JP2016183750A - 増速機及び遠心圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】大型化を抑制しつつ、円滑な駆動を実現できる増速機及びその増速機を備えた遠心圧縮機を提供すること。
【解決手段】増速機14は、低速側シャフト11の回転に伴って回転するリング部62と、リング部62の内側に配置された高速側シャフト12と、リング部62と高速側シャフト12との間に設けられ、リング部62及び高速側シャフト12の双方に当接した第1ローラ71とを備えている。ここで、第1ローラ71には、第1ローラ71の回転に伴って回転するインナーロータ101及びアウターロータ102を有するオイルポンプ100が取り付けられている。
【選択図】図6

Description

本発明は、増速機及びその増速機を備えた遠心圧縮機に関する。
従来から、低速側シャフトの回転に伴って回転するリング部と、リング部の内側に配置された高速側シャフトと、リング部と高速側シャフトとの間に設けられ、リング部及び前記高速側シャフトの双方に当接した複数のローラと、を備えた増速機が知られている(例えば特許文献1参照)。かかる増速機は、ローラとリング部との当接箇所、及び、ローラと高速側シャフトとの当接箇所を介して、低速側シャフトから高速側シャフトに動力を伝達することにより、高速側シャフトを低速側シャフトよりも高速で回転させる。
特開2004−308757号公報
ここで、当接箇所の摩耗や焼き付き及び当接箇所の発熱を抑制することによる増速機の円滑な駆動を実現するために、例えば増速機にオイルを供給するオイルポンプを設けることが考えられる。しかしながら、オイルポンプを設けると、増速機の大型化が懸念される。
本発明は、上述した事情を鑑みてなされたものであり、その目的は大型化を抑制しつつ、円滑な駆動を実現できる増速機及びその増速機を備えた遠心圧縮機を提供することである。
上記目的を達成する増速機は、低速側シャフトの回転に伴って回転するリング部と、前記リング部の内側に配置された高速側シャフトと、前記リング部と前記高速側シャフトとの間に設けられ、前記リング部及び前記高速側シャフトの双方に当接した複数のローラと、を備え、前記ローラと前記リング部との当接箇所、及び、前記ローラと前記高速側シャフトとの当接箇所を介して、前記低速側シャフトから前記高速側シャフトに動力を伝達するものであって、前記複数のローラのうち少なくとも1つの対象ローラには、当該対象ローラの回転に伴って回転するロータを有するオイルポンプが取り付けられていることを特徴とする。
かかる構成によれば、対象ローラにオイルポンプが取り付けられているため、対象ローラとオイルポンプとが別々に設けられている構成と比較して、増速機の大型化を抑制することができる。そして、オイルポンプがオイルを供給することを通じて増速機の円滑な駆動を実現できる。
上記増速機について、前記対象ローラにおける当該対象ローラの回転軸線方向の一端面には、当該回転軸線方向に凹んだ凹部が形成されており、前記オイルポンプは、前記凹部内に収容されており、前記増速機は、前記凹部内に収容された前記オイルポンプをカバーするカバー部材を備えており、前記カバー部材には、前記オイルポンプに向けてオイルを供給するための吸入流路が形成されており、前記対象ローラには、前記オイルポンプから吐出されるオイルを、前記対象ローラと前記リング部との当接箇所、及び、前記対象ローラと前記高速側シャフトとの当接箇所の双方にガイドするガイド流路が形成されているとよい。かかる構成によれば、対象ローラの凹部内にオイルポンプが収容されるため、増速機の更なる小型化を図ることができる。また、吸入流路が形成されているため、対象ローラの凹部内に収容されたオイルポンプにオイルを供給することができる。そして、オイルポンプから吐出されたオイルはガイド流路を通って両当接箇所の双方に供給される。これにより、必要な箇所に効率的にオイルを供給することができる。
上記増速機について、前記ロータは、前記凹部の内壁面と当接する外周面と、内歯が形成された内周面とを有するものであって、前記対象ローラの回転に伴って回転する環状のアウターロータと、前記アウターロータの内側に配置されたものであって、前記内歯と噛み合う外歯が形成された外周面を有するインナーロータと、を備え、前記オイルポンプは、前記対象ローラが回転することに伴って前記両ロータが回転することにより、オイルの吸入及び吐出を行うものであるとよい。かかる構成によれば、対象ローラが回転することに伴って両ロータが回転することにより、オイルの吸入及び吐出が行われる。これにより、上述した効果を奏する。特に、アウターロータの外周面と凹部の内周面とが当接しているため、アウターロータの径方向の位置ずれが生じにくい。これにより、オイルの吸入及び吐出に支障をきたす等といった、アウターロータの径方向の位置ずれによる不都合を抑制できる。
上記増速機について、前記ガイド流路は、前記対象ローラの回転軸線上に形成され、且つ、前記回転軸線方向に延びた第1ガイド流路と、前記第1ガイド流路から前記対象ローラの径方向外側に延びた第2ガイド流路と、を備え、前記インナーロータの中央部には、前記第1ガイド流路と連通する貫通孔が形成されており、前記カバー部材には、前記オイルポンプから吐出されるオイルを前記貫通孔にガイドする吐出流路が形成されているとよい。かかる構成によれば、オイルポンプから吐出されたオイルは、吐出流路及びインナーロータの貫通孔を通って、第1ガイド流路に流れ、その後第2ガイド流路を通って当接箇所に供給される。この場合、第1ガイド流路は対象ローラの回転軸線上に形成されているため、第1ガイド流路は、対象ローラの回転に関わらず変位しない。よって、第1ガイド流路と貫通孔との位置合わせを、比較的容易に行うことができる。
また、第2ガイド流路は、第1ガイド流路から対象ローラの径方向外側に延びているため、第2ガイド流路を流れる流体には遠心力が付与される。これにより、より好適に当接箇所にオイルを供給することができる。
上記増速機について、前記インナーロータの前記外周面と前記アウターロータの前記内周面との間には複数のポンプ室が形成されており、当該複数のポンプ室は、前記回転軸線方向から見て環状に配列されており、前記カバー部材は、回転軸線が前記対象ローラの回転軸線と同一軸線上に配置された円柱形状であり、前記吸入流路は、当該吸入流路の入口が前記カバー部材の回転軸線上に設けられ、且つ、前記吸入流路の出口が前記複数のポンプ室のいずれかと連通するように前記回転軸線方向に対して傾斜しているとよい。かかる構成によれば、吸入流路の入口が、対象ローラの回転に関わらず変位しないカバー部材の回転軸線上に設けられているため、吸入流路へのオイルの供給を、比較的容易に行うことができる。これにより、比較的容易に、オイルをポンプ室に供給することができる。
上記増速機について、前記カバー部材は、前記回転軸線方向と直交する露出面から突出した第1突起を備え、前記対象ローラは、当該対象ローラの前記一端面とは反対側の他端面から突出した第2突起を備え、前記増速機は、前記第1突起及び前記第2突起を回転可能な状態で支持するローラ軸受を備えているとよい。かかる構成によれば、オイルポンプ、カバー部材及び対象ローラのユニット体を、回転可能な状態で支持することができる。また、カバー部材がユニット体を回転可能に支持するのに用いられるため、カバー部材の多機能化を図ることができる。
