガス、換言すると水蒸気分離器74へ供給されるスイープガスの流量を測定できる。
流量調整機構66は、スイープガス供給管P9に設けられており、スイープガス供給管P9から燃料再生器26へ供給されるスイープガス(空気)の流量を測定及び調整できる。なお、流量計64、67、流量調整機構66は本発明における流量計測部の一例である。
昇圧ブロワ82は、中間管P16において流量計67と水蒸気分離器74の間に設けられている。昇圧ブロワ82は、燃料再生器26の透過部26Bから排出された透過部排出ガスを昇圧させて、水蒸気分離器74へ送出する。
背圧弁84は、排気管P10において、流量計64より上流側に設けられている。背圧弁84は、排気管P10を加圧して、水蒸気分離器74から排気管P10へ排出される流入部排出ガスの流量を調整する。
制御装置68は、流量計64、67、流量調整機構66が測定した流入部排出ガス及びスイープガスの流量情報を得ることができる。また、制御装置68は、流量調整機構66を制御して、燃料再生器26へ供給されるスイープガスの流量を調整できる。さらに、制御装置68は、水蒸気分離器74の上流側及び下流側に配置された昇圧ブロワ82及び背圧弁84を制御して、水蒸気分離器74における流入部74Aの圧力を任意の大きさに設定できる。
<作用・効果>
第1実施形態に係る燃料電池システム10では、分離膜26Cによって、第1燃料電池セルスタック22から排出されたオフガスからスイープガスへ、水蒸気が移動する。また、分離膜74Cによって、燃料再生器26から排出された透過部排出ガスから原料ガスへ、水蒸気が移動する。さらに、供給管P14、P17によって、原料ガスと共に、水蒸気が改質器14へ供給される。このため、第1燃料電池セルスタック22から排出されたアノードオフガスから除去された水蒸気を改質原料として再利用できる。
また、アノードオフガスから除去された水蒸気は、凝縮せず気体のまま改質器14へ供給されるため、改質のために水(液相)を気化させる熱が不要である。このため、気化器を備えた構成と比較してシステム内で必要な熱が減るため発電効率が高い。また、気化器が必要ないため、システムの構成を簡略化できる。
さらに、スイープガス及び燃料再生器26から排出された透過部排出ガスから除去されなかった水蒸気は、流入部排出ガスと共に、排気管P10から気体のままシステム外へ排出される。このため水蒸気を凝縮する凝縮タンクや凝縮水を排出するドレン管が必要ない。このため、システムの構成を簡略化し、ドレン管の配管工事を省略することができる。
また、燃料電池システム10では、制御装置68が、水蒸気分離器74の上流側に配置された昇圧ブロワ82と水蒸気分離器74の下流側に配置された背圧弁84とを制御する。これにより水蒸気分離器74における流入部74Aの圧力を高めて、原料ガスへ水蒸気を移動しやすくできる。さらに、透過側の水蒸気濃度を制御することで非透過側から透過側へ移動する水蒸気量も制御することできる。
また、燃料電池システム10では、流量調整機構66、流量計64及び流量計67によって、燃料再生器26へ供給されたスイープガスの流量と、水蒸気分離器74へ供給されたスイープガスの流量と、水蒸気分離器74から排出された流入部排出ガスの流量とを測定できる。
これにより制御装置68は、燃料再生器26へ供給されたスイープガスの流量と水蒸気分離器74へ供給されたスイープガスの流量とを比較することで、水蒸気分離器74へ供給されたスイープガス(燃料再生器26を通過後のスイープガス)に含まれる水蒸気量を把握できる。さらに、水蒸気分離器74へ供給されたスイープガスの流量と水蒸気分離器74を通過後のスイープガスの流量とを比較することで、原料ガスに含まれる水蒸気量を判断できる。
水蒸気分離器74の非透過側(流入部74A)に投入される前のスイープガス流量と通過後のスイープガスの流量の差を確認することで、透過側(透過部74B)へ移動した水蒸気量を把握できる。原料ガスに対して必要な水蒸気量が決まっている場合において、例えば、水蒸気分離器74を通過後のスイープガス流量が、水蒸気分離器74に投入される前のスイープガス流量から本来減るべき水蒸気量を差し引いた流量より少ないときは、制御装置68は、移動した水蒸気量が多いと判断する。そこで制御装置68は、圧力制御機構(昇圧ブロワ82及び背圧弁84)を制御して、水蒸気分離器74を介した原料ガスへの水蒸気の移動を抑制することができる。