上記目的を達成する遠心圧縮機は、前記低速側シャフトを回転させる電動モータと、前記高速側シャフトに取り付けられたインペラと、上述した増速機と、を備えていることを特徴とする。かかる構成によれば、電動モータの回転数よりも高い回転数でインペラを回転させることができる。そして、大型化を抑制しつつ、円滑な駆動を実現できる増速機を用いることにより、遠心圧縮機の大型化を抑制しつつ信頼性の向上を図ることができる。
上記遠心圧縮機について、前記増速機が収容された増速機ハウジングを備え、前記増速機ハウジング内には、オイルが貯留される貯留部が形成されており、前記対象ローラは、前記複数のローラのうち前記貯留部寄りに配置されているものであるとよい。かかる構成によれば、貯留部からオイルポンプまでの流路を短くすることができるため、吸入の際の圧力損失を軽減でき、効率の向上を図ることができる。
この発明によれば、大型化を抑制しつつ、円滑な駆動を実現できる。
増速機及び遠心圧縮機の概要を模式的に示す断面図。 図1の2−2線断面図。 ユニット体の斜視図。 ユニット体の分解斜視図。 ユニット体の分解斜視図。 ユニット体及びその周辺の拡大断面図。
以下、増速機及びその増速機を備えた遠心圧縮機の一実施形態について説明する。なお、本実施形態では、遠心圧縮機は、燃料電池が搭載された燃料電池車両(FCV)に搭載されており、当該燃料電池に対して空気を送るのに用いられる。また、図示の都合上、図1,6においては、両シャフト11,12を側面図で示す。
図1に示すように、遠心圧縮機10は、低速側シャフト11及び高速側シャフト12と、低速側シャフト11を回転させる電動モータ13と、低速側シャフト11の回転を増速させて高速側シャフト12に伝達する増速機14と、高速側シャフト12の回転によって流体(本実施形態では空気)を圧縮する圧縮部15とを備えている。
また、遠心圧縮機10は、当該遠心圧縮機10の外郭を構成するものであって、両シャフト11,12、電動モータ13、増速機14及び圧縮部15が収容されたハウジング20を備えている。ハウジング20は、例えば全体として略筒状(詳細には円筒状)となっている。
ハウジング20は、電動モータ13が収容されたモータハウジング21と、増速機14が収容された増速機ハウジング22と、流体が吸入される吸入口23aが形成されたコンプレッサハウジング23とを備えている。吸入口23aは、ハウジング20の軸線方向の一端面20aに設けられている。吸入口23aから見てハウジング20の軸線方向に、コンプレッサハウジング23、増速機ハウジング22及びモータハウジング21の順に配列されている。また、ハウジング20は、増速機ハウジング22とコンプレッサハウジング23との間に設けられたプレート24を備えている。
ちなみに、本実施形態では、遠心圧縮機10は、ハウジング20の軸線方向と水平方向とが一致する状態で車両に搭載されている。そして、図1の紙面上下方向が鉛直方向に対応する。
モータハウジング21は、全体として底部21aを有する筒状(詳細には円筒状)である。モータハウジング21の底部21aの外面が、ハウジング20の軸線方向の両端面20a,20bのうち、吸入口23aがある一端面20aとは反対側の他端面20bを構成している。同様に、増速機ハウジング22は、全体として底部22aを有する筒状(詳細には円筒状)である。
モータハウジング21と増速機ハウジング22とは、モータハウジング21の開口端が増速機ハウジング22の底部22aに突き合わさった状態で連結されている。モータハウジング21の内面と、増速機ハウジング22の底部22aにおけるモータハウジング21側の面とによって、電動モータ13が収容されたモータ収容室S1が形成されている。当該モータ収容室S1には、低速側シャフト11の回転軸線方向とハウジング20の軸線方向とが一致する状態で、低速側シャフト11が収容されている。
低速側シャフト11は、回転可能な状態でハウジング20に支持されている。詳細には、モータハウジング21の底部21aには、増速機ハウジング22に向けて起立した筒状の第1ボス31が設けられている。第1ボス31は、低速側シャフト11の一端部11aよりも一回り大きく形成されている。低速側シャフト11の一端部11aは、第1ボス31内に入り込んでおり、第1ボス31の内面と低速側シャフト11の一端部11aとの間には、低速側シャフト11を回転可能な状態で支持する第1軸受32が設けられている。
同様に、増速機ハウジング22の底部22aには、低速側シャフト11の一端部11aとは反対側の他端部11bよりも一回り大きく形成された貫通孔22bと、当該貫通孔22bの周縁部からモータハウジング21に向けて起立した円筒状の第2ボス33とが設けられている。低速側シャフト11の他端部11bは、第2ボス33内に入り込んでおり、第2ボス33の内面と低速側シャフト11の他端部11bとの間には、低速側シャフト11を回転可能な状態で支持する第2軸受34が設けられている。増速機ハウジング22の貫通孔22bの内面及び第2ボス33の内面の境界付近には、当該両内面から径方向内側に張り出した張出部35が設けられており、第2軸受34は、第2ボス33と張出部35とによって区画された領域に配置されている。
ちなみに、図1に示すように、低速側シャフト11の他端部11bは、増速機ハウジング22の貫通孔22bに挿通されており、低速側シャフト11の一部は、増速機ハウジング22内に配置されている。また、増速機ハウジング22の貫通孔22bの内面と低速側シャフト11の他端部11bとの間には、増速機ハウジング22内に存在するオイルOがモータ収容室S1に流れるのを規制するシール部材36が設けられている。シール部材36は、増速機ハウジング22の貫通孔22bの内面と低速側シャフト11の他端部11bとの間の領域において、張出部35に対して第2軸受34とは反対側に配置されている。
電動モータ13は、低速側シャフト11に固定されたロータ41と、ロータ41の外側に配置されるものであってモータハウジング21の内面に固定されたステータ42とを備えている。ロータ41の回転軸線とステータ42の中心軸線とは、低速側シャフト11の回転軸線と同一軸線上に配置されている。ロータ41とステータ42とは低速側シャフト11の径方向に対向している。
ステータ42は、円筒形状のステータコア43と、ステータコア43に捲回されたコイル44とを備えている。コイル44に電流が流れることによって、ロータ41と低速側シャフト11とが一体的に回転する。
プレート24は、例えば増速機ハウジング22と同一径の円板状である。プレート24と、軸線方向の一方が開口した有底筒状の増速機ハウジング22とは、当該増速機ハウジング22の開口端とプレート24の第1板面24aとが突き合わさった状態で組み付けられている。これにより、プレート24の第1板面24aと増速機ハウジング22の内面とによって、増速機14が収容された増速機室S2が形成されている。
図1に示すように、プレート24には、増速機14の一部を構成する高速側シャフト12が挿通可能なプレート貫通孔24bが形成されている。高速側シャフト12の一部は、プレート貫通孔24bを介してコンプレッサハウジング23内に配置されている。
なお、プレート貫通孔24bの内面と高速側シャフト12との間には、増速機ハウジング22内のオイルOがコンプレッサハウジング23内に流出するのを規制するシール部材50が設けられている。
コンプレッサハウジング23は、軸線方向に貫通したコンプ貫通孔51を有する略筒状である。コンプレッサハウジング23の軸線方向の一端面23bがハウジング20の軸線方向の一端面20aを構成しており、コンプ貫通孔51における上記一端面23b側にある開口が吸入口23aとして機能する。