なお、昇圧ブロワ82による昇圧作用は、昇圧ブロワ82と背圧弁84とで挟まれた位置に配置された流入部74Aに作用するが、燃料再生器26における透過部26Bには作用しない。つまり、水蒸気分離器74における流入部74Aの圧力を高めても、透過部26Bの圧力は高くならない。このため、燃料再生器26の流入部26Aから透過部26Bへの水蒸気の移動が妨げられることはない。
なお、燃料電池システム10では、供給管P14、P17から供給された水蒸気が、改質器14の改質反応によって消費される[(1)式及び(2)式]。また、第1燃料電池セルスタック22、第2燃料電池セルスタック24の発電によって水が生成される[(4)式]。電流値が高い場合、改質器14で生成された水素の大部分が発電によって消費されるため、改質器14において消費される水量と比較して、第1燃料電池セルスタック22及び第2燃料電池セルスタック24で生成される水量のほうが多い。このため、改質反応及び発電反応を通して、システム内の水は増加する。
発電反応によって生成された水蒸気の一部は、分離膜26C、74Cを介して供給管P14へ供給され、システム内を循環する。供給管P14へ供給された水蒸気は、再度改質反応によって消費される。別の一部は気体のまま排気管P10からシステム外へ排出される。その他の水蒸気は、排気管P12からシステム外へ排出される。
なお、システム内の水蒸気を減らすためには、排気管P10からシステム外へ排出する水蒸気量を増やせばよい。具体的には、制御装置68によって流量調整機構66を制御して、燃料再生器26へ供給されるスイープガスの流量を増やす。これにより、燃料再生器26の流入部26Aのアノードオフガスから透過部26Bへの水蒸気の移動量が増え、排気管P10からシステム外へ排出できる水蒸気量が増える。このとき、昇圧ブロワ82及び背圧弁84は稼動させず、水蒸気分離器74における流入部74Aの圧力を高めないことが好適である。これにより原料ガスへの水蒸気の移動を抑制して、排気管P10からシステム外への水蒸気の排出量を増やす。
なお、第1実施形態に係る燃料電池システム10においては、水蒸気分離器74における流入部74Aには排気管P10が接続され、水蒸気が排気管P10からシステム外へ排出されるものとしたが、本発明の実施形態はこれに限らない。
例えば流入部74Aには、図1に破線で示す再供給管P20の一端を接続してもよい。再供給管P20の他端は、酸化ガス管P5に接続されている。このため、水蒸気分離器74から排出された流入部排出ガスは、第1燃料電池セルスタック22のカソードに供給され、酸化ガスとして再利用される。
あるいは流入部74Aには、図1に破線で示す再供給管P22の一端を接続してもよい。再供給管P22の他端は、スイープガス供給管P9に接続されている。このため、水蒸気分離器74から排出された流入部排出ガスは、燃料再生器26における透過部26Bに供給され、スイープガスとして再利用される。
なお、水蒸気分離器74から排出された流入部排出ガスをスイープガスとして再利用する場合、分流して一部をシステム系外に排出することが望ましい。流入部74Aに水蒸気が残っていると、スイープガスに含まれる水蒸気量が次第に増加するからである。
[第2実施形態]
<燃料電池システム>
図2に示す第2実施形態に係る燃料電池システム11は、図1に示す燃料電池システム10の排気管P12に代えて、再供給管P24が設けられている。また、図1に示すスイープガス供給管P9が設けられていない。
再供給管P24の一端は燃焼器16に接続され、他端は燃料再生器26の透過部26Bに接続されている。これにより、燃焼器16から排出された排出ガスが、熱交換器72で冷却された後、スイープガスとして燃料再生器26の透過部26Bに供給される。
なお、第2実施形態において、第1実施形態に係る燃料電池システム10と同一の構成については同一の符号を用いてその説明を省略する。また、第1実施形態に係る燃料電池システム10と同一の構成による同一の効果についても説明を省略する。
<作用・効果>