コンプレッサハウジング23とプレート24とは、コンプレッサハウジング23の軸線方向の一端面23bとは反対側の他端面23cと、プレート24における第1板面24aとは反対側の第2板面24cとが突き合わさった状態で、組み付けられている。この場合、コンプ貫通孔51の内面とプレート24の第2板面24cとによって、圧縮部15としてのインペラ52が収容されたインペラ室S3が形成されている。つまり、コンプ貫通孔51は、吸入口23aとして機能するとともに、インペラ室S3を区画するものとして機能する。吸入口23aとインペラ室S3とは連通している。
ここで、コンプ貫通孔51は、吸入口23aから軸線方向の途中位置までは一定の径であり、上記途中位置からプレート24の第2板面24cに向かうに従って徐々に拡径した略円錐台形状となっている。このため、コンプ貫通孔51の内面によって区画されるインペラ室S3は、略円錐台形状となっている。
インペラ52は、基端面52aから先端面52bに向かうに従って徐々に縮径した筒状である。インペラ52は、インペラ52の回転軸線方向に延び、且つ、高速側シャフト12が挿通可能な挿通孔52cを有している。インペラ52は、高速側シャフト12におけるコンプ貫通孔51内に突出している部分が挿通孔52cに挿通された状態で、高速側シャフト12と一体回転するように高速側シャフト12に取り付けられている。これにより、高速側シャフト12が回転することによってインペラ52が回転して、吸入口23aから吸入された流体が圧縮される。
また、遠心圧縮機10は、インペラ52によって圧縮された流体が流入するディフューザ流路53と、ディフューザ流路53を通った流体が流入する吐出室54とを備えている。ディフューザ流路53は、コンプレッサハウジング23におけるコンプ貫通孔51の第2板面24c側の開口端と連続し且つ当該第2板面24cと対向する面と、プレート24の第2板面24cとによって区画された流路である。ディフューザ流路53は、インペラ室S3よりも高速側シャフト12の径方向外側に配置されており、インペラ52(及びインペラ室S3)を囲むように環状(詳細には円環状)に形成されている。吐出室54は、ディフューザ流路53よりも高速側シャフト12の径方向外側に配置された環状である。インペラ室S3と吐出室54とはディフューザ流路53を介して連通している。インペラ52によって圧縮された流体は、ディフューザ流路53を通ることによって、更に圧縮されて吐出室54に流れ、当該吐出室54から吐出される。
次に、増速機14について説明する。
本実施形態の増速機14は、所謂トラクションドライブ式(摩擦ローラ式)である。図1に示すように、増速機14は、低速側シャフト11の他端部11bに連結されたリング部材60を備えている。リング部材60は、低速側シャフト11の他端部11bに連結された円板状のベース部61と、当該ベース部61の縁部からプレート24に向けて起立したリング部62とを備えている。リング部62の内径は、低速側シャフト11の他端部11bの径よりも長く設定されている。
本実施形態では、リング部材60は、ベース部61の回転軸線(リング部材60の回転軸線)と低速側シャフト11の回転軸線とが一致するように低速側シャフト11に連結されている。なお、リング部62の回転軸線も低速側シャフト11の回転軸線と一致している。リング部材60は、低速側シャフト11の回転に伴って回転する。
高速側シャフト12の一部は、リング部62の内側に配置されている。そして、図2に示すように、増速機14は、高速側シャフト12とリング部62との間に設けられ、リング部62及び高速側シャフト12の双方に当接した複数のローラ71〜73を備えている。各ローラ71〜73は円柱状であり、各ローラ71〜73の回転軸線方向(軸線方向)Zと高速側シャフト12の回転軸線方向とは一致している。複数のローラ71〜73は、高速側シャフト12の周方向に所定の間隔(例えば120度)ずつ隔てて並んで配置されている。第1ローラ71は、第2ローラ72及び第3ローラ73と比較して、鉛直方向下方に配置されている。
図1及び図2に示すように、増速機14は、プレート24と協働して各ローラ71〜73を回転可能に支持する支持部材80を備えている。支持部材80はリング部62内に配置されている。支持部材80は、リング部62よりも一回り小さく形成された円板状の支持ベース部81と、当該支持ベース部81から起立した柱状の3つの支持部82〜84とを備えている。支持ベース部81は、プレート24に対して各ローラ71〜73の回転軸線方向Zに対向配置されている。3つの支持部82〜84は、支持ベース部81におけるプレート24の第1板面24aと対向する対向板面81aからプレート24に向けて起立しており、リング部62の内周面62aと、隣り合う2つのローラの外周面とによって区画された3つの空間を埋めるように形成されている。
第1支持部82は、リング部62の内周面62a、第1ローラ71の外周面71a及び第2ローラ72の外周面72aに対して一定の隙間を形成した状態で、リング部62の内周面62aと第1ローラ71の外周面71aと第2ローラ72の外周面72aとによって区画された空間を埋めている。
第2支持部83は、リング部62の内周面62a、第2ローラ72の外周面72a及び第3ローラ73の外周面73aに対して一定の隙間を形成した状態で、リング部62の内周面62aと第2ローラ72の外周面72aと第3ローラ73の外周面73aとによって区画された空間を埋めている。
第3支持部84は、リング部62の内周面62a、第1ローラ71の外周面71a及び第3ローラ73の外周面73aに対して一定の隙間を形成した状態で、リング部62の内周面62aと第1ローラ71の外周面71aと第3ローラ73の外周面73aとによって区画された空間を埋めている。
図1及び図2に示すように、各支持部82〜84には、固定具としてのボルト91が螺合可能なネジ孔92が形成されている。ネジ孔92に対応させて、プレート24の第1板面24aには、ネジ孔92と連通するネジ穴93が形成されている。各支持部82〜84は、ネジ孔92とネジ穴93とが連通し、且つ、当該各支持部82〜84の先端面が第1板面24aに突き合わさった位置に配置されており、その状態でネジ孔92とネジ穴93とに跨るようにボルト91が螺合されることによってプレート24に固定される。
第1ローラ71(詳細には第1ローラ71を含むユニット体113)、第2ローラ72及び第3ローラ73は、プレート24と支持ベース部81との間に配置されており、プレート24に固定された第1ローラ軸受94と、支持ベース部81に固定された第2ローラ軸受95とによってそれぞれ回転可能に支持されている。
ここで、図2に示すように、各ローラ71〜73の径(各ローラ71〜73における回転軸線方向Zと交わる方向の長さ)は高速側シャフト12の径よりも長く設定されている。各ローラ71〜73の径は、リング部62内に各ローラ71〜73が配置可能となるように、リング部62の半径より短く設定されている。
ローラ71〜73とリング部材60と高速側シャフト12とは、ローラ71〜73と高速側シャフト12及びリング部62とが互いに押し付けあっている状態でユニット化されており、高速側シャフト12は、3つのローラ71〜73によって回転可能に支持されている。この場合、ローラ71〜73の外周面71a〜73aとリング部62の内周面62aとの当接箇所であるリング側当接箇所Pa1〜Pa3、及び、ローラ71〜73の外周面71a〜73aと高速側シャフト12の外周面12aとの当接箇所であるシャフト側当接箇所Pb1〜Pb3とには、押し付け荷重が付与されている。
ちなみに、図2に示すように、第1ローラ71の径と、第2ローラ72及び第3ローラ73の径とは異なっており、詳細には第1ローラ71の径が、第2ローラ72及び第3ローラ73の径よりも長く設定されている。このため、各ローラ71〜73によって押し付けられて支持された高速側シャフト12と、リング部62(換言すれば低速側シャフト11)とは偏心している。詳細には、高速側シャフト12の回転軸線とリング部62の回転軸線とは、ずれている。
なお、図1に示すように、高速側シャフト12には、当該高速側シャフト12の回転軸線方向に離間して対向配置された一対のフランジ部96が設けられており、複数のローラ71〜73は一対のフランジ部96によって挟持されている。これにより、高速側シャフト12の回転軸線方向における高速側シャフト12と複数のローラ71〜73との位置ずれが抑制されている。また、支持ベース部81の中央部には、フランジ部96よりも一回り大きい貫通孔81bが形成されており、当該貫通孔81b内に、ベース部61側にあるフランジ部96が配置されている。また、インペラ52側に配置されているフランジ部96は、プレート貫通孔24b内に配置されている。
かかる構成によれば、両当接箇所Pa1〜Pa3,Pb1〜Pb3にオイルOが十分に供給されている状況において、低速側シャフト11が回転することによってリング部材60が回転すると、高速側シャフト12及びローラ71〜73の少なくとも一方が弾性変形する。すると、リング側当接箇所Pa1〜Pa3にて、オイルOの薄膜(弾性流体潤滑膜(EHL))が形成される。詳細には、リング部62の内周面62aとローラ71〜73の外周面71a〜73aとの間にオイルOの薄膜が形成される。換言すれば、リング部62の内周面62aとローラ71〜73の外周面71a〜73aとはオイルOの薄膜を介して当接する。このため、リング部材60の回転力がリング側当接箇所Pa1〜Pa3(詳細にはリング側当接箇所Pa1〜Pa3にて形成されたオイルOの薄膜)を介してローラ71〜73に伝達され、ローラ71〜73が同一回転方向に回転する。
同様に、ローラ71〜73が回転すると、シャフト側当接箇所Pb1〜Pb3にもオイルOの薄膜が形成される。換言すれば、高速側シャフト12の外周面12aとローラ71〜73の外周面71a〜73aとはオイルOの薄膜を介して当接する。そして、ローラ71〜73の回転力がシャフト側当接箇所Pb1〜Pb3(詳細にはシャフト側当接箇所Pb1〜Pb3にて形成されたオイルOの薄膜)を介して、高速側シャフト12に伝達され、その結果高速側シャフト12が回転することとなる。この場合、リング部62は、低速側シャフト11と同一速度で回転し、各ローラ71〜73は低速側シャフト11よりも高速で回転する。更に、各ローラ71〜73よりも径が短い高速側シャフト12は、各ローラ71〜73よりも高速で回転する。
以上のことから、増速機14によって、両当接箇所Pa1〜Pa3,Pb1〜Pb3を介して、低速側シャフト11から高速側シャフト12に動力が伝達されるとともに、高速側シャフト12が低速側シャフト11よりも高速で回転する。
ここで、本実施形態の増速機14は、第1ローラ71に取り付けられたオイルポンプ100を備えている。オイルポンプ100は、第1リング側当接箇所Pa1及び第1シャフト側当接箇所Pb1の双方に対してオイルOを供給するのに用いられる。
当該オイルポンプ100の構成について、第1ローラ71の詳細な構成と合わせて以下に説明する。また、本実施形態では、第1ローラ71が「対象ローラ」に対応する。
図4及び図5に示すように、オイルポンプ100は、例えばトロコイド式であり、2つのロータ101,102を有している。詳細には、オイルポンプ100は、インナーロータ101と、インナーロータ101の外側に配置されたアウターロータ102とを備えている。インナーロータ101は、複数の外歯101aが形成された外周面101bを有しており、アウターロータ102は、外歯101aの数よりも多い数の内歯102aが形成された内周面102bを有している。外歯101aと内歯102aとは噛み合っている。
インナーロータ101の外周面101bと、アウターロータ102の内周面102bとの間には、両ロータ101,102が回転することによって容積変化が生じる複数のポンプ室103が形成されている。複数のポンプ室103は、第1ローラ71の回転軸線方向Zから見て環状に配列されている。両ロータ101,102が回転すると、複数のポンプ室103も容積変化を伴いながら回転する。これにより、ポンプ室103へのオイルOの吸入、及び、ポンプ室103からのオイルOの吐出が繰り返し行われる。
図3〜図6に示すように、第1ローラ71における回転軸線方向Zの両端面71b,71cのうちプレート24側に配置されている一端面71bには、第1ローラ71の回転軸線方向Zに凹んだ凹部111が形成されている。
凹部111は、回転軸線方向Zから見て円形であり、中心が第1ローラ71の回転軸線と一致している。凹部111は、オイルポンプ100を収容可能な大きさに形成されている。詳細には、凹部111の内壁面111aの径は、アウターロータ102の外周面102cの径と同一に設定されており、凹部111の深さは、オイルポンプ100の厚さ、詳細には両ロータ101,102の回転軸線方向におけるオイルポンプ100の長さよりも深く設定されている。オイルポンプ100は、アウターロータ102の回転軸線と第1ローラ71の回転軸線とが一致する状態で、凹部111内に収容されている。この場合、アウターロータ102の外周面102cと凹部111の内壁面111aとは当接している。
また、アウターロータ102は、第1ローラ71の回転に伴って回転するように構成されている。アウターロータ102と第1ローラ71とが一体回転するための具体的な構成としては任意であるが、例えば両者が接着やネジ等の固定具で固定されている構成であってもよいし、摩擦によって一体回転する構成であってもよい。
一方、インナーロータ101は、第1ローラ71に対しては固定されていない。インナーロータ101の回転軸線(中央)は、インナーロータ101がアウターロータ102の回転に伴って回転する場合に、その回転方向に移動する。すなわち、インナーロータ101が回転する場合におけるインナーロータ101の中央の位置は一定ではない。
ちなみに、オイルポンプ100の容量は、第1ローラ71の高回転時に対応させて設定されている。詳細には、オイルポンプ100によって供給されるオイルOの流量は、第1ローラ71の回転数に依存し、第1ローラ71の回転数が高くなるほど、オイルOの流量は大きくなる。この場合、第1ローラ71の高回転時においてオイルOの流量が必要以上に大きくなると、撹拌抵抗が大きくなるため、効率が低下する。これに対して、本実施形態では、オイルポンプ100の容量は、第1ローラ71の高回転時に撹拌抵抗が過度に大きくならないように、比較的低く設定されている。
図3〜図6に示すように、増速機14は、凹部111内に収容されたオイルポンプ100を回転軸線方向Zからカバーするカバー部材112を備えている。カバー部材112は、凹部111の形状に対応させて形成されており、詳細には凹部111の内壁面111aと同一径の円柱状である。図3等に示すように、カバー部材112は、凹部111内に嵌り込んでおり、その状態で第1ローラ71に固定されている。これにより、第1ローラ71内にオイルポンプ100が配置された状態で、第1ローラ71、オイルポンプ100及びカバー部材112がユニット化されている。この場合、カバー部材112は、第1ローラ71の回転に伴って回転する。カバー部材112は、回転軸線が第1ローラ71の回転軸線と一致するように配置されている。なお、以降の説明において、ユニット化された第1ローラ71、オイルポンプ100及びカバー部材112をユニット体113という。