第2実施形態に係る燃料電池システム11では、燃焼器16から排出された排出ガスが再供給管P24によって燃料再生器26の透過部26Bに供給される。このため、排出ガスはスイープガスとして再利用される。また、排出ガスに含まれる水蒸気は、再度水蒸気分離器74へ供給されて再利用される。さらに、再供給管P24を設けることで、システム外への排気箇所を、排気管P10に集約できる。
なお、第2実施形態に係る燃料電池システム11においては、燃焼器16から排出された排出ガスを全て燃料再生器26の透過部26Bに供給しているが、本発明の実施形態はこれに限らない。たとえば再供給管P24に、図2に破線で示す分岐流路P26を設けて、燃焼器16から排出された排出ガスの一部をシステム外へ排出する構成としてもよい。分岐流路P26を設けることで、分岐流路P26を設けない構成と比較して、燃料再生器26に対するスイープガスの供給量を調整し易くできる。
なお、第1実施形態に係る燃料電池システム10及び第2実施形態に係る燃料電池システム11においては、改質器14は水蒸気改質によって燃料ガスを生成し、分離膜26C、74Cは水蒸気を分離する構成としたが、本発明の実施形態はこれに限らない。
例えば改質器14は二酸化炭素改質によって燃料ガスを生成し、分離膜26C、74Cは二酸化炭素を分離する構成としてもよい。この場合、第1燃料電池セルスタック22から排出されたアノードオフガスに含まれる二酸化炭素を再利用することができる。
あるいは、改質器14は水蒸気改質及び二酸化炭素改質によって燃料ガスを生成し、分離膜26C、74Cは水蒸気及び二酸化炭素を分離する構成としてもよい。この場合、第1燃料電池セルスタック22から排出されたアノードオフガスに含まれる水蒸気及び二酸化炭素を再利用することができる。
さらに、改質器14が水蒸気改質によって燃料ガスを生成し分離膜26C、74Cが水蒸気及び二酸化炭素を分離する構成や、改質器14が二酸化炭素改質によって燃料ガスを生成し分離膜26C、74Cが水蒸気及び二酸化炭素を分離する構成としてもよい。
またさらに、改質器14が水蒸気改質及び二酸化炭素改質によって燃料ガスを生成し分離膜26C、74Cが水蒸気を分離する構成や、改質器14が水蒸気改質及び二酸化炭素改質によって燃料ガスを生成し分離膜26C、74Cが二酸化炭素を分離する構成とすることもできる。
すなわち、本発明に係る燃料電池システムは、燃料電池から排出されたアノードオフガスに含まれる水蒸気及び二酸化炭素の少なくとも一方を再利用することができる構成とされていればよい。
また、第1実施形態に係る燃料電池システム10及び第2実施形態に係る燃料電池システム11は、流量計64、流量調整機構66及び制御装置68を備えているが、本発明の実施形態はこれに限らない。流量計64や流量調整機構66によってスイープガスの流量を制御しなくても、第1燃料電池セルスタック22から排出されたアノードオフガスに含まれる水蒸気を、分離膜26C、74Cを介して改質器14へ供給し、再利用できる。
さらに、第1実施形態に係る燃料電池システム10及び第2実施形態に係る燃料電池システム11は、昇圧ブロワ82及び背圧弁84を備えているが、本発明の実施形態はこれに限らない。昇圧ブロワ82及び背圧弁84によって水蒸気分離器74における流入部74Aの圧力を高めなくても、原料ガスへ水蒸気を移動させることができる。
また、上記各実施形態においては、燃料電池セルスタックを2段で構成しているが、本発明の実施形態はこれに限らない。例えば3段以上の任意の段数の燃料電池セルスタックを用いてもよい。
また、上記各実施形態に係る燃料電池システムは、第1燃料電池セルスタック22及び第2燃料電池セルスタック24を備えた多段式の燃料電池システムとされているが、本発明の実施形態はこれに限らない。例えば図1に示す第2燃料電池セルスタック24、カソードオフガス管P11及びアノードオフガス管P13を省略し、再生ガス管P8を改質ガス供給管P4へ接続し、カソードオフガス管P7を燃焼器16に接続した循環式の燃料電池システムとしてもよい。
また、上記各実施形態においては、燃料ガスを生成するための改質器14を設けているが、本発明の実施形態はこれに限らない。例えば改質器14を設けず、第1燃料電池セルスタック22へ水蒸気と原料ガスとを供給してもよい。この場合、第1燃料電池セルスタック22において改質反応を行なう。このように、本発明における「改質部」とは、燃料電池と別体に設けられた改質器14のほか、燃料電池内で改質反応が行われる部分の双方を指すものとする。