なお、カバー部材112の回転軸線方向の両端面112a,112bのうちオイルポンプ100側の一端面112aは、オイルポンプ100(詳細には両ロータ101,102の側面)と接触しており、カバー部材112における上記一端面112aとは反対側の他端面112bは露出している。カバー部材112の他端面112bは、回転軸線方向Zと直交している。カバー部材112の他端面112bが露出面に対応する。
また、図3に示すように、カバー部材112の他端面112bと第1ローラ71における凹部111が形成された一端面71bとは面一となっている。面一となったカバー部材112の他端面112bと第1ローラ71の一端面71bとによって、ユニット体113の回転軸線方向Zの一端面113aが構成されており、第1ローラ71における凹部111が形成された一端面71bとは反対側の他端面71cによって、ユニット体113の回転軸線方向Zの他端面113bが構成されている。
図4及び図6に示すように、ユニット体113の回転軸線方向Zの一端面113a、詳細にはカバー部材112の他端面112bには第1突起121が設けられている。第1突起121は、ユニット体113の一端面113aの中央に設けられている。第1突起121は、円柱状であり、回転軸線が第1ローラ71の回転軸線と一致するように配置されている。
また、図5及び図6に示すように、ユニット体113の回転軸線方向Zの他端面113b、詳細には第1ローラ71の他端面71cには第2突起122が設けられている。第2突起122は、ユニット体113の他端面113bの中央に設けられている。第2突起122は、円柱状であり、回転軸線が第1ローラ71の回転軸線と一致するように配置されている。
図6に示すように、プレート24の第1板面24aには、当該第1板面24aから凹んだプレート凹部123が形成されており、当該プレート凹部123の周縁部には起立した円筒部124が形成されている。第1突起121は、円筒部124とプレート凹部123とによって形成された空間内に配置されており、円筒部124及びプレート凹部123の内側に配置された第1ローラ軸受94によって回転可能に支持されている。すなわち、カバー部材112に設けられた第1突起121が、ユニット体113を回転可能に支持するのに用いられている。
また、図6に示すように、支持ベース部81におけるプレート24の第1板面24aと対向する対向板面81aのうちプレート凹部123と対向する部分には、対向板面81aから凹んだ支持凹部125が形成されている。第2突起122は、支持凹部125内に入り込んでおり、支持凹部125内に配置された第2ローラ軸受95によって回転可能に支持されている。
次に、オイルOの流路について説明する。
本実施形態では、図6に示すように、増速機ハウジング22内には、オイルOが貯留される貯留部130が形成されている。貯留部130は、増速機室S2内における増速機14よりも下方に配置されている。増速機ハウジング22内のオイルOは貯留部130に貯留され、オイルポンプ100によって増速機ハウジング22内にて循環される。
ここで、第1ローラ71が、第2ローラ72及び第3ローラ73と比較して、鉛直方向下方に配置されていることに着目すれば、第1ローラ71は、第2ローラ72及び第3ローラ73よりも、貯留部130寄りに配置されているとも言える。
図6に示すように、プレート24には、貯留部130と、カバー部材112に設けられた吸入流路140とを繋ぐ接続流路131が形成されている。接続流路131は、貯留部130の内壁に設けられた入口131aを有し、後述する第1吸入流路141の入口141aと連通している。
吸入流路140は、オイルOをオイルポンプ100に供給するための流路である。図4〜図6に示すように、吸入流路140は、カバー部材112の第1突起121におけるプレート24と当接する面に入口(開口)141aを有する細長の第1吸入流路141と、第1吸入流路141と連通しているものであってオイルポンプ100の周方向に沿って円弧状に延びる第2吸入流路142とを備えている。
第1吸入流路141の入口141aは、カバー部材112の第1突起121におけるプレート24と当接する面の中央部に配置されている。換言すれば、第1吸入流路141の入口141aはカバー部材112の回転軸線上に設けられている。このため、第1ローラ71の回転に伴ってカバー部材112が回転した場合であっても、第1吸入流路141の入口141aは変位しない。したがって、接続流路131と第1吸入流路141との連通について、第1吸入流路141の入口141aの変位を考慮する必要がない。よって、接続流路131から第1吸入流路141へのオイルOの供給を、比較的容易に行うことができる。また、オイルOは、回転軸線方向Zから供給されることとなるため、カバー部材112が収容されている凹部111の内壁面に貫通孔等を形成することなく、吸入流路141へのオイルOの供給が可能となっている。なお、第1吸入流路141の入口141aは、吸入流路140の入口とも言える。
第2吸入流路142は、カバー部材112の一端面112aの一部を凹ませることによって形成されている。第2吸入流路142は、周方向に配列された複数のポンプ室103のうち下方に配置されている所定数のポンプ室103と回転軸線方向Zに対向する位置に設けられており、当該下方に配置された所定数のポンプ室103と連通している出口142aを有している。なお、上記下方に配置された所定数のポンプ室103は、第1ローラ71の回転に伴って容積が増加する。また、第2吸入流路142の出口142aは、吸入流路140の出口とも言える。
ちなみに、第1吸入流路141の入口141aと第2吸入流路142との高さ位置がずれている関係上、第1吸入流路141は、回転軸線方向Zに対して傾斜している。詳細には、第1吸入流路141は、入口141aからオイルポンプ100に向かうに従って下方に傾斜している。
図5及び図6に示すように、カバー部材112には、ポンプ室103から吐出されるオイルOをインナーロータ101の中央部に形成された貫通孔としてのロータ貫通孔101cにガイドする吐出流路150が形成されている。吐出流路150は、カバー部材112の一端面112aの一部を凹ませることによって形成されている。吐出流路150は、オイルポンプ100の周方向に沿って円弧状に延びる第1吐出流路151と、第1吐出流路151及びロータ貫通孔101cの双方と連通するものであってオイルポンプ100の径方向に延びる細長の第2吐出流路152とを備えている。
第1吐出流路151は、周方向に配列された複数のポンプ室103のうち上方に配置されている所定数のポンプ室103と回転軸線方向Zに対向する位置に設けられており、当該上方に配置された所定数のポンプ室103と連通している。上方に配置された所定数のポンプ室103は、第1ローラ71の回転に伴って容積が減少する。
第2吐出流路152におけるロータ貫通孔101cと連通する部分は、ロータ貫通孔101cの形状に対応させて形成されており、詳細にはロータ貫通孔101cの形状と同一又はそれよりも大きく形成されている。
ちなみに、吸入流路140と吐出流路150とは互いに連通しないように構成されている。詳細には、図5に示すように、第2吸入流路142と第1吐出流路151とは、両者が連通しないようにオイルポンプ100の周方向にずれている。また、図6に示すように、第1吸入流路141が斜めに傾斜しているため、第1吸入流路141と第2吐出流路152とが干渉しない。換言すれば、第1吸入流路141は、回転軸線方向Zから見てカバー部材112の中央部に設けられた入口151aとポンプ室103とを連通させつつ、吐出流路150と干渉しないように傾斜しているとも言える。
図6に示すように、第1ローラ71には、ロータ貫通孔101cから吐出されるオイルOを両当接箇所Pa1,Pb1にガイドするガイド流路160が形成されている。ガイド流路160は、第1ローラ71の回転軸線上に形成され、且つ、回転軸線方向Zに延びた第1ガイド流路161と、第1ガイド流路161から両当接箇所Pa1,Pb1に向けて第1ローラ71の径方向外側に延びた第2ガイド流路162とを備えている。
第1ガイド流路161は、回転軸線方向Zから見て第1ローラ71の中心に形成されており、第2突起122を含めて回転軸線方向Zに貫通している。第1ガイド流路161とロータ貫通孔101cとは連通している。
ちなみに、図6に示すように、第2突起122の先端面と支持凹部125の底面との間には隙間163が形成されている。隙間163は、第2ローラ軸受95と連通している。
ここで、回転軸線方向Zから見て、ロータ貫通孔101c及び第1ガイド流路161は円形であり、ロータ貫通孔101cの径は、第1ガイド流路161の径よりも長く設定されている。詳細には、インナーロータ101の回転に伴ってインナーロータ101の回転軸線が第1ローラ71の回転軸線を中心に回転することに対応させて、ロータ貫通孔101cの径は、インナーロータ101の回転軸線の変位に関わらず、ロータ貫通孔101cと第1ガイド流路161とが連通するように、第1ガイド流路161の径よりも長く設定されている。
図6に示すように、第2ガイド流路162は、例えば複数(本実施形態では2つ)形成されており、両第2ガイド流路162は、第1ガイド流路161の途中位置にて第1ガイド流路161と連通している。すなわち、本実施形態では、ガイド流路160は、第1ガイド流路161と第2ガイド流路162とが連通する箇所にて3股に分岐している。第2ガイド流路162は、例えば断面形状が円形の流路であり、第1ローラ71を径方向に貫通している。このため、第2ガイド流路162は、第1ローラ71の外周面71aに開口している。
次に本実施形態の作用について説明する。
電動モータ13によって低速側シャフト11が回転すると、リング部62が回転し、それに伴って各ローラ71〜73が回転する。すると、第1ローラ71内に収容されているアウターロータ102が回転し、それに伴ってインナーロータ101が回転する。これにより、オイルポンプ100の駆動、すなわちオイルOの吸入と吐出とが開始される。詳細には、貯留部130に貯留されているオイルOが接続流路131及び吸入流路140を通って、下方に配置されているポンプ室103に供給される。そして、上方に配置されたポンプ室103からオイルOが吐出される。ポンプ室103から吐出されたオイルOは、吐出流路150及びロータ貫通孔101cを通って、ガイド流路160に流れ込み、第2ガイド流路162を通って両当接箇所Pa1,Pb1に供給される。また、ガイド流路160に流れ込んだオイルOの一部は、第1ガイド流路161を通って第2突起122の先端面から溢れ、隙間163を通って、第2ローラ軸受95等に供給される。
なお、リング部62、各ローラ71〜73及び高速側シャフト12が回転しているため、第1リング側当接箇所Pa1に供給されたオイルOは、リング部62の内周面62aを介して、他のリング側当接箇所Pa2,Pa3にも供給される。同様に、第1シャフト側当接箇所Pb1に供給されたオイルOは、高速側シャフト12の外周面12aを介して、他のシャフト側当接箇所Pb2,Pb3にも供給される。これにより、全当接箇所Pa1〜Pa3,Pb1〜Pb3にオイルOが供給されることとなる。また、供給されたオイルOは、落下して貯留部130に貯留される。すなわち、本実施形態では、オイルOは、増速機室S2内にて循環している。
以上詳述した本実施形態によれば以下の効果を奏する。
(1)増速機14は、低速側シャフト11の回転に伴って回転するリング部62と、リング部62の内側に配置された高速側シャフト12と、リング部62と高速側シャフト12との間に設けられ、リング部62及び高速側シャフト12の双方に当接した複数のローラ71〜73とを備えている。増速機14は、ローラ71〜73とリング部62との当接箇所であるリング側当接箇所Pa1〜Pa3と、ローラ71〜73と高速側シャフト12との当接箇所であるシャフト側当接箇所Pb1〜Pb3とを介して、低速側シャフト11から高速側シャフト12に動力を伝達するものである。
かかる構成において、複数のローラ71〜73のうち第1ローラ71には、第1ローラ71の回転に伴って回転するロータ101,102を有するオイルポンプ100が取り付けられている。
かかる構成によれば、リング部62の内側に配置されている第1ローラ71にオイルポンプ100が取り付けられて、両者がユニット化されているため、第1ローラ71とオイルポンプ100とが別々に設けられている構成、例えばリング部62の外側にオイルポンプ100が設けられている構成と比較して、増速機14の大型化を抑制することができる。そして、オイルポンプ100がオイルOを供給することを通じて、増速機14の円滑な駆動、すなわち当接箇所Pa1〜Pa3,Pb1〜Pb3の摩耗や焼き付きを抑制した駆動を実現できる。また、オイルOによって当接箇所Pa1〜Pa3,Pb1〜Pb3を冷却することができる。
(2)第1ローラ71の回転軸線方向Zの一端面71bには、回転軸線方向Zに凹んだ凹部111が形成されており、オイルポンプ100は上記凹部111に収容されている。これにより、第1ローラ71とオイルポンプ100とを含むユニット体113の更なる小型化を図ることができる。
また、増速機14は、凹部111内に収容されたオイルポンプ100を回転軸線方向Zからカバーするカバー部材112を備えている。当該カバー部材112には、オイルポンプ100に向けてオイルOを供給するための吸入流路140が形成されている。これにより、オイルOが漏れないようにオイルポンプ100を密閉空間に配置しつつ、凹部111内に収容されているオイルポンプ100にオイルOを供給することができる。
ここで、本実施形態では、オイルポンプ100は、第1ローラ71の回転に伴って駆動するため、オイルポンプ100によって供給されるオイルOの流量は、第1ローラ71の回転数に依存する。この場合、第1ローラ71の高回転時においては、オイルOの流量が必要以上に大きくなることに起因して、撹拌抵抗が大きくなり、効率が低下し得る。
これに対して、第1ローラ71の高回転時に撹拌抵抗が過度に大きくならないように、オイルポンプ100の容量を比較的低く設定することが考えられる。しかしながら、この場合、第1ローラ71の低回転時に、必要なオイルOの流量が確保することができず、両当接箇所Pa1,Pb1に必要な流量のオイルOを供給することができない場合があり得る。
その点、本実施形態では、第1ローラ71には、オイルポンプ100から吐出されるオイルOを、両当接箇所Pa1,Pb1にガイドするガイド流路160が形成されている。これにより、両当接箇所Pa1,Pb1にオイルOを優先的に供給することができるため、オイルポンプ100の容量が比較的低く設定され、且つ、第1ローラ71の低回転である場合であっても、両当接箇所Pa1,Pb1に対して必要な流量のオイルOを供給することができる。