また、上記各実施形態においては、流量調整機構66、流量計67及び流量計64によって、燃料再生器26へ供給されるスイープガス(空気)の流量、燃料再生器26から排出されたスイープガス(水蒸気分離器74へ供給されたスイープガス)の流量及び水蒸気分離器74から排出された流入部排出ガスの流量を測定しているが、本発明の実施形態はこれに限らない。
例えば、流量計67及び流量計64に代えてそれぞれ露点計(水蒸気量計測部)を設け、流量調整機構66及び2箇所(中間管P16、排気管P10)の露点計によって、燃料再生器26へ供給されるスイープガスに含まれる水蒸気量、燃料再生器26から排出されたスイープガス(水蒸気分離器74へ供給されたスイープガス)に含まれる水蒸気量及び水蒸気分離器74から排出された流入部排出ガスに含まれる水蒸気量を測定してもよい。
これにより制御装置68は、燃料再生器26へ供給されたスイープガスの流量と水蒸気分離器74へ供給されたスイープガスの流量とを比較することで、水蒸気分離器74へ供給されたスイープガス(燃料再生器26を通過後のスイープガス)に含まれる水蒸気量を把握できる。さらに、水蒸気分離器74へ供給されたスイープガスの流量と水蒸気分離器74を通過後のスイープガスの流量とを比較することで、原料ガスに含まれる水蒸気量を判断できる。
なお、露点計は必ずしも流量計67及び流量計64の代わりに用いる必要はなく、露点計と流量計67及び流量計64とを併用してもよい。このようにすることで水蒸気量をより正確に把握することができる。
またさらに、流量計67及び流量計64に代えて又は加えて、原料ガス管P15及び供給管P14に流量計(原料ガス流量計測部)を設けてもよい。これにより制御装置68は、水蒸気分離器74へ供給された原料ガスの流量と水蒸気分離器74を通過後の原料ガスの流量とを比較して、原料ガスに含まれる水蒸気量を判断できる。
水蒸気分離器74の透過側(透過部74B)に投入される前の原料ガス流量と通過後の原料ガスの流量の差を確認することで、非透過側(流入部74A)から移動した水蒸気量を把握できる。原料ガスに対して必要な水蒸気量が決まっている場合において、例えば、水蒸気分離器74を通過後の原料ガス流量が、水蒸気分離器74に投入される前の原料ガス流量に本来増えるべき水蒸気量を加えた流量より多いときは、制御装置68は、移動した水蒸気量が多いと判断する。そこで制御装置68は、圧力制御機構(昇圧ブロワ82及び背圧弁84)を制御して、水蒸気分離器74を介した原料ガスへの水蒸気の移動を抑制することができる。
なお、流量計67及び流量計64に代えて又は加えて、原料ガス管P15及び供給管P14に露点計を設けてもよい。これらの露点計を用いても、水蒸気分離器74へ供給された原料ガスに含まれる水蒸気量及び水蒸気分離器74を通過後の原料ガスに含まれる水蒸気量を判断できる。このように、本発明は様々な態様で実施することができる。
10、11 燃料電池システム
14 改質器
16 燃焼器
22 第1燃料電池セルスタック(燃料電池)
26C 分離膜
64 流量計(流量計測部)
66 流量調整機構(流量計測部)
67 流量計(流量計測部)
68 制御装置
74C 分離膜(再分離膜)
82 昇圧ブロワ(圧力調整機構)
84 背圧弁(圧力調整機構)
P9 スイープガス供給管(スイープガス供給経路)
P10 排気管(排気経路)
P16 中間管(中間経路)
P20 再供給管(再供給経路)
P22 再供給管(再供給経路)
P14、P17 供給管(供給経路)
P15 原料ガス管(原料ガス供給経路)

Claims (14)

  1. 原料ガスを改質して燃料ガスを生成する改質部と、
    前記改質部で生成された前記燃料ガスと酸化ガスとを反応させて発電を行なう燃料電池と、
    前記燃料電池の燃料極から排出されたオフガスからスイープガスへ水蒸気及び二酸化炭素の少なくとも一方を移動させる分離膜と、
    前記スイープガスから前記原料ガスへ前記水蒸気及び前記二酸化炭素の少なくとも一方を移動させる再分離膜と、
    前記水蒸気及び前記二酸化炭素の少なくとも一方を含んだ前記原料ガスを前記改質部へ供給する供給経路と、
    を備えた燃料電池システム。
  2. 前記水蒸気及び前記二酸化炭素の少なくとも一方が除去された前記スイープガスをシステム外へ排出する排気経路又はシステム内へ再供給する再供給経路を備えた、請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記再分離膜の非透過側の圧力を制御する圧力制御機構を備えた、請求項2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記スイープガスを前記分離膜の透過側へ供給するスイープガス供給経路と、
    前記分離膜と前記再分離膜との間に配置され前記スイープガスが流れる中間経路と、
    前記スイープガス供給経路、前記中間経路、及び、前記排気経路又は前記再供給経路に設けられた流量計測部と、
    前記流量計測部の測定値に基づき前記圧力制御機構を制御する制御装置と、
    を備えた請求項3に記載の燃料電池システム。
  5. 前記原料ガスを前記再分離膜の透過側へ供給する原料ガス供給経路と、
    前記供給経路及び前記原料ガス供給経路に設けられた原料ガス流量計測部と、
    前記原料ガス流量計測部の測定値に基づき前記圧力制御機構を制御する制御装置と、
    を備えた請求項3に記載の燃料電池システム。
  6. 前記再供給経路は、前記水蒸気及び前記二酸化炭素の少なくとも一方が除去された前記スイープガスを前記酸化ガスとして前記燃料電池へ供給する、請求項2〜5の何れか1項に記載の燃料電池システム。
  7. 前記再供給経路は、前記水蒸気及び前記二酸化炭素の少なくとも一方が除去された前記スイープガスを前記分離膜の透過側へ供給する、請求項2〜5の何れか1項に記載の燃料電池システム。
  8. 前記燃料電池から排出されたオフガスを燃焼する燃焼器を備え、
    前記分離膜の透過側へ供給される前記スイープガスは、前記燃焼器から排出された排出ガスとされた、請求項1〜5の何れか1項に記載の燃料電池システム。
  9. 原料ガスを改質して燃料ガスを生成する改質部と、
    前記改質部で生成された前記燃料ガスと酸化ガスとを反応させて発電を行なう燃料電池と、
    前記燃料電池の燃料極から排出されたオフガスからスイープガスへ水蒸気を移動させる分離膜と、
    前記スイープガスから前記原料ガスへ前記水蒸気を移動させる再分離膜と、
    前記水蒸気を含んだ前記原料ガスを前記改質部へ供給する供給経路と、
    前記水蒸気が除去された前記スイープガスをシステム外へ排出する排気経路又はシステム内へ再供給する再供給経路と、
    前記再分離膜の非透過側の圧力を制御する圧力制御機構と、
    前記スイープガスを前記分離膜の透過側へ供給するスイープガス供給経路と、
    前記分離膜と前記再分離膜との間に配置され前記スイープガスが流れる中間経路と、
    前記スイープガス供給経路、前記中間経路、及び、前記排気経路又は前記再供給経路に設けられた水蒸気量計測部と、
    前記水蒸気量計測部の測定値に基づき前記圧力制御機構を制御する制御装置と、
    を備えた燃料電池システム。
  10. 前記原料ガスを前記再分離膜の透過側へ供給する原料ガス供給経路と、
    前記供給経路及び前記原料ガス供給経路に設けられた原料ガス流量計測部と、
    前記原料ガス流量計測部の測定値に基づき前記圧力制御機構を制御する制御装置と、
    を備えた請求項9に記載の燃料電池システム。
  11. 前記再供給経路は、前記水蒸気が除去された前記スイープガスを前記酸化ガスとして前記燃料電池へ供給する、請求項9又は請求項10に記載の燃料電池システム。
  12. 前記再供給経路は、前記水蒸気が除去された前記スイープガスを前記分離膜の透過側へ供給する、請求項9又は請求項10に記載の燃料電池システム。
  13. 前記燃料電池から排出されたオフガスを燃焼する燃焼器を備え、
    前記分離膜の透過側へ供給される前記スイープガスは、前記燃焼器から排出された排出ガスとされた、請求項9又は請求項10に記載の燃料電池システム。
  14. 前記水蒸気量計測部は露点計である、請求項9〜13の何れか1項に記載の燃料電池システム。
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