(3)また、第1ローラ71とオイルポンプ100とがユニット化されている、詳細には第1ローラ71内にオイルポンプ100が配置されているため、オイルポンプ100から吐出されたオイルOが両当接箇所Pa1,Pb1に到達するまでの経路の長さが短くなり易い。これにより、オイルポンプ100から吐出されたオイルOが両当接箇所Pa1,Pb1に到達するまでの圧力低下を軽減することができる。よって、オイルポンプ100として、吐出圧力が比較的低いものを採用することができる。
(4)オイルポンプ100は、凹部111の内壁面111aと当接する外周面102cと、内歯102aが形成された内周面102bとを有する環状のアウターロータ102と、アウターロータ102の内側に配置されたものであって、内歯102aと噛み合う外歯101aが形成された外周面101bを有するインナーロータ101とを備えている。アウターロータ102は、第1ローラ71の回転に伴って回転する。オイルポンプ100は、第1ローラ71が回転することに伴って両ロータ101,102が回転することにより、オイルOの吸入及び吐出を行う。かかる構成によれば、第1ローラ71が回転することにより、アウターロータ102が回転し、当該アウターロータ102の内歯102aと噛み合う外歯101aを有するインナーロータ101が回転する。これにより、比較的容易に、第1ローラ71の回転を用いて、凹部111内に収容されたオイルポンプ100を駆動させることができる。特に、凹部111の内壁面111aとアウターロータ102の外周面102cとが当接しているため、アウターロータ102の径方向の位置ずれが生じにくい。これにより、インナーロータ101から付与される押圧力によってアウターロータ102の径方向の位置ずれが生じることによる不都合、例えばオイルOの吸入及び吐出に支障をきたす等といったことを抑制できる。
(5)ガイド流路160は、第1ローラ71の回転軸線上に形成され、且つ、回転軸線方向Zに延びた第1ガイド流路161と、第1ガイド流路161から第1ローラ71の径方向外側に延びた第2ガイド流路162とを備えている。インナーロータ101の中央部には、第1ガイド流路161と連通するロータ貫通孔101cが形成されている。そして、カバー部材112には、オイルポンプ100から吐出されるオイルOをロータ貫通孔101cにガイドする吐出流路150が形成されている。かかる構成によれば、オイルポンプ100から吐出されたオイルOは、吐出流路150及びロータ貫通孔101cを通って、第1ガイド流路161に流れ込み、第2ガイド流路162を通って両当接箇所Pa1,Pb1に供給される。この場合、第1ガイド流路161は第1ローラ71の回転軸線上に形成されているため、第1ローラ71が回転した場合であっても、第1ガイド流路161は変位しない。よって、ロータ貫通孔101cと第1ガイド流路161との位置合わせを容易に行うことができる。
(6)特に、第2ガイド流路162は、第1ローラ71の径方向外側に延びているため、第1ローラ71が回転している場合、第2ガイド流路162を流れているオイルOには、両当接箇所Pa1,Pb1に向かう遠心力が付与される。これにより、オイルOが両当接箇所Pa1,Pb1に到達し易くなるため、より好適に両当接箇所Pa1,Pb1にオイルOを供給することができる。
また、第1ローラ71の回転に伴って吐出流路150が変位すると、ポンプ室103から吐出されるオイルOを、ロータ貫通孔101c(換言すればガイド流路160)に誘導することが煩雑となり易いといった不都合が生じ得る。これに対して、本実施形態では、第1ローラ71等の回転に伴って回転しないカバー部材112に、吐出流路150が形成されているため、上記不都合を抑制できる。
(7)回転軸線方向Zから見て、ロータ貫通孔101cは、第1ガイド流路161よりも大きく形成されている。これにより、インナーロータ101の回転軸線が第1ローラ71の回転軸線に対してずれて変位している場合であっても、ロータ貫通孔101cと第1ガイド流路161とを連通させることができる。
(8)カバー部材112は、回転軸線方向Zの両端面112a,112bのうち露出した他端面112bから突出した第1突起121を備えている。第1ローラ71は、当該第1ローラ71の凹部111が形成された一端面71bとは反対側の他端面71cから突出した第2突起122を備えている。そして、増速機14は、突起121,122を回転可能な状態で支持するローラ軸受94,95を備えている。これにより、オイルポンプ100が埋設されたユニット体113を、回転可能な状態で支持することができる。
(9)遠心圧縮機10は、低速側シャフト11を回転させる電動モータ13と、高速側シャフト12に取り付けられたインペラ52と、増速機14とを備えている。これにより、流体を圧縮して吐出することができる。特に、増速機14が設けられている分だけ、インペラ52を高速で回転させることができるため、吐出流量の向上を図ることができる。そして、大型化を抑制しつつ、円滑な駆動を実現できる増速機14を用いることにより、遠心圧縮機10の大型化を抑制しつつ、信頼性の向上を図ることができる。
(10)遠心圧縮機10は、増速機14が収容された増速機ハウジング22を備え、当該増速機ハウジング22内には、オイルOが貯留される貯留部130が形成されている。かかる構成において、第1ローラ71は、複数のローラ71〜73のうち、貯留部130寄り(換言すれば下方)に配置されている。これにより、貯留部130とオイルポンプ100(詳細には吸入流路140)とを接続する接続流路131の長さを短くすることができるため、吸入の際の圧力損失を軽減でき、効率の向上を図ることができる。
(11)第1ローラ71の径は、第2ローラ72及び第3ローラ73の径よりも長く設定されている。これにより、高速側シャフト12を、低速側シャフト11に対して偏心させることができる。
そして、比較的大きい第1ローラ71においては、第2ローラ72等と比較して、オイルポンプ100を収容するためのスペースを広く確保できる。これにより、比較的体格(アウターロータ102の外径)が大きいオイルポンプ100を採用できる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 対象ローラは第1ローラ71であったが、これに限られず、第2ローラ72や第3ローラ73であってもよい。また、3つのローラ71〜73の全てにオイルポンプ100が設けられていてもよい。要は、複数のローラ71〜73のうち少なくとも1つのローラが対象ローラであればよい。
○ ローラ71〜73の数は3つに限られず、任意である。
○ 第1ローラ71が上方に配置され、第2ローラ72及び第3ローラ73が下方に配置されていてもよい。
○ 各ローラ71〜73のうち少なくとも1つのローラが、低速側シャフト11のトルクに応じて可動する構成でもよい。この場合、押し付け荷重を高めることができる。
○ 各ローラ71〜73の径は同一に設定されてもよい。この場合、高速側シャフト12とリング部62(低速側シャフト11)とは同一軸線上に配置されてもよい。
○ オイルポンプ100は第1ローラ71内ではなく第1ローラ71に対して外側から取り付けられていてもよい。例えば、凹部111が省略され、且つ、両突起121,122が形成された第1ローラ71において、両突起121,122のいずれか一方、例えば第1突起121を第2突起122よりも長く形成し、その第1突起121にオイルポンプ100を取り付けてもよい。この場合、インナーロータ101は第1突起121に固定されているとよく、オイルポンプ100は、第1ローラ71の一端面71bと第1ローラ軸受94とによって回転軸線方向Zから挟持されていてもよい。要は、第1ローラ71に対するオイルポンプ100の取付位置は任意である。
○ カバー部材112は、その一部が凹部111内に嵌り込んでいたが、これに限られず、オイルポンプ100を回転軸線方向Zから覆っていれば、嵌り込まなくてもよい。
○ オイルポンプ100の具体的な構造は、トロコイド式に限られず、任意である。
○ 吐出流路150は、カバー部材112ではなく、第1ローラ71、詳細には凹部111の底面に形成されていてもよい。但し、第1ローラ71の回転に伴って吐出流路150が変位することを抑制できる点に着目すれば、吐出流路150はカバー部材112に設けられている方が好ましい。
○ カバー部材112にガイド流路160が形成され、第1ローラ71に吸入流路140が形成されていてもよい。但し、遠心力を付与することができる点や、安定してポンプ室103にオイルOを供給できる点等に着目すれば、第1ローラ71にガイド流路160が形成され、且つ、カバー部材112に吸入流路140が形成されている方が好ましい。
○ 第1ガイド流路161は、回転軸線方向Zに貫通していたが、これに限られず、第2ガイド流路162との連通箇所まで延びていればよい。
○ 第2ガイド流路162の数は、2つに限られず、3つ以上であってもよい。要は、複数の第2ガイド流路162が第1ガイド流路161から放射状に形成されてもよい。また、第2ガイド流路162は1つであってもよい。更に、第2ガイド流路162は、第1ガイド流路161に対して直交していてもよいし、斜めに交差していてもよい。
○ 吸入流路140及び吐出流路150の具体的な形状は任意である。例えば、吸入流路140及び吐出流路150は、第2吸入流路142や第1吐出流路151が省略された流路断面積が一定の流路であってもよい。
○ ロータ貫通孔101cの大きさと、第1ガイド流路161の大きさとは同一であってもよい。
○ 圧縮部15の具体的な構成は、インペラ52を有する構成に限られず任意であり、例えばベーン式やスクロール式などであってもよい。
○ 増速機14の搭載対象は、遠心圧縮機10に限られず、任意である。また、増速機14は車両以外に搭載されていてもよい。
○ 上記実施形態及び別例を適宜組み合わせてもよい。
○ 遠心圧縮機10の適用対象及び圧縮対象の流体は任意である。例えば、遠心圧縮機10は空調装置に用いられていてもよく、圧縮対象の流体は冷媒であってもよい。また、遠心圧縮機10の搭載対象は、車両に限られず任意である。
10…遠心圧縮機、11…低速側シャフト、12…高速側シャフト、13…電動モータ、14…増速機、15…圧縮部、22…増速機ハウジング、52…インペラ、62…リング部、71…第1ローラ(対象ローラ)、72…第2ローラ、73…第3ローラ、94,95…ローラ軸受、100…オイルポンプ、101…インナーロータ、101a…外歯、101b…外周面、101c…ロータ貫通孔(貫通孔)、102…アウターロータ、102a…内歯、102b…内周面、102c…外周面、103…ポンプ室、111…凹部、111a…内壁面、112…カバー部材、113…ユニット体、121…第1突起、122…第2突起、130…貯留部、140…吸入流路、150…吐出流路、160…ガイド流路、161…第1ガイド流路、162…第2ガイド流路、Pa1〜Pa3…リング側当接箇所、Pb1〜Pb3…シャフト側当接箇所、O…オイル。

Claims (8)

  1. 低速側シャフトの回転に伴って回転するリング部と、
    前記リング部の内側に配置された高速側シャフトと、
    前記リング部と前記高速側シャフトとの間に設けられ、前記リング部及び前記高速側シャフトの双方に当接した複数のローラと、
    を備え、前記ローラと前記リング部との当接箇所、及び、前記ローラと前記高速側シャフトとの当接箇所を介して、前記低速側シャフトから前記高速側シャフトに動力を伝達する増速機において、
    前記複数のローラのうち少なくとも1つの対象ローラには、当該対象ローラの回転に伴って回転するロータを有するオイルポンプが取り付けられていることを特徴とする増速機。
  2. 前記対象ローラにおける当該対象ローラの回転軸線方向の一端面には、当該回転軸線方向に凹んだ凹部が形成されており、
    前記オイルポンプは、前記凹部内に収容されており、
    前記増速機は、前記凹部内に収容された前記オイルポンプを前記回転軸線方向からカバーするカバー部材を備えており、
    前記カバー部材には、前記オイルポンプに向けてオイルを供給するための吸入流路が形成されており、
    前記対象ローラには、前記オイルポンプから吐出されるオイルを、前記対象ローラと前記リング部との当接箇所、及び、前記対象ローラと前記高速側シャフトとの当接箇所の双方にガイドするガイド流路が形成されている請求項1に記載の増速機。
  3. 前記ロータは、
    前記凹部の内壁面と当接する外周面と、内歯が形成された内周面とを有するものであって、前記対象ローラの回転に伴って回転する環状のアウターロータと、
    前記アウターロータの内側に配置されたものであって、前記内歯と噛み合う外歯が形成された外周面を有するインナーロータと、
    を備え、
    前記オイルポンプは、前記対象ローラが回転することに伴って前記両ロータが回転することにより、オイルの吸入及び吐出を行うものである請求項2に記載の増速機。
  4. 前記ガイド流路は、
    前記対象ローラの回転軸線上に形成され、且つ、前記回転軸線方向に延びた第1ガイド流路と、
    前記第1ガイド流路から前記対象ローラの径方向外側に延びた第2ガイド流路と、
    を備え、
    前記インナーロータの中央部には、前記第1ガイド流路と連通する貫通孔が形成されており、
    前記カバー部材には、前記オイルポンプから吐出されるオイルを前記貫通孔にガイドする吐出流路が形成されている請求項3に記載の増速機。
  5. 前記インナーロータの前記外周面と前記アウターロータの前記内周面との間には複数のポンプ室が形成されており、当該複数のポンプ室は、前記回転軸線方向から見て環状に配列されており、
    前記カバー部材は、回転軸線が前記対象ローラの回転軸線と同一軸線上に配置された円柱形状であり、
    前記吸入流路は、当該吸入流路の入口が前記カバー部材の回転軸線上に設けられ、且つ、前記吸入流路の出口が前記複数のポンプ室のいずれかと連通するように前記回転軸線方向に対して傾斜している請求項4に記載の増速機。
  6. 前記カバー部材は、前記回転軸線方向と直交する露出面から突出した第1突起を備え、
    前記対象ローラは、当該対象ローラの前記一端面とは反対側の他端面から突出した第2突起を備え、
    前記増速機は、前記第1突起及び前記第2突起を回転可能な状態で支持するローラ軸受を備えている請求項2〜5のうちいずれか一項に記載の増速機。
  7. 前記低速側シャフトを回転させる電動モータと、
    前記高速側シャフトに取り付けられたインペラと、
    請求項1〜6のうちいずれか一項に記載の増速機と、
    を備えていることを特徴とする遠心圧縮機。
  8. 前記増速機が収容された増速機ハウジングを備え、
    前記増速機ハウジング内には、オイルが貯留される貯留部が形成されており、
    前記対象ローラは、前記複数のローラのうち前記貯留部寄りに配置されているものである請求項7に記載の遠心圧縮機。
